JP5657115B2 - 加工シミュレーション装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、NC(Numerical Control)工作機械を用いた切削加工に関して、三次元形状モデルによって表現した工作物(被加工物)の形状を、工具モデルとその移動軌跡とに基づいて切削変形し、その結果形状をグラフィック表示することにより工作物の切削加工をコンピュータ上で模擬する加工シミュレーション装置及び方法に関する。
NC工作機械を用いた切削加工を行う際に、作成準備したNCプログラムで所望の形状が正しく加工できるかどうかを検証するため、加工シミュレーションが広く利用されている。しかしながら、加工シミュレーションを実行して加工上の問題点が見出された場合に、その原因を分析したり対策を講じたりするために加工シミュレーションを繰り返し実行しなければならないことがしばしば起こり得る。
切削加工では、工作物は素材状態から始まり、工具の個々の移動でなされる切削が積み重なって最終加工結果の形状に至るため、これを模擬する加工シミュレーションも途中の過程をスキップしてシミュレーションを進めることが困難で、一般には、繰り返しのたびに加工の先頭からシミュレーションを再実行することになる。
加工シミュレーション中にコンピュータ内部で行われる工作物の三次元形状モデルへの切削変形処理は無視できない演算時間を要する。このため、例えば見出された問題箇所が加工の終わり近くで発生するようなケースでは、その部分の確認が行えるようになるまでにかなりの待ち時間がかかり、効率的な検証作業を行えないことが問題となっていた。
この問題の解決を目的とした発明が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示される発明によれば、複数の工程からなる加工において、各工程の最終状態のシミュレーション結果(画素データ)を保存しておき、シミュレーションを再開する工程の一つ前の工程のシミュレーション結果を読み出して、シミュレーションをその時点から実行することにより、加工の先頭から加工シミュレーションを実行する場合に比べて検証作業を効率的に行うことができる。
特許第4329248号公報
工程の終了時など加工の要所要所のタイミングで加工シミュレーションの途中結果を保存し、それを読み出して加工シミュレーションを再開する特許文献1に開示される技術では、加工シミュレーションの途中結果を保存するための記憶領域が保存の回数(例えば工程数)だけ必要となる。
近年広く利用されている加工シミュレーションは、工作物の形状を三次元形状モデルによって表現する方式が主流であるため、記憶領域に割り当てるメモリのサイズも無視できない大きさとなり、高性能のコンピュータが必要となる。逆に、加工シミュレーションの途中結果の保存の回数を少なくすれば、問題箇所の加工を確認できるまでに待ち時間がかかってしまうというジレンマが生じる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、繰り返し行われる加工シミュレーションにおいて、実行のたびに加工の先頭からシミュレーションを再実行するよりも短時間で結果が得られ、検証作業が効率よく行えるシミュレーション装置及び方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、工具モデルと、工具の移動軌跡を示す移動軌跡データとに基づいて被加工物の三次元形状モデルを切削変形させ、切削変形させた被加工物の三次元形状モデルを表示することによって被加工物に対する切削加工を模擬する加工シミュレーション装置であって、切削加工後の被加工物の三次元形状モデルを保持する保持手段と、被加工物に局所領域を設定する手段と、切削加工後の被加工物の三次元形状モデルのうち、局所領域が設定された部分の形状を、所定厚さ分外側方向にオフセット変形して被加工物の局所的三次元形状モデルを生成する手段と、工具モデルと工具の移動軌跡データとに基づいて全体的工具移動データを生成する工具移動データ生成部と、全体的工具移動データから、局所領域を工具が通過する際の工具移動データである局所的工具移動データを出力する局所的工具移動データ出力手段と、局所的工具移動データに基づいて、被加工物の局所的三次元形状モデルの切削変形を行う局所的切削変形処理手段と、局所的切削変形