JP5814151B2 - 電動工具 - Google Patents

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Description

本発明は、動力源として誘導電動機を備えた電動工具に関する。
この種の電動工具を、外部の交流電源から電源供給を受けて動作させる際には、通常、交流電源からの交流電圧を整流して直流の電源電圧を生成する電源部と、電源部にて生成された電源電圧にて誘導電動機の各相巻線に流れる電流を制御するインバータ部とが用いられる。
そして、電源部とインバータ部とは、通常、電動工具の駆動装置として、誘導電動機が設けられる工具本体とは別体で構成されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開平7−308871号公報 米国特許第7794305号明細書
このため、動力源として誘導電動機を備えた電動工具においては、ケーブルを介して駆動装置を接続した状態で工具本体を操作する必要があり、使用者が工具本体を手に持ち使用する際には、駆動装置やケーブルが邪魔になり、電動工具の使い勝手が悪くなるという問題があった。
また、電動工具の使用箇所を移動する際には、工具本体に加えて、駆動装置も持ち運びする必要があるため、これによっても、電動工具の使い勝手が悪いという問題があった。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、動力源として誘導電動機を備えた電動工具において、電源部やインバータ部からなる駆動装置を工具本体と一体化することで、電動工具の使い勝手を向上することを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた本発明の電動工具においては、動力源となる誘導電動機と、外部の交流電源から供給される交流電圧を整流して電源電圧を生成する電源部と、電源部から電源供給を受けて誘導電動機を駆動するインバータ部とを備える。
そして、電源部及びインバータ部は、誘導電動機と共に、工具本体に一体的に組み付けられている。
このため、本発明の電動工具によれば、電源部及びインバータ部を内蔵した駆動装置を工具本体と別体で構成した従来装置に比べ、使い勝手を向上できる。
また、電動工具を持ち運びする際に、工具本体と駆動装置とを個々に持つ必要がないので、電動工具を移動させるときの作業性を向上することもできる。
ところで、従来の電動工具では、電源部からインバータ部への電源電圧の出力経路に、電圧平滑化用のコンデンサや、力率改善回路が設けられている。そして、これら各部には、誘導電動機の駆動電流に対応した電流が流れ、高電圧が印加されることから、高耐圧で体格の大きい電子部品が使用されている。
しかし、本発明の電動工具において、電源部及びインバータ部を従来のものと同様に構成すると、大型の電子部品で構成される電圧平滑化用のコンデンサや力率改善回路についても、工具本体と一体化しなければならない。
そして、この場合、電圧平滑化用のコンデンサや力率改善回路によって、工具本体が著しく大きくなり、使用者が工具本体を手に持って使用することができなくなる。
そこで、本発明の電動工具においては、電源部を、交流電圧を全波整流する整流回路にて構成し、インバータ部には、整流回路からの出力をそのまま入力するようにされている。
このようにすれば、電源部からインバータ部への電源電圧の入力経路から、電圧平滑用のコンデンサや力率改善回路を削除し、工具本体の小型化を図ることができる。
しかし、工具本体の小型化のために、単にこのような対策を施しただけでは、インバータ部へ入力される電源電圧が、交流電源からの交流電圧に応じて変化する。このため、誘導電動機には、その電源電圧のピーク付近でだけ電流が流れることになり、誘導電動機に回転変動が生じてしまう。
そこで、本発明の電動工具では、一般的なインバータ部と同様、インバータ部を、スイッチング回路と制御手段とで構成し、制御手段を、駆動周波数演算手段と駆動手段とで構成するだけでなく、制御手段に、滑り周波数設定手段を設けている。
つまり、制御手段において、駆動周波数演算手段は、誘導電動機の回転速度と滑り周波数とに基づき、誘導電動機の駆動周波数を設定し、駆動手段は、その設定された駆動周波数に応じて、スイッチング回路を駆動する。
