JP6077567B2 - ホウ砂カップリング剤を含むケミカルトナー配合物 - Google Patents
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Description
本出願は、2011年12月29日付で出願された、米国特許出願第13/339,565号(代理人整理番号P7-US1)の関連出願である。先の出願の発明の名称は、「ホウ砂カップリング剤を含むトナーの製造方法」であり、本出願の出願人に譲渡されている。
本発明は、概して、電子写真に使用されるケミカルトナーに関し、より具体的には、ホウ砂カップリング剤を含むケミカルトナーに関する。
電子写真に使用されるトナーには、メカニカルミリングによるトナーと、ケミカルトナー(CPT)の主に2種類がある。ケミカルトナーは、メカニカルミリングによるトナーよりも印刷品質に優れ、トナー転写効率が高い上に、現像ローラ、定着ベルト及び荷電ローラのような電子写真プリンタの種々の構成部品に対するトルク特性が低い、という大きな利点を有する。CPTの粒度分布は、一般に、メカニカルミリングによるトナーの粒度分布よりも狭い。また、CPTのサイズ及び形状は、メカニカルミリングによるトナーよりも調整が容易である。
上述のとおり、本明細書に記載されるトナーは、1つ以上のポリマーバインダーを含有する。樹脂及びポリマーという用語は置換可能に用いられ、本明細書において、これら2つの用語には技術的差異はない。一実施形態において、ポリマーバインダーは、ポリエステルを含む。ポリエステルバインダーは、半結晶性ポリエステルバインダー、結晶性ポリエステルバインダー、又は、非晶質ポリエステルバインダーを含むことができる。或いは、ポリエステルバインダーは、ポリエステル共重合体バインダー樹脂を含んでもよい。例えば、ポリエステルバインダーは、スチレン/アクリル−ポリエステルのグラフト共重合体を含むことができる。ポリエステルバインダーは、テレフタル酸、トリメリット酸無水物、ドデセニル琥珀酸無水物、及びフマル酸のような酸モノマーを用いて形成可能である。さらに、ポリエステルバインダーは、エトキシル化及びプロポキシル化ビスフェノールAのような、アルコールモノマーを用いて形成可能である。例示的なポリエステル樹脂は、花王株式会社が販売する、T100、TF−104、NE−1582、NE−701、NE−2141、NE−1569、Binder C、FPESL−2、W−85N、TL−17、TPESL−10、TPESL−11ポリエステル樹脂、又はこれらの混合樹脂を含むことができるが、これらに限定されない。
本明細書で用いられるカップリング剤は、ホウ砂(ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、又は、四ホウ酸二ナトリウム)である。本明細書にて使用するカップリング剤という用語は、2つ以上の成分を結合させる架橋能を有する化合物を意味する。一般に、カップリング剤は、多価結合性を有する。ホウ砂によるカップリングは可逆的であるという点において、多価金属イオン(例えば、アルミニウム及び亜鉛)のような一般に使用される永久的なカップリング剤とは異なる。電子写真プロセスにおいて、トナーは、低溶融温度性を有してエネルギーを節約すること、及び、低溶融粘度性(「柔らかい」)を有して低い定着温度にて高速印刷を可能にすること、が好ましい。しかしながら、運搬及び貯蔵の間においても安定性を維持し、プリンタ部品へのフィルミングを防ぐためには、トナーが定着温度以下の温度において「硬く」あることが好ましい。ホウ砂は、ヒドロキシ基と、それに結合している分子の官能基と、の間に水素結合を介する架橋を提供する。水素結合は、温度及び圧力に敏感であり、安定的かつ永続的な結合とはいえない。例えば、温度がある程度まで上昇した場合、又は、ポリマーに応力が掛かった場合、結合が部分的に又は完全に解かれ、ポリマーは「フロー」し、切り離されることになる。ホウ砂カップリング剤による結合の可逆性は、特にトナーに有用であるが、それは、溶融温度にてトナーを「柔らかく」し、保存温度にてトナーを「硬く」するからである。
着色剤は、トナーに色又は他の視覚効果を与える組成物であり、カーボンブラック、染料(所与の媒体に可溶性を示し、析出することができるもの)、顔料(所与の媒体に対して不溶性であってもよい)、又はこれら2つの混合物を含むことができる。着色剤分散液は、分散剤の入った水に顔料を混合することによって調製することができる。また、自己分散性着色剤であれば、分散剤を使用せずに用いることができる。着色剤は、分散剤液中に約5重量%〜約20重量%の割合で分散させることができ、これらの間のすべての値及び増分を含む。例えば、着色剤を、約10重量%〜約15重量%の割合で存在させることができる。また、着色剤の分散液には、約50ナノメートル(nm)〜約500nmの粒子を含むことができ、これらの範囲内のすべての値及び増分を含む。さらに、着色剤の分散液において、顔料の重量パーセントを、分散剤の重量パーセントで除した値(比P/D)を、約1:1〜約8:1とすることができ、かかる比は、約2:1〜約5:1のような、当該範囲のすべての値及び増分を含む。着色剤を、最終的なトナー配合物の約15重量%以下含むことができ、この範囲のすべての値及び増分を含むことができる。
