JP5899656B2 - 医療用ボトルホルダ - Google Patents

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Description

本発明は、使用樹脂量と占有体積が少なく金型の設計自由度にも優れるハンガ付きボトルホルダに関し、特に、液体の入ったボトルを吊るす際の重力衝撃にも耐える信頼性の高い医療用ボトルホルダに関する。
従来、たとえば、医療現場にて薬液等の入ったボトルに経腸チューブを接続して患者に使用することがあった。このとき、液体の入ったボトルは適宜スタンドに吊るされ、所定時間使用される。
液体の入ったボトルを、単に蓋横二箇所に渡した紐体により吊るす場合にあっては、重さによって蓋が外れ、ボトル部分が落下する可能性があり、医療管理上採用できない。また、一般に、医療用に使うボトルは、衛生面や安全面から内面外面を問わず、複雑な形状でないことはもとより凹凸や部品点数の極力少ない仕様が好まれる。したがって、抜け落ちが発生しないという点からは優れるものの、ボトル本体に紐体が取り付けられる形状とする態様も事実上好まれない。
更に、医療用具は、ボトルや蓋に限らず、使い回しが敬遠されるため、一回使い切りであることが推奨される。したがって、ボトルに関しては量産性に優れる樹脂成形品が好まれる。一方において、使い切りであるため大量に使用され、廃棄物量削減やコストの面から、樹脂使用量が少ないものが好まれる。
しかしながら、樹脂量を少なくしようとすると紐体も太くすることはできず、また、ボトルを差し込んで下支えするホルダと、ボトルを吊るす紐体と、を部品点数の削減の観点から一体的に成形する場合にあっては、両者の接合部に応力が集中し、断裂してしまう可能性がある。ここで、ホルダの両脇から紐体がアーチ状に立ち上がった立体的に成形された態様であれば断裂の可能性は低くなる。しかしながら、金型の作成のしやすさや離型性の観点から、また、廃棄物として嵩張らないようにするためにも、ホルダと紐体とは実質的に同一平面上に配置して成形する必要があり、結局のところ応力の集中を回避できないという問題点があった。特に、ボトルをスタンドに吊るす瞬間には衝撃力も加わり、断裂の可能性が高まる。
特開平8−282794号公報 特開2001−194335号公報
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、金型の設計自由度を損ねず、占有体積が小さく使用樹脂量も少ない、耐断裂性にも優れるハンガ付き医療用ボトルホルダを提供することを目的とする。
請求項1に記載の医療用ボトルホルダは、拡径した環状ストッパが外周上部に形成された、経腸栄養剤や薬液等の液体の入ったボトルに関し、ボトルを挿通し下支えして保持するホルダ体と、ボトルを吊り下げるためのアーチ状のハンガ体と、ハンガ体をホルダ体の外側から接合しハンガ体をホルダ体に対して起立可能にするヒンジ体と、を実質的に同一平面上に形成した、医療用に使うボトルのボトルホルダであって、ヒンジ体は、ホルダ体外周に凸設された固定台部と、ホルダ体とは分離しつつハンガ体端部と固定台部との間に介在し固定台部の凸設方向を幅方向とする帯状の自由片部であって、固定台部からボトル口側へ斜めにせり上がるように延設された自由片部と、により構成され、固定台部と自由片部のボトル口側の境界から自由片部のボトル底側の面へ垂線がおろせる位置関係として自由片部が固定台部から延設されていることを特徴とする。
すなわち、請求項1にかかる発明は、金型の設計自由度を損ねず、占有体積が小さく使用樹脂量も少ない、耐断裂性にも優れるハンガ付き医療用ボトルホルダを提供できる。具体的には、ホルダ体には固定されていない帯状の自由片部によりヒンジ機能を発揮させ、かつ、自由片部と固定台部の接合部分に集中するボトル重力や懸架衝撃に基づく応力を、自由片部のボトル底側の面を無理なくしならせることにより分散させる。換言すれば、固定台部と自由片部とのボトル底側の境界付近に過度の引張力をかけない、耐断裂性のある構造とすることが可能となる。
