後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
移動方向に移動する移動体と、前記移動体を移動させる移動機構と、列状に配置された複数の発光素子を有し、前記移動方向に沿って配置された発光チューブであって、前記発光素子と発光情報とを対応付けた発光情報テーブルに基づいて、前記発光情報を示す発光パターンで前記発光素子をそれぞれ発光させる発光チューブと、前記発光チューブと対向するように前記移動体に設けられ、前記移動体の移動中に前記発光パターンを受光して前記発光情報を取得し、前記発光情報に応じて前記移動機構を制御する通信装置とを備える移動システムが明らかとなる。
このような移動システムによれば、設置が簡単な構成であり、高精度で移動体を移動させることが可能な移動システムを実現できる。
前記通信装置は、受光窓を備えた筐体を有し、前記受光窓に対向していない前記発光素子からの前記発光パターンは遮光されることが望ましい。これにより、異なる発光パターンによる干渉を抑制できる。また、外部からの光も遮光できる。
前記受光窓は、2以上の発光素子と対向できる長さになっていることが望ましい。これにより、移動体の移動速度を比較的速く設定したり、発光パターンの発光周期を長く設定したりすることが可能になる。
前記発光チューブは、2以上の前記発光素子から構成されたブロックを複数備え、同じブロックの2以上の前記発光素子を同じ発光パターンで発光させることが望ましい。これにより、受光量を増やすことができる。
ある前記ブロックの前記発光素子が発光するとき、隣接する前記ブロックの前記発光素子は発光しないことが望ましい。これにより、同時に異なる発光パターンを受光しないで済む。
前記発光情報は、前記発光チューブにおける位置を示す位置情報であり、前記発光素子は、前記位置情報を示す発光パターンでそれぞれ発光することが望ましい。これにより、発光パターンを受光すれば、移動体の現在位置を判断することが可能になる。
前記通信装置は、目標位置を示す目標位置情報を記憶しており、前記通信装置は、前記移動体の移動中に前記発光パターンを受光して前記位置情報を取得し、取得した前記位置情報が前記目標位置情報であれば、前記移動体を前記目標位置に位置決めさせるように前記移動機構を制御することが望ましい。これにより、移動体を目標位置に位置決めできる。
前記移動システムは、前記移動機構を複数備えており、前記発光情報には、複数の前記移動機構のいずれかを特定するための特定情報が含まれており、前記特定情報に対応付けられた前記発光素子が、前記特定情報を示す発光パターンで発光することが望ましい。また、前記通信装置は、制御対象となる前記移動機構を特定するイベント情報を記憶しており、前記通信装置は、前記移動体の移動中に前記発光パターンを受光して前記特定情報を取得し、取得した前記特定情報の示す前記移動機構が前記イベント情報の示す前記移動機構であれば、前記特定情報の示す前記移動機構を制御することが望ましい。これにより、移動体を所定の位置に移動させることができる。
前記発光チューブの前記発光素子は、可視光を発光することが望ましい。これにより、種々の情報(異常情報、故障情報、速度情報、方向情報など)を作業者に表示することが可能になる。
列状に配置された複数の発光素子を有する発光チューブを、移動体の移動方向に沿って配置させるとともに、前記発光チューブと対向させて通信装置を前記移動体に配置させ、前記発光素子と発光情報とを対応付けた発光情報テーブルに基づいて、前記発光情報を示す発光パターンで前記発光素子をそれぞれ発光させ、前記移動体の移動中に前記通信装置に前記発光パターンを受光させて、前記発光情報を取得し、前記発光情報に応じて、前記移動体を移動させる移動機構を制御することを特徴とする移動方法が明らかとなる。
このような移動方法によれば、簡単な構成で、高精度で移動体を移動させることができる。
列状に配置された複数の発光素子と、前記発光素子と発光情報とを対応付けた発光情報テーブルを記憶し、前記発光情報を示す発光パターンで前記発光素子をそれぞれ発光させる制御部とを備える発光チューブが明らかとなる。
このような発光チューブによれば、複数の発光素子を簡単に設置できる。
===LEDチューブ===
<外観>
図1は、LEDチューブ1の外観構成の説明図である。図2は、LEDチューブ1の断面図である。
LEDチューブ1は、透明なチューブ2の中に多数の発光素子を配置した発光チューブである。ここでは、発光素子としてLED3(発光ダイオード)が用いられているが、LD(レーザダイオード)などの他の発光素子が用いられても良い。
LEDチューブ1は、可撓性を有しており、例えばドラム等に巻き付けることが可能である。これにより、LEDチューブ1の持ち運びが容易になる。
LEDチューブ1は、断面が扁平形状になっており、発光面21Aは一方の面を向いている。発光面21Aとは反対側の面は、接着面21Bになっている。接着面21Bから接着シールを剥がし、接着面21Bを壁に貼り付ければ、LEDチューブ1の発光面21Aが外側を向くように敷設される。なお、接着シールを備えていなくても良く、LEDチューブ1に接着剤を塗布したり、LEDチューブ1をネジ止めしたりすることによって、LEDチューブを固定することも可能である。
図2に示すように、チューブ2の両縁が発光面21よりも上側(照射側)に突出している。これは、外部からの機械的接触によって発光面21が損傷したり汚れたりすることを防止するためである。
1本のLEDチューブ1の中には、1024個のLED3が1cmの等間隔で列状に配置されている。このため、LEDチューブ1の長さは10メートル程度である。但し、LED3は必ずしも等間隔で配置されていなくても良いが、等間隔に配置されていれば、LED3の位置を考慮してLEDチューブ1を敷設するときに作業性が向上する。なお、LED3の近傍に識別番号が印刷されていても良いし、端部からの距離表示が印刷されていても良い。
LEDチューブ1の両端には、連結用端子22が設けられている。連結用端子22は、別のLEDチューブ1の連結用端子22と接続することが可能である。また、LEDチューブ1の一端には、専用電源と接続するための電源端子や、設定端末91(図3参照)と接続するための設定端子が設けられている。
<内部構成>
図3は、LEDチューブ1のブロック図である。
LEDチューブ1は、LEDブロック群32と、LED制御部4と、電源回路46とを備えている。LEDブロック群32とLED制御部4との間を多数の制御線が接続している。
LEDブロック群32は、複数のLED3(ここでは1024個のLED3)から構成されている。LEDブロック群32は256個のLEDブロック31(図4参照)から構成されており、各LEDブロック31は、4個のLED3から構成されている。LEDブロック群32の詳しい構成については、後述する。
LED制御部4は、発光情報に応じた発光パターンでLED3をそれぞれ発光させる制御部である。LED制御部4は、LED駆動回路41と、LED制御回路42と、MPU43と、メモリ44とを備えている。LED駆動回路41は、LED制御回路42からの発光情報に基づき、各制御線に流す信号を生成する。なお、LED制御部4は、LED3のバイアス電流の制御による輝度調整機能も有する。LED制御回路42は、LED駆動回路41を制御するための回路である。LED制御回路42は、MPU43からの指令に基づいて、LED駆動回路41に発光情報を出力する。MPU43は、小型の演算回路である。メモリ44は、ROM44AとRAM44Bから構成された記憶手段である。ROM44Aには、MPU43が実行するための制御プログラムや、LED3と発光情報とを対応付けた発光情報テーブル45などが記憶されている。RAM44Bは、MPU43が実行するプログラムを展開するための領域を提供する。MPU43がROM44Aに記憶された制御プログラムを実行することによって、LED制御部4が、発光情報を示す発光パターンでLED3をそれぞれ発光させる制御部になる。また、MPU43がROM44Aに記憶された制御プログラムを実行することによって、その他の処理(例えば設定処理)なども実現される。
電源回路46は、入力電力から必要な電力を生成する回路である。ここでは、電源回路46の入力電力は、2系統ある。1つは、外部の専用電源から電源端子を介して供給される入力電力である。もう1つは、設定端末91と接続するための設定端子(例えばUSB端子)から供給される入力電力である。
