JP5772620B2 - テーパプレートの製造方法 - Google Patents
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Description
1.
質量%で、
C:0.03〜0.12%、
Si:0.03〜0.5%、
Mn:0.8〜2.2%、
P:0.015%以下、
S:0.0005〜0.0050%、
Al:0.005〜0.1%、
Nb:0.003〜0.014%、
Ti:0.003〜0.02%、
B:0.0003〜0.0025%、
N:0.0030〜0.0070%、
Ca:0.0005〜0.0050%、
且つ、(1)式を満たし、
残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを1000℃〜1200℃に加熱したのち、板厚が長手方向にテーパ状に変化する熱間圧延を圧延仕上温度を900℃以下Ar3点以上で行い、その後、500℃以下まで加速冷却することを特徴とする引張強さ570MPa以上で、厚部厚と薄部厚の差が10mm以上のテーパプレートの製造方法。
0≦N−Ti/3.42≦0.0025 ・・・・(1)
ただし、N、Tiは各成分の含有量(質量%)。
2. 前記鋼スラブの成分組成が更に質量%で、
Cu:0.05〜1.0%、
Ni:0.05〜1.0%、
Cr:0.05〜0.5%、
Mo:0.05〜0.5%、
V:0.02〜0.1%、
のうちから選ばれた1種又は2種以上を含有することを特徴とする1記載の引張強さ570MPa以上で、厚部厚と薄部厚の差が10mm以上のテーパプレートの製造方法。
3. 前記鋼スラブの成分組成が更に質量%で
Mg:0.0005〜0.005%、
Zr:0.003〜0.02%、
REM:0.003〜0.02%、
のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする1または2に記載の引張強さ570MPa以上で、厚部厚と薄部厚の差が10mm以上のテーパプレートの製造方法。
4.前記鋼スラブの成分組成が更に質量%で
O:0.0030%以下
を含有し、さらに、Ca、O、Sの各含有量が、下記(2)式を満たすことを特徴とする1乃至3のいずれか一つに記載の引張強さ570MPa以上で、厚部厚と薄部厚の差が10mm以上のテーパプレートの製造方法。
記
0.3≦ACR≦0.8・・・・・(2)
ここで、ACR=(Ca−(0.18+130×Ca)×O)/1.25/S
また、Ca、O、Sは各成分の含有量(質量%)を表す。
[成分組成]
C:0.03〜0.12%
Cは、構造用鋼として必要な強度を得るため0.03%以上添加する。一方、0.12%を超えて添加すると、溶接熱影響部靭性を低下させるので、0.03%〜0.12%とする。好ましくは0.04〜0.09%とする。
Siは、脱酸と強度を確保するため0.03%以上添加する。0.5%を超えて添加すると、大入熱溶接の場合、溶接熱影響部に島状マルテンサイトが生成して靭性を劣化させるので、0.5%以下とする。好ましくは0.4%以下とする。
Mnは、母材の強度を確保するために、0.8%以上添加する。一方、2.2%を超えると溶接部の靭性を著しく劣化させるため、0.8〜2.2%、好ましくは1.2〜2.1%、より好ましくは1.2〜2.0%とする。
Pは本発明では不可避的不純物で、0.015%を超えて含有されると、大入熱溶接によって熱影響部に島状マルテンサイトを生成して靭性、特にCTOD特性を低下させるため、0.015%以下とする。好ましくは0.012%以下とする。
Sは、CaS、MnSを生成させるため0.0005%以上とする。一方、0.0050
%をこえると母材の靭性を低下させるため、0.0005〜0.0050%とする。
Alは、鋼を脱酸するため0.005%以上とする。一方、0.1%を超えると母材の靭性を低下させ、溶接金属の靭性も低下させるので、0.005〜0.1%、好ましくは0.01〜0.06%とする。
Nbは、母材の強度、靭性および溶接継手強度を確保するために有効であり、その効果を得るため0.003%以上必要であるが、0.014%を超えると大入熱溶接をした際、溶接熱影響部の靭性が低下するため、0.003〜0.014%とする。好ましくは0.005〜0.013%とする。
Tiは、凝固時にTiNを生成して析出し、溶接熱影響部でのオーステナイト粒の粗大化を抑制し、フェライト変態核となってフェライトを析出させ、靭性を向上させるため、0.003%以上を添加する。一方、0.02%を超えると、TiN粒子が粗大化し、靭性を低下させるようになるので、0.003〜0.02%とする。好ましくは0.005〜0.018%とする。
Bは、鋼板製造時、固溶Bとして焼入れ性に寄与して母材強度を向上させるとともに、大入熱溶接をした際、溶接熱影響部でBNを生成して、固溶Nを低減し、また、フェライト変態核となりフェライトを生成して靭性を向上させるため、0.0003%以上添加する。
