JP6871842B2 - 加工シミュレーションの条件の適正化方法、加工シミュレーション装置、加工シミュレーションシステム及びプログラム - Google Patents
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Description
以下、本発明の第一実施形態による工作機械のシミュレーションシステムについて図1〜図6を参照して説明する。
図1は、本発明に係る各実施形態におけるシミュレーションシステムの一例を示すブロック図である。シミュレーションシステム1は、工作機械3、3a、3bによる加工を模擬し、工作機械3等が加工を行った場合に想定される加工結果を計算するシミュレーション機能を提供する。図1に示すようにシミュレーションシステム1は、シミュレーション装置10と、工作機械3、3a、3bと、CAD(computer aided design)システム2、2a、2bとを含む。シミュレーション装置10と工作機械3、3a、3bとは、ネットワーク(NW)を介して通信可能に接続されている。工作機械3、3a、3bを総称して工作機械3、CADシステム2、2a、2bを総称してCADシステム2と記載する。シミュレーションシステム1において、シミュレーション装置10、工作機械3、CADシステム2の台数は図示した数に限定されない。例えば、シミュレーション装置10が2台以上含まれていてもよいし、工作機械3およびCADシステム2は1台でも4台以上含まれていてもよい。また、工作機械3、3a、3bはそれぞれ異なる工場に設置されていてもよいし、1つの工場内に設置されたものであってもよい。シミュレーション装置10、CADシステム2は、例えばサーバ等のCPU(Central Processing Unit)を備えたコンピュータである。
入出力部11は、工作機械3で実際に行った加工について、その加工内容を示す情報である加工内容情報と、その加工における設定条件を示す情報である設定条件情報と、加工結果を示す情報である加工結果情報を取得する。また、加工結果情報には、例えば、加工後の加工対象物を撮影した画像およびその画像を解析して得られる形状や品質に関する情報、加工後の加工対象物の所定の部分の計測結果に関する情報が含まれる。
また、シミュレーション実行部12は、加工内容情報が与えられた場合、設定内容情報をシミュレーションモデルに基づいて逆解析する機能を有している。逆解析手法としては、例えば、逆定式化法、出力誤差法、最小分散推定法などが使用される。
モデル最適化部14は、シミュレーション実行部12によるシミュレーションを最適化する処理を行う。例えば、モデル最適化部14は、加工結果評価部13による評価結果に基づいて、シミュレーションモデルの内部パラメータの値を調整することにより、シミュレーションを最適化する。
学習部15は、モデル最適化部14が最適化した内部パラメータの値を学習してシミュレーションモデルの精度をより向上させる。
記憶部16は、工作機械3で行った加工における加工内容情報、設定条件情報、加工結果情報や、シミュレーションモデルの内部パラメータの値などを記憶する。なお、記憶部16は、工作機械3、3a、3bなど複数の異なる工作機械から受信した加工結果情報をそのときの加工内容情報および設定条件情報と対応付けて、多数、記憶している。なお、記憶部16が、シミュレーション装置10内に配置されることを前提に説明するが、記憶部16は、シミュレーション装置10からネットワーク(NW)を介して接続可能な場所に配置されてもよいことは勿論である。
通信部17は、工作機械3と通信を行う。例えば、通信部17は、加工結果情報を工作機械3から受信する。
制御装置30は、例えばマイコン等のMPU(Micro Processing Unit)を備えたコンピュータである。制御装置30は、加工内容情報に基づいて加工装置38の動作を制御し、加工対象物を加工する。
加工装置38は、レーザの発振器、ヘッドの駆動機構、アシストガスの噴射機構、加工対象物の設置機構、ユーザの操作盤などを含む工作機械の本体である。
センサ39は、カメラ、X線CT(computed tomography)、振動センサ、変位センサ、温度計、スキャナなど、加工結果や加工環境を計測するセンサ類である。センサ39は、加工装置38が備えるものであってもよいし、加工装置38とは独立した単独のセンサであってもよい。センサ39は、加工対象物の形状や加工環境(加工中の温度、振動、位置)などを計測する。