処理手段によって切削変形された被加工物の局所的三次元形状モデルを、保持手段に保持されている切削加工後の被加工物の三次元形状モデルに重畳した重畳三次元形状モデルを表示する手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、加工上の問題箇所の近傍を局所領域として指定しておき、工具の径又は切り込み量に相当する厚みでその局所領域内の形状をオフセット変形して得られた工作物の局所的三次元形状から始めて、かつ、その局所領域内の切削に関与する工具モデルとその工具軌跡のみを用いて局所的な加工シミュレーションを実行することにより、加工の先頭から加工シミュレーションを再実行するよりも短時間で問題箇所の加工結果形状の確認が可能となり、加工シミュレーションを繰り返しながら加工上の問題点を分析したり対策を講じたりする作業を効率よく行えるという効果を奏する。
図1は、本発明にかかる加工シミュレーション装置の実施の形態1の構成を示す図である。 図2は、加工シミュレーション装置1を用いた加工シミュレーションのフローチャートである。 図3Aは、加工シミュレーションにおける主要な処理内容を示す図である。 図3Bは、加工シミュレーションにおける主要な処理内容を示す図である。 図3Cは、加工シミュレーションにおける主要な処理内容を示す図である。 図3Dは、加工シミュレーションにおける主要な処理内容を示す図である。 図4は、本発明にかかる加工シミュレーション装置の実施の形態2の構成を示す図である。
以下に、本発明にかかる加工シミュレーション装置及び方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、これらの実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる加工シミュレーション装置の実施の形態1の構成を示す図である。加工シミュレーション装置1は、工作物(被加工物)全体の三次元形状モデル12、工作物の局所的三次元形状モデル13、局所領域データ14、工具モデル15をそれぞれ格納する格納部50、切削変形処理部2、切削形状表示部3、オフセット変形処理部4、工具移動データ生成部5、局所的工具移動データ出力部6などの機能部を有する制御部51を備える。加工シミュレーション装置1は、工具モデル15と、工具の移動軌跡を示す移動軌跡データとに基づいて工作物の三次元形状モデルを切削変形させ、切削変形させた工作物の三次元形状モデルを表示することによって工作物に対する切削加工を模擬するものである。制御部51は、CPUやRAMなどを備えた処理装置であり、制御部51上の各機能部は、ソフトウェア処理によってCPU上に実現される。格納部50は、データを不揮発に保持する記憶装置である。
また、シミュレーション実行中に一時的に生成保持されるデータとして、全体的工具移動データ16及び局所的工具移動データ17がある。
本実施の形態では、切削変形処理部2は、さらに、工作物全体の三次元形状モデル12に対して切削変形処理を行う全体的切削変形処理部7と、工作物の局所的三次元形状モデル13に対して切削変形処理を行う局所的切削変形処理部8とを有する。
なお、全体的切削変形処理部7及び局所的切削変形処理部8は、処理対象の三次元形状モデルと切削変形処理の入力となる工具移動データとが異なる点を除いては処理内容が同じであるため、同一の切削変形処理部を用いて、モードにより処理対象の三次元形状モデル及び入力の工具移動データを切り替えるように構成することも可能である。
また、本実施の形態では、切削形状表示部3は、工作物全体の三次元形状モデル12の表示を行う全体的切削形状表示部9、工作物の局所的三次元形状モデル13の表示を行う局所的切削形状表示部10、及び局所的切削形状表示結果を全体的切削表示結果に重畳させて重畳三次元形状モデルとして表示する表示重畳部11を有する。
全体的切削形状表示部9及び局所的切削形状表示部10は、表示対象となる三次元形状モデルが異なる点を除いては処理内容が同じであるため、同一の切削形状表示部を用いて、モードにより表示対象の三次元形状モデルを切り替えるように構成することも可能である。
また、加工シミュレーション装置1は、シミュレーション精度パラメータ19、切削条件パラメータ20を格納部50に有しており、必要に応じて、シミュレーション精度パラメータ19は切削変形処理部2から、切削条件パラメータ20は工具移動データ生成部5から、それぞれ参照される。
