JP5622019B2 - アミノアルコール誘導体塩構造を有する不斉有機分子触媒及び該不斉有機分子触媒を用いた光学活性化合物の製造方法 - Google Patents

アミノアルコール誘導体塩構造を有する不斉有機分子触媒及び該不斉有機分子触媒を用いた光学活性化合物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、新規アミノアルコール誘導体塩、アミノアルコール誘導体塩構造を有する不斉有機分子触媒及び該不斉有機分子触媒を用いた光学活性化合物の製造方法に関する。
医薬品などの生体関連化合物は、不斉中心を含むものが少なくなく、可能な2つの鏡像異性体がそれぞれ生体に対して異なる作用を示すことが多い。従って、一方の鏡像異性体のみを選択的に得るための不斉合成反応の開発は重要である。
ごく少量の触媒により、原理的には無限の光学活性化合物を供給することが可能な高度プロセスである触媒的不斉合成反応は、その省エネルギー・環境調和の観点からも現代の有機合成化学の重要な研究課題の1つである。不斉触媒としては、従来より多くの有機金属触媒が開発されているものの、高価であったり、残存する金属の除去が困難であったりする課題もあった。このため、近年、安価・安全・環境負荷が少ないなどの理由で、金属を含有しない有機分子を触媒として用いる、有機分子触媒反応の研究が盛んに行われている。
例えば、特許文献1及び非特許文献1には、タミフルなどの様々な生理活性化合物群の鍵合成中間体であるイソキヌクリジン誘導体を、有機分子触媒であるマクミラン触媒を使用した不斉Diels−Alder反応によって合成することが開示されている。
特開2008−50336号公報
Angew.Chem.Int.Ed.46巻、5734〜5736頁、2007年
しかしながら、特許文献1や非特許文献1で得られるイソキヌクリジン誘導体の化学収率は低く、後の工程で再結晶化することにより光学純度は向上するが、化学収率は更に低下する。また、ポリマーの生成も伴うことから、生成物の分離精製も容易ではない。そのため、高い化学収率及び高い光学収率で目的物を得ることのできる不斉有機分子触媒が求められている。
そこで本発明は、低コストで製造可能であり、高い化学収率及び高い光学収率で目的物を得ることのできる新規不斉有機分子触媒、及び該不斉有機分子触媒を用いた光学活性化合物の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、特定の構造を有するアミノアルコール誘導体の塩が不斉有機分子触媒として有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
また、本発明の第の態様は、下記式(1)で表わされる、不斉Diels−Alder反応に用いられる、不斉有機分子触媒を提供して前記課題を解決するものである。
Figure 0005622019
(式(1)中、Rはベンジル基又は炭素数1〜5の分岐アルキル基であり、R、Rは互いに同じ置換基であって、該置換基が、メチル基で置換されたフェニル基、エチル基で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたフェニル基、塩素で置換されたフェニル基又は無置換のフェニル基であり、Rは水素原子であり、Rは炭素数5以下のアルキル基又は水素原子であり、Xは式(1)中のアミノアルコール誘導体骨格と塩を形成する脂肪族モノカルボン酸のハロゲン置換体を表わす。)
本発明の第の態様は、前記第の態様の不斉有機分子触媒を用いて不斉Diels−Alder反応を行うことを特徴とする、光学活性化合物の製造方法を提供して前記課題を解決するものである。
本発明において、不斉Diels−Alder反応とは、製造される光学活性化合物がイソキヌクリジン誘導体であり、下記式(2)で表わされる1,2−ジヒドロピリジン誘導体を共役ジエンとし、下記式(3)で表わされるアクロレイン誘導体をジエノフィルとするものである。
Figure 0005622019
(式(2)及び式(3)において、R〜R10、R12〜R14は水素原子又は一価の置換基を表わし、前記一価の置換基は、直鎖又は分岐のアルキル基、アリール基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシロキシ基、アルコキシ基、又はアリールオキシ基であり、11はアルキル基又はアリール基を表わす。)
本発明の不斉有機分子触媒を用いることで、高い化学収率及び高い光学収率で目的の光学活性化合物を得ることができる。また、本発明の不斉有機分子触媒はこれまでに見出された不斉有機分子触媒と比べて比較的単純な構造を有しており、製造が容易であるため、高価な金属を使用する従来の有機金属触媒に対してのみならず、従来の不斉有機分子触媒に対しても、製造効率、コストの点で非常に有利である。
