JP6192554B2 - 真空断熱材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、真空断熱材製造方法に関する。
冷蔵庫などの断熱箱の断熱材として用いられている従来の真空断熱材としては、ガラス繊維の集合体で形成される芯材を、ガスバリア性を有する外包材で被覆し、外包材の内部が減圧されて密閉されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
このように外包材の内部を減圧した真空断熱材は、嵩張るガラス繊維の集合体を外包材で被覆し減圧密閉することによって厚さが薄くなるとともに、外包材内部の気体の対流と熱伝導の影響を小さくして断熱性能の向上を図るものである。一般に、断熱材の伝熱機構は、固体および気体成分の熱伝導、輻射、対流により引き起こされる。一方、外包材内部を減圧密閉された真空断熱材は、気体成分の熱伝導と対流に関してはその影響は小さい。また、常温以下の温度領域での使用においては、輻射の影響も殆どない。よって、常温以下の温度領域で使用される冷蔵庫等に適用する真空断熱材においては、固体成分の熱伝導を抑制することが重要となる。そこで、断熱性能に優れる真空断熱用芯材として、種々の形態をした繊維が報告されている。近年では激しい省エネルギー競争によって、薄くても断熱性能のより優れた真空断熱材、とりわけ芯材となる高い断熱性を有する繊維集合体が強く求められている。
真空断熱材の熱伝導率を低減する方法として、真空断熱材を構成するガラス繊維を断熱方向に対して垂直方向に配向することによって、ガラス繊維による伝熱を抑制したものがある(例えば、特許文献2参照)。
また、バインダーを使用してガラス繊維を乾式法により加熱加圧成形し、ガラス繊維を伝熱方向に対して垂直に配向するだけでなく、長さが100μm以下の短い繊維を40〜70%含有させることにより、繊維を伝わる熱を途切れさせ、固体熱伝導率を低減したものがある(例えば、特許文献3参照)。
また、バインダーを使用しない乾式法において、平均繊維径が2〜5μmのガラス繊維でなり、ショット(ダマ)の混入率が0.5質量%以下で、かつショットの平均粒径が150μm以下であって、500μm以上の繊維長を有するガラス繊維の割合が80%以上であるガラス繊維積層体を芯材とする断熱性に優れた真空断熱材がある(例えば、特許文献4参照)。
特許第3580315号公報(要約、図1) 特開平9−4785号公報(要約) 特許第3513143号公報(段落[0006]) 特開2009−155172号公報(要約)
真空断熱材の熱伝導率を低減する方法として、真空断熱材を構成するガラス繊維を断熱方向に対して垂直方向に配向して積層するものがあるが、ガラス繊維を断熱方向に対して垂直方向に配向して積層しただけでは、ガラス繊維を伝わる熱が存在してしまうために固体熱伝導率が大きくなり、真空断熱材において初期熱伝導率の低減に限界があった。
また、バインダーを用いて加熱加圧成形によりガラス繊維を結着させる方法では、加熱するための動力費やバインダーの材料費が増加し、真空断熱材を安価に得られないだけでなく、経時的な熱伝導率悪化が大きいという課題があった。これは、真空断熱材にした際に、真空中でバインダーから低分子のガス成分が放出され、真空度が低下するためである。
また、バインダーを使用しない乾式法では、ガラス繊維の長さ及び短繊維の重量割合をコントロールできても、真空断熱材にした状態での繊維角度のコントロールはできないという課題があった。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、短繊維の重量割合、平均繊維角度及びその標準偏差をコントロールできて、断熱性能に優れる空断熱材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る真空断熱材の製造方法は、ガラス繊維の集合体を、荷重制御できる圧縮機構によって0.02〜0.07MPaの圧力で厚み方向に50〜1000回繰り返し圧縮することで、繊維長1.85mm以下の繊維の重量割合が11wt%以下である芯材を作成する工程と、前記芯材を外包材へ挿入し、前記外包材の内部を予め設定された真空度に減圧する工程と、前記外包材を減圧された状態で、開口部を密封する工程とを有するものである。