そして、滑り周波数設定手段は、駆動周波数演算手段が誘導電動機の駆動周波数を設定するのに用いる滑り周波数を、電源部にて生成される電源電圧の変化に応じて設定する。
この結果、本発明の電動工具によれば、電圧平滑用のコンデンサや力率改善回路を削除することにより、工具本体が大型化するのを防止できるだけでなく、スイッチング回路に入力される電源電圧が変動しても、誘導電動機に安定して電流を流すことができる。
よって、本発明の電動工具によれば、誘導電動機を適正に駆動することが可能となる。
次に、滑り周波数設定手段は、電源部を構成する整流回路から出力される電源電圧を検出し、その電源電圧の電圧変動に応じて、滑り周波数を設定するようにしてもよい。
一方、整流回路からの出力電圧は、交流電源からの供給電圧(交流電圧)に応じて変動する。このため、滑り周波数設定手段は、交流電源から供給される交流電圧の変動に応じて、滑り周波数を設定するようにしてもよい。
そして、この場合、交流電源から供給される交流電圧の変動は、交流電圧の半周期毎に、そのゼロクロス点を検出することで検出できる。
このため、本発明の電動工具には、ゼロクロス検出回路を設け、滑り周波数設定手段は、そのゼロクロス検出回路にて検出されたゼロクロス点から、電源部にて生成される電源電圧の変化を検出し、滑り周波数を設定するようにしてもよい。
一方、駆動周波数演算手段は、誘導電動機の実回転速度を検出することなく、誘導電動機の回転速度が所定の回転速度となるように、誘導電動機の駆動周波数を設定する、所謂オープン制御を実施するように構成してもよいが、誘導電動機の実回転速度を検出可能であれば、その実回転速度が目標回転速度となるように、制御量をフィードバック制御するようにしてもよい。
そして、この場合には、本発明の電動工具に、実回転速度検出手段と目標回転速度設定手段とを設け、駆動周波数演算手段は、目標回転速度、実回転速度、及び、滑り周波数に基づき、誘導電動機の駆動周波数を設定するよう構成すればよい。
つまり、このようにすれば、例えば、周知のPID制御によって、目標回転速度と実回転速度との偏差がゼロとなるように、誘導電動機の駆動周波数を設定することができるようになり、誘導電動機をより良好に目標回転速度に制御することが可能となる。
実施形態のグラインダの内部構成を表す断面図である。 実施形態の電源部及びインバータ部の構成を表すブロック図である。 図2に示した実施形態の回路の動作波形を、平滑コンデンサ及び力率改善回路を備えた従来回路の動作波形と比較して表す説明図である。 制御回路をマイクロコンピュータにて構成した際に実行されるモータ駆動制御処理を表すフローチャートである。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1に示すように、本実施形態の電動工具は、グラインダ2であり、モータハウジング4とギヤハウジング6とからなるハウジング内に、各種機能部品を組み込むことにより構成されている。
モータハウジング4は、使用者が把持できるように筒状に形成されており、その内部には、グラインダ2の動力源となる3相の誘導電動機(以下、単にモータという)10が収納されている。
モータ10は、所謂高周波モータであり、その回転軸12がモータハウジング4の中心軸と一致し、且つ、回転軸12の先端がギヤハウジング6内に突出した状態で、モータハウジング4内に固定されている。
また、回転軸12の先端側及び後端側は、それぞれ、ギヤハウジング6及びモータハウジング4に設けられた軸受14、16を介して、回転可能に支持されている。そして、回転軸12において、モータ10と軸受14との間に位置する部分には、モータ10に向けて冷却用の風を送るためのファン18が設けられている。
一方、ギヤハウジング6には、軸受22、24を介して、スピンドル20が回転自在に固定されている。スピンドル20は、その中心軸が、モータハウジング4の中心軸(延いてはモータ10の回転軸)と直交する方向に固定されている。
そして、スピンドル20において、軸受22と軸受24との間の部分には、ベベルギヤ25が固定されている。ベベルギヤ25は、モータ10の回転軸12の先端に固定されたベベルギヤ19と噛合することにより、モータ10の回転をスピンドル20に伝達し、スピンドル20を回転させるためのものである。