離型剤は、電子写真プリンタの構成部品からのトナーの遊離(例えば、ローラ表面からのトナーの遊離)を促す、任意の化合物を含むことができる。例えば、離型剤は、ポリオレフィンワックス、エステルワックス、ポリエステルワックス、ポリエチレンワックス、脂肪酸の金属塩、脂肪酸エステル、部分ケン化脂肪酸エステル、高級脂肪酸エステル、高級アルコール、パラフィンワックズ、カルナバワックス、アミドワックス、及び多価アルコールエステルを含むことができる。
界面活性剤、ポリマー分散剤、又はこれらの混合物を用いることができる。ポリマー分散剤は、一般に、3つの成分、すなわち親水性成分、疎水性成分、及び保護コロイド成分を含むことができる。疎水性は、水の存在に対して自己会合する傾向にある、非極性の化学構造をいう。ポリマー分散剤の疎水性成分は、電子の豊富な官能基又は長鎖炭化水素を含むことができる。かかる官能基は、着色剤及びポリエステル樹脂エマルジョンのポリエステルバインダー樹脂として、粒子表面に対して強い相互作用、及び/又は、吸着特性を示すことが知られている。親水性官能基は、その後、水分と会合する傾向のある、比較的極性の官能基(例えば、アニオン性基)を指す。保護コロイド成分は、非イオン性機能を有する水溶性基を含む。ポリマー分散剤の保護コロイド成分は、水系での親水性成分に加えて、さらなる安定性をもたらす。保護コロイド成分の使用は、ポリマー分散剤のイオン性モノマーセグメント又は親水性成分の量を実質的に減少させる。さらに、保護コロイド成分は、ポリマー分散剤をより酸性の低い媒体中で安定させる。保護コロイド成分は、一般に、ポリエチレングリコール(PEG)基を含む。本明細書で用いられる分散剤は、参照によりそのすべてが本明細書に組み込まれる、米国特許第6,991,884号、及び、米国特許第5,714,538号に開示されている。
本開示のトナー配合は、1つ以上の従来の電荷制御剤を含んで、トナー配合物の調製に用いることができる。電荷制御剤は、トナー内の摩擦電荷の生成及び安定性を補助する化合物として理解することができる。電荷制御剤は、トナー配合の電荷の劣化を防止するのにも役立つ。電荷制御剤は、上述の着色剤及び離型剤分散液と同様に、分散液の形態とすることができる。
花王社製のAKYPO RLM−100ポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテルカルボン酸約10gを、水酸化ナトリウムを用いてpHを約7〜9に調整した、約350gの脱イオン水に混合した。米国オハイオ州クリーブランド所在のルーブリゾール・アドバンスド・マテリアルズ社製のソルスパース27000を約10g加え、100gの赤色の顔料122を比較的ゆっくり添加し、続いて、分散剤と水の混合液を電気撹拌機で混合した。顔料が完全に濡れて分散したら、分散液と水の混合液を水平媒体ミルに加え、粒径を減少させた。粒径が約200nmになるまで、当該溶液を媒体ミルで処理した。最終的な顔料分散液が、約20重量%〜約25重量%の固形分を含有するように設定した。
花王社製のAKYPO RLM−100ポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテルカルボン酸約10gを、水酸化ナトリウムを用いてpHを約7〜9に調整した、約350gの脱イオン水に混合した。米国オハイオ州クリーブランド所在のルーブリゾール・アドバンスド・マテリアルズ社製のソルスパース27000を約10g加え、100gの青色の顔料15:3を比較的ゆっくり添加し、続いて、分散剤と水の混合液を電気撹拌機で混合した。顔料が完全に濡れて分散したら、分散液と水の混合液を水平媒体ミルに添加し、粒径を減少させた。粒径が約200nmになるまで、当該溶液を媒体ミルで処理した。最終的な顔料分散液が、約20重量%〜約25重量%の固形分を含有するように設定した。
花王社製のAKYPO RLM−100ポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテルカルボン酸約12gを、水酸化ナトリウムを用いてpHを約7〜9に調整した、約325gの脱イオン水に混合した。次いで、混合液を、マイクロフルイダライザで処理して約90℃に加熱した。米国オハイオ州ウエストレイク所在のペトロコープ社製のポリエチレンワックス約60gを、温度を約90℃に維持しながら、約15分かけてゆっくりと加えた。粒径が約300nm以下となったら、エマルジョンをマイクロフルイダイザから取り出した。次いで、溶液を室温で撹拌した。ワックスエマルジョンが約10重量%〜約18重量%の固形成分を含有するように設定した。