加工シミュレーション装置1全体としては、これらの他、工作物の形状の表示出力先であるディスプレイデバイス21、ユーザが加工シミュレーション装置1の実行操作を行ったり表示の視線方向を指示したりするための入力デバイス22としてのキーボードやマウス等を備える。なお、ディスプレイデバイス21や入力デバイス22は、加工シミュレーション装置1の外部に設けられていても良い。
さらに、加工シミュレーション装置1の外部データとして与えられるものとして、NCプログラム18があり、工具移動データ生成部5によって工具移動データを生成する処理の入力源となる。
局所領域データ14は、特に加工シミュレーションを繰り返し実行して結果の確認を要する関心領域であり、入力デバイス22を介してオペレータによって格納部50に格納される。局所領域データ14の具体的な例としては、高さ、幅及び奥行きと位置とで表現された矩形領域や、中心と半径とで表現された球状領域を用いることができる。局所領域設定部26は、局所領域データ14を基に工作物に関心領域としての局所領域を設定する。
工作物全体の三次元形状モデル12及び工作物の局所的三次元形状モデル13は、加工シミュレーション実行中の時々刻々における工作物の形状を示す三次元形状データである。工作物全体の三次元形状モデル12は、工作物全体の形状を表現し、工作物の局所的三次元形状モデル13は局所領域データ14の範囲に含まれる工作物の部分形状を表現する。三次元形状モデルの具体的な例としては、三角形や多角形の面の集合で対象形状の表面を表現した境界表現モデル又はパッチモデル、あるいは、対象形状のボリュームを微小な立方体の集合で表現したボクセルモデル又はこれに類する他の離散モデルを用いることができる。
通常、これらの三次元形状モデルは、シミュレーション速度の観点から、一定の表現精度の下での近似表現の形態をとる場合がほとんどであり、シミュレーション精度パラメータ19により表現精度が管理される。
工具モデル15は、加工に用いられる工具に関して、ボールエンドミルなどの工具種別、及び、工具径や工具長など工具形状に関する情報を記述したデータが格納保持されている。
全体的工具移動データ16及び局所的工具移動データ17は、加工シミュレーション実行中の工具の形状と個々の移動軌跡とを組み合わせたデータである。工具の形状は工具モデル15に格納保持されたデータへの参照によって表現され、個々の移動軌跡は工具移動の始点及び終点とその間の軌跡の曲線種別(直線状、円弧状など)の情報を記述したデータによって表現される。
工具移動データ生成部5は、NCプログラム18を解析して個々の移動指令を得て、その移動指令の対象となる工具モデル15と工具の移動軌跡とを組み合わせた全体的工具移動データ16を切削条件パラメータ20に基づいて生成する。切削条件パラメータ20の一例としては、送り速度や加減速係数などが挙げられる。
局所的工具移動データ出力部6は、工具移動データ生成部5が生成した全体的工具移動データ16を入力とし、工具モデル15が局所領域データ14の範囲を通過した場合に、その工具移動データを局所的工具移動データ17として出力する。
切削変形処理部2は、工具移動データを入力とし、その内容に基づいて処理対象の三次元形状モデルを切削変形する処理を行う。具体的には、工具モデル及びその移動軌跡から算出される工具のスイープ形状と工作物の三次元形状モデルとの共通部分を工作物の三次元形状から除去することにより切削後の工作物の形状として三次元形状モデルを更新する。
本実施の形態においては、切削変形処理部2を構成している全体的切削変形処理部7は全体的工具移動データ16を入力として工作物全体の三次元形状モデル12を処理対象にし、局所的切削変形処理部8は局所的工具移動データ17を入力として工作物の局所的三次元形状モデル13を処理対象にして変形処理を実行する。
オフセット変形処理部4は、工作物全体の三次元形状モデル12のうち、局所領域データ14の範囲に含まれる部分の形状を所定の厚みで形状の外側方向にオフセット変形すなわち肉厚化した三次元形状モデルを生成し、工作物の局所的三次元形状モデル13としてセットする。オフセット変形処理は、三次元形状モデルの表現形式に応じて従来から知られている方法によるほか、特に加工上の問題となるのは着目箇所の加工結果形状でありシミュレーション再実行の初期状態であるオフセット形状の厳密性は問われないことから、変形前の形状の表面から一定範囲の距離にある概略的な曲面を有する形状をもってオフセット形状の代用とする方法がある。