また、LEDチューブ1は、各種のインターフェース回路を備えている。設定用インターフェース回路47は、設定端末91と接続するための設定端子(例えばUSB端子)を介して情報を入出力するためのインターフェース回路である。連結用インターフェース回路48は、連結用端子22を介して情報を入出力するためのインターフェース回路である。連結用インターフェース回路48が2つあるのは、LEDチューブ1の両端にそれぞれ連結用端子22があるためである。
図4は、LEDブロック群32の配線図である。
2以上のLED3が直列接続されることによって、1個のLEDブロック31が構成されている。ここでは、4個のLED3が直列接続されることによって、1個のLEDブロック31が構成されている。LEDチューブ1には1024個のLED3があるため、LEDブロック31は、全部で256個ある。同じLEDブロック31の4個のLED3は、同じ発光パターンで発光することになる。
LEDブロック群32は、128本のカソード制御線と2本のアノード制御線によって、LED駆動回路41と接続されている。カソード制御線の数は、LEDブロック群32を構成するLEDブロック31の数の半分に相当する。各LEDブロック31のカソード側は、いずれかのカソード制御線と接続されており、各LEDブロック31のアノード側は、どちらか一方のアノード制御線に接続されている。
各カソード制御線は、2個のLEDブロック31のそれぞれのカソード側と接続されている。共通のカソード制御線に接続された2個のLEDブロック31は、隣接した位置関係にある。このようにカソード制御線を配線することにより、個々のLEDブロック31にカソード制御線を配線した場合と比べて、配線数を半分にできる。
各アノード制御線は、128個のLEDブロック31のそれぞれのアノード側と接続されている。2本のアノード制御線のうちの一方は、奇数番目のLEDブロック31のアノード側と接続されており。他方は、偶数番目のLEDブロック31のアノード側と接続されている。このようにアノード制御線を配線することにより、個々のLEDブロック31にアノード制御線を配線した場合と比べて、配線数を大幅に削減できる。
図中では、同じLEDブロック31の4個のLED3が直列接続されている。これにより、LED駆動回路41が供給するバイアス電流の和を小さくできる。但し、4個のLED3を直列接続ではなく、並列接続することも可能である。この場合、バイアス電流の和は大きくなるが、バイアス電圧を小さくできる。並列接続の場合、あるLED3が故障しても、他のLED3が点灯可能になり、後述する移動処理の誤動作を抑制できる。
なお、各LEDブロック31のLED3の数は、4個に限られるものではない。1個でも良いし、2以上の別の個数でも良い。但し、バイアス電流・バイアス電圧を考慮すると、LEDブロック31のLED3の数を10個以内にすることが適当である。また、LEDブロック31の数が多すぎると、位置検出精度が低下することになる。
図5は、LED3の発光制御方法の説明図である。ここでは、1、2番目のLEDブロック31に対するカソード信号及びアノード信号と、1、2番目のLEDブロック31の発光パターンとが図示されている。
カソード信号は、LED駆動回路41がカソード制御線に出力する信号である。カソード信号は、2個のLEDブロック31への発光信号を時分割多重化したシリアル信号である。アノード信号は、LED駆動回路41がアノード制御線に出力する信号である。2つのアノード信号は、周期的な時間区間(図5に示すタイムスロット)ごとに互い違いにオン・オフを繰り返している。LEDブロック31の各LED3は、アノード信号がオンの間、カソード信号に応じて電流が流れることによって、所定の発光パターンで発光する。
2つのアノード信号が互い違いにオンになるため、奇数番目のLEDブロック31と偶数番目のLEDブロック31が交互に発光する。したがって、隣接するLEDブロック31は互い違いに発光し、同時に発光しない。つまり、あるLEDブロック31のLED3が発光するとき、その両側に隣接するLEDブロック31のLED3は発光しない。これにより、受光時の干渉を抑制できる。
LED駆動回路41は、LED制御回路42からの発光情報に従って、各カソード信号及び各アノード信号を出力する。これにより、LED駆動回路41は、各LEDブロック31のLED3を発光情報に応じた発光パターンでそれぞれ発光させることができる。
なお、各LED3(若しくはLEDブロック31)と発光情報とを対応付けた発光情報テーブル45は、LEDチューブ1のメモリ44に予め記憶されている。それぞれのLED3(若しくはLEDブロック31)は、対応する発光情報を示す発光パターンで発光することになる。各LED3が発光パターンで送信すべき発光情報については、後述する。
===LEDチューブを用いた移動システム(1)===
図6Aは、LEDチューブ1を用いた移動システム100の第1形態の説明図である。図6Bは、メモリ44に記憶された発光情報テーブル45の説明図である。図6Cは、各LED3の発光パターンが示す発光情報の説明図である。ここでは、LEDチューブ1の基本的な動作の理解を容易にするために、LEDチューブ1の数を1本とし、移動体5の移動を1次元に限定した移動システム100について説明する。
図6Aに示す移動システム100は、例えば商品などの物品を輸送する物流システムなどに用いられる。移動対象である移動体5は、ベルトコンベア6Aに載せられて移動する。ここでは、出発位置で物品を収容した移動体5が、ベルトコンベア6Aによって移動し、目標位置に到達すると、仕分け機6Bによってベルトコンベア6Aから押し出されて(仕分け機6Bによって移動して)、目標位置に位置決めされることを想定している。ベルトコンベア6Aに沿って仕分け機6Bが多数配置されており、そのうちの一つが目標位置にも配置されている。ベルトコンベア6Aや仕分け機6Bは、移動体5を移動させる移動機構に相当する。
前述のLEDチューブ1は、移動体5の移動方向に沿うように、すなわちベルトコンベア6Aに沿うように、配置されている。LEDチューブ1の各LED3の発光面21Aは、移動体5の方に向いている。LEDチューブ1のメモリ44には、LED3と発光情報とを対応付けた発光情報テーブル45が記憶されている(図6B参照)。同じLEDブロック31のLED3は同じ発光パターンで発光するので、LED3の代わりにLEDブロック31が発光情報と対応付けられている。それぞれの発光情報は、対応するLEDブロック31のLEDチューブ1における位置を示す情報(位置情報)になっている。
LEDチューブ1の各LEDブロック31は、位置情報に応じた発光パターンで発光する。つまり、各LEDブロック31は、LEDチューブ1における各位置を示すように、位置情報をそれぞれ発光する。具体的には、LEDチューブ1の各LEDブロック31は、端のLEDブロック31から順に1〜256の数字(発光情報)を示す発光パターンでそれぞれ発光する(図6C参照)。ここでは、図中の左側のLEDブロック31ほど、若い数字を示す発光パターンを発光する。ここでは、一例として、出発位置におけるLED3は、位置情報として「3」を示す発光パターンを発光するものとする。また、目標位置におけるLED3は、位置情報として「150」を示す発光パターンを発光するものとする。
なお、LED3の発光パターンは、オン・オフ(発光・消滅)で直接的に発光情報(ここでは位置情報)を示すものでなくても良い。例えば、発光情報にスクランブルをかけて8ビットの発光情報を10ビットの情報に変換し、発光パターンは、その10ビットの情報を示しても良い。このようにすることで、LED3が可視光を発光する場合に、発光パターンがちらつかずに視認されるようになり、点灯状態が安定して視認されやすくなる。
図7は、移動対象である移動体5の外観図である。
移動体5は、移動システム100の移動対象である。移動体5は、移動かご51を備えている。移動かご51は、物品などを収容するためのかごである。移動かご51の側面には、通信装置7が取り付けられている。通信装置7は、LEDチューブ1のLED3と対向するように移動体5に設けられる。通信装置7は、移動体5の移動中にLEDチューブ1のLED3の発光パターンを受光して発光情報を取得し、取得した発光情報に応じて移動機構(ここではベルトコンベア6Aや仕分け機6B)を制御する。通信装置7の構成や機能については後述する。