なお、ハンガ体は、ホルダ体の二箇所で接合しボトルを保持する態様を一般的な保持形態とすることができる。たとえば、ホルダ体が円環形であれば、ハンガ体はその直径の二箇所で接合してボトルを安定的に保持することができる。アーチ状とは、C字、U字を含むが、これに限らず広くホルダを吊るせる形状であればコ字状であってもV字状であっても良く特に限定されない。ただし、ボトルは円柱状である場合がほとんどであるのでホルダ体も円環形であり、樹脂の使用量の観点および強度の観点からハンガ体の形状はホルダ体の外側に半円の弧を描く態様であることが好ましい。
また、固定台部は、自由片部の先にあってホルダ体に固定されるので、固定足部ということもできる。同様に、自由片部は、ボトル重量や懸架衝撃が一気に固定台部に集中するのをしなりにより緩和するので、緩衝部ということもできる。また、帯状の自由片部の帯長さと幅とは、帯長さの方を長くする態様とすることができるが、これに限定されない。なお、幅と厚みは、ハンガ体の幅と厚みと概ね同じとすることができる。このとき、平面視(ボトルの挿通方向から見た場合)では、ハンガ体末端が固定台部に接合しているように見える。
なお、ボトル口側、ボトル底側とは、ホルダ体にボトルを挿通した場合に、それぞれ、口、底がある方面を指すものとする。
請求項2に記載の医療用ボトルホルダは、請求項1に記載の医療用ボトルホルダにおいて、前記垂線の足の長さより、固定台部と自由片部のボトル底側の境界から前記垂線の足までの長さが大であるように自由片部が固定台部から延設されていることを特徴とする。
すなわち、請求項2にかかる発明は、応力のかかる接合部でいわば「しなりしろ」が一定長さ確保され、耐断裂性を簡便に向上させることが可能となる。
請求項3に記載の医療用ボトルホルダは、請求項1または2に記載の医療用ボトルホルダにおいて、前記垂線の足の長さに対する自由片部のボトル底側の長さの比を2以上としたことを特徴とする。なお、長さの比の上限は、自由片部のせり上がりが金型設計を制約せず、また、使用樹脂量の増大を招来しない範囲で適宜設定する。
すなわち、請求項3にかかる発明は、自由片部全体のしなりによる応力分散を実現し、耐断裂性を向上させることが可能となる。
請求項4に記載の医療用ボトルホルダは、請求項1、2または3に記載の医療用ボトルホルダにおいて、固定台部と自由片部のボトル口側の境界および/または自由片部とハンガ体端部のボトル口側の境界に切欠を設けたことを特徴とする。
すなわち、請求項4にかかる発明は、接合部分で積極的なしなりの基点を作出し、厚みによる引張力の増大を緩和してしなやかなしなりにより耐断裂性を向上させる。なお、切欠がある場合は垂線の基点はその最深部とするものとする。
請求項5に記載の医療用ボトルホルダは、請求項1〜4のいずれか一つに記載の医療用ボトルホルダにおいて、自由片部の固定台部からの延設角度を、前記平面の法線に対して30°以上45°以下としたことを特徴とする。
すなわち、請求項5にかかる発明は、自由片部と固定台部の接合部分にかかる引張力を低減すると共に、製品輸送時等にハンガ体がボトル底側に起立される場合であっても自由片部とハンガ体とが全体として無理のない湾曲姿勢を保ち、製品信頼性を損ねないようにすることが可能となる。
請求項6に記載の医療用ボトルホルダは、請求項1〜5のいずれか一つに記載の医療用ボトルホルダにおいて、固定台部とホルダ体のボトル口側の面は面一であることを特徴とする。
すなわち、請求項6にかかる発明は、固定台部がホルダ体に対してねじれにくくなり、自由片部の帯の内側と外側で同様な応力が掛かり、帯の一端に応力集中が生じないようにして耐断裂性が向上する。なお、ホルダ体のボトル底側の面とも面一とすれば、固定台部の堅強性が増し、ねじれがより発生しにくくなり成形性も向上する。
請求項7に記載の医療用ボトルホルダは、請求項1〜6のいずれか一つに記載の医療用ボトルホルダにおいて、ホルダ体は略円形に、ハンガ体はホルダ体を内接するような略半円形にそれぞれ形成したことを特徴とする。
すなわち、請求項7にかかる発明は、金型の設計自由度を損ねず、占有体積が小さく使用樹脂量も少ない、耐断裂性にも優れた構造として円柱様ボトルを吊るすことができる。なお、円形とは厚みを考慮して円環形と表現することも可能である。また、略半円形とは、円環を半分にした形状の他、厚みをもったC字状やU字状も含まれるものとする。略同一平面上に射出成形されるので、ハンガ体がホルダ体を内接するとは、ハンガ体がホルダ体を内包する、抱え込む、包む、と表現することもできる。
