JP6054246B2 - 太陽電池出力ケーブルの接続ボックスへの固定構造及び固定方法 - Google Patents

太陽電池出力ケーブルの接続ボックスへの固定構造及び固定方法 Download PDF

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Description

本発明は、太陽電池モジュールからの電力を取り出す太陽電池出力ケーブルの接続ボックスへのケーブルの固定構造及び固定方法に関する。より詳しくは、太陽電池出力ケーブルの接続ボックスへの固定において、水密性に優れ、簡易に安価で固定できるケーブルの固定構造、及び固定方法に関する。
太陽電池モジュールの電気出力は、太陽電池モジュールからパワーコンディショナー接続箱まで、その間に敷設される出力用ケーブルを介して接続される。通常の設置工法では、ある一定数の太陽電池モジュールをモジュールに取り付けられたジャンクションボックスに取り付けられたコネクタ付きケーブルを直列に連結接続の上、延長ケーブルと呼ばれるコネクタ付きの長尺ケーブルにてパワーコンディショナー接続箱に接続する。それ以外にも、モジュールを並列連結する設置工法もあり、その場合は並列数に応じた並列接続ボックスが使用される。又その回路途中に逆流防止ボックスを組み入れる場合もある。
以下本発明において接続ボックスとはジャンクションボックス、マルチ接続ボックス、逆流防止ボックス等をいい、太陽電池出力ケーブルとは接続ボックスに取り付けられる出力ケーブルをいう。
屋根上を始め屋外に設置される太陽電池モジュールとその接続ボックス、又その接続ボックスに取り付けられる太陽電池出力ケーブルは、昼夜や季節等の変化による大きな温湿度差のある環境に置かれ、さらに雨水、結露等により電気絶縁が破壊される危険に晒されている。このため接続ボックス、太陽電池出力ケーブル及び太陽電池ケーブルと接続ボックスの接続部には電気絶縁性を守るために充分な防水性能が必要で、自動車用等のケーブルコネクタに要求される防滴レベルではなく、水深1mの水没試験や更に過酷な浸漬耐電圧試験にも耐えられるより高レベルの水密性が望まれている。
接続ボックスとその内部の接続部品及び、それに取り付けられる太陽電池出力ケーブルの取り付け部の水密構造については、ボックス内部をシリコーン系封止剤で充填する方法の場合、使用する太陽電池出力ケーブルの外皮材質が塩化ビニル樹脂の場合にはケーブル外皮との界面の接着性が良好なため、特に工夫をしなくとも必要な水密性能が得られる。
しかしケーブル外皮材質が、燃焼時のダイオキシン発生に対する懸念等から塩化ビニル樹脂に代わってポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂を用いる割合が高くなってきている。ところがポリオレフィン系樹脂は塩化ビニル樹脂と異なり シリコーン系封止剤との接着性が悪く、封止剤だけでは充分な水密性能を得ることが難しい。接着部の界面において相互に微動するだけで界面剥離が発生し、水密性が簡単に損なわれる。このためケーブル取り付け部の、ケーブルへの外力や熱変化による線膨張によるケーブル接着部の微動で接着界面に剥離が発生し水密状態が壊れ、浸水する。その結果、絶縁不良による漏電発火事故の原因となる場合が発生する。
従って、ポリオレフィン系樹脂のケーブル外皮を有する太陽電池出力ケーブルを用いた接続ボックスの場合、シリコーン系封止剤を内部に充填しても、シリコーン系封止剤とケーブル外皮との接着が弱いため、ケーブルへの外力や熱による線膨張によるケーブルの微動等で界面剥離してしまい水密状態が壊れ 水の浸入による絶縁不良により発火事故の原因になる危険が発生する。
このため外側がシリコーン系封止剤と接着性を有する基体を使用したオレフィン系樹脂外皮と接着性のよい接着テープ、例えばブチルテープ等をケーブル外皮に巻き付ける、又はポリオレフィン系外皮樹脂との接着性を高めるプライマー剤をケーブルの外皮表面に塗布することにより水密性を上げる方法等が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、上記方法では、ケーブルは可撓性を有するもののある程度の剛性を有するため、ケーブルに強い外力がかかった場合シリコーン系封止剤との接着界面のケーブル外皮が微動した場合、界面剥離が発生、水密性が壊れる危険が避けられない。
従って接続ボックス内に水が浸入するのを防ぐ方法としては信頼性が十分ではない。
他に信頼性の高いケーブルと接続ボックスの装着貫通穴部の水密性を得る手段として、ケーブルグランド(Cable Gland)を用いる方法がある。ケーブル外皮にゴムブッシュを被せ、装着貫通穴部にあるゴムブッシュの内面、外面を同時に強力にネジ部品で締め付け水密性能を得る方法である(特許文献2参照)。
しかしケーブルグランドはネジ形状のため構造が複雑になるため製造コストが高く、固定もネジを回転して行うため迅速簡易ではなく、更にネジ部品の外形が大きくなるので、ボックス自体も大きくなり、トータルでコストが高くなるという問題がある。
したがって従来技術以外の、より簡易安価に太陽電池出力ケーブルを接続ボックスに対する防水性に優れた固定構造及び固定方法が求められている。
特開2008−066492号公報 特開2000−340821号公報