通信装置7の筐体71には、受光窓71Aが設けられている。受光窓71Aは、LEDチューブ1のLED3と対向するように、LEDチューブ1に接近させて配置される。なお、移動体5の移動中に受光窓71AがLEDチューブ1と対向し続けるように、LEDチューブ1及び通信装置7が構成・配置されている。筐体71に受光窓71Aを設けることによって、受光窓71Aに対向していないLED3からの発光パターンが遮光されるので、異なる発光パターンによる干渉を抑制できる。また、受光窓71Aも設けることにより、垂直方向の外乱光を遮光することもできる。なお、外乱光を遮光することを目的として、垂直方向からの光(例えば照明光)を遮るための庇(ひさし)を設けても良い。
受光窓71Aは、移動体5の移動方向に沿って延びた開口になっている。ここでは、受光窓71Aの長さは、3cm程度(1cm間隔で配置された3〜4個のLED3から受光できる程度の長さ)であるものとする。
受光窓71Aは、2以上のLED3と対向できる長さになっている。これにより、移動体5の移動速度を比較的速く設定したり、LED3の発光パターンの周期的な時間区間(図5に示すタイムスロット)を比較的長く設定したりすることを可能にしている。もし仮に受光窓71Aの長さが短い場合(例えば、LED3の間隔に相当する1cmの場合)、図5のタイムスロット分の発光パターンの全部を受光できるようにするためには、移動体5の移動速度を遅く設定したり、LED3の発光パターンの周期的な時間区間(図5に示すタイムスロット)を短く設定したりする必要がある。
また、本実施形態では、同じLEDブロック31の2以上のLED3を同じ発光パターンで発光させてもいるので(図4参照)、受光窓71Aが2以上のLED3と対向できる長さであることによって、発光パターンを受光するときの光量を増やすことができる。これにより、発光パターンの誤検出を抑制できる。
なお、受光窓71Aの長さは、8個分のLED3(2つのLEDブロック31に相当)の長さよりも短くなっている。これにより、異なる発光パターンによる干渉を抑制できる。
通信装置7の筐体71には、無線通信用のアンテナ72、読み取り開始ボタン73、ランプ74なども設けられている(図7参照)。
図8Aは、通信装置7のハードウェアのブロック図である。通信装置7は、受光ユニット81と、通信ユニット82と、制御ユニット83と、を備える。
受光ユニット81は、LED3から発光情報を受信するためのユニットである。受光ユニット81は、受光部81A、プリアンプ81B、AGC回路81C及び復号回路81Dを有する。受光部81Aは、LED3から受光した発光パターン(光信号)を電気信号に変換する素子である。例えば、受光部81Aは、フォトダイオードやフォトトランジスタなどから構成される。プリアンプ81Bは、受光部81Aからの電気信号を所定のゲインで増幅する回路である。AGC回路81Cは、プリアンプ81Bからの出力信号を所定レベルに自動調整する回路である。後述するように、受光窓71Aから受光可能なLED3の数が一定ではないため、AGC回路81Cによって出力信号を所定レベルに調整する。復号回路81Dは、スクランブル等がかけられた受信信号を復号化する回路である。復号回路81Dは、受信した信号を制御ユニット83に出力するとともに、受信通知を制御ユニット83に通知する。
通信ユニット82は、外部と通信するためのユニットである。ここでは、通信ユニット82は、無線による通信を行う。通信ユニット82は、外部から信号を受信することも、外部へ信号を送信することも行う。通信ユニット82は、無線処理回路82Aと、無線インターフェース82Bとを備えている。無線処理回路82Aは、送受信する信号を処理する回路である。無線インターフェース82Bは、アンテナ72を介して外部と通信を行うインターフェースである。
制御ユニット83は、通信装置7を制御するためのユニットである。制御ユニット83は、移動側MPU83Aと、移動側メモリ83Bとを備えている。移動側MPU83Aは、通信装置7を制御するための小型の演算回路である。移動側メモリ83Bは、ROMとRAMから構成された記憶手段である。移動側メモリ83BのROMには、移動側MPU83Aが実行するための制御プログラムや、各種の情報などが記憶されている。移動側メモリ83BのRAMは、移動側MPU83Aが実行するプログラムを展開するための領域を提供する。移動側MPU83Aが移動側メモリ83Bに記憶された制御プログラムを実行することによって、後述する各種の機能部が実現される。
なお、通信装置7は、読み取り開始ボタン73、ランプ74及び電源ユニット84なども備えている。ランプ74は、通信装置7の動作状態を報知するための発光手段である。電源ユニット84は、バッテリ84Aと、バッテリ84Aから必要な電力を生成する移動側電源回路84Bとを備えている。
図8Bは、通信装置7の各種機能のブロック図である。
光受信部85Aは、受光ユニット81から情報(例えば位置情報)を受信する機能を有する。光受信部85Aは、復号回路81Dからの受信通知を検知すると共に、復号回路81Dから受信した発光情報(例えば位置情報)を移動側メモリ83Bに格納する機能も有する。光受信部85Aは、制御ユニット83が移動側メモリ83Bの制御プログラムを実行して受光ユニット81から必要な情報を得ることにより実現される。
無線通信部85Bは、アンテナ72を介して無線通信する機能を有する。無線通信部85Bは、外部から情報(例えば設定情報)を受信したときに、その旨を通知すると共に、受信した情報を移動側メモリ83Bに格納する機能も有する。また、無線通信部85Bは、外部へ情報を送信する機能も有する。無線通信部85Bは、制御ユニット83が移動側メモリ83Bの制御プログラムを実行して通信ユニット82を制御することにより実現される。
ボタン操作部85Cは、読み取り開始ボタン73が押されたことを検知する機能を有する。ボタン操作部85Cは、制御ユニット83が移動側メモリ83Bの制御プログラムを実行して、読み取り開始ボタン73からの信号を検知することにより実現される。
初期設定部85Dは、出発位置や目標位置などの設定や、後述する移動処理を実現するためのプログラムの設定などの初期設定を行う機能を有する。初期設定部85Dは、外部の管理サーバ92(図12参照)から無線通信部85Bを介して受信した設定情報に従って、初期設定を行う。
位置情報記憶部86は、所定の位置情報を記憶するための記憶部である。位置情報記憶部86は、移動側メモリ83Bの記憶領域の一部により実現される。ここでは、位置情報記憶部86は、出発位置情報86Aと、目標位置情報86Bと、現在位置情報86Cとを記憶する。位置情報記憶部86の出発位置情報86A及び目標位置情報86Bは、初期設定部85Dにより設定される位置情報である。ここでは、出発位置情報86Aは「3」に初期設定されており、目標位置情報86Bは「150」に初期設定されているものとする。現在位置情報86Cは、光受信部85AがLEDチューブ1のLED3から受信した最新の位置情報である。現在位置情報86Cは、随時更新されることになる。
異常通知部85Eは、異常の有無を判断する機能と、異常があるときにその旨を通知する機能を有する。異常通知部85Eは、制御ユニット83が移動側メモリ83Bの制御プログラムを実行して、ランプ74を点滅させたり、無線通信部85Bにより外部へ異常通知を送信させたりするなどの異常通知処理を実現する。
初期確認部85Fは、移動体5の移動前に行われる初期確認処理を行う機能を有する。初期確認処理は、出発位置に移動体5が位置するか否かを確認する処理である。初期確認処理については、後述する(図9参照)。
移動処理部85Gは、移動体5の移動処理を行う機能を有する。移動処理は、移動体5を出発位置から目標位置まで移動させるための処理である。移動処理については、後述する(図10参照)。
図9は、初期確認部85Fの行う初期確認処理のフロー図である。作業者は、初期確認処理を実行させる前に、移動体5をベルトコンベア6A上の出発位置に設置する。設置後に作業者が移動体5の通信装置7の読み取り開始ボタン73を押すと、この初期確認処理が開始する。
制御ユニット83は、復号回路81Dからの受信通知を待つ(S001)。受信通知があれば、制御ユニット83は、移動側メモリ83Bに格納された受信情報を取得する(S002)。ここでは、取得した受信情報は、位置情報「3」のはずであり、その位置情報は現在位置情報86Cとして更新されているはずである。