また、スピンドル20の先端は、軸受24からギヤハウジング6の外側へと突出し、円盤状の砥石26を装着できるようになっている。そして、軸受24の外周には、スピンドル20に装着された砥石26のモータハウジング4側を囲むカバー28が取り付けられている。
次に、モータハウジング4において、モータ10の後端側の軸受16よりも後方には、モータ10を駆動するための電源部30及びインバータ部40が収納されている。そして、モータハウジング4の後端は閉塞されており、その閉塞部分には、電源ケーブル33を接続するためのコネクタ34、及び、操作部42が設けられている。
なお、コネクタ34は、外部の交流電源32から電源ケーブル33を介して交流電圧を取り込み、電源部30に供給するためのものである。また、操作部42は、使用者が操作することによって、グラインダ2(換言すればモータ10)の駆動指令を入力するためのものであり、インバータ部40に接続されている。
次に、電源部30及びインバータ部40の回路構成を、図2を用いて説明する。
図2に示すように、電源部30は、4つの整流用ダイオード36、37、38、39からなる全波整流回路にて構成されている。
このため、電源部30からインバータ部40には、交流電源32から入力される交流電圧を全波整流した電源電圧(以下、バス電圧という)が、そのまま入力される。
一方、インバータ部40は、モータ10の各相巻線への通電状態を切り換えるスイッチング回路50と、このスイッチング回路50を構成するスイッチング素子Q1〜Q6のオン・オフ状態を制御することで、モータ10を駆動制御する制御回路60とから構成されている。
また、スイッチング回路50は、電源部30からのバス電圧の入力ラインとモータ10の各相巻線との間にハイサイドスイッチとして設けられた3つのスイッチング素子Q1、Q2、Q3と、モータ10の各相巻線とグランドラインとの間にローサイドスイッチとして設けられた3つのスイッチング素子Q4、Q5、Q6とから構成されている。
そして、このスイッチング回路50からグランドラインに至る経路上には、モータ10の各相巻線に流れた全電流(以下、バス電流という)を検出するための抵抗R1が設けられている。
この抵抗R1の両端には、抵抗R1の両端電圧からバス電流を検出するバス電流検出回路48が接続されており、バス電流検出回路48からの検出信号は、制御回路60に入力される。
また、インバータ部40には、電源部30からのバス電圧の入力ラインに接続されて、バス電圧を検出するバス電圧検出回路46が設けられている。そして、バス電圧検出回路46からの検出信号も、制御回路60に入力される。
なお、電源部30からのバス電圧の入力ラインには、一端がグランドラインに接地されたコンデンサC1の他端が接続されている。このコンデンサC1は、バス電圧を一定電圧に平滑化する平滑コンデンサではなく、バス電圧から高周波ノイズを除去するためのバイパスコンデンサである。従って、このコンデンサC1は、平滑コンデンサに比べて極めて容量が小さく、小型である。
次に、制御回路60には、操作部42から入力される駆動指令に従いモータ10の目標回転速度を生成する目標回転速度生成回路62と、バス電流検出回路48にて検出されたバス電流に基づきモータ10の実回転速度を算出する実回転速度演算回路64と、が備えられている。そして、これら各回路62、64にて求められた目標回転速度及び実回転速度は、それぞれ、駆動周波数演算回路66に入力される。
駆動周波数演算回路66は、目標回転速度、実回転速度、及び滑り周波数に基づき、スイッチング回路50によるモータ10の駆動周波数を算出するものである。
例えば、駆動周波数演算回路66は、まず、目標回転速度と滑り周波数とに基づき、モータ10を目標回転速度で駆動するのに要する駆動周波数を算出し、その算出した駆動周波数を、実回転速度と目標回転速度との差に基づき補正することで、制御に用いる駆動周波数を設定する。
そして、このように駆動周波数演算回路66にて設定された駆動周波数は、ゲート駆動信号生成回路70に入力される。
ゲート駆動信号生成回路70は、正弦波テーブル68から正弦波データを読み出し、スイッチング回路50内の各スイッチング素子Q1〜Q6の駆動タイミングを設定し、各スイッチング素子Q1〜Q6のゲート駆動信号を生成するものである。
