JP5997122B2 - 低温液化ガスの供給装置と供給方法 - Google Patents

低温液化ガスの供給装置と供給方法 Download PDF

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本発明は、低温液化ガスの供給装置と供給方法に関する。
ガスを液化した低温液化ガスをその貯槽から、高圧ガスタンク等の液化ガス供給先に供給するに当たり、低温液化ガスを圧送する液化ガス供給ポンプが用いられる。この液化ガス供給ポンプは、貯槽から液化ガス供給先に延びる液化ガス供給管路系に配設され、低温液化ガスの圧送のための起動時において、予冷される。このポンプ予冷は、ポンプでのキャビテーション抑制等の上から重要視され、貯槽の低温液化ガスを、貯槽内の貯留内圧と液化ガス供給ポンプを含む管路系の管路内圧力との差圧にて送り込むことでなされている。そして、ポンプ予冷に伴う種々の提案がなされている(例えば、特許文献1等)。
特開2008−75705号公報 特開2008−196687号公報
上記の特許文献によれば、ポンプや管路内にポンプ予冷に伴って残存する残留ガスや気化ガスの排出促進や低温液化ガスの蒸発ロス削減を図ることができる。しかしながら、液化ガス供給先へのガス圧送を担う液化ガス供給ポンプ自体の予冷の迅速化を図る上での改善の余地がある。また、液化ガス供給ポンプの予冷がなされている期間において、予冷のために管路に供給された低温液化ガスは、通常、大気放出される。このため、液化ガス供給ポンプの予冷期間が長いと、ガスの大気放出量が増大する。こうしたことから、液化ガス供給ポンプの予冷の迅速化が要請されるに到った。この他、液化ガス供給ポンプの予冷の迅速化を図る上での簡便な機器構成や機器制御、延いては、低コスト化を可能とすることも要請されている。
上記した課題の少なくとも一部を達成するために、本発明は、以下の形態として実施することができる。
(1)本発明の一形態によれば、低温液化ガスの供給装置が提供される。この低温液化ガスの供給装置は、低温液化ガスの貯槽から該低温液化ガスを液化ガス供給先に供給する低温液化ガスの供給装置であって、前記低温液化ガスの圧送が可能な液化ガス供給ポンプを介して、前記低温液化ガスを前記貯槽から前記液化ガス供給先に供給送出する液化ガス供給管路系と、前記低温液化ガスの圧送が可能であって前記液化ガス供給ポンプより熱容量の小さい小熱容量ガスポンプを介して、前記低温液化ガスを前記貯槽から大気放出する大気放出管路系と、前記貯槽から前記小熱容量ガスポンプと前記液化ガス供給ポンプとを経由して前記低温液化ガスが循環する循環管路系と、前記低温液化ガスの供給に際して使用するガス管路系を、前記液化ガス供給管路系と前記大気放出管路系と前記循環管路系のいずれかに切り換える共に、該切り換えた管路系に応じて前記液化ガス供給ポンプと前記小熱容量ガスポンプとを制御する制御部とを備える。そして、この制御部は、前記液化ガス供給ポンプを介した前記液化ガス供給先への前記供給送出に先立って、前記小熱容量ガスポンプを停止制御すると共に前記ガス管路系を前記大気放出管路系に切り換える第1制御と、前記ガス管路系を前記循環管路系に切り換えると共に前記小熱容量ガスポンプを駆動制御する第2制御とをこの順に順次実行する。
上記の形態の低温液化ガスの供給装置は、第1制御により、貯槽内の貯留内圧と大気放出管路系の管路内圧との差圧にて、低温液化ガスを貯槽から停止状態の小熱容量ガスポンプを経て大気放出管路系を通過させる。よって、大気放出管路系を通過する低温液化ガスにより、小熱容量ガスポンプは停止状態のまま予冷される。小熱容量ガスポンプは液化ガス供給ポンプより熱容量が小さいことから、液化ガス供給ポンプの予冷に比すれば、小熱容量ガスポンプの予冷は迅速に進む。この第1制御の間、低温液化ガスは、大気放出管路系の大気放出端から大気放出されるが、小熱容量ガスポンプの予冷が迅速に進むことから、低温液化ガスの大気放出量は、少量となる。上記の形態の低温液化ガスの供給装置は、第1制御に続く第2制御により、小熱容量ガスポンプを駆動制御して当該ポンプにて循環管路系に低温液化ガスを圧送し、循環管路系を通過する低温液化ガスにより、液化ガス供給ポンプを予冷する。小熱容量ガスポンプによる低温液化ガスの圧送は、貯槽内の貯留内圧と貯槽と繋がった管路系の管路内圧との差圧による低温液化ガスの送り出しに比すれば、大流量での循環管路系における低温液化ガスの送り出しを可能とする。この結果、上記の形態の低温液化ガスの供給装置によれば、液化ガス供給管路系の液化ガス供給ポンプの予冷の迅速化を図ることができる。しかも、第2制御の間において、低温液化ガスは、循環管路系を循環するに過ぎず、大気放出はなされないので、第1制御の間の低温液化ガスの大気放出量は少量であることと相まって、上記の形態の低温液化ガスの供給装置によれば、低温液化ガスの大気放出を低減できる。そして、上記の形態の低温液化ガスの供給装置によれば、迅速に予冷済みの液化ガス供給ポンプを駆動制御して、貯槽から低温液化ガスを液化ガス供給管路系にて液化ガス供給先に供給でき、供給についても速やかに実行できる。
(2)上記形態の低温液化ガスの供給装置において、前記循環管路系と前記液化ガス供給管路系の両管路系は、前記貯槽から前記小熱容量ガスポンプの下流までの前記大気放出管路系の管路と、該管路から前記小熱容量ガスポンプの下流で分岐して前記液化ガス供給ポンプに到る管路とを含むようにしてもよい。こうすれば、管路経路の一部共通化により、管路構成の簡略化を図ることができる。
