JP6072396B2 - 空圧式アクチュエータ - Google Patents

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Description

この発明は、空圧式アクチュエータに関するものである。
空圧式アクチュエータは、供給される空気圧に応じて動作する。
例えば、特許文献1には、シリンダ部への給気によりピストンを往動させることで、ピストンロッドが往動し、また、圧縮されたスプリングの付勢力によりピストンを復動させることで、ピストンロッドが復動する空圧式アクチュエータが記載されている。
特開2012―67800号公報
空圧式アクチュエータの動作特性は、供給する空気圧とロッドのストロークとの関係で表すことができる。以下、上記動作特性を、単に特性と称す。
ところで、空圧式アクチュエータの動作時、スプリングは圧縮状態となるだけでなく、曲げられた状態にもなる。スプリングは、曲げられると、その曲げを解消するような復元力を生じる。この復元力は、空圧式アクチュエータの特性に影響を与える要素となる。
さらに、曲げに対するスプリングの復元力は、スプリングが曲げられる方向によって異なる値を示す。しかしながら、上記特許文献1のように、従来の空圧式アクチュエータでは、スプリングの回転を規制するようなことは特に考慮されていなかった。このため、空圧式アクチュエータの動作時にスプリングが回転して、曲げられる方向がまちまちになり、曲げに対する復元力が特性に与える影響もその都度変わって、特性が予期せぬ急激な変化をしてしまっていた。
このように、空圧式アクチュエータにおいて、特性が不安定になるという課題があった。特性が不安定であると、空圧式アクチュエータの動作が安定せず、制御性が悪化する。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、特性を安定させることのできる空圧式アクチュエータを得ることを目的とする。
この発明に係る空圧式アクチュエータは、内部に空気圧が印加されるハウジングと、ハウジングの内部に設けられ、印加される空気圧によりダイアフラムを介して往復動作するスプリングホルダと、スプリングホルダに固定され、スプリングホルダと一体に往復動作するロッドと、ハウジングの内部に設けられ、スプリングホルダの往復動作により伸縮して付勢力を与えるスプリングと、スプリングの回転を規制する回転規制部とを備えたことを特徴とするものである。
この発明によれば、空圧式アクチュエータの特性が安定する。
この発明の実施の形態1に係る空圧式アクチュエータの断面図である。 スプリングが曲げられた際の復元力を説明する図である。 空圧式アクチュエータの特性を示すグラフである。 スプリングの平面図である。 スプリングホルダの斜視図である。 図4に示すスプリングを図5に示すスプリングホルダで保持した状態を示す平面図である。 スプリングの第1変形例を示す平面図である。 スプリングホルダの第1変形例を示す斜視図である。 図7に示すスプリングを図8に示すスプリングホルダで保持した状態を示す平面図である。 図7に示すスプリングを第2変形例のスプリングホルダで保持した状態を示す平面図である。 スプリングの第2変形例を示す斜視図である。 図11に示すスプリングを第3変形例のスプリングホルダで保持した状態を示す斜視図である。 図11に示すスプリングを第4変形例のスプリングホルダで保持した状態を示す斜視図である。 スプリングの第3変形例を示す斜視図である。 図14に示すスプリングを第5変形例のスプリングホルダで保持した状態を示す斜視図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る空圧式アクチュエータの断面図であり、空圧式アクチュエータをターボチャージャに取り付けた場合を例に示している。
