JP6002532B2 - 真空処理装置及び真空処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、真空処理装置に係り、特に半導体処理装置の処理室等の間で、半導体被処理体(以下、「ウェハ」という。)を搬送する方法に関する。
半導体処理装置、特に、減圧された装置内において処理対象を処理する装置においては、処理の微細化、精密化とともに、処理対象であるウェハの処理の効率の向上が求められてきた。このために、近年では、一つの装置に複数の処理室が接続されて備えられたマルチチャンバ装置が開発され、クリーンルームの設置面積あたりの生産性の効率を向上させることが行われてきた。このような複数の処理室を備えて処理を行う装置では、それぞれの処理室が、内部のガスやその圧力が減圧可能に調節され、且つ、ウェハを搬送するためのロボット等が備えられた搬送室に接続されている。
このようなマルチチャンバ装置においては、搬送室の周囲に放射状に処理室が接続されたクラスタツールと呼ばれる構造の装置が広く普及している。しかし、このクラスタツールの装置は、大きな設置面積を必要とし、特に、近年のウェハの大口径化に伴い、ますます設置面積が大きくなる問題を抱えている。そこで、この問題を解決するために、線形ツールと呼ばれる構造の装置が登場した(例えば、特許文献1を参照)。線形ツールの特徴は、複数の搬送室を有し、それぞれの搬送室に処理室が接続され、且つ、搬送室同士も直接接続、若しくは、中間に受渡しのスペース(以下、「中間室」)を挟んで接続される構造である。
このように設置面積を小さくするために線形ツールという構造が提案されているが、一方、生産性の向上についてもいくつもの提案がなされている。生産性の向上には、処理時間の短縮や搬送の効率化が重要であるが、特に、効率的な搬送方法に関して、いくつもの提案がなされている。代表的な方法として、スケジューリングによる方法が知られている。スケジューリングによる方法とは、事前に搬送動作を決めておき、それに基づいて搬送を行うもので、搬送動作の決め方の例えば、各処理室の搬送順序ごとに例えばスループットといった生産性を計算し、最も生産性の高い搬送順序を選択する方法(特許文献2を参照)や、処理室の配置に応じて搬送回数を変更する搬送動作制御ルールに基づいて搬送動作を決定する方法(特許文献3を参照)がある。
特表2007−511104号公報 特開2011−124496号公報 特開2011−181750号公報
一般にエッチングや成膜などの処理時間は、製品によって異なり、処理室の配置に応じて搬送時間も異なるため、上記の方法は処理時間や搬送時間が異なる場合にも、高い生産性を実現する方法である。しかし、ウェハは搬送ロボットにより搬送されており、あるウェハが搬送ロボットを占有しているために、他のウェハは搬送ロボットが利用可能になるのを待つといった事例が実際にはしばしば起こり得る。このような状況では、搬送ロボットが占有されているために、ある処理室で処理が終了した後、処理後処理室内で長時間待たされることがあり、処理時に発生した塵がウェハ上に落ち、ウェハが汚染される可能性が高くなる。上記従来技術では、次のような点について課題があった。
生産性の低下を軽減するために、各ウェハの搬送先と搬送順序を決定するための搬送スケジュールを組み直しても、搬送ロボットによる搬送方法によっては、あるウェハが搬送ロボットを占有する時間が長くなり、ウェハを汚染する可能性が高くなる。
そこで、本発明の目的は、線形ツールにおいて、ある処理室で処理を完了したウェハが、処理終了後に他のウェハが搬送ロボットを占有することによって、処理室内で待つ時間が長期化することにより、処理室内で汚染されることを防止する半導体処理装置を提供することである。
大気側に置かれた被処理体を真空側に取り込むロードロックと、
真空側に配置され、前記被処理体の受け渡し及び搬送を行う真空ロボットを具備してなる複数の搬送機構部と、前記搬送機構部に接続された前記被処理体に所定の処理を施す複数の処理室と、 前記搬送機構部間を連結して前記被処理体を中継載置する中間室と、前記ロードロックと前記中間室に設けられた複数の前記被処理体を保持する保持機構部と、前記被処理体の受け渡しおよび搬送を制御する制御部と、を備えた真空処理装置であって、前記制御部は、前記被処理体が処理終了後に前記処理室内に待機できる時間に基づいて、前記被処理体を搬送する搬送室及び、前記搬送機構部の動作順序を決定する構成とする。また、前記被処理体が処理終了後に前記処理室内に待機できる時間の許容値を入力することができる入力部を備え、該入力部から前記被処理体の前記処理室内における待機時間の許容値に基づいて、前記制御部は、前記被処理体の搬送動作を決定する。
また、前記制御部は、シミュレーションにより、前記被処理体を処理するスループットを算出し、該スループットに基づいて、前記被処理体を搬送する搬送室及び前記搬送機構部の動作順序を決定する。
