JP5582446B2 - フィルム状ガラスの製造方法及び製造装置 - Google Patents

フィルム状ガラスの製造方法及び製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5582446B2
JP5582446B2 JP2009164137A JP2009164137A JP5582446B2 JP 5582446 B2 JP5582446 B2 JP 5582446B2 JP 2009164137 A JP2009164137 A JP 2009164137A JP 2009164137 A JP2009164137 A JP 2009164137A JP 5582446 B2 JP5582446 B2 JP 5582446B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
film
less
slow cooling
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009164137A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011016705A (ja
Inventor
隆 村田
隆英 中村
雅博 笘本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Electric Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Electric Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Electric Glass Co Ltd filed Critical Nippon Electric Glass Co Ltd
Priority to JP2009164137A priority Critical patent/JP5582446B2/ja
Publication of JP2011016705A publication Critical patent/JP2011016705A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5582446B2 publication Critical patent/JP5582446B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)

Description

本発明は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイの基板等に使用されるフィルム状ガラスの製造方法と製造装置に関するものである。
省スペース化の観点から、従来普及していたCRT型ディスプレイに替わり、近年は液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ等のフラットパネルディスプレイが普及している。これらのフラットパネルディスプレイにおいては、さらなる薄型化が要請される。特に有機ELディスプレイには、折りたたみや巻き取ることによって持ち運びを容易にすると共に、平面だけでなく曲面にも使用可能とすることが求められている。
また液晶ディスプレイや有機ELは、ガラス基板の表面上に薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)などの電気回路パターンが形成される。このため、ガラス基板は、薄膜形成工程や、薄膜のパターニング工程などの電気回路パターンの形成工程において高温雰囲気に曝される。ガラス基板が高温雰囲気に曝されると、ガラスの構造緩和が進行するため、ガラス基板の体積が収縮(以下、このガラスの収縮のことを「熱収縮」という。)することとなる。電気回路パターンの形成工程においてガラス基板に熱収縮が生じると、ガラス基板上に形成される電気回路パターンの形状寸法が、設計値からずれてしまい、所望の電気的性能を有するフラットパネルディスプレイが得難くなってしまう。
このため、フラットパネルディスプレイ用のガラス基板など、電気回路パターンなどの薄膜パターンが表面に形成されるガラス基板には、熱収縮率が小さいことが望まれている。特に、低温ポリシリコン膜を有するTFTを備える高精細なディスプレイ用のガラス基板には、低温ポリシリコン膜を形成する際に、例えば450℃〜600℃という非常に高い温度雰囲気に曝されるため、熱収縮が生じやすいこと、電気回路パターンが高精細であるため、小さな熱収縮が生じた場合でも、所望する電気的性能が得難くなる傾向にあることから、熱収縮率が小さいことが強く望まれている。
従来、フラットパネルディスプレイなどに用いられるガラス基板の成形方法としては、フロート法や、例えば特許文献1に記載のオーバーフローダウンドロー法に代表されるダウンドロー法などが知られている。
フロート法とは、溶融ガラスを溶融スズが満たされたフロートバスの上に流出させ、水平方向に引き延ばしてガラスリボンを形成した後に、フロートバスの下流側に設けられた徐冷炉においてガラスリボンを徐冷することにより、ガラス基板を成形する方法である。フロート法では、ガラスリボンの搬送方向が水平方向となるため、徐冷炉を長くすることが容易である。このため、徐冷炉におけるガラスリボンの冷却速度を十分に低くしやすい。従って、フロート法には、熱収縮率の小さなガラス基板が得やすいというメリットがある。
しかしながら、フロート法では、薄いガラス基板を成形することが困難であるというデメリットや、成形後に、ガラス基板の表面を研磨して、ガラス基板の表面に付着しているスズを除去しなければならないというデメリットがある。
一方、ダウンドロー法は、溶融ガラスを下方に引き伸ばして板状に形成する方法である。ダウンドロー法の一種であるオーバーフローダウンドロー法では、横断面略楔形の成形体の両側から溢れさせた溶融ガラスを下方に引き伸ばすことによりガラスリボンを成形する。オーバーフローダウンドロー法では、成形体の両側から溢れた溶融ガラスは、成形体の両側面に沿って流下し、成形体の下方において合流する。従って、オーバーフローダウンドロー法では、ガラスリボンの表面が、空気以外と接触せず、表面張力によって形成されるため、成形後に表面を研磨せずとも、表面に異物が付着しておらず、表面が平坦なガラス基板を得ることができる。また、オーバーフローダウンドロー法によれば、薄いガラス基板(フィルム状ガラス)を成形しやすいというメリットもある。
特開2008−184335号公報 特表2004−505881号公報 特表2009−511398号公報 特開2000−335928号公報
