JP5896823B2 - 目標追尾装置及び目標追尾方法 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば、レーダやGPS(Global Positioning System)など、観測精度が異なる複数のセンサを用いて、航空機、船舶、車両などの目標の位置を観測して、目標の位置を高精度に推定する目標追尾装置及び目標追尾方法に関するものである。
以下の非特許文献1には、複数のセンサの目標の観測値を使用して、追尾フィルタによる追尾処理を実施することで、目標の追尾誤差を低減している目標追尾装置が開示されている。
しかし、観測精度が異なる複数のセンサの観測値を使用する場合、観測精度が低いセンサの観測値によって、追尾の位置精度が劣化する可能性がある。
以下の特許文献1には、広域センサ(低精度,広覆域,通信遅延あり)の観測値と、搭載センサ(高精度,狭覆域,遅延なし)の観測値とを使用して、追尾処理を実施する目標追尾装置が開示されている。
この目標追尾装置では、広域センサの観測値から検出目標数を特定し、その検出目標数を用いて、仮説の信頼度を高める一方、搭載センサの観測値を用いて、追尾処理を実施している。
即ち、この目標追尾装置では、目標の追尾処理では、低精度の広域センサの観測値を使用せずに、高精度の搭載センサの観測値だけを用いて、目標の位置を推定するようにしている。
特開2007−147306号公報(段落番号[0006]から[0007])
信学論B,vol.J83−B,No.12,pp.1747−1759(2000.12),亀田・辻道・小菅,"広域複数レーダによる旋回複数目標追尾"
従来の目標追尾装置は以上のように構成されているので、観測精度が異なる複数のセンサの観測値を使用して追尾処理を実施する場合(非特許文献1)、観測精度が低いセンサの観測値によって、追尾の位置精度が劣化する可能性がある。また、目標の追尾処理では、低精度の広域センサの観測値を使用せずに、高精度の搭載センサの観測値だけを用いて、目標の位置を推定する場合(特許文献1)、高精度の搭載センサの観測値が欠落すると、追尾の位置精度が劣化してしまう課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、観測精度が異なる複数のセンサを用いて、目標の位置を高精度に推定することができる目標追尾装置及び目標追尾方法を得ることを目的とする。
この発明に係る目標追尾装置は、目標の位置を観測する第1のセンサと、第1のセンサより高い観測精度で目標の位置を観測する第2のセンサと、第1のセンサの観測結果と第2のセンサの観測結果を用いて、目標の航跡を算出するとともに、今回算出する以前に算出している目標の航跡と第1のセンサの観測結果との相関を判定する第1の航跡算出手段と、第2のセンサの観測結果を用いて、目標の航跡を算出するとともに、今回算出する以前に算出している目標の航跡と第2のセンサの観測結果との相関を判定する第2の航跡算出手段と、第1の航跡算出手段の判定結果から、第1の航跡算出手段により算出された目標の航跡の継続性を判定する継続性判定手段と、第1の航跡算出手段により算出された目標の航跡と第2の航跡算出手段により算出された目標の航跡との同一性を判定する同一性判定手段とを備え、航跡選択手段が、第2の航跡算出手段の判定結果、継続性判定手段の判定結果及び同一性判定手段の判定結果に基づいて、第1の航跡算出手段により算出された目標の航跡、または、第2の航跡算出手段により算出された目標の航跡を選択するようにしたものである。
この発明によれば、航跡選択手段が、第2の航跡算出手段の判定結果、継続性判定手段の判定結果及び同一性判定手段の判定結果に基づいて、第1の航跡算出手段により算出された目標の航跡、または、第2の航跡算出手段により算出された目標の航跡を選択するように構成したので、観測精度が異なる複数のセンサを用いて、目標の位置を高精度に推定することができる効果がある。
この発明の実施の形態1による目標追尾装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1による目標追尾装置の航跡選択出力部5の処理内容を示すフローチャートである。 低精度センサ及び高精度センサの特徴を示す説明図である。 目標の等速直進時に課題が発生するシナリオを示す説明図である。 目標の旋回時に課題が発生するシナリオを示す説明図である。 高精度センサ航跡と高精度センサデータとが相関しているケースを示す説明図である。 統合航跡の継続性がないケースを示す説明図である。 統合航跡と高精度センサ航跡の同一性が認められないケースを示す説明図である。 統合航跡と高精度センサ航跡の同一性が認められるケースを示す説明図である。 この発明の実施の形態2による目標追尾装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態2による目標追尾装置の航跡選択出力部15の処理内容を示すフローチャートである。 観測精度が異なるセンサの特徴を示す説明図である。 第1高精度センサ航跡と第1高精度センサデータとが相関しているケースを示す説明図である。 第2高精度センサ航跡を正しいとみなせるケースを示す説明図である。 統合航跡の継続性がないケースを示す説明図である。 統合航跡と選抜高精度センサ航跡の同一性が認められないケースを示す説明図である。 この発明の実施の形態3による目標追尾装置を示す構成図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による目標追尾装置を示す構成図である。
図1において、低精度センサ1は目標の位置を観測して、その観測値である低精度センサデータを出力する第1のセンサである。
この実施の形態1では、図3に示すように、低精度センサ1は、位置の観測精度が低く、目標旋回時の検出率が高く、不要信号が多いという特徴を有しているものとする。
高精度センサ2は低精度センサ1より高い観測精度で、上記目標の位置を観測して、その観測値である高精度センサデータを出力する第2のセンサである。
この実施の形態1では、図3に示すように、高精度センサ2は、位置の観測精度が高く、目標旋回時の検出率が低く、不要信号が少ないという特徴を有しているものとする。
追尾処理部3は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、低精度センサ1から出力された低精度センサデータ及び高精度センサ2から出力された高精度センサデータを用いて、目標の追尾処理(例えば、公知のカルマンフィルタなどの追尾フィルタを使用する追尾処理)を実施することで、目標の航跡(以下、「統合航跡」と称する)を算出するとともに、今回算出する以前に算出している目標の統合航跡と低精度センサ1から出力された低精度センサデータとの相関を判定する処理を実施する。なお、追尾処理部3は第1の航跡算出手段を構成している。
追尾処理部4は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、高精度センサ2から出力された高精度センサデータを用いて、目標の追尾処理(例えば、公知のカルマンフィルタなどの追尾フィルタを使用する追尾処理)を実施することで、目標の航跡(以下、「高精度センサ航跡」と称する)を算出するとともに、今回算出する以前に算出している目標の高精度センサ航跡と高精度センサ2から出力された高精度センサデータとの相関を判定する処理を実施する。なお、追尾処理部4は第2の航跡算出手段を構成している。
航跡選択出力部5は相関判定結果入力部6、継続性判定部7、同一性判定部8及び航跡選択部9から構成されている。
相関判定結果入力部6は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、追尾処理部4の相関判定結果を入力して、その相関判定結果を航跡選択部9に出力する処理を実施する。
継続性判定部7は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、追尾処理部3の相関判定結果を入力し、その相関判定結果から統合航跡の継続性を判定する処理を実施する。なお、継続性判定部7は継続性判定手段を構成している。
同一性判定部8は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、追尾処理部3により算出された統合航跡と追尾処理部4により算出された高精度センサ航跡との同一性を判定する処理を実施する。なお、同一性判定部8は同一性判定手段を構成している。
航跡選択部9は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、追尾処理部4の相関判定結果、継続性判定部7の判定結果及び同一性判定部8の判定結果に基づいて、追尾処理部3により算出された統合航跡、または、追尾処理部4により算出された高精度センサ航跡を選択する処理を実施する。