また、前記制御部は、前記被処理体が処理終了後に前記処理室内に待機できる時間よりも早く、前記被処理体を搬出することができる場合には、前記被処理体のうち、前記処理室内に処理済の被処理体があり、該処理室と接続された前記搬送機構部において、該搬送機構部と接続された前記中間室内に次搬送先が該処理室である未処理の被処理体がある状況では、未処理の被処理体を、前記処理室内にある処理済の被処理体に優先して搬出する。
また、前記制御部は、前記処理室までの搬送時間を推定し、推定された搬送時間が、処理済である前記被処理体の待機時間の許容値を超過した場合に、前記被処理体の次搬送先である室が前記被処理体を受け入れ可能な状態である範囲内で、前記搬送機構が処理済である前記被処理体の搬出を、未処理である前記被処理体の搬出に優先する。
また、前記制御部は、複数の搬送機構部の動作順序について、該被処理体が処理終了後に前記処理室内に待機する時間を算出し、算出された時間が前記被処理体が処理終了後に前記処理室内に待機できる時間を超えないような前記搬送機構部の動作順序を選択する。
本発明によれば、処理を完了したウェハが、処理室内で待つ時間が長期化することにより、処理室内で汚染されることを防止する半導体処理装置を提供することができる。
半導体処理装置の全体構成の概略を説明した図である。 半導体処理装置の機械部の構成を説明した図である。 半導体処理装置の機械部のウェハ保持構造について説明した図である。 半導体処理装置の動作制御システムの全体フローを説明した図である。 動作命令計算の処理と入出力情報について説明した図である。 推定時間計算の詳細な計算処理を説明した図である。 搬送動作のガントチャートを説明した図である。 搬送先決定計算の処理と入出力情報について説明した図である。 割当対象処理室計算の詳細な計算処理を説明した図である。 割当対象処理室計算の詳細な計算処理を説明した図である。 コンソール端末の画面の例を示した図である。 装置状態情報の例を示した図である。 搬送先情報の例を示した図である。 動作指示ルール情報の例を示した図である。 動作指示情報の例を示した図である。 動作時間情報の例をしめした図である。 推定時間情報の例を示した図である。 許容値情報の例を示した図である。 動作順序情報の例を示した図である。 動作シーケンス情報の例を示した図である。 処理室情報の例を示した図である。 割当対象処理室情報の例を示した図である。 処理対象情報の例を示した図である。
以下に、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
本発明の半導体処理装置の全体構成の概略について、図1を用いて説明する。半導体処理装置は、大きく分けると、処理室や搬送機構を含む機械部101と動作制御部102とコンソール端末103から成っている。機械部101は、ウェハに対してエッチングや成膜などの処理を施すことができる処理室とウェハの搬送を行うロボットなどを備えた搬送機構で構成されている。動作制御部102は、処理室や搬送機構の動作を制御するコントローラであり、演算処理を行う演算部104と各種情報を記憶する記憶部105から成っている。演算部104には、利用者が指定した「手動」若しくは「自動」の制御モードによって、制御システムの内部処理を切り替える制御モード設定部106と、処理室や搬送機構を実際に動作させるための演算を行う動作指示計算部107と、新たに投入するウェハの搬送先の候補となる処理室を計算する割当対象処理室計算部108と、新たに投入するウェハの搬送先処理室を計算する搬送先計算部109と、各処理室に対して、次処理予定ウェハが搬送完了するまでの搬送時間を推定する搬送時間推定計算部110と、がある。又、記憶部105には、装置状態情報111、処理対象情報112、処理室情報113、搬送先情報114、動作指示情報115、動作指示ルール情報116、動作シーケンス情報117、割当対象処理室情報118、推定搬送時間情報119、待機時間許容値情報120の情報が記憶されている。コンソール端末103は、利用者が制御方法を入力したり、装置の状態を確認したりするためのもので、キーボードやマウスやタッチペンなどの入力機器と情報を出力する画面が備わっている。又、半導体処理装置は、ネットワーク122を介して、ホストコンピュータ121と接続されており、処理に利用するガスの種類や濃度等のレシピや処理に要する標準的な時間など、必要な情報を必要な時に、ホストコンピュータ121よりダウンロードすることができる。
次に、処理室及び搬送機構を含む機械部の構成について、図2を用いて説明する。図2は、機械部を上面から俯瞰した図である。機械部は、大きく分けて、大気側機械部232と真空側機械部233に分けられる。大気側機械部232は、大気圧下で、ウェハが収納されているカセットから、ウェハを取り出したり収納したりといったウェハの搬送等を行う部分である。真空側機械部233は、大気圧から減圧された圧力下でウェハを搬送し、処理室内において処理を行う部分である。そして、大気側機械部232と真空側機械部233との間に、ウェハを内部に有した状態で圧力を大気圧と真空圧との間で上下させる部分であるロードロック211を備えている。