約9000のピーク分子量、約53℃〜約58℃のガラス転移温度(Tg)、約110℃の溶融温度(Tm)、約15〜約20の酸価を有する、混合ポリエステル樹脂を用いた。ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)によって測定した。この場合、ベースライン(熱容量)のシフトが開始すると、Tgが、約5分毎の加熱速度で約53℃〜約58℃であることが示される。酸価は、ポリエステル中の1つ以上の遊離カルボン酸官能基(−COOH)の存在に起因する可能性がある。酸価は、ポリエステル1gを中和するのに必要な水酸化カリウム(KOH)の質量をミリグラム単位で示すため、ポリエステル中のカルボン酸基量の尺度となる。
約11,000のピーク分子量、約55℃〜約60℃のガラス転移温度(Tg)、約110℃の溶融温度(Tm)、約15〜約20の酸価を有する、ポリエステル樹脂を用いて、[例示的ポリエステル樹脂A]に記載した手順でエマルジョンを調製した。ただし、用いた10%水酸化カリウム(KOH)溶液は8gである。
約11,000のピーク分子量、約55℃〜約58℃のガラス転移温度(Tg)、約115℃の溶融温度(Tm)、約8〜約13の酸価を有する、ポリエステル樹脂を用いて、[例示的ポリエステル樹脂A]に記載した手順でエマルジョンを調製した。ただし、用いた10%水酸化カリウム(KOH)溶液は7gである。
[比較例トナーI]
比較例トナーIは、従来のエマルジョン凝集プロセスを用いて得られたものであり、ホウ砂カップリング剤を含まない。当該比較例トナーIに用いられたエマルジョン凝集CPTは、pH反転性を有する酸凝集体であり、該pH反転性をトナー粒子の成長を停止させるために用いた。コンポーネントを、以下の相対比率で、2.5リットルの反応器に添加した。すなわち、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAが88.2部(ポリエステルの重量で)、例示的マゼンタ顔料分散液が6.8部(顔料の重量で)、例示的ワックスエマルジョンが5部(離型剤の重量で)である。この混合物が、重量で約12.5%の固形分を含むように、脱イオン水を加えた。
例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAを2つのバッチに分け、それぞれがトナーのコアとシェルを形成するように70:30の重量比で分割した。ポリエステルの総含有量は、トナーの全固体の約87.7%を占めた。従って、第1のバッチが、トナーの全固体の61.4%を占め、第2のバッチがトナーの全固体の26.3%を占めた。各成分は、以下の割合で、2.5リットルの反応器に加えられた。すなわち、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAの第1バッチが61.4部(ポリエステルの重量で)、例示的マゼンタ顔料分散液が6.8部(顔料の重量で)、そして、例示的ワックスエマルジョンが5部(離型剤の重量で)である。それから、脱イオン水を加えて、上記混合物が重量比で約12%〜約15%含まれるようにした。
例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAを2つのバッチに分け、それぞれがトナーのコアとシェルを形成するように60:40の重量比で分割した。ポリエステルの総含有量は、トナーの全固体の約87.9%を占めた。従って、第1のバッチがトナーの全固体の52.7%を占め、第2のバッチがトナーの全固体の35.2%を占めた。各成分は、以下の割合で、2.5リットルの反応器に加えられた。すなわち、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAの第1バッチが52.7部(ポリエステルの重量で)、例示的マゼンタ顔料分散液が6.8部(顔料の重量で)、そして、例示的ワックスエマルジョンが5部(離型剤の重量で)である。それから、脱イオン水を加えて、上記混合物が重量比で約12%〜約15%含まれるようにした。
例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAと、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンCと、が70:30の重量比で用いられた混合液であり、それぞれがトナーのコア及びシェルを形成する。ポリエステルの総含有量は、トナーの全固体の約87.9%を占めた。従って、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAがトナーの全固体の61.5%を占め、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンCがトナーの全固体の26.4%を占めた。各成分は、以下の割合で、2.5リットルの反応器に加えられた。すなわち、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAが61.5部(ポリエステルの重量で)、例示的マゼンタ顔料分散液が6.8部(顔料の重量で)、そして、例示的ワックスエマルジョンが5部(離型剤の重量で)である。それから、脱イオン水を加えて、上記混合物が重量比で約12%〜約15%含まれるようにした。
