JP6104875B2 - 矢用羽根材料の加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、矢羽根の材料となる鳥羽根材料を矢のシャフトに取り付けるために加工する矢用羽根材料の加工装置に関する。
弓道は、高校生、大学生、社会人にも人気があり、競技人口も10万人を超えるといわれている。弓矢は、その伝統から製作は弓、矢それぞれについて全体を手作業に依存する場合が多い。そのうちの矢は、伝統的な矢竹を用いたものなどがあるが、近時はジュラルミンシャフトあるいはカーボンシャフトを用いたものもある。従来、矢の製作においては、例えば矢竹材で形成したシャフト[箆](の)の一端に鏃(やじり)を、他端に弓に番える矢筈(やはず)を設け、矢筈寄りのシャフト部分に複数の矢羽根を外周部分に取り付けて飛翔方向を制御させるようにしている。矢の製造については、例えば、特許文献1に提案がなされている。特許文献1の矢は、弓道用の竹矢に関するものであり、ジュラルミンやカーボン製パイプ材の外面に、竹を縦分割した縦割り片を薄く削ったものを前面に隙間なく接着し、曲げ強度を強化し、低廉な矢の提供を企図するものである。
一方、本出願人は、特許文献2において矢の製造を自動化する矢の加工装置を提案している。特許文献2の矢の加工装置は、所定長さのシャフトを軸周り回転させながら支持する回転支持手段と、シャフトの一端側寄りに所要の軸方向間隔で矢羽根取付け表示線の表示位置を設定する表示位置設定手段と、表示位置設定手段で設定された位置に所要の軸方向間隔で複数の外周線を表示させる罫書き表示手段と、シャフト表面を非接触で処理する放電表面処理手段と、を含み、高効率、短時間で矢羽根をシャフトに取り付け加工することができるものであった。
特開2001−108400号公報 特許第5543410号公報
矢羽根は、例えば、鷲や七面鳥等の鳥の羽根を材料として、1枚の羽根を真ん中の硬い羽軸から軸に沿って2つに裂き、その羽軸から半截した矢用羽根材料を所定の形状に加工されシャフトに取り付けて矢羽根とされる。該羽根材料をシャフトに取り付ける際には、予め羽根材料の羽軸がシャフトの表面に密着されるように、該羽軸を削って円弧状の凹溝を形成する。該羽軸に凹溝が形成された後にシャフト表面に接着剤等で接着される。しかしながら、羽根材料の羽軸に凹溝を削る作業は、従来、熟練技術者による手作業により行われており、煩雑で製造時間がかかる上に仕上げ精度を要求され、人件コストも高くなって、製造効率を大幅に低下させ、製造コストを高くする問題があった。この矢用羽根材料の羽軸の凹溝の加工精度が低いと、シャフトに対する矢羽根の取付精度が劣る結果、矢の飛翔制御性能が悪く、競技上不利となるばかりでなく、矢の競技等での使用時に接着部分が容易に剥離して飛翔方向の制御が効かなくなり、競技用として使えなくなる等の問題があった。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その一つの目的は、高精度かつ高効率に矢用羽根材料の羽根軸を矢のシャフト表面に密着するように成形加工できる矢用羽根材料の加工装置を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は、羽根軸102部分で縦半截された矢用羽根材料100を支持する支持装置12と、羽根材料100を支持した状態で所定の移動経路(RT)を移動させる移動装置14と、移動経路(RT)に配置され矢のシャフト表面に密着するように羽根軸102部分の成形加工を行う羽根軸成形装置16と、を含み、矢のシャフト表面に密着する羽根軸102部分の密着長さWを規定する密着長さ切断装置52が設けられている矢用羽根材料の加工装置10から構成される。
また、移動装置14は、支持装置12を直線移動させるものであり、さらに、羽根軸成形装置16は、支持装置12の直線移動経路RTに配置した複数の羽根軸成形機40、42を有することとしてもよい。
また、羽根軸成形機40、44は、支持装置12で支持された矢用羽根材料100の直線移動に応じて矢用羽根材料100を接線方向とするように当てる回転砥石部44、46を有することとしてもよい。
また、矢用羽根材料100と接触する回転砥石部46は、円弧形状の接触面46bを含むこととしてもよい。