また、本発明の不斉有機分子触媒は、特に、不斉Diels−Alder反応による光学活性イソキヌクリジン誘導体合成のための不斉有機分子触媒として好適であり、高い化学収率及び高い光学収率で選択的に目的物を得ることができる。光学活性イソキヌクリジン誘導体や、その開環生成物である光学活性多置換ピペリジン誘導体は、オセルタミビル、ビンブラスチン、レセルピン、アルカルイド類などの医薬品や生理活性物質の重要な合成中間体であることから、本発明は、ひいては低コストかつ高効率に、様々な医薬品や生理活性物質を得るために非常に有用である。
本発明の不斉有機分子触媒は、下記式(1)で表わされるアミノアルコール誘導体塩である。
Figure 0005622019
式(1)中、Rはアルキル基又はアリール基であり、アルキル基としては、炭素数1〜13のものが好ましく、直鎖でも分岐でもよく、また環状のものでもよい。また、アルキル基上の炭素原子が、更にアリール基などの他の置換基によって置換されていてもよい。直鎖アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基を挙げることができる。分岐アルキル基としては、例えば、イソプロピル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基を挙げることができる。シクロアルキル基としては、分岐構造を有していてもよい炭素数3〜8のものが好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、2−メチルシクロプロピル基、アダマンチル基を挙げることができる。また、アリール基によって置換されているアルキル基としては、ベンジル基等が挙げられる。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、エチルフェニル基等が挙げられる。アリール基上の炭素原子は更に任意の置換基を有していてもよい。式(1)において、Rとしては、アルキル基、又は、置換又は無置換のフェニル基であることが好ましく、炭素数1〜7の直鎖又は分岐アルキル基、アルキル基で置換されていてもよいベンジル基、アルキル基で置換されていてもよいフェニル基であることがより好ましく、ベンジル基、炭素数1〜5の分岐アルキル基であることが更に好ましく、イソプロピル基、tert−ブチル基であることが特に好ましい。
式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に水素原子又はアリール基である。アリール基としては、Rと同じものを例示できる。式(1)において、R及びRとしては、RとRが互いに同じ置換基であることが好ましく、具体的な置換基としては、これらは置換又は無置換のフェニル基であることが好ましく、炭素数5以下の置換基で置換されたフェニル基又は無置換のフェニル基であることが好ましく、特にはフェニル基であることが好ましい。
式(1)中、Rは水素原子又は一価の置換基であり、一価の置換基としては、アルキル基、アリール基、アシル基、シリル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基等が挙げられ、アルキル基及びアリール基としてはRと同じものを例示できる。アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等が挙げられる。シリル基としては、例えばトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジメチルヘキシルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、メチルジイソプロピルシリル基、イソプロピルジメチルシリル基、tert−ブチルメトキシフェニルシリル基、tert−ブトキシジフェニルシリル基、トリフェニルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基、ジメチルクメニルシリル基、トリベンジルシリル基が挙げられる。スルホニル基としては、メタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基等が挙げられる。アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基等が挙げられる。式(1)において、Rとしては、水素原子や、有機合成の分野で水酸基の保護基として慣用されている置換基であることが好ましく、水素原子が特に好ましい。