例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAと、日本国大阪府北区所在の東洋紡社製のACT−004ポリエステル樹脂からなるエマルジョンとの組み合わせを、70:30の重量比で用いて、トナーのコア及びシェルをそれぞれ形成した。ACT−004ポリエステル樹脂は、ピーク分子量が約11,000、ガラス転移温度が約57℃〜約61℃、溶融温度が約104℃、そして酸価が約16である。エマルジョン粒径は(体積平均で)約200nmである。ポリエステルの総含有量は、トナーの全固体の約87.9%を占めた。従って、例示的ポリエステルエマルジョンAがトナーの全固体の61.5%を占め、ACT−004ポリエステルエマルジョンがトナーの全固体の26.4%を占めた。各成分は、以下の割合で、2.5リットルの反応器に加えられた。すなわち、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAの第1バッチが61.5部(ポリエステルの重量で)、例示的マゼンタ顔料分散液が6.8部(顔料の重量で)、そして、例示的ワックスエマルジョンが5部(離型剤の重量で)である。それから、脱イオン水を加えて、上記混合物が重量比で約12%〜約15%含まれるようにした。
例示的ポリエステル樹脂エマルジョンBを2つのバッチに分け、それぞれがトナーのコアとシェルを形成するように70:30の重量比で分割した。ポリエステルの総含有量は、トナーの全固体の約87.9%を占めた。従って、第1のバッチがトナーの全固体の61.5%を占め、第2のバッチがトナーの全固体の26.4%を占めた。各成分は、以下の割合で、2.5リットルの反応器に加えられた。すなわち、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンBの第1バッチが61.5部(ポリエステルの重量で)、例示的マゼンタ顔料分散液が6.8部(顔料の重量で)、そして、例示的ワックスエマルジョンが5部(離型剤の重量で)である。それから、脱イオン水を加えて、上記混合物が重量比で約12%〜約15%含まれるようにした。
[表面移動]
図1は、従来のエマルジョン凝集トナー粒子10であって、比較例Iに従って調製された粒子を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて撮影した図である。図2は、エマルジョン凝集トナー粒子20を示す。当該粒子20は、トナーのコアとシェル層との間にホウ砂カップリング剤を含有する、実施例トナーAに従って調製した粒子である。図示するように、トナー粒子20は、従来のエマルジョン凝集トナー粒子10に比べて、より滑らかで均一な表面を有する。トナー粒子20の滑らかで均一な表面により、現像ローラ上へのフィルミングの発生が低減され、高温におけるトナーの定着性能が改善される。それとは対照的に、従来の粒子10は、着色剤、離型剤及び粒子表面へ移動した低分子量の樹脂粒子12を多量に有する。上述のとおり、ホウ砂は、驚くべきことに、これらの粒子をシェル層が追加されるに先立ってトナーのコアに収集するため、粒子がトナー表面に移動するのを防ぐことができる。
実施例トナーA、Bの、現像ローラ及びドクターブレードフィルミング、及び比較例トナーIについても試験を行った。トナーを、それぞれトナーカートリッジに設置した。それから、各カートリッジを試験ロボットに挿入して50ppmで運転した。各カートリッジの現像ローラ及びドクターブレードを定期的に目視で確認し、トナーによる構成要素上のフィルミング量を測定した。トナーのフィルミング量を、1〜4段階でランク付けした。ランクが大きいほど(例えばランク4)フィルミング量が多く、性能に劣ることを示す。試験結果を、以下の表1に示す。
ホウ砂カップリング剤を用いる代わりに、硫酸亜鉛のカップリング剤を用いた、比較例トナーIIを準備した。例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAを2つのバッチに分け、それぞれがトナーのコアとシェルを形成するように70:30の重量比で分割した。ポリエステルの総含有量は、トナーの全固体の約90.3%を占めた。従って、第1のバッチがトナーの全固体の63.2%を占め、第2のバッチがトナーの全固体の27.1%を占めた。各成分は、以下の割合で、2.5リットルの反応器に加えられた。すなわち、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAの第1バッチが63.2部(ポリエステルの重量で)、例示的シアン顔料分散液が4.4部(顔料の重量で)、そして、例示的ワックスエマルジョンが5部(離型剤の重量で)である。それから、脱イオン水を加えて、上記混合液が重量比で約12%〜約15%含まれるようにした。
