JP5779384B2 - 着色剤 - Google Patents
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<着色剤>
本発明の着色剤は、基体粒子と、該基体粒子の表面に形成された有機燐酸化合物層と、該有機燐酸化合物層の表面に付着された着色顔料とを含む構造を基本構造とする。以下、各構成要素をさらに詳細に説明する。
本発明の着色剤を構成する基体粒子としては、たとえば金属顔料、マイカ、フレーク状ガラス、金属酸化物(アルミナ、シリカ等)、非酸化物セラミックス(グラファイト、炭化珪素、窒化珪素等)、樹脂(PET、ポリエチレン等)等を挙げることができる。これらの中でも、金属顔料が好ましく、特にアルミニウム顔料が好ましい。
<有機燐酸化合物層>
本発明の有機燐酸化合物層は、有機燐酸化合物で構成され、基体粒子の表面に形成される。この有機燐酸化合物層は、着色顔料と強固に付着し、以って着色顔料を基体粒子上に均一かつ強固に付着させる作用を有する。したがって、本発明の着色剤は、主としてこの有機燐酸化合物層の作用により、高彩度を有し、かつ着色顔料の脱落を低減したという優れた効果を示すものとなる。
本発明の着色顔料は、有機燐酸化合物層の表面に付着するものである。本発明において、上記の基体粒子は、主として下地色を隠蔽したり金属光沢を付与する作用を有するものであり、色彩的には無彩色となることが多いため、この着色顔料は、主として有彩色の色彩を付与する作用を有するものであるが、これのみに限定されることはなく、たとえば白色や黒色等の無彩色を付与する作用を有していてもよい。
本発明の着色剤は、有機燐酸化合物層の表面に付着された着色顔料上に、さらに樹脂被覆層が形成されていることが好ましい。この樹脂被覆層の形成により着色顔料の付着がより強固なものとなる。
すなわち、アクリル酸、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシブチル、アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸2−ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、1,4ブタンジオールジアクリレート、1,6ヘキサンジオールジアクリレート、1,9ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリスアクリロキシエチルホスフェート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、アクリルニトリル、メタクリルニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、マレイン酸、クロトン酸、イタコン酸、ポリブタジエン、アマニ油、大豆油、エポキシ化大豆油、エポキシ化ポリブタジエン、シクロヘキセンビニルモノオキサイド、ジビニルベンゼンモノオキサイド、モノ(2−アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、(2−ヒドロキシエチル)メタクリレートアシッドホスフェート、2−メタクリロイロキシエチルアシッドフォスフェート、2−アクリロイロキシエチルアシッドフォスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイロキシエチルアシッドフォスフェート、ジフェニル−2−アクリロイロキシエチルアシッドフォスフェート、ジブチル−2−メタクリロイロキシエチルアシッドフォスフェート、ジブチル−2−アクリロイロキシエチルアシッドフォスフェート、ジオクチル−2−メタクリロイロキシエチルアシッドフォスフェート、ジオクチル−2−アクリロイロキシエチルアシッドフォスフェート、2−メタクリロイロキシプロピルアシッドフォスフェート、ビス(2−クロロエチル)ビニルホスホネート、ジ−2−メタクリロイロキシエチルアシッドフォスフェート、トリ−2−メタクリロイロキシエチルアシッドフォスフェート、ジ−2−アクリロイロキシエチルアシッドフォスフェート、トリ−2−アクリロイロキシエチルアシッドフォスフェート、ジアリルジブチルホスホノサクシネート、アクリル変性ポリエステル(重合度2〜20程度)、アクリル変性ポリエーテル(重合度2〜20程度)、アクリル変性ウレタン(重合度2〜20程度)、アクリル変性エポキシ(重合度2〜20程度)、アクリル変性スピラン(重合度2〜20程度)等が挙げられるがこれらに限定するものではない。
本発明の着色剤は、以下に挙げるような方法により製造することができるが、これのみに限定されるものではない。
まず、基体粒子の表面に有機燐酸化合物層を形成する。有機燐酸化合物層を基体粒子の表面に形成する方法としては、たとえば有機燐酸化合物を基体粒子の表面に吸着させる方法が挙げられる。たとえば、次のような方法により実行することができる。
続いて、上記のようにして基体粒子の表面上に形成された有機燐酸化合物層の表面に着色顔料を付着させる。この付着方法は、たとえば、次のような方法により実行することができる。
本発明の着色剤は、所望により上記の着色顔料上に、さらに樹脂被覆層を形成することができる。この樹脂被覆層の形成は、既に上記の樹脂被覆層の項で説明した方法により形成することができる。
本発明は、上記で説明した着色剤を配合してなるコーティング組成物にも係わる。このようなコーティング組成物は、通常、着色剤と樹脂成分と溶剤とを含むものである。
<有機燐酸化合物層形成工程>
基体粒子として市販のアルミニウム顔料を用いた。このアルミニウム顔料は、それを含むペースト(商品名:「TCR2060」、東洋アルミニウム(株)製、平均粒径18μm)をミネラルスピリットで洗浄し、次いで濾過することにより、ペースト状の形態を有するものであった。濾過後のペーストの不揮発成分(アルミニウム顔料)は70質量%(残部はミネラルスピリット)であった。