本発明は、上記現状に鑑み、太陽電池出力ケーブルの接続ボックスへの固定において、簡易安価な水密性に優れたケーブル固定構造及び固定方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、
芯線とその絶縁被覆体と外皮とからなる太陽電池出力ケーブルを接続ボックスに固定する太陽電池出力ケーブルの固定構造において、
前記芯線がケーブルの中心軸方向に突出し、更に前記絶縁被覆体が露出した状態に二段剥きされた前記太陽電池出力ケーブルの先端部に、弾力性を有する材質にてなる内径が前記絶縁被覆体の外径よりも小さい円筒状のブッシュが、前記露出した絶縁被覆体の外側面をブッシュの内側面が覆うように被せられており、
前記接続ボックスには太陽電池出力ケーブルの挿入方向に前記太陽電池出力ケーブルの先端部を挿通するためのケーブル外皮の径に略等しい径の導入孔が開口した外壁と前記外壁に対向する内壁が設けられており、前記内壁には絶縁被覆体に被せられた後の前記ブッシュの外径よりも小さい径の孔が設けられて狭隘部を成しており、
前記絶縁被覆体に被せられたブッシュの外側面の少なくとも一部が前記狭隘部に挟まれるまで前記太陽電池出力ケーブルが前記接続ボックスの内部に挿通されており、
かつ、前記外壁と前記内壁の間において前記接続ボックスの一部と固定具との間に前記太陽電池出力ケーブルが挟まれて固定されている、
ことを特徴とする太陽電池出力ケーブルの固定構造である。
請求項2記載の発明は前記ブッシュの内径は前記絶縁被覆体の外径よりも3〜40%小さいものである請求項1記載の太陽電池出力ケーブルの固定構造である。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明において前記ブッシュの材質がシリコーンゴムであることを特徴とする太陽電池出力ケーブルの固定構造である。
請求項4記載の発明は、芯線とその絶縁被覆体とポリオレフィン系外皮とからなる太陽電池出力ケーブルを接続ボックスに固定する方法であって、
前記接続ボックスは、太陽電池出力ケーブルの挿入方向に外壁と内壁の二重の壁面が設けられており前記外壁には、前記太陽電池出力ケーブルの先端を挿入するためのケーブル外皮の径に略等しい径の貫通孔が設けられており、前記内壁にはその絶縁被覆体に被せられたブッシュが通過する円形貫通孔が設けられており、前記内壁の円形貫通孔の内面には、内径が、絶縁被覆体に被せられた前記ブッシュの外径よりも小さくかつ絶縁被覆体の外径よりも大きい、ケーブルの中心軸に垂直な断面を有する環状の狭隘部が設けられる。
太陽電池出力ケーブルの先端部を二段剥きして、芯線と絶縁被覆体とをそれぞれ露出させる工程と、
内径が前記絶縁被覆体よりも小さく弾力性を有する二重円筒状のブッシュを、前記ブッシュの内筒面に前記露出された絶縁被覆体の外側面が覆われるように被せる工程と、
前記絶縁被覆体に被せられたブッシュの外側面の少なくとも一部が前記狭隘部に挟まれるまで前記太陽電池出力ケーブルが前記接続ボックスの内部に挿通する工程と、
前記外壁と前記内壁の間において前記接続ボックスの一部と固定具との間に前記太陽電池出力ケーブルを挟んで固定する工程と、
を含むことを特徴とする太陽電池出力ケーブルの固定方法である。
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明において用いられる太陽電池出力ケーブルは、前述のように太陽電池モジュールで発生する電力を送電するためのケーブルである。一般的には定格電圧600Vのケーブルが使用されるが、最近になり大型のメガソーラー発電用に定格電圧1000〜1500Vのケーブルが開発され使用されだしている。
太陽電池出力ケーブルには芯線を絶縁被覆層で被覆し更にその外側を外皮で被覆した二層被覆の、中心軸に垂直な断面形状が同心円状の単芯ケーブルが用いられている。
太陽電池出力ケーブルには国内規格で屋外使用が認められている定格電圧が600VのCVケーブルか、EM−CEケーブルが使用される。
芯線の断面積が2mm2、絶縁層の外径3.5mm、外皮の外径6.4mmや、芯線の断面積が3.5mm2 、被覆層の外径4.0mm、外皮の外径7.0mmが一般的である。メガソーラーでは芯線の断面積が5.5mm2以上のものも使用される場合がある。
太陽電池出力ケーブルの外皮材料にはCVケーブルでは軟質塩化ビニル樹脂、EM―CEケーブルでは軟質ポリエチレン樹脂が用いられている。どちらも可撓性を有するがゴム、エラストマーのような弾性を有さず堅いため、後述するような狭隘部を設けたとしても狭隘部に簡単に挿通することができない。その上弾性反発力が弱いため無理矢理挿通させたとしても狭隘部の内側面に密着することができず、かつ外力がケーブルにかかった場合においても、応答速度が遅いため、変位に対して充分に追随できないので、充分な水密性は得られない。又ポリエチレン樹脂は接着性が悪く、シリコーン系封止剤とは接着しないので充分な水密性が得られない。
太陽電池出力ケーブルは、価格の安い軟質塩化ビニルのCVケーブルが普通であるが、燃焼時のダイオキシン発生に対する懸念等からエコケーブルと呼称される軟質ポリエチレン樹脂を使用するEM−CEケーブルの使用が増えている。