Nは、靭性向上に有効なTiNを生成するため、0.0030%以上とする。一方、0.0070%を超えると、鋼板製造時、焼入れ性に寄与する固溶Bが確保できなくなる場合があるとともに、大入熱溶接をした際、ボンド部近傍のTiNが溶解し、溶接金属中の固溶Nが増大してその靭性を劣化させるため、0.0030〜0.0070%とする。
本発明では、引張強さが570MPa以上で強度ばらつきの小さく、なおかつ溶接入熱量が300kJ/cmを超える大入熱溶接部靭性に優れることが要求され、そのために上記成分組成において本パラメータ式を規定する。Ti、N含有量が、N−Ti/3.42>0.0025となると、適正量の固溶Bを安定的に確保することができず、板厚や圧延条件の変化に対して強度のばらつきが大きくなる。一方、N−Ti/3.42<0の場合、大入熱溶接をした際、溶接熱影響部の靭性が顕著に劣化する。従って、0≦N−Ti/3.42≦0.0025とする。
Caは、大入熱溶接した際、溶接熱影響部の靭性を良好たらしめるもので、CaS上にMnSやTiN、BNが析出し、フェライトの核生成頻度を高めることで溶接熱影響部の靭性を向上させる。その効果を得るため0.0005%以上とする。一方、0.0050%を超えると効果が飽和するため、0.0005〜0.0050%とする。好ましくは0.0005〜0.0030%とし、より好ましくは0.0007〜0.0030%とする。
Cuは、母材の高強度化に有効であり、その効果を得るため0.05%以上含有することが好ましいが、1.0%を超えると熱間脆性を生じて、鋼板表面性状を悪化させるので、含有する場合は1.0%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.1〜0.8%とする。
Niは、母材を高靭性に保ちつつ、強度を上昇させるので、その効果を得るため0.05%以上含有することが好ましい。一方、1.0%を超えるとその効果が飽和するため、含有する場合は0.05〜1.0%とすることが好ましい。より好ましくは0.1〜0.9%とする。
Crは、母材の高強度化に有効であり、その効果を得るため0.05%以上含有することが好ましいが、多量に添加すると靭性を劣化させるようになるので、含有する場合は0.5%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.1〜0.4%とする。
Moは、母材の高強度化に有効であり、その効果を得るため0.05%以上含有することが好ましいが、多量に添加すると靭性を劣化させるようになるので、含有する場合は0.5%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.07〜0.4%とする。
Vは、母材の高強度化に有効であり、その効果を得るため0.02%以上含有することが好ましいが、0.1%を超えると靭性を低下させるようになるので、含有する場合は0.1%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.04〜0.08%とする。
Mgは、酸化物の分散による靱性改善効果を有する元素である。このような効果を発揮させるには少なくとも0.0005%以上含有することが好ましいが、0.005%を超えて含有しても効果が飽和するので、含有する場合には0.005%以下とすることが好ましい。
Zrは、酸化物の分散による靱性改善効果を有する元素である。このような効果を発揮させるには少なくとも0.003%以上含有することが好ましいが、0.02%を超えて含有しても効果が飽和するので、含有する場合には0.02%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.004〜0.018%とする。
REMは、酸化物の分散による靱性改善効果を有する元素である。このような効果を発揮させるには少なくとも0.003%以上含有することが好ましいが、0.02%を超えて含有しても効果が飽和するので、含有する場合には0.02%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.004〜0.018%とする。
Oは、不可避的不純物として含有され、鋼中では酸化物として存在し、清浄度を低下させ
る。このため、本発明ではできるだけ低減することが好ましい。O 含有量が0.0030%を超えるとCaO系介在物が粗大化して、靭性に悪影響を及ぼす。また、本発明では、CaをCaSとして晶出させるために、Caとの結合力が強いOはCa添加前に、脱ガスを強化するか、脱酸剤を投入するかして、溶鋼中のOを0.0030%以下に低減しておくことが好ましい。
ここで、ACR=(Ca−(0.18+130×Ca)×O)/1.25/S