即ち、航跡選択部9は追尾処理部4の相関判定結果が相関している旨を示していれば、追尾処理部4により算出された高精度センサ航跡を選択する。
一方、追尾処理部4の相関判定結果が相関していない旨を示している場合、継続性判定部7の判定結果が統合航跡の継続性がない旨を示していれば、追尾処理部4により算出された高精度センサ航跡を選択する。
また、継続性判定部7の判定結果が統合航跡の継続性がある旨を示している場合、同一性判定部8の判定結果が同一性がある旨を示していれば、追尾処理部4により算出された高精度センサ航跡を選択し、同一性判定部8の判定結果が同一性がない旨を示していれば、追尾処理部3により算出された統合航跡を選択する。
なお、航跡選択部9は航跡選択手段を構成している。
図1の例では、目標追尾装置の構成要素である低精度センサ1、高精度センサ2、追尾処理部3、追尾処理部4、相関判定結果入力部6、継続性判定部7、同一性判定部8及び航跡選択部9のそれぞれが専用のハードウェアで構成されているものを想定しているが、目標追尾装置の全部又は一部がコンピュータで構成されていてもよい。
例えば、目標追尾装置の一部(例えば、低精度センサ1、高精度センサ2を除く部分)がコンピュータで構成されている場合、追尾処理部3、追尾処理部4、相関判定結果入力部6、継続性判定部7、同一性判定部8及び航跡選択部9の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図2はこの発明の実施の形態1による目標追尾装置の航跡選択出力部5の処理内容を示すフローチャートである。
目標追尾装置の具体的な動作を説明する前に、発明の前提となる部分を説明する。
複数のセンサの観測結果を用いて、目標を観測するシステムの例として、航空機(目標)を観測する航空管制支援システムがある。
航空機の観測では、航空機の安全を確保するために、航空機の現在位置を正確に把握する必要がある。
航空機の現在位置を知るためのセンサ装置としては、例えば、空港監視レーダ(ASR:Airport Surveillance Radar)、航空路監視レーダ(ARSR:Air Route Surveillance Radar)、広域マルチラテレーション(WAM:Wide Area Multiratelation)、自動従属監視(ADS:Automatic Dependent Surveillance)受信装置などがある。
空港監視レーダは、主に、空港周辺の空域を飛行中の航空機などを探知するためのレーダであり、例えば、一次監視レーダ(PSR:Primary Surveillance Radar)と、二次監視レーダ(SSR:Secondary Surveillance Radar)とが組み合わされている。
一次監視レーダは、一定の周期で1回転する指向性アンテナから電波を放射し、その放射した電波が航空機などに当たって反射してきた反射波を受信することで、その指向性アンテナと航空機間の距離や、航空機の方位を探知するものである。ただし、一次監視レーダでは、航空機以外(雲や海面など)からの反射波も不要信号として受信するため、不要信号が多い特徴を有している。
二次監視レーダは、一次監視レーダのアンテナと一緒に回転する指向性アンテナから、1030MHzの電波(質問信号)を放射する。
これにより、航空機に搭載されたトランスポンダが1030MHzの電波(質問信号)を受信すると、その質問信号に対する応答として、1090MHzの電波(応答信号)を送信する。
二次監視レーダは、1090MHzの電波(応答信号)を受信することで、その指向性アンテナと航空機間の距離や、航空機の方位を探知する。
なお、応答信号には、航空機の識別コードが含まれるため、航空機以外(雲や海面など)の不要信号は取得されない。また、同じ方向に存在している複数の航空機から送信される電波(応答信号)が輻輳して識別不能になるのを防ぐために、二次監視レーダが、応答すべき航空機の識別コードを指定し、その識別コードを有する航空機のトランスポンダだけが、電波(応答信号)を返信する機能を有するものもある(SSRモードS)。
広域マルチラテレーションは、航空機に搭載されたトランスポンダが送信する航空機衝突防止装置の捕捉スキッタや二次監視レーダの応答を複数の受信局で検出して到達時刻を測定する。
そして、広域マルチラテレーションは、その測定した到達時刻から、複数の受信局間の到達時刻差を求めることで、航空機と複数の受信局間の距離差を算出し、航空機と複数の受信局間の距離差からなる楕円双曲面同士の交点を求めることで、航空機の位置を算出するものである。
自動従属監視受信装置は、航空機がGPS(Global Positioning System)受信機や、慣性航法装置(INS:Inertial Navigation System)などを用いて、自らの位置や速度などを算出し、その位置や速度などの情報を放送型自動従属監視(ADS-B:Automatic Dependent Surveillance-Broadcast)装置を介して送信すると、その位置や速度などの情報を受信することで、航空機の位置を特定するものである。
以下、本発明の前提とする課題を説明する。
図3は低精度センサ1及び高精度センサ2の特徴を示す説明図である。
図4は目標の等速直進時に課題が発生するシナリオを示す説明図であり、図5は目標の旋回時に課題が発生するシナリオを示す説明図である。
低精度センサ1は、図3に示すように、位置の観測精度が低く、目標旋回時の検出率が高く、不要信号が多いという特徴を有しており、高精度センサ2は、位置の観測精度が高く、目標旋回時の検出率が低く、不要信号が少ないという特徴を有している。
このため、例えば、航空管制支援システムでは、低精度センサ1から出力される低精度センサデータがPSRデータに相当し、高精度センサ2から出力される高精度センサデータがSSRデータに相当する。
SSRデータは、目標が旋回する際に、航空機に搭載されているトランスポンダが、機体に隠れることなどによって、検出率が落ちる可能性が高くなる。不要信号の検出数については、PSRデータは、航空機の識別コードを有していないため多くなる。
図4に示すように、目標が等速直進運動を行う場合、統合航跡(低精度センサデータと高精度センサデータを用いて、追尾処理を実施することで算出される目標の航跡)と、高精度センサ航跡(高精度センサデータだけを用いて、追尾処理を実施することで算出される目標の航跡)とを比較すると、統合航跡は、低精度センサデータを用いているために、直進時の追尾精度が劣化する問題がある。
また、図5に示すように、目標が旋回運動を行う場合、目標が旋回する際に高精度センサデータが欠落する可能性が高いため、高精度センサ航跡のみでは、追尾精度が劣化する問題がある。
この発明では、直進時や旋回時の追尾精度の劣化を防止して、目標の位置を高精度に推定することができるようにしている。
以下、図1の目標追尾装置の動作を具体的に説明する。
低精度センサ1は、目標の位置を観測して、その観測値である低精度センサデータを追尾処理部3に出力する。
高精度センサ2は、低精度センサ1より高い観測精度で、目標の位置を観測して、その観測値である高精度センサデータを追尾処理部3,4に出力する。
追尾処理部3は、低精度センサ1から出力された低精度センサデータ及び高精度センサ2から出力された高精度センサデータを入力すると、その低精度センサデータと高精度センサデータを用いて、目標の追尾処理を実施することで目標の統合航跡を算出し、その統合航跡を航跡選択出力部5に出力する。
目標の追尾処理を実施して航跡を算出する処理自体は公知の技術であるため詳細な説明を省略するが、例えば、公知のカルマンフィルタなどの追尾フィルタを使用することで、目標の追尾処理を実施することができる。
なお、目標の統合航跡は、追尾フィルタで算出される目標の平滑値(目標の位置・速度などを示す状態ベクトル平滑値及び平滑誤差共分散行列)と、目標の予測値(目標の位置・速度などを示す状態ベクトル予測値及び予測誤差共分散行列)とのいずれか一方、あるいは、その両方で構成される。
以降、「推定値」は、状態ベクトル平滑値又は状態ベクトル予測値を意味し、「推定誤差共分散行列」は、平滑誤差共分散行列又は予測誤差共分散行列を意味するものとする。
また、追尾処理部3は、今回算出する以前に算出している目標の統合航跡と、今回低精度センサ1から出力された低精度センサデータとの相関を判定し、その相関判定結果を航跡選択出力部5に出力する。
なお、目標の統合航跡と低精度センサデータとの相関を判定する処理自体は公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
ここで、追尾処理部3は、ある追尾更新時刻tにおいて、今回算出する以前に算出している目標の統合航跡と、今回低精度センサ1から出力された低精度センサデータとの相関が認められる場合、目標の統合航跡として、推定値xtハット(明細書中では、電子出願の関係上、xtの上に「^」の記号を付することができないため、「xtハット」のように表記する)と推定誤差共分散行列Ptを航跡選択出力部5に出力する。