また、矢用羽根材料と接触する回転砥石部44は、断面で矢用羽根材料と直線状に接する直線状接触面44bを含むこととしてもよい。
また、支持装置12は、矢用羽根材料100の羽毛部104を着脱自在に挟持して羽根軸成形装置16側に近接するように羽根軸102部分を支持する挟持装置20を含むこととしてもよい。
また、矢用羽根材料100の羽毛部104の挟持装置20への装着、離脱を操作する操作部28が設けられていることとしてもよい。
本発明の矢用羽根材料の加工装置によれば、羽根軸部分で縦半截された矢用羽根材料を支持する支持装置と、羽根材料を支持した状態で所定の移動経路を移動させる移動装置と、移動経路に配置され矢のシャフト表面に密着するように羽根軸部分の成形加工を行う羽根軸成形装置と、を含むことから、羽根材料を支持装置に装着して移動させるだけで、簡単かつ高精度で矢のシャフト表面に密着するように成形加工を行うことができる。よって、技術熟練を必要とせず、省力化、短時間化でき、大量生産を可能としうる。
また、移動装置は、支持装置を直線移動させるものであり、さらに、羽根軸成形装置は、支持装置の直線移動経路に配置した複数の羽根軸成形機を有する構成とすることにより、複数の羽根軸成形機によって羽根軸を段階的に加工することができる結果、羽根部材に無理な負荷がかかって損傷させるのを防止でき、羽根軸を高精度に、品質を維持しながら成形加工することができる。
また、羽根軸成形機は、支持装置で支持された矢用羽根材料の直線移動に応じて矢用羽根材料を接線方向とするように当てる回転砥石部を有する構成とすることにより、簡単な構成で羽根軸成形装置を具体的に実現できる。
また、矢用羽根材料と接触する回転砥石部は、円弧形状の接触面を含む構成とすることにより、羽根軸を精度良く円弧状に削ることができ、矢のシャフト表面に密着するように高精度で成形加工することができる。
また、矢用羽根材料と接触する回転砥石部は、断面で矢用羽根材料と直線状に接する直線状接触面を含む構成とすることにより、羽根軸を円弧状に削るのに先立って荒削りしておくことができ、羽根軸を高精度で成形加工することができる。
また、矢のシャフト表面に密着する羽根軸部分の密着長さを規定する密着長さ切断装置が設けられている構成とすることにより、羽根軸の凹溝加工とともに、幅方向長さの切断加工を同時に行うことができ、効率良く矢羽根を製造することができる。
また、支持装置は、矢用羽根材料の羽毛部を着脱自在に挟持して羽根軸成形装置側に近接するように羽根軸部分を支持する挟持装置を含む構成とすることにより、羽根材料を損傷させることなく確実に支持して、加工することができる。
また、矢用羽根材料の羽毛部の挟持装置への装着、離脱を操作する操作部が設けられている構成とすることにより、羽根材料の挟持装置への装着、離脱操作を簡単に行うことができる。
本発明の一実施形態に係る矢用羽根材料の加工装置の平面説明図である。 図1の矢用羽根材料の加工装置のA−A線矢視の一部拡大図である。 図2の矢用羽根材料の加工装置のB−B線矢視の一部拡大図で、挟持装置を開いた状態の説明図である。 図1の矢用羽根材料の加工装置の支持装置部分の一部拡大図である。 図2の矢用羽根材料の加工装置の支持装置部分の一部拡大図である。 図5の作用説明図である。 図1の矢用羽根材料の加工装置のC−C線矢視図の一部拡大図である。 図2の矢用羽根材料の加工装置の回転砥石部の一部拡大図である。 図2の矢用羽根材料の加工装置の回転砥石部の一部拡大図である。 矢羽根の加工工程の概略説明図である。 (a)矢羽根の正面図、(b)矢羽根の側面図である。 矢用羽根材料の加工工程の概略説明図である。
以下添付図面を参照しつつ本発明の矢用羽根材料の加工装置の実施形態について説明する。本発明に係る矢用羽根材料の加工装置は、矢のシャフトに取り付けて矢羽根となる矢用羽根材料を加工するための装置であり、矢羽根材料の羽軸を削ってシャフト表面に応じた凹溝を形成する削り加工装置である。図1ないし図9は、本発明の矢用羽根材料の加工装置の一実施形態を示している。図1、図2、図3に示すように、本実施形態において、矢用羽根材料の加工装置10は、矢用羽根材料100を支持する支持装置12と、支持装置12を移動させる移動装置14と、羽根軸成形装置16と、を備えている。