空圧式アクチュエータは、第1ハウジング10と第2ハウジング11とで箱状に構成されたハウジング1を有する。ハウジング1の内部には、例えばゴム製で円板状のダイアフラム2が設けられる。ダイアフラム2は、その周縁部が第1ハウジング10と第2ハウジング11とで挟まれた状態で設けられており、ハウジング1の内部を大気圧室3aと負圧室3bとに分割している。大気圧室3aは、不図示の大気孔を介して大気に開放される。負圧室3bには、第1ハウジング10に取り付けられた負圧導入管4を介して、負圧が印加される。
ダイアフラム2のうちの、負圧室3b側の面には、皿状で例えば鉄製のスプリングホルダ5が設けられている。スプリングホルダ5には、スプリング6の一端部が保持されている。このとき、スプリング6は、自身の軸回りの回転が規制された状態で、スプリングホルダ5に保持されている。スプリング6の他端部は、スプリングホルダ5に対向する第1ハウジング10の底面10aで保持される。スプリング6は、例えば鉄製の線状部材が、螺旋状に巻かれたものである。
スプリングホルダ5には、ロッド7の一端部が固定されている。ロッド7は、第2ハウジング11を貫通して、その他端部が外部に露出する。ロッド7は、第2ハウジング11の内部に設けられた軸受部8によって、軸方向に摺動可能に保持される。
ロッド7の端部のうちの、外部に露出している方の端部は、長さ調節アーム20を介して、不図示のターボチャージャのレバー30に接続している。ロッド7の当該端部は、外周面に雄ねじが形成されており、この雄ねじと長さ調節アーム20に形成された雌ねじとのねじ込み量を調節することで、ロッド7と長さ調節アーム20の全体の長さを調節可能となっている。レバー30は、ピン軸31によって長さ調節アーム20に取り付けられており、回転中心Oを支点として回転する。
ターボチャージャは、内燃機関の排気ガスを利用して、多量の空気を内燃機関に送り込むための装置である。空圧式アクチュエータは、ロッド7を軸方向に移動させてレバー30を操作し、ターボチャージャが取り込む排気ガスを制御することで、ターボチャージャの動作を制御する。
空圧式アクチュエータは、第2ハウジング11がブラケット40にねじ止めされることで、ブラケット40に固定されている。
次に、空圧式アクチュエータの動作について説明する。
負圧室3bに負圧が印加されると、ダイアフラム2のうちの周縁部以外の部分及びダイアフラム2に設けられたスプリングホルダ5が、スプリング6を収縮させながら、負圧室3bの容積を減少させる方向に移動する。これに伴い、ロッド7が、ハウジング1の内部に引き込まれる方向すなわち引込方向へ移動する。すると、ターボチャージャのレバー30は、回転中心Oを支点として、図1における時計回りに回転する。
一方、負圧室3bに印加する負圧が低減されると、ダイアフラム2のうちの周縁部以外の部分及びダイアフラム2に設けられたスプリングホルダ5が、収縮状態から伸びようとするスプリング6の付勢力によって、負圧室3bの容積を増加させる方向に移動する。これに伴い、ロッド7が、ハウジング1の外部へ押し出される方向すなわち押出方向へ移動する。すると、ターボチャージャのレバー30は、回転中心Oを支点として、図1における反時計回りに回転する。
このように、ターボチャージャのレバー30は、ロッド7の移動を受けて、回転中心Oを支点とした回転運動を行う。この回転運動でレバー30が描く円弧状の軌跡は、図1中の円Cの一部である。このため、ロッド7は、厳密には図1に示す空圧式アクチュエータの中心軸Aに沿って移動するだけでなく、中心軸Aに対して傾いた傾斜軸Bに沿って移動することもある。すなわち、ロッド7は、中心軸Aに垂直な図1中のD方向に揺動する。
ロッド7が揺動して、その軸が、中心軸Aに一致せず傾斜軸B側に傾いた状態にある場合、スプリングホルダ5が傾いて、スプリング6が曲げられる。このとき、スプリング6は、その曲げを解消するような復元力Fを生じる。復元力Fにより、ロッド7と軸受部8との間には、中心軸Aと垂直な方向の抵抗力が生じ、空圧式アクチュエータの特性に影響を及ぼす。
スプリング6の復元力Fについて、図2を用いて説明する。図2(a)と図2(b)は、スプリング6を互いに異なる側面から見た際の平面図である。図2(a)は、スプリング6のうちの、軸線P1に沿う部分が伸びて、軸線P2に沿う部分が縮むような方向に曲げた状態を示す。図2(b)は、スプリング6のうちの、軸線Q1に沿う部分が伸びて、軸線Q2に沿う部分が縮むような方向に曲げた状態を示す。