(3)本発明の他の形態によれば、低温液化ガスの供給方法が提供される。この低温液化ガスの供給方法は、低温液化ガスの圧送が可能な液化ガス供給ポンプを介して、前記低温液化ガスの前記貯槽から前記低温液化ガスを前記液化ガス供給先に供給送出する液化ガス供給管路系と、前記低温液化ガスの圧送が可能であって前記液化ガス供給ポンプより熱容量の小さい小熱容量ガスポンプを介して、前記低温液化ガスを前記貯槽から大気放出する大気放出管路系と、前記貯槽から前記小熱容量ガスポンプと前記液化ガス供給ポンプとを経由して前記低温液化ガスが循環する循環管路系とを用いて、前記低温液化ガスを前記貯槽から前記液化ガス供給先に供給する低温液化ガスの供給方法であって、前記小熱容量ガスポンプを停止制御すると共に、前記低温液化ガスの供給に際して使用するガス管路系を前記大気放出管路系に切り換える第1工程と、前記ガス管路系を前記循環管路系に切り換えると共に、前記小熱容量ガスポンプを駆動制御する第2工程と、前記ガス管路系を前記液化ガス供給管路系に切り換えると共に、前記液化ガス供給ポンプを駆動制御する第3工程とを備える。
上記の形態の低温液化ガスの供給方法によっても、第1工程での小熱容量ガスポンプの予冷の迅速化、および、第2工程での、小熱容量ガスポンプによる大流量での低温液化ガスの圧送による液化ガス供給ポンプの予冷の迅速化を図ることができる。そして、上記の形態の低温液化ガスの供給方法によれば、第3工程にて、ガス管路系を液化ガス供給管路系に切り換えた上で液化ガス供給ポンプを駆動制御して、貯槽から低温液化ガスを液化ガス供給管路系にて液化ガス供給先に供給する。また、第2工程では低温液化ガスを大気放出しないので、第1工程での低温液化ガスの大気放出量は少量であることと相まって、上記の形態の低温液化ガスの供給方法によっても、低温液化ガスの大気放出を低減できる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、高圧ガスタンクと燃料電池等のガス消費機器およびこれらを繋ぐガス流路を搭載した車両へのガス供給ステーションや、工場や店舗或いは住居等に設置した燃料電池に付属の高圧ガスタンクにガス供給を図るガス供給車両といった形態とすることもできる。
本発明の実施形態としての液化ガス供給装置10の概略構成を示す説明図である。 バルブ制御とポンプ制御を介して実行される予冷・ガス供給制御の処理内容を示すフローチャートである。 バルブ制御とポンプ制御を介して実行される他の実施形態の予冷・ガス供給制御の処理内容を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づき説明する。図1は本発明の実施形態としての液化ガス供給装置10の概略構成を示す説明図である。
図示するように、液化ガス供給装置10は、貯槽20と、液化ガス供給管路系30と、大気放出管路系40と、循環管路系50と、制御装置100とを備える。貯槽20は、コールドエバポレーター(CE)とも称され、高圧環境下で液化済みの窒素ガス(以下、液化窒素ガスと称する)を貯留し、補充充填バルブ21から到る補充管路22と、圧力センサー23とを備える。補充充填バルブ21は、流量調整機能を有するバルブ構成とされ、後述の制御装置100の制御下において、液化窒素ガスを図示しない供給ラインから補充管路22を経て貯槽20に導く。圧力センサー23は、貯槽20における液化窒素ガスの圧力を検出し、その検出結果を制御装置100に送信する。液化窒素ガスは、その液化の際に既に低温となっており、低温のまま貯槽20に貯留される。後述の制御装置100は、圧力センサー23の検出圧力に基づいて補充充填バルブ21を駆動制御し、随時、貯槽20に液化窒素ガスを補充する。なお、貯槽20に貯留する他の液化ガス種として、液化水素、液化酸素等を採用してもよい。
大気放出管路系40は、貯槽20の下端から延びる上流管路40uと、この上流管路40uに繋がる中間域管路40mと、この中間域管路40mに繋がる大気放出管路40dとを備える。この他、大気放出管路系40は、中間域管路40mから分岐して貯槽20に到る第1管路41と第2管路42とを備え、この両管路と大気放出管路40dに、開閉バルブV3〜V5を備える。また、大気放出管路系40は、上流管路40uに開閉バルブV1を備える。これら開閉バルブV1および開閉バルブV3〜V5は、制御装置100の制御を受けて、管路を開閉する。なお、開閉バルブV4は、流量調整機能を有するバルブ構成とされている。
第1管路41は、貯槽20の天井壁近傍まで延び、開閉バルブV3が開弁された際に、大気放出管路系40の管路内或いは補助ポンプ44の液化窒素ガスや気化ガスを、貯槽20に貯留済みの液化窒素ガスの液面より上方側から、導く。第2管路42は、後述の予冷・ガス供給制御の際の管路内或いはポンプ内の残留液化窒素ガスを、開閉バルブV4による流量調整を経て、貯槽20にその底部から導く。また、大気放出管路系40は、上流管路40uと中間域管路40mの繋ぎ箇所に補助ポンプ44を備える他、中間域管路40mに温度センサー45と圧力センサー46とを備える。