図10に示すように、本実施形態では、矢用羽根材料の加工装置10で加工対象となる矢用羽根材料100は、例えば、鷲や七面鳥等の鳥の羽根F(図10(a)、図12(a))を真ん中の羽軸から割いて縦半截されて2分割され(図10(b)、図12(b))、その2分割した羽根を所定の長さに切断したもの(図10(c))が利用される。図11に示すように、羽根材料100は、半截された羽根軸102の片方に一方の羽毛部(羽弁)104が広がっている。図11(b)に示すように、羽根材料100の羽根軸102は、側面視で鳥の羽根Fの根元側である一端から先端側となる他端側に向けてその軸幅が次第に細くなるようになっている。また、図12(b)に示すように、羽根軸102は、該羽根軸102端部側から軸方向に見ると、羽毛部104で形成される面から一方側に突出状に形成されている。なお、鳥の羽根Fを羽軸から縦半截した際の右側又は左側の部分の違いや鳥の左右の羽根の違い等によって、羽毛部104の面からの羽根軸102の突出方向が異なる。
図1、図2に示すように、支持装置12は、羽根材料100を支持する支持手段である。本実施形態では、2つの支持装置12が左右対称に並設されており、2つの羽根材料100を同時に支持できるようになっている。支持装置12は、例えば、羽根材料100の羽毛部104部分を支持し、成形加工する羽根軸102部分を覆わないように支持する。具体的には、支持装置12は、後述の移動装置14に連係する基台部18と、基台部18上に設けられた挟持装置20と、を含む。基台部18は、例えば、平面視では四角形の2つの隅部を斜めに切り落とした変形六角形状に形成された台部本体を有しており、その下側に配置される移動装置14のスライダ36と調整部37を介して連結されている。基台部18には後述の羽根軸成形装置16に面する外側に向けて次第に上り傾斜した傾斜部22が設けられ、該傾斜部22の傾斜面上に挟持装置20が設けられている。基台部18は、調整部37によりスライダ36に対する角度等を微調整できるように連結されており、傾斜部22上の挟持装置20を微調整して、支持する羽根材料100と羽根軸成形装置16との位置関係等を微調整することができるようになっている。
図3、図4、図5に示すように、挟持装置20は、羽根材料100の羽毛部104を着脱自在に挟持して羽根軸成形機16側に羽根軸102部分を近接するように支持する。本実施形態では、挟持装置20は、例えば、羽根材料100を横倒しし羽根軸102の長手方向を略水平状にした状態で着脱自在に挟持する2枚の挟持部材を有する。なお、本実施形態では、支持装置12に羽根材料100を支持した状態で羽根軸102に沿う方向を前後方向FRとする。すなわち、図1での上下方向が前後方向FRとし、図の下方が前方向、図の上方が後方、及び図での左右方向が左右方向とする。2つの挟持部材は、例えば、基台部18上の傾斜部22上に固定された固定挟持板24と、固定挟持板24に近接離隔して該固定挟持板と協働して羽根材料100を装着、離脱自在に挟持する可動挟持板26と、からなる。固定挟持板24と可動挟持板26は、それぞれ一方に(前後方向FRに)長い帯板状の金属薄板からなり、傾斜部22上に取り付けられている。固定挟持板24と可動挟持板26は、前後方向の長さが羽根材料100の長さよりも長く、左右幅方向長さが羽根材料100の羽毛部104の面積よりも大きく設けられ、それらの挟持板24、26で挟持した際に羽毛部104を覆うように支持する。固定挟持板24と可動挟持板26は、互いの前端部どうしを固定部27を介して互いに連結されており、可動挟持板26の他端側が可動端として、板ばね状に開閉する。可動挟持板26は、板ばね状の金属板の弾性復元力によって、可動端側が開く方向に、すなわち、可動端が固定挟持板24から離隔する方向に、常に付勢力が作用するように設けられている。図3に示すように、固定挟持板24と可動挟持板26は、開いた状態では、その間の空間が後方側に向けて次第に狭く形成された細長三角形状となっている。これにより、羽根材料100の羽根軸102の次第に幅狭くなる形状(図11(b)参照)に対応して、例えば、該羽根材料100の細い先端を挟持板24、26間の狭くなった部分に差込み状に入れながら固定挟持板24上において設置できることから、羽根材料100を精度良くかつスムーズに挟持装置の所定位置に設置することができる。