軸線P1,P2,Q1,Q2の位置関係は、図2(c)に示す通りである。図2(c)は、曲げていない状態のスプリング6を、軸方向から見たときの平面図である。なお、図2(c)では簡単のためにスプリング6の巻き先端部は省略しており、このために、単に円環としてスプリング6を示している。
軸線P1と軸線P2は、スプリング6の中心軸Rを挟んで対向するような位置関係にある。同様に、軸線Q1と軸線Q2も、スプリング6の中心軸Rを挟んで対向するような位置関係にある。また、軸線P1と軸線Q1は、中心軸Rから見て角度α離れている。αは0以外の値をとり、従って、軸線P1と軸線Q1は同一の軸線ではない。
図2(a)に示す方向に曲げられた場合、スプリング6の両端部には復元力F1が生じる。図2(b)に示す方向に曲げられた場合、スプリング6の両端部には復元力F2が生じる。螺旋状のスプリング6は、巻き先端部の存在等により、完全な対称形とすることはできないため、復元力F1と復元力F2は同じ値とはならず、図示例では、図2(b)に示す方向に曲げられた場合の復元力F2の方が大きい値となる。
このように、スプリング6は、曲げられる方向によって生じる復元力が異なる。
なお、図1では、スプリング6のうちの底面10a側の端部に生じる復元力は図示を省略した。これは、底面10a側の端部に生じる復元力は、ロッド7と軸受部8との間に生じる中心軸Aと垂直な方向の抵抗力に与える影響が小さいからである。
図3は、空圧式アクチュエータの特性を示したグラフである。横軸は印加する負圧の空気圧、縦軸はロッド7のストロークを示す。この特性は、スプリング6が曲げられて生じる復元力による影響も含んだものである。図3では、スプリング6が互いに異なる方向に曲がった場合における特性をそれぞれ示している。
実線で示す特性S1は、スプリング6が例えば図2(a)の方向に曲げられる場合のものである。点線で示す特性S2は、スプリング6が例えば図2(b)の方向に曲げられる場合のものである。
図3に示すように、特性S1,S2どちらの場合でも、ロッド7が引込方向に移動する際の特性と、ロッド7が押出方向に移動する際の特性は、互いに異なるものとなる。ロッド7の移動方向によってこのような特性の差異が生じるのは、ロッド7の軸方向に生じるスプリング6の付勢力が、ロッド7が引込方向に移動する際はその移動に対する抵抗となる一方で、ロッド7が押出方向に移動する際はその移動を補助するように働くためである。
またさらに、ロッド7の移動方向が同じ場合でも、特性S1と特性S2とでは、異なる軌跡を示している。ロッド7の引込方向の場合、ロッド7のストローク変化量は、ストロークが0の位置を基準として定義する。ロッド7が引き込まれるとき、印加する圧力が同じでも、ロッド7のストローク変化量は、特性S1の方が大きい。また、ロッド7の押出方向の場合、ロッド7のストローク変化量は、ロッド7が最大限引き込まれたストローク最大位置を基準として定義する。ロッド7が押し出されるとき、印加する圧力が同じでも、ロッド7のストローク変化量は、特性S1の方が大きい。そして、ロッド7の移動方向による空気圧の差は、特性S1の場合の差H1よりも、特性S2の場合の差H2の方が大きい。これは、図2で示したように、図2(b)の方向に曲げられた方がスプリング6の復元力が大きいために、ロッド7と軸受部8との間に生じる中心軸Aと垂直な方向の抵抗力が大きくなり、ロッド7が移動する際に受ける抵抗が大きくなるからである。
なお、以下、ロッド7の移動方向による空気圧の差を、ヒステリシスと称す。