一方、相関が認められない場合には、最新の低精度センサデータと相関が認められる時刻t’と、追尾更新時刻tとの時刻差より、時間外挿された推定値xtハット(式(1)に示す推定値xtハット)と、時間外挿された推定誤差共分散行列Pt(式(2)に示す推定誤差共分散行列Pt)とを航跡選択出力部5に出力する。
Figure 0005896823
式(1)(2)において、Φ(t−t’)は、例えば、下記の式(3)に示すように、等速直線運動モデルの状態推移行列として定義する。
また、Q(t−t’)は駆動雑音共分散行列、In×nはn行n列の単位行列、0n×nはn行n列の0行列、上付き添え字のTは転置の記号を意味する。
Figure 0005896823
なお、追尾処理部3は、低精度センサデータと高精度センサデータを用いて、目標の統合航跡を算出する際の時刻tが、低精度センサデータ及び高精度センサデータの観測時刻から一定時間以上経過している場合、目標の予測値に含まれている予測誤差共分散行列が大きくなり過ぎてしまうため(予測誤差共分散行列は時間の経過に伴って大きくなる)、低精度センサデータ及び高精度センサデータの観測時刻から一定時間後に算出された予測値に含まれている予測誤差共分散行列を用いて、目標の統合航跡を算出する。
また、追尾処理部3は、低精度センサデータと相関処理において、下記の式(4)に示す値εtが所定の閾値εgate以上であれば、その低精度センサデータを異常値として除去するゲート内外判定処理を実施する。
Figure 0005896823
式(4)において、xt,obsは低精度センサデータが示す目標の観測位置、Stは残差共分散行列、εgateは閾値であり、所定の有意水準に基づいてカイ二乗分布表などから求められる。
追尾処理部4は、高精度センサ2から出力された高精度センサデータを入力すると、その高精度センサデータを用いて、目標の追尾処理を実施することで目標の高精度センサ航跡を算出し、その高精度センサ航跡を航跡選択出力部5に出力する。
また、追尾処理部4は、今回算出する以前に算出している目標の高精度センサ航跡と高精度センサ2から出力された高精度センサデータとの相関を判定し、その相関判定結果を航跡選択出力部5に出力する。
追尾処理部4による航跡の算出処理は、追尾処理部3による航跡の算出処理と基本的には同様であり、算出に用いるデータが高精度センサデータに限られている点で相違している。
追尾処理部4でも、追尾処理部3と同様にゲート内外判定処理を実施する。
なお、追尾処理部4では、上述したように、算出に用いるデータが高精度センサデータに限られているため、目標の旋回時に高精度センサデータが欠落することによって、推定誤差共分散行列が発散する可能性が高い。
そのため、時刻差である(t−t’)が所定の閾値Tthを超える場合には、下記の式(5)のように推定誤差共分散行列Ptを算出するようにしてもよい。また、高精度センサデータの欠落が一定期間続く場合、航跡を削除するようにしてもよい。
Figure 0005896823
航跡選択出力部5の相関判定結果入力部6は、追尾処理部4の相関判定結果(高精度センサ航跡と高精度センサデータとが相関しているか否かを示す判定結果)を入力して、その相関判定結果を航跡選択部9に出力する。
継続性判定部7は、追尾処理部3の相関判定結果(統合航跡と低精度センサデータとが相関しているか否かを示す判定結果)を入力し、その相関判定結果から統合航跡の継続性を判定する。
即ち、継続性判定部7は、低精度センサ1により不要信号が観測されることを想定して、統合航跡と低精度センサデータが連続して相関していれば(例えば、予め設定されている回数ThTQだけ連続して相関している場合)、統合航跡の継続性があると判定し、統合航跡と低精度センサデータが連続して相関していなければ、統合航跡の継続性がないと判定する。
同一性判定部8は、追尾処理部3により算出された統合航跡と追尾処理部4により算出された高精度センサ航跡との同一性を判定する。
この同一性の判定は、統計学上の手法を用いることができる。例えば、カイ二乗検定を実施することで、その統合航跡と高精度センサ航跡の同一性を判定することができる。
具体的には、統合航跡の推定値xt,FUSEハット、統合航跡の推定誤差共分散行列Pt,FUSE、高精度センサ航跡の推定値xt,SNSハット、高精度センサ航跡の推定誤差共分散行列Pt,SNSを下記の式(6)に代入することで検定値εを算出する。
Figure 0005896823
同一性判定部8は、検定値εを算出すると、下記の式(7)に示すように、その検定値εを所定の閾値εthと比較し、その検定値εが閾値εth以上であれば、統合航跡と高精度センサ航跡の同一性を認定しない。
一方、その検定値εが閾値εth未満であれば、統合航跡と高精度センサ航跡の同一性を認定する。
Figure 0005896823
ここで、閾値εthは、所定の有意水準に基づいて、例えば、カイ二乗分布表から求めたものである。例えば、有意水準5%で検定すると、危険率5%で、本来同一である航跡が、同一の航跡でないとする誤判定がなされることを意味する。
航跡選択部9は、相関判定結果入力部6から出力された追尾処理部4の相関判定結果、継続性判定部7の判定結果及び同一性判定部8の判定結果に基づいて、追尾処理部3により算出された統合航跡、または、追尾処理部4により算出された高精度センサ航跡を選択する。
以下、航跡選択出力部5による航跡の選択処理を具体的に説明する。
航跡選択出力部5の航跡選択部9は、相関判定結果入力部6から出力された追尾処理部4の相関判定結果(高精度センサ航跡と高精度センサデータとが相関しているか否かを示す判定結果)が相関している旨を示していれば(図2のステップST1)、追尾処理部4により算出された高精度センサ航跡を選択する(ステップST2)。
高精度センサ航跡と高精度センサデータとが相関している場合、図6に示すようなケースが考えられる。
航跡選択出力部5の継続性判定部7は、航跡選択部9が追尾処理部4により算出された高精度センサ航跡を選択すると、統合航跡の継続性の指標となるトラック品質値TQ(Track Quality)を“0”に初期化する(ステップST3)。
継続性判定部7は、追尾処理部4の相関判定結果が相関していない旨を示している場合(ステップST1)、追尾処理部3の相関判定結果(統合航跡と低精度センサデータとが相関しているか否かを示す判定結果)が相関している旨を示していれば(ステップST4)、トラック品質値TQを1つカウントアップする(ステップST5)。
一方、追尾処理部3の相関判定結果が相関していない旨を示していれば(ステップST4)、トラック品質値TQを1つカウントダウンする(ステップST6)。
継続性判定部7は、トラック品質値TQが所定の閾値ThTQ未満であれば(ステップST7)、統合航跡の継続性がないと判定し、航跡選択部9は、追尾処理部4により算出された高精度センサ航跡を選択する(ステップST8)。
トラック品質値TQが閾値ThTQ未満である場合(統合航跡の継続性がない場合)、図7に示すように、低精度センサデータが不要信号の可能性があり、統合航跡については、継続性が確保されない限り、実際の真軌道を外れる可能性が残されているため、高精度センサ航跡を選択する。
継続性判定部7は、トラック品質値TQが所定の閾値ThTQ以上であれば(ステップST7)、統合航跡の継続性があると判定する。
同一性判定部8は、継続性判定部7が統合航跡の継続性があると判定すると、式(6)の検定値εが閾値εth以上であれば(ステップST9)、統合航跡と高精度センサ航跡の同一性がないと判定し、航跡選択部9は、追尾処理部4により算出された高精度センサ航跡を選択する(ステップST10)。
統合航跡と高精度センサ航跡の同一性が認められない場合、図8に示すように、継続性が確保されている統合航跡が正しいと考えられる。
同一性判定部8は、式(6)の検定値εが閾値εth未満であれば(ステップST9)、統合航跡と高精度センサ航跡の同一性があると判定し、航跡選択部9は、追尾処理部4により算出された高精度センサ航跡を選択する(ステップST8)。
統合航跡と高精度センサ航跡の同一性が認められる場合、図9に示すようなケースが考えられる。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、航跡選択部9が、追尾処理部4の相関判定結果、継続性判定部7の判定結果及び同一性判定部8の判定結果に基づいて、追尾処理部3により算出された統合航跡、または、追尾処理部4により算出された高精度センサ航跡を選択するように構成したので、観測精度が異なる低精度センサ1と高精度センサ2を用いて、目標の位置を高精度に推定することができる効果を奏する。
なお、この実施の形態1では、航空管制支援システムに適用する例を示したが、観測精度が異なる複数のセンサを用いて、目標の位置を推定するものであればよく、航空管制支援システム以外のシステムに適用してもよいことは言うまでもない。
実施の形態2.