請求項8に記載の医療用ボトルホルダは、請求項7に記載の医療用ボトルホルダにおいて、更に、ボトルの蓋体と、ホルダ体と蓋体とを結合する架橋体と、を、前記同一平面上に併せて一体的に形成したことを特徴とする。
すなわち、請求項8にかかる発明は、位置関係を、ホルダ体を挟んで一方にハンガ体、他方に蓋体とする配置、または、ハンガ体をやや長くしてハンガ体とホルダ体との間に蓋体を内包する配置として、金型を無理なく設計し、占有体積が小さく使用樹脂量も少ない、耐断裂性にも優れた構造として、蓋付きハンガ付きボトルホルダを提供できる。
本発明によれば、金型の設計自由度を損ねず、占有体積が小さく使用樹脂量も少ない、耐断裂性にも優れるハンガ付き医療用ボトルホルダを提供することができる。
本発明のボトルホルダにより、ボトルがスタンドに取り付けられた状態を示した図である。 本発明のボトルホルダの射出成形直後の位置関係を示した平面図である。 実施の形態1のボトルホルダのヒンジ構造部分を拡大した側面図である。 ボトルを挿通して組とした出荷時の荷姿例を示した図である。 ヒンジの切欠の個数とθとを異ならせた試験体のヒンジ部分の模式側面図である。 耐断裂性評価結果を示した図である。 実施の形態2のボトルホルダのヒンジ構造部分を拡大した側面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。ここでは、医療現場で使用されるボトルを保持する医療用ボトルホルダについて説明する(以降では単にボトルホルダと称することとする)
<実施の形態1>
図1は、本発明のボトルホルダにより、ボトルがスタンドに取り付けられた状態を示した図である。図2は、本発明のボトルホルダの射出成形直後の位置関係を示した平面図である。図3は、実施の形態1のボトルホルダのヒンジ構造部分を拡大した側面図である。
ボトルBは、ボトルホルダ100により、スタンドSの横に延伸したアームAのくぼみHに引っ掛けられて吊るされる。ボトルBには、たとえば、経腸栄養剤が入れられ、底に接続されたチューブTを経由して所定の速度で患者に投薬される。ボトルBは、ポリプロピレン製であって、底に向けて若干縮径した切頭円錐形状であり、外周上部には拡径した環状ストッパPが一体的に形成されている。容量は特に限定されないが、500ml、600ml、1200mlなどとしたものがあり、以降では500mlのボトルであるとして説明する。
ボトルホルダ100は、ボトルBに蓋をしてスタンドSに吊るすポリプロピレン製のホルダであって、各構成部が実質的に同一平面上に一体的に射出成形されたものである。具体的には、ボトルホルダ100は、大きく、ホルダ101と、ハンガ102と、ヒンジ103と、キャップ104と、により構成される。
ホルダ101は、円環形状であって、上部からボトルBを差し込むと、環状ストッパP部分で係止されその位置でボトルBを安定的に保持する。
ハンガ102は、図2に示したように、キャップ104を丸抱えし、ホルダ101を半分まで内包するように構成されたU字状の帯体であって、両端部121はヒンジ103を介してホルダ101の直径部分で接続される。アーチ状の頂点内周側には、くぼみHに架けやすいように凹122が設けられている。ハンガ102は、ヒンジ103によって起立され、ボトルBをスタンドSに懸架する。帯体であることから、帯厚みの太さの紐体であるよりも耐荷重が大きくなり(換言すれば、懸架信頼性が向上し)、また、帯幅の太さの紐体とするよりも樹脂使用量を低減できる。
ヒンジ103は、射出成形時にはホルダ101と同一平面に寝ているハンガ102を、ボトルB懸架時には上方(ボトルB口側)に起立させ、また、必要に応じて下方(ボトルB底側)にも配向させる、ヒンジ機能を発揮する構成であって、固定台180と帯状の自由片190とにより構成される。
固定台180は、ホルダ101の直径位置の側周二箇所から径方向外側に凸設されたヒンジ103の固定を担う部分である。本実施の形態では、L柱として凸設しており、一方の足をボトルB底側に、他方の足をハンガ102と反対側に配置している。これにより角柱とするより使用樹脂量を低減しつつ必要な固定強度を確保できる。凸設高さは、ハンガ102の帯幅より若干高くするようにする。これにより、自由片190がホルダ101と干渉せずにヒンジ機能を果たすことができる。