入出力部31は、ユーザが操作盤から入力した操作情報や設定条件の入力を受け付けたり、CADシステム2からの加工対象物の形状を示すCADデータの入力を受け付けたりする。CADデータには、加工内容情報が含まれている。また、入出力部31は、操作盤に設けられたディスプレイにユーザに通知すべき情報を出力する。
センサデータ処理部33は、センサ39が加工対象物について計測して得た計測情報(計測値や画像)を取得し、必要に応じて加工に関する他の情報を計算する等して、加工結果情報を生成する。例えば、センサデータ処理部33は、加工対象物を撮影した画像から画像解析により穴径(加工穴の径)を計算したり、計算した穴径などを用いてテーパ角度を計算したりする。なお、穴径を算出する際の画像解析手法は、公知の手法が用いられる。
加工装置制御部34は、CAMシステム32が生成したNCデータと設定条件情報に基づいて、加工装置38の動作を制御し、加工を行う。
通信部36は、シミュレーション装置10と通信を行う。例えば、通信部36は、加工結果情報をシミュレーション装置10へ送信する。
記憶部37は、入出力部31が取得したCADデータなどの情報を記憶する。
前提として、例えば、これまでに扱ったことのない材質でできた新規製品の加工の開始時や工作機械3による加工精度にばらつきが生じた時、及び工作機械3の経年変化などを反映した設定条件の見直しが必要となっている時など、高精度なシミュレーションモデルの構築が必要とされる場面であるとする。また、記憶部16には、過去に工作機械3で実行された様々な加工における加工内容情報、設定条件情報、加工結果情報が対応付けて記憶されている。
まず、ユーザが、シミュレーション装置10に加工内容情報を入力する。すると、入出力部11が、その入力を受け付け(ステップS21)、加工内容情報をシミュレーション実行部12へ出力する。シミュレーション実行部12は、入力された加工内容情報を、加工結果としてシミュレーションモデルに入力し、逆解析により、当該加工結果が得られるような加工において設定される設定条件の範囲を計算する(ステップS22)。または、シミュレーション実行部12は、加工特性を示す加工結果情報に基づいて設定条件の範囲を計算する。ここで図5を用いて設定条件の範囲について説明する。
記憶部16には、図5で例示した加工結果の他にも、例えば、材質ごとにパワーと穴の深さの関係を示す加工結果情報等が記憶されており、シミュレーション実行部12は、加工結果情報から逆解析できる他の設定条件についても適切な値の範囲を計算する。そして、シミュレーション実行部12は、それらの共通範囲を設定条件「パワー」についての範囲として設定する。
なお、図4のフローチャートでは、ステップS24で実行したシミュレーションと同じ条件で、ステップS25で工作機械3による加工を実行する場合を例に挙げて説明したが、ユーザにより選択された設定条件で工作機械3が加工を実行することを決定した後で、選択された設定条件をシミュレーション装置10が取得し、シミュレーション実行部12が取得した設定条件に基づいてシミュレーションを実施してもよい。
また、センサ39は、シミュレーションモデルの内部パラメータに関する情報を計測する。例えば、パワーメータ(センサ39)を用いて、ヘッドから出力されるレーザ光のパワーや、加工対象物の表面で反射された反射光のパワーを計測する。また、センサデータ処理部33は、加工結果の画像を解析して、レーザによる加工跡の幅や大きさを計算する。パワーメータで計測したレーザ光のパワーは、内部パラメータのうち発振器やレンズの性能値に関係し、パワーメータで計測した反射光のパワーは、内部パラメータのうち材料の吸収率に関係し、加工跡の幅は内部パラメータのうちビーム径に関係する。後述するようにオンラインでシミュレーションモデルを最適化する場合、これらの内部パラメータに関する項目の実機での計測値を内部パラメータの調整に用いることができる。
センサデータ処理部33は、計算した加工結果情報(形状、品質)と内部パラメータに関する情報を、通信部36を介して、シミュレーション装置10へ送信する。シミュレーション装置10では、通信部17を介して、加工結果評価部13が加工結果情報を取得する。
