JP5574155B2 - モータ制御装置 - Google Patents
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Description
この発明の目的は、三相ブラシレスモータの駆動回路内の1個のスイッチング素子が開放故障した場合または同相の2つのスイッチング素子が開放故障した場合において、他の正常な二相によって三相ブラシレスモータを駆動することができるモータ制御装置を提供することである。
具体的には、2つの正常相(たとえば、U相,V相)のうち少なくとも一方の正常相(U相)の誘起電圧(V U )が正極性のしきい値(Vth1)より大きくなったときに、当該正常相のハイサイドスイッチング素子(31 UH )がオンされるとともに、他方の正常相(V相)のローサイドスイッチング素子(31 VL )がオンされる。この場合には、正常相であるU相の界磁コイル(18U)に、電源(33)から、この相に発生している誘起電圧と同位相の電流が流れるので、ブラシレスモータ(18)が駆動される。
また、2つの正常相(たとえば、U相,V相)のうち少なくとも一方の正常相(U相)の誘起電圧(V U )が負極性のしきい値(Vth2)より小さくなったときに、当該正常相のローサイドスイッチング素子(31 UL )がオンされるとともに、他方の正常相(V相)のハイサイドスイッチング素子(31 VH )がオンされる。この場合には、正常相であるU相の界磁コイル(18U)に、電源(33)から、この相に発生している誘起電圧と同位相の電流が流れるので、ブラシレスモータ(18)が駆動される。
したがって、三相ブラシレスモータが電動パワーステアリング装置に使用されている場合には、スイッチング素子が開放故障した場合においても、操舵補助を行うことが可能となる。
図1は、本発明の一実施形態に係るモータ制御装置が適用された、電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。
電動パワーステアリング装置1は、操舵部材としてのステアリングホイール2と、このステアリングホイール2の回転に連動して転舵輪3を転舵する転舵機構4と、運転者の操舵を補助するための操舵補助機構5とを備えている。ステアリングホイール2と転舵機構4とは、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して機械的に連結されている。
操舵補助機構5は、操舵補助用の電動モータ18と、電動モータ18の出力トルクを転舵機構4に伝達するための減速機構19とを含む。電動モータ3は、この実施形態では、三相ブラシレスモータからなる。減速機構19は、ウォーム軸20と、このウォーム軸20と噛み合うウォームホイール21とを含むウォームギア機構からなる。減速機構19は、伝達機構ハウジングとしてのギヤハウジング22内に収容されている。
電動モータ18によってウォーム軸20が回転駆動されると、ウォームホイール21が回転駆動され、ステアリングシャフト6が回転する。そして、ステアリングシャフト6の回転は、中間軸7を介してピニオン軸13に伝達される。ピニオン軸13の回転は、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。すなわち、電動モータ18によってウォーム軸2を回転駆動することによって、転舵輪3が転舵されるようになっている。
図2は、モータ制御装置としてのECU12の電気的構成を示す概略図である。電動モータ18は、U相界磁コイル18U、V相界磁コイル18V、W相界磁コイル18Wを有するステータと、これらの界磁コイル18U,18V,18Wからの反発磁界を受ける永久磁石が固定されたロータとを備えている。
駆動回路30は、三相ブリッジインバータ回路である。この駆動回路30では、電動モータ18のU相に対応した一対のFET(電界効果トランジスタ)31UH,31ULの直列回路と、V相に対応した一対のFET31VH,31VLの直列回路と、W相に対応した一対のFET31WH,31WLの直列回路とが、直流電源33と接地34との間に並列に接続されている。また、各FET31UH〜31WLには、それぞれ回生ダイオード32UH〜32WLが、接地34側から直流電源33側に順方向電流が流れるような向きで、並列に接続されている。