本発明に係る真空断熱材において、芯材は繊維長1.85mm以下の繊維の重量割合がこの芯材の11wt%以下であるので、芯材の断熱方向への熱パス経路を短くし断熱性能を悪化させる因子である繊維長1.85mm以下の繊維の影響を最小限に抑えることができる。このため、高い断熱性能を得ることができる。
また、繊維長1.85mm以下の繊維の重量割合を芯材の11wt%以下にすることによって、繊維長1.85mm以上の繊維が芯材の断熱方向に対して垂直に配向しやすくなり、芯材の断熱方向に配向し断熱性能を悪化させる因子である繊維長1.85mm以下の繊維の影響を最小限に抑えることができる。このため、断熱性能に優れる真空断熱材を得ることができる。
そして、本発明の真空断熱材を冷蔵庫等の断熱箱に適用することによって、製品の断熱効果が上がり、製品の壁の厚みを薄くすることができ、製品の限られたスペースで内容積を大きくすることができる。
本発明の実施形態1に係る真空断熱材の芯材の繊維長1.85mm以下の繊維の重量割合と熱伝導率との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態1に係る真空断熱材の芯材の平均繊維長の測定における光学顕微鏡写真である。 本発明の実施形態1に係る真空断熱材の芯材の平均繊維角度の測定における光学顕微鏡写真である。 本発明の実施形態1に係る真空断熱材の芯材の平均繊維角度と熱伝導率との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態1に係る真空断熱材の芯材の繊維角度標準偏差と熱伝導率との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態1に係る真空断熱材を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る真空断熱材の製造方法を示す模式図である。 本発明の実施形態2に係る断熱箱を示す模式図である。
実施形態1.
本発明の実施形態1に係る真空断熱材は、芯材となる繊維集合体において、繊維長1.85mm以下の繊維(以下、これを「短繊維」という場合もある)の重量割合が、芯材の11wt%以下であり、好ましくは芯材の8wt%以下である。ここで、繊維長1.85mm以下の繊維(短繊維)の重量割合は、次の方法で測定された測定値を意味する。
(短繊維の重量割合測定方法)
秤量した繊維100mLをビーカーに入れ、蒸留水50mLを加え超音波洗浄機で5分間拡散させた。その後、繊維が2本以上接触している塊状の繊維を精密ピンセットで1分以内に取り除ける量を全て取り除き、精密ピンセットで摘み取ることのできない残った繊維(短繊維)を濾過して乾燥させた。ろ紙に残った短繊維を秤量し、初期繊維量で割ることで、その重量割合を求めた。
図1は本発明の実施形態1に係る真空断熱材の芯材の繊維長1.85mm以下の繊維の重量割合と熱伝導率との関係を示すグラフであり、縦軸に熱伝導率[mW/m・K]をとり、横軸に繊維長1.85mm以下の繊維の重量割合[wt%]をとったものである。
この結果から明らかなように、繊維長1.85mm以下の繊維の重量割合が芯材の11wt%以下の範囲において、熱伝導率は2.0mW/m・K以下でほぼ一定であった。これに対し、繊維長1.85mm以下の繊維の重量割合が芯材の11wt%を超えると、熱伝導率は2.0mW/m・K以上に増加する。
以上の結果より、熱伝導率2.0mW/m・K以下の真空断熱材を構成する繊維長1.85mm以下の繊維の重量割合は、芯材の11wt%以下である。
前記測定方法における短繊維の平均繊維長は、次の方法で求めた。
(平均繊維長の測定方法)
水中に分散させた数mg程度の短繊維をシャーレ上に数滴滴下し、110℃の高温槽内で水分を蒸発させた。乾燥した繊維を光学顕微鏡(20〜100倍)で観察し、任意の1箇所の繊維20本についてその長さを0.01mm単位まで測定し、この測定を5箇所について行い、合計100本の繊維の長さの平均値をもって平均繊維長とした。
図2は本発明の実施形態1に係る真空断熱材の芯材の平均繊維長の測定における光学顕微鏡写真である。