しかしながら、ダウンドロー法では、溶融ガラスが成形設備から下方に向かって流下するため、長い徐冷炉を成形体の下に配置するためには、成形設備を高所に配置しなければならない。しかしながら、実際上は、工場の天井の高さ制約などにより、成形設備を配置できる高さには制約がある。このため、ダウンドロー法では、徐冷炉の長さ寸法に制約があり、十分に長い徐冷炉を配置することが困難である場合もある。徐冷炉の長さが短い場合、ガラスリボンの冷却速度が高くなるため、熱収縮率の小さなガラス基板を成形することが困難となる。
このため、一般的に、ダウンドロー法を用いて熱収縮率の小さなガラス基板を製造する場合、成形後に、熱収縮率を小さくするための熱処理(オフラインアニール)が行われていた。よって、製造工程が煩雑であり、かつ製造に長い時間を要するという問題がある。従って、ダウンドロー法を用いて熱収縮率の小さなガラス基板を直接製造し得る方法が切望されている。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ダウンドロー法により熱収縮率が小さなフィルム状ガラスを直接製造し得るフィルム状ガラスの製造方法と製造装置を提供することにある。
本発明のフィルム状ガラスの製造方法は、ダウンドロー法により溶融ガラスをフィルム状に成形し、徐冷した後、切断するフィルム状ガラスの製造方法であって、徐冷中にフィルム状ガラスの移動方向を水平方向に方向転換させることを特徴とする。本発明における「フィルム状ガラス」とは厚さが200μm以下の薄板ガラスを意味する。また「徐冷」とは温度管理をしながら降温している状態を意味する。従って徐冷炉内にあるガラスは、本発明では「徐冷中」と解する。
本発明においては、フィルム状ガラスの肉厚が100μm以下となるように成形することが好ましい。
上記構成によればガラスの可撓性が極めて大きくなることから、徐冷中にフィルム状ガラスの移動方向を容易に水平方向に変更することができる。またフラットパネルの薄型化の要請に応えるフィルム状ガラスを提供することができる。
本発明においては、ダウンドロー法として、オーバーフローダウンドロー法を用いることが望ましい。
上記構成によれば、表面品位に優れたフィルム状ガラスを作製することが可能となる。また肉厚の小さいフィルム状ガラスを作製することが容易である。
本発明においては、フィルム状ガラスを巻き取ってロールとした後に切断することが好ましい。
上記構成によれば、熱収縮率の小さいフィルム状ガラスをロール形態で提供することができる。
本発明のフィルム状ガラスの製造装置は、前記ダウンドロー成形装置でフィルム状に成形されたガラスを徐冷する徐冷炉と、徐冷炉を通過したフィルム状ガラスを所定長に切断する切断装置とを備えたフィルム状ガラスの製造装置であって、徐冷炉内でフィルム状ガラスの移動方向が垂直方向から水平方向に方向転換されることを特徴とする。
本発明においては、ダウンドロー成形装置が、オーバーフローダウンドロー成形装置であることが好ましい。
上記構成によれば、表面品位に優れたフィルム状ガラスを作製することが可能となる。また肉厚の小さいフィルム状ガラスを作製することが容易である。
本発明においては、さらに、フィルム状ガラスをロール状に巻き取る巻き取り装置を備えてなることが好ましい。
上記構成によれば、熱収縮率の小さいフィルム状ガラスをロール形態で提供することができる。
本発明によれば、フィルム状ガラスの移動方向を水平方向に変更した後も引き続き徐冷を行うようにしたことから、徐冷に要する時間や距離を十分に確保することができる。従ってダウンドロー法を採用しているにもかかわらず、フィルム状ガラスの冷却速度を十分に低くすることが可能となり、熱収縮率の小さなフィルム状ガラスを作製することができる。
図1は、本発明の製造装置の一例を示す説明図である。 熱収縮率の測定方法を説明するための模式図である。
本発明のフィルム状ガラスの製造方法は、ダウンドロー法によりガラスを下方に引き出してフィルム状に連続的に成形する成形工程を備えている。詳述すると、成形装置から引き出されたガラスは、冷却ローラーによって幅方向の収縮が規制されながら所定の厚みになるまで下方に延伸される。
本発明においては、ダウンドロー法である限り特に限定されないが、未研磨で表面品位が良好なフィルム状ガラスを製造することができることからオーバーフローダウンドロー法を採用することが好ましい。表面品位が良好なフィルム状ガラスを製造できる理由は、フィルムの表面となるべき面が空気以外と接触せず、自由表面の状態で成形されるからである。ここで、オーバーフローダウンドロー法は、溶融ガラスを耐熱性の樋状構造物の両側から溢れさせて、溢れた溶融ガラスを樋状構造物の下端で合流させながら、下方に延伸成形してフィルム状ガラスを製造する方法である。樋状構造物の構造や材質は、フィルム状ガラスの寸法や表面精度が予定する用途に求められる品位を実現できるものであれば特に限定されない。また、下方への延伸は、フィルム状ガラスに対してどのような方法で力を印加するものであってもよい。例えば、充分に大きい幅を有する耐熱性ローラーをフィルム状ガラスに接触させた状態で回転させて延伸する方法を採用してもよいし、複数の対になった耐熱性ローラーをフィルム状ガラスの端面近傍のみに接触させて延伸する方法を採用してもよい。
オーバーフローダウンドロー法以外にも、種々の成形方法を採用することができる。例えば、ダウンドロー法(スロットダウン法、リドロー法等)等の様々な成形方法を採用することも可能である。
ところでガラスの肉厚が薄くなるに従い、ガラス自身の持つ熱量が少なくなるため、ダウンドロー法においては板引き中にガラスが冷え易くなる、換言すれば粘度が上昇し易くなる。特に最終的な肉厚が100μm以下となるようなフィルム状ガラスを成形しようとする場合、成形設備(オーバーフローダウンドロー法の場合は成形体)から離れたガラスは表面張力によって板幅方向に縮むと同時に、急激な温度低下によって粘度が著しく上昇する。よって必要な板幅を確保したり、所望の厚みにしたりするためには、例えばオーバーフローダウンドロー法では、成形体から引き出された直後のガラスの粘度が105.0dPa・s以下、特に104.8dPa・s以下、104.6dPa・s以下、104.4dPa・s以下、104.2dPa・s以下、104.0dPa・s以下となるように、加熱、保温等の手段を講じて温度管理することが好ましい。このように温度管理することで、板幅方向に引っ張り応力を与えても破損することなく板幅を広げることが可能になる。更に、容易に下方へ延伸することが可能となる。一方、ガラスの粘性が低すぎると、フィルム状ガラスが変形しやすく、そりやうねりといった品位が悪化するため好ましくない。また延伸されるガラスの温度が高くなり、その後の冷却速度が速くなりガラスの熱収縮が大きくなってしまう恐れがあるため好ましくない。したがってガラスの粘度は103.5dPa・s以上、103.7dPa・s以上、103.8dPa・s以上、103.9dPa・s以上であることが好ましい。