直径1mmのガラスビーズ500gを挿入した直径5cm、内容積500ccのポットミルに、着色顔料として市販のフタロシアニンブルー顔料(商品名:「リオノールブルーPM7185」(一次平均粒子径0.02μm)、東洋インキ製造(株)製)20g、N−2−アミノエチル−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン0.5g(着色顔料に対し2.5質量%)およびミネラルスピリット30gを加え、24時間ボールミルにより着色顔料を分散した。
上記で得られた着色剤20g(固形分として)をミネラルスピリット200gに分散させたスラリーに、アクリル酸0.3g、トリメチロールプロパントリアクリレート0.3g、スチレン0.3g、エポキシ化ポリブタジエン0.3gを添加し、窒素中で80℃で加熱撹拌しながら、重合開始剤としてアゾビスイソブチルニトリル0.05gを添加してこれらのモノマーをラジカル重合させることにより、上記で得られた着色剤の着色顔料上にラジカル重合性樹脂で構成される樹脂被覆層を形成した。
<有機燐酸化合物層形成工程>
基体粒子として市販のアルミニウム顔料を用いた。このアルミニウム顔料は、それを含むペースト(商品名:「TCR2060」、東洋アルミニウム(株)製、平均粒径18μm)をミネラルスピリットで洗浄し、次いで濾過することにより、ペースト状の形態を有するものであった。濾過後のペーストの不揮発成分(アルミニウム顔料)は70質量%(残部はミネラルスピリット)であった。
直径1mmのガラスビーズ500gを挿入した直径5cm、内容積500ccのポットミルに、着色顔料として市販のジケトピロロピロール顔料(商品名:「イルガジンDPP Rubine TR」(粒径0.02μm)、BASF社製)20g、o−アミノ安息香酸0.5g(着色顔料に対し2.5質量%)およびミネラルスピリット30gを加え、24時間ボールミルにより着色顔料を分散した。
実施例1に対して、着色顔料として、市販のフタロシアニンブルー顔料に変えて市販のグリーン顔料(商品名:「L8730」、BASF社製)を用いたことを除き、他は全て実施例1と同様にして、本発明の着色剤(樹脂被覆層も形成したもの)を得た。
実施例1に対して、有機燐酸化合物として、ジ−2−メタクリロイロキシエチルアシッドフォスフェート2gに変えてオレイルアシッドホスフェート2gを用いたことを除き、他は全て実施例1と同様にして、本発明の着色剤(樹脂被覆層も形成したもの)を得た。
実施例2に対して、基体粒子として、市販のアルミニウム顔料に変えて市販のフレーク状ガラス(商品名:「M2025PS」、日本板硝子(株)製)を用いたことを除き、他は全て実施例2と同様にして、本発明の着色剤(樹脂被覆層を形成していないもの)を得た。
実施例1に対して、有機燐酸化合物として、ジ−2−メタクリロイロキシエチルアシッドフォスフェート2gに変えてラウリルアシッドホスフェート2gを用いたことを除き、他は全て実施例1と同様にして、本発明の着色剤(樹脂被覆層も形成したもの)を得た。
実施例1に対して、有機燐酸化合物層を形成しなかったことを除き、他は全て実施例1と同様にして着色剤(樹脂被覆層も形成したもの、固形分60質量%)を得た。
実施例2に対して、有機燐酸化合物層を形成しなかったことを除き、他は全て実施例2と同様にして着色剤(樹脂被覆層を形成していないもの、固形分60質量%)を得た。
実施例3に対して、有機燐酸化合物層を形成しなかったことを除き、他は全て実施例3と同様にして着色剤(樹脂被覆層も形成したもの、固形分60質量%)を得た。
<試験1>
実施例1〜6および比較例1〜3で作製した各塗板の彩度値をマルチアングル分光測色計(商品名:「X-Rite MA-68II」、X-Rite社製)を用いて測定した。彩度値(C*)は、入射角45°、オフセット角15°における測定値であるa*値およびb*値を用い、次式により計算した。彩度値(C*)は、数値が高い程、高彩度であることを示す。その結果を表1に示す。
<試験2>
容量20mlの試験管に、実施例1〜6および比較例1〜3で得られた各着色剤を固形分として0.2gおよび酢酸エチル20gを加え、よく振って分散させた後、3時間静置し、着色顔料の溶出状態を観察した。この試験において、着色顔料の付着力が不十分な場合には上澄み液が溶出した着色顔料によって着色し、付着力が良好な場合には上澄み液が透明となる。上澄み液の透明度を目視評価し、下記の4段階で示した。上澄み液が無色透明に近い程、着色顔料の脱落が低減されていることを表わす。その結果を表1に示す。
A:無色透明である。
B:透明であるが、僅かに着色している。
C:透明であるが着色している。
D:不透明で着色している。
Claims (7)
- 基体粒子と、該基体粒子の表面に形成された有機燐酸化合物層と、該有機燐酸化合物層の表面に付着された着色顔料とを含む、着色剤。
- 前記有機燐酸化合物層は、少なくとも1個の重合性二重結合を有する有機燐酸化合物で構成される、請求項1に記載の着色剤。
- 前記有機燐酸化合物層は、少なくとも2個の重合性二重結合を有する有機燐酸化合物で構成される、請求項1に記載の着色剤。
- 前記基体粒子は、金属顔料である、請求項1〜3のいずれかに記載の着色剤。
- 前記基体粒子は、アルミニウム顔料である、請求項1〜3のいずれかに記載の着色剤。
- 前記着色顔料上に、さらに樹脂被覆層が形成されている、請求項1〜5のいずれかに記載の着色剤。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の着色剤を配合してなるコーティング組成物。
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