図10はこの発明の実施の形態2による目標追尾装置を示す構成図である。
図10において、低精度センサ11は目標の位置を観測して、その観測値である低精度センサデータを出力する第1のセンサである。
この実施の形態2では、図12に示すように、低精度センサ11は、位置の観測精度が低く、目標旋回時の検出率が高く、不要信号が多いという特徴を有しているものとする。
高精度センサ12aは低精度センサ1より高い観測精度で、目標の位置を観測して、その観測値である高精度センサデータを出力する第2のセンサである。
この実施の形態2では、図12に示すように、高精度センサ12aは、位置の観測精度が高く、目標旋回時の検出率が低く、不要信号が少ないという特徴を有しているものとする。
高精度センサ12bは低精度センサ1より高い観測精度で、目標の位置を観測して、その観測値である高精度センサデータを出力する第2のセンサである。
この実施の形態2では、図12に示すように、高精度センサ12bは、位置の観測精度が高〜中程度であり、目標旋回時の検出率が低く、不要信号が少ないという特徴を有しているものとする。
高精度センサ12cは低精度センサ1より高い観測精度で、目標の位置を観測して、その観測値である高精度センサデータを出力する第2のセンサである。
この実施の形態2では、図12に示すように、高精度センサ12cは、位置の観測精度が中程度、目標旋回時の検出率が低く、不要信号が少ないという特徴を有しているものとする。
ここでは、観測精度が高精度センサ12a>高精度センサ12b>高精度センサ12cになっており、例えば、航空管制支援システムでは、低精度センサ11から出力される低精度センサデータがPSRデータに相当し、高精度センサ12aから出力される高精度センサデータがADS−Bデータに相当し、高精度センサ12bから出力される高精度センサデータがWAMデータに相当し、高精度センサ12cから出力される高精度センサデータがSSRデータに相当する。
追尾処理部13は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、低精度センサ11から出力された低精度センサデータ及び高精度センサ12a,12b,12cから出力された高精度センサデータを用いて、目標の追尾処理(例えば、公知のカルマンフィルタなどの追尾フィルタを使用する追尾処理)を実施することで、目標の統合航跡を算出するとともに、今回算出する以前に算出している目標の統合航跡と低精度センサ11から出力された低精度センサデータとの相関を判定する処理を実施する。なお、追尾処理部13は第1の航跡算出手段を構成している。
追尾処理部14aは例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、高精度センサ12aから出力された高精度センサデータを用いて、目標の追尾処理(例えば、公知のカルマンフィルタなどの追尾フィルタを使用する追尾処理)を実施することで、目標の高精度センサ航跡を算出するとともに、今回算出する以前に算出している目標の高精度センサ航跡と高精度センサ12aから出力された高精度センサデータとの相関を判定する処理を実施する。
追尾処理部14bは例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、高精度センサ12bから出力された高精度センサデータを用いて、目標の追尾処理(例えば、公知のカルマンフィルタなどの追尾フィルタを使用する追尾処理)を実施することで、目標の高精度センサ航跡を算出するとともに、今回算出する以前に算出している目標の高精度センサ航跡と高精度センサ12bから出力された高精度センサデータとの相関を判定する処理を実施する。
追尾処理部14cは例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、高精度センサ12cから出力された高精度センサデータを用いて、目標の追尾処理(例えば、公知のカルマンフィルタなどの追尾フィルタを使用する追尾処理)を実施することで、目標の高精度センサ航跡を算出するとともに、今回算出する以前に算出している目標の高精度センサ航跡と高精度センサ12cから出力された高精度センサデータとの相関を判定する処理を実施する。
なお、追尾処理部14a,14b,14cは第2の航跡算出手段を構成している。
航跡選択出力部15は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、追尾処理部13,14a,14b,14cの相関判定結果に基づいて、追尾処理部13により算出された統合航跡及び追尾処理部14a,14b,14cにより算出された高精度センサ航跡の中から、1つの航跡を選択する処理を実施する。なお、航跡選択出力部15は航跡選択手段を構成している。
図10の例では、目標追尾装置の構成要素である低精度センサ11、高精度センサ12a,12b,12c、追尾処理部13,14a,14b,14c及び航跡選択出力部15のそれぞれが専用のハードウェアで構成されているものを想定しているが、目標追尾装置の全部又は一部がコンピュータで構成されていてもよい。
例えば、目標追尾装置の一部(例えば、低精度センサ11、高精度センサ12a,12b,12cを除く部分)がコンピュータで構成されている場合、追尾処理部13,14a,14b,14c及び航跡選択出力部15の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図11はこの発明の実施の形態2による目標追尾装置の航跡選択出力部15の処理内容を示すフローチャートである。
次に動作について説明する。
低精度センサ11は、目標の位置を観測して、その観測値である低精度センサデータを追尾処理部13に出力する。
高精度センサ12aは、低精度センサ11より高い観測精度で、目標の位置を観測して、その観測値である高精度センサデータ(以下、「第1高精度センサデータ」と称する)を追尾処理部13,14aに出力する。
高精度センサ12bは、低精度センサ11より高い観測精度で、目標の位置を観測して、その観測値である高精度センサデータ(以下、「第2高精度センサデータ」と称する)を追尾処理部13,14bに出力する。
高精度センサ12cは、低精度センサ11より高い観測精度で、目標の位置を観測して、その観測値である高精度センサデータ(以下、「第3高精度センサデータ」と称する)を追尾処理部13,14cに出力する。
追尾処理部13は、低精度センサ11から出力された低精度センサデータ及び高精度センサ12a,12b,12cから出力された高精度センサデータを入力すると、その低精度センサデータと3つの高精度センサデータを用いて、目標の追尾処理を実施することで目標の統合航跡を算出し、その統合航跡を航跡選択出力部15に出力する。
目標の追尾処理を実施して航跡を算出する処理自体は公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