大気側機械部232には、ロードポート201、202と、アライナー234と、大気ロボット203と、大気ロボットの可動エリアを覆う筐体204がある。このロードポート201、202に処理対象のウェハを収納したカセットが置かれる。そして、ウェハを保持することのできるハンドを有する大気ロボット203が、カセットの中に収納されているウェハを取り出して、ロードロック211の中へ搬送したり、逆に、ロードロック211の中からウェハを取り出し、カセットの中に収納したりする。この大気ロボット203は、ロボットアームを伸縮させたり、上下移動したり、旋回することができ、更に、筐体204の内部を水平移動することもできる。又、アライナー234とは、ウェハの向きを合わせるための機械である。但し、大気側機械部232は、一例であり、本発明の装置が、二つのロードポートを有する装置に限定されるものではなく、ロードポートの数が二つより少なくても、多くてもよい。加えて、本発明の装置が、一つの大気ロボットを有する装置に限定されるものではなく、複数の大気ロボットを有していてもよい。加えて、本発明の装置が、一つのアライナーを有する装置に限定されるものではなく、複数のアライナーを有していても良いし、アライナーが無くても良い。
真空側機械部233には、処理室205、206、207、208、209、210と搬送室214、215、216と中間室212、213がある。処理室205、206、207、208、209、210は、ウェハに対してエッチングや成膜などの処理を行う部位である。これらは、ゲートバルブ222、223、226、227、230、231を介して、それぞれ搬送室214、215、216と接続されている。ゲートバルブ222、223、226、227、230、231は、開閉するバルブを有しており、処理室内部の空間と搬送室内部の空間を区切ったり、空間を繋げたりすることができる。
搬送室214、215、216には、真空ロボット217、218、219がそれぞれ備わっている。この真空ロボット217、218、219は、ウェハを保持することのできるハンドを備えており、ロボットアームが伸縮や旋回や上下移動することが出来、ウェハをロードロックに搬送したり、処理室に搬送したり、中間室に搬送したりする。
中間室212、213は、搬送室214、215、216の間に接続されており、ウェハを保持する機構を備えている。真空ロボット217、218、219が、この中間室212、213にウェハを置いたり、取り出したりすることで、搬送室間でウェハを受渡しすることができる。この中間室212、213は、ゲートバルブ224、225、228、229を介して、それぞれ搬送室214、215、216と接続している。このゲートバルブ224、225、228、229は、開閉するバルブを有しており、搬送室内部の空間と中間室内部の空間を区切ったり、空間を繋げたりすることができる。但し、真空側機械部233は、一例であり、本発明の装置が、六つの処理室を有する装置に限定されるものではなく、処理室数が六つより少なくても、多くてもよい。又、本実施例では、一つの搬送室に二つの処理室が接続される装置として説明するが、本発明の装置が、一つの搬送室に二つの処理室が接続された装置に限定されるものではなく、一つの搬送室に一つの処理室や三つ以上の処理室が接続された装置であってもよい。加えて、本発明の装置が、三つの搬送室を有する装置に限定されるものではなく、搬送室が三つより少なくても、多くてもよい。又、本実施例では搬送室と中間室の間にゲートバルブを備えた装置として説明するが、このゲートバルブはなくてもよい。
ロードロック211は、ゲートバルブ220、221を介して、それぞれ大気側機械部232と真空側機械部233に接続しており、ウェハを内部に有した状態で圧力を大気圧と真空圧との間で上下させることができる。
次に、機械部を側面から俯瞰した図3を用いて、ウェハを保持する構造について説明する。ウェハは、ロードロック305や、中間室310、315に保持することができる。これらロードロック305や中間室310、315は、複数のウェハをそれぞれ別々の保持できる構造(以降、保持段と呼ぶ)に保持する。物理的には、任意のウェハをどの保持段に置くことも可能であるが、運用として、一部の保持段には未処理ウェハのみ、又、別の一部の保持段には処理済ウェハのみを置くという運用が一般的である。これは、処理済ウェハには、処理に利用した腐食性ガスなどが付着しており、保持段にガスを残すことがある。このガスに未処理ウェハが触れると、ウェハに変質が起き、ウェハの品質を落としてしまうことがあるためである。よって、例えば、図3に示すようにロードロックに4段の保持段があったとした場合、2段を未処理ウェハ用の保持段、残り2段を処理済ウェハ用の保持段とする、というような運用が行われる。