本測定法によって重量割合測定における短繊維の平均繊維長を測定した結果、平均繊維長は0.50mmであり、標準偏差σは0.45mmであることが分った。すなわち、熱伝導率が2.0mW/m・K以下の真空断熱材を構成する芯材は、平均短繊維長+3σである繊維長1.85mm以下の繊維の重量割合が芯材の11wt%以下である。標準偏差σは、データの分布の広がり幅(ばらつき)をみる一つの尺度である。平均短繊維長+3σで求められる繊維長1.85mmを最長とする繊維長の範囲内に、採取した短繊維の長さの全データの99.73%が分布する。
本発明の実施形態1に係る真空断熱材の芯材となる繊維集合体において、芯材の断熱方向に対して垂直な面に対する繊維角度φの平均値は14°以下である。ここで、芯材の断熱方向に対して垂直な面に対する繊維角度φの平均値(平均繊維角度)は、次の方法で測定された測定値を意味する。
(平均繊維角度の測定方法)
図3は本発明の実施形態1に係る真空断熱材の芯材の平均繊維角度の測定における光学顕微鏡写真であり、図中に測定例を示している。
すなわち、真空断熱材の状態での厚みを保持するため、真空断熱材の外側をエポキシ樹脂で固めた後、真空下で芯材内部にエポキシ樹脂を流し込み、硬化させた。硬化後、真空断熱材の中央部を断熱方向に沿う水平な面で切断し、切断面を研磨し、芯材の断熱方向に対して垂直な面を角度の基準となる水平面(0°)として光学顕微鏡で観察した。繊維断面を全て楕円であると仮定し、切断した断面の周囲幅1mm範囲を除いた任意の1箇所について、画面上の繊維全ての長軸の長さa[μm]、短軸の長さb[μm]、及び長軸と角度の基準となる水平面とのなす角度θ[°]を、それぞれ0.01μm、0.01μmおよび0.01°単位までそれぞれ測定し、測定結果を下式(1)に代入して繊維角度φ[°]を算出し、この測定を2箇所について行い、合計200本の繊維角度φの平均値をもって平均繊維角度とした。ここで、角度θは楕円の長軸と水平面とのなす角度であるのに対して、繊維角度φは楕円の長軸と水平面とのなす角度に、切断面とのなす角度を含めた角度である。
Figure 0006192554
図4は本発明の実施形態1に係る真空断熱材の芯材の平均繊維角度と熱伝導率との関係を示すグラフであり、縦軸に熱伝導率[mW/m・K]をとり、横軸に平均繊維角度[°]をとったものである。
この結果から明らかなように、平均繊維角度が14°以下の範囲において、熱伝導率は2.0mW/m・K以下でほぼ一定であった。これに対し、平均繊維角度が14°を超えると、熱伝導率は2.0mW/m・K以上に増加することが分った。
以上の結果より、熱伝導率2.0mW/m・K以下の真空断熱材を構成する芯材の平均繊維角度は14°以下である。
図5は本発明の実施形態1に係る真空断熱材の芯材の繊維角度標準偏差と熱伝導率との関係を示すグラフであり、縦軸に熱伝導率[mW/m・K]をとり、横軸に繊維角度標準偏差[°]をとったものである。
この結果から明らかなように、繊維角度の標準偏差が12°以下の範囲において、熱伝導率は2.0mW/m・K以下でほぼ一定であった。これに対し、12°を超えると、2.0mW/m・K以上に増加することが分った。
以上の結果より、2.0mW/m・K以下の真空断熱材を構成する芯材の繊維角度の標準偏差は12°以下である。
繊維長1.85mm以下の繊維の重量割合、平均繊維角度および繊維角度標準偏差と、熱伝導率との関係において、それぞれ変曲点を有することに関しては、パーコレーション理論によって説明できる。例えば、繊維長1.85mm以下の繊維の重量割合について考える。VIP(真空断熱材:Vacuum Insulation Panel)の断熱性能を悪化させる要因の一つとして、VIPの断熱方向に配向される繊維がある。繊維が短くなればなるほどVIPの断熱方向に配向される確率が高くなるため、短い繊維が少ないほうが断熱性能は高いと考えられる。しかしながら、断熱方向に配向した繊維が複数重なり、断熱方向への熱パス経路が繋がらなければ断熱性能への影響は少ない。
本発明では、繊維長1.85mm以下の繊維を短繊維と定義しており、この短繊維が少ないほうが断熱性は高いと考えられる。実験の結果、短繊維の重量割合が芯材の11wt%以下においては、熱伝導率は一定であり、短繊維の重量割合が芯材の11wt%を超えると、熱伝導率が急増したことが判明した。このことは、繊維長1.85mm以下の繊維の重量割合が芯材の11wt%である点が、断熱方向に配向された繊維が複数重なり、断熱方向への熱パス経路の繋がりが急増する変曲点である(パーコレーションの臨界点である)ことを示唆している。