次に、制御ユニット83は、受信情報が位置情報か否かを判断する(S003)。受信情報が位置情報でない場合には(S003でNO)、制御ユニット83は、異常通知処理を行い、初期確認処理を終了する(S004)。受信情報が位置情報である場合には(S003でYES)、制御ユニット83は、現在位置情報86Cが出発位置である「3」と一致するか否かを判断する(S005)。不一致の場合には(S005でNO)、制御ユニット83は、異常通知処理を行い、初期確認処理を終了する(S006)。現在位置情報86Cが出発位置「3」と一致する場合には(S005でYES)、制御ユニット83は、初期確認処理を正常終了する。
図10は、移動処理部85Gの行う移動処理のフロー図である。図11A〜図11Dは、移動処理中の様子の説明図である。図11A〜図11Dの各図の左側には、移動処理中の移動体5の位置が示されている。右側には、受光窓71Aから見えるLEDチューブ1の様子が示されている。LED3を示す四角形の中の数字は、そのLED3の発光パターンの示す位置情報である。また、あるタイミングで発光するLED3を太線で示し、消灯しているLED3を点線で示している。
前述の初期確認処理の後、図10に示す移動処理が開始する。図11Aは、移動処理を開始するときの様子の説明図である。
制御ユニット83は、ベルトコンベア6Aの駆動指令を無線で送信する(S101)。これにより、ベルトコンベア6Aを駆動するモータが駆動を開始し、移動体5が移動し始める。
制御ユニット83は、復号回路81Dからの受信通知を待つ(S102)。受信通知があれば、制御ユニット83は、移動側メモリ83Bに格納された受信情報を取得する(S103)。ここでは、受信情報は、移動体5の位置に対応する位置情報のはずであり、その位置情報は現在位置情報86Cとして更新されているはずである。
次に、制御ユニット83は、受信情報が位置情報か否かを判断する(S104)。受信情報が位置情報でない場合には(S104でNO)、制御ユニット83は、異常通知処理を行い、移動処理を終了する(S105)。受信情報が位置情報である場合には(S104でYES)、制御ユニット83は、現在位置情報86Cが目標位置「150」に到達したか否かを判断する(S106)。制御ユニット83は、現在位置情報86Cが目標位置に到達していないと判断した場合(S106でNO)、目標位置を通過してしまったか否かを判断する(S107)。現在位置情報86Cが目標位置を通過していなければ(S107でNO)、ベルトコンベア6Aによる移動体5の移動が継続する(S101)。
例えば図11Bの右図に示す状況では、通信装置7の受光ユニット81の受光部81Aは、位置情報「25」を示す発光パターンを受光することになる。このとき、光受信部85Aは、復号回路81Dからの受信通知を検知すると共に、現在位置情報86Cとして位置情報「25」を移動側メモリ83Bの位置情報記憶部86に格納することになる。この状況下では、制御ユニット83は、S102で「受信通知有り」と判断し、S103で現在位置情報「25」を取得し、S104で「YES」と判断し、S106で「NO」と判断し、S107で「NO」と判断し、ベルトコンベア6Aによる移動体5の移動が継続することになる(S101)。
ところで、図11Bに示すように、本実施形態では、受光窓71Aが2以上のLED3と対向するとともに、同じLEDブロック31の2以上のLED3が同じ発光パターンで発光するので、受光部81Aの受光量が多くなる。これにより、位置情報の誤検出を抑制できる。
このように受光窓71Aが2以上のLED3と対向するように形成されている場合、図11Cに示すように、異なるLEDブロック31に属する2個のLED3が同時に受光窓71Aに対向することがある。但し、本実施形態では、あるLEDブロック31が発光するとき、その両側に隣接するLEDブロック31は発光しないので(図4、図5参照)、図11Cに示すように、受光部81Aは、同時に異なる発光パターンを受光しないで済む。つまり、受光時の干渉を抑制できる。
また、受光窓71Aが2以上のLED3と対向するように形成されている場合、受光窓71Aから受光するLED3の数が変化する(ここでは1個〜4個の間で変化する)。但し、本実施形態では、受光ユニット81のAGC回路81C(図8A参照)がプリアンプ81Bの出力信号を所定レベルに自動調整するので、受光した発光パターンを発光情報に変換するときの誤変換を抑制できる。
ベルトコンベア6Aによる移動体5の移動を継続していると、図11Dの右図に示すように、通信装置7の受光ユニット81の受光部81Aが、位置情報「150」を示す発光パターンを受光することになる。この状況下では、制御ユニット83は、S106で「YES」と判断し、到達通知を無線で送信する(S108)。目標位置の仕分け機6Bが到達通知を受信すると(若しくは、到達通知を受信した管理サーバからの指令を目標位置の仕分け機6Bが受信すると)、図11Dの左図に示すように、仕分け機6Bが移動体5をベルトコンベア6Aの外部へ押し出し(仕分け機6Bが移動体5を移動させ)、移動体5が目標位置に位置決めされることになる。
なお、現在位置が目標位置を通過した場合には(S107でYES)、制御ユニット83は、異常通知処理を行い、移動処理を終了する(S109)。このようにすることで、異常なエリアへの侵入や誤配送などを移動体5側で防ぐことができる。なお、S109で異常通知処理を行う代わりに、ベルトコンベア6Aを反転駆動して、移動体5の位置を戻すような処理を行っても良い。
以上説明した移動システム100は、所定の移動方向に移動する移動体5と、移動体5を移動させるベルトコンベア6A及び仕分け機6B(移動機構に相当)と、LEDチューブ1(発光チューブに相当)と、通信装置7とを備えている。通信装置7は、発光パターンを受光して発光情報を取得し、発光情報に応じて指令を送信することによって、ベルトコンベア6Aや仕分け機6Bを制御するように構成されている。LEDチューブ1を移動体5の移動方向に沿って配置するとともに、LEDチューブ1と対向するように通信装置7を移動体5に設けることによって、移動システム100を簡単に設置することができる。また、LEDチューブ1と通信装置7が対向するように配置されているため、LEDチューブ1と通信装置7との距離が接近しているので、高い分解能(数cmの位置精度)で移動体5を移動させることができる。
なお、LEDチューブ1は、列状に配置された複数のLED3を有し、発光情報テーブル45に基づいて、発光情報を示す発光パターンでLED3をそれぞれ発光させるように構成されている。このように構成されたLEDチューブ1によれば、多数のLED3を容易に設置することができる。
また、上記の通信装置7は受光窓71Aを備えた筐体71を有し、受光窓71Aに対向していないLED3の発光パターンが遮光されている。これにより、異なる発光パターンによる干渉を抑制できる。また、外部からの光も遮光できる。
更に、受光窓71Aは、2以上のLED3と対向できる長さになっている。これにより、移動体5の移動速度を比較的速く設定したり、LED3の発光パターンの周期的な時間区間(図5に示すタイムスロット)を比較的長く設定したりすることを可能にしている。また、同じLEDブロック31の2以上のLED3が同じ発光パターンで発光するので、受光部81Aの受光量が多くなり、位置情報の誤検出を抑制できる。
なお、受光窓71Aが2以上のLED3と対向するように形成されている場合、図11Cに示すように、異なるLEDブロック31に属する2個のLED3が同時に受光窓71Aに対向することがある。但し、あるLEDブロック31が発光するとき、その両側に隣接するLEDブロック31は発光しないので(図4、図5参照)、図11Cに示すように、受光部81Aは、同時に異なる発光パターンを受光しないで済む。
また、発光情報は、LEDチューブ1における位置を示す位置情報であり、LED3は、位置情報を示す発光パターンでそれぞれ発光する。これにより、発光パターンを受光すれば、移動体5の現在位置を判断することが可能になる。また、通信装置7は、目標位置情報86Bを記憶しており、取得した現在位置情報86Cが目標位置情報86Bであれば、仕分け機6B(移動機構に相当)を制御する。これにより、移動体5を目標位置に位置決めすることができる。
===LEDチューブを用いた移動システム(2)===
図12は、移動システム100の第2形態の説明図である。ここでは、多数のLEDチューブ1を用いた移動システム100について説明する。