近時はメガソーラーの普及にあわせて太陽電池専用の定格電圧1000〜1500Vの高電圧太陽電池専用のケーブル(PV−CC、CQ、QQ)が規格化され、そのケーブル外皮には架橋ポリエチレン樹脂・架橋ポリオレフィン樹脂が使用される。高電圧用の太陽電池専用ケーブルは可撓性やシリコーン系封止剤との接着性が定格電圧600Vの従来型のCVケーブルやEM−CEケーブルよりも悪く、封止剤による水密性確保はより難しい。
本発明はCVケーブルやEM−CEケーブルに対しても用いうるが、外皮が架橋ポリオレフィン系の高電圧用太陽電池専用ケーブルに対しても有用である。
太陽電池出力ケーブルを接続ボックスに接続するためにはケーブルの先端を、芯線が電気接続できる長さに露出させ、次に絶縁被覆層を所用の長さ露出させた、いわゆる二段剥きした状態で用いられる。
二段剥きされた太陽電池出力ケーブルの先端部の絶縁被覆体の外側面が露出した部分に、内径が前記絶縁被覆体よりも小さい円筒状の弾性を有するブッシュが被される。
本発明で用いるブッシュの内径は絶縁被覆体の外径よりも3〜40%小さいものが好ましく、5〜30%小さいものがより好ましい。ブッシュの内径が絶縁被覆体の外径に比し小さすぎればブッシュを絶縁被覆体に被せるのが困難になり、内径が大きすぎれば、即ちブッシュの内径が絶縁被覆体の外径に近くなりすぎれば、ブッシュの内側面が絶縁被覆体の外側面をその弾性にて締め付ける力が弱くなり水密が保たれにくくなるからである。
本発明で用いるブッシュの外径は特に限定されないが、ブッシュを絶縁被覆体に被せた後にケーブル外皮の外径に略近いか、それよりも小さいことが好ましい。
本発明で用いるブッシュは円筒状であるが、ここにいう円筒状とは円柱の内部に共通の軸を有する貫通する円柱状の空洞が設けられた形状をいう。この形状が最もシンプルで製造コストが安価であるからである。ただし、水密性を損なわない範囲で外側面、内側面、の少なくとも一の側面に凹凸のひだが付されていても、また内側面が軸に対しテーパを有し傾斜(空洞部が円錐台状)していてもよい。
ブッシュの軸方向の長さは限られないが、安定した水密構造を維持するためには、前記絶縁被覆体の外径に対し、0.5倍以上5倍以下の長さであることが好ましく、全体の接続構造をコンパクトにするためには、0.5倍以上2倍以下の長さであることが好ましい。
本発明で用いるブッシュは、ゴム弾性を有し、電気絶縁性、耐熱性、耐クリープ性等を満たす材質のものであることが好ましい。
内径よりも大きい絶縁被覆層に被せることができ、かつ、後述の狭隘部で圧して水密構造を保つことができるためである。本発明で用いるブッシュの硬さは消しゴムよりも硬く自動車用タイヤよりも柔らかいものが好ましく、JIS K 6253に定めるデュロメーター硬さが40〜60のものが好ましい。ブッシュの材料はウレタン、ニトリル、クロロプレン、エチレン、ブチル、フッ素、シリコーン(有機ポリシロキサン)等のゴム(エラストマを含む)を用いることができる。
常温における伸びは100〜600%、引張強度は5〜16MPaのものが好ましい。弾性体として機能しうる温度域は−40℃〜90℃あることが好ましく、また芯線を半田付けする場合には短時間でも、200℃に耐えるものであれば尚好ましい。このような要求を満たすためには、シリコーンゴムとフッ素ゴムが性能上好ましいが、フッ素ゴムは価格が高く、シリコーンゴムは比較的安価なため、シリコーンゴムが特に好ましい。
このようなブッシュはシリコーンゴムを射出成型、押出成形等により成形したものを用いることができる。物性を満たせば架橋はいずれの時点で行われたものでもよい。
絶縁被覆体の外側面が露出した部分に、内径が前記絶縁被覆体よりも小さく弾力性を有する材質にてなる円筒状のブッシュを被せるのは、太陽電池出力ケーブルの芯線の露出した側から、ブッシュの空洞部に芯線を通し、次いでブッシュの内側面が太陽電池出力ケーブルの軸線と略等距離になるよう保持しブッシュの端面を、芯線が露出した側の絶縁被覆体の端面に当て、太陽電池出力ケーブルの軸に平行方向に押すことにより、ブッシュはゴム弾性を有し伸びるため、ブッシュを絶縁被覆体上に被せることができる。ブッシュの端面が、二段剥きした太陽電池出力ケーブルの外皮の端面に接するまで被せることが好ましい。尚この工程は手で行ってもよく機械で行ってもよい。
上述のように本発明において接続ボックスとはジャンクションボックス、並列接続ボックス、逆流防止ボックス等の屋外使用のための防水性が要求される各種接続ボックスをいう。
本発明の固定構造をなすための接続ボックスには、前記太陽電池出力ケーブルの先端を挿入するためのケーブル外皮の径に略等しい径の導入孔が開口した外壁と、前記外壁に対向する内壁に貫通孔が設けられている。
導入孔は前記太陽電池出力ケーブルのケーブル外皮が通過できかつケーブルの軸心がぶれないよう、できるだけ隙間をあけないような径を有している必要がある。開口の形状は、多角形や楕円でもよいが、前記太陽電池出力ケーブルの断面は円形であるので、円形が好ましい。太陽電池出力ケーブルの径は、太陽電池出力ケーブル外皮と略等しいかそれよりも僅かに大きい径であることが好ましい。この導入口は出力ケーブルの外力による振れを抑制するため、力学的強度と製造の簡易さから、接続ボックスと一体となる外壁に貫通した導入孔を設けることが好ましい。