なお、番号301はロードポートに置かれたカセットを、番号302は大気ロボットの可動エリアを覆う筐体を、番号303は大気ロボットを、番号307、312、318は搬送室を、番号308、313、317は真空ロボットを、番号304、306、309、311、314、316はゲートバルブを、番号319、320、321、322、323、324、325はウェハを、それぞれ意味する。
次に、本発明の半導体処理装置の動作制御システムの全体フローについて、図4を用いて説明する。なお、各ウェハが搬送ロボットを占有する時間は、処理工程に応じて異なる。処理室にて一回の処理を行って処理を完了する処理工程もあれば、複数回の処理を行って処理を完了する処理工程もある。更に、運用条件によっても異なることがある。ウェハの処理予定の処理室をいつでも自由に変える事が出来る運用条件もあれば、初期位置からウェハの搬送が開始されたら、処理予定の処理室を変えられない運用条件もある。ウェハの処理予定の処理室をいつでも自由に変えられる運用条件とは、処理に用いるガスの種類など処理条件が複数の処理室で同じであり、どの処理室で処理しても処理後のウェハの品質に違いが無い場合である。又、初期位置からウェハの搬送が開始されたら、処理予定の処理室を変えられない運用条件とは、処理に用いるガスの種類など処理条件が複数の処理室で同じだが、あるウェハに対して、一度処理予定の処理室が決定されたら、膜厚などそのウェハ特有の状態に応じて処理条件を微調整する運用が行われる場合や、処理に用いるガスの種類など処理条件が処理室によって異なる場合である。以下の説明にあたって、本実施例では、線形ツールにおいて、処理室にて一回の処理を行って処理を完了する一工程処理のみを扱うものとし、初期位置からウェハの搬送が開始されたら、処理予定の処理室を変えられない運用条件の下で搬送を行うものとする。
コンソール画面401から、利用者が制御モードの「手動」か「自動」を選択することができる。ここで、更に、各処理室において、ウェハが処理終了後に処理室内に待機する時間の許容値を設定することができる。選択された制御モードや処理室内に待機する時間の許容値によって、制御の計算処理が異なる。特に制御モードに関しては、制御モード設定部402が、指定された制御モードに応じて、制御の計算処理を切り替える。例えば、制御モードで「手動」が指定されれば、手動搬送先設定403が実行される。一方、制御モードが「自動」あれば、搬送先決定計算404が実行される。
この演算処理403、404のいずれも、これから投入するウェハの搬送先処理室を決める処理であり、出力として搬送先情報405を出力する。この搬送先情報405と装置状態情報406をもとにして、動作命令計算407にて、動作命令408が算出され、機械部409がその動作命令408に基づいて、動作を行う。そして、動作を行う事で、装置内の状態が変化し、装置状態情報406が更新される。そして、再び、搬送先情報405と装置状態情報406をもとに動作命令計算407にて、動作命令408が算出され、機械部409は次の動作を行うことになる。
又、搬送先処理室を自動で決定する演算処理404は、新たな処理対象の搬送先を決定する時に、都度実行され、搬送先情報405を更新する。例えば、大気ロボットがあるウェハの搬送を終了し、新たなウェハに対する動作を行える状態になった時に、その新たなウェハの搬送先を計算する、といった具合である。
本発明は、制御モード「自動」の場合の効率的な制御方法に関するものであるので、以降、制御モード「自動」の場合の制御方法について説明する。よって以降、搬送先決定計算とは、搬送先計算404を指すものとする。
まず、図4で示した動作命令計算407について、図5を用いて詳細に説明する。図5は、動作命令計算407の処理と入出力情報の関係を詳細に示した図である。動作命令計算407は、動作指示計算507と推定時間計算509と動作順序計算511と動作命令生成513の4つの演算処理から構成される。
動作指示計算507とは、装置状態情報501と搬送先情報502と動作指示ルール情報503を入力とし、動作指示情報508を出力するものである。装置状態情報501は、図12に例示するような情報であり、各部位の状態やそこにあるウェハの番号や処理の状態を表した情報である。例えば、「部位:ロードロック221_段1、状態:真空、ウェハ番号:W11、ウェハ状態:未処理」というデータは、ロードロック221の保持段の1段目の状態を示しており、ロードロックの状態は真空状態、ウェハ番号W11のウェハが保持されており、そのW11は未処理ウェハであるということを意味している。搬送先情報502は、図13に例示するような情報であり、各ウェハの搬送先処理室を表した情報である。