管理サーバ92は、通信装置7(図12では不図示)に無線で設定情報を送信し、通信装置7の初期設定部85Dに初期設定(目標位置情報86Bの設定や、移動処理部85Gの行う移動処理のプログラムの設定など)を行わせる。初期設定済みの通信装置7を備えた移動体5が、ベルトコンベア6Aに順番に載せられていく。管理サーバ92は、通信装置7の設定を行うだけであり、その後の移動体5の位置を追跡することは行わない。このため、全ての移動体5の位置を集中管理する場合と比べて、管理サーバ92の負荷は軽い。
ベルトコンベア6Aは、常に一方向に動作し続けており、移動体5は、ベルトコンベア6Aによって、目的のビルまで移動する。ベルトコンベア6Aの移動方向に沿うように、LEDチューブ1が配置されている。ベルトコンベア6Aが長い場合には、2以上のLEDチューブ1が連結用端子22で連結されている。図中の他のLEDチューブ1についても、2以上のLEDチューブ1が連結用端子22で連結されていることがある。
各ビルには、移動体5を所定のフロアまで輸送するためのエレベータ6Cが設けられている。ここでは、仕分け機6Bがベルトコンベア6Aから移動体5を退避スペースに押し出すと、退避スペースに待機している作業者が移動体5をエレベータ6Cに運び込むこととする。エレベータ6Cの移動方向に沿うように、LEDチューブ1が配置されている。エレベータ6Cは、移動体5を移動させる移動機構に相当する。
各フロアには、ベルトコンベア6D〜6Fが2次元的に網目状に配置されている。これらのベルトコンベア6D〜6Fに沿うように、LEDチューブ1が配置されている。ベルトコンベアごとに、エリア番号が付されている。ここでは、仕分け機6Bが第1エリアのベルトコンベア6Dから移動体5を押し出すことによって、第2エリアのベルトコンベア6Eや第3エリアのベルトコンベア6Fに移動体5を移動させることができる。ベルトコンベア6D〜6Fや、これらのベルトコンベアに設置された仕分け機6Bは、移動体5を移動させる移動機構に相当する。
図13は、発光情報の説明図である。
発光情報には、「ビル番号」、「フロア番号」、「エリア番号」、「LEDチューブ番号」及び「LEDブロック番号」が含まれる。「ビル番号」は、LEDチューブ1が設置されているビルを特定するための情報である。「フロア番号」は、LEDチューブ1が設置されているフロアを特定するための情報である。「エリア番号」は、LEDチューブ1が設置されているエリア(又はそのエリアのベルトコンベア)を特定するための情報である。「LEDチューブ番号」は、2以上のLEDチューブ1が連結用端子22で連結されているときに各LEDチューブ1を特定するための情報である。「LEDブロック番号」は、LEDチューブ1におけるLEDブロック31を特定するための情報であり、図6Cの位置情報1〜256に相当する。
各LEDチューブ1のメモリ44の発光情報テーブル45には、各LEDブロック31に、図中の32ビットの発光情報がそれぞれ対応付けられている。言い換えると、発光情報テーブル45には、図6Bの1〜256の発光情報の代わりに、図13に示す32ビットの発光情報が各LEDブロック31にそれぞれ対応付けられている。
移動体5の通信装置7が発光パターンを受光して発光情報を受信すれば、移動体5の現在位置を特定することが可能である。このため、以下の説明では、32ビットの発光情報のことも「位置情報」と呼ぶ。
図14は、第2形態の通信装置7の各種機能のブロック図である。前述の図8Bと比べると、位置情報記憶部86の目標位置情報86Bが複数(ここでは4つ)ある点で異なる。また、イベント情報記憶部87が新たに用意されている。イベント情報記憶部87は、到達通知の送信先(移動機構を特定する情報)と、送信先が行うべき処理の指令とからなるイベント情報87Aを記憶している。目標位置情報86Bが4つあるため、イベント情報87Aも4つある。
ここでは、図12の1番目の移動体5の通信装置7のブロック図を示している。通信装置7のハードウェアは、図8Aとほぼ同様である。
図15は、第2形態の移動処理部85Gの行う移動処理のフロー図である。移動体5がベルトコンベア6Aに載せられたときに、移動処理が開始する。以下、図12の1番目の移動体5の移動処理について説明する。
ベルトコンベア6Aは動作し続けているので、移動体5がベルトコンベア6Aに載せられると、移動体5が移動する(S201)。第1形態の移動システム100と同様に、移動体5には通信装置7が取り付けられており、制御ユニット83は、復号回路81Dからの受信通知を待つ(S202)。受信通知があれば、制御ユニット83は、移動側メモリ83Bに格納された受信情報を取得する(S203)。制御ユニット83は、受信情報が位置情報か否かを判断する(S204)。受信情報が位置情報でない場合には(S204でNO)、制御ユニット83は、異常通知処理を行い、移動処理を終了する(S205)。受信情報が位置情報である場合には(S204でYES)、制御ユニット83は、現在位置が第1の目標位置「P_A」に到達したか否かを判断する(S206)。制御ユニット83は、現在位置が目標位置に到達していないと判断した場合(S206でNO)、目標位置を通過してしまったか否かを判断する(S207)。現在位置が目標位置を通過していなければ(S207でNO)、ベルトコンベア6Aによる移動体5の移動が継続する(S201)。現在位置が目標位置を通過した場合には(S207でYES)、制御ユニット83は、異常通知処理を行い、移動処理を終了する(S209)。これらの処理は、第1形態のS101〜S109の処理とほぼ同じである。
ベルトコンベア6Aによる移動体5の移動を継続していると、通信装置7がLEDチューブ1から目標位置「P_A」に相当する発光パターンを検出することになる。この状況下では、制御ユニット83は、S206で「YES」と判断し、イベント情報記憶部87の第1のイベント情報87Aに基づいて、ベルトコンベア6Aの第2の仕分け機6Bに指令を無線で送信する(S208)。第2の仕分け機6Bは、指令を受信すると、移動体5をベルトコンベア6Aから退避スペースに押し出し、退避スペースに待機している作業者が移動体5をエレベータ6Cに移動させることになる。更に、制御ユニット83は、イベント情報記憶部87の第1のイベント情報87Aに基づいて、エレベータ6Cに上昇指令を無線で送信する(S208)。その後、制御ユニット83は、次の目標位置があるので(S210でYES)、位置情報記憶部86の2番目の目標位置情報86Bに従って目標位置を更新する(S211)。
指令を受信したエレベータ6Cが上昇することによって、移動体5が第2ビル内を移動する(S201)。エレベータ6Cに沿ってLEDチューブ1が配置されており、制御ユニット83は、復号回路81Dからの受信通知があれば(S202)、移動側メモリ83Bに格納された受信情報を取得する(S203)。制御ユニット83は、受信情報が位置情報である場合には(S204でYES)、現在位置が第2の目標位置「P_B」に到達したか否かを判断する(S206)。移動体5が第2の目標位置「P_B」に到達したとき(S206でYES)、制御ユニット83は、第2のイベント情報87Aに基づいて、エレベータ6Cに停止指令を無線で送信する(S208)。エレベータ6Cは、停止指令を受信すると、停止する。ここでは、エレベータ6Cは第3フロアで停止することになる。更に、制御ユニット83は、第2のイベント情報87Aに基づいてエレベータ6Cのブザーを鳴らし、移動体5が第3フロアに到着したことを係員に報知する(S208)。ブザーを聞きつけた係員は、移動体5をエレベータ6Cからベルトコンベア6Dに移し替えることになる。制御ユニット83は、次の目標位置があるので(S210でYES)、3番目の目標位置情報86Bに従って目標位置を更新する(S211)。
その後、制御ユニット83は、ほぼ同様の移動処理を実行し、移動体5が第1エリアのベルトコンベア6Dによって3番目の目標位置「P_C」に到達したとき(S206でYES)、第3のイベント情報87Aに基づいて、第1エリアの第2の仕分け機6Bに指令を送信して移動体5を第3エリアのベルトコンベア6Fに移動させるとともに、第3エリアのベルトコンベア6Fのモータに指令を送信して第3エリアのベルトコンベア6Fを駆動させる(S208)。そして、制御ユニット83は、次の目標位置があるので(S210でYES)、4番目の目標位置情報86Bに従って目標位置を更新する(S211)。更に、制御ユニット83は、ほぼ同様の移動処理を実行し、移動体5が第3エリアのベルトコンベア6Fによって4番目の目標位置「P_D」に到達したとき(S206でYES)、第4のイベント情報87Aに基づいて、第3エリアのベルトコンベア6Fのモータに停止指令を送信し(S208)、移動処理を終了する(S210でNO)。第3エリアのベルトコンベア6Fのモータが指令に従って停止すると、移動体5は、最終的な目標位置「P_D」(図12の星印の位置)で位置決めされることになる。