接続ボックスには、前記固定部よりも内側で、前記導入孔に対し前記太陽電池出力ケーブルの中心軸の延長上で、対向する位置に内壁が設けられ、内壁には絶縁被覆体に被せられた弾力性を有するブッシュが通過する貫通孔が設けられている。外壁と、内壁は互いに平行していることが好ましく、更に導入孔の中心及び内壁に設けられた貫通孔の中心とを結ぶ直線と直交していることが好ましい。ケーブルの固定力を大きくするため外壁の導入孔と内壁の貫通孔の間を大きくしてケーブルの曲がりあるいは蛇行部を設けてもよいが、接続ボックスが大きくなり、コストも上がるため、外壁と内壁の間の太陽電池出力ケーブルの軸は短い直線状になっていて、外壁、内壁と直交していることが好ましい。内壁は芯線を通る電気を接続する活電部とそれ以外の外部とを隔てる機能を有する。
前記内壁には、絶縁被覆体に被せられた後のブッシュの外径よりも小さい内径部分を有する貫通孔が設けられていて、絶縁被覆体に被せられたブッシュに対する狭隘部を形成している。内壁の貫通孔の入り口は外壁の貫通孔と同じ径でもよい。内壁の貫通孔に他の部材を入れて狭隘部を形成してもよいが、前記内壁の貫通孔の内側面のケーブル軸方向の一部区間の全周に連続したケーブルの中心軸に向かう突起が設けられ、突起の先端が連らなってなる外周により円形の孔が形成され、絶縁被覆体に被せられた後のブッシュが挿通されるのに対する狭隘部となっていることが好ましい。すなわち貫通孔の途中部分の内側面の径が小さくなっていて狭隘部をなしていることが好ましい。また、絶縁被覆体に被せられたブッシュを狭隘部に通しやすくするために、内壁の貫通孔の入り口から狭隘部に至るまでテーパがつけられていることが好ましい。絶縁被覆体に被せられた後のブッシュは上記狭隘部にて太陽電池出力ケーブルの中心軸に向けて押圧される。狭隘部による押圧効果を十分に発揮するためには突起の先端はブッシュを傷つけない程度に狭くなっていることが好ましい。
芯材が露出され、絶縁被覆体にブッシュが被せられた、太陽電池出力ケーブルは前記導入口から挿通され、第2の開口に絶縁被覆体に被せられた後のブッシュが前記狭隘部で中心軸方向に押圧されブッシュの外側面くびれさせられ(破断されることなく、変形して)た状態になる位置まで押しこまれた後、固定部において固定具により太陽電池出力ケーブルが接続ボックスに固定される。
前記外壁と前記内壁の間には、前記太陽電池出力ケーブルを上下左右から太陽電池ケーブルの中心軸方向に向かって抑える、固定部が設けられている。上記のようにブッシュが狭隘部に挟まれているだけでは、ケーブルが接続ボックスに対し位置が変化するように外力が加わった場合に水密性が壊れるおそれがあるからである。
よって、本発明では水密性を十分に保つために前記太陽電池出力ケーブルが、前記外壁の導入口でケーブルの軸に垂直な方向の動きが制限され、次に前記内壁の貫通孔内でブッシュが前記狭隘部で押さえられているのみならず、更に太陽電池出力ケーブルを接続ボックスに対し固定するための固定部で固定されるようになっている。
固定部は施工時やその後の使用時における太陽電池出力ケーブルの振れを接続ボックスの内部に伝達せずに固定するためのものであり、太陽電池出力ケーブルの中心軸が上下左右に振れることがなく、かつ、軸方向にも一定の位置に留めるためのものであって、前記導入口から挿入された太陽電池出力ケーブルの外皮をその軸中心に向かって偏心しないように均等に押圧を掛けた状態で挟み込み固定できるようになっていることが好ましい。また、固定具による固定は簡易迅速に行えることが好ましい。固定具による固定は、限定されず、固定具は接続ボックスと係止され、固定具と固定具が対になってケーブルを挟みこみ固定してもよいが、接続ボックスが太陽電池出力ケーブルを押さえる受け部を有し、固定具と受け部との間にケーブルを挟み固定することが好ましい。
固定を簡易迅速に行うためには接続ボックスに係止できる固定具で固定することが好ましい。太陽電池出力ケーブルを接続ボックスの前記導入孔から挿入後、固定具を太陽電池出力ケーブルの外皮に食い込ませる(変形してくびれた状態にさせる)ように押圧した状態で係止することができる構造になっていることが好ましい。係止片を有する固定具としては太陽電池出力ケーブルに接する面と面内に太陽電池出力ケーブルを中心軸に向けて圧迫するような突起部を有している樹脂製等のクランプ等がケーブル固定の作業性にも優れ好ましい。
固定部の軸方向の長さは、ケーブルの振れを内部に伝達させないためには長い方が良いが、コンパクトな構造に収めることも必要なため、ケーブル径以上ケーブル径の3倍以下であることが好ましい。
本発明においては、接続ボックスの太陽電池出力ケーブル挿入用の導入孔から内壁の貫通孔までの間に固定部を設けることで、太陽電池出力ケーブルへの外力による前記ブッシュの変形を三次元のX、Y、Zの各方向に対して抑え水密性を維持することができる。
ケーブルにかかる外力によるブッシュへの影響を完全に失くすことは難しいが、圧入されたブッシュの弾力で充分吸収できる範囲に押さえ込むことができれば、水密性は充分確保できる。
本発明に用いられる接続ボックス並びに固定具の材質は、可撓性と強度、耐候性、耐熱性、耐熱水性、電気絶縁性、難燃性、シリコーン系ポッティング剤との接着性、成形性等を有する樹脂が好ましく、GF強化ポリアミド(GF−PA)、ポリカーボネート(PC)、変性ポリフェニレンエーテル(m−PPE)、GF強化ポリブチレンテレフタレート(GF−PBT)、GF強化ポリエチレンテレフタレート(GF−PET)などのエンジニアリングプラスチックが好ましく、更に非晶ポリアリレート(PAR)、ポリスルホン(PSF) 、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリエーテルイミド(PEI) 中でもPES、PPS、変性ポリフェニレンエーテル(m−PPE)、が好ましいが、変性ポリフェニレンエーテル(m−PPE)が、性能、生産性、価格のバランス上特に好ましい。