正弦波駆動部42は、FET31に故障が発生していない通常時において、各FET31を制御することにより、電動モータ18を正弦波駆動するものである。正弦波駆動部42には、電動モータ18の各相電圧VU,VV,VWが与えられる。また、正弦波駆動部42には、トルクセンサ11によって検出される操舵トルクと、車速センサ23によって検出される車速と、電流センサ51U,51V,51Wによって検出される各相の相電流IU,IV,IWが入力される。正弦波駆動部42は、たとえば、180°通電方式によって電動モータ18を正弦波駆動するものであり、各相の誘起電圧(逆起電力)を演算し、それに基いてロータの回転角を演算する。また、正弦波駆動部42は、たとえば、操舵トルクと目標アシスト量(電流目標値)との関係を車速毎に記憶したマップと、トルクセンサ11によって検出された操舵トルクと、車速センサ23によって検出された車速とに基づいて、目標アシスト量を決定する。そして、正弦波駆動部42は、目標アシスト量と、相毎に検出される相電流と、誘起電圧から演算されたロータの回転角とに基いて、電動モータ18の発生するアシスト力(トルク)が目標アシスト量に近づくように、各FET31をPWM(Pulse Width Modulation)制御する。
二相駆動部43は、故障判定部41によって、FET31に開放故障が発生していると判定され、その開放故障が発生しているFET31が特定された場合に、正常な2相で電動モータ18を駆動させるものである。より具体的には、6つのFET31のうちの1つのFET31または同相の2つのFET31が開放故障した場合において、故障判定部41によって開放故障が発生しているFET31が特定されたときに、二相駆動部43は、正常な2相で電動モータ18を駆動させる。
故障判定部41は、電動モータ18が正弦波駆動部42によって正弦波駆動されている場合に、電動モータ18に動作不良(故障)が発生したことを検出すると、正弦波駆動部42にモータ停止指令に与える(ステップS1)。正弦波駆動部42は、故障判定部41からのモータ停止指令を受信すると、正弦波駆動を中止して、全てのFET31をオフにさせる。これにより、電動モータ18が停止する。
以下、二相駆動部43による二相駆動制御について説明する。まず、二相駆動制御の考え方について説明する。駆動回路30内の全てのFET31がオフとなっている場合において、運転者によってスアリングホイール2が回転されると、電動モータ18のロータが回転する。電動モータ18のロータが回転すると、ステータの界磁コイル18U,18V,18Wに誘起電圧が発生する。各相の誘起電圧は、位相が120°ずつずれた正弦波形となる。
図4は、W相に対応する一対のFET31WH,31WLのいずれか一方または両方が開放故障した場合の二相駆動部43の動作例を説明するための説明図である。図4において、VUは、一方の正常相(第1の正常相)であるU相の誘起電圧を示し、VVは他方の正常相(第2の正常相)であるV相の誘起電圧を示している。また、SUは、第1の正常相であるU相に対応するFET31UH,31ULに対する制御信号を示し、SVは、第2の正常相であるV相に対応するFET31VH,31VLに対する制御信号を示している。
また、この発明は、電動パワーステアリング装置以外の用途に使用されている三相ブラシレスモータに対しても、適用することが可能である。
Claims (3)
- 三相ブラシレスモータを制御するためのモータ制御装置であって、
2個のスイッチング素子が直列に接続された直列回路を三相の各相に対応して3組備え、かつ電源と接地間においてそれらの直列回路が並列接続されている駆動回路と、
前記複数のスイッチング素子のうちの1つのスイッチング素子または同相の2つのスイッチング素子が開放故障したときに、全てのスイッチング素子をオフにさせる手段と、
開放故障したスイッチング素子に対応する故障相以外の2つの正常相のうち少なくとも一方に対応する誘起電圧を監視する監視手段と、
前記監視手段によって監視されている正常相の誘起電圧に対して同位相の電流がその正常相に流れるように、当該正常相に対応するスイッチング素子を制御する制御手段とを含み、
前記制御手段は、
2つの正常相のうち少なくとも一方の正常相の誘起電圧が正極性の所定のしきい値より大きくなったときに、当該正常相のハイサイドスイッチング素子をオンさせるとともに、他方の正常相のローサイドスイッチング素子をオンさせる第1手段と、
2つの正常相のうち少なくとも一方の正常相の誘起電圧が負極性の所定のしきい値より小さくなったときに、当該正常相のローサイドスイッチング素子をオンさせるとともに、他方の正常相のハイサイドスイッチング素子をオンさせる第2手段とを含む、モータ制御装置。 - 前記制御手段によってスイッチング素子がオンされる時間が一定である、請求項1に記載のモータ制御装置。
- 前記第1手段によってスイッチング素子がオンされる時間は、前記誘起電圧が正極性の所定の第1のしきい値より大きくなってから正極性の所定の第2のしきい値以下となるまでの期間であり、
前記第2手段によってスイッチング素子がオンされる時間は、前記誘起電圧が負極性の所定の第1のしきい値より小さくなってから負極性の所定の第2のしきい値以上となるまでの期間である、請求項1に記載のモータ制御装置。
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