自由片190は、ホルダ101から若干浮いた場所に位置し、固定台180からボトルB口側へ斜めにせり上がるように延設されており、他端はハンガ102の端部121に接続する帯状部分である。幅や厚みは、ハンガ102や固定台180の各足と略同一としている。自由片190がしなることにより、ハンガ102をホルダ101に対して起立させることが可能となる。
自由片190には、固定台180およびハンガ端部121のボトルB口側に切欠191と切欠192とがそれぞれ設けられている。図3に示したように、形状は、水平(射出平面)と鉛直上方(ボトルB口側)を辺とする90°の切欠としている。このような切欠を設けることにより、ヒンジ103をより円滑にしならせることが可能となる。
ボトルホルダ100では、切欠191の頂点部分、すなわち、ヒンジ103とハンガ102とのボトルB口側の境界195から、自由片190のボトルB底側の面193へ垂線がおろせるような位置関係として、自由片190を固定台180から延設させている。特に本実施の形態では、垂線の足Hから、固定台180と自由片190とのボトルB底側の境界196までの距離yを、垂線の足Hの長さxの約1.5倍としている(図3では、図示の便宜上それより大きな比として表示している)。
この配置関係とすることにより、ボトルBをスタンドSに架けるときに集中する荷重と懸架衝撃力を分散可能となり、ヒンジ103の耐断裂性が向上する。詳述すると、ハンガ102の起立に伴い、ヒンジ103がしなり、境界195が回転中心となる。ここで、面193側に引張力が発生するが、境界195から垂線がおろせない場合、すなわち、回転中心である境界195と動きのとれない境界196とが近接している場合、境界196付近に応力集中が生じる。本発明では、ヒンジ103の構成について、いわば、「しなりしろ」ともいえるyが存在する(すなわちy≧0)構成として、引張力を分散させ耐断裂性を高めている。なお、引張強度の分散効率を向上させる観点からは、このしなりしろyは、y≧x以上であることが好ましい。また、面193の帯長さとの関係では、帯長さ≧2xとして自由片190全体のしなりにより応力分散の効率化を図ることができる。
また、自由片190の固定台180からの延設角度は、射出成形の平面の法線からの角度をθとしてθ=30°としている。このように、ボトルB口側に向いた角度とすることにより境界196付近の引張力を低減することができる。ただし、自由片190の他端にはハンガ102が接合されているので、θが小さいほど自由片190とハンガ102との接合角度が大きくなり、切欠192側の耐断裂信頼性が小さくなるため、θの適値は20°以上、好ましくは30°以上である。なお、医療用では予めボトルBをボトルホルダ100に組み付け、出荷時には図4に示したようにハンガ102をボトルB底側に逆に起立させる形態も採用されるため、境界195側に過度の引張力がかからないようにする点からもθの値を小さくせず、20°以上好ましくは30°以上としている。一方、θが大きいと、y≧0となるような固定台180と自由片190との配置設計も困難となるので、θは55°以下、好ましくは45°以下としている。
次に、キャップ104について説明する。キャップ104は、ボトルBの上蓋であり、ハンガ102の内側に位置し、架橋片141を介してホルダ101に一体的に接合されている。架橋片141中央は、キャップ104を折れ曲げやすくするために幅を狭めている。また、キャップ104には、舌片142が設けられており、ボトルBの蓋を開け易くしている。このように、ハンガ102、ホルダ101、および、キャップ104を一体的に形成することにより、部品点数を少なくでき、また、ハンガ102をキャップ104からではなくホルダ101に取り付けてボトルBを下支えすることにより保持性も向上させている。
<耐断裂性評価>
次に、耐断裂性評価をおこなった。図5は、ヒンジ103の切欠の個数とθとを異ならせた試験体のヒンジ部分の模式側面図である。試験体1は、θ=45°、切欠個数はハンガ102との境界に1箇所、試験体2は、θ=45°、切欠個数は固定台180とハンガ102との境界にそれぞれ1箇所、試験体3は、θ=30°、切欠個数は固定台180とハンガ102との境界にそれぞれ1箇所としている。また、試験体4は、試験体3と同様の構成であるが、せり上がりの高さを倍にして、面193の帯長さをより長くしている。