尚、本発明はケーブルの機械的な水密固定を図るものであり、本来の目的である電力を流すための電気接続は、接続ボックス内部にて芯線を金属接続具等に圧着かしめ、ネジ止め、ハンダ付け等の通常の方法により接続される。
必要な全てのケーブルの芯線が接続された後は、接続ボックス内には通常シリコーン系ポッティング剤等が流し込まれ固化され封止される。必要に応じて、蓋がされ保護される。尚、上記固定部の固定具はケーブルを接続ボックスに固定する適宜なタイミングにて取り付けることもできる。
請求項1に記載の固定構造によれば、太陽電池出力ケーブルが、接続ボックスに安価簡易に水密性よく固定される。
請求項2に記載の固定構造によれば、ブッシュの内径が絶縁被覆体の外径よりも3〜40%小さいため、ブッシュを絶縁被覆体に被せやすく、ブッシュの内側面が絶縁被覆体の外側面をその弾性にて適宜締め付けるために水密が保たれやすい。
請求項3に記載の固定構造によれば、請求項1又は請求項2に記載の固定構造においてブッシュの材質がシリコーンゴムであるため、安価で防水性およびその持久性に優れる。
請求項4に記載の固定方法によれば、固定が簡易迅速で、固定後は水密構造が保たれ防水性に優れる。
実施例1の接続ボックス(並列接続ボックス)の本体1を示す斜視図である。 (a)は実施例1の接続ボックスの本体1の図1の右部分を上から見た平面図である。(b)はA−Aの延長上の外端壁101の側から見た孔11と孔12と、孔12内の環状突起50の図である。 太陽電池出力ケーブルを二段剥きした先端部の図である。(a)は斜視図であり、(b)はケーブルの軸中心を通る平面で切断した断面図である。 太陽電池出力ケーブルを二段剥きした先端部の樹脂被覆体にブッシュを被せた状態の図である。(a)は斜視図であり、(b)はケーブルの軸中心を通る平面で切断した断面図である。 実施例1のクランプの図である。(a)は正面図である。(b)は側面図である。(c)は上面図である。(d)は下面図である。 実施例1において、接続ボックスの右下部にブッシュを被せた太陽電池出力ケーブルを挿入しクランプで固定した後に、図1のB−B部分で、太陽電池出力ケーブルの中心軸に対し垂直な平面で切断した断面図である。 実施例1において、接続ボックスの右下部にブッシュを被せた太陽電池出力ケーブルを挿入しクランプで固定した後に図1のA−A部分で、太陽電池出力ケーブルの軸心を含む、外側壁103に平行な平面で切断した断面図である。 実施例1にて太陽電池出力ケーブルが固定された接続ボックスを1回目の浸漬耐電圧試験後、2回目の浸漬の前に太陽電池出力ケーブルを左右方向に曲げた時点での曲げの様子を示す図面代用写真である。 実施例1にて太陽電池出力ケーブルが固定された接続ボックスを1回目の浸漬耐電圧試験後、2回目の浸漬の前に太陽電池出力ケーブルを上下方向に曲げた時点での曲げの様子を示す図面代用写真である。
図1は、接続ボックスの本体1を示す斜視図である。外形は直方体形状であり、4本のケーブルが接続できるようになっている。
本実施例1の接続ボックスの本体は、m−PPE樹脂による射出成型品にてなり、本斜視図の上から見た場合に左右対称及び上下対称になっている。よって他の3本のケーブルは同様に固定されるので、代表して接続ボックスの本体の右下部に1本の太陽電池出力ケーブル2を固定する固定構造と接続方法につき先ず説明し、その後全体につき説明する。
図2(a)は本発明の実施の形態である接続ボックスの本体1の右部分に対し図1の上側から見た平面図である。以下、上下左右の各方向は、図1に基づいて行うものとする。図2(b)はA−Aの延長上の外端壁101の側からから見た孔11と孔12と、孔12内に環状突起50が見えている様子を表す図である。
接続ボックスの本体1の右側手前部分の外壁である外端壁101は均一な厚みを有しており、その外端壁101には太陽電池出力ケーブル2を通すための導入孔として太陽電池出力ケーブル2の外皮21の径に略等しい僅かに大きい径の貫通孔11が設けられており、貫通孔11を有する外端壁101から接続ボックス本体1の内側寄りに前記外端壁101に平行な対向する内壁102が設けられている。内壁102も均一な厚みにされている。内壁102には貫通孔11の中心に対応する位置に中心を有する貫通孔12が開けられている。外端壁101と、内壁102はともに、貫通孔11の中心と貫通孔12の中心を結ぶ直線と直交している。接続ボックスをコンパクトにでき、太陽電池出力ケーブル2の固定にも好ましいからである。
貫通孔12の内側面の一部には、貫通孔12の中心方向に向けて伸び先が狭くなった断面形状が台形状の突起50が内側面の全周にわたって連続して一体的に成形されて設けられておりその台形の上底部を側面とする円筒状空洞が、絶縁被覆体に被せられたブッシュが挿通されるのに対する狭隘部16となっている。すなわち貫通孔12の途中部分の内側面の径が突起50により小さくなっていて狭隘部16となっている。環状突起50の断面形状は図7に示されている。貫通孔12の入り口から狭隘部16までは、テーパがついており、断面の台形の斜辺に相当するが、絶縁被覆体に被せられたブッシュを挿通するのが容易にされている。