既に述べたように、本発明の空圧式アクチュエータに設けられたスプリング6は、自身の軸回りの回転が規制されたものであるが、もしもスプリング6の軸回りの回転が規制されていない状態でスプリング6が設けられた場合は、外部からの振動、空圧式アクチュエータ自身の動作等が原因となって、スプリング6が軸回りに回転する。このため、例えば、負圧が印加されてロッド7が引込方向に移動を始めたときには特性S1に沿った軌跡を示していても、途中でスプリング6が回転して、その時点から特性S2に沿った軌跡で空圧式アクチュエータが動作してしまう。また、ストロークが0の位置からロッド7を最大限引き込ませ、最大限引き込ませた位置から再びストロークが0の位置に戻す1サイクルの動作が行われた後に、もう一回同様の1サイクルの動作を行う場合、1回目のサイクルが終わってから2回目のサイクルを始める間にスプリング6が回転すると、1回目のサイクルと2回目のサイクルとで異なる特性に沿った動作を行うことになる。このように、空圧式アクチュエータの特性が予期せず急激に変化して、特性が不安定となる。
これに対して、スプリング6の回転が規制されていれば、このような不安定な特性を示すことはない。例えば、図2(a)の方向にスプリング6が曲げられるように回転が規制されているのであれば、特性は図3に示す特性S1に一意に決まり、図2(b)の方向にスプリング6が曲げられるように回転が規制されているのであれば、特性は図3に示す特性S2に一意に決まる。つまり、特性が安定する。
ここで、スプリング6の回転を規制するための構成について具体的に示す。
図4に、スプリング6の平面図を示す。図4(a)は、スプリング6を側面から見たときの平面図である。図4(b)は、スプリング6を軸方向から見たときの平面図である。図4(b)に示すように、スプリング6の巻き先端部6aは、スプリング6の内側に曲げられている。巻き先端部6aは、螺旋状に巻かれてスプリング6を構成している線状部材の端部を意味する。
図5は、スプリングホルダ5の斜視図である。スプリングホルダ5は、皿状の部材であり、円板面5aにスプリングガイド5bが設けられている。スプリングガイド5bは、スプリング6をその径方向に位置決めするために、スプリング6の内周に沿うような形状に形成された凸部である。スプリングガイド5bの一部は凹んで、窪み部5cとなっている。
なお、円板面5aの中央の孔5dは、ロッド7を取り付けるための孔である。
図6は、スプリングホルダ5でスプリング6を保持した状態を示す平面図である。スプリング6の巻き先端部6aが、スプリングガイド5bの窪み部5cに配置され、スプリング6の回転が規制された状態となっている。
スプリングガイド5bは、プレス成型により円板面5aに設けられる。または、平坦な円板面5aに、スプリングガイド5bに相当する形状の部材を接着することで設けてもよい。
なお、スプリングホルダ5及びスプリング6は、図7〜図15に示すように変形してもよい。図7〜図15において、図4〜図6と同一又は相当の部分については同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
例えば、スプリング6に替えて、図7に示すスプリング61としてよい。図7(a)は、スプリング61を側面から見たときの平面図である。図7(b)は、スプリング61を軸方向から見たときの平面図である。スプリング61では、巻き先端部61aが、スプリング61の外側に延長されている。より詳しくは、軸方向から見たときにスプリング6が成す円の接線方向に、巻き先端部61aが伸びている。
このとき、スプリングホルダ5に替えて、図8に斜視図で示すスプリングホルダ51を用いる。スプリングホルダ51の円板面51aには、スプリング61をその径方向に位置決めするために、スプリングガイド51bが設けられている。スプリングガイド51bは、スプリング61の内周に沿って円環状に形成された凸部である。また、円板面51aには、爪51c,51dが立設されている。
爪51c,51dは、プレス成型により円板面51aに設けられる。または、平坦な円板面51aに、爪51c,51dに相当する形状のブロックを接着することで設けてもよい。
図9は、スプリングホルダ51でスプリング61を保持した状態を示す平面図である。スプリングホルダ51の爪51c,51dが、スプリング61の巻き先端部61aを挟んだ両側に位置しており、巻き先端部61aに爪51c,51dが当接することで、スプリング61の回転が規制される。