動作指示ルール情報503は、図14に例示するような情報であり、動作指示と、その動作指示を行う条件を記述した情報である。例えば、「ロードロック211から中間室212へ搬送」という動作指示は、「ロードロック211に搬送先が処理室205、206以外の未処理ウェハがあり、かつ、ロードロック211が真空状態である」「中間室212に空きの保持段がある」「真空ロボット217の少なくとも片方のハンドが待機状態である」という条件が揃ったときに指示が行われるということを意味する。動作指示情報508は、図15に例示するような情報であり、搬送の動作指示と搬送対象のウェハ番号と動作順序番号と各動作指示の順序を持つ情報である。動作指示計算507では、装置状態情報501、搬送先情報502を参照し、動作指示ルール情報503の動作指示条件が全て満たされた動作指示を抽出し、その動作指示を動作指示情報508として出力する。
推定時間計算509とは、装置状態情報501と搬送先情報502と動作時間情報504と動作指示情報508を用いて、推定時間情報510を出力する処理である。動作時間情報504は、図16に例示するような情報であり、搬送ロボットやロードロックといった装置内の部位が動作する際に必要な時間を表した情報である。推定時間情報510とは、図17に例示するような情報であり、動作順序ごとに、各処理室における処理終了後の処理室待機推定時間とスループットを表す情報である。
ここで、図5で示した推定時間計算を図6のフローチャートを用いて説明する。まず処理ステップ601で次処理予定ウェハの現在位置を取得する。次に処理ステップ602で、次処理予定ウェハの現在位置から処理室までの搬送経路を抽出する。ステップ603で搬送経路上にある任意の部位に対して、動作時間情報を用いて搬送時間を推定する。推定した搬送時間により、処理終了後のウェハ待機時間を推定する。本実施例では、搬送時間を計算する一例としてシミュレーションを用いている。図17で示した情報は、シミュレーションにより計算された結果である。複数の動作順序を想定して、それぞれの処理室への搬送時間及びウエハの処理が終了してから取り出されるまでの処理室待機時間、スループットを推定したものである。図7は各動作順序1〜3により動作指示をした場合のガントチャートを表した図である。ガントチャートとは、横軸に時間をとり、各部位が動作している時間帯をブロックで表現したものである。図7は、シミュレーションにより計算された3通りの動作順序を示している。処理室207,208でのウェハの処理及び処理済ウェハの搬出、搬入を真空ロボット218の動作、中間室212,213との関係で示している。実際には、シミュレーションで計算されるのは3通りに限らず、多数の動作の組み合わせについてシミュレーションを行うことができる。
装置のスループットは単位時間当たりの処理枚数により計算される。図7から分かるように、各動作の終了時間と処理した枚数からスループットが計算される。図7のガントチャートで処理した枚数は2枚であるため、各動作順序のスループットは、処理枚数を動作終了までの時間で割ることにより、動作順序1が0.0036、動作順序2が0.0032、動作順序3が0.003と計算できる。
シミュレーション以外に搬送時間を計算する例として、各動作時間の合計値を用いてもよい。また、搬送時間を計算する場合に、既に他のウェハに占有されている部位がある場合、その動作が完了するまでの時間を追加することにより、搬送時間としても良い。
動作順序計算511とは、推定時間情報510と許容値情報505とを用いて、動作順序情報512を計算する処理である。許容値情報505は図18に例示されるような情報であり、ウェハが処理後に処理室内で待機することを許容される時間を処理室ごとに表した情報である。動作順序情報は図19に例示されるような情報であり、動作順序と動作指示と搬送対象を表す情報である。
推定時間情報から、処理室待機時間が許容値内となる動作順序の内、最もスループットが高くなる動作順序を図17と図18に例示した情報においては、動作順序1を出力する。
尚、シミュレーションの結果を考慮するとスループット向上のために、下記のような動作を行わせても良い。すなわち、ウエハを許容値内で処理室より搬出することができる場合には、理室内に処理済のウェハがあり、処理室と接続された搬送機構部において、該搬送機構部と接続された中間室内に次搬送先が該処理室である未処理のウェハがある状況では、未処理のウェハを、処理室内にある処理済のウエハに優先して搬出することでスループット向上が図られる。
また、処理室までの搬送時間を推定し、推定された搬送時間が、処理済であるウェハの待機時間の許容値を超過した場合に、ウェハの次搬送先である室が受け入れ可能な状態である範囲内で、処理済であるウェハの搬出を、未処理であるウエハの搬出に優先することで、ウェハの待機時間の許容値を超過を回避してもよい。また、実際の動作においては、ウェハの待機時間の許容値を超えてしまうような場合は、動作を止めず(デッドロックとせず)に、多少の許容時間超過しても可能な限り処理済であるウェハの搬出を、未処理であるウエハの搬出に優先するしてもよい。