なお、ハンガの帯幅は5mm、厚みは1.5mm、自由片の厚みは実質1mmとしてポリプロピレンを射出成形してボトルホルダ試験体を成形した(なお、自由片厚みは、試験体1では帯厚みそのものを1mmとし、試験体2〜4は帯厚みを1.3mmとしつつ垂線の足Hの長さを1mmとした)。ボトルホルダを組み上げた後、ハンガ102を起立させて懸架し、300gの砂袋を60cm落下させて重力衝撃を与え断裂の有無を評価した。試験体はそれぞれ3個とした。また、落下試験は最高15回とした。
結果を図6にまとめた。図から明らかなように、試験体1では1回目の落下試験で3個の試験体の何れもが断裂し、その箇所は固定台180と自由片190との境界部分であった。一方、切欠191を設けた試験体2では、15回の落下試験でも断裂しないものがあり、しなりしろyが存在すると耐断裂性が向上することが確認できた。
次に、θを30°とした試験体3では、何れの試験体も15回の落下試験で断裂が生じず、耐断裂性の向上を確認できた。同様に、自由片190(面193)を長くした試験体4も何れもが15回の落下試験で断裂が生じなかった。
以上のように、ボトルホルダ100は、金型の設計自由度を損ねず、占有体積が小さく使用樹脂量も少ない、耐断裂性にも優れるものであることが確認できた。なお、製品出荷の際には、加熱滅菌処理をするが、加熱滅菌したボトルホルダであっても、同様の結果であった。
なお、上記の例では、ポリプロピレン製としたが、強度的な観点を重視する場合、ポリエチレンとすることも可能である。なお、耐熱性に関してはポリプロピレンが優れるので、使用状況に応じて素材を選択すればよい。
また、自由片190の切欠個数は、この例では最大2箇所としたが、これに限ることなく、たとえば、中途に更に複数設けるなどしても良い。また、ハンガ102とホルダ101との間にキャップ104が存在する配置関係(図2)以外にも、ホルダ101を挟み、片側にハンガ102、逆側にキャップ104を配置してもよく、この態様とすれば、ハンガ102の樹脂使用量を更に低減できる。
<実施の形態2>
次に、固定台と自由片の接合部分の強度を向上させつつしなりを持たせて応力分散させるボトルホルダについて説明する。図7は、実施の形態2のボトルホルダのヒンジ構造部分を拡大した側面図である。なお、ここでは、実施の形態1と同一部分については、同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
ヒンジ203は、射出成形時にはホルダ101と同一平面に寝ているハンガ102を、ボトルB懸架時には上方(ボトルB口側)に起立させ、また、必要に応じて下方(ボトルB底側)にも配向させる、ヒンジ機能を発揮する構成であって、固定台280と帯状の自由片290とにより構成される。
固定台280は、ホルダ101の直径位置の側周二箇所から径方向外側に凸設されたヒンジ203の固定を担う部分である。本実施の形態では、角柱としてホルダ101に凸設させ、かつ、ホルダ101の上面側とも下面側とも面一となるように形成し堅強性を確保し、ねじれ等による所定箇所への応力集中が発生しないようにしている。また、ボトルBの挿通方向に孔を空けた中空角柱として、使用樹脂量を低減させている。凸設高さは、ハンガ102の帯幅より若干高くするようにする。これにより、自由片290がホルダ101と干渉せずにヒンジ機能を果たすことができる。
自由片290は、ホルダ101から若干浮いた場所に位置し、固定台280からボトルB口側へ斜めにせり上がるように延設されており、他端はハンガ102の端部121に接続する帯状部分である。幅や厚みは、ハンガ102側ではハンガ102と略同一とし、固定台290へ向けて厚みが厚くなるようにして滑らかに接合している。換言すれば、図示したように、自由片290と固定台280は、接合部に緩やかなアールを設けるようにしている。また、ボトルB口側における厚みの増加開始点UPが、ボトルB底側における厚みの増加開始点DPよりハンガ102端部側に位置した形状としている。
これにより、自由片290と固定台280の接合部の厚みが増大し、ボトルB底側の自由片290の長さがボトルB口側の自由片290の長さより実質的に長くなるので、厚みによる耐力確保としなりによる応力分散が実現される。すなわち、ボトルBをスタンドSに架けるときに集中する荷重と懸架衝撃力を、強度をもたせつつしならせて分散し、ヒンジ103の耐断裂性が向上する。なお、切欠192に対向するハンガ121と自由片290の接合部分は滑らかなアールを設けて強度を向上させている。