ホウ砂カップリング剤を用いる代わりに、硫酸アルミニウムのカップリング剤を用いた、比較例トナーIIIを準備した。例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAを2つのバッチに分け、それぞれがトナーのコアとシェルを形成するように70:30の重量比で分割した。ポリエステルの総含有量は、トナーの全固体の約90.3%を占めた。従って、第1のバッチがトナーの全固体の63.2%を占め、第2のバッチがトナーの全固体の27.1%を占めた。各成分は、以下の割合で、2.5リットルの反応器に加えられた。すなわち、例示的ポリエステル樹脂エマルジョンAの第1バッチが63.2部(ポリエステルの重量で)、例示的シアン顔料分散液が4.4部(顔料の重量で)、そして、例示的ワックスエマルジョンが5部(離型剤の重量で)である。それから、脱イオン水を加えて、上記混合物が重量比で約12%〜約15%含まれるようにした。
上記の比較例トナーI〜III及び、実施例トナーAにおける、pH調整ウィンドウ試験の結果を、図3及び以下の表2に示す。具体的には、図3は、表2のデータを要約したグラフである。
各トナー組成物を、1.1mg/cm2のトナー被覆率で、毎分50ページ(ppm)に定着させるロボットを用いて、24#ハンマーミルレーザー紙(HMLP)に印刷した。以下の表3及び4に示すように、様々な定着温度にて行った。表3及び4に示される温度は、融合ロボットの加熱素子/ヒータの温度である。各トナー組成物について、種々の定着等級の測定を行った。これらの定着等級の測定は、図3に示す耐擦傷性試験及び、表4に示す従来の60度光沢試験を含む。耐擦傷性試験においては、印刷されたサンプルを、米国ニューヨーク州ノースタナワンダ所在のテーバーインダストリーズが販売する、テーバー摩擦試験機を用いて評価した。印刷されたサンプルを、テーバー摩擦試験機の0から10のスケール(10が最も耐擦傷性があることを示す)に則って評価した。テーバー摩擦試験機は、印刷されたサンプルに、異なる力で複数回に渡って傷をつける作業を、印刷されたトナーがサンプルから掻き取られるまで行う。トナーが掻き取られた部分が、テーバー摩擦試験機のスケールの0から10までの評価に対応する。当技術分野で既知のように、従来の60度光沢試験は、印刷されたシートの表面に、60度の角度で既知量の光を照射し、その反射率を測定する。より高い光沢試験値は、光が定着器を通過する際に、より多くのエネルギーが基板に転写されたことを示す。印刷の光沢もまた、トナーに使用される樹脂及び離型剤に関係する。
Claims (8)
- ケミカルトナー組成物であって、
官能基を有する第1ポリマーバインダー、着色剤及び離型剤を含み、表面を有するコアと、
前記コアの表面上に位置するホウ砂カップリング剤と、
当該コアと前記ホウ砂カップリング剤の周囲に形成され、官能基を有する第2ポリマーバインターを含むシェルと、を具え、
前記ホウ砂カップリング剤が、前記コアと前記シェルとの間に位置し、かつそのヒドロキシ基と前記第1ポリマーバインダーおよび第2ポリマーバインダーの官能基との間に水素結合を形成することにより前記シェルを前記コアの表面に結合させ、かつ前記シェルを結合する前に前記トナーのコア成分を前記コアに収集し、それによって前記トナー内の残留微粒子が減少する、ケミカルトナー組成物。 - 前記第1ポリマーバインダー及び前記第2ポリマーバインダーの各々がポリエステル樹脂を含む、請求項1に記載のケミカルトナー組成物。
- 前記第1ポリマーバインダーが第1ポリエステル樹脂又は混合物を含み、第2ポリマーバインダーが、前記第1ポリエステル樹脂又は混合物とは異なる、第2ポリエステル樹脂又は混合物を含む、請求項2に記載のケミカルトナー組成物。
- 前記第1ポリマーバインダー及び前記第2ポリマーバインダーの各々がスチレンポリマーを含む、請求項1に記載のケミカルトナー組成物。
- 前記第1ポリマーバインダーが第1スチレンポリマー又は混合物を含み、前記第2ポリマーバインダーが、前記第1スチレンポリマー又は混合物とは異なる、第2スチレンポリマー又は混合物を含む、請求項4に記載のケミカルトナー組成物。
- 前記第1ポリマーバインダーの前記第2ポリマーバインダーに対する重量比が、20:80から80:20の間である、請求項1に記載のケミカルトナー組成物。
- 前記第1ポリマーバインダーの前記第2ポリマーバインダーに対する重量比が、50:50から80:20の間である、請求項6に記載のケミカルトナー組成物。
- 前記コア及び前記シェルが、同じポリマーバインダーを含む、請求項1に記載のケミカルトナー組成物。
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