また、追尾処理部13は、今回算出する以前に算出している目標の統合航跡と低精度センサ11から出力された低精度センサデータとの相関を判定し、その相関判定結果を航跡選択出力部15に出力する。
追尾処理部14aは、高精度センサ12aから出力された第1高精度センサデータを入力すると、図1の追尾処理部4と同様に、第1高精度センサデータを用いて、目標の追尾処理を実施することで目標の高精度センサ航跡(以下、「第1高精度センサ航跡」と称する)を算出し、その第1高精度センサ航跡を航跡選択出力部15に出力する。
また、追尾処理部14aは、今回算出する以前に算出している目標の第1高精度センサ航跡と高精度センサ12aから出力された第1高精度センサデータとの相関を判定し、その相関判定結果を航跡選択出力部15に出力する。
追尾処理部14bは、高精度センサ12bから出力された第2高精度センサデータを入力すると、図1の追尾処理部4と同様に、第2高精度センサデータを用いて、目標の追尾処理を実施することで目標の高精度センサ航跡(以下、「第2高精度センサ航跡」と称する)を算出し、その第2高精度センサ航跡を航跡選択出力部15に出力する。
また、追尾処理部14bは、今回算出する以前に算出している目標の第2高精度センサ航跡と高精度センサ12bから出力された第2高精度センサデータとの相関を判定し、その相関判定結果を航跡選択出力部15に出力する。
追尾処理部14cは、高精度センサ12cから出力された第3高精度センサデータを入力すると、図1の追尾処理部4と同様に、第3高精度センサデータを用いて、目標の追尾処理を実施することで目標の高精度センサ航跡(以下、「第3高精度センサ航跡」と称する)を算出し、その第3高精度センサ航跡を航跡選択出力部15に出力する。
また、追尾処理部14cは、今回算出する以前に算出している目標の第3高精度センサ航跡と高精度センサ12cから出力された第3高精度センサデータとの相関を判定し、その相関判定結果を航跡選択出力部15に出力する。
航跡選択出力部15は、追尾処理部13,14a,14b,14cの相関判定結果に基づいて、追尾処理部13により算出された統合航跡及び追尾処理部14a,14b,14cにより算出された高精度センサ航跡の中から、1つの航跡を選択する。
以下、航跡選択出力部15による航跡の選択処理を具体的に説明する。
航跡選択出力部15は、最も観測精度が高い高精度センサ12aの観測結果を用いて、目標の航跡を算出している追尾処理部14aの相関判定結果(第1高精度センサ航跡と第1高精度センサデータとが相関しているか否かを示す判定結果)が相関している旨を示していれば(図11のステップST11)、追尾処理部14aにより算出された第1高精度センサ航跡を選択する(ステップST12)。
追尾処理部14aにより算出された第1高精度センサ航跡と第1高精度センサデータとが相関している場合、図13に示すようなケースが考えられる。
航跡選択出力部15は、追尾処理部14aにより算出された第1高精度センサ航跡を選択すると、統合航跡の継続性の指標となるトラック品質値TQを“0”に初期化する(ステップST13)。
航跡選択出力部15は、追尾処理部14aの相関判定結果が相関していない旨を示している場合(ステップST11)、2番目に観測精度が高い高精度センサ12bの観測結果を用いて、目標の航跡を算出している追尾処理部14bの相関判定結果(第2高精度センサ航跡と第2高精度センサデータとが相関しているか否かを示す判定結果)が相関している旨を示していれば(ステップST14)、追尾処理部14aにより算出された第1高精度センサ航跡と追尾処理部14bにより算出された第2高精度センサ航跡との同一性を判定する。
即ち、航跡選択出力部15は、第1高精度センサ航跡の推定値xt,SNS1ハット、第1高精度センサ航跡の推定誤差共分散行列Pt,SNS1、第2高精度センサ航跡の推定値xt,SNS2ハット、第2高精度センサ航跡の推定誤差共分散行列Pt,SNS2を下記のカイ二乗検定による式(8)に代入することで検定値ε1を算出する。
Figure 0005896823
航跡選択出力部15は、検定値ε1を算出すると、下記の式(9)に示すように、その検定値ε1を所定の閾値εthと比較し、その検定値ε1が閾値εth以上であれば、第1高精度センサ航跡と第2高精度センサ航跡の同一性を認定しない。
一方、その検定値ε1が閾値εth未満であれば、第1高精度センサ航跡と第2高精度センサ航跡の同一性を認定する。
Figure 0005896823
航跡選択出力部15は、その検定値ε1が閾値εth未満であれば(ステップST15)、第1高精度センサ航跡と第2高精度センサ航跡の同一性が認められるため、追尾処理部14aにより算出された第1高精度センサ航跡を選択する(ステップST16)。
一方、その検定値ε1が閾値εth以上であれば(ステップST15)、第1高精度センサ航跡と第2高精度センサ航跡の同一性が認められないため、追尾処理部14bにより算出された第2高精度センサ航跡を選択する(ステップST17)。
これは、第2高精度センサデータは観測精度が良く、不要信号の検出数が少ない特徴を有しており、追尾処理部14bのゲート内外判定処理によって異常値が除去されるため、第2高精度センサデータが入力された時点で、図14に示すように、第2高精度センサ航跡を正しいとみなせるためである。
航跡選択出力部15は、第1高精度センサ航跡又は第2高精度センサ航跡を選択すると、統合航跡の継続性の指標となるトラック品質値TQを“0”に初期化する(ステップST18)。
航跡選択出力部15は、追尾処理部14bの相関判定結果が相関していない旨を示している場合(ステップST14)、3番目に観測精度が高い高精度センサ12cの観測結果を用いて、目標の航跡を算出している追尾処理部14cの相関判定結果(第3高精度センサ航跡と第3高精度センサデータとが相関しているか否かを示す判定結果)が相関している旨を示していれば(ステップST19)、追尾処理部14aにより算出された第1高精度センサ航跡と追尾処理部14cにより算出された第3高精度センサ航跡との同一性を判定する。
即ち、航跡選択出力部15は、第1高精度センサ航跡の推定値xt,SNS1ハット、第1高精度センサ航跡の推定誤差共分散行列Pt,SNS1、第3高精度センサ航跡の推定値xt,SNS3ハット、第3高精度センサ航跡の推定誤差共分散行列Pt,SNS3を下記のカイ二乗検定による式(10)に代入することで検定値ε2を算出する。
Figure 0005896823
航跡選択出力部15は、検定値ε2を算出すると、下記の式(11)に示すように、その検定値ε2を所定の閾値εthと比較し、その検定値ε2が閾値εth以上であれば、第1高精度センサ航跡と第3高精度センサ航跡の同一性を認定しない。
一方、その検定値ε2が閾値εth未満であれば、第1高精度センサ航跡と第3高精度センサ航跡の同一性を認定する。