スプリング61のようにした場合、図10に平面図で示すように、スプリングホルダ52により回転が規制されてもよい。スプリングホルダ52の円板面52aには、スプリング61の外周に位置するようなスプリングガイド52bが、設けられている。スプリングガイド52bは、スプリング61をその径方向に位置決めするために、スプリング61の外周に沿うような形状に形成された凸部である。スプリングガイド52bの一部は凹んで、窪み部52cとなっている。窪み部52cに、スプリング61の巻き先端部61aが配置され、スプリング61の回転が規制された状態となっている。
また、スプリング6に替えて、図11に斜視図で示すスプリング62としてもよい。スプリング62では、巻き先端部62aが、スプリング62の軸方向に突出している。
このとき、スプリングホルダ5に替えて、図12に斜視図で示すスプリングホルダ53を用いる。スプリングホルダ53の円板面53aには、円環状に盛り上がったかさ上げ部53cが設けられている。さらにかさ上げ部53cには、スプリング62をその径方向に位置決めするために、スプリングガイド53bが設けられている。スプリングガイド53bは、スプリング62の内周に沿って円環状に形成された凸部である。かさ上げ部53cには、巻き先端部62aを挿入するための挿入穴53dが形成されている。
図12に示すように、スプリング62は、かさ上げ部53c上に置かれて、挿入穴53dに巻き先端部62aが挿入される。このようにして、スプリング62の回転が規制される。
なお、かさ上げ部53cを設けるのは、挿入穴53dに挿入された巻き先端部62aが、ダイアフラム2側に突き出てダイアフラム2を傷つけるのを防止するためである。
スプリング62のようにした場合は、図13に斜視図で示すように、かさ上げ部材9が設けられたスプリングホルダ54により回転が規制されてもよい。スプリングホルダ54の円板面54aは平坦であり、かさ上げ部材9が置かれている。
かさ上げ部材9は、円板状のかさ上げ部9aと、かさ上げ部9a上に設けられたガイド部9bとを有する。ガイド部9bは、スプリング62をその径方向に位置決めするために、スプリング62の内周に沿って円環状に形成された凸部である。かさ上げ部9aの中央には、ロッド7を取り付けるための孔9cが形成されている。また、かさ上げ部9aのうちの、ガイド部9bの外周に位置する部分には、巻き先端部62aを挿入するための挿入穴9dが形成されている。
図13に示すように、スプリング62は、かさ上げ部9a上に置かれて、挿入穴9dに巻き先端部62aが挿入される。このようにして、スプリング62の回転が規制される。また、図12と同様に、ダイアフラム2が傷つくことを防止できる。
また、スプリング6に替えて、図14に斜視図で示すスプリング63としてもよい。スプリング63は、いわゆる一般的なスプリングである。巻き先端部6a,61a,62aと違い、巻き先端部63aは、スプリング63のうちの巻き先端部63a以外の部分と連続して規則的な螺旋を描く。
このとき、スプリングホルダ5に替えて、図15に平面図で示すスプリングホルダ55を用いる。スプリングホルダ55の円板面55aには、スプリング63をその径方向に位置決めするために、スプリングガイド55bが設けられている。スプリングガイド55bは、スプリング63の内周に沿って円環状に形成された凸部である。円板面55aには、突出した爪55cが設けられている。爪55cは、プレス成型により円板面55aに設けられる。または、平坦な円板面55aに、爪55cに相当する形状のブロックを接着することで設けてもよい。
図15に示すように、爪55cがスプリング63の巻き先端部63aの先端面に当接することで、スプリング63の回転が規制される。
なお、巻き先端部63aの先端面を爪55cに対向させる図15のような構成は、図7に示したスプリング61に対して適用してもよい。この場合、スプリング61の巻き先端部61aの先端面と対向する位置に、爪55cを設ける。
爪55cは、巻き先端部63aが爪55cから離れる方向にスプリング63が回転するのは、規制することはできない。つまり、爪55cは、一方向の回転に対してのみ有効な構成である。しかしながら、空圧式アクチュエータをターボチャージャ等の他の装置に取り付けて使用する際、空圧式アクチュエータに掛かる振動等の関係で、一方向にしかスプリング63は回転しないと考えられる場合がある。このような場合は、爪55cを設けることで非常に簡素かつ効率的に、スプリング63の回転を規制することができる。