貫通孔11から貫通孔12までの間の接続ボックスの内部17には、接続ボックスの一体的な底部の一部であって、ケーブル受け部の役割を有する、ケーブル下支え部13が設けられており、その両側には間隙131が設けられている。
また、導電接続部を納める接続ボックス本体1の内部18の上部内側面及び壁面104にわたって、蓋70を納めるための窪み19が設けられている。
接続ボックス本体1の導電接続部を納める内部18は全面に亘って底面が設けられており、底面には太陽電池出力ケーブル2に導電接続するための、導電のための銅板にてなる導電材60が取り付けられている。導電材60の端部には太陽電池出力ケーブル2の芯線23とハンダ接続するためのバレル61が設けられている。導電材60は接続ボックス本体1の内部18において底壁105に設けた留め具191にて接続ボックス1に固定(詳細は省略)されている。
図3は太陽電池出力ケーブル2を二段剥きした先端部を表す。a)は斜視図であり、b)はケーブルの軸中心を通る平面で切断した断面図である。
太陽電池出力ケーブルは、ポリオレフィン系樹脂が架橋されたものが外皮として被覆され外皮21の外径は6.4mmである。その内側には架橋ポリエチレン樹脂製の外径3.5mmの絶縁被覆体22が設けられており、その内側には芯線23がある。芯線は銅を用いたものであり、芯線の断面積は2mm2である。
太陽電池出力ケーブルを接続ボックスに接続するに当たっては図3のように太陽電池出力ケーブル2の先端を市販の皮剥機等を用いていわゆる二段剥きにして用いた。
二段剥きした太陽電池出力ケーブル2の絶縁被覆体22上にシリコーンゴム製のブッシュ3を被せた。ブッシュには硬さがA56、伸びが460%、引張強度が9.51MPaのシリコーンゴム製の、内径が3mm、外径が6mm、長さが5mmの直円筒状のものを用いた。ブッシュを二段剥きした太陽電池出力ケーブル2に被せるには、芯線23の露出した側から、ブッシュの空洞部に芯線を通し、次いでブッシュの内側面が太陽電池出力ケーブル2の軸線と略等距離になるよう保持しブッシュの端面を、芯線が露出した側の絶縁被覆体22の端面に当て、太陽電池出力ケーブル2の軸に平行方向に押すことにより、ブッシュはゴム弾性を有し伸びるため、ブッシュを絶縁被覆体22上に被せた。ブッシュの端面が二段剥きした太陽電池出力ケーブル2の外皮21の端面に接するまで被せた。
図4は太陽電池出力ケーブルを二段剥きした先端部の樹脂被覆体にブッシュを被せた状態の図である。a)は斜視図であり、b)はケーブルの軸中心を通る平面で切断した断面図である。
次ぎに、ブッシュ3を絶縁被覆体22に被せた太陽電池出力ケーブル2を図1の接続ボックスの本体1の右下部に取り付けることにつき説明する。
先ず、ブッシュ3を絶縁被覆体22に被せた太陽電池出力ケーブル2を芯線側の先端から接続ボックスの本体1の右下部の外端壁101に設けられた6.5mm径の貫通孔11に押しこみ通す。更に太陽電池出力ケーブル2に被せたブッシュ3の一部が接続ボックスの本体1の内壁に設けられた貫通孔12をくぐり抜け、太陽電池出力ケーブル2の外皮21の端面が内壁102の表面14に達するまで押しこんだ。
ここで貫通孔12の内側には輪状に孔径が狭くなるような環状突起50が形成されており径が5.6mmの狭隘部16となっている。太陽電池出力ケーブル2の絶縁被覆体22に被せたブッシュ3はこの狭隘部16で、太陽電池出力ケーブル2の軸心方向に押圧を受けて、変形する。その弾性反発力により、太陽電池出力ケーブル2の絶縁被覆体22の外側面とブッシュ3の内側面が接する面及び接続ボックスの本体1の右下部にある内壁102に開けられた貫通孔12の内面によりブッシュ3の外面が押されることにより水密構造が形成される。
次に接続ボックスの本体1の図1の上側から、太陽電池出力ケーブル2を接続ボックスに固定するため、固定具であるクランプで固定した。クランプ4はm−PPE樹脂による射出成型品であり、以下に述べるように適当な弾性を有している。
クランプ4は図5(a)に示すように左右対称な正面形状を有しており、長さ(奥行き)は図(b)の側面図、図(c)の上面図、図(d)の下面図に示すように、接続ボックス本体1の右下部の外端壁101とその対向する内壁102の間隔と略等しく7mmであり、巾(後述の側面46,46の間隔)は接続ボックス本体1の外壁をなす外側壁103の内面と、仕切り104の内面の間隔と略等しい10mmのものを用いた。
図5(a)に示すようにクランプ4はケーブル2の外皮21と略等しい半径の太陽電池出力ケーブルを押さえるための上内周面41と、横内周面42と、脚部43、43と、脚部43、43に設けられた係止部44、44と、クランプ4を上から押し込むための上面45と、側面46,46を有している。
さらにクランプ4は図5(a)、(d)、図7に示すように上内周面41及び横内周面42の太陽電池出力ケーブル2と接する側の内側面端部には半円環状の突起部47、47を有している。太陽電池出力ケーブルの軸に平行な方向に外力がかかっても突起部がケーブル外皮に食い込みケーブルを軸と平行方向に移動させないためである。