以上の理由から、繊維長1.85mm以下の繊維の重量割合と熱伝導率との関係において、変曲点を有すると考えられる。さらに、平均繊維角度および繊維角度標準偏差と、熱伝導率との関係において、それぞれ変曲点を有することに関しても、同様に考えることができる。
図6は本発明の実施形態1に係る真空断熱材を示す断面図である。
図6において、真空断熱材1は、繊維集合体で構成される芯材2と、芯材2を被覆するガスバリア性の外包材3と、外包材3の内部の水分を吸着して経時劣化を抑制する水分吸着剤4とを備えている。外包材3の内部は、1〜3Pa(パスカル)の真空度に減圧された状態で、開口部が例えばヒートシールの溶着シール部5によって密封されている。
芯材2は、ガラス繊維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、シリカ繊維、ロックウール、炭化ケイ素繊維、又は不織布を使用でき、特に指定するものではない。
外包材3は、少なくともガスバリア層および熱溶着層を有するものであり、必要に応じて表面保護層を設けてもよい。ガスバリア層としては、金属または金属酸化物、あるいはダイヤモンドライクカーボンを蒸着したプラスチックフィルムや金属箔を用いることができ、ガス透過を低減する目的で使用できるものであればよく、特に指定するものではない。
また、プラスチックフィルム上への金属酸化物蒸着の材料は、シリカ、アルミナを用いることができ、特に指定するものではない。
外包材3の熱溶着層は、外包材3を構成するフィルムの中で最もガス透過度が大きい部分であり、熱溶着層の性質は真空断熱材の経時断熱性能に大きく影響する。熱溶着層の厚さは、減圧封止工程における封止品質の安定性や、熱溶着部端面からのガス侵入の抑制や、ガスバリア層として金属箔を使用した場合における熱伝導による表面からのヒートリークを考慮すると、25μm〜60μmが適している。
熱溶着層の材料としては、無延伸ポリプロピレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを用いることができ、特に指定するものではない。
また、ガスバリア層の外側にさらに表面保護層を設けることも可能である。表面保護層としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ナイロンフィルムの延伸加工品が利用でき、さらに外側にナイロンフィルムを用いると、耐折り曲げ性、耐突き刺し性が向上する。
また、外包材3の袋形状は、四方シール袋、ガゼット袋、三方シール袋、ピロー袋、センターテープシール袋があるが、特に指定するものではない。
水分吸着剤4は、例えば通気性の良い袋に挿入された酸化カルシウム(CaO)である。水分吸着剤4は、CaOのみに限定されず、例えばゼオライトのように、水分吸着性を有するものであればよく、特に限定されるものではない。
次に、本発明の実施形態1に係る真空断熱材1の製造方法について説明する。
本実施形態の真空断熱材1に使用する芯材2は、例えばバインダーを使用しない乾式法によって製造したガラス繊維集合体で構成される。このガラス繊維集合体で構成される芯材2は、嵩密度が小さく真空断熱材1を製造する際のハンドリング性及び外包材3への挿入性が悪い。そのため、芯材2として取扱うためには加工により嵩密度を大きくする必要がある。
図7は本発明の実施形態1に係る真空断熱材の製造方法を示す模式図である。
加工装置6は、芯材2を圧縮する圧縮機構7を有する。芯材2は、真空断熱材1として必要な幅と長さにそろえられた上で、加工装置6に設置される。このとき、芯材2の厚みは、真空断熱材1の厚みと比較し10倍以上の厚みを有している。
次に、圧縮機構7により芯材2を繰り返し圧縮する。圧縮するときの圧力は、0.02〜0.07MPaが好ましく、0.02〜0.04MPaであればより好ましい。圧縮回数は50〜1000回が好ましい。前記条件で圧縮することで、繊維長1.85mm以下の繊維の重量割合は圧縮前の状態を維持したまま、繊維が徐々にずれて再配置を繰り返し、芯材2の断熱方向に対して垂直な面に対する繊維角度φの平均値が14°以下であり、標準偏差は12°以下である芯材2が得られる。