なお、上述した加工シミュレーションを最適化する方法は、工作機械3のユーザに設定条件の範囲が提示されない場合でも、実行可能なことは勿論である。この場合、ユーザが選択した設定条件に基づいて、加工とシミュレーションが実行され、結果の一致度が評価される。
第一実施形態では、モデル最適化部14が、シミュレーションモデルの内部パラメータを調整することにより、シミュレーション実行部12による加工シミュレーションの精度を向上させた。第二実施形態では、加工結果情報とシミュレーション結果情報の一致度が所定の閾値以上となるときの内部パラメータの値を学習し、シミュレーションモデルの精度を更に高める。
図示するように、図3、図4を用いて説明した第一実施形態の方法でシミュレーションの最適化を繰り返し行うと、ある加工内容情報と設定条件情報について、加工結果情報とシミュレーション結果情報の一致度が所定の閾値以上となるような内部パラメータのセットが複数得られる。記憶部16にはこのようにして得られた内部パラメータのセットが複数、記憶されている。例えば、内部パラメータのうち、「発振器の出力」、「レンズの透過率」、「材料の吸収率」の値の組み合わせ(内部パラメータのセット)とその組み合わせでシミュレーションを実行したときの一致度の例を以下に示す。各値は、左から順に「発振器の出力」、「レンズの透過率」、「材料の吸収率」、「一致度」である。
まず、シミュレーション実行部12が、図3、図4で説明したシミュレーションモデルの最適化処理を行い、記憶部16が、加工結果情報とシミュレーション結果情報の一致度が所定の閾値以上となったときの加工内容情報と設定条件情報とシミュレーション結果情報と内部パラメータの値と一致度とを対応付けて蓄積する(ステップS31)。
次に学習部15が、加工内容情報と設定条件情報と内部パラメータの関係を学習し、加工内容情報および設定条件情報ごとに内部パラメータの最適値を計算する(ステップS32)。最適値を計算する方法は、例えば、学習部15が、加工内容情報および設定条件情報の各項目の値が類似するデータごとにグループ分けを行い、同じグループに所属するデータの内部パラメータの値の平均値や一致度による加重平均値を最適値とするといった方法でも良い。学習部15は、計算した内部パラメータの最適値を、そのグループに分類されるための加工内容情報および設定条件情報の値と対応付けて記憶部16に記憶する。
シミュレーション装置10は、一般的なコンピュータ500を用いて実現することができる。図9にコンピュータ500の構成の一例を示す。
図9は、本発明に係るシミュレーション装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
コンピュータ500は、CPU(Central Processing Unit)501、RAM(Random Access Memory)502、ROM(Read Only Memory)503、ストレージ装置504、外部I/F(Interface)505、入力装置506、出力装置507、通信I/F508等を有する。これらの装置はバスBを介して相互に信号の送受信を行う。
また、シミュレーション装置10は、1台のコンピュータで構成されていても良いし、通信可能に接続された複数のコンピュータで構成されていてもよい。また、制御装置30にシミュレーション装置10の機能部(シミュレーション実行部12、加工結果評価部13、モデル最適化部14、学習部15、記憶部16)を実装してもよい。
2、2a、2b・・・CADシステム
3、3a、3b・・・工作機械
10・・・シミュレーション装置
11・・・入出力部
12・・・シミュレーション実行部
13・・・加工結果評価部
14・・・モデル最適化部
15・・・学習部
16・・・記憶部
17・・・通信部
30・・・制御装置
31・・・入出力部
32・・・CAMシステム
33・・・センサデータ処理部
34・・・加工装置制御部
35・・・設定条件判定部
36・・・通信部
37・・・記憶部
38・・・加工装置
39・・・センサ
Claims (11)
- コンピュータによる加工シミュレーションの条件の適正化方法であって、
所定の加工内容を実施する際の工作機械の設定条件を受け付けるステップと、