次に、動作命令生成513とは、動作指示情報508と動作順序情報512と動作シーケンス情報506を入力とし、動作命令514を出力し、機械部へ動作命令を伝達するものである。動作シーケンス情報506は、図20に例示するような情報である。これは、動作指示について、大気ロボットや真空ロボットの動作や、ロードロックや中間室や処理室のゲートバルブの開閉動作や、ロードロックの真空引きを行うポンプの動作等、各部位の具体的な動作内容を記述したものであり、動作順序情報に記された番号の若い順より動作を実行するという事を意味している。この動作シーケンス情報506は、各動作指示について、各々定義されるものである。又、動作を開始できる状態であれば、若い番号の動作が完了していなくとも、動作を開始しても良い。
動作命令生成513では、動作指示情報508にある動作指示について、動作シーケンス情報506から該当する動作指示の動作シーケンスデータを動作順序情報512の番号の若い順に抽出し、動作シーケンスデータの番号の若い順より、動作命令として機械部へ伝達する。
次に、図4で示した搬送先決定計算404における一実施例として、図8を用いて説明する。搬送先決定計算404は、割当対象処理室情報計算804、搬送先計算806の2つの演算処理からなる。
割当対象処理室計算804とは、処理室情報801と装置状態情報802とを入力とし、割当対象処理室情報805を出力するものである。処理室情報801とは、図21に例示するような情報であり、各処理室の稼働状況を表す情報である。状態が「稼働」であれば、処理を行う事が出来る状態を意味し、状態が「停止」であれば、処理を行う事ができない状態を意味する。割当対象処理室計算804は、搬送が可能な処理室を抽出する処理である。割当対象処理室情報805とは、図22に例示するような情報であり、ウェハの搬送先を計算する際に、搬送先の割当候補となる処理室をリストアップした情報である。一つの例としては、状態が「稼動」である任意の処理室を割当対象処理室とする手法がある。この抽出は一例であり、他の抽出方法で割当対象処理室を抽出しても良い。
搬送先計算806とは、処理対象情報803と搬送先情報801と割り当て対象処理室情報805を入力とし、搬送先情報807を更新する。処理対象情報803とは、図23に例示するような情報であり、処理対象のウェハを識別するウェハ番号が記述された情報である。
次に、図8で示した搬送先計算806の詳細な計算処理を図9のフローチャートを用いて説明する。搬送先計算806は、これから装置内へ投入されるウェハに対し、搬送先の処理室を決める処理である。まず、処理ステップ901で、これから装置内へ投入されるウェハのウェハ番号を取得する。具体的な処理としては、処理対象情報から、搬送先情報にないウェハ番号のデータを抽出し、その中から最もウェハ番号の小さいものを取得し、これをこれから装置内へ投入するウェハとする。次に、処理ステップ902で、搬送先情報から最もウェハ番号の大きいデータを抽出し、そのデータの搬送先の処理室を取得する。そして、次に、処理ステップ903で、割り当て対象処理室情報にある全ての処理室番号を抽出し、その中から処理ステップ902で取得した処理室番号より大きい処理室番号があれば、その処理ステップ902で取得した処理室番号より大きい処理室番号の中で最も小さい処理室番号の処理室を、搬送先処理室とする。もし、処理ステップ902で取得した処理室番号より大きい処理室番号がなければ、割り当て対象処理室情報にある全ての処理室番号のうち、最も小さい処理室番号の処理室を、搬送先処理室とする。最後に、処理ステップ904で、処理ステップ901で取得したウェハの搬送先処理室として、処理ステップ903で取得した搬送先処理室を割り当て、搬送先情報に追加する。但し、本実施例で説明した搬送先を決定するアルゴリズムは一例であって、本発明がこのアルゴリズムに限定されるものではない。未処理ウェハ枚数情報をもとに計算された割り当て対象処理室情報を入力として、ウェハの搬送先を計算するアルゴリズムであれば、他のアルゴリズムでも良い。
たとえば、図4で示した搬送先計算404におけるもう一つの実施例について、図10のフローを用いて説明する。まず、処理ステップ1001で、これから装置内へ投入されるウェハのウェハ番号を取得する。具体的な処理としては、処理対象情報から、搬送先情報にないウェハ番号のデータを抽出し、その中から最もウェハ番号の小さいものを取得し、これをこれから装置内へ投入するウェハとする。次に、処理ステップ1002で、搬送先情報から最もウェハ番号の大きいデータを抽出し、そのデータの搬送先の処理室を取得する。そして、次に、処理ステップ1003で、割り当て対象処理室情報にある全ての処理室番号を抽出し、各処理室を搬送先として割り当てた場合のシミュレーションを実施する。図7と同様にシミュレーションの結果として、各搬送先ごとに処理終了後の処理室内のウェハ待機時間とスループットを計算し、待機時間が許容値以内の搬送先の内、最もスループットが高い処理室を取得する。最後に、処理ステップ1004で、処理ステップ1001で取得したウェハの搬送先処理室として、処理ステップ1003で取得した搬送先処理室を割り当て、搬送先情報に追加する。すなわち、搬送先を決定する際に、処理室での待機時間を推定し、許容値以内に収まる搬送先を出力するように計算する方法である。