そして、駆動周波数は、ゲート駆動信号生成回路70が正弦波テーブル68から正弦波データを読み出す速度(換言すれば位相間隔)を制御するのに利用される。
なお、制御回路60には、バス電流検出回路48からの検出信号に基づき、モータ10に過電流が流れたことを検出する過電流検出回路72が設けられている。そして、過電流検出回路72にて過電流が検出されると、ゲート駆動信号生成回路70による各スイッチング素子Q1〜Q6の駆動が停止される。
また次に、制御回路60には、バス電圧検出回路46にて検出されるバス電圧をパラメータとして、駆動周波数演算回路66が駆動周波数を算出するのに用いる滑り周波数を設定するための滑り周波数データが記憶された滑り周波数制御テーブル74が設けられている。
そして、滑り周波数演算回路76が、バス電圧検出回路46にて検出されたバス電圧に基づき、そのバス電圧に対応した滑り周波数を、滑り周波数制御テーブル74から読み出し、駆動周波数演算回路66に出力する。
これは、本実施形態では、図3(a)に示すように、バス電圧が、交流電源32から供給される交流電圧を全波整流しただけのものであるため、滑り周波数を一定にしていると、バス電圧のピーク付近でだけ電源部30からインバータ部40(延いてはモータ10)へ電源電流が流れ、モータ10を安定して駆動することができないためである。
つまり、本実施形態では、バス電圧が変動するため、その変動に応じて、バス電圧が高いときには滑り周波数が低く、バス電圧が低いときには滑り周波数が高くなるよう、滑り周波数を制御することで、電源電流のピークを抑え、より広範囲に電源電流を供給できるようにするのである。
この結果、本実施形態によれば、従来のように、電源部30からスイッチング回路50へのバス電圧入力経路に平滑コンデンサや力率改善回路を設けることなく、モータ10の回転速度を安定化させることができる。
つまり、図3(b)に示すように、従来装置では、電源部30からスイッチング回路50へのバス電圧入力経路に平滑コンデンサを設けることで、バス電圧を一定にし、バス電圧入力経路に力率改善回路を設けることで、電源電流の供給可能範囲を拡大し、モータ10の回転速度を安定化させている。
これに対し、本実施形態によれば、従来装置のように、平滑コンデンサや力率改善回路を設けることなく、モータ10の回転速度を安定化させることができるのである。
従って、本実施形態のグラインダ2によれば、平滑コンデンサや力率改善回路を構成するインダクタ等、体格の大きな電子部品を利用することなく、電源部30及びインバータ部40を構成することができ、これら各部を小型化できる。
よって、本実施形態のように、電源部30及びインバータ部40を、工具本体であるグラインダ2のモータハウジング4内に、モータ10と一緒に収納するようにしても、グラインダ2が著しく大きくなるようなことはなく、使用者が手に持ち操作可能なグラインダ2を提供できる。
また、本実施形態のグラインダ2によれば、従来のように、電源部30やインバータ部40からなる駆動装置を、グラインダ本体と別体で構成して、グラインダ本体と駆動装置とをケーブルで接続する必要がないので、グラインダの使用時に駆動装置やケーブルが邪魔になるのを防止し、グラインダの使い勝手を向上できる。
なお、本実施形態においては、制御回路60が、本発明の制御手段に相当し、駆動周波数演算回路66が、本発明の駆動周波数演算手段に相当し、ゲート駆動信号生成回路70が、本発明の駆動手段に相当し、滑り周波数演算回路76が、本発明の滑り周波数設定手段に相当する。目標回転速度生成回路62は、本発明の目標回転速度設定手段に相当し、実回転速度演算回路64は、本発明の実回転速度検出手段に相当する。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にて種々の態様をとることができる。
例えば、上記実施形態の制御回路60は、各種演算回路を利用して構成することができるが、CPU、ROM、RAM等を中心に構成される周知のマイクロコンピュータを用いて構成することもできる。