切削形状表示部3は、工作物の三次元形状モデルを入力とし、指定の視線方向と表示尺度とに基づきその投影イメージを生成してディスプレイデバイス21に出力する。
本実施の形態においては、切削形状表示部3を構成している全体的切削形状表示部9は工作物全体の三次元形状モデル12を入力とし、局所的切削形状表示部10は、工作物の局所的三次元形状モデル13を入力としてそれぞれの投影イメージとデプス情報を生成し、表示重畳部11は、局所領域データ14の範囲については工作物の局所的三次元形状モデル13の投影イメージを優先した最終的な合成イメージ(重畳三次元形状モデル)を生成してディスプレイデバイス21に出力する。
次に、加工シミュレーション装置1を用いた加工シミュレーションの方法と各処理部の動作について、図2、図3A〜図3Dを用いて説明する。
図2は、加工シミュレーション装置1を用いた加工シミュレーションのフローチャートである。図3A〜図3Dは、加工シミュレーションにおける主要な処理内容を示す図である。
まず最初に、オペレータは加工の先頭から終了又は途中の任意の時点までの加工シミュレーションを工作物全体の三次元形状モデル12に対して実行する。この初回の加工シミュレーションは従来から行われている加工シミュレーションである。
加工シミュレーション装置1の内部では、工具移動データ生成部5、全体的切削変形処理部7、全体的切削形状表示部9の各処理部が動作し、工作物全体の三次元形状モデル12に対する切削変形処理と表示とが実行される(ステップS1)。工具移動データ生成部5は、NCプログラム18を解析して全体的工具移動データ16を逐次生成出力する。全体的切削変形処理部7は、全体的工具移動データ16を入力とし、工作物全体の三次元形状モデル12を切削変形する。図3Aは、この初回の加工シミュレーションの結果として得られた工作物全体の三次元形状モデル12の例である。全体的切削形状表示部9は、工作物全体の三次元形状モデル12を所定の視線方向と表示尺度に基づきディスプレイデバイス21にグラフィック表示する。
次に、オペレータは、上記初回の加工シミュレーション結果の表示を見ながら、加工上の問題箇所で特に加工シミュレーションの繰り返しによって結果を詳細に確認したい箇所(関心領域)の近傍を含む局所領域データ14を、入力デバイス22を介して入力する。加工シミュレーション装置1の内部では、局所領域設定部26により局所領域データ14に基づいて局所領域が設定され(ステップS2)、オフセット変形処理部4が動作する(ステップS3)。オフセット変形処理部4は、工作物全体の三次元形状モデル12のうち局所領域データ14の範囲に含まれる部分形状をその外側方向に工具径又は切り込み量に相当する厚みでオフセット変形し、その結果を工作物の局所的三次元形状モデル13にセットする。図3Bはオペレータが設定した局所領域データ14の例であり、図3Cはオフセット変形処理部4により、工作物全体の三次元形状モデル12のうちで局所領域データ14の範囲に含まれる部分形状をオフセット変形して得られた工作物の局所的三次元形状モデル13を示している。
2回目以降の加工シミュレーションにおいては、加工シミュレーション装置1の内部では、工具移動データ生成部5、局所的工具移動データ出力部6、局所的切削変形処理部8、局所的切削形状表示部10、及び表示重畳部11の各部が動作する。NCプログラム18に基づき工具移動データ生成部5が出力した全体的工具移動データ16は局所的工具移動データ出力部6によって局所領域データ14が示す範囲に含まれるものだけが残されて局所的工具移動データ17として局所的切削変形処理部8に出力され、局所領域データ14が示す範囲に含まれない部分(全体的工具移動データ16のうちの局所的工具移動データ17を除いたデータ)は消去される(ステップS4)。局所的切削変形処理部8は局所的工具移動データ17に基づき工作物の局所的三次元形状モデル13を切削変形する(ステップS5)。