図12に示すように、例えば、羽根材料100は、羽根軸102方向に見て、羽毛部104の面から一方に羽根軸が突出しており、矢のシャフトに取り付けられる際に羽毛部104が所定の角度で固定される。本実施形態では、図5に示すように、羽毛部104を装着する挟持装置20が傾斜部22で傾斜されており、シャフトへの取付角度を考慮して、挟持装置20は、羽根軸成形装置16に対する羽根軸102の加工位置を好適に設定した状態で支持するようになっている。例えば、図5では、挟持装置20は、羽毛部104の面から突出された羽根軸102が下方に向くように設置され羽毛部104を傾斜状態で支持する。なお、傾斜部22は、必ずしも設けなくても良く、羽根の種類に応じて角度等を適宜設定したり、逆向きの傾斜で設けたりしてもよい。また、支持装置12の角度を変更可能に構成することとしてもよい。
図4、図5に示すように、挟持装置20には、羽根材料100の羽毛部104の挟持装置20への装着、離脱を操作する操作部28が設けられている。操作部28は、例えば、可動挟持板26の上面側に係合して該可動挟持板26を押圧する押圧部材30と、押圧部材30と傾斜部22との間で連係する第1リンク体32と、リンク体32と連係して押圧部材30を略上下方向に作動させるハンドル34と、ハンドル34と傾斜部22との間で連係する第2リンク体35と、を含む。押圧部材30は、例えば、可動挟持板26よりやや短い長さで形成され、長手方向を可動挟持板26の長手方向と一致させて第1リンク体32に支持された状態で挟持板26上に配置されている。第1リンク体32は、2つのリンク体が押圧部材30の長手方向の離隔した2箇所位置に連結されるとともに、傾斜部22に枢軸を介して回動自在に連結されている。ハンドル34は、2個のハンドルのそれぞれが、それらの一端を第1リンク体32に枢軸を介して連結されるとともに、第2リンク体35に枢軸を介して回動自在に連結されている。第2リンク体35は、傾斜部22に枢軸で連結されている。
図5、図6に示すように、挟持装置20の操作部28は、2個のハンドル34を手でそれぞれ上下方向に操作することで、第1リンク体32及び第2リンク体35を介して押圧部材30を上下するとともに、上下のそれぞれの位置で位置保持される。ハンドル34の操作により押圧部材30を下方に下げると、可動挟持板26を下に押し下げて、固定挟持板24側に近接させて、挟持板どうしを閉鎖させて羽根材料100の羽毛部104を挟持し、その挟持状態を保持する。挟持状態では、羽根材料100の羽毛部104を押さえつつ、羽根軸102部分を外部に露出させて羽根軸成形装置側16に近接するように支持する。押圧部材30の長手方向に沿って2箇所位置で第1リンク体32が押圧部材30に作用するので、挟持板24、26に挟持される羽根部材100を安定して確実に支持することができる。一方、操作部28の操作により押圧部材30を上方に移動させると、可動挟持板26は自身の復元力で可動端側を開いて、羽根材料100を容易に装着、離脱できる。なお、挟持装置20は、例えば、2枚の挟持部材を互いに平行状態で近接離隔させて、羽根材料を装着、離脱できる構成としてもよい。また、操作部28は、手で操作するものに限らず、電気や油圧、空気圧等で2つの挟持部材を開閉する構成としてもよい。
図1、図2に示すように、移動装置14は、羽根材料100を支持した状態で所定の移動経路を移動させる移動手段である。本実施形態では、移動装置14は、例えば、支持装置12を直線移動させる直線往復移動機構を含む。移動装置14は、支持装置12で羽根材料100を支持した際に該羽根材料の羽根軸102の長手に略沿う方向となる前後方向FRに向けて直線移動経路RTを形成するように長く設けられている。移動装置14は、例えば、2つの支持装置12の下方側にそれぞれ配置されており、該直線移動経路RTに沿って各支持装置12を直進移動させる。移動装置14は、例えば、アクチュエータ等でスライダ36を直進移動させる周知の直線往復移動機構からなり、長手方向にスライド自在なスライダ36と、スライダ36を直線移動させる図示しない駆動装置を有し、制御部で制御されて該スライダ36に連結された支持装置12を一体的に長手方向に直線移動させる。