上記のような構成を用いて、空圧式アクチュエータに設けたスプリングの回転を規制することで、空圧式アクチュエータの特性が安定する。
なお、上記した回転規制のための構成は一例であり、スプリングの回転を規制できるのであれば、上記以外の構成を適宜採用してよい。
また、上記では、スプリングホルダ側でスプリングの回転を規制する場合を示した。しかしながら、第1ハウジング10側でスプリングの回転を規制してもよい。
例えば、図13で示したような挿入穴9dと巻き先端部62aによる回転規制、図15で示したような爪55cと巻き先端部63aによる回転規制等の構成を適用できる。
なお、上記では、スプリングの回転を規制することで空圧式アクチュエータの特性を安定させる構成について示した。
図2及び図3に示したように、スプリングが図2(a)の方向で曲げられる位置にて回転を規制するか、図2(b)の方向で曲げられる位置にて回転を規制するかで、スプリングが曲げられた際に生じる復元力、そしてヒステリシスが変化する。このヒステリシスは、小さいほど好ましく、少なくとも空圧式アクチュエータの使用上許容される許容値以下とすることが好ましい。従って、スプリングは、ヒステリシスが許容値以下となるような復元力を生じる方向で曲げられるように、回転方向での位置決めつまり回転規制がなされると、さらに好ましい。実際は、例えばシミュレーション、実験等により、スプリングが曲げられる方向とヒステリシスとの対応を順次とって、ヒステリシスが許容値以下となった曲げ方向を求め、それらの方向でスプリングが曲げられるように、スプリングの回転方向での位置決めを行う。このようにして、ヒステリシスが許容値以下となった特性のもと、空圧式アクチュエータを常に動作させることができる。
以上のように、この実施の形態1に係る空圧式アクチュエータによれば、スプリングの回転が規制される。従って、空圧式アクチュエータの特性を安定させることができる。
例えば、スプリング6の巻き先端部6aは、内側に曲げられており、スプリングホルダ5には、スプリング6の内周に沿って凸のスプリングガイド5bが形成される。このとき、スプリングガイド5bの一部が凹んで巻き先端部6aが配置される窪み部5cが、回転規制部に相当する。この構成により、空圧式アクチュエータの特性を安定させることができる。
また、スプリングホルダ53,54に設けられたかさ上げ部53c,9aと、かさ上げ部53c,9a上に配置されたスプリング62の内周に沿って凸に形成されたスプリングガイド53b又はガイド部9bとを有し、スプリング62の巻き先端部62aは、軸方向に突き出ている。このとき、かさ上げ部53c,9aに形成されて巻き先端部62aが挿入される挿入穴53d,9dが、回転規制部に相当する。この構成により、空圧式アクチュエータの特性を安定させることができる。
また、スプリングホルダ51,55には、スプリング61,63の内周に沿って凸のスプリングガイド51b,55bが形成される。このとき、スプリングホルダ51,55に形成され、スプリング61,63の巻き先端部61a,63aに当接してスプリング61,63の回転を規制する爪51c,51d,55cが、回転規制部に相当する。この構成により、空圧式アクチュエータの特性を安定させることができる。
また、巻き先端部61aは、スプリング61の外側に延長されており、爪51c,51dは、巻き先端部61aを挟んだ両側に形成されていることとした。この構成により、空圧式アクチュエータの特性を安定させることができる。
また、スプリング61の巻き先端部61aは、外側に延長されており、スプリングホルダ52には、スプリング61の外周に沿って凸のスプリングガイド52bが形成される。このとき、スプリングガイド52bの一部が凹んで巻き先端部61aが配置される窪み部
52cが、回転規制部に相当する。この構成により、空圧式アクチュエータの特性を安定させることができる。