Figure 0005896823
航跡選択出力部15は、その検定値ε2が閾値εth未満であれば(ステップST20)、第1高精度センサ航跡と第3高精度センサ航跡の同一性が認められるため、追尾処理部14aにより算出された第1高精度センサ航跡を選択する(ステップST21)。
一方、その検定値ε2が閾値εth以上であれば(ステップST20)、第1高精度センサ航跡と第3高精度センサ航跡の同一性が認められないため、追尾処理部14bにより算出された第2高精度センサ航跡と追尾処理部14cにより算出された第3高精度センサ航跡との同一性を判定する。
即ち、航跡選択出力部15は、第2高精度センサ航跡の推定値xt,SNS2ハット、第2高精度センサ航跡の推定誤差共分散行列Pt,SNS2、第3高精度センサ航跡の推定値xt,SNS3ハット、第3高精度センサ航跡の推定誤差共分散行列Pt,SNS3を下記のカイ二乗検定による式(12)に代入することで検定値ε3を算出する。
Figure 0005896823
航跡選択出力部15は、検定値ε3を算出すると、下記の式(13)に示すように、その検定値ε3を所定の閾値εthと比較し、その検定値ε3が閾値εth以上であれば、第2高精度センサ航跡と第3高精度センサ航跡の同一性を認定しない。
一方、その検定値ε3が閾値εth未満であれば、第2高精度センサ航跡と第3高精度センサ航跡の同一性を認定する。
Figure 0005896823
航跡選択出力部15は、その検定値ε3が閾値εth未満であれば(ステップST22)、第2高精度センサ航跡と第3高精度センサ航跡の同一性が認められるため、追尾処理部14bにより算出された第2高精度センサ航跡を選択する(ステップST23)。
一方、その検定値ε3が閾値εth以上であれば(ステップST22)、第2高精度センサ航跡と第3高精度センサ航跡の同一性が認められないため、追尾処理部14cにより算出された第3高精度センサ航跡を選択する(ステップST24)。
これは、第3高精度センサデータは観測精度が良く、不要信号の検出数が少ない特徴を有しており、追尾処理部14cのゲート内外判定処理によって異常値が除去されるため、第3高精度センサデータが入力された時点で、第3高精度センサ航跡を正しいとみなせるためである。
航跡選択出力部15は、第1高精度センサ航跡、第2高精度センサ航跡又は第3高精度センサ航跡を選択すると、統合航跡の継続性の指標となるトラック品質値TQを“0”に初期化する(ステップST25)。
航跡選択出力部15は、追尾処理部14bの相関判定結果が相関していない旨を示している場合(ステップST19)、追尾処理部13の相関判定結果(統合航跡と低精度センサデータとが相関しているか否かを示す判定結果)が相関している旨を示していれば(ステップST26)、トラック品質値TQを1つカウントアップする(ステップST27)。
一方、追尾処理部13の相関判定結果が、N回連続して相関していない旨を示している場合(ステップST28)、トラック品質値TQを1つカウントダウンする(ステップST29)。
ここで、Nはパラメータであり、複数のセンサ間の観測周期が異なり、低精度センサ11の観測周期が、高精度センサ12a,12b,12cの観測周期より長い場合、高精度センサ12a,12b,12cの観測周期毎に、トラック品質値TQが下がることを防ぐために、N回連続して相関していないことを確認している。
例えば、高精度センサ12a,12b,12cの観測周期がn秒、低精度センサ11の観測周期がm秒である場合、N=m/n(ただし、整数)のように設定してよい。
次に、航跡選択出力部15は、第1〜第3高精度センサ航跡の精度を比較し、最も精度が高い高精度センサ航跡を「選抜高精度センサ航跡」に決定する(ステップST30)。
即ち、航跡選択出力部15は、第1〜第3高精度センサ航跡毎に、下記の式(14)に示すように、推定誤差共分散行列の対角項の和であるトレースTRACEiを算出する。i=1,2,3である。
Figure 0005896823
航跡選択出力部15は、第1〜第3高精度センサ航跡の中で、トレースTRACEiが最小の高精度センサ航跡を「選抜高精度センサ航跡」に決定する。
次に、航跡選択出力部15は、トラック品質値TQが所定の閾値ThTQ未満である場合(ステップST31)、選抜高精度センサ航跡を選択する(ステップST32)。
トラック品質値TQが閾値ThTQ未満である場合、図15に示すように、低精度センサデータが不要信号の可能性があり、統合航跡については、継続性が確保されない限り、実際の真軌道を外れる可能性が残されているため、選抜高精度センサ航跡を選択する。
一方、トラック品質値TQが所定の閾値ThTQ以上である場合(ステップST31)、追尾処理部13により算出された統合航跡と選抜高精度センサ航跡との同一性を判定する。
即ち、航跡選択出力部15は、統合航跡の推定値xt,FUSEハット、統合航跡の推定誤差共分散行列Pt,FUSE、選抜高精度センサ航跡の推定値xt,SNSOUTハット、選抜高精度センサ航跡の推定誤差共分散行列Pt,SNSOUTを下記のカイ二乗検定による式(16)に代入することで検定値ε4を算出する。
Figure 0005896823
航跡選択出力部15は、検定値ε4を算出すると、下記の式(17)に示すように、その検定値ε4を所定の閾値εthと比較し、その検定値ε4が閾値εth以上であれば、統合航跡と選抜高精度センサ航跡の同一性を認定しない。
一方、その検定値ε4が閾値εth未満であれば、統合航跡と選抜高精度センサ航跡の同一性を認定する。
Figure 0005896823
航跡選択出力部15は、その検定値ε4が閾値εth未満であれば(ステップST33)、統合航跡と選抜高精度センサ航跡の同一性が認められるため、選抜高精度センサ航跡を選択する(ステップST32)。
一方、その検定値ε4が閾値εth以上であれば(ステップST33)、統合航跡と選抜高精度センサ航跡の同一性が認められないため、追尾処理部13により算出された統合航跡を選択する(ステップST34)。
統合航跡と選抜高精度センサ航跡の同一性が認められない場合、図16に示すように、継続性が確保されている統合航跡が正しいと考えられる。
以上で明らかなように、この実施の形態2によれば、航跡選択出力部15が、追尾処理部13,14a,14b,14cの相関判定結果に基づいて、追尾処理部13により算出された統合航跡及び追尾処理部14a,14b,14cにより算出された高精度センサ航跡の中から、1つの航跡を選択するように構成したので、観測精度が異なる低精度センサ11と高精度センサ12a,12b,12cを用いて、目標の位置を高精度に推定することができる効果を奏する。
なお、この実施の形態2では、航空管制支援システムに適用する例を示したが、観測精度が異なる複数のセンサを用いて、目標の位置を推定するものであればよく、航空管制支援システム以外のシステムに適用してもよいことは言うまでもない。
実施の形態3.