補助ポンプ44は、遠心タイプのポンプ構成とされ、液化窒素ガスを昇圧して下流に圧送する。この場合、補助ポンプ44は、後述の液化ガス供給ポンプ34に比して小型かつ小容量の圧送能力とされているので、その熱容量は、液化ガス供給ポンプ34より小さく、液化ガス供給ポンプ34の熱容量のほぼ1/10〜1/5である。また、この補助ポンプ44は、その吐出圧力が定常運転で0.8MPaと低圧であるものの、比較的、大流量での吐出が可能な機能を有する。温度センサー45は、大気放出管路系40、詳しくは補助ポンプ44の下流側(アウト側:2次側)にて中間域管路40mの管路内の液化窒素ガスの温度を検出し、その検出結果を制御装置100に送信する。圧力センサー46は、大気放出管路系40、詳しくは補助ポンプ44の下流側(アウト側:2次側)にて中間域管路40mの管路内の液化窒素ガスの圧力を検出し、その検出結果を制御装置100に送信する。大気放出管路系40は、こうした管路構成を有することから、液化窒素ガスの圧送が可能であって液化ガス供給ポンプ34より小熱容量の補助ポンプ44を介して、貯槽20から液化窒素ガスを大気放出する。
液化ガス供給管路系30は、上記した大気放出管路系40の一部管路、詳しくは、大気放出管路系40の上流管路40uと補助ポンプ44の下流の中間域管路40mと、当該管路から分岐して液化ガス供給ポンプ34の1次側ポート(イン側)に到る分岐管路30vと、液化ガス供給ポンプ34の下流側(アウト側:2次側)の下流供給管路30dとを備える。この下流供給管路30dは、その末端において、液化ガス供給先である高圧ガスタンクTが装着され、管路に開閉バルブ36を備える。開閉バルブ36は、制御装置100の制御を受けて管路を開閉する。
液化ガス供給ポンプ34は、プランジャー駆動機構のポンプ構成とされ、1次側から供給を受けた液化窒素ガスを、高圧ガスタンクTに適合した充填圧力、例えば70MPaまで昇圧して、2次側の下流供給管路30dに圧送する。液化ガス供給管路系30は、こうした管路構成を有することから、液化窒素ガスを圧送する液化ガス供給ポンプ34を介して、貯槽20から液化ガス供給先である高圧ガスタンクTに液化窒素ガスを供給送出する。
循環管路系50は、上記した大気放出管路系40の一部管路、詳しくは、大気放出管路系40の上流管路40uと補助ポンプ44の下流の中間域管路40mと、当該管路から分岐して液化ガス供給管路系30の一部管路をなす分岐管路30vと、液化ガス供給ポンプ34の筐体において1次側の分岐管路30vと繋がる中間域循環管路50mと、この中間域循環管路50mに繋がる下流循環管路50dとを備える。循環管路系50は、こうした管路構成を有することから、貯槽20から補助ポンプ44と液化ガス供給ポンプ34とをこの順で経由して液化窒素ガスを循環環流させる。この他、循環管路系50は、中間域循環管路50mから分岐して貯槽20に到る貯槽内管路51と大気放出管路52とを備え、この両管路と下流循環管路50dに、開閉バルブV6〜V8を備え、中間域循環管路50mに開閉バルブV2と温度センサー55とを備える。これら開閉バルブV2および開閉バルブV6〜V8は、制御装置100の制御を受けて、管路を開閉する。温度センサー55は、循環管路系50、詳しくは液化ガス供給ポンプ34を通過した液化窒素ガスが入り込む中間域循環管路50mの管路内の液化窒素ガスの温度を検出し、その検出結果を制御装置100に送信する。
貯槽内管路51は、貯槽20の天井壁近傍まで延び、貯槽20に貯留済みの液化窒素ガスの液面より上方側から、後述の予冷・ガス供給制御の際の管路内或いはポンプ内の液化窒素ガスや気化ガスを貯槽20に環流させる。貯槽内管路51からの液化窒素ガスや気化ガスの環流は、開閉バルブV6が開弁された際になされる。大気放出管路52は、緊急時等に開弁制御される開閉バルブV8の開弁時に、循環管路系50の管路内の液化窒素ガスや気化ガスを大気放出するが、通常時には、開閉バルブV8により閉鎖されている。
制御装置100は、論理演算を実行するCPUや、ROM、RAMを有するコンピューターとして構成され、既述した温度センサー45等の各種センサーの入力を受けつつ、既述した開閉バルブV1〜V8の開閉を制御する。こうしたバルブ制御により、制御装置100は、液化窒素ガスが通過するガス管路系を、液化ガス供給管路系30と大気放出管路系40と循環管路系50のいずれかに切り換える。また、制御装置100は、管路系の切り換えに伴って、補助ポンプ44および液化ガス供給ポンプ34を駆動制御する。
次に、制御装置100にて実行される液化ガス供給ポンプ34の予冷・ガス供給制御について説明する。表1に、予冷・ガス供給制御において制御装置100が実行する処理状況に対するバルブ制御とポンプ制御の様子を示す。図2はバルブ制御とポンプ制御を介して実行される予冷・ガス供給制御の処理内容を示すフローチャートである。
Figure 0005997122
図2に示す予冷・ガス供給制御は、図示しない供給開始スイッチの操作を経て実行されることから、この供給開始スイッチの操作前の状況、例えば、夜間、休日等の制御装置100の定期的な停止期間では、バルブ・ポンプは表1の初期状態にある。この初期状態では、表に示すように、開閉バルブV5と開閉バルブV8を除く他の開閉バルブと表にない開閉バルブ36(図1参照)は、いずれも管路閉鎖状態であり、表1に表した補助ポンプ44と表にない液化ガス供給ポンプ34(図1参照)は、共に停止状態(停止制御)されている。今、供給開始スイッチが操作されると、制御装置100は、表1の補助ポンプ44の先行冷却を図るべく、貯槽20(CE)からの供給弁たる大気放出管路系40の開閉バルブV1の開弁制御(ステップS100)と、循環管路系50の開閉バルブV2の閉弁制御と大気放出管路系40の開閉バルブV5の開弁制御(ステップS110)とを実行する。こうしたバルブ制御は、補助ポンプ44の停止制御下で行われ、このバルブ制御により、貯槽20から液化窒素ガスが通過する管路系は、上流管路40uと中間域管路40mと大気放出管路40dの大気放出管路系40に切り換わる。このため、液化窒素ガスは、貯槽20の貯留内圧と大気放出管路系40の管路内圧との差圧にて、貯槽20から停止状態の補助ポンプ44を経て大気放出管路系40を通過する。なお、開閉バルブV2は、初期状態において既に管路閉鎖状態であることから、当該バルブに対して閉鎖信号を出力しなくてもよい。