ここで、図6で説明した装置状態情報501や、図8で説明した処理室情報801は、機械部をモニターした情報であり、次々刻々と更新され、又、処理対象情報803は、処理対象のウェハが入ったカセットがロードポートに到着した時に、ホストコンピュータよりダウンロードされるものである。
最後に、図1に示したコンソール端末103の画面について、図11を用いて説明する。コンソール端末103は、入力部と出力部があり、入力部としてキーボードやマウス、タッチペン等が備わっている。又、出力部として画面が備わっている。その画面には、制御方法を選択するエリア1101と装置状態の概要を表示するエリア1102と装置状態の詳細データを表示するエリア1103とがある。制御方法を選択するエリア1101には、制御方法として「手動」「自動」を選択できるようになっている。更に、制御方法として「自動」を選択すると、処理室不確実対応の有無を選択出来るようになる。また、処理済みウェハの待機時間許容値も処理室ごとに入力することが可能である。装置状態の概要を表示するエリア1102には、どのウェハがどこにあるのか、簡便に把握できるよう、装置とウェハの位置をビジュアルに表示する。ウェハが移動すると、ウェハの表示位置がそれに応じて、変更される。図中のエリア1102内の円形で記載したものがウェハ1104を表すものである。又、装置状態の詳細データを表示するエリア1103には、装置内にあるウェハの詳細な状態や処理室や搬送機構の詳細な状態を表示する。
101:機械部、
102:動作制御部、
103:コンソール端末、
104:演算部、
105:記憶部、
106:制御モード設定部、
107:動作指示計算部、
108:割当対象処理室計算部、
109:搬送先計算部、
110:搬送時間推定計算部、
111:装置状態情報、
112:処理対象情報、
113:処理室情報、
114:搬送先情報、
115:動作指示情報、
116:動作指示ルール情報、
117:動作シーケンス情報、
118:割当対象処理室情報、
119:推定時間情報、
120:待機時間許容値情報、
121:ホストコンピュータ、
122:ネットワーク、
201、202:ロードポート、
203:大気ロボット、
204:筐体、
205、206、207、208、209、210:処理室、
211:ロードロック、
212、213:中間室、
214、215、216:搬送室、
217、218、219:真空ロボット、
220、221、222、223、224、225、226、227、228、229、230、231:ゲートバルブ、
232:大気側機械部、
233:真空側機械部、
224:アライナー、
301:カセット、
302:筐体、
303:大気ロボット、
307、312、318:搬送室、
308、313、317:真空ロボット、
304、306、309、311、314、316:ゲートバルブ、
319、320、321、322、323、324、325:ウェハ、
402:制御モード設定部処理、
403:手動搬送先設定、
404:搬送先決定計算、
407:動作命令計算、
408:動作命令、
507:動作指示計算、
509:推定時間計算、
511:動作順序計算、
513:動作命令生成、
804:割り当て対象処理室情報計算、
806:搬送先計算、
601、602、603、901、902、903、904、1001、1002、1003、1004:処理ステップ、
1101:制御方法選択エリア、
1102:装置状態概要表示エリア、
1103:装置状態詳細データ表示エリア、
1104:ウェハ。

Claims (11)

  1. 大気側に置かれた被処理体を真空側に取り込むロードロックと、
    真空側に配置され、前記被処理体の受け渡し及び搬送を行う真空ロボットを具備してなる複数の搬送機構部と、
    前記搬送機構部に接続された前記被処理体に所定の処理を施す複数の処理室と、
    前記搬送機構部間を連結して前記被処理体を中継載置する中間室と、
    前記ロードロックと前記中間室に設けられた複数の前記被処理体を保持する保持機構部と、
    前記被処理体の受け渡しおよび搬送を制御する制御部と、を備えた真空処理装置であって、
    前記制御部は、前記被処理体が処理終了後に前記処理室内に待機できる時間に基づいて、前記被処理体を搬送する搬送室及び、前記搬送機構部の動作順序を決定することを特徴とする真空処理装置。