本発明のフィルム状ガラスの製造方法は、フィルム状ガラスを徐冷する工程を含む。徐冷中、ガラスの冷却速度が速くなると熱収縮率が大きくなるため好ましくない。その一方で冷却速度が遅くなりすぎると生産性が悪化する。あるいは製造工程における徐冷エリアが不当に長くなりすぎるため好ましくない。効率的に熱収縮率を小さくするには、ガラスの粘度1010〜1014.5dPa・s、特に1011〜1014dPa・s、さらには1012〜1014dPa・sにおける温度域の平均冷却速度を100℃/分以下、特に、80℃/分以下、50℃/分以下、30℃/分以下、20℃/分以下とすることが好ましい。また平均冷却速度は1℃/分以上、2℃/分以上、5℃/分以上、10℃/分以上であることが好ましい。なおここでいう「平均冷却速度」とは、上記したガラスの粘度域に相当する温度域を、ガラスが通過するのに要する時間で除したものである。
さらに本発明においては、徐冷中にフィルム状ガラスの移動方向を下方から水平方向に方向転換することを特徴とする。徐冷中にフィルム状ガラスを方向転換させることにより、所望の熱収縮率を達成するのに十分な時間及び距離を徐冷のために使うことができる。つまりダウンドロー法を採用する場合に特有の問題である高さの制約を受けることがない。
下方に移動するフィルム状ガラスを水平方向に方向転換させるには、種々の方法を採用することができる。例えば特許文献2に開示されているような、多数のローラーからなるローラーコンベアに沿わせて方向を転換する方法や、特許文献3に開示されているような、フィルムのエッジ部分のみをエアーコンベアで案内して方向転換する方法が採用できる。また特許文献4のように、自由に湾曲させることで方向転換を行ってもよい。
方向転換に要するフィルム状ガラスの曲率半径は、フィルムの厚さに応じて調節すればよい。即ち、フィルムの厚さが大きいほど曲率半径を大きくする必要があり、逆に厚さが小さければ小さくすることができる。例えば厚さ100μmのフィルム状ガラスの場合、曲率半径は50mm〜200mm程度が適切である。
本発明のフィルム状ガラスの製造方法は、徐冷が完了したフィルム状ガラスを所定長に切断する工程を備えることが好ましい。ここで言う切断には、フィルム状ガラスを毎葉に切り離す場合に限られるものではない。即ち、後述のロール工程を採用する場合において、ロール交換に伴うフィルム状ガラスの切り離しのための切断を含む。なお切断は、あらかじめカッターやレーザー光でスクライブ線を入れた後、折り割りする方法、レーザー光で溶断する方法等、種々の方法が採用可能である。
本発明のフィルム状ガラスの製造方法は、さらにフィルム状ガラスを巻き取ってロール形態とした後に切断する工程を備えることができる。この場合、フィルム状ガラス同士が接触することによる傷の発生を防止すると共に、ロールに外圧が加わった際、それを吸収するために、合紙とともに巻き取ることが望ましい。なお巻き取り時の最小曲率半径は、例えば厚さ100μmのフィルム状ガラスの場合、200mm以下、特に150mm以下、100mm以下、70mm以下、50mm以下、特に30mm以下とすることが好ましい。曲率半径を小さくすることで梱包、搬送効率が向上する。
また上記工程の他にも必要に応じて種々の工程を備えることができる。例えば徐冷完了後に、フィルム状ガラスの端部(いわゆる耳部)を切り離す端部分離工程を備えることができる。この工程では、レーザー光を照射してガラスの端部を連続的に切断分離する方法を好適に採用できる。この場合、使用するレーザーは炭酸ガスレーザーを用いてもよいし、YAGレーザー等を用いてもよい。レーザーの出力は、レーザーによって進行するクラックの進展速度と、ガラスの板引き速度を整合するよう調整することが好ましい。速度比=(レーザーによって進展するクラックの速度−板引き速度)/(板引き速度)×100は±10%以下、±5%以下、±1%以下、±0.5%以下、±0.1%以下であることが好ましい。
またフィルム状ガラスの表面を研磨する研磨工程を採用することも可能である。ただしオーバーフローダウンドロー法を採用する場合には、ガラス表面が火造り面であることから極めて表面品位が高く、研磨工程は不要となる。さらに未研磨の状態で使用に供する方が、ガラスの機械的強度が高くなって好ましい。つまりガラスの理論強度は、本来非常に高い。ところが理論強度よりも遥かに低い応力でも破壊に至ることが多い。その理由は、ガラス表面にグリフィスフローと呼ばれる小さな欠陥がガラスの成形後の工程、例えば研磨工程等で生じるからである。
以上の方法によって作製されるフィルム状ガラスの肉厚は特に限定されるものではないが、厚さ100μm以下、特に90μm以下、80μm以下、70μm以下、60μm以下、50μm以下、40μm以下、30μm以下、20μm以下、10μm以下であることが好ましい。フィルム状ガラスの厚みが薄くなるほどデバイスの軽量化が行える。またガラスを湾曲させた際に発生する応力値が低下するため、フィルム状ガラスの方向転換に要する曲率半径を小さくすることができる。これはフィルム状ガラスを巻き取ってロールにする場合も同様である。また端部の切り離しにレーザー切断を採用する場合、必要な出力を低下させることが可能になる。あるいは出力が一定であればより速い速度で切断を行うことができるようになる。しかし厚さが1μmよりも薄くなるとガラスの機械的強度が保てなくなる。またガラス成形時の微妙な空気の流れによって変形が起こり、それがそのまま固化してそり等の品位に悪影響を与える場合がある。したがって、強度やそりの品位の向上を目的とする場合においてはフィルムの厚さは1μm以上、5μm以上、10μm以上、30μm以上、50μm以上、60μm以上であることが好ましい。フィルム状ガラスの厚さは、ガラスの流量や板引き速度によって調整することができる。
また得られるフィルム状ガラスの平均表面粗さRaは100Å以下であることが好ましい。特に50Å以下、10Å以下、8Å以下、4Å以下、3Å以下、2Å以下であることが望ましい。フィルム状ガラスの平均表面粗さRaが100Å以上では有機ELデバイスの表示特性が悪化する場合がある。一方Raが小さくなると、ロールからガラスを引き出す際に、ガラス−合紙、ガラス−ガラスが連続的に引き剥がされフィルム表面が帯電する恐れがある。このような帯電が起こると後の工程で帯電破壊が起こったり、雰囲気中の微粒子がフィルム状ガラス表面に吸着して問題を引き起こしたりする場合がある。このような帯電が重要視される用途・工程においては、大気圧プラズマ処理等を用いてRaを0.5Å以上、1Å以上、2Å以上、3Å以上、5Å以上、10Å以上にすることが好ましい。大気圧プラズマ処理を用いた場合の平均表面粗さは、例えば、プラズマガス(CFやO)の濃度等によって調整することができる。
