JP5969912B2 - 運転効率推定装置およびプログラム - Google Patents
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Description
前記運転効率計算部は、再選択されたこれら対象データ組Dtごとに求めた、当該全体流量Qtに関する流量変化率λtと、前記全体流量Qt、前記電力使用量Wti、および前記偏回帰係数aiと、流量変化率と運転効率との関係を近似する1次関数の傾きを示す前記コンプレッサCiごとの運転効率特性係数biとを用いて、当該全体流量Qtに関する流量算出式を、対象データ組Dtごとにn個生成し、これら流量算出式を連立方程式として解くことにより、前記運転効率特性係数biを計算するようにしたものである。
また、対象データ組Dtを2×n組用意して、連立方程式を解くことにより、当該コンプレッサCiの偏回帰係数aiおよび当該コンプレッサCiの偏回帰係数aiを同時に計算することが出来、それにより個々のコンプレッサごとの運転効率Uxiを個別に求めることができる。
まず、本発明の原理について説明する。
n(nは2以上の整数)台のコンプレッサC1〜Cnが並列運転される圧縮空気供給システムにおいて、各コンプレッサC1〜Cnの運転効率を、従来の方法で個別に観測して分析した結果、コンプレッサCi(i=1〜nの整数)において、電力使用量Wiと圧縮空気の空気流量Qiとの間に相関関係があることが確認された。一方、コンプレッサCiの原単位からなる運転効率Uiは、電力使用量Wiと空気流量Qiとの積で求められるため、この相関関数の傾きを推定することにより運転効率Uiを推定することができる。
しかしながら、前述したように、各コンプレッサC1〜Cnの運転状態が負荷変動に応じて変更されるため、実測された全体流量Qと電力使用量Wiとの関係に、運転管理上無視できない程度のばらつきが生じ、運転効率Uiを精度良く求めることは難しい。
の運転効率Ui[m3/kWh]を示している。このグラフによれば、流量変化率λが0以上の正側領域、すなわち直前時間に比べて空気流量が同じまたは増加している場合、コンプレッサCiの運転効率Uiはほぼ一定であり、流量変化率λが0より小さい負側領域、すなわち直前時間に比べて空気流量が減少した場合、その流量変化率λの大きさに応じて運転効率Uiが低減している。この原因の1つとして、空気流量の減少時に、コンプレッサCiが流量を低下させようとして流量絞りを先に絞るが、流量絞りの動作よりも時間遅れを生んだ状態でモータの運転が低下するため、無駄な電流消費が発生することが考えられる。
次に、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる運転効率推定装置10について説明する。図1は、運転効率推定装置の構成を示すブロック図である。
次に、図1を参照して、運転効率推定装置10の構成について説明する。
運転効率推定装置10には、主な機能部として、データ収集部11、操作入力部12、画面表示部13、記憶部14、データ組選択部15、および運転効率計算部16が設けられている。
画面表示部13は、LCDなどの画面表示装置からなり、運転効率推定のための操作画面や各機能部で得られたデータ画面を表示する機能を有している。
プログラム14Pは、コンピュータで実行することにより各機能部を実現するためのプログラムであり、外部装置や記録媒体から読み込まれて、予め記憶部14に格納される。
データ組14Aは、データ収集部11により収集された、各時間tにおける各コンプレッサCiでの電力使用量Wtiと全体流量Qtとの組からなるデータである。
図4は、データ組の構成例である。ここでは、データ収集部11で収集された電力使用量Wtiおよび全体流量Qtが時間tごとに格納されている。
図5は、係数データの構成例である。ここでは、コンプレッサCiごとに、偏回帰係数aiが格納されている。なお、この例では、コンプレッサCiごとに、後述の使用量変動に対する応答性の指標として運転効率特性係数biも格納されている。
次に、本実施の形態にかかる運転効率推定装置10の動作について説明する。
まず、図6を参照して、運転効率推定装置10での運転効率計算処理について説明する。図6は、第1の実施の形態にかかる運転効率計算処理を示すフローチャートである。
データ組選択部15は、操作入力部12で検出されたオペレータ操作に応じて、あるいは一定時間ごとに、あるいは、プログラム等で設定された時間帯毎に、図6の運転効率計算処理を実行する。なお、運転効率計算処理にあたって、記憶部14には、データ収集部11により収集された各時間tにおけるデータ組14Aが予め格納されているものとする。
ここで、Qt<Qt−1の場合(ステップ101:NO)、データ組選択部15は、ステップ100へ戻って、未選択の時間におけるデータ組を新たに選択する。
ここで、定格運転範囲で運転されていないコンプレッサCiが存在する場合(ステップ102:NO)、データ組選択部15は、ステップ100へ戻って、未選択の時間におけるデータ組を新たに選択する。
一方、運転中のすべてのコンプレッサCiが定格運転範囲で運転されている場合(ステップ102:YES)、データ組選択部15は、当該データ組を対象データ組Dtとして抽出し、記憶部14に格納する(ステップ103)。