また、ロッド7の動作方向による空気圧の差であるヒステリシスが許容値以下となるように、スプリングの回転方向の位置決めがされることとした。従って、ヒステリシスの小さい安定した特性のもと、空圧式アクチュエータを動作させることができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
以上のように、この発明に係る空圧式アクチュエータは、特性を安定させることができるため、例えばターボチャージャに駆動力を与えてその動作を制御する駆動装置として用いるのに適している。
1 ハウジング、2 ダイアフラム、3a 大気圧室、3b 負圧室、4 負圧導入管、5 スプリングホルダ、5a 円板面、5b スプリングガイド、5c 窪み部、5d 孔、6 スプリング、6a 巻き先端部、7 ロッド、8 軸受部、9 かさ上げ部材、9a かさ上げ部、9b ガイド部、9c 孔、9d 挿入穴、10 第1ハウジング、10a 底面、11 第2ハウジング、20 長さ調節アーム、30 レバー、31 ピン軸、40 ブラケット、51 スプリングホルダ、51a 円板面、51b スプリングガイド、51c 爪、51d 爪、52 スプリングホルダ、52a 円板面、52b スプリングガイド、52c 窪み部、53 スプリングホルダ、53a 円板面、53b スプリングガイド、53c かさ上げ部、53d 挿入穴、54 スプリングホルダ、54a 円板面、55 スプリングホルダ、55a 円板面、55b スプリングガイド、55c 爪、61 スプリング、61a 巻き先端部、62 スプリング、62a 巻き先端部、63 スプリング、63a 巻き先端部。

Claims (7)

  1. 内部に空気圧が印加されるハウジングと、
    前記ハウジングの内部に設けられ、印加される前記空気圧によりダイアフラムを介して往復動作するスプリングホルダと、
    前記スプリングホルダに固定され、前記スプリングホルダと一体に往復動作するロッドと、
    前記ハウジングの内部に設けられ、前記スプリングホルダの往復動作により伸縮して付勢力を与えるスプリングと、
    前記スプリングの回転を規制する回転規制部とを備えたことを特徴とする空圧式アクチュエータ。
  2. 前記スプリングの巻き先端部は、内側に曲げられており、
    前記スプリングホルダには、前記スプリングの内周に沿って凸部が形成され、
    前記回転規制部は、前記凸部の一部が凹んで前記巻き先端部が配置される窪み部であることを特徴とする請求項1記載の空圧式アクチュエータ。
  3. 前記スプリングホルダに設けられたかさ上げ部と、前記かさ上げ部上に配置された前記スプリングの内周に沿って形成された凸部とを有し、
    前記スプリングの巻き先端部は、軸方向に突き出ており、
    前記回転規制部は、前記かさ上げ部に形成されて前記巻き先端部が挿入される挿入穴であることを特徴とする請求項1記載の空圧式アクチュエータ。
  4. 前記スプリングホルダには、前記スプリングの内周に沿って凸部が形成され、
    前記回転規制部は、前記スプリングホルダに形成され、前記スプリングの巻き先端部に当接して前記スプリングの回転を規制する爪であることを特徴とする請求項1記載の空圧式アクチュエータ。
  5. 前記巻き先端部は、前記スプリングの外側に延長されており、
    前記爪は、前記巻き先端部を挟んだ両側に形成されていることを特徴とする請求項4記載の空圧式アクチュエータ。
  6. 前記スプリングの巻き先端部は、外側に延長されており、
    前記スプリングホルダには、前記スプリングの外周に沿って凸部が形成され、
    前記回転規制部は、前記凸部の一部が凹んで前記巻き先端部が配置される窪み部であることを特徴とする請求項1記載の空圧式アクチュエータ。
  7. 前記ロッドの動作方向による前記空気圧の差が許容値以下となるように、前記スプリングの回転方向の位置決めがされることを特徴とする請求項1記載の空圧式アクチュエータ。
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