式(1)中、Rは水素原子又はアルキル基であり、アルキル基としてはRと同じものを例示できる。また、式(1)において、Rとしては炭素数5以下のアルキル基又は水素原子であることが好ましく、特には水素原子が好ましい。
式(1)中、Xは、アミノアルコール誘導体骨格と塩を形成する有機酸であり、有機酸としては、ピクリン酸、脂肪族及び芳香族スルホン酸、脂肪族及び芳香族カルボン酸等が挙げられる。中でも脂肪族モノカルボン酸及びそのハロゲン置換体が好ましく、具体的には、酢酸、酪酸、モノフルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸等が挙げられる。中でも脂肪族モノカルボン酸のハロゲン置換体が好ましく、トリフルオロ酢酸が特に好ましい。
以下に、式(1)で表わされる本発明のアミノアルコール誘導体塩及び不斉有機分子触媒の化合物例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 0005622019
Figure 0005622019
式(1)で表わされるアミノアルコール誘導体塩は、公知の方法で合成することができる。例えばRとRがアリール基で互いに同じ置換基の場合、下記スキームのように、下記式(Y)で表わされるアミノ酸エステル塩を出発物質として、これとグリニャール試薬とをエーテルなどの溶媒中で反応させた後、必要に応じて水酸基やアミノ基を公知の方法で修飾し、更にこれを有機酸と反応させることによって得ることができる。
Figure 0005622019
グリニャール試薬の使用量は、原料のアミノ酸エステル塩1モルに対し通常3モル〜4モル程度であり、有機酸によって塩を形成する際の有機酸の使用量は、アミノアルコール誘導体1モルに対し通常等モル程度である。式(1)で表わされるアミノアルコール誘導体塩は、クロマトグラフィー、再結晶などにより単離、精製することができる。
本発明の不斉有機分子触媒が用いられる不斉合成反応としては、例えば、Diels−Alder反応、アルドール反応、マイケル付加反応等が挙げられる。本発明の触媒は、中でも、光学収率の観点から、不斉Diels−Alder反応における不斉有機分子触媒として有用である。
不斉Diels−Alder反応の原料となるジエンとしては、特に限定するものではないが、本発明の不斉有機分子触媒による効果、すなわち高いエンド/エキソ選択性やエナンチオ選択性を最大限に生かすことができるため、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ジヒドロピリジンなどの環状ジエンを原料とすることが好ましい。また、ジエノフィルも特に限定するものではなく、アクロレイン、メタクロレイン、桂皮アルデヒドなど通常のDiels−Alder反応に用いることのできるジエノフィルを用いることができる。
不斉Diels−Alder反応における本発明の不斉有機分子触媒の使用量は特に限定されるものではないが、通常原料のジエノフィルに対して5〜20mol%が好ましく、5〜10mol%がより好ましい。ジエノフィルに対して5mol%未満ではDiels−Alder反応の化学収率やエナンチオ選択性が低下するおそれがあるため好ましくなく、一方、20mol%を超えても効果に差が生じず、経済的な観点から好ましくない。
不斉Diels−Alder反応における反応溶媒としては、ニトリル系溶媒を使用することが好ましい。ニトリル系溶媒としては、アセトニトリル、プロピオニトリルなどが挙げられる。また、溶媒には、上記溶媒に対して5体積%程度の水を存在させることも好ましい。また、反応温度は特に限定されるものではなく、通常、0〜25℃程度の範囲で行われる。エナンチオ選択性の観点からは、0〜10℃が好ましい。
本発明の不斉有機分子触媒を用いる不斉Diels−Alder反応は、特に下記式(2)で表わされる1,2−ジヒドロピリジン誘導体(ジエン)と下記式(3)で表わされるアクロレイン誘導体(ジエノフィル)とを原料とする、下記式(4)で表わされるイソキヌクリジン誘導体の合成に有用であり、目的とする光学異性体を非常に高い化学収率かつ光学収率で目的物を合成することができる。また、式(4)で表わされるイソキヌクリジン誘導体は、開環することで下記式(5)で表わされる多置換ピペリジン誘導体に容易に変換することができる。
Figure 0005622019