この一覧表示画面により、各コンプレッサC1〜Cnに関する運転状況および運転効率を、容易に確認できるとともに、コンプレッサC1〜Cn間で容易に比較することができる。
このように、本実施の形態は、データ組選択部15が、記憶部14に格納されているデータ組14Aのうちから、前記全体流量Qtが一定状態または増加中にあるデータ組を対象データ組Dtとしてm個(m>n)選択し、運転効率計算部16が、これら対象データ組Dtに基づいて、当該全体流量Qtからなる目的変数を当該電力使用量Wtiからなる説明変数で表す重回帰式を求めることにより、当該重回帰式の偏回帰係数aiからなるコンプレッサCiの運転効率Uiを計算するようにしたものである。
まず、ステップ100〜104と同様にして、定格運転で全体流量Qtが一定状態または増加中である時間帯のデータ組Dtを、コンプレッサの台数nのk倍のm個分だけ抽出する。この際、kやmは、適宜設定し必要に応じて調整すればよい。
次に、ステップ105〜106と同様にして、m個の半分くらいあるいは適宜所要数のデータ組m1個を用いて重回帰分析を行い、重回帰式を得る。
ここで、逆算により得られたQt’と、m2個のデータ組の全体流量Qt(実測値)とを比較し、両者の流量差ΔQ=|Qt’−Qt|が許容範囲として想定できる範囲Eq(実用上の許容誤差)に収まっているか判定し、ΔQがEqの範囲に収まっていれば、
重回帰分析により求めた運転効率Uiに妥当性があると判定し、当該運転効率Uiを現在の運転効率(原単位)として保存あるいは表示すればよい。
そして、抽出したデータ組を用いて重回帰分析を再実行し、ΔQとEqとの比較により、運転効率Uiの妥当性が得られるまで、データ組の再抽出を繰り返し実行すればよい。また、再抽出を規定回数繰り返しても運転効率Uiの妥当性が得られない場合には、アラームを出力したり、許容範囲Eqを見直したりすればよい。
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる運転効率推定装置10について説明する。
第1の実施の形態では、全体流量Qtが一定状態または増加中の場合を対象として、コンプレッサCiの運転効率Uiを計算する場合を例として説明した。本実施の形態では、全体流量Qtが減少中の場合を対象として、コンプレッサCiの運転効率Uiを計算する場合について説明する。
さらに、コンプレッサC1〜Cn全体の全体流量Qtと各コンプレッサCiの電力使用量Wtiとは、大幅な設備を追加することなく、一般的な圧縮空気供給システム1において、時間tごとに容易に測定できる。
また、この後、任意の時間xにおけるQx,Qx−1を式(4)に代入して求めたλxと、先に求めた当該コンプレッサCiのai,biとを式(2)に代入して、時間xにおける各コンプレッサCiの運転効率Uxiを求めるようにしたものである。
運転効率計算部16は、再選択されたこれら対象データ組Dtごとに求めた、当該全体流量Qtに関する単位時間当たりの流量変化率λtと、全体流量Qt、電力使用量Wti、および偏回帰係数aiと、コンプレッサCiごとの流量変化率と運転効率との関係を近似する1次関数の傾きを示す運転効率特性係数biとを用いて、式(5)に示す当該全体流量Qtに関する流量算出式を、対象データ組Dtごとにn個生成する機能と、これら流量算出式を連立方程式として解くことにより、運転効率特性係数biを計算する機能と、任意の時間xにおける流量変化率λxに、当該コンプレッサCiの運転効率特性係数biを乗算して、当該コンプレッサCiの偏回帰係数aiを加算することにより、当該時間xにおけるコンプレッサCiの運転効率Uxiを計算する機能とを有している。
次に、本実施の形態にかかる運転効率推定装置10の動作について説明する。
まず、図8を参照して、運転効率推定装置10での係数計算処理について説明する。図8は、第2の実施の形態にかかる係数計算処理を示すフローチャートである。ここでは、第1の実施形態を実施後に運転効率特性係数biをステップワイズに計算する処理手順が示されている。
ここで、Qt≧Qt−1(λt≧0)の場合(ステップ201:NO)、データ組選択部15は、ステップ200へ戻って、未選択のデータ組を新たに選択する。
ここで、定格運転範囲で運転されていないコンプレッサCiが存在する場合(ステップ102:NO)、データ組選択部15は、ステップ100へ戻って、未選択の時間におけるデータ組を新たに選択する。
一方、運転中のすべてのコンプレッサCiが定格運転範囲で運転されている場合(ステップ202:YES)、データ組選択部15は、当該データ組を新たな対象データ組Dtとして抽出し、記憶部14に格納する(ステップ203)。
この後、運転効率計算部16は、これらn個の流量算出式から、前述した式(6)のような連立方程式を生成し(ステップ208)、これを解くことにより、各コンプレッサCiのbiを計算し(ステップ209)、得られたbiを記憶部14に係数データ14Bとして格納し(ステップ210)、一連の係数計算処理を終了する。