また得られるフィルム状ガラスのうねりは1μm以下であることが好ましい。特に0.08μm以下、0.05μm以下、0.03μm以下、0.02μm以下、0.01μm以下であることが望ましい。フィルム状ガラスのうねりが大きいと有機ELデバイスの表示特性が悪化する場合がある。なおフィルム状ガラスのうねりは、攪拌スターラーの高さ、回転数や、成形体の温度等によって調整することができる。
また得られるフィルム状ガラスの板幅は500mm以上であることが好ましい。有機ELディスプレイなどでは、TFTを一度に形成した後に、各パネルごとに切り出すいわゆる多面取りが行われるため、フィルム状ガラスの板幅が大きいほどパネル一枚あたりのコストを低廉化することが可能になる。フィルム状ガラスの好ましい板幅は600mm以上、800mm以上、1000mm以上、1200mm以上、1500mm以上2000mm以上である。一方で3500mmを超えると、板幅方向での厚みや表面品位を担保しがたくなるため3500mm以下3200mm以下、3000mm以下であることが好ましい。なおフィルム状ガラスの板幅は成形体の大きさ、形状、エッジローラーの位置等によって調整することができる。なおエッジローラーとは、最上段に設置されるローラーであって、成形体から流下したフィルム状ガラスを冷却しながら横方向の張力を与えることによって、フィルム幅を制御するローラーである。
また得られるフィルム状ガラスの最大板厚と最小板厚の板厚差は20μm以下、特に10μm以下、5μm以下、2μm以下、1μm以下であることが好ましい。ダウンドロー法においてこのような肉厚偏差が、ある板幅に対して一定の箇所に発生した場合、この差が大きくなるとフィルム状ガラスを巻き取る際に一部だけわずかに曲率半径が異なる部分が生じる。巻き取り量が多くなってくるとこの板厚の差によって生じる応力によって製品が破損にいたる恐れがあるため好ましくない。なおフィルム状ガラスの最大肉厚と最小肉厚の板厚差(肉厚偏差)は徐冷炉内の温度によって調整することができる。
また得られるフィルム状ガラスは、常温から10℃/分の速度で昇温し、保持時間500℃で1時間保持し、10℃/分の速度で降温したときの熱収縮率が200ppm以下、特に150ppm以下、100ppm以下、80ppm以下、60ppm以下、50ppm、45ppm、40ppm、30ppm以下、20ppm以下、10ppm以下であることが好ましい。熱収縮率が200ppm以上では、有機ELディスプレイにおいて画素を形成する熱工程において、ピッチズレ等の表示欠陥が発生する恐れがあるため好ましくない。なおフィルム状ガラスの熱収縮率は、徐冷条件(徐冷速度、徐冷時間、徐冷温度域等)を最適化することによって小さくすることができる。
また得られるフィルム状ガラスの端面の表面粗さRaは100Å以下、特に、80Å以下、50Å以下、20Å以下、10Å以下、8Å以下、6Å以下であることが好ましい。100Å以上ではガラスが端面から破損する確率が高くなるため好ましくない。なおフィルム状ガラスの端面の表面粗さRaは、レーザー切断の場合では、レーザーの出力や切断速度によって調整することができる。
また得られるフィルム状ガラスのクラック発生率は、70%以下であることが好ましく、さらには50%以下、40%以下、30%以下、特に20%以下であることが望ましい。尚、本発明におけるクラック発生率とは次の方法によって得られた値を指す。その方法とは、湿度30%、温度25℃に保持された恒温恒湿槽内において、荷重1000gに設定したビッカース圧子をガラス表面(光学研磨面)に15秒間打ち込み、その15秒後に圧痕の4隅から発生するクラックの数をカウント(1つの圧痕につき最大4とする)する。これを20回繰り返し(即ち、圧子を20回打ち込み)、総クラック数を計数した後、総クラック発生数/80にて得られた値を求める方法である。なおフィルム状ガラスのクラック発生率はSiO,Bやアルカリ土類金属酸化物の含有量によって調整することができる。
得られるフィルム状ガラスを構成するガラスは、オーバーフローダウンドロー法を採用して成形した場合に、成形中にガラスが失透しないように、ガラスの液相温度が1200℃以下、1150℃以下、1130℃以下、1110℃以下、1090℃以下、特に1070℃以下であることが好ましく、液相温度における粘度が105.0dPa・s以上、105.6dPa・s以上、105.8dPa・s以上、特に106.0dPa・s以上であることが望ましい。
またフィルム状ガラスを構成するガラスは、ヤング率が65GPa以上、67GPa以上、68GPa以上、69GPa以上、最適には70GPa以上であることが望ましい。
またフィルム状ガラスを構成するガラスは、デバイスの軽量化をはかるために、その密度はできるだけ低いほうが望ましく、具体的には2.7g/cm以下、2.6g/cm以下、2.5g/cm以下、特に2.4g/cm以下であることが望ましい。
またフィルム状ガラスを構成するガラスは、フィルム状ガラス上に形成される種々の膜の熱膨張係数と整合するよう30〜380℃の温度範囲における熱膨張係数が25〜100×10−7/℃、30〜90×10−7/℃、30〜60×10−7/℃、30〜45×10−7/℃、30〜40×10−7/℃であることが望ましい。
またフィルム状ガラスを構成するガラスは、ガラスの耐熱性の指標である歪点が600℃以上、特に630℃以上であることが望ましい。
上記した種々の特性を満たすガラスは、例えば質量百分率で、SiO 40〜80%、Al 0〜20%、B 0〜17%、MgO 0〜10%、CaO 0〜15%、SrO 0〜15%、BaO 0〜30%の組成範囲内で作製可能である。このように組成範囲を決定した理由を以下に述べる。
SiOの含有量は40〜80%である。SiOの含有量が多くなると、ガラスの溶融、成形が難しくなったりするので、75%以下、好ましくは64%以下、62%以下、特に61%以下であることが望ましい。一方、含有量が少なくなると、ガラス網目構造を形成しにくくなりガラス化が困難になるとともにクラックの発生率が高くなったり耐酸性が悪化したりするので、50%以上、好ましくは55%以上、特に57%以上であることが望ましい。