大気放出管路系40を通過する液化窒素ガスは、管路通過過程および補助ポンプ44の通過過程において、管路と停止状態の補助ポンプ44を冷却し、その冷却の程度に応じて気化する。よって、大気放出管路系40を通過する液化窒素ガスは、補助ポンプ44の予冷当初においては、気液混合流体の状態で、大気放出管路40dの大気放出端から大気放出される。この場合、大気放出管路系40における上記した液化窒素ガスの通過が進んで冷却が進むほど、液化窒素ガスの気化は起きないので、液化窒素ガスは、液相が増えた状態で大気放出される。気液混合流体の状態の液化窒素ガスは、中間域循環管路50mにおける開閉バルブV2と中間域管路40mにおける開閉バルブV3および開閉バルブV4の閉弁により、補助ポンプ44の予冷の間において貯槽20に戻ることはない。また、補助ポンプ44の予冷の間においては、分岐管路30vの管路と液化ガス供給ポンプ34および当該ポンプから開閉バルブV2に到るまでの中間域循環管路50mの管路に、気相の液化窒素ガスが残ることになる。
制御装置100は、ステップS110に続き、表1の補助ポンプ44の先行冷却の完了を確定すべく、補助ポンプ44の下流の温度センサー45の検出温度T1を読み込み、この検出温度T1が、予め定めた対比温度(−155℃)より低温である状態が所定時間、例えば20秒に亘って継続されたことを確認する(ステップS120)。ここで、検出温度T1が対比温度以上であったり、対比温度より低い検出温度T1の継続時間が所定時間に足りなければ、ステップS100〜S110の処理を、検出温度T1が対比温度を所定時間に亘って継続して低下するまで繰り返す。なお、対比温度(−155℃)は、補助ポンプ44の体格やポンプ構成および熱容量を考慮して、当該ポンプの予冷が完了する温度として予め規定されており、制御装置100の所定の記憶領域に記憶されている。
制御装置100は、ステップS120に続き、表1の補助ポンプ44の起動とその駆動安定化を図るべく、循環管路系50の開閉バルブV2と開閉バルブV6の開弁制御と、大気放出管路系40の開閉バルブV3の開弁制御と、大気放出管路系40の開閉バルブV5の閉弁制御、並びに、補助ポンプ44の駆動制御とを実行する(S1:ステップS130)。こうしたバルブ・ポンプ駆動により、大気放出管路40dを経た液化窒素ガスの大気放出はなされなくなると共に、液化窒素ガスが通過する管路系は、大気放出管路系40から循環管路系50に切り換わる。このステップS130での開閉バルブV3と開閉バルブV6の開弁制御は、ステップS120にて検出温度T1が対比温度(−155℃)より低温である状態が所定時間(20秒)に亘って継続された時点で、同時に実行される。
ステップS130にて駆動制御を受けた補助ポンプ44は、液化窒素ガスを、循環管路系50とこれに含まれる液化ガス供給ポンプ34を経由するよう圧送し、貯槽内管路51を経て貯槽20にその液面上部から循環させる。こうして循環管路系50を循環する液化窒素ガスは、新たに通過するようになった分岐管路30vや循環管路系50の各管路の通過過程および液化ガス供給ポンプ34の通過過程において、管路並びに液化ガス供給ポンプ34を冷却し、その冷却の程度に応じて気化する。よって、循環管路系50を通過する液化窒素ガスは、液化ガス供給ポンプ34の予冷当初においては、気液混合流体の状態で、貯槽内管路51を経て貯槽20にその液面上部から環流される。この場合、液化ガス供給ポンプ34の予冷開始前においては、既述したように、分岐管路30vの管路と液化ガス供給ポンプ34および当該ポンプから開閉バルブV2に到るまでの中間域循環管路50mの管路に、気相の液化窒素ガスが残存している。よって、この残存液化窒素ガスは、補助ポンプ44により圧送された気液混合流体の状態の液化窒素ガスと共に、貯槽内管路51を経て貯槽20にその液面上部から環流される。そして、循環管路系50における上記した液化窒素ガスの循環が進んで冷却が進むほど、液化窒素ガスの気化は起きないので、液化窒素ガスは液相が増えた状態となって、下流循環管路50dを経て貯槽20にその底部から環流される。なお、大気放出管路系40の開閉バルブV3の開弁により、液化窒素ガスは、第1管路41を経て貯槽20にその上部から環流される。
制御装置100は、ステップS130に続き、起動済みの補助ポンプ44の吐出圧の上昇を確認すべく、補助ポンプ44の2次側の圧力センサー46の検出圧力P2と貯槽20の圧力センサー23の検出圧力P1との差圧が予め定めた対比差圧(0.13MPa)を超えている状態が所定時間、例えば60秒に亘って継続されたこと、或いは、補助ポンプ44の2次側の圧力センサー46の検出圧力P2が予め定めた規定圧力(0.59MPa)を超えている状態が所定時間(60秒)に亘って継続されたことを確認する(S2:ステップS140)。ここで、検出圧力P2と検出圧力P1との差圧が対比差圧以下であったり、対比差圧を超える差圧の継続時間が所定時間に足りなければ、或いは、検出圧力P2が規定圧力であったり、規定圧力を超える検出圧力P2の継続時間が所定時間に足りなければ、補助ポンプ44の駆動を継続する。対比差圧(0.13MPa)や規定圧力(0.59MPa)は、液化ガス供給ポンプ34の体格やポンプ構成および熱容量を考慮して、当該ポンプの予冷を図る上で補助ポンプ44に必要な吐出圧が得られるよう予め規定されており、制御装置100の所定の記憶領域に記憶されている。