図17はこの発明の実施の形態3による目標追尾装置を示す構成図であり、図において、図10と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
観測精度算出部21は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、目標に対する高精度センサ12a,12b,12cの位置関係やセンサデータの信頼度などを考慮して、時々刻々と変化する高精度センサ12a,12b,12cの観測精度を算出する処理を実施する。なお、観測精度算出部21は観測精度算出手段を構成している。
航跡選択出力部22は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、図10の航跡選択出力部15と同様の方法で、目標の航跡を選択するが、目標の航跡を選択する前に、観測精度算出部21の算出結果を参照して、高精度センサ12a,12b,12cの観測精度の高低を認識する処理を実施する。
即ち、図10の航跡選択出力部15では、図12に示すように、常に、高精度センサ12aの観測精度が最も高く、次に高精度センサ12bの観測精度が高く、次に高精度センサ12cの観測精度が高いものとして取り扱っているが、高精度センサ12a,12b,12cの観測精度は、センサ自体の精度だけで決まるものではなく、目標とセンサ間の位置関係などが変化すると、観測精度が変化するので、観測精度算出部21の算出結果を参照して、高精度センサ12a,12b,12cの観測精度の高低を認識するようにしている点で相違している。
したがって、条件によっては、高精度センサ12cの観測精度が最も高く、高精度センサ12aの観測精度が最も低くなることも考えられる。
なお、航跡選択出力部22は航跡選択手段を構成している。
図17の例では、目標追尾装置の構成要素である低精度センサ11、高精度センサ12a,12b,12c、追尾処理部13、追尾処理部14a,14b,14c、観測精度算出部21及び航跡選択出力部22のそれぞれが専用のハードウェアで構成されているものを想定しているが、目標追尾装置の全部又は一部がコンピュータで構成されていてもよい。
例えば、目標追尾装置の一部(例えば、低精度センサ11、高精度センサ12a,12b,12cを除く部分)がコンピュータで構成されている場合、追尾処理部13,14a,14b,14c、観測精度算出部21及び航跡選択出力部22の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
次に動作について説明する。
上記実施の形態2と比べて、観測精度算出部21を実装して、航跡選択出力部15の代わりに航跡選択出力部22が設けられている点以外は同じであるため、ここでは、観測精度算出部21及び航跡選択出力部22の処理内容だけを説明する。
観測精度算出部21は、目標に対する高精度センサ12a,12b,12cの位置関係やセンサデータの信頼度などを考慮して、時々刻々と変化する高精度センサ12a,12b,12cの観測精度を算出する。
例えば、高精度センサ12a,12b,12cがレーダであり、高精度センサ12a,12b,12cの観測値である高精度センサデータがSSRデータである場合、目標に対する視線方向の観測精度はレーダの距離観測精度であり、視線方向に対して直交する方向の観測精度は、下記の式(18)のように算出することができる。
Figure 0005896823
ただし、RTSはレーダと目標間の距離、σAZはレーダの方位角観測精度である。
例えば、目標に対する視線方向の観測精度と、視線方向に対して直交する方向の観測精度を比較して、最悪値を高精度センサ12a,12b,12cの観測精度σRADARとすればよい。
例えば、高精度センサ12a,12b,12cの観測値である高精度センサデータがWAMである場合、目標と各受信局間の位置関係に応じて、予め算出される精度低下率DOP(Dilution of Precision)と距離差観測精度σdRを用いて、下記の式(19)のように、高精度センサ12a,12b,12cの観測精度σWAMを算出することができる。
Figure 0005896823
例えば、高精度センサ12a,12b,12cの観測値である高精度センサデータがADS−Bデータである場合、データの性能パラメータを用いて、高精度センサ12a,12b,12cの観測精度を算出することができる。
性能パラメータとしては、NACp(Navigation Accuracy Category for Position)や、NIC(Navigation Integrity Category)などがある。例えば、NACpより、誤差標準偏差σADS-Bの2倍(2σ)の範囲が分かる。
なお、データ信頼度を表すNICなどを用いて、センサデータが基準を満たさなければ、そのセンサデータを使用しないようにしたり、そのセンサデータの優先度を下げるようにしたりしてもよい。
航跡選択出力部22は、図10の航跡選択出力部15と同様の方法で、目標の航跡を選択するが、目標の航跡を選択する前に、観測精度算出部21の算出結果を参照して、高精度センサ12a,12b,12cの観測精度の高低を認識する。
即ち、高精度センサ12a,12b,12cにおけるセンサ自体の観測精度は、図12に示すように、高精度センサ12a>高精度センサ12b>高精度センサ12cであるが、目標に対する高精度センサ12a,12b,12cの位置関係などに応じて、高精度センサ12a,12b,12cの観測精度が時々刻々と変化するので、観測精度算出部21の算出結果を参照して、高精度センサ12a,12b,12cの観測精度の高低を認識する。
例えば、観測精度算出部21の算出結果が、高精度センサ12b>高精度センサ12c>高精度センサ12aである旨を示していれば、追尾処理部14aにより算出された高精度センサ航跡を「第3高精度センサ航跡」、追尾処理部14bにより算出された高精度センサ航跡を「第1高精度センサ航跡」、追尾処理部14cにより算出された高精度センサ航跡を「第2高精度センサ航跡」として取り扱うようにする。
また、例えば、観測精度算出部21の算出結果が、高精度センサ12c>高精度センサ12a>高精度センサ12bである旨を示していれば、追尾処理部14aにより算出された高精度センサ航跡を「第2高精度センサ航跡」、追尾処理部14bにより算出された高精度センサ航跡を「第3高精度センサ航跡」、追尾処理部14cにより算出された高精度センサ航跡を「第1高精度センサ航跡」として取り扱うようにする。
航跡選択出力部22は、高精度センサ12a,12b,12cの観測精度の高低を認識して、追尾処理部14a,14b,14cにより算出された高精度センサ航跡の取り扱いを決定すると、以下、航跡の選択処理を実施するが、航跡の選択処理は、図10の航跡選択出力部15と同様であるため説明を省略する。
以上で明らかなように、この実施の形態3によれば、目標に対する高精度センサ12a,12b,12cの位置関係やセンサデータの信頼度などを考慮して、時々刻々と変化する高精度センサ12a,12b,12cの観測精度を算出する観測精度算出部21を設け、航跡選択出力部22が、観測精度算出部21の算出結果を参照して、高精度センサ12a,12b,12cの観測精度の高低を認識するように構成したので、目標に対する高精度センサ12a,12b,12cの位置関係などに応じて、高精度センサ12a,12b,12cの観測精度が時々刻々と変化する場合でも、適正な目標の航跡を選択することができる効果を奏する。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 低精度センサ(第1のセンサ)、2 高精度センサ(第2のセンサ)、3 追尾処理部(第1の航跡算出手段)、4 追尾処理部(第2の航跡算出手段)、5 航跡選択出力部、6 相関判定結果入力部、7 継続性判定部(継続性判定手段)、8 同一性判定部(同一性判定手段)、9 航跡選択部(航跡選択手段)、11 低精度センサ(第1のセンサ)、12a,12b,12c 高精度センサ(第2のセンサ)、13 追尾処理部(第1の航跡算出手段)、14a,14b,14c 追尾処理部(第2の航跡算出手段)、15 航跡選択出力部(航跡選択手段)、21 観測精度算出部(観測精度算出手段)、22 航跡選択出力部(航跡選択手段)。

Claims (13)

  1. 目標の位置を観測する第1のセンサと、
    上記第1のセンサより高い観測精度で上記目標の位置を観測する第2のセンサと、
    上記第1のセンサの観測結果と上記第2のセンサの観測結果を用いて、上記目標の航跡を算出するとともに、今回算出する以前に算出している目標の航跡と上記第1のセンサの観測結果との相関を判定する第1の航跡算出手段と、