移動装置14は、例えば、制御部により、初期状態では直線移動経路RTの前端位置P1に支持装置12を支持させておき、制御部と電気的に接続された操作スイッチ38をオンすることにより、支持装置12を長手方向に沿って他端部側(図1の後端位置P2)まで1往復移動させるように制御される。なお、移動装置14は、電動式、機械式、油圧式、空圧式等、その他任意の駆動源で移動させる構成でもよい。好適には、羽根軸を加工する際に羽根軸成形装置からの負荷が生じるので、その負荷に抗して羽根材料を確実に支持及び移動できる駆動力を発生する構成であるとよい。
羽根軸成形装置16は、移動装置14の支持装置12の移動経路に配置され、羽根軸102部分を矢のシャフト表面に密着するように成形加工する加工手段である。本実施形態では、図12(f)は矢を矢筈側から見た図であり、図に示すように、矢102のシャフト110は、円筒状に形成されているので、羽根軸成形装置16は、該シャフト表面に応じて、羽根軸102に円弧凹溝を形成する。図1、図7に示すように、本実施形態では、羽根軸成形装置16は、2つの支持装置12及び移動装置14に対応してその左右両外側に計2つ配置されている。それぞれの羽根軸成形装置16は、例えば、支持装置12の直線移動経路RTに配置された2つの羽根軸成形機40、42を有する。羽根軸成形機40、42は、直線移動経路RTに沿って互いに離隔して配置されている。図1において、支持装置12の初期配置位置P1に近い前方側に配置されるものを第1羽根軸成形機40とし、移動方向後方側に配置されるものを第2羽根軸成形機42とする。第1、第2羽根軸成形機40、42は、例えば、支持装置12で支持された羽根材料100の直線移動に応じて羽根軸102を接線方向とするように当てる第1、第2回転砥石部44、46を有する。第1、第2回転砥石部44、46は、縦方向の回転軸44a、46a回りに回転する厚みのある円盤状の研削砥石からなり、外周を支持装置12の直線移動経路RTに臨ませて、羽根材料100を支持した支持装置12の移動に伴って、外周部分で羽根軸102を削り加工する。第1、第2回転砥石部44、46は、それぞれ回転軸44a、46aに回転力を駆動、伝達するモータやギヤ等を含む回転駆動装置48によって回転駆動される。第1、第2回転砥石部44、46は、支持装置12が直線移動経路RTを移動する際に、その移動方向に対して該回転砥石部44、46の羽根軸102に接触する外周部分が逆方向となる方向に回転する。第1、第2回転砥石部44、46は、支持装置12に支持された羽根部材100の羽根軸102と接触する部分を含む一部分だけが外部に露出され、他の部分はカバー50内部に収容されている。
図8に示すように、第1回転砥石部44は、例えば、断面で羽根材料100の羽根軸102と直線状に接する直線状接触面44bを含む。第1回転砥石部44は、図12(b)〜図12(c)に示すように、羽根材料100の羽根軸102を円弧状に削るのに先立って荒削り状に削り厚みを比較的薄くする。図9に示すように、第2回転砥石部46は、例えば、断面で羽根材料100の羽根軸102と接する円弧形状の接触面46bを含む。第2回転砥石部46は、図12(c)〜図12(d)に示すように、第1回転砥石部44で削った後の羽根材料100の羽根軸102を、矢のシャフトの該表面に対応した円弧形状に削って、所定の凹溝を形成する。本実施形態のように2段階に分けて削り加工することにより、精度良く加工できるとともに、装置側の付加及び羽根材料に与える負荷も少なく、スムーズかつ効率的に加工することができる。なお、断面円弧状の1つの回転砥石部のみで該羽根軸102に円弧状の凹溝を形成することとしてもよい。また、回転砥石部を含む羽根軸成形機を3つ以上の複数個並設することとしてもよい。
移動装置14は、支持装置12の直線移動経路RTの移動速度が制御部によってコンピュータ制御される。例えば、本実施形態では、制御部は、支持装置12を移動させ第1、第2羽根軸成形機40、42に近付いて羽根材料100の羽根軸102が回転砥石部44、46に接触しようとする位置では比較的ゆっくり移動させ、その他の位置では比較的速く移動させるように移動のスピードをプログラミングにより設定されている。これにより、羽根軸102を精度良く加工でき、羽根材料の損傷を防止できるとともに、無駄な時間ロスを少なくして、効率良く加工できる。