制御装置100は、ステップS140に続き、安定した補助ポンプ44の吐出圧での液化ガス供給ポンプ34の冷却を開始すべく、中間域管路40mの開閉バルブV3と循環管路系50の開閉バルブV6の閉弁制御と、中間域管路40mの開閉バルブV4と下流循環管路50dのV7の開弁制御とを実行する(ステップS150)。この際、表1にあるように、制御装置100は、開閉バルブV7の開度が開閉バルブV4の開度の10倍程度となるよう、この両バルブを開度制御するので、開閉バルブV7を経て循環管路系50を循環する液化窒素ガスの循環流量は、開閉バルブV4を経て大気放出管路系40から貯槽20に環流する流量より多くなる。この他、開閉バルブV4の開弁により、中間域管路40mの下流まで流れ込んだ液化窒素ガスは、その流量が調整されて貯槽20に底部から回収される。こうしたバルブ制御により、補助ポンプ44の吐出する液化窒素ガスの内で、循環管路系50とこれに含まれる分岐管路30vを通過するガス流量は増大する。これにより、液化ガス供給ポンプ34および循環管路系50の管路の冷却が進むと共に、循環管路系50およびこれに含まれる分岐管路30vを循環する液化窒素ガスの液相化も進む。
制御装置100は、ステップS150に続き、表1の液化ガス供給ポンプ34の冷却の完了を確認すべく、液化ガス供給ポンプ34の下流の温度センサー55の検出温度T2を読み込み、この検出温度T2が、予め定めた対比温度(−168℃)より低温である状態が所定時間、例えば30秒に亘って継続されたことを確認する(ステップS160)。ここで、検出温度T2が対比温度以上であったり、対比温度より低い検出温度T2の継続時間が所定時間に足りなければ、ステップS130での補助ポンプ44の圧送液化窒素ガスによる液化ガス供給ポンプ34の冷却を、検出温度T2が対比温度を所定時間に亘って継続して低下するまで繰り返す。対比温度(−168℃)は、液化ガス供給ポンプ34の体格やポンプ構成および熱容量を考慮して、当該ポンプの予冷が完了する温度として予め規定されており、制御装置100の所定の記憶領域に記憶されている。
制御装置100は、ステップS160での予冷完了に続き、表1の液化ガス供給ポンプ34による液化窒素ガスの高圧ガスタンクTへの供給を開始すべく、大気放出管路系40の開閉バルブV4および循環管路系50の開閉バルブV2と開閉バルブV7の閉弁制御と、液化ガス供給管路系30の開閉バルブ36(図1参照)の開弁制御と、液化ガス供給ポンプ34の駆動制御とを実行する(ステップS170)。こうしたバルブ制御により、貯槽20から液化窒素ガスが通過する管路系は、補助ポンプ44と大気放出管路系40の既述した管路を含む液化ガス供給管路系30に切り換わり、液化ガス供給ポンプ34の圧送能力(70MPa)の圧力で、高圧ガスタンクTへの液化窒素ガス充填が開始される。このステップS180のガス供給は、充填が求められる本数の高圧ガスタンクTへの充填が完了するまで継続される。高圧ガスタンクTへのガス供給が完了すると、制御装置100は、図2に示す予冷・ガス供給制御を終了し、表1の初期状態に戻る。なお、開閉バルブV2と開閉バルブV7は、バルブ間の管路の液封を回避すべく、その閉弁タイミングが調整される。
図2に示す予冷・ガス供給制御を終了した後の初期状態では、各管路系の配管と各ポンプには液化窒素ガスが残存するので、液化ガス供給ポンプ34および補助ポンプ44は、残存液化窒素ガスにより、冷却されていると想定される。よって、制御装置100は、ステップS170のガス供給の完了後に、ステップS120、ステップS140およびステップS160と同様の温度・圧力監視を、図2の予冷・ガス供給制御とは別に実行し、その監視結果に応じて、次回の供給開始スイッチの操作時の制御を定める。例えば、次回の供給開始スイッチの操作時において、上記した温度・圧力の監視結果が液化ガス供給ポンプ34と補助ポンプ44とは依然として冷却状況下にあるというものであれば、制御装置100は、ステップS170に相当する処理、即ち、液化窒素ガスの通過管路系を液化ガス供給管路系30に切り換えるためのバルブ制御と、補助ポンプ44の駆動制御、並びに液化ガス供給ポンプ34の駆動制御を実行する。こうすることで、速やかにガス供給を開始できる。その一方、次回の供給開始スイッチの操作時において、上記した温度・圧力の監視結果が液化ガス供給ポンプ34と補助ポンプ44とは冷却状況下にないというものであれば、制御装置100は、図2の予冷・ガス供給制御を実行して、ガス供給を行う。