図6は図1の接続ボックスの本体1の右下部の貫通孔11と貫通孔12を通してブッシュ3を絶縁被覆体22に被せた太陽電池出力ケーブル2の二段剥きした先端部を挿入後、クランプ4を押しこみ係止させ固定した後における図1に示すB−Bの位置を通る太陽電池出力ケーブル2の軸と垂直な面における切断面を示したものである。
図6に示すように、両側の脚部に設けられた係止部44の外凸面と、44の外凸面との間隔は、接続ボックスの本体1の外側壁103の内面と、仕切壁104は外側壁103と平行であるが、仕切壁の内面との間隔よりも広いが、クランプ4を押しこむ時に、その弾性により内側にたわみ、それぞれの係止部44、44は、接続ボックス本体1の外側壁103と仕切壁104の下部に設けられた凹部103−1、104−1に係止される。この結果クランプ4は太陽電池入出力ケーブル2を挟んだ状態で接続ボックスの本体1に係止され固定されている。
太陽電池出力ケーブル2は、接続ボックスの本体1の外端壁の貫通孔11と内壁に設けられた貫通孔12の間の固定部17において、上面からはクランプ4の上内周面41と、側面は横内周面42で、下からは接続ボックス1本体のケーブル下支え部13によって太陽電池出力ケーブル2の外皮21が圧されて挟まれ、軸心がぶれないように固定される。尚 前述のようにクランプ4の内側面に設けた周状の突起部47、47により、太陽電池出力ケーブル2は更に太陽電池出力ケーブル2の軸方向へのずれも防がれている。
図7は図1の接続ボックスの本体1に、ブッシュ3を絶縁被覆体22に被せた太陽電池出力ケーブル2の先端部を貫通孔12をくぐらせ、ブッシュ3が前記狭隘部にてくびれた状態になるまで挿入後、上記のようにクランプ4を押しこみ固定した後における図1に示すA−Aの位置を通り太陽電池出力ケーブル2の軸心を含む外側壁103に平行な平面で切断した断面図を示す。
ケーブル外皮21の端面が貫通孔12を設けた内壁102の表面14に接している。太陽電池出力ケーブル2の芯線23と絶縁被覆体22と絶縁被覆体22に被されたブッシュ3が内壁に設けられた貫通孔12をくぐって通過して図1の接続ボックスの本体1の内部18に入っている。ここで、絶縁被覆体22に被されたブッシュ3は貫通孔12の内周に設けられた環状の突起50によって、太陽電池出力ケーブル2の軸心方向に押圧を受けて変形し、その有する弾性により、ブッシュ3の内周面と絶縁被覆体22の外周面は密接する。かつ、ブッシュ3の外周面と貫通孔12の内周面及びその中でも特に突起部50とが密接する。したがって太陽電池出力ケーブル2の外周等を伝って接続ボックスの本体1の内部18に水が入ることが無く、水密構造が形成されている。
図6、図7に示すように、太陽電池出力ケーブル2は接続ボックスの本体1右下部の外端壁に設けられた貫通孔11の内周面でケーブル外皮が拘束されており、内壁に設けられた貫通孔12でブッシュが被された絶縁被覆体が拘束されており、かつ貫通孔11から貫通孔12の間にケーブル固定部17が設けられており、ケーブル外皮がクランプ4の内側面と接続ボックスの本体1に設けられたケーブル下支え部13との間で太陽電池出力ケーブル2の軸心がずれないように圧し挟まれて固定されているので、たとえ太陽電池出力ケーブル2が接続ボックスに対し軸心から外れる方向に応力がかかったとしてもケーブルの軸がその中心から、上下左右方向に、ずれることがない。かつ、ケーブルの軸心方向の応力がかかっても、クランプ4に設けられた突起47、47が太陽電池出力ケーブル2の外皮をケーブル2の軸心方向に食い込むように圧して押しつけられているので、ケーブルが軸と平行方向にずれることもない。
したがって、本固定構造によれば、固定部で固定した後は、太陽電池出力ケーブル2の接続ボックスへの取り付け接続工事中においても、その後の使用時においても、接続ボックス1に固定された太陽電池出力ケーブル2に対しケーブル軸がぶれる方向、又は軸と平行方向に外力がかかっても、水密構造が保たれる。
接続ボックス本体1の内部18において芯線23は、内部18に設けられた通電のための銅板にてなる導電材60を曲げて形成されたバレル61とハンダ付けを行い導電接続した。
接続ボックス本体1に対する他の3か所即ち、図1における右上、左上、左下の3か所も上記方法で軟質ポリエチレン樹脂外皮の太陽電池出力ケーブルを固定し、4本の太陽電池出力ケーブルを接続ボックス本体1に対し、導電接続を行った後、接続ボックス本体1の内部18に通常用いられる硬化性シリコーン樹脂(信越化学株式会社製 2液性常温硬化型シリコーン 信越シリコーン(登録商標) KE−200F)を注入し硬化させた後、蓋70を保護のために被せた。尚、蓋70は接続ボックス本体と係止させ固定した。
次に上記にて得られた4本の太陽電池出力ケーブルを接続ボックスに接続した接続ボックスの絶縁性能を確認するため以下の浸漬耐電圧試験を行った。
浸漬耐電圧試験の方法は、連続2回の浸漬試験で漏れ電流値を検査測定するが、1回目は太陽電池出力ケーブルが接続された接続ボックスを、中性洗剤液(界面活性剤47%、アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム、アルキルヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミンオキシド、アルキルグリコシド)を3%入れた水溶液中に完全水没させ、太陽電池出力ケーブルの1本と水溶液間に電圧(AC1000V)を印加し、その時の漏れ電流を測定した。漏れ電流が1mA以下であればそのまま12時間印加し続け、異常がなければ合格とした。その間に漏れ電流値が1mAを超えた場合は自動的に耐電圧試験がストップされるようになっており、この場合は不合格とした。