Alの含有量は0〜20%である。Alの含有量が多くなると、ガラスに失透結晶が析出しやすくなり、液相粘度が低下したりするので、20%以下、好ましくは18%以下、17.5%以下、特に17%以下であることが望ましい。Alの含有量が少なくなると、ガラスの歪点が低下したり、ヤング率が低下したりするため3%以上、好ましくは5%以上、8.5%以上、10%以上、12%以上、13%以上、13.5%以上、14%以上、特に14.5%以上であることが望ましい。
は0〜17%である。Bの含有量が高くなると、歪点が低下したり、ヤング率が低くなったり、耐酸性が悪化するため、17%以下、好ましくは15%以下、13%以下、12%以下、11%以下、特に10.4%以下であることが望ましい。またBの含有量が低くなると、高温粘度が高くなり溶融性が悪化したり、クラック発生率が高くなったり、液相温度が高くなったり、密度が高くなったりするため、2%以上、好ましくは3%以上、4%以上、5%以上、7%以上、8.5%以上、8.8%以上、特に9%以上であることが望ましい。
MgOはガラスのヤング率や歪点を向上させ、高温粘度を低下させる成分であり、クラック発生率を低減させる効果はある。しかし多量に含有すると液相温度が上昇し、耐失透性が低下したり耐BHF性が悪化したりするため10%以下、5%以下、3%以下、2%以下、1.5%以下、1%以下、0.5%以下とすることが望ましい。
CaOの含有量は0〜15%である。CaOの含有量が高くなると密度や熱膨張係数が高くなったりするため、15%以下、好ましくは12%以下、10%以下、9%以下、8.5%以下であることが望ましい。一方、CaOの含有量が少なくなると溶融性が悪化したり、ヤング率が低くなったりするため、好ましくは2%以上、3%以上、5%以上、6%以上、7%以上、特に7.5%以上含有させることが望ましい。
SrOの含有量は0〜15%である。SrOの含有量が高くなると密度や熱膨張係数が高くなるため、15%以下、好ましくは12%以下、10%以下、6%以下、5%以下、特に6.5%以下であることが望ましい。一方SrOの含有量が少なくなると溶融性や耐薬品性が悪化するため、好ましくは0.5%以上、1%以上、2%以上、3%以上、特に3.5%以上含有することが望ましい。
BaOの含有量は0〜30%である。BaOの含有量が高くなると密度や熱膨張係数が高くなるため、30%以下、好ましくは25%以下、20%以下、15%以下、10%以下、5%以下、2%以下、1%以下、特に0.5%以下であることが望ましい。
MgO、CaO、SrO、BaOの各成分は混合して含有させると、ガラスの液相温度を著しく下げ、ガラス中に結晶異物を生じさせ難くすることにより、ガラスの溶融性、成形性を改善する効果がある。しかしながら、これらの合量が少ないと融剤としての働きが充分ではなく溶融性が悪化するため、5%以上、8%以上、9%以上、11%以上、特に13%以上含有することが望ましい。一方、MgO、CaO、SrO、BaOの各成分の合量が多くなると、密度が上昇し、ガラスの軽量化が図れなくなる上、クラック発生率が高くなる傾向にあるため、合量で30%以下、20%以下、18%以下、特に15%以下であることが望ましい。また特にフィルムの低密度化をはかりたい場合には合量の下限を5%以上、8%以上とし、またその上限を13%以下、11%以下、10%以下とすることが望ましい。
ZnOは、溶融性を改善し、ヤング率を高める成分であるが、多量に含有するとガラスが失透しやすくなり、歪点も低下する上、密度が上昇するため好ましくない。従って、その含有量は15%以下、10%以下、5%以下、3%以下、1%以下、特に0.5%以下であることが好ましい。
ZrOは、ヤング率を向上させる成分であるが、5%より多くなると、液相温度が上昇し、ジルコンの失透異物が出易くなるため好ましくない。ZrOの好ましい範囲は3%以下、より好ましくは1%以下、更に好ましくは0.5%以下、最も好ましくは0.1%以下である。
また、上記成分以外にも、本発明では、Y、Nb、Laを5%程度まで含有することができる。これらの成分は歪点、ヤング率等を高める働きがあるが、多く含有すると密度が増大してしまうので好ましくない。
更に上記ガラスには、清澄剤としてAs、Sb、CeO、SnO、F、Cl、SOの群から選択された一種または二種以上を0〜3%使用することができる。ただし、As、SbおよびF、特にAsおよびSbは、環境的観点から、その使用を極力控えるべきであり、各々の含有量を0.1%未満に制限すべきである。したがって、好ましい清澄剤は、SnO、SOおよびClである。SnOの含有量は0〜1%、0.01〜0.5%、特に0.05〜0.4%が好ましい。またSnO+Cl+SOは0.001〜1%、0.01〜0.5%、0.01〜0.3%である。
以下、実施例に基づいて本発明を説明する。図1は本発明の製造装置の一例である。図中、1はオーバーフローダウンドロー成形装置、2は熱処理炉、3はローラー、4は端部分離装置、5は切断装置、6は巻き取り装置、Gはフィルム状ガラスを示している。
オーバーフローダウンドロー成形装置1は、頂部に溝を有する断面楔状の成形体を備えている。溶融ガラスを成形体頂部の溝に供給し、その両側から溶融ガラスを溢れさせて成形体の両側面を流下させ、成形体下端で流下したガラスを合流させつつ引き出すことにより、溶融ガラスをフィルム状ガラスGに成形する。
熱処理炉2の内部には、オーバーフローダウンドロー成形装置1の成形体と、フィルム状ガラスGを案内するローラー3が設置されており、フィルム状ガラスGが移動する経路を取り囲むようにして略L字型、即ち上下方向及び水平方向に伸びている。また熱処理炉2は、細分化されたエリア毎に厳密に温度管理可能な構造となっており、成形体下方では徐冷炉として機能する。このためオーバーフローダウンドロー装置1から連続的に下方に引き出されたフィルム状ガラスGは、熱処理炉2の内部をローラー3で案内されながら下方へ延伸され、やがてその移動方向を下方から水平方向に変更されつつ、所定のスケジュールに従って徐冷(温度管理)される。
端部分離装置4は、板引き方向と平行にレーザーを照射し、フィルム端部(耳部)を切り離すためのレーザー溶断設備を備えている。また切断装置5はフィルム状ガラスGの移動方向と直交する方向にスクライブ線を形成可能なスクライブ機構と、形成されたスクライブ線でフィルムを折り割る折り割り機構を備えている。徐冷炉2を抜けたフィルム状ガラスGは、端部分離装置4にてフィルムの端部を切り離され、さらに所定長毎に切断装置5にて切断される。
巻き取り装置6は、巻心にフィルム状ガラスを巻き取る巻き取り機構と、所定量の巻き取りが完了するとロールを交換するロール交換機構とを備えている。フィルム状ガラスGが巻き取り装置にて予定量巻き取られると、切断装置5にてフィルム状ガラスGが切断され、ロールが切り離される。さらに巻き取りが完了したロールを系外に搬出し、新たな巻心が用意され、フィルム状ガラスの巻き取りが再開される。