ところで、複数の移動体5が第3エリアのベルトコンベア6F上にある場合、S208によりベルトコンベア6Fが停止してしまうと、他の移動体5が目標位置に到達できなくなってしまう。そこで、複数の移動体5が第3エリアのベルトコンベア6F上を流れることが想定される場合には、上記のように第3エリアのベルトコンベア6Fのモータを停止させるのではなく、前述の仕分け機によって移動体5をベルトコンベア6Fから押し出しても良い。若しくは、複数の移動体5が第3エリアのベルトコンベア6Fを流れる場合において、或る移動体5の位置決めのために第3エリアのベルトコンベア6Fのモータが停止したときには、他の移動体5の制御ユニット83は、受信情報が変化しないことによってベルトコンベア6Fの停止を認識できるので、ベルトコンベア6Fの停止から所定時間(移動体5がベルトコンベア6Fから取り出されるまでの時間)を経過した後にベルトコンベア6Fのモータの動作開始指令を送信しても良い。この場合、ベルトコンベア6Fの制御装置は、動作開始指令を受信するとモータを動作させることになる。但し、ベルトコンベア6Fの制御装置は、異常通知に従ってモータを停止させたときには、動作開始指令を拒絶しても良い(モータを動作させない)。なお、複数の移動体5Fがベルトコンベア6Fに流れているか否かをベルトコンベア6Fの制御装置が管理しても良い。
上記の第2形態の移動システム100のように、第1形態の移動システム100を応用することが可能である。
===LEDチューブを用いた移動システム(3)===
前述の移動システム100では、発光情報は、LEDブロック31の位置を示す位置情報であった。しかし、次に説明する第3形態の移動システム100のように、発光情報は、位置情報でなくても良い。
また、前述の移動システム100では、移動体5の通信装置7の移動側メモリ83Bに、目標位置を示す目標位置情報86Bが記憶されていた。但し、移動側メモリ83Bに目標位置情報86Bが記憶されていなくても良い。このような場合であっても、以下に説明するように、移動体5を目標位置に位置決めすることが可能である。
図16Aは、移動システム100の第3形態の説明図である。ここでは、説明を容易にするために、移動体5の移動を1次元に限定して説明する。
第3形態の移動システム100は、第1形態の移動システム100とほぼ同様の構成である。移動対象である移動体5は、ベルトコンベア6Aに載せられて移動する。ここでは、出発位置で物品を収容した移動体5が、ベルトコンベア6Aによって移動し、目標位置に到達すると、仕分け機6Gによってベルトコンベア6Aから押し出されて、目標位置に位置決めされる。
2つの仕分け機6Gが、出発位置から目標位置までの間に配置されている。移動体5は、第2の仕分け機6Gによって目標位置に押し出される。第3形態の仕分け機6Gは、動作に時間がかかるため、移動体5が到着する前に予め動作させる必要がある。ここでは一例として、第1の仕分け機6Gによって移動体5を仕分ける場合には、第1の仕分け機6Gよりも所定距離手前の64番のLEDブロック31に移動体5が到達したタイミングで第1の仕分け機6Gを動作させるものとする。また、第2の仕分け機6Gによって移動体5を仕分ける場合には、第2の仕分け機6Gよりも所定距離手前の184番のLEDブロック31に移動体5が到達したタイミングで第2の仕分け機6Gを動作させるものとする。なお、出発位置におけるLED3は、位置情報として「3」を示す発光パターンを発光するものとする。
LEDチューブ1は、移動体5の移動方向に沿うように、すなわちベルトコンベア6Aに沿うように、配置されている。64番及び184番を除くLEDブロック31は、例えば位置情報に従った発光パターンを発光する。64番のLEDブロック31は、第1の仕分け機6Gが接近していることを示す「第1の接近情報」を示す発光パターンを発光する。184番のLEDブロック31は、第2の仕分け機6Gが接近していることを示す「第2の接近情報」を示す発光パターンを発光する。なお、図16Aの「近1」は、LED3が「第1の接近情報」を示す発光パターンで発光することを示している。また、同図の「近2」は、LED3が「第2の接近情報」を示す発光パターンで発光することを示している。
LEDチューブ1のメモリ44の発光情報テーブル45には、64番のLEDブロック31に「第1の接近情報」が対応付けられており、184番のLEDブロック31に「第2の接近情報」が対応付けられている。「第1の接近情報」及び「第2の接近情報」は、複数の移動機構の中から制御対象となる移動機構(ここでは仕分け機6G)を特定するための特定情報に相当する。例えば、図13の発光情報の拡張用ビットを変えることによって、発光情報が接近情報であることを示すことができる。
図16Bは、第3形態の通信装置7の各種機能のブロック図である。前述の図8Bや図14と比べると、目標位置情報86Bを記憶していない点で異なる。代わりに、移動処理の制御対象となる仕分け機6Gを特定するイベント情報87Aが、イベント情報記憶部87に記憶されている。
図17は、第3形態の移動処理部85Gの行う移動処理のフロー図である。図18A〜図18Dは、移動処理中の様子の説明図である。図18A〜図18Dの各図の左側には、移動処理中の移動体5の位置が示されている。右側には、受光窓71Aから見えるLEDチューブ1の様子が示されている。LED3を示す四角形の中には、そのLED3の発光パターンの示す発光情報が記載されている。また、あるタイミングで発光するLED3を太線で示し、消灯しているLED3を点線で示している。
図18Aに示すように、移動体5がベルトコンベア6Aに載せられると、移動体5が移動する(S301)。移動体5には通信装置7が取り付けられており、制御ユニット83は、復号回路81Dからの受信通知を待つ(S302)。受信通知があれば、制御ユニット83は、移動側メモリ83Bに格納された受信情報を取得する(S303)。
第3形態では、制御ユニット83は、受信情報が接近情報か否かを判断する(S304)。受信情報が接近情報でない場合には(S304でNO)、ベルトコンベア6Aによる移動体5の移動が継続する(S301)。受信情報が接近情報の場合には(S304でYES)、制御ユニット83は、接近情報とイベント情報87Aとに基づいて、移動処理の制御対象となる移動機構が接近しているのか否かを判断する(S305)。具体的には、制御ユニット83は、接近情報の示す移動機構と、イベント情報記憶部87のイベント情報87Aの示す移動機構(ここでは第2の仕分け機6G)とが一致するか否かを判断する(S305)。制御対象が接近していない場合には(S305でNO)、ベルトコンベア6Aによる移動体5の移動が継続する(S301)。
図18Bに示すように、受信情報が「第1の接近情報」の場合、制御ユニット83は、S304で「YES」と判断する。但し、「第1の接近情報」は、第1の仕分け機6Gの接近を示す情報であり、第2の仕分け機6Gの接近を示すものではないので、制御ユニット83は、S305では「NO」と判断し、ベルトコンベア6Aによる移動体5の移動が継続する(S301)。
図18Cに示すように、受信情報が「第2の接近情報」の場合、制御ユニット83は、S304で「YES」と判断する。また、「第2の接近情報」は、第2の仕分け機6Gの接近を示す情報であるので、制御ユニット83は、S305で「YES」と判断し、イベント情報87Aの示す制御対象(ここでは、第2の仕分け機6G)に、指令を無線で送信する(S306)。
第2の仕分け機6Gが指令を受信すると、第2の仕分け機6Gは、移動体5が到着する前に動作を開始する。その後、図18Dに示すように、移動体5は、第2の仕分け機6Gによって、ベルトコンベア6Aから押し出されて、目標位置に位置決めされる。