図1、図7に示すように、支持装置12の直線移動経路RTにおいて、第2羽根軸成形機42の後方側には、密着長さ切断装置52が設けられている。密着長さ切断装置52は、図12(d)〜図12(e)に示すように、羽根軸102部分の羽毛部104からの突出幅方向長さW、すなわち矢のシャフト表面に密着する密着長さを規定するように、羽根軸102の一部分を軸方向に沿って切断する幅長さ切断手段である。密着長さ切断装置52は、例えば、縦方向の回転軸54a回りに回転する回転刃54を有し、回転刃の一部を直線移動経路RTに臨ませて、羽根材料100を支持した支持装置12が回転刃の横を移動するのに伴って、羽根材料100の羽根軸102を軸方向に沿って切断していく。回転刃54は、回転駆動装置56によって回転駆動される。回転刃54は、上述の回転砥石部44、46同様に一部分を外部に露出させつつ、その他の部分はカバー58内部に収容されている。
図2、図7に示すように、本実施形態では、第1、第2回転砥石部44、46による削り加工や切断刃54による切断加工の際に発生する塵芥等を吸引する吸引装置を含む。吸引装置は、例えば、蛇腹管等の吸引管60と負圧吸引装置を有する。該吸引管60の一端側をカバー50、58に固定させて吸引口62を回転砥石部44、46又は切断刃56の加工位置に臨ませ、他端側を図示しない負圧吸引装置に接続されている。これにより、加工時に発生した削り屑等が羽根材料100に付着するのを防止でき、加工後に羽根材料から塵を除く等の作業を不要とできる。
図1、図7に示すように、支持装置12の直線移動経路RTにおいて、加工した羽根軸102を清掃するための清掃装置64、66が設けられている。清掃装置64、66は、第2回転軸成形機42と密着長さ切断装置52の間に2つ配置されている。第2回転軸成形機42に近い位置のものを第1清掃装置64とし、密着長さ切断装置52に近い位置のものを第2清掃装置66とする。第1、第2清掃装置64、66は、例えば、縦方向の回転軸66a回りに回転する回転ブラシ68を有し、回転ブラシ68の一部分を直線移動経路RTに臨ませて、羽根材料100を支持した支持装置12が該回転ブラシ68の横を移動するのに伴って、羽根材料100の羽根軸102を清掃する。回転ブラシ68は、回転駆動装置70で回転駆動され、第1、第2清掃装置64のそれぞれの回転ブラシ66は互いに逆方向に回転方向が設定される。第1清掃装置62は、第2回転軸成形機42の回転砥石部46で削り加工した後の羽根軸102の凹溝を清掃し、削り屑等を除去する。また、第2清掃装置64は、密着長さ切断装置52の回転刃54で切断加工した後の羽根軸102を清掃し、切屑等を除去する。これにより、装置による加工の際に付着した羽根材料100の羽根軸102に付着した削り塵や切屑を効率的に除去し、加工作業後にいちいち清掃や洗浄等の作業を不要とし、ひいては矢の製造工程全体を効率化できる。
次に、本実施形態に係る矢用羽根材料の加工装置10の作用について説明する。本装置10の使用に先立って、図11及び図12(a)(b)に示すように、鳥の羽根をその羽軸から2つに割いて、羽根を縦半截し、羽根の長さを所定の長さにカットし、矢に応じた所定の羽根材料100を用意しておく。図1、図5に示すように、羽根材料100を矢用羽根材料の加工装置10の支持装置12に支持させる。支持装置12は、移動装置14において前後方向FRに長い直線移動経路RTの前端位置P1に配置されており、作業者が手作業で支持装置12に一枚ずつ羽根材料100を支持させる。支持装置12に羽根材料100を装着させる際には、固定挟持板24、可動挟持板26の間に羽根材料の羽毛部を置き、操作部28のハンドル34を操作し、リンク体、押圧部材を介して可動挟持板26を固定挟持板24側に近接させ、それらの挟持板24、26で羽根部材100の羽毛部を挟持する。支持装置12に装着された羽根部材100は、羽根軸100が左右外側に露出され、その軸方向を前後方向FRに向けて配置される。さらに、羽根軸102が羽毛部104の面より下方に突出された状態で支持され、矢のシャフトへの取り付け角度に応じて、羽根軸成形装置16に対する羽根軸102の角度を所定の角度で設定している。