以上説明した構成を備える本実施形態の液化ガス供給装置10は、貯槽20の貯留した液化窒素ガスを高圧ガスタンクTに供給するに当たり、まず、補助ポンプ44の停止制御下において、図1に示す各管路の開閉バルブV1〜V8の内の関連する開閉バルブを開閉制御して、貯槽20の液化窒素ガスが通過する管路系を、大気放出管路系40に切り換える(ステップS100〜S110)。こうした管路系切り換えにより、貯槽20の液化窒素ガスは、貯槽20の貯留内圧と大気放出管路系40との差圧にて、貯槽20から停止状態の補助ポンプ44を経て大気放出管路系40を通過し、大気放出される。これにより、補助ポンプ44は、大気放出管路系40を通過する液化窒素ガスにより、停止状態のまま予冷される。補助ポンプ44の熱容量は、そのポンプ構造やサイズから、ガス高圧充填用の液化ガス供給ポンプ34より小さく、液化ガス供給ポンプ34の熱容量の1/10〜1/5に過ぎない。よって、液化窒素ガスによる液化ガス供給ポンプ34の予冷に比すれば、補助ポンプ44の予冷は迅速に進む。このようにして補助ポンプ44を予冷している間、液化窒素ガスは、大気放出管路系40における大気放出管路40dの大気放出端から大気放出される。ところが、液化窒素ガスによる補助ポンプ44の予冷は、既述したように小熱容量である故に、迅速に進むことから、液化窒素ガスの大気放出量は、少量となる。
本実施形態の液化ガス供給装置10は、補助ポンプ44の予冷完了後、液化窒素ガスが通過する管路系を、図1に示す各管路の開閉バルブV1〜V8の内の関連する開閉バルブを開閉制御して循環管路系50に切り換えると共に、予冷済みの補助ポンプ44を駆動制御する(ステップS130)。補助ポンプ44が圧送する液化窒素ガスは、上記の管路系切り換えにより、循環管路系50に含まれる液化ガス供給ポンプ34を通過して、貯槽20に環流する。これにより、液化ガス供給ポンプ34は、循環管路系50を循環環流する液化窒素ガスにより、停止状態のまま予冷される。補助ポンプ44による液化窒素ガスの圧送は、貯槽20の貯留内圧と貯槽20に繋がった管路系との差圧による液化窒素ガスの送り出しに比べると、循環管路系50への大流量での液化窒素ガスの送り出しを可能とする。この結果、本実施形態の液化ガス供給装置10によれば、液化ガス供給管路系30にも含まれる液化ガス供給ポンプ34を迅速、且つ、確実に予冷できる。しかも、本実施形態の液化ガス供給装置10は、液化ガス供給ポンプ34の予冷の間において、液化窒素ガスを循環管路系50により貯槽20に循環環流させるので、液化窒素ガスの大気放出を起こさない。よって、本実施形態の液化ガス供給装置10によれば、補助ポンプ44の予冷の間の液化窒素ガスの大気放出量が少量であることと相まって、液化窒素ガスの大気放出を低減できる。
本実施形態の液化ガス供給装置10は、循環管路系50に液化窒素ガスを循環させて液化ガス供給ポンプ34を予冷した後、液化窒素ガスが通過する管路系を、図1に示す各管路の開閉バルブV1〜V8の内の関連する開閉バルブを開閉制御して液化ガス供給管路系30に切り換えると共に、予冷済みの液化ガス供給ポンプ34を駆動制御する(ステップS170)。液化ガス供給ポンプ34の予冷は、補助ポンプ44が大流量で圧送する液化窒素ガスにより迅速に行われるので、本実施形態の液化ガス供給装置10によれば、貯槽20から液化窒素ガスを高圧ガスタンクTに速やかに供給できる。
本実施形態の液化ガス供給装置10は、液化ガス供給管路系30の管路経路と循環管路系50の管路経路とを、この両管路系が含む液化ガス供給ポンプ34まで同一経路とした。よって、本実施形態の液化ガス供給装置10によれば、管路経路の一部共通化により、管路構成を簡略化できる。
本実施形態の液化ガス供給装置10は、補助ポンプ44を予冷するに当たり、補助ポンプ44の下流の温度センサー45の検出温度T1が対比温度(−155℃)を下回るまで大気放出管路系40における液化窒素ガスによる冷却を継続する(ステップS120)。よって、本実施形態の液化ガス供給装置10によれば、確実に補助ポンプ44を予冷してから、この補助ポンプ44を液化ガス供給ポンプ34の予冷のために駆動できる。
本実施形態の液化ガス供給装置10は、液化ガス供給ポンプ34を予冷するに当たり、液化ガス供給ポンプ34の下流の温度センサー55の検出温度T2が、温度センサー45の検出温度T1についての対比温度(−155℃)より低い対比温度(−168℃)を下回るまで循環管路系50における液化窒素ガスによる冷却を継続する(ステップS160)。その上で、本実施形態の液化ガス供給装置10は、循環管路系50の開閉バルブV7を開閉バルブV4より大きな開度で開度制御して(ステップS150)、循環管路系50の中間域循環管路50mを流れる液化窒素ガスの流量を増やし、液化ガス供給ポンプ34を循環する液化窒素ガスの循環量を増大させる。これに加え、本実施形態の液化ガス供給装置10は、補助ポンプ44の2次側の圧力センサー46の検出圧力P2と貯槽20の圧力センサー23の検出圧力P1との差圧が対比差圧(0.13MPa)を超えた状態が所定時間継続するまで、開閉バルブV6の開弁制御と開閉バルブV5の閉弁制御とを通した液化窒素ガスの循環量増大を継続する。よって、本実施形態の液化ガス供給装置10によれば、確実に液化ガス供給ポンプ34を予冷してから、この液化ガス供給ポンプ34を高圧ガスタンクTへのガス供給のために駆動できる。また、開閉バルブV6の開弁制御の継続に基づいた貯槽内管路51を経た液化窒素ガスの環流により、循環管路系50を循環している液化窒素ガスの気相は減り、液相の割合が増え、液化ガス供給ポンプ34の予冷促進上で好ましい。
本実施形態の液化ガス供給装置10は、液化ガス供給ポンプ34の予冷の際の液化窒素ガスの循環量増大を図るに当たり、開閉バルブV6を開弁して、循環管路系50における液化窒素ガスを、貯槽20にその液面より上から環流させる。このように環流する液化窒素ガスは、貯槽20における液化窒素ガスの液面より上の気相ガス域に接触するので、本実施形態の液化ガス供給装置10によれば、貯槽20における気相ガス域のガスを冷却できる。