上記の移動システム100では、発光情報の中に、複数の仕分け機6G(移動機構)の中から制御対象となる仕分け機6Gを特定するための接近情報(特定情報)が含まれており、接近情報に対応付けられたLED3は、接近情報を示す発光パターンで発光する。これにより、発光パターンを受光すれば、接近する仕分け機6Gを特定することが可能になる。また、通信装置7は、制御対象となる移動機構を特定するイベント情報87Aを記憶しており、接近情報の示す移動機構と、イベント情報87Aの示す移動機構とが一致すれば、接近情報の示す移動機構(ここでは第2の仕分け機6G)を制御する。これにより、移動体5を所定の位置に移動させることができる。
上記のように、移動側メモリ83Bに目標位置情報86Bが記憶されていなくても、移動体5を目標位置に位置決めすることができる。第3形態の移動システム100によれば、レイアウト変更などによって第2の仕分け機6Gの配置が変更されても、移動側メモリ83Bに設定する情報を変更しなくて済むという利点がある。(これに対し、前述の第1形態や第2形態では、移動側メモリ83Bに設定する目標位置情報86Bを変更する必要がある。)
===LEDチューブを用いた移動システム(4)===
図19Aは、移動システム100の第4形態の説明図である。図19Bは、移動体5の移動速度のグラフである。
移動対象である移動体5は、不図示の駆動機構を備えており、レール6Hの上を走行する。不図示の駆動機構は、移動体5を移動させる移動機構に相当する。
LEDチューブ1は、移動体5の移動方向に沿うように、すなわちレール6Hに沿うように、配置されている。64番のLEDブロック31は、「第1の移動速度情報」を示す発光パターンを発光する。121番のLEDブロック31は、「第2の移動速度情報」を示す発光パターンを発光する。目標位置に位置する184番のLEDブロック31は、「到着情報」を示す発光パターンを発光する。
言い換えると、LEDチューブ1のメモリ44の発光情報テーブル45には、64番のLEDブロック31に「第1の移動速度情報」が対応付けられており、121番のLEDブロック31に「第2の移動速度情報」が対応付けられており、184番のLEDブロック31には「到着情報」が対応付けられている。「第1の移動速度情報」、「第2の移動速度情報」及び「到着情報」は、不図示の駆動機構を制御対象として特定した特定情報であるとともに、制御対象の行うべき処理のパラメータ(ここでは移動速度)を設定するパラメータ情報でもある。例えば、図13の発光情報の拡張用ビットを変えることによって、発光情報が移動速度情報や到着情報であることを示すことができる。
なお、「第1の移動速度情報」は、移動速度V1を示す情報である。「第2の移動速度情報」は、移動速度V2を示す情報である。なお、移動体5の初期速度V0に対して、移動速度V1及びV2は、V0>V1>V2(>0)の関係になっている。
図19Aに示すように、移動体5は、初期速度V0で移動している。移動体5の通信装置7は、LEDチューブ1から「第1の移動速度情報」を示す発光パターンを受光したとき、その第1の移動速度情報に従って駆動機構(不図示)を制御して、移動速度を移動速度V1に変更する。移動体5の通信装置7が、LEDチューブ1から「第2の移動速度情報」を示す発光パターンを受光したとき、その第2の移動速度情報に従って駆動機構を制御して、移動速度を移動速度V2に変更する。また、移動体5の通信装置7が、LEDチューブ1から「到着情報」を示す発光パターンを受光したとき、駆動機構を制御して、移動体5を停止させる(移動速度をゼロにする)。このように、初期速度V0でレール6Hの上を移動する移動体5は、目標位置の手前で徐々に減速し、目標位置で停止することによって、目標位置に位置決めされる。
上記の説明のように、発光情報は、位置情報や接近情報だけでなく、様々な情報を採用することが可能である。
第4形態においても、第3形態と同様に、移動側メモリ83Bに目標位置情報86Bを記憶せずに、移動体5を目標位置に位置決めすることができる。このため、レイアウト変更などによって第2の仕分け機6Gの配置が変更されても、移動側メモリ83Bに設定する情報を変更しなくて済む。
===LEDチューブの敷設===
次に、移動システム100を構築するためのLEDチューブ1の敷設方法について説明する。ここでは、3番ビルの第5フロアの12番エリアにおいて、3本のLEDチューブ1を連結して敷設して、図16Aに示す第3形態の移動システム100を構築するものとする。
図20は、LEDチューブ1の敷設方法のフロー図である。
まず、作業者は、3本のLEDチューブ1、専用受光機及び設定端末91を準備する(S401)。専用受光機は、設定端末91に接続されており、LED3の発光パターンを受光して発光情報を設定端末91に出力することができる。
次に、作業者は、3本のLEDチューブ1を仮設置する(S402)。ここでは、3本のLED3が、ベルトコンベアに沿ってほぼ一直線上に並べられることになる。LEDチューブ1の長さは約10mなので、基準位置(0m)にLEDチューブ1の端を合わせると、基準位置から10m先と20m先に、LEDチューブ1の連結用端子22が連結できるように配置されている。
次に、作業者は、LEDチューブ1の設定端子に設定端末91を接続し、LEDチューブ1のメモリ44に所定の情報を設定する(S403)。既にLEDチューブ1が仮設置されているので、作業者は、基準位置(0m)にあるLEDチューブ1のメモリ44に、ビル番号「3」、フロア番号「5」、エリア番号「12」及びLEDチューブ番号「0」を設定する。作業者は、他の2本のLEDチューブ1に対しても、設定端末91を順に接続し、メモリ44に所定の情報を設定する。なお、他の2本のLEDチューブ1のメモリ44には、ビル番号、フロア番号及びエリア番号は同じ情報が設定され、LEDチューブ番号は「1」又は「2」が設定される。
なお、基準位置(0m)にあるLEDチューブ1のメモリ44に「マスタ・スレーブ情報」として「マスタ」を設定し、他の2本のLEDチューブ1のメモリ44に「マスタ・スレーブ情報」として「スレーブ1」又は「スレーブ2」を設定し、「マスタ」のLEDチューブ1のメモリ44の情報を設定端末91が管理することによって、他の2本の情報も管理できるようにしても良い。但し、ここでは、「LEDチューブ番号」を「マスタ・スレーブ情報」として代わりに用いる。
S403の設定後、各LEDチューブ1の制御ユニット83は、設定された情報(ビル番号、フロア番号、エリア番号及びLEDチューブ番号)に基づいて、各LEDブロック31に対応するそれぞれの発光情報(図13参照)を自動的に生成し、発光情報テーブル45を生成する。なお、発光情報の中のLEDブロック番号は、デフォルトの値として予め設定されている。各LEDブロック31と発光情報とを対応付けた発光情報テーブル45は、それぞれのLEDチューブ1のメモリ44に記憶される。
次に、作業者は、基準位置(0m)から10m先と20m先において、連結用端子22を接続することによって、3本のLEDチューブ1を連結する(S404)。このとき、作業者は、LEDチューブ1の接着面21B(発光面21Aとは反対側の面)から接着シールを剥がし、LEDチューブ1の発光面21Aがベルトコンベア側に向くように接着面21Bを壁などに貼り付けることによって、LEDチューブ1を最終設置しても良い。
S404の連結後、作業者は、設定端末91を、LEDチューブ番号「0」のLEDチューブ1(若しくは「マスタ」のLEDチューブ1)に接続する。設定端末91は、LEDチューブ番号を指定することによって、LEDチューブ番号「0」のLEDチューブ1の設定だけでなく、他のLEDチューブ1の設定もできる。例えば、設定端末91がLEDチューブ番号「2」を指定した場合、LEDチューブ番号「0」及び「1」のLEDチューブ1は、設定端末91からの設定情報を連結用端子22(及び連結用インターフェース回路48:図3参照)を介して隣のLEDチューブ1に転送し、LEDチューブ番号「2」のLEDチューブ1は、隣のLEDチューブ1から転送された設定情報に基づいて設定される。
次に、作業者は、専用受光機を用いて、LEDチューブ1の動作を確認する(S405)。具体的には、LEDチューブ1の任意の位置においてLED3の発光パターンを専用受光機で読み取り、発光情報(ビル番号、フロア番号、エリア番号、LEDチューブ番号、LEDブロック番号)が正しいかどうかを確認する(若しくは、要求される位置精度に収まっているかを確認する)。
発光情報が位置情報だけならば、言い換えると、各LED3が位置情報を示す発光パターンで発光するだけならば、この段階でLEDチューブ1の敷設は完了する。但し、第3形態(図16A参照)の移動システム100の場合、位置情報以外の発光情報として、接近情報を設定する必要がある。そこで、次に作業者は、LEDチューブ1の発光情報の一部を変更して、接近情報を設定する(S406)。
