JP5961994B2 - 高防湿性フィルム及びその製造方法 - Google Patents
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Description
1.基材フィルムの少なくとも片面に、有機珪素化合物及び脂環式炭化水素を蒸着用モノマーガスとして使用するプラズマCVD法により、1層またはそれ以上の珪素含有炭化水素層を設けてなる高防湿性フィルム。
2.前記1層またはそれ以上の珪素含有炭化水素層の層厚の合計が5〜200nmであって、該層中に存在する珪素の原子数(Si)に対する、脂環式炭化水素由来の炭素の原子数(CH)の比(CH/Si)が、0.30〜3.00であることを特徴とする、上記1に記載の高防湿性フィルム。
3.L*a*b*表色系におけるL*が78〜90であり、a*が0.1〜2.0であり、b*が0〜30であることを特徴とする、上記1または2に記載の高防湿性フィルム。
4.40℃・相対湿度100%における水蒸気透過率が1.0g/m2・day・atm以下であることを特徴とする、上記1〜3のいずれかに記載の高防湿性フィルム。
5.少なくとも、上記1〜4のいずれかに記載の高防湿性フィルムからなる層と、最表層となるヒートシール性樹脂層とを有することを特徴とする、積層材。
6.上記5に記載の積層材を用い、ヒートシール性樹脂層を熱融着して製袋または製函したことを特徴とする包装用容器。
<I>本発明の高防湿性フィルムの層構成
図1は、本発明の高防湿性フィルムの層構成についてその一例を示す概略的断面図である。
図1に示されるように、本発明の高防湿性フィルムは、基材フィルム1、及び珪素含有炭化水素層2からなる構成を基本とする。
また、珪素含有炭化水素層2上に、さらなる機能層を積層してもよく、例えば、製袋又は製函のために、最表層としてヒートシール性樹脂層を積層して、包装材とすることができる。
また、珪素含有炭化水素層2は、基材フィルム1の両面に設けてもよい。
以下、本発明において使用される樹脂名は、業界において慣用されるものが用いられる。
本発明において、基材フィルムとしては、化学的ないし物理的強度に優れ、珪素含有炭化水素層を形成する条件に耐え、この層の特性を損なうことなく良好に保持し得ることができる任意の透明樹脂フィルムを使用することができる。
基材フィルムの厚さは特に限定されないが、取り扱い性や強度等の観点から、通常は10〜300μm、より好ましくは10〜150μmのものが使用される。
本発明の高防湿性フィルムの製造において、基材フィルムの少なくとも片面に、有機珪素化合物及び脂環式炭化水素を蒸着用モノマーガスとして使用するプラズマCVD法により、1層またはそれ以上の珪素含有炭化水素層を積層する。
また、水蒸気透過率は、水蒸気透過率測定装置(MOCON社製 PERMATRAN3/33)を用いて、測定温度40℃、相対湿度100%で測定される値である。
また、L*a*b*表色系における各値は、JIS Z 8722に記載された方法に準拠し、コニカミノルタ製分光測色計CM−2600dを用いて測定される値である。
特に、脂環式炭化水素としてシクロヘキサンを使用することにより、緻密な膜質を形成可能であり、また、極めて高い透明性及び水蒸気バリア性が得られる。
本発明の高防湿性フィルムは、基材フィルム上に、上記珪素含有炭化水素層を、プラズマCVD装置を用いて、プラズマCVD法により積層することにより製造される。
プラズマCVD法による本発明の高防湿性フィルムの製造方法について、その一例を挙げて説明する。
図示しないが、本発明において、珪素含有炭化水素層は、単層であっても、2層以上からなる多層であってもよく、多層である場合は、各層中の原子組成は同じでも、異なっていてもよい。
決定することができる。また、キャリアガスとしての不活性ガスは、成膜速度の観点から、好適には、0〜90vol%の範囲で混入される。
本発明の高防湿性フィルムは、任意の機能層をさらに積層したり、任意の機能フィルムとラミネートしたりすることにより、積層材を形成することができる。
本発明の高防湿性フィルムを含む積層材は、優れた水蒸気バリア性、酸素バリア性及び透明性が要求される種々の用途に使用することができる。
[実施例1]
厚さ12μmのPETフィルム(ユニチカ製エンブレット)を、巻き取り式プラズマCVD装置に装着し、そのコロナ処理面上に、下記条件にて、厚さ50nmの珪素含有炭化水素を形成し、本発明の高防湿性フィルムを製造した。
供給ガス:HMDSO:シクロヘキサン=1:9(単位:slm)のガス組成物
成膜室の真空度:3.0Pa
供給電力:22kW
フィルム搬送速度:50m/min
厚さ12μmのPETフィルム(ユニチカ製エンブレット)を、実施例1と同じプラズマCVD装置に装着し、そのコロナ処理面上に、下記条件にて、厚さ50nmの珪素含有炭化水素層を形成し、本発明の高防湿性フィルムを製造した。