50〜1000回圧縮するときの圧力が0.07MPaを超えると、繊維が破断し、繊維長1.85mm以下の繊維の重量割合が芯材2の11wt%以上となり、断熱性能に優れた真空断熱材が得られない。その原因として、短繊維が、主体となる繊維の間を充填したり、主体となる繊維の間に絡みついたりして、繊維間に熱伝導が発生し、芯材の厚み方向に沿って熱伝導を引き起こすことによって、断熱性能を低下させているものと考えられる。
一方、50〜1000回圧縮するときの圧力が0.02MPaを下回ると、繊維がずれることによる再配置が起こりにくくなり、芯材2の断熱方向に対して垂直な面に対する繊維角度φの平均値を14°以下に制御することができず、断熱性能に優れた真空断熱材が得られない。また、嵩密度が増加せずハンドリング性及び外包材3への挿入性が改善されず、効率的に真空断熱材を製造できない。
次に、嵩密度が高く加工された芯材2を外包材3へ挿入し、水分除去のための乾燥工程を経た後、水分吸着剤4が挿入され、外包材3の内部が1〜3Pa(パスカル)の真空度に減圧された状態で開口部がヒートシールにより密封されることによって、真空断熱材1が得られる。なお、乾燥工程は、芯材2とこの芯材2を被覆する外包材3の水分を除去できる条件である、例えば100℃で2時間の加熱を行えばよいが、加熱条件はこれに限定されず、芯材2とこの芯材2を被覆する外包材3の水分を除去できる条件であればよい。
また、水分吸着剤4は、乾燥工程を経た後に挿入されることに限定されず、乾燥工程の前や、加工装置6で、芯材2とこの芯材2を被覆する外包材3を圧縮する前に挿入されていてもよい。
本発明の実施形態1に係る真空断熱材1について、熱伝導率、繊維長1.85mm以下の繊維の重量割合、芯材2の断熱方向に対して垂直な面に対する繊維角度φの平均値及びその標準偏差について評価した。熱伝導率は、定常法により熱伝導率計で測定した。測定条件は、高温側37.7℃、低温側10℃、平均温度23.85℃で実施した。繊維長1.85mm以下の繊維の重量割合が芯材2の11wt%以下、芯材2の断熱方向に対して垂直な面に対する繊維角度φの平均値が14°以下、及び標準偏差が12°以下であれば、熱伝導率は2.0mW/m・K以下であった。以上の結果より、本実施形態の方法で加工した前記条件を満たす真空断熱材は、断熱性能に優れたものであることが分かった。
実施形態2.
前記実施形態では、真空断熱材1及びその製造方法について説明してきたが、この真空断熱材1を使用することで、消費電力の小さな冷蔵庫の断熱箱を提供することができる。
図8は本発明の実施形態2に係る断熱箱(本実施形態では冷蔵庫の断熱箱を示す)を示す模式図であり、図中、前述の実施形態1のものに相当する部分には同一符号を付してある。
図8において、断熱箱8は、ABS樹脂で構成される内箱9と、鋼板で構成される外箱10と、内箱9と外箱10との間の空間の片面(内箱9側)に配設された真空断熱材1と、内箱9と外箱10との間の真空断熱材1以外の空間に発泡充填された発泡ウレタン断熱材11とを有している。なお、内箱9及び外箱10は、共通する面にそれぞれ開口部(図示せず)が形成されており、この開口部に開閉扉(図示せず)が設けられている。それ以外の部分は、一般的な冷蔵庫に用いられている断熱箱と違いがないため、図示及び説明を省略する。
前記の冷蔵庫の断熱箱8において、真空断熱材1が配置される範囲は限定するものではなく、内箱9と外箱10との間に形成される空間の全範囲であっても、あるいは一部であってもよく、また前記開閉扉の内部に配置されてもよい。
前記のように構成した冷蔵庫の断熱箱8は、本発明の真空断熱材1を発泡ウレタン断熱材11中に埋設して併用しているので、さらに断熱効果が上がり、消費電力の低減等による省エネ効果が得られる。
1 真空断熱材、2 芯材、3 外包材、4 水分吸着剤、5 溶着シール部、6 加工装置、7 圧縮機構、8 断熱箱、9 内箱、10 外箱、11 発泡ウレタン断熱材。

Claims (1)

  1. ガラス繊維の集合体を、荷重制御できる圧縮機構によって0.02〜0.07MPaの圧力で厚み方向に50〜1000回繰り返し圧縮することで、繊維長1.85mm以下の繊維の重量割合が11wt%以下である芯材を作成する工程と、
    前記芯材を外包材へ挿入し、前記外包材の内部を予め設定された真空度に減圧する工程と、
    前記外包材を減圧された状態で、開口部を密封する工程と
    を有することを特徴とする真空断熱材の製造方法。
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