切削変形後の工作物の局所的三次元形状モデル13は、局所的切削形状表示部10と表示重畳部11とを経て、工作物全体の三次元形状モデル12の表示に重畳された重畳三次元形状モデルとしてディスプレイデバイス21にグラフィック表示される(ステップS6)。図3Dは、局所的切削変形処理部8により、工作物の局所的三次元形状モデル13に対して局所的な加工シミュレーションが実行され、元の工作物全体の三次元形状モデル12に重畳して工具モデル15とともにグラフィック表示される様子を示す図である。
工作物の局所的三次元形状モデル13が得られた後、重畳三次元形状モデルを目視確認することにより加工上の問題の原因特定やその対策立案が可能となったならば、オペレータは入力デバイス22を介した操作により加工シミュレーションを終了する(ステップS7/No)。この場合、オペレータは、重畳三次元形状モデルの目視確認による検証結果に基づいて、NCプログラム18を適宜修正できる。加工上の問題の原因特定やその対策立案ができなかった場合には、入力デバイス22を介した操作により、加工上の問題の原因特定やその対策立案が可能になるまで、2回目以降の加工シミュレーションを繰り返し実行する(ステップS7/Yes)。
なお、上記の2回目以降の加工シミュレーションを実行する際、適宜、シミュレーション精度パラメータ19を変更してより精緻な結果形状で確認したり、切削条件パラメータ20を変更してその効果を確認したりするようにしても良い。また、必要に応じて、関心領域を別の箇所に設定変更する(図2に破線で示すように、ステップS7/Yes→ステップS2と処理を進める。)ことも可能である。
以上のように、本実施の形態によれば、特に詳細に確認を要する箇所に関して、加工の最初から加工シミュレーションを再実行する場合に比べてより短時間に結果形状が得られるため、加工シミュレーションの繰り返しを効率良く進められる。これにより、実際に製品の加工を行う前の段階で加工上の問題の原因特定や対策立案を行いやすくなるため、実際にワークに対して加工を行う際に不良品の発生を抑えることができ、歩留まりが向上する。
また、加工シミュレーションの途中状態のデータを保存しておき、その時点から加工シミュレーションを再開する方式に比べて余分な記憶領域を必要としないため、より安価な加工シミュレーション装置を提供できる。
実施の形態2.
図4は、本発明にかかる加工シミュレーション装置の実施の形態2の構成を示す図である。本実施の形態においては、加工シミュレーション装置23は、局所的工具移動データ出力部24が実施の形態1における局所的工具移動データ出力部6とは異なる動作をし、加えて、新たに局所的工具移動保存データ25を記憶する手段を備える。その他のデータ及び処理部の個別動作については実施の形態1と同様である。
局所的工具移動データ出力部24は、初回に実行される加工シミュレーション時に、予め設定された局所領域データ14に基づき、全体的工具移動データ16のうち、工具モデルが局所領域データ14の領域を通過する場合にその工具移動データを局所的工具移動保存データ25に蓄積的に記憶する。そして、2回目以降の加工シミュレーションでは、局所的工具移動保存データ25に記憶しておいた工具移動データを順次出力する。
一連の加工シミュレーションの繰り返しにおける各部の動作フローについても、実施の形態1とは一部が異なっている。初回の加工シミュレーション実行時には、工具移動データ生成部5と局所的工具移動データ出力部24とが共に動作して局所的工具移動保存データ25への記憶が行われる。また、2回目以降の加工シミュレーション実行時には工具移動データ生成部5は動作せず、局所的工具移動保存データ25に記憶された工具移動データが単独で出力され加工シミュレーションが実行される。
実施の形態2にかかる加工シミュレーション装置は、過去の類似の加工事例などから加工上問題となりそうな箇所が予測される場合に、予め、局所領域データ14を設定しておき、問題箇所を繰り返し確認する場合に有効となる。すなわち、2回目以降の加工シミュレーションでは、問題箇所に関わる工具移動データが即座に得られるため、より早期に加工シミュレーションの結果形状が確認できる。
以上のように、本実施の形態によれば、過去の類似の加工事例から加工上の問題となりそうな箇所が予測される場合に、関心箇所の加工シミュレーション結果形状がより早期に得られるため、加工シミュレーションの繰り返しを効率よく進めることができる。
1、23 加工シミュレーション装置
2 切削変形処理部
3 切削形状表示部
4 オフセット変形処理部
5 工具移動データ生成部
6、24 局所的工具移動データ出力部