供給ガス:HMDSO:シクロヘキサン=1:4.5(単位:slm)のガス組成物
成膜室の真空度:3.0Pa
供給電力:22kW
フィルム搬送速度:50m/min
厚さ12μmのPETフィルム(ユニチカ製エンブレット)を、実施例1と同じプラズマCVD装置に装着し、そのコロナ処理面上に、下記条件にて、厚さ50nmの珪素含有炭化水素層を形成し、本発明の高防湿性フィルムを製造した。
供給ガス:HMDSO:シクロヘキサン=1:1(単位:slm)のガス組成物
成膜室の真空度:3.0Pa
供給電力:22kW
フィルム搬送速度:50m/min
厚さ12μmのPETフィルム(ユニチカ製エンブレット)を、実施例1と同じプラズマCVD装置に装着し、そのコロナ処理面上に、下記条件にて、厚さ50nmの炭化水素層を形成し、積層フィルムを製造した。
供給ガス:アルゴン:シクロヘキサン=1:6(単位:slm)のガス組成物
成膜室の真空度:3.0Pa
供給電力:22kW
フィルム搬送速度:50m/min
厚さ12μmのPETフィルム(ユニチカ製エンブレット)を、実施例1と同じプラズマCVD装置に装着し、そのコロナ処理面上に、下記条件にて、厚さ50nmの酸化珪素蒸着層を積層し、積層フィルムを製造した。
供給ガス:HMDSO:酸素=1:3(単位:slm)のガス組成物
成膜室の真空度:3.0Pa
供給電力:22kW
フィルム搬送速度:50m/min
実施例1〜3及び比較例1〜2で得られたフィルムについて、層の厚さ、層中の珪素原子数に対する炭化水素由来の炭素原子数の比(CH/Si)、色相(L*a*b*表色系におけるL*値、a*値、b*値)及び水蒸気透過率を、下記の方法により測定した。結果を以下の表1に示す。
PET基材フィルムに、珪素含有炭化水素層または酸化珪素蒸着層を積層し、その厚さを、Sloan社製表面形状測定器(DEKTAK3030)で測定した。
X線光電子分光分析装置(島津製作所製 製品名「ESCA−3400」)を用いて、励起X源;AlKα(15kV、120W)、検出角度:90°、測定面積:6.0mmΦの条件下でスペクトルを測定し、得られた炭素含有率からHMDSO由来の炭素含有率を差し引いたものを炭化水素由来の炭素含有率とした。次いで得られた同炭化水素由来の炭素含有率と珪素含有率の比をCH/Siとした。
色相は、JIS Z 8722に記載された方法に準拠し、コニカミノルタ製分光測色計CM−2600dを用いて、光源として標準イルミナントD65(色温度が6504Kに近似する昼光。平均的な昼色の分光分布を持つ光。紫外域を比較的多く含んでいる。)を用いて、視野角10°で、専用白色板使用条件下で反射光により測定した。
水蒸気透過率は、水蒸気透過率測定装置(MOCON社製 PERMATRAN3/33)を用いて、測定温度40℃、相対湿度100%で、珪素含有炭化水素層の側から浸入し、基材フィルムの側へ透過する水蒸気の量を測定した。
2、2a、2b 珪素含有炭化水素層
21 プラズマCVD装置
22、42 成膜室
23、43 巻き出しロール
24、33 補助ロール
25 冷却・電極ドラム
26 ガス供給装置
27、28 原料揮発供給装置
29 原料供給ノズル
30 グロー放電プラズマ
31 電源
32 マグネット
34、53 巻き取りロール
35 真空ポンプ
Claims (4)
- 基材フィルムの少なくとも片面に、有機珪素化合物及び脂環式炭化水素を蒸着用モノマーガスとして使用したプラズマ化学気相成長法による酸素バリア性、水蒸気バリア性及び透明性を付与するためのバリア層である蒸着層が1層またはそれ以上の層である珪素含有炭化水素層を配置してなる高防湿性フィルムにおいて、
該珪素含有炭化水素層の層厚の合計が5〜200nmであり、該層中に存在する珪素の原子数(Si)に対する、脂環式炭化水素由来の炭素の原子数(CH)の比(CH/Si)が、0.30〜3.00であり、
さらに、L*a*b*表色系におけるL*が78〜90であり、a*が0.1〜2.0であり、b*が0〜30であることを特徴とする
上記の高防湿性フィルム。 - 40℃・相対湿度100%における水蒸気透過率が1.0g/m2・day・atm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の高防湿性フィルム。
- 少なくとも、請求項1または2に記載の高防湿性フィルムからなる層と、最表層となるヒートシール性樹脂層とを有することを特徴とする、積層材。
- 請求項3に記載の積層材を用い、ヒートシール性樹脂層を熱融着して製袋または製函したことを特徴とする包装用容器。
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