上記装置を用いた本発明の実施例を説明する。
まず、表1の組成となるようにガラス原料を調合し、図示せぬガラス溶融炉に供給して1500〜1600℃で溶融した。次いで、溶融ガラスをオーバーフローダウンドロー成形装置1に供給し、下方に引き出してフィルム状ガラスGに成形した。成形に当たっては、最終的なフィルム幅が1500mm、フィルム厚が50μmとなるようにガラス供給量や板引き速度を調節した。次いでフィルム状ガラスGを熱処理炉2内で上方から下方に向かって案内し、やがて水平方向へと方向転換させた後、熱処理炉2外へと案内した。なお本実施例においては、ガラスの粘度が1012〜1014dPa・sに相当する温度となる領域でのガラスの冷却速度が20℃/分となるように、板引き速度及び熱処理炉2内の温度調節を行った。続いて熱処理炉2から出てきたフィルム状ガラスGに対し、端部分離装置4でフィルム端部を切り離した後、巻き取り装置6にてロール状に巻き取った。さらにロールが満巻きされた時点で、切断装置5によりフィルム状ガラスを切断した。
このようにして得られたロールからフィルム状ガラスを引き出して所定のサイズに切り出し、熱収縮量、表面粗さ、うねり、端面の表面粗さ、板厚差を評価した。
なお熱収縮は次のようにして測定した。まずガラスフィルム(厚み50μm)から、160mm×30mmの試料を切り出し、短冊状の試験片を数枚用意した。この短冊状試験片の端から20mm〜40mm付近に#1000の耐水研磨紙をガラスに押し当てることで、それぞれマーキングを行い(図2(a))、マーキングと直交方向に折り割った。折り割った試験辺の一方を、それぞれ500℃で1時間熱処理を行った。熱処理後の試料は金属板の上に乗せ急冷を行った。熱処理を行っていない試料と熱処理後の試料とを並べて(図2(b))マーキングの位置ズレ量(△L、△L)をレーザー顕微鏡によって観察した。それぞれの温度における熱収縮率を数1に基づいて算出した。
平均表面粗さ(Ra)はJIS B0601:2001に準拠した方法で測定した値である。
端面の表面粗さ(Ra)は板の厚み方向・それと垂直方向についてJIS B0601:2001に準拠した方法で測定を行い平均値を用いた
うねりは、触針式の表面形状測定装置を用いて、JIS B−0610に記載のWCA(ろ波中心線うねり)を測定した値であり、この測定は、SEMI STD D15−1296「FPDガラス基板の表面うねりの測定方法」に準拠した方法で測定し、測定時のカットオフは0.8〜8mm、ガラス基板の引き出し方向に対して垂直な方向に300mmの長さで測定した値である。
板厚差は、レーザー式厚み測定装置を用いて、フィルム状ガラスの任意の一辺に板厚方向からレーザーを走査することにより、ガラス基板の最大板厚と最小板厚を測定した上で、最大板厚の値から最小板厚の値を減じた値である。
また各種材料特性を評価するために次の方法で評価用試料を用意した。まず表の組成となるように調製したガラス原料を白金坩堝にて1600℃で24時間溶融した。続いて溶融ガラスをカーボン台上に流し出し、徐冷した後、所定の大きさ、形状に加工して、以下の評価に供した。
密度は、周知のアルキメデス法によって測定した。
歪点は、ASTM C336−71の方法に基づいて測定した。この値が高いほど、ガラスの耐熱性が高くなる。
軟化点は ASTM C338−93の方法に基づいて測定を行った。
粘度104.0、103.0、102.5dPa・sにおける温度は、白金球引き上げ法で測定した。この温度が低いほど、溶融性に優れていることになる。
液相温度の測定は、ガラスを粉砕し、標準篩30メッシュ(500μm)を通過し、50メッシュ(300μm)に残るガラス粉末を白金ボートに入れ、温度勾配炉中に24時間保持して、結晶の析出する温度を測定したものである。液相粘度は液相温度における各ガラスの粘度を示す。液相粘度が高く、液相温度が低いほど、耐失透性に優れ、成形性に優れている。
熱膨張係数は、ディラトメーターを用いて、30〜380℃における平均熱膨張係数を測定したものである。熱膨張係数測定用の試料として、ガラス板を白金ボートに入れて1400℃〜1450℃で30分リメルトし、端面にR加工を施したφ5mm×20mmの円柱状の試料を得た。同円柱状の試料は+5℃/minで750℃まで昇温し、同温度で30分保持した後、570℃まで−3℃/minで降温し、570℃からは−10℃/minで室温まで冷却し、熱膨張係数を測定した。
ガラス転移温度は熱膨張曲線からJIS R3103−3の方法に基づいて測定した。
ヤング率は、共振法により測定した
クラック発生率は、湿度30%、温度25℃に保持された恒温恒湿槽内において、荷重1000gに設定したビッカース圧子をガラス表面(光学研磨面)に15秒間打ち込み、その15秒後に圧痕の4隅から発生するクラックの数をカウント(1つの圧痕につき最大4とする)する。20回圧子を打ち込み、総クラック発生数/80×100として評価した。
耐BHF性と耐HCl性については、次の方法で評価した。まず各ガラス試料の両面を光学研磨した後、一部をマスキングしてから所定の濃度に調合した薬液中で、定めた温度で定めた時間浸漬した。薬液処理後、マスクをはずし、マスク部分と浸食部分の段差を表面粗さ計で測定し、その値を浸食量とした。また各ガラス試料の両面を光学研磨した後、所定の濃度に調合した薬液中で、定めた温度で定めた時間浸漬してから、ガラス表面を目視で観察し、ガラス表面が白濁したり、荒れたり、クラックが入っているものを×、全く変化の無いものを○とした。
薬液及び処理条件は、耐BHF性の浸食量は、130BHF溶液(NHHF:4.6質量%,NHF:36質量%)を用いて20℃、30分間の処理条件で測定した。外観評価は、63BHF溶液(HF:6質量%,NHF:30質量%)を用いて、20℃、30分間の処理条件で行った。また耐HCl性の浸食量は、10質量%塩酸水溶液を用いて80℃、24時間の処理条件で測定した。外観評価は、10質量%塩酸水溶液を用いて80℃、3時間の処理条件で行った。
表1から明らかなように、本発明の方法により作製したフィルム状ガラスは、熱収縮率が小さく、ヤング率、液相粘度、歪点が高い。更にクラック発生率、密度、高温粘度が低く、ディスプレイ用ガラスフィルムとして好適であった。
本発明の方法により作製したフィルム状ガラスは、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ用基板として好適である。また太陽電池、半導体等のデバイスに使用されるガラス基板、有機EL照明のカバーガラス等その他の用途にも使用することができる。
1 オーバーフローダウンドロー成形装置
2 熱処理炉
3 ローラー
4 端部分離装置
5 切断装置
6 巻き取り装置
G フィルム状ガラス