移動装置14の操作スイッチを押して作動させると、羽根部材100を支持した支持装置12は、制御部のプログラミング制御に従って直線移動経路RTを前後に1往復移動する。その支持装置12の直線移動経路RTの直進移動に伴って、まず、図12(b)〜(c)に示すように、直線状接触面を含む第1回転砥石部44を含む第1回転軸成形機40で羽根軸102を粗削りして、羽根軸の厚みを薄くする。次に、図12(c)〜(d)に示すように、円弧形状の接触面を含む第2回転砥石部46を含む第2回転軸成形機42で羽根軸102に円弧状の凹溝を形成する。第2回転砥石部46で加工された羽根軸102は、第1清掃装置64で溝内から削り屑等が除去される。さらに、支持装置12が移動後方側に移動されると、第2清掃装置66を過ぎて、図12(d)〜(e)に示すように、後方の密着長さ切断装置52によって、羽根軸102が軸方向に沿って切断される。支持装置12が直線移動経路RTの後端位置P2(図1の仮想線位置)にまで来ると、移動方向を逆向きに変えて前方に向けて移動する。戻る際に第2清掃装置66によって羽根軸102が清掃された後、前端位置P1に戻る。加工後の羽根材料100を支持装置12から離脱して、前記同様に別の未加工の羽根材料100を装着させて加工する。これにより、技術熟練を必要とせず、省力、短時間で羽根材料の羽根軸102を矢のシャフト表面に密着するように高精度で成形加工することができる。その結果、矢の製造を効率化でき、矢の大量生産を実現できる。図12(f)に示すように、羽根軸102を成形加工した羽根材料100は矢羽根として、複数(例えば、3つ)を矢のシャフト表面に接着剤等で固定されて、矢が製造される。
以上説明した本発明の矢用羽根材料の加工装置は、上記した実施形態のみの構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の本質を逸脱しない範囲において、任意の改変を行ってもよい。
本発明の矢用羽根材料の加工装置は、例えば、矢の製作工程における矢羽根の鳥羽根軸の加工に利用される。
10 矢用羽根材料の加工装置
12 支持装置
14 移動装置
16 羽根軸成形装置
20 挟持装置
28 操作部
40 第1羽根軸成形機
42 第2羽根軸成形機
44 第1回転砥石部
46 第2回転砥石部
52 密着長さ切断装置
100 羽根材料
102 羽根軸
104 羽毛部

Claims (7)

  1. 羽根軸部分で縦半截された矢用羽根材料を支持する支持装置と、
    羽根材料を支持した状態で所定の移動経路を移動させる移動装置と、
    移動経路に配置され矢のシャフト表面に密着するように羽根軸部分の成形加工を行う羽根軸成形装置と、を含み、
    矢のシャフト表面に密着する羽根軸部分の密着長さを規定する密着長さ切断装置が設けられていることを特徴とする矢用羽根材料の加工装置。
  2. 移動装置は、支持装置を直線移動させるものであり、
    さらに、羽根軸成形機は、支持装置の直線移動経路に配置した複数の羽根軸成形機を有することを特徴とする請求項1記載の矢用羽根材料の加工装置。
  3. 羽根軸成形装置は、支持装置で支持された矢用羽根材料の直線移動に応じて矢用羽根材料を接線方向とするように当てる回転砥石部を有することを特徴とする請求項2記載の矢用羽根材料の加工装置。
  4. 矢用羽根材料と接触する回転砥石部は、円弧形状の接触面を含むことを特徴とする請求項3記載の矢用羽根材料の加工装置。
  5. 矢用羽根材料と接触する回転砥石部は、断面で矢用羽根材料と直線状に接する直線状接触面を含むことを特徴とする請求項4記載の矢用羽根材料の加工装置。
  6. 支持装置は、矢用羽根材料の羽毛部を着脱自在に挟持して羽根軸成形装置側に近接するように羽根軸部分を支持する挟持装置を含むことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の矢用羽根材料の加工装置。
  7. 矢用羽根材料の羽毛部の挟持装置への装着、離脱を操作する操作部が設けられていることを特徴とする請求項記載の矢用羽根材料の加工装置。
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