受け付けた前記設定条件で前記工作機械が加工を行った場合に想定される加工結果である第1の加工結果を計算するステップと、
受け付けた前記設定条件で前記工作機械が加工を行った場合の加工結果である第2の加工結果を前記コンピュータが取得するステップと、
前記第1の加工結果と前記第2の加工結果との一致度を評価するステップと、
前記計算の前提条件を変化させるステップと、
を有し、
前記コンピュータは、前記一致度が所定の閾値以上になるまで、前記計算の前提条件を変化させつつ、前記第1の加工結果の計算を繰り返し実行する、
加工シミュレーションの条件の適正化方法。 - 前記計算の前提条件を変化させるステップでは、前記設定条件で前記工作機械が加工を行ったときに計測した前記計算の前提条件に関する計測情報に基づいて、前記計算の前提条件を調整する、
請求項1に記載の加工シミュレーションの条件の適正化方法。 - 前記第1の加工結果を計算するステップでは、前記加工内容と前記設定条件とを入力として、所定の加工シミュレーションモデルに基づいて、前記第1の加工結果を計算する、
請求項1または請求項2に記載の加工シミュレーションの条件の適正化方法。 - 前記設定条件は、前記加工シミュレーションモデルと前記加工内容とに基づいて、逆解析により計算された値である、
請求項3に記載の加工シミュレーションの条件の適正化方法。 - 前記設定条件は、前記加工シミュレーションモデルと前記加工内容とに基づいて、逆解析により計算された前記設定条件の範囲の代表値である、
請求項3に記載の加工シミュレーションの条件の適正化方法。 - 前記計算の前提条件は、前記加工シミュレーションモデルに含まれる前記工作機械の性能に関するパラメータおよび前記加工シミュレーションモデルに含まれる加工対象の材質に関するパラメータのうち少なくとも一つを含む、
請求項3から請求項5の何れか1項に記載の加工シミュレーションの条件の適正化方法。 - 前記一致度が所定の閾値以上になるときの前記計算の前提条件を蓄積するステップと、
蓄積した前記計算の前提条件に基づいて、前記計算の前提条件の最適値を計算するステップと、をさらに有する、
請求項1から請求項6の何れか1項に記載の加工シミュレーションの条件の適正化方法。 - 前記工作機械は、レーザ加工機である、
請求項3から請求項7の何れか1項に記載の加工シミュレーションの条件の適正化方法。 - 所定の加工内容を実施する際の工作機械の設定条件を受け付ける受付部と、
受け付けた前記設定条件で前記工作機械が加工を行った場合に想定される加工結果である第1の加工結果を計算する計算部と、
受け付けた前記設定条件で前記工作機械が加工を行った場合の加工結果である第2の加工結果を取得する取得部と、
前記第1の加工結果と前記第2の加工結果との一致度を評価する評価部と、
前記計算の前提条件を変化させる変化部と、を有し、
前記計算部は、前記一致度が所定の閾値以上になるまで、前記計算の前提条件を変化させつつ、前記第1の加工結果の計算を繰り返し実行する、
加工シミュレーション装置。 - 工作機械と、
請求項9に記載の加工シミュレーション装置と、
を有し、
前記加工シミュレーション装置は、前記工作機械で実行した加工における加工内容および設定条件を取得して、加工シミュレーションの条件の適正化を行う、
加工シミュレーションシステム。 - 加工シミュレーションの条件の適正化方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
所定の加工内容を実施する際の工作機械の設定条件を受け付けるステップと、
受け付けた前記設定条件で前記工作機械が加工を行った場合に想定される加工結果である第1の加工結果を計算するステップと、
受け付けた前記設定条件で前記工作機械が加工を行った場合の加工結果である第2の加工結果を前記コンピュータが取得するステップと、
前記第1の加工結果と前記第2の加工結果との一致度を評価するステップと、
前記計算の前提条件を変化させるステップと、
を実行させ、
前記コンピュータは、前記一致度が所定の閾値以上になるまで、前記計算の前提条件を変化させつつ、前記第1の加工結果の計算を繰り返し実行する、
プログラム。
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