<耐断裂性評価>
次に、耐断裂性評価をおこなった。実験は、アールを設け、固定台280を中空角柱としホルダ101の上面側とも下面側とも面一となるように凸設形成した以外は試験体4と同様とした(θ=30°:試験体数=3)。結果は、何れのサンプルも15回の落下試験で破断することなく耐断裂性を有することが確認できた。
なお、自由片290の固定台280からの延設角度は、図7では30°としているが、実施の形態1と同様の範囲とする。すなわち、下限は20°以上、好ましくは30°以上であり、上限はθは55°以下、好ましくは45°以下とする。
実施の形態2のボトルホルダも、実施の形態1のボトルホルダと同様、金型の設計自由度を損ねず、占有体積が小さく使用樹脂量も少ない、耐断裂性にも優れるものである。
医療現場だけでなく、化学実験現場で採用しても良いし、たとえば、運動競技の給水用ボトルに使用することもできる。
100 ボトルホルダ
101 ホルダ
102 ハンガ
103、203 ヒンジ
104 キャップ
121 端部
141 架橋片
142 舌片
180、280 固定台
190、290 自由片
191 切欠(固定台側)
192 切欠(ハンガ側)
193 面
195 境界(ヒンジとハンガとのボトル口側の境界)
196 境界(ヒンジとハンガとのボトル底側の境界)
B ボトル
H 足
P 環状ストッパ
S スタンド
y しなりしろ(しなりしろの長さ)
UP ボトルB口側における厚みの増加開始点
DP ボトルB底側における厚みの増加開始点

Claims (8)

  1. 拡径した環状ストッパが外周上部に形成された、経腸栄養剤や薬液等の液体の入ったボトルに関し、
    ボトルを挿通し下支えして保持するホルダ体と、ボトルを吊り下げるためのアーチ状のハンガ体と、ハンガ体をホルダ体の外側から接合しハンガ体をホルダ体に対して起立可能にするヒンジ体と、を実質的に同一平面上に形成した、医療用に使うボトルのボトルホルダであって、
    ヒンジ体は、
    ホルダ体外周に凸設された固定台部と、
    ホルダ体とは分離しつつハンガ体端部と固定台部との間に介在し固定台部の凸設方向を幅方向とする帯状の自由片部であって、固定台部からボトル口側へ斜めにせり上がるように延設された自由片部と、
    により構成され、
    固定台部と自由片部のボトル口側の境界から自由片部のボトル底側の面へ垂線がおろせる位置関係として自由片部が固定台部から延設されていることを特徴とする医療用ボトルホルダ。
  2. 前記垂線の足の長さより、固定台部と自由片部のボトル底側の境界から前記垂線の足までの長さが大であるように自由片部が固定台部から延設されていることを特徴とする請求項1に記載の医療用ボトルホルダ。
  3. 前記垂線の足の長さに対する自由片部のボトル底側の長さの比を2以上としたことを特徴とする請求項1または2に記載の医療用ボトルホルダ。
  4. 固定台部と自由片部のボトル口側の境界および/または自由片部とハンガ体端部のボトル口側の境界に切欠を設けたことを特徴とする請求項1、2または3に記載の医療用ボトルホルダ。
  5. 自由片部の固定台部からの延設角度を、前記平面の法線に対して30°以上45°以下としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の医療用ボトルホルダ。
  6. 固定台部とホルダ体のボトル口側の面は面一であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の医療用ボトルホルダ。
  7. 平面視において、ホルダ体は略円形に、ハンガ体はホルダ体を内接するような略半円形にそれぞれ形成したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の医療用ボトルホルダ。
  8. 更に、ボトルの蓋体と、
    ホルダ体と蓋体とを結合する架橋体と、
    、前記同一平面上に併せて一体的に形成したことを特徴とする請求項7に記載の医療用ボトルホルダ。

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