Claims (7)

  1. ダウンドロー法により溶融ガラスをフィルム状に成形し、徐冷した後、切断するフィルム状ガラスの製造方法であって、徐冷中にフィルム状ガラスの移動方向を水平方向に方向転換させることを特徴とするフィルム状ガラスの製造方法。
  2. フィルム状ガラスの厚みが100μμm以下となるように成形することを特徴とする請求項1に記載のフィルム状ガラスの製造方法。
  3. ダウンドロー法として、オーバーフローダウンドロー法を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載のフィルム状ガラスの製造方法。
  4. フィルム状ガラスを巻き取ってロールとした後に切断することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のフィルム状ガラスの製造方法。
  5. ダウンドロー成形装置と、前記ダウンドロー成形装置でフィルム状に成形されたガラスを徐冷する徐冷炉と、徐冷炉を通過したフィルム状ガラスを所定長に切断する切断装置とを備えたフィルム状ガラスの製造装置であって、徐冷炉内でフィルム状ガラスの移動方向が垂直方向から水平方向に方向転換されることを特徴とするフィルム状ガラスの製造装置。
  6. ダウンドロー成形装置が、オーバーフローダウンドロー成形装置であることを特徴とする請求項に記載のフィルム状ガラスの製造装置。
  7. さらに、フィルム状ガラスをロール状に巻き取る巻き取り装置を備えてなることを特徴とする請求項5又は6に記載のフィルム状ガラスの製造装置。
JP2009164137A 2009-07-10 2009-07-10 フィルム状ガラスの製造方法及び製造装置 Active JP5582446B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009164137A JP5582446B2 (ja) 2009-07-10 2009-07-10 フィルム状ガラスの製造方法及び製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009164137A JP5582446B2 (ja) 2009-07-10 2009-07-10 フィルム状ガラスの製造方法及び製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011016705A JP2011016705A (ja) 2011-01-27
JP5582446B2 true JP5582446B2 (ja) 2014-09-03