次に、他の実施形での液化ガス供給ポンプ34の予冷・ガス供給制御について説明する。表2に、予冷・ガス供給制御において制御装置100が実行する処理状況に対する他の実施形態でのバルブ制御とポンプ制御の様子を示す。図3はバルブ制御とポンプ制御を介して実行される他の実施形態の予冷・ガス供給制御の処理内容を示すフローチャートである。なお、以下の説明に当たっては、既述した実施形態と相違する点について説明することとする。
Figure 0005997122
この実施形態の予冷・ガス供給制御にあっても、既述したように図示しない供給開始スイッチの操作を経て実行され、表2の初期状態から、既述したステップS100〜120により、停止制御下での補助ポンプ44の予冷の先行実施と、補助ポンプ44の予冷確認がなされる。ステップS120に続くステップS130では、既述したバルブ制御と補助ポンプ44の駆動制御とが実行され、液化窒素ガスの大気放出の停止と液化窒素ガスの管路系の切り換え、並びに、補助ポンプ44からの液化窒素ガスの吐出と、これによる液化ガス供給ポンプ34の予冷がなされる。
制御装置100は、ステップS130に続き、表2の液化ガス供給ポンプ34の冷却の遂行を確定すべく、液化ガス供給ポンプ34の下流の温度センサー55の検出温度T2を読み込み、この検出温度T2が、既述した対比温度(−168℃)より低温であることを確認する(ステップS210)。ここで、検出温度T2が対比温度以上であれば、ステップS130での補助ポンプ44の圧送液化窒素ガスによる液化ガス供給ポンプ34の冷却を、検出温度T2が対比温度を下回るまで継続する。なお、ステップS210では、検出温度T2が対比温度を下回る状態が所定の時間(例えば5sec)に亘り継続するまで待機するようにしてもよい。
制御装置100は、ステップS210に続き、表2の補助ポンプ44の吐出圧の上昇を確保すべく、中間域管路40mの開閉バルブV3と循環管路系50の開閉バルブV6の閉弁制御と、中間域管路40mの開閉バルブV4と下流循環管路50dのV7の開弁制御とを実行する(ステップS220)。この際、表2にあるように、制御装置100は、開閉バルブV7の開度が開閉バルブV4の開度の10倍程度となるよう、この両バルブを開度制御するので、開閉バルブV7を経て循環管路系50を循環する液化窒素ガスの循環流量は、開閉バルブV4を経て大気放出管路系40から貯槽20に環流する流量より多くなる。こうしたバルブ制御により、液化窒素ガスが通過する管路系の切り換えは、循環管路系50に切り換わることと、ほぼ等価となる。この他、開閉バルブV4の開弁により、中間域管路40mの下流まで流れ込んだ液化窒素ガスは、貯槽20に回収される。なお、開閉バルブV4を閉弁して、循環管路系50に切り換えるようにしてもよい。これにより、液化ガス供給ポンプ34および循環管路系50の管路の冷却が進むと共に、循環管路系50およびこれに含まれる分岐管路30vを循環する液化窒素ガスの液相化も進む。循環管路系50を循環する液化窒素ガスの液相化が進まないうちは、補助ポンプ44の吐出圧の上昇は緩慢なため、開閉バルブV7の開度大の開度制御による循環量増大に伴う液化窒素ガスの液相化により、補助ポンプ44の吐出圧の上昇が確保できる。
制御装置100は、ステップS220に続き、表2の補助ポンプ44の2次側の液化窒素ガスの液相状態を確保すべく、補助ポンプ44の2次側の圧力センサー46の検出圧力P2と貯槽20の圧力センサー23の検出圧力P1との差圧が予め定めた対比差圧(0.13MPa)を超えていることを確認した上で、開閉バルブV6を閉弁制御する(ステップS230)。ここで、上記の差圧が対比差圧以下であれば、開閉バルブV6の閉弁制御を、上記の差圧が対比差圧を超えるまで待機する。なお、対比差圧(0.13MPa)は、液化ガス供給ポンプ34の圧送能力や貯槽20における貯留内圧を考慮して、補助ポンプ44が圧送する液化窒素ガスがほぼ全て液相状態となることを観点に予め規定されており、制御装置100の所定の記憶領域に記憶されている。この場合、圧力センサー46の検出圧力P2と圧力センサー23の検出圧力P1との差圧が対比差圧(0.13MPa)を超えていれば、補助ポンプ44の圧送する液化窒素ガスは、ステップS230による昇圧確認と相まって、ほぼ液相状態で循環管路系50を循環する。
制御装置100は、ステップS230に続き、表2の液化ガス供給ポンプ34の予冷完了を確認すべく、圧力センサー46の検出圧力P2と圧力センサー23の検出圧力P1との差圧が対比差圧(0.13MPa)を超えている状態が所定の時間(例えば10sec)に亘り継続するまで待機する(ステップS240)。ここで、上記の差圧が対比差圧を超える状態が所定時間継続すると、制御装置100は、液化ガス供給ポンプ34の予冷が完了したとする。
制御装置100は、ステップS240での予冷完了に続き、表2の液化ガス供給ポンプ34による液化窒素ガスの高圧ガスタンクTへの供給を開始すべく、既述したステップS170と同様に、各種の開閉バルブの制御と液化ガス供給ポンプ34の駆動制御とを実行する(ステップS250)。こうしたバルブ制御により、貯槽20から液化窒素ガスが通過する管路系は、補助ポンプ44と大気放出管路系40の既述した管路を含む液化ガス供給管路系30に切り換わり、液化ガス供給ポンプ34の圧送能力(70MPa)の圧力で、高圧ガスタンクTへの液化窒素ガス充填が開始される。このステップS180のガス供給は、充填が求められる本数の高圧ガスタンクTへの充填が完了するまで継続される。高圧ガスタンクTへのガス供給が完了すると、制御装置100は、図2に示す予冷・ガス供給制御を終了し、表1の初期状態に戻る。