式(2)、式(3)、式(4)、式(5)において、R〜R10、R12〜R14はそれぞれ水素原子又は一価の置換基であり、R11はアルキル基又はアリール基ある。R〜R10、R12〜R14で表わされる一価の置換基としては、直鎖又は分岐のアルキル基、アリール基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基などが挙げられる。11のアルキル基又はアリール基としては、上述の式(1)におけるRと同様の置換基を例示できる。
式(2)、式(3)、式(4)、式(5)において、R〜R10としては水素原子が好ましく、R11としてはベンジル基、フェニル基が好ましい。また、R12〜R14としてはアルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アシル基、アシロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基などが好ましい。
上記不斉Diels−Alder反応によって合成される光学活性イソキヌクリジン誘導体(4)は、オセルタミビル、カサランチン、レセルビン、ビンブラスチンなどの前駆体となる物質である。また、光学活性イソキヌクリジン誘導体を開環して得られる、上記式(5)で表わされる多置換ピペリジン誘導体は、アザ糖、ピペリジンアルカロイド、キノリジンアルカロイド糖の前駆体となる。これらの化合物を高い化学収率かつ高い光学収率で合成することのできる本発明は、ひいては低コストかつ高効率に、様々な医薬品や生理活性物質を得るために非常に有用である。
(アミノアルコール塩(1−A)〜(1−F)の合成)
以下に示すスキームで、アミノアルコール塩(1−A)〜(1−F)を合成した。
Figure 0005622019
200mLのナス型フラスコにアミノ酸メチルエステル(a)〜(d)2.1mmolをとり、ジエチルエーテル13mLに溶解させ、−25℃で氷冷下、それぞれ対応するアリールマグネシウム−ブロマイドエーテル溶液(1〜3M,10mmol)をゆっくりと滴下した。滴下終了後、徐々に室温に戻しながら12時間撹拌し、氷冷下、飽和NHClを滴下して反応を停止させた。反応溶液をエーテルで3回抽出し、有機層を飽和NaCl水溶液で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物を再結晶(EtO)することによって、白色結晶のジフェニルアミノアルコール(i−A)〜(i−F)を70〜80%の収率で得た。[(i−A):72%、(i−B):75%、(i−C):73%、(i−D):79%、(i−E):71%、(i−F):78%]
10mLのナス型フラスコに(i−A)〜(i−F)12mmolをとり、ジクロロメタン2mLに溶解させ、氷冷下、トリフルオロ酢酸0.12mmolを加えた。10分間撹拌した後、反応溶液を減圧留去することによって、アミノアルコール・トリフルオロ酢酸塩(1−A)〜(1−F)を定量的に得た。
得られたアミノアルコール塩(1−A)〜(1−F)のH−NMRデータを以下に示す。
(1−A);H−NMR(400MHz,CDCl,δ(ppm)):0.95(s,9H),4.25(s,1H)7.12−7.17(m,2H),7.23−7.31(m,4H),7.59−7.61(m,4H)
(1−B);H−NMR(400MHz,CDCl+CFCOD,δ(ppm)):0.97(d,3H),1.07(d,3H),2.17−2.22(m,1H),4.27(s,1H),7.32−7.45(m,10H)
(1−C);H−NMR(400MHz,CDCl+CFCOD,δ(ppm)):1.40(d,3H),4.57−4.59(m,1H),7.32−7.47(m,10H)
(1−D);H−NMR(400MHz,CDCl,δ(ppm)):2.82−2.93(m,2H),4.48−4.51(m,1H),7.08−7.36(m,11H),7.53−7.57(m,4H)
(1−E);H−NMR(400MHz,CDCl,δ(ppm)):0.86(s,9H),2.25(brs,6H),4.16(s,1H),6.99(d,2H),7.04(d,2H),7.40−7.44(m,4H)
(1−F);H−NMR(400MHz,CDCl,δ(ppm)):0.94(s,9H),4.14(s,1H),6.94−7.03(m,4H),7.49−7.52(m,4H)
(アミノアルコール塩(1−A)〜(1−F)を触媒としたイソキヌクリジン誘導体の合成)
以下に示すスキームで、それぞれの触媒を用いてイソキヌクリジン誘導体を合成した。
Figure 0005622019