7 全体的切削変形処理部
8 局所的切削変形処理部
9 全体的切削形状表示部
10 局所的切削形状表示部
11 表示重畳部
12 工作物全体の三次元形状モデル
13 工作物の局所的三次元形状モデル
14 局所領域データ
15 工具モデル
16 全体的工具移動データ
17 局所的工具移動データ
18 NCプログラム
19 シミュレーション精度パラメータ
20 切削条件パラメータ
21 ディスプレイデバイス
22 入力デバイス
25 局所的工具移動保存データ
26 局所領域設定部
50 格納部
51 制御部

Claims (4)

  1. 工具モデルと、工具の移動軌跡を示す移動軌跡データとに基づいて被加工物の三次元形状モデルを切削変形させ、該切削変形させた被加工物の三次元形状モデルを表示することによって前記被加工物に対する切削加工を模擬する加工シミュレーション装置であって、
    前記被加工物に対して加工の先頭から終了又は途中の時点までの加工シミュレーションを実行して生成した切削加工後の被加工物の三次元形状モデルを保持する保持手段と、
    前記切削加工後の被加工物の三次元形状モデルに局所領域を設定する手段と、
    前記切削加工後の被加工物の三次元形状モデルのうち、前記局所領域が設定された部分の形状を、所定厚さ分外側方向にオフセット変形して前記被加工物の局所的三次元形状モデルを生成する手段と、
    前記工具モデルと前記工具の移動軌跡データとに基づいて全体的工具移動データを生成する工具移動データ生成部と、
    前記全体的工具移動データから、前記局所領域を前記工具が通過する際の工具移動データである局所的工具移動データを出力する局所的工具移動データ出力手段と、
    前記局所的工具移動データに基づいて、前記被加工物の局所的三次元形状モデルの切削変形を行う局所的切削変形処理手段と、
    前記局所的切削変形処理手段によって切削変形された前記被加工物の局所的三次元形状モデルを、前記保持手段に保持されている前記切削加工後の被加工物の三次元形状モデルに重畳した重畳三次元形状モデルを表示する手段と、
    を備えることを特徴とする加工シミュレーション装置。
  2. 前記局所的工具移動データ出力手段は、前記全体的工具移動データのうちの前記局所的工具移動データを除いたデータを消去することを特徴とする請求項1に記載の加工シミュレーション装置。
  3. 前記局所的工具移動データを保持する局所的工具移動データ保持手段を備え、
    前記局所的切削変形処理手段は、前記局所的工具移動データ保持手段から読み出した前記局所的工具移動データを用いて前記被加工物の局所的三次元形状モデルを切削変形させることを特徴とする請求項1に記載の加工シミュレーション装置。
  4. 工具モデルと、工具の移動軌跡を示す移動軌跡データとに基づいて被加工物の三次元形状モデルを切削変形させ、該切削変形させた被加工物の三次元形状モデルを表示することによって前記被加工物に対する切削加工を模擬して、前記被加工物に対して加工の先頭から終了又は途中の時点までの初回の加工シミュレーションを実行する第1のステップと、
    前記第1のステップの後に前記被加工物の三次元形状モデルに局所領域を設定する第2のステップと、
    前記第1のステップにおいて得られた前記切削加工後の前記被加工物の三次元形状モデルのうち前記局所領域が設定された部分の形状を、所定厚さ分外側方向にオフセット変形して前記被加工物の局所的三次元形状モデルを生成する第3のステップと、
    前記工具モデルと前記工具の移動軌跡データとに基づいて生成された全体的工具移動データから前記局所領域を前記工具が通過する際に出力された局所的工具移動データに基づいて、前記被加工物の局所的三次元形状モデルの切削変形を行う第4のステップと、
    前記第4のステップにおいて変形させた前記被加工物の局所的三次元形状モデルを、前記第1のステップで切削変形させた前記被加工物の三次元形状モデルに重畳した重畳三次元形状モデルを表示する第5のステップと、
    前記加工シミュレーションの精度及び前記切削加工の条件を変更する第6のステップとを備え、
    前記第3のステップから第6のステップを複数回繰り返すことを特徴とする加工シミュレーション方法。
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