JP6236932B2 - 転写用波長選択的反射フィルム並びにそれを用いた転写方法及び転写成型物 - Google Patents
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Description
dTH=λa/4nTH・・・(1)
dTL=λa/4nTL・・・(2)
dH=λa/4nH・・・(3)
dL=λa/4nL・・・(4)
図1に示されるように第1の実施形態では、転写用波長選択的反射フィルム2は、離型性を有する支持フィルム4の上に、加熱接着性を有する高屈折率層TH及び加熱接着性を有する低屈折率層TLをこの順に有する。加熱接着性を有する高屈折率層TH及び加熱接着性を有する低屈折率層TLの膜厚は、反射ターゲット波長をλa、前記加熱接着性を有する高屈折率層THの屈折率をnTH、膜厚をdTH、前記加熱接着性を有する低屈折率層TLの屈折率をnTL、膜厚をdTLとした場合、下記式(1)及び(2)を満足するように設定される。なお、支持フィルム上に設けられており且つ転写される層を全て合わせて反射層6と呼ぶ。
dTH=λa/4nTH・・・(1)
dTL=λa/4nTL・・・(2)
ここで、λaは、後述する波長選択的反射機能付き転写成型物において反射率が最大となる光の波長に相当する。すなわち、例えばλaを800nmに設定することによって、後述の転写成型物において800nmの波長において光の反射率を最大にすることができる。
支持フィルムは反射層を支持するためのもので、その種類は特に限定されず、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等のポリエステルフィルム、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム、ポリカーボネートフィルム、アクリル樹脂フィルム、トリアセチルセルロース、ノルボルネンフィルム〔JSR(株)製、アートン等〕等の樹脂フィルム、布、紙等を挙げることができる。これらの中では、軽量性や取り扱い易さの点から樹脂フィルムが好ましい。
加熱接着性を有する高屈折率層THについて説明する。加熱接着性を有する高屈折率層THは、隣接する加熱接着性を有する低屈折率層TLとの有意な屈折率差により、反射効果を発現させると共に、対象物との接着時において、加熱されることによって接着性を発揮する層である。加熱接着性を有する高屈折率層THの屈折率は、加熱接着性を有する低屈折率層TLより高く設定される。加熱接着性を有する高屈折率層の屈折率は、1.56以上が好ましい。加熱接着性を有する高屈折率層の屈折率が1.56未満の場合、加熱接着性を有する低屈折率層との屈折率差が小さくなることで界面の反射が弱くなり、反射性能が十分に発揮されない場合がある。加熱接着性を有する高屈折率層の屈折率の上限は特に制限はないが、現存する成膜材料の制約上、実質2.50程度が上限となる。なお、加熱接着性とは、加熱(例えば80℃〜300℃)することにより接着性を発現する性質を意味する。
加熱接着性を有する高屈折率層THの形成方法としては、金属酸化物微粒子と熱可塑性樹脂を含むバインダー樹脂とを含む組成物を、ウェットコーティング法等の塗布方法により塗布し、乾燥後、硬化させる方法を採用することができる。ウェットコーティング法は公知の方法でよく、例えばロールコート法、ダイコート法、スピンコート法、そしてディップコート法等が代表的なものとして挙げられる。これらの中では、ロールコート法等、連続的に塗膜を形成できる方法が生産性の点より好ましい。形成された塗膜は、加熱や紫外線、電子線等の活性エネルギー線照射によって硬化反応を行うことにより硬化被膜を形成することができる。このうち、活性エネルギー線による硬化反応は窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下にて行うことができる。
次に、加熱接着性を有する低屈折率層TLについて説明する。加熱接着性を有する低屈折率層TLは、加熱接着性を有する高屈折率層THとの有意な屈折率差により、反射効果を発現させると共に、対象物との接着時において、加熱されることによって接着性を発揮する層である。加熱接着性を有する低屈折率層TLの屈折率は、加熱接着性を有する高屈折率層THの屈折率より低く設定されることを要件とし、その屈折率は1.20〜1.55の範囲である。該屈折率が1.20未満の場合には膜が脆くなるため、成膜したフィルムの取り扱いが困難となる。その一方、屈折率が1.55を超える場合には加熱接着性を有する高屈折率層THとの屈折率差が小さくなり、十分な反射効果を得ることが難しい。
を
の過酸化物で重合させて得られるホモポリマーに、α−フルオロアクリル酸フルオライド:CH2=CFCOFを反応させて水酸基をフルオロアクリレートに置換した生成物が挙げられる。
加熱接着性を有する低屈折率層TLの形成方法としては、金属酸化物微粒子と熱可塑性樹脂を含むバインダー樹脂とを含む組成物を、ウェットコーティング法等の塗布方法により塗布し、乾燥後、硬化させる方法を採用することができる。ウェットコーティング法は公知の方法でよく、例えばロールコート法、ダイコート法、スピンコート法、そしてディップコート法等が代表的なものとして挙げられる。これらの中では、ロールコート法等、連続的に塗膜を形成できる方法が生産性の点より好ましい。形成