    上記第2のセンサの観測結果を用いて、上記目標の航跡を算出するとともに、今回算出する以前に算出している目標の航跡と上記第2のセンサの観測結果との相関を判定する第2の航跡算出手段と、
    上記第1の航跡算出手段の判定結果から、上記第1の航跡算出手段により算出された目標の航跡の継続性を判定する継続性判定手段と、
    上記第1の航跡算出手段により算出された目標の航跡と上記第2の航跡算出手段により算出された目標の航跡との同一性を判定する同一性判定手段と、
    上記第2の航跡算出手段の判定結果、上記継続性判定手段の判定結果及び上記同一性判定手段の判定結果に基づいて、上記第1の航跡算出手段により算出された目標の航跡、または、上記第2の航跡算出手段により算出された目標の航跡を選択する航跡選択手段と
    を備えた目標追尾装置。
  2. 上記航跡選択手段は、上記第2の航跡算出手段の判定結果が相関している旨を示していれば、上記第2の航跡算出手段により算出された目標の航跡を選択することを特徴とする請求項1記載の目標追尾装置。
  3. 上記航跡選択手段は、上記第2の航跡算出手段の判定結果が相関していない旨を示している場合、上記継続性判定手段の判定結果が航跡の継続性がない旨を示していれば、上記第2の航跡算出手段により算出された目標の航跡を選択することを特徴とする請求項2記載の目標追尾装置。
  4. 上記航跡選択手段は、上記継続性判定手段の判定結果が航跡の継続性がある旨を示している場合、上記同一性判定手段の判定結果が同一性がある旨を示していれば、上記第2の航跡算出手段により算出された目標の航跡を選択し、上記同一性判定手段の判定結果が同一性がない旨を示していれば、上記第1の航跡算出手段により算出された目標の航跡を選択することを特徴とする請求項3記載の目標追尾装置。
  5. 上記同一性判定手段は、カイ二乗検定を実施して、上記第1の航跡算出手段により算出された目標の航跡と上記第2の航跡算出手段により算出された目標の航跡との同一性を判定することを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の目標追尾装置。
  6. 上記第1及び第2の航跡算出手段は、センサの観測結果を用いて、目標の航跡を算出する際の時刻が、上記センサの観測時刻から一定時間以上経過している場合、上記センサの観測時刻から一定時間後の目標の予測値に含まれている予測誤差共分散行列を用いて、上記目標の航跡を算出することを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の目標追尾装置。
  7. 目標の位置を観測する第1のセンサと、
    上記第1のセンサの観測精度より高い観測精度を有しており、互いに異なる観測精度で上記目標の位置を観測する複数の第2のセンサと、
    上記第1のセンサの観測結果と上記複数の第2のセンサの観測結果を用いて、上記目標の航跡を算出するとともに、今回算出する以前に算出している目標の航跡と上記第1のセンサの観測結果との相関を判定する第1の航跡算出手段と、
    上記第2のセンサの観測結果を用いて、上記目標の航跡を算出するとともに、今回算出する以前に算出している目標の航跡と上記第2のセンサの観測結果との相関を判定する複数の第2の航跡算出手段と、
    上記第1の航跡算出手段の判定結果及び上記複数の第2の航跡算出手段の判定結果に基づいて、上記第1の航跡算出手段により算出された目標の航跡及び上記複数の第2の航跡算出手段により算出された目標の航跡の中から、1つの航跡を選択する航跡選択手段と
    を備えた目標追尾装置。
  8. 上記航跡選択手段は、上記複数の第2の航跡算出手段の中で、最も観測精度が高い第2のセンサの観測結果を用いて、目標の航跡を算出している第2の航跡算出手段の判定結果が相関している旨を示していれば、当該第2の航跡算出手段により算出された目標の航跡を選択することを特徴とする請求項7記載の目標追尾装置。
  9. 上記航跡選択手段は、上記複数の第2の航跡算出手段の中で、最も観測精度が高い第2のセンサの観測結果を用いて、目標の航跡を算出している第2の航跡算出手段の判定結果が相関していない旨を示している場合、当該第2の航跡算出手段により算出された目標の航跡と、判定結果が相関している旨を示している第2の航跡算出手段の中で、最も観測精度が高い第2のセンサの観測結果を用いている第2の航跡算出手段により算出された目標の航跡との同一性を判定し、その判定結果に基づいて、判定結果が相関している旨を示している第2の航跡算出手段の中で、最も観測精度が高い第2のセンサの観測結果を用いている第2の航跡算出手段により算出された目標の航跡及び判定結果が相関していない旨を示しており当該第2の航跡算出手段よりも観測精度が高い第2のセンサの観測結果を用いている第2の航跡算出手段により算出された目標の航跡の中から、1つの航跡を選択することを特徴とする請求項8記載の目標追尾装置。
  10. 上記航跡選択手段は、全ての第2の航跡算出手段の判定結果が相関していない旨を示している場合、上記第2の航跡算出手段により目標の航跡が算出される際に算出される目標の推定値に含まれている推定誤差共分散行列の対角項の和を算出して、上記複数の第2の航跡算出手段の中から、上記対角項の和が最小の第2の航跡算出手段を選択するとともに、当該第2の航跡算出手段により算出された目標の航跡と上記第1の航跡算出手段により算出された目標の航跡との同一性を判定し、同一性が認められれば、上記対角項の和が最小の第2の航跡算出手段により算出された目標の航跡を選択し、同一性が認められなければ、上記第1の航跡算出手段により算出された目標の航跡を選択することを特徴とする請求項9記載の目標追尾装置。
  11. 目標に対する各々の第2のセンサの位置関係を考慮して、各々の第2のセンサの観測精度を算出する観測精度算出手段を設け、
    上記航跡選択手段は、上記観測精度算出手段の算出結果を参照して、複数の第2のセンサ間の観測精度の高低を認識することを特徴とする請求項8から請求項10のうちのいずれか1項記載の目標追尾装置。
  12. 第1の航跡算出手段が、目標の位置を観測する第1のセンサの観測結果と、上記第1のセンサより高い観測精度で上記目標の位置を観測する第2のセンサの観測結果とを用いて、上記目標の航跡を算出するとともに、今回算出する以前に算出している目標の航跡と上記第1のセンサの観測結果との相関を判定する第1の航跡算出処理ステップと、
    第2の航跡算出手段が、上記第2のセンサの観測結果を用いて、上記目標の航跡を算出するとともに、今回算出する以前に算出している目標の航跡と上記第2のセンサの観測結果との相関を判定する第2の航跡算出処理ステップと、
    継続性判定手段が、上記第1の航跡算出処理ステップでの判定結果から、上記第1の航跡算出処理ステップで算出された目標の航跡の継続性を判定する継続性判定処理ステップと、
    同一性判定手段が、上記第1の航跡算出処理ステップで算出された目標の航跡と上記第2の航跡算出処理ステップで算出された目標の航跡との同一性を判定する同一性判定処理ステップと、
    航跡選択手段が、上記第2の航跡算出処理ステップでの判定結果、上記継続性判定処理ステップでの判定結果及び上記同一性判定処理ステップでの判定結果に基づいて、上記第1の航跡算出処理ステップで算出された目標の航跡、または、上記第2の航跡算出処理ステップで算出された目標の航跡を選択する航跡選択処理ステップと
    を備えた目標追尾方法。
  13. 第1の航跡算出手段が、目標の位置を観測する第1のセンサの観測結果と、上記第1のセンサの観測精度より高い観測精度を有しており、互いに異なる観測精度で上記目標の位置を観測する複数の第2のセンサの観測結果とを用いて、上記目標の航跡を算出するとともに、今回算出する以前に算出している目標の航跡と上記第1のセンサの観測結果との相関を判定する第1の航跡算出処理ステップと、
    複数の第2の航跡算出手段が、上記第2のセンサの観測結果を用いて、上記目標の航跡を算出するとともに、今回算出する以前に算出している目標の航跡と上記第2のセンサの観測結果との相関を判定する第2の航跡算出処理ステップと、
    航跡選択手段が、上記第1の航跡算出処理ステップでの判定結果及び上記第2の航跡算出処理ステップでの判定結果に基づいて、上記第1の航跡算出処理ステップで算出された目標の航跡及び上記第2の航跡算出処理ステップで算出された目標の航跡の中から、1つの航跡を選択する航跡選択処理ステップと
    を備えた目標追尾方法。
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