そして、この場合、目標回転速度生成回路62、実回転速度演算回路64、駆動周波数演算回路66、ゲート駆動信号生成回路70、過電流検出回路72、及び、滑り周波数演算回路76としての機能は、マイクロコンピュータのCPUに、図4に例示するモータ駆動制御処理を実行させることで実現できる。
以下、このモータ駆動制御処理について説明する。
なお、このモータ駆動制御処理は、マイクロコンピュータの起動後、記憶媒体であるROM内に予め記憶された制御プログラムの一つをCPUが繰り返し実行することにより実現されるものである。
また、このモータ駆動制御処理を実行するに当たって、マイクロコンピュータのROM内には、正弦波テーブル68及び滑り周波数制御テーブル74としてのデータが予め記憶されているものとする。
図4に示すように、モータ駆動制御処理では、まずS110(Sはステップを表す)にて、操作部42から操作量(具体的には可変抵抗の抵抗値)を読み込み、S120にて、その読み込んだ操作量からグラインダ2の駆動指令が入力されているか否かを判断する。
そして、S120にて、例えば、操作量が所定の閾値以下で、グラインダ2の駆動指令が入力されていないと判断されると、S125に移行して、モータ10の駆動を停止した後、再度S110に移行する。
一方、S120にて、グラインダ2の駆動指令が入力されたと判断されると、S130にて、その駆動指令(詳しくは操作部42の操作量)に基づき、操作部42の操作量が大きいほど回転速度が高くなるよう、モータ10の目標回転速度を設定する。
次に、S140では、バス電圧検出回路46を介してバス電圧を検出する。そして、続くS150では、S140にて検出したバス電圧に対応する滑り周波数を、滑り周波数制御テーブル74から読み出し、S160では、その読み出した滑り周波数と、S130にて設定した目標回転速度とに基づき、モータ10を目標回転速度で駆動するのに要する駆動周波数を算出する。
また次に、S170では、バス電流検出回路48にて検出されたバス電流に基づき、モータ10の実回転速度を算出し、S180に移行する。
S180では、S170にて算出されたモータ10の実回転速度と、S130にて設定された目標回転速度との差に基づき、実回転速度を目標回転速度に制御するのに必要な駆動周波数の補正量を算出し、その補正量にて、S160にて算出された駆動周波数を補正することで、制御に用いる駆動周波数を求める。
そして、続くS190では、S180にて補正された駆動周波数と、正弦波テーブル68とを用いて、スイッチング回路50内の各スイッチング素子Q1〜Q6の駆動タイミングを設定し、その設定した駆動タイミングで各スイッチング素子Q1〜Q6を個々にオン・オフさせる、スイッチング回路50の駆動処理を実行する。
次に、S200では、バス電流検出回路48からの検出信号に基づき、モータ10に過電流が流れたか否かを判断し、過電流が流れていなければ、S110に移行し、過電流が流れていれば、S210にて、モータ10の駆動を停止した後、当該モータ駆動制御を終了する。
なお、S210にてモータの駆動を停止したときには、過電流通知用のLED(図示せず)を点灯させ、使用者に、過電流を通知する。
以上説明したように、制御回路60をマイクロコンピュータにて構成しても、上記モータ駆動制御をマイクロコンピュータのCPUに実行させることで、図2に示した制御回路60と同様に機能させることができる。
なお、図4のモータ駆動制御処理において、S130の処理は、本発明の目標回転速度設定手段として機能し、S150の処理は、本発明の滑り周波数設定手段として機能し、S160及びS180の処理は、本発明の駆動周波数演算手段として機能し、S170の処理は、本発明の実回転速度検出手段として機能し、S190の処理は、本発明の駆動手段として機能する。
次に、上記実施形態では、インバータ部40には、バス電圧検出回路46が設けられているものとして説明したが、図2に点線で示すように、バス電圧検出回路46に換えて、ゼロクロス検出回路44を設けるようにしてもよい。
つまり、ゼロクロス検出回路44は、外部の交流電源32から電源部30に入力される交流電圧のゼロクロス点を検出するものである。このため、ゼロクロス検出回路44にて繰り返し検出されるゼロクロス点の検出タイミングから、交流電圧(延いてはバス電圧)の位相を検知できる。