作業者は、仕分け機6Gから所定距離(例えば1m)だけ手前の位置において、LED3の発光パターンを専用受光機で読み取る。これにより、作業者は、設定端末91上において、そのLED3の発光情報(ここではビル番号、フロア番号、エリア番号、LEDチューブ番号、LEDブロック番号)を特定できる。ここでは、特定された発光情報は、ビル番号「3」、フロア番号「5」、エリア番号「12」、LEDチューブ番号「0」、LEDブロック番号「64」であるとする。次に、作業者は、設定端末91上において、LEDチューブ番号「0」のメモリ44に登録されている発光情報テーブル45を表示し、LEDブロック番号「64」に対応付けられている発光情報を「第1の接近情報」に変更する(S406)。同様の手順により、作業者は、「第2の接近情報」を、LEDチューブ1のメモリ44の発光情報テーブル45に登録する。
なお、LEDブロック31が「接近情報」以外の発光パターンで発光する場合においても、変更対象となるLEDブロック31の位置を専用受光機で特定し、特定されたLEDブロック31に対応付けられている発光情報を変更すれば良い。例えば、第4形態(図19A参照)のLEDチューブ1の場合、発光情報として移動速度情報や到着情報が設定されることになる。
移動体5の通信装置7に目標位置情報86Bを設定することがある。このような場合には、目標位置における発光パターンを専用受光機で読み取り、設定端末91は、その発光パターンの示す位置情報(ビル番号、フロア番号、エリア番号、LEDチューブ番号、LEDブロック番号)を管理サーバ92に登録する。そして、その目標位置に移動体5を位置決めする際に、管理サーバ92は、その移動体5の通信装置7の位置情報記憶部86に、登録されている位置情報を目標位置情報86Bとして設定する。
===その他===
上記の実施形態は、主にLEDチューブ、移動システム、LEDチューブの敷設方法について記載されているが、その記載の中には、移動方法、LEDチューブの設定方法、移動システムの製造方法、などの開示が含まれていることは言うまでもない。
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
<移動システムについて>
上記の移動システムは、商品などの物品を輸送する物流システムに限られるものではない。例えば、前述の移動体5を鉄道車両に置き換えて、車両の移動システム(交通システム)を構成しても良い。若しくは、配管内を検査する検査装置を移動体とし、配管内にLEDチューブを配置することによって、検査装置を移動させる移動システムを構成することもできる。なお、LEDが可視光を発光する場合、配管内にLEDチューブを配置すれば、LEDチューブを配管内の照明装置として利用することもできる。
<移動方向について>
前述の移動システムによれば、移動体5は、ベルトコンベア6Aや、エレベータ6Cや、レール6Hなどによって移動方向が制限されており、このように制限された移動方向に沿ってLEDチューブ1が配置されている。但し、これに限られるものではなく、移動体5の移動方向を制限する手段がなくても良い。
ところで、移動体5の移動方向を制限する手段が無い場合、移動体5の移動中にLEDチューブ1と通信装置7との対向関係がずれるおそれがある。そこで、通信装置7が、受光窓71Aに対向する2以上のLEDの位置を検出することによってLEDチューブ1の設置方向を解析し、解析した設置方向に沿って移動体5を移動させるように、移動機構を制御しても良い。これにより、LEDチューブ1のLED3を追尾するように移動体5が移動するので、移動中もLEDチューブ1と通信装置7が対向し続けることができる。
なお、通信装置7にカメラを搭載し、LEDチューブ1の多数のLED33が含まれるような撮影範囲で画像を撮影し、発光点の位置を画像解析することによって、LEDチューブ1の曲率などを求めても良い。そして、LEDチューブ1の曲率に応じた移動速度で移動体5の移動を制御しても良い。
<LEDの配線について>
前述の図4のLEDブロック群32の配線図によれば、カソード制御線は2個のLEDブロック31に接続されており、アノード制御線は128個のLEDブロック31に接続されている。但し、LEDブロック群32の配線は、これに限られるものではない。
例えば、図21に示すように、カソード制御線もアノード制御線も1個のLEDブロック31に接続されるように配線しても良い。このような配線によれば、それぞれのLEDブロック31の発光タイミングを任意に変えることができる。(これに対し、図4の配線によれば、奇数番目のLEDブロック31と偶数番目のLEDブロック31が交互に発光する。)また、このような配線によれば、隣接するLEDブロック31が同じ発光パターンで発光するように制御することによって、LEDブロックのLEDの数を実質的に整数倍にすることも可能である。但し、図21によれば、配線数が増えてしまう。
<LEDブロックについて>
前述のLEDブロック31は、2以上のLED3から構成されており、同じLEDブロック31のLED3が同じ発光パターンで発光しているが、これに限られるものではない。LEDブロックを1個のLEDから構成することにより、個々のLEDがそれぞれ異なる発光パターンで発光するようにしても良い。
<LED制御部について>
前述の図3のLEDチューブ1によれば、LED制御部4がLEDブロック群32などと一体化されていた。但し、LED制御部4をLEDブロック群32と別体に構成し、LED制御部4とLEDブロック群32の間をケーブルで接続するように構成することも可能である。
<LEDの発光波長について>
LED3は、可視光を発光することが望ましい。つまり、LED3の発光波長が、可視光の領域である380nm〜780nmの範囲内であることが望ましい。LED3が可視光を発光することによって、例えば次のような処理が可能になる。
例えば、既に説明したように、発光情報にスクランブルをかけることにより、発光パターンがちらつかずに視認されるようになり、点灯状態が安定して視認されやすくなる。つまり、LED3が常時点灯しているように見せかけることができる。また、常時点灯状態が正常状態だとすれば、LED3が故障して消灯状態になったときに、LED3の故障を視認することができる。
また、移動体5の速度や移動方向などの情報を視認可能に表示することが可能になる。具体的には、移動体5の速度が速いときにはLED3を速く点滅させ、移動体5の速度が遅いときにはLED3を遅く点滅させることによって、速度の情報を視認できるようにしても良い。また、移動体5の移動方向に合わせて複数のLED3(若しくはLEDブロック31)を順に点灯させることによって、点灯するLED3が流れるように表示して、移動方向の情報を視認できるようにしても良い。
前述の車両の移動システム(交通システム)でLED3が可視光を発光する場合には、LED3からの可視光を運転士が視認することによって、夜間でも車両の進行方向を認識でき、運転士が車両の速度制御を行うことが可能になる。
また、異常停止した場合に、LED3を点灯させて作業者に報知させることができる。また、単に異常の有無を報知するだけでなく、異常が発生した場所等の情報を作業者に表示しても良い。例えば、異常が発生した場所に向かってLED3(若しくはLEDブロック31)を順に点灯させることによって、作業者を異常発生場所に誘導するようにLED3を点灯させることが可能である。
なお、LED3が可視光を発光することによって、上記の情報(異常情報、故障情報、速度情報、方向情報など)だけでなく、他の様々な情報も作業者が視認できるように表示可能になる。
<レールについて>
図19Aに示す第4形態の移動システムによれば、LEDチューブ1とレール6Hが別体に構成されている。但し、LEDチューブがレールとして機能するように構成しても良い。このようにすれば、移動体5の移動方向に沿ってLEDチューブを配置することや、LEDチューブと通信装置7とを対向するように配置することが容易になる。
なお、LEDチューブがレールとしても機能するように構成した場合、通常、LEDチューブの発光面は上を向き、移動体5に取り付けられる通信装置7の受光窓71Aは、発光面の上から覆い被さるように下向きに配置されることになる。このように、LEDチューブ1の発光方向は、水平方向に限らず、垂直方向でも良いし、他の方向でも良い。