  2. 請求項1に記載の真空処理装置において、
    前記被処理体が処理終了後に前記処理室内に待機できる時間の許容値を入力することができる入力部を備え、該入力部から前記被処理体の前記処理室内における待機時間の許容値に基づいて、前記制御部は、前記被処理体の搬送動作を決定することを特徴とする真空処理装置。
  3. 請求項1に記載の真空処理装置において、
    前記制御部は、シミュレーションにより、前記被処理体を処理するスループットを算出し、該スループットに基づいて、前記被処理体を搬送する搬送室及び前記搬送機構部の動作順序を決定することを特徴とする真空処理装置。
  4. 請求項1に記載の真空処理装置において、
    前記制御部は、前記被処理体が処理終了後に前記処理室内に待機できる時間よりも早く、前記被処理体を搬出することができる場合には、前記被処理体のうち、前記処理室内に処理済の被処理体があり、該処理室と接続された前記搬送機構部において、該搬送機構部と接続された前記中間室内に次搬送先が該処理室である未処理の被処理体がある状況では、未処理の被処理体を、前記処理室内にある処理済の被処理体に優先して搬出することを特徴とする真空処理装置。
  5. 請求項2に記載の真空処理装置において、
    前記制御部は、前記処理室までの搬送時間を推定し、推定された搬送時間が、処理済である前記被処理体の待機時間の許容値を超過した場合に、前記被処理体の次搬送先である室が前記被処理体を受け入れ可能な状態である範囲内で、前記搬送機構が処理済である前記被処理体の搬出を、未処理である前記被処理体の搬出に優先することを特徴とする真空処理装置。
  6. 請求項1に記載の真空処理装置において、
    前記制御部は、複数の搬送機構部の動作順序について、該被処理体が処理終了後に前記処理室内に待機する時間を算出し、算出された時間が前記被処理体が処理終了後に前記処理室内に待機できる時間を超えないような前記搬送機構部の動作順序を選択することを特徴とする真空処理装置。
  7. 大気側に置かれた被処理体を真空側に取り込むロードロックと、真空側に配置され、前記被処理体の受け渡し及び搬送を行う真空ロボットを具備してなる複数の搬送機構部と、前記搬送機構部に接続された前記被処理体に所定の処理を施す複数の処理室と、 前記搬送機構部間を連結して前記被処理体を中継載置する中間室と、前記ロードロックと前記中間室に設けられた複数の前記被処理体を保持する保持機構部と、を備えた真空処理装置において前記被処理体を処理する真空処理方法であって、
    前記被処理体が処理終了後に前記処理室内に待機できる時間を設定するステップと、
    設定された時間に基づいて、前記被処理体を搬送する搬送室及び前記搬送機構部の動作順序を決定するステップと、を備えることを特徴とする真空処理方法。
  8. 請求項7に記載の真空処理方法において、
    シミュレーションにより前記被処理体を処理するスループットを算出するステップと
    該スループットに基づいて、前記被処理体を搬送する搬送室及び前記搬送機構部の動作順序を決定するステップとを備えることを特徴とする真空処理方法。
  9. 請求項7に記載の真空処理方法において、
    前記前記被処理体を搬送する搬送室及び前記搬送機構部の動作順序を決定するステップは、前記被処理体が処理終了後に前記処理室内に待機できる時間よりも早く、前記被処理体を搬出することができる場合には、前記被処理体のうち、前記処理室内に処理済の被処理体があり、該処理室と接続された前記搬送機構部において、該搬送機構部と接続された前記中間室内に次搬送先が該処理室である未処理の被処理体がある状況では、未処理の被処理体を、前記処理室内にある処理済の被処理体に優先して搬出する真空処理方法。
  10. 請求項7に記載の真空処理方法において、
    前記被処理体を搬送する搬送室及び前記搬送機構部の動作順序を決定するステップは、前記処理室までの搬送時間を推定し、推定された搬送時間が、処理済である前記被処理体の待機時間の許容値を超過した場合に、前記被処理体の次搬送先である室が前記被処理体を受け入れ可能な状態である範囲内で、前記搬送機構が既処理済である前記被処理体の搬出を、未処理である前記被処理体の搬出に優先することを特徴とする真空処理方法。
  11. 請求項7に記載の真空処理方法において、
    前記被処理体を搬送する搬送室及び前記搬送機構部の動作順序を決定するステップは、複数の搬送機構部の動作順序について、該被処理体が処理終了後に前記処理室内に待機する時間を算出し、算出された時間が前記被処理体が処理終了後に前記処理室内に待機できる時間を超えないような前記搬送機構部の動作順序を選択することを特徴とする真空処理方法。
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