10mLのナス型フラスコに触媒(1−A)〜(1−F)0.01mmolをとり、アセトニトリル/水混合溶媒(アセトニトリル:水=19:1)0.5mLに溶解させた。−25℃氷冷下、蒸留したアクロレイン(3)0.01mmol及び1,2−ジヒドロピリジン(2a)又は(2b)0.2mmolを加え、0℃で24時間撹拌した。反応終了後、反応溶液に水を加えてエーテルで抽出した。有機層を飽和NaCl水溶液と水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去することによって、イソキヌクリジン誘導体(4a)又は(4b)が得られた。得られた粗生成物は精製することなく次の反応に用いた。
10mLナス型フラスコに前の反応で得られたイソキヌクリジン誘導体(4a)又は(4b)をとり、エタノール2mLに溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム0.05mmolを加え、室温で1時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を減圧留去し、水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧蒸留し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO,n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で分離精製することによって、イソキヌクリジン誘導体(5a)又は(5b)を定量的に得た。
それぞれの触媒を用いて上記合成した際のイソキヌクリジン誘導体の光学収率は、アルコール体(5a)又は(5b)のHPLCデータ(ダイセル化学社製キラルパックAS−H,n−ヘキサン:2−プロパノール=93:7)により決定した。化学収率、光学収率等について表1に示す。
Figure 0005622019
いずれの触媒を用いた場合も高いエンド/エキソ選択性を示し、特に触媒(1−A)、(1−B)において、エンド体のみを選択的に得ることができた。更に、エナンチオ選択性も良好であり、触媒(1−A)、(1−B)においては、非常に優れた、高い光学収率で(7S)−endo体を得ることができた。また、化学収率は(1−E)では若干低いものの、他では良好な結果が得られた。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うアミノアルコール誘導体塩、不斉有機分子触媒、及び該不斉有機分子触媒を用いた光学活性化合物の製造方法もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
アミノアルコール誘導体塩である本発明の不斉有機分子触媒は、性能面、コスト面で非常に優れた触媒である。特に不斉Diels−Alder反応の触媒として用いることで、医薬品や生理活性物質の中間体となるイソキヌクリジン誘導体をはじめとした光学活性物質を高い化学収率と高い光学収率で得ることができる。そのため、本発明の不斉有機分子触媒は、医薬品や生理活性物質の効率的な合成に有用である。

Claims (2)

  1. 下記式(1)で表わされる不斉有機分子触媒であって、
    下記式(2)で表わされる1,2−ジヒドロピリジン誘導体を共役ジエンとし、下記式(3)で表わされるアクロレイン誘導体をジエノフィルとする不斉Diels−Alder反応に用いられる、不斉有機分子触媒。
    Figure 0005622019
    (式(1)中、Rはベンジル基又は炭素数1〜5の分岐アルキル基であり、R、Rは互いに同じ置換基であって、該置換基が、メチル基で置換されたフェニル基、エチル基で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたフェニル基、塩素で置換されたフェニル基又は無置換のフェニル基であり、Rは水素原子であり、Rは炭素数5以下のアルキル基又は水素原子であり、Xは式(1)中のアミノアルコール誘導体骨格と塩を形成する脂肪族モノカルボン酸のハロゲン置換体を表わす。)
    Figure 0005622019
    (式(2)及び式(3)において、R 〜R 10 、R 12 〜R 14 は水素原子又は一価の置換基を表わし、前記一価の置換基は、直鎖又は分岐のアルキル基、アリール基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシロキシ基、アルコキシ基、又はアリールオキシ基であり、 11 はアルキル基又はアリール基を表わす。)
  2. 請求項1に記載の不斉有機分子触媒を用いて前記不斉Diels−Alder反応を行うことを特徴とする、光学活性化合物の製造方法。
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