次に2回目は、1回目の試験で合格した試験品を水溶液中より引き上げ、濡れたままの状態で接続ボックスに接続された4本の太陽電池出力ケーブルを各々接続ボックスに対し左右・上下方向に90°各3回繰り返し無理に曲げた後、その後、上記中性洗剤液を3%入れた水溶液中に全体を再水没させ、1回目と同様の方法で浸漬耐電圧試験を実施し合否の判定を行った。左右方向、上下方向に曲げた状態における写真を図8、図9に示す。
実施例1で得られた4か所の太陽電池出力ケーブルが接続された接続ボックスの浸漬通電試験の結果は、1回目、2回目共に合格であった。
(比較例1)
実施例1においてクランプを用いて固定することをしない以外は、実施例1と同様に太陽電池出力ケーブルを接続ボックスに接続し、上記と同様に浸漬通電試験を行った。1回目の浸漬通電試験は合格であったが、2回目の浸漬通電試験においては浸漬耐電圧試験開始直後に漏電したため自動的に試験がストップし不合格であった。
(比較例2)
実施例1において、シリコーンゴムブッシュを用いる代わりに絶縁被覆体上にブチルゴムテープを全周に巻き付けたこと以外は実施例1と同様に太陽電池出力ケーブルを接続ボックスに接続し、上記と同様に浸漬通電試験を行った。1回目の浸漬通電試験は合格であったが、2回目は途中で漏電したため自動的に試験が自動的にストップし不合格であった。
本発明の太陽電池出力ケーブルの接続ボックスへの固定構造及び固定方法は、太陽電池モジュールからパワーコンディショナー接続箱との間の太陽電池出力ケーブルと接続ボックスの接続に有効に利用され得る。
1 接続ボックス
10 接続ボックス本体
11 貫通孔
12 貫通孔
13 ケーブル下支え部
131 空隙
17 ケーブル固定部
18 内部
19 蓋用窪み
101 外端壁
102 内壁
103 外側壁
104 仕切壁
105 底壁
191 留め具
2 太陽電池出力ケーブル
21 ケーブル外皮
22 絶縁被覆体
23 芯線
3 ブッシュ
4 クランプ
41 上内周面
42 横内周面
43 脚部
44 係止部
50 突起部
60 導電材
61 バレル
52 芯線
70 蓋

Claims (4)

  1. 芯線とその絶縁被覆体と外皮とからなる太陽電池出力ケーブルを接続ボックスに固定する太陽電池出力ケーブルの固定構造において、
    前記芯線がケーブルの中心軸方向に突出し、更に前記絶縁被覆体が露出した状態に二段剥きされた前記太陽電池出力ケーブルの先端部に、弾力性を有する材質にてなる内径が前記絶縁被覆体の外径よりも小さい円筒状のブッシュが、前記露出した絶縁被覆体の外側面をブッシュの内側面が覆うように被せられており、
    前記接続ボックスには太陽電池出力ケーブルの挿入方向に前記太陽電池出力ケーブルの先端部を挿通するためのケーブル外皮の径に略等しい径の導入孔が開口した外壁と前記外壁に対向する内壁が設けられており、前記内壁には絶縁被覆体に被せられた後の前記ブッシュの外径よりも小さい径の孔が設けられて狭隘部を成しており、
    前記絶縁被覆体に被せられたブッシュの外側面の少なくとも一部が前記狭隘部に挟まれるまで前記太陽電池出力ケーブルが前記接続ボックスの内部に挿通されており、
    かつ、前記外壁と前記内壁の間において前記接続ボックスの一部と固定具との間に前記太陽電池出力ケーブルが挟まれて固定されている
    ことを特徴とする太陽電池出力ケーブルの固定構造。
  2. 前記ブッシュの内径は前記絶縁被覆体の外径よりも3〜40%小さいものである請求項1記載の太陽電池出力ケーブルの固定構造。
  3. 請求項1又は請求項2記載の発明において前記ブッシュの材質がシリコーンゴムであることを特徴とする太陽電池出力ケーブルの固定構造。
  4. 芯線とその絶縁被覆体と外皮とからなる太陽電池出力ケーブルを接続ボックスに固定する方法であって、
    前記接続ボックスは、太陽電池出力ケーブルの挿入方向に外壁と内壁の二重の壁面が設けられており前記外壁には、前記太陽電池出力ケーブルの先端を挿入するためのケーブル外皮の径に略等しい径の貫通孔が設けられており、前記内壁には、絶縁被覆体に被せられた後の前記ブッシュの外径よりも小さい径の孔が設けられて狭隘部を成しており、
    太陽電池出力ケーブルの先端部を二段剥きして、芯線と絶縁被覆体とをそれぞれ露出させる工程と、
    内径が前記絶縁被覆体よりも小さく弾力性を有する二重円筒状のブッシュを、前記ブッシュの内筒面に前記露出された絶縁被覆体の外側面が覆われるように被せる工程と、
    前記絶縁被覆体に被せられたブッシュの外側面の少なくとも一部が前記狭隘部に挟まれるまで前記太陽電池出力ケーブルが前記接続ボックスの内部に挿通する工程と、
    前記外壁と前記内壁の間において前記接続ボックスの一部と固定具との間に前記太陽電池出力ケーブルを挟んで固定する工程と、
    を含むことを特徴とする太陽電池出力ケーブルの固定方法。
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