Ca、O、Sは各成分の含有量(質量%)を表す。
大入熱溶接時の高温下でも溶解しないフェライト変態生成核を微細に分散させることができ、溶接熱影響部の組織を微細なフェライト+パーライトの組織として高靱性化を達成するためには、CaおよびSは、0.3≦ACR≦0.8の関係を満足するように含有させる必要がある。
本発明では、上述した成分組成とすることにより、適正量の固溶Bを安定的に確保することができるので、板厚や圧延条件の変化に対して強度のばらつきを小さくすることができる。このため、従来、テーパプレートを高強度化するために加速冷却を適用すると、板厚が厚部から薄部へと変化するにつれて鋼板強度の変動が不可避であったところ、本発明では、加速冷却を適用しても厚部と薄部との強度差が小さい高強度テーパプレートを得ることができる。
スラブ加熱温度が1000℃未満では添加成分が十分に固溶しない。一方1200℃を超えるとオーステナイト粒が粗大化してその後の圧延によっても細粒化が進まず靱性が劣化する。このため、スラブ加熱温度は1000〜1200℃の範囲とする。好ましくは1030〜1180℃の範囲とする。
鋼スラブを加熱した後、熱間圧延を行う。熱間圧延では長手方向に板厚の異なるテーパを付与する。テーパプレートにおける長手方向の板厚の変化は、鋼板をかみ込んだのち、あらかじめ設定したパスにおいてロール開度を変化させて熱間圧延することにより達成できる。
熱間圧延終了後は加速冷却を行う。冷却停止温度が500℃を超えると引張強さ570MPa以上の鋼板強度が得られないため、鋼板表面温度で500℃以下まで加速冷却を行う。好ましくは490℃以下の範囲とする。
本発明は上述した成分組成と製造条件の組み合わせにより、適正量の固溶Bを安定的に確保することができ、焼入れ性向上効果と大入熱溶接の溶接熱影響部の靭性向上効果が得られるため、テーパプレートの厚部厚と薄部厚の差(テーパ量)が鋼板内で10mm以上あっても、引張強さ570MPa以上で優れた大入熱溶接の溶接熱影響部の靭性を有するテーパプレートが得られる。
Claims (4)
- 質量%で、
C:0.03〜0.12%、
Si:0.03〜0.5%、
Mn:0.8〜2.2%、
P:0.015%以下、
S:0.0005〜0.0050%、
Al:0.005〜0.1%、
Nb:0.003〜0.014%、
Ti:0.003〜0.02%、
B:0.0003〜0.0025%、
N:0.0030〜0.0070%、
Ca:0.0005〜0.0050%、
且つ、(1)式を満たし、
残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを1000℃〜1200℃に加熱したのち、板厚が長手方向にテーパ状に変化する熱間圧延を圧延仕上温度を900℃以下Ar3点以上で行い、その後、500℃以下まで加速冷却することを特徴とする引張強さ570MPa以上で、厚部厚と薄部厚の差が10mm以上のテーパプレートの製造方法。
0≦N−Ti/3.42≦0.0025 ・・・・(1)
ただし、N、Tiは各成分の含有量(質量%)。 - 前記鋼スラブの成分組成が更に質量%で、
Cu:0.05〜1.0%、
Ni:0.05〜1.0%、
Cr:0.05〜0.5%、
Mo:0.05〜0.5%、
V:0.02〜0.1%、
のうちから選ばれた1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1記載の引張強さ570MPa以上で、厚部厚と薄部厚の差が10mm以上のテーパプレートの製造方法。 - 前記鋼スラブの成分組成が更に質量%で
Mg:0.0005〜0.005%、
Zr:0.003〜0.02%、
REM:0.003〜0.02%、
のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の引張強さ570MPa以上で、厚部厚と薄部厚の差が10mm以上のテーパプレートの製造方法。 - 前記鋼スラブの成分組成が更に質量%で
O:0.0030%以下、
を含有し、さらに、Ca、O、Sの各含有量が、下記(2)式を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の引張強さ570MPa以上で、厚部厚と薄部厚の差が10mm以上のテーパプレートの製造方法。
記
0.3≦ACR≦0.8・・・・・(2)
ここで、ACR=(Ca−(0.18+130×Ca)×O)/1.25/S
また、Ca、O、Sは各成分の含有量(質量%)を表す。
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- 2012-01-18 JP JP2012007765A patent/JP5772620B2/ja active Active
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