従って、バス電圧検出回路46に換えてゼロクロス検出回路44を設けるようにしても、滑り周波数演算回路76では、周期的に変化するバス電圧を検知(推定)して、滑り周波数制御テーブルから、バス電圧に対応した滑り周波数を読み取ることができる。
また、上記実施形態では、実回転速度演算回路64にてモータ10の実回転速度を求め、駆動周波数演算回路66にて駆動周波数を演算する際に、目標回転速度との差から、目標回転速度と滑り周波数とを用いて算出した駆動周波数を補正するものとして説明した。
しかし、こうしたフィードバック制御は、必ずしも実行する必要はなく、スイッチング回路50によるモータ10の駆動周波数は、単に目標回転速度と滑り周波数とを用いて算出するようにしてもよい。
また次に、上記実施形態では、本発明を、グラインダ2に適用した場合について説明したが、本発明は、誘導電動機を動力源とする電動工具であれば、上記実施形態と同様に適用して、同様の効果を得ることができる。
また、誘導電動機は、上記実施形態のような3相モータであっても、単相モータであってもよい。なお、単相モータの場合、スイッチング回路は4つのスイッチング素子による所謂Hブリッジにて構成すればよい。
2…グラインダ、4…モータハウジング、6…ギヤハウジング、10…モータ、20…スピンドル、26…砥石、30…電源部、32…交流電源、36〜39…整流用ダイオード、40…インバータ部、42…操作部、44…ゼロクロス検出回路、46…バス電圧検出回路、48…バス電流検出回路、50…スイッチング回路、Q1〜Q6…スイッチング素子、60…制御回路、62…目標回転速度生成回路、64…実回転速度演算回路、66…駆動周波数演算回路、68…正弦波テーブル、70…ゲート駆動信号生成回路、72…過電流検出回路、74…滑り周波数制御テーブル、76…滑り周波数演算回路。

Claims (3)

  1. 動力源となる誘導電動機と、
    外部の交流電源から供給される交流電圧を整流して電源電圧を生成する電源部と、
    前記電源部から電源供給を受けて、前記誘導電動機を駆動するインバータ部と、
    を備え、
    前記電源部及び前記インバータ部は、前記誘導電動機と共に、工具本体に一体的に組み付けられ、
    前記電源部は、前記交流電圧を全波整流する整流回路にて構成されており、
    前記インバータ部は、
    前記整流回路からの出力を前記誘導電動機の各相巻線に印加する複数のスイッチング素子からなるスイッチング回路と、
    前記誘導電動機の回転速度が所定速度となるよう前記スイッチング回路の各スイッチング素子を駆動制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記誘導電動機の回転速度と滑り周波数とに基づき、前記誘導電動機の駆動周波数を設定する駆動周波数演算手段と、
    該駆動周波数演算手段にて設定された駆動周波数に応じて、前記スイッチング回路を駆動する駆動手段と、
    前記電源部にて生成される電源電圧の変化に応じて、前記滑り周波数を設定する滑り周波数設定手段と、
    を備えたことを特徴とする電動工具。
  2. 前記交流電源から供給される交流電圧のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出回路を備え、
    前記滑り周波数設定手段は、前記ゼロクロス検出回路にて検出されたゼロクロス点から、前記電源部にて生成される電源電圧の変化を検出し、前記滑り周波数を設定することを特徴とする請求項1に記載の電動工具。
  3. 前記誘導電動機の実回転速度を検出する実回転速度検出手段と、
    前記誘導電動機の目標回転速度を設定する目標回転速度設定手段と、
    を備え、
    前記駆動周波数演算手段は、前記目標回転速度設定手段にて設定された目標回転速度、前記実回転速度検出手段にて検出された実回転速度、及び、前記滑り周波数設定手段にて設定された滑り周波数に基づき、前記誘導電動機の実回転速度が目標回転速度となるよう、前記誘導電動機の駆動周波数を設定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電動工具。
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