すなわち、図8にかかるステップ201,202を不要として、ステップ200,203,204で2×n組データを抽出する。続いて、ステップ205−207を図8と同様に実行して、ステップ208で2×n個の流量算出式から連立方程式を生する。この後、ステップ208で、この連立方程式を解けば、ai、biを求めることができる。
運転効率計算部16は、操作入力部12で検出されたオペレータ操作に応じて、あるいは一定時間または所定の間隔ごとに、図10の運転効率計算処理を実行する。なお、運転効率計算処理にあたって、記憶部14には、各コンプレッサCiごとに、偏回帰係数ai,運転効率特性係数biが係数データ14Bとして格納されているものとする。
この一覧表示画面により、時間xにおける各コンプレッサC1〜Cnに関する運転状況および運転効率特性を、容易に確認できるとともに、コンプレッサC1〜Cn間で容易に比較することができる。
このように、本実施の形態は、データ組選択部15が、記憶部14に格納されているデータ組14Aのうち、全体流量Qtが減少状態にあるデータ組を新たな対象データ組Dtとしてn個再選択し、運転効率計算部16が、再選択されたこれら対象データ組Dtごとに求めた、当該全体流量Qtに関する単位時間当たりの流量変化率λtと、全体流量Qt、電力使用量Wti、および偏回帰係数aiと、コンプレッサCiごとの流量変化率と運転効率との関係を近似する1次関数の傾きを示す運転効率特性係数biとを用いて、当該全体流量Qtに関する流量算出式を、対象データ組Dtごとにn個生成し、これら流量算出式を連立方程式として解くことにより、運転効率特性係数biを計算し、任意の時間xにおける流量変化率λxに、当該コンプレッサCiの運転効率特性係数biを乗算して、当該コンプレッサCiの偏回帰係数aiを加算することにより、当該時間xにおけるコンプレッサCiの運転効率Uxiを計算するようにしたものである。
この連立方程式を解く場合、係数データと定数データの組み合わせにより、解が不安定になることがある。その結果、要求される精度で個々のコンプレッサの運転効率指標を計算できないケースが存在する。
そして、条件数が事前設定した閾値以上の場合には、条件数が閾値未満となるまでデータのn個の組Dt(ただしt=1,2,…,n)の一部もしくは全部を入れ換えることで、新たな係数データA’および定数データd’に置き換えて連立方程式を解き、要求される精度を満たしたコンプレッサの運転効率指標を計算すればよい。一方、閾値未満という条件を満足するデータの組み合わせが存在しなかった場合には、それまでの計算結果を記憶しておき、履歴情報の範囲の中で最小の条件数を有する場合の計算結果を運転効率指標とすればよい。
そして、各iにおいて解bi(j)のjに関する分散を計算し、この分散が事前に設定した各iに対する閾値未満となる条件が、全てのiにおいて満足している場合、bi(j)のjに関する平均値または中央値等の統計量を運転効率指標とすればよい。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
Claims (3)
- 並列運転されるn(nは2以上の整数)台のコンプレッサCi(i=1〜nの整数)について、これらコンプレッサの運転効率を個別に推定する運転効率推定装置であって、
各時間tにおける、前記各コンプレッサCiで使用された個々の電力を示す電力使用量Wtiと、これらコンプレッサCiから供給された圧縮空気全体の流量を示す全体流量Qtとを収集し、これら電力使用量Wtiと全体流量Qtとを当該時間tのデータ組として記憶部へ格納するデータ収集部と、
前記記憶部に格納されている前記データ組のうちから、前記全体流量Qtが一定状態または増加中にあるデータ組を対象データ組Dtとしてm個(m>n)選択するデータ組選択部と、
これら対象データ組Dtに基づいて、当該全体流量Qtからなる目的変数を当該電力使用量Wtiからなる説明変数で表す重回帰式を求めることにより、当該重回帰式の偏回帰係数aiからなる前記各コンプレッサCiの運転効率Uiを計算する運転効率計算部と
を備えることを特徴とする運転効率推定装置。 - 請求項1に記載の運転効率推定装置において、
前記データ組選択部は、前記記憶部に格納されている前記データ組のうち、前記全体流量Qtが減少状態にあるデータ組を新たな対象データ組Dtとしてn個再選択し、
前記運転効率計算部は、再選択されたこれら対象データ組Dtごとに求めた、当該全体流量Qtに関する流量変化率λtと、前記全体流量Qt、前記電力使用量Wti、および前記偏回帰係数aiと、流量変化率と運転効率との関係を近似する1次関数の傾きを示す前記コンプレッサCiごとの運転効率特性係数biとを用いて、次式
に示す当該全体流量Qtに関する流量算出式を、対象データ組Dtごとにn個生成し、これら流量算出式を連立方程式として解くことにより、前記運転効率特性係数biを計算し、任意の時間xにおける流量変化率λxに、当該コンプレッサCiの運転効率特性係数biを乗算して、当該コンプレッサCiの偏回帰係数aiを加算することにより、当該時間xにおけるコンプレッサCiの運転効率Uxiを計算する
ことを特徴とする運転効率推定装置。 - コンピュータを、請求項1または請求項2に記載の運転効率推定装置の各部として機能させるためのプログラム。
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