Family

ID=43594803

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009164137A Active JP5582446B2 (ja) 2009-07-10 2009-07-10 フィルム状ガラスの製造方法及び製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5582446B2 (ja)

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2479151B1 (en) * 2009-09-18 2020-10-28 Nippon Electric Glass Co., Ltd. Method for producing glass film, method for processing glass film, and glass film laminate
CN103183463B (zh) * 2011-03-31 2017-08-01 安瀚视特控股株式会社 玻璃基板的制造方法及玻璃基板的制造装置
JP5679324B2 (ja) * 2011-05-19 2015-03-04 日本電気硝子株式会社 ガラスロールの製造方法および製造装置
CN103732547B (zh) * 2011-08-18 2016-10-26 康宁股份有限公司 切断玻璃带的方法
US20130047671A1 (en) * 2011-08-29 2013-02-28 Jeffrey T. Kohli Apparatus and method for forming glass sheets
JP5887946B2 (ja) * 2012-01-18 2016-03-16 旭硝子株式会社 電子デバイスの製造方法、およびガラス積層体の製造方法
CN104520098A (zh) * 2012-08-09 2015-04-15 旭硝子株式会社 玻璃片氟树脂层叠体
JP6315305B2 (ja) * 2013-02-19 2018-04-25 日本電気硝子株式会社 ガラス積層体及びこれを用いた光学結像部材
JP6190612B2 (ja) * 2013-04-05 2017-08-30 学校法人福岡大学 フィルム試料サンプリング治具とサンプリング方法
JP6742593B2 (ja) * 2015-01-05 2020-08-19 日本電気硝子株式会社 支持ガラス基板の製造方法及び積層体の製造方法
JP6631935B2 (ja) * 2015-01-05 2020-01-15 日本電気硝子株式会社 ガラス板の製造方法
CN107635931B (zh) * 2015-05-18 2021-05-28 康宁股份有限公司 玻璃制造设备中的张力控制
JP6675587B2 (ja) * 2016-10-11 2020-04-01 日本電気硝子株式会社 帯状ガラスフィルムの製造方法及び製造装置
JP6687903B2 (ja) * 2016-10-11 2020-04-28 日本電気硝子株式会社 ガラス物品の製造方法及びその製造設備
CN110366543B (zh) * 2017-02-28 2026-02-17 康宁股份有限公司 具有减小的厚度变化的玻璃制品、其制造方法及用于制造其的设备
JP7070197B2 (ja) * 2017-08-10 2022-05-18 Agc株式会社 Tft用ガラス基板
CN116332482A (zh) * 2017-08-10 2023-06-27 Agc株式会社 Tft用玻璃基板
JP7104882B2 (ja) 2018-07-03 2022-07-22 日本電気硝子株式会社 ガラス物品の製造方法及び製造装置
JP7104883B2 (ja) 2018-07-03 2022-07-22 日本電気硝子株式会社 ガラス物品の製造方法及び製造装置
KR102647478B1 (ko) 2018-11-21 2024-03-13 쇼오트 아게 얇은 유리를 제조하기 위한 방법 및 장치, 및 얇은 유리 리본
JP7846450B2 (ja) * 2019-08-01 2026-04-15 日本電気硝子株式会社 ガラスフィルム及びこれを用いたガラスロール
JP7488509B2 (ja) * 2020-06-18 2024-05-22 日本電気硝子株式会社 ガラス物品の製造装置及びその製造方法
JP7051053B2 (ja) * 2020-07-20 2022-04-11 日本電気硝子株式会社 支持ガラス基板及びそれを用いた積層体
JP7498429B2 (ja) * 2020-09-25 2024-06-12 日本電気硝子株式会社 ガラス板の製造方法および製造装置
JP7681230B2 (ja) * 2020-11-20 2025-05-22 日本電気硝子株式会社 ディスプレイ用ガラス基板

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02217327A (ja) * 1989-02-15 1990-08-30 Nippon Electric Glass Co Ltd ガラス板製造方法
EP1710212A1 (en) * 2005-04-06 2006-10-11 Corning Incorporated process and device for manufacturing flat sheets of a glass-based material
EP1721872A1 (en) * 2005-05-10 2006-11-15 Corning Incorporated Method of producing a glass sheet
JP5743125B2 (ja) * 2007-09-27 2015-07-01 日本電気硝子株式会社 強化ガラス及び強化ガラス基板

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011016705A (ja) 2011-01-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5582446B2 (ja) フィルム状ガラスの製造方法及び製造装置
JP5831212B2 (ja) 帯状ガラスの製造方法
JP6202353B2 (ja) 無アルカリガラス
JP5327702B2 (ja) ガラス基板の製造方法
JP5624453B2 (ja) 強化ガラスおよび強化ガラスの製造方法
TWI619686B (zh) 玻璃及玻璃基板
JP5656080B2 (ja) ガラス基板の製造方法
JP5435394B2 (ja) 強化ガラス基板及びその製造方法
US8322161B2 (en) Process and apparatus for producing glass sheet
US20100269542A1 (en) Process and apparatus for producing glass sheet
WO2007069739A1 (ja) 無アルカリガラス基板及びその製造方法
TW201317186A (zh) 玻璃板之製造方法及玻璃板製造裝置
KR20210138571A (ko) 유리 기판
TW202426404A (zh) 無鹼玻璃板
WO2020255625A1 (ja) ガラス基板の製造方法
WO2009081741A1 (ja) ガラス板の製造方法及び製造設備

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120604

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130822

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130902

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131022

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140623

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5582446

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140706