上記した実施形態の予冷・ガス供給制御によっても、既述した効果を奏することができる。
本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、或いは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
上記した実施形態では、補助ポンプ44の圧送する液化窒素ガスによる液化ガス供給ポンプ34の予冷が完了すると、大気放出管路系40の第2管路42における開閉バルブV4と、循環管路系50の中間域循環管路50mにおける開閉バルブV2および開閉バルブV7を閉弁制御したが、これに限らない。例えば、液化ガス供給ポンプ34の予冷完了後とそれ以降のガス供給の間において、第2管路42における開閉バルブV4と中間域循環管路50mにおける開閉バルブV7とを、両バルブの開度および開度差を小さくした上で、開弁制御してもよい。こうすれば、仮に液化ガス供給ポンプ34によるガス供給のための圧送に脈動等が起きて液化ガス供給ポンプ34が必要とする液化窒素ガス量が一時的に低減した場合、補助ポンプ44から液化ガス供給ポンプ34に圧送される液化窒素ガスの一部を、第2管路42や下流循環管路50dから貯槽20に環流させることで、液化窒素ガスを液化ガス供給ポンプ34に過大に圧送しないようにできる。よって、液化ガス供給ポンプ34に掛かる負荷を軽減できる。
上記した実施形態では、貯槽20の貯留した液化窒素ガスを高圧ガスタンクTに充填するようにしたが、液化窒素ガスに代えて液化水素ガスを用いるようにしてもよい。こうすれば、例えば、燃料ガスたる水素ガスと酸化ガスとの供給を受けて発電する燃料電池と水素ガスタンクとを搭載した車両に対して、その搭載した水素ガスタンクへの水素ガス充填に用いることができる。
10…液化ガス供給装置
20…貯槽
21…補充充填バルブ
22…補充管路
23…圧力センサー
30…液化ガス供給管路系
30d…下流供給管路
30v…分岐管路
34…液化ガス供給ポンプ
36…開閉バルブ
40…大気放出管路系
40d…大気放出管路
40m…中間域管路
40u…上流管路
41…第1管路
42…第2管路
44…補助ポンプ
45…温度センサー
46…圧力センサー
50…循環管路系
50d…下流循環管路
50m…中間域循環管路
51…貯槽内管路
52…大気放出管路
55…温度センサー
100…制御装置
T…高圧ガスタンク
V1〜V8…開閉バルブ

Claims (3)

  1. 低温液化ガスの貯槽から該低温液化ガスを液化ガス供給先に供給する低温液化ガスの供給装置であって、
    前記低温液化ガスの圧送が可能な液化ガス供給ポンプを介して、前記低温液化ガスを前記貯槽から前記液化ガス供給先に供給送出する液化ガス供給管路系と、
    前記低温液化ガスの圧送が可能であって前記液化ガス供給ポンプより熱容量の小さい小熱容量ガスポンプを介して、前記低温液化ガスを前記貯槽から大気放出する大気放出管路系と、
    前記貯槽から前記小熱容量ガスポンプと前記液化ガス供給ポンプとを経由して前記低温液化ガスが循環する循環管路系と、
    前記低温液化ガスを前記貯槽から前記液化ガス供給先に供給するために、前記液化ガス供給管路系と前記大気放出管路系と前記循環管路系の切り換えと、前記液化ガス供給ポンプおよび前記小熱容量ガスポンプの制御とを実行する制御部とを備え、
    該制御部は、前記小熱容量ガスポンプを停止制御すると共に、前記低温液化ガスの供給に際して使用するガス管路系を前記大気放出管路系に切り換える第1制御と、前記ガス管路系を前記循環管路系に切り換えると共に、前記小熱容量ガスポンプを駆動制御する第2制御と、前記ガス管路系を前記液化ガス供給管路系に切り換えると共に、前記液化ガス供給ポンプを駆動制御する第3制御とをこの順に順次実行する、
    低温液化ガスの供給装置。
  2. 前記循環管路系と前記液化ガス供給管路系の両管路系は、前記貯槽から前記小熱容量ガスポンプの下流までの前記大気放出管路系の管路と、該管路から前記小熱容量ガスポンプの下流で分岐して前記液化ガス供給ポンプに到る管路とを含む請求項1に記載の低温液化ガスの供給装置。
  3. 低温液化ガスの圧送が可能な液化ガス供給ポンプを介して、前記低温液化ガスの貯槽から前記低温液化ガスを液化ガス供給先に供給送出する液化ガス供給管路系と、前記低温液化ガスの圧送が可能であって前記液化ガス供給ポンプより熱容量の小さい小熱容量ガスポンプを介して、前記低温液化ガスを前記貯槽から大気放出する大気放出管路系と、前記貯槽から前記小熱容量ガスポンプと前記液化ガス供給ポンプとを経由して前記低温液化ガスが循環する循環管路系とを用いて、前記低温液化ガスを前記貯槽から前記液化ガス供給先に供給する低温液化ガスの供給方法であって、
    前記小熱容量ガスポンプを停止制御すると共に、前記低温液化ガスの供給に際して使用するガス管路系を前記大気放出管路系に切り換える第1工程と、
    前記ガス管路系を前記循環管路系に切り換えると共に、前記小熱容量ガスポンプを駆動制御する第2工程と、
    前記ガス管路系を前記液化ガス供給管路系に切り換えると共に、前記液化ガス供給ポンプを駆動制御する第3工程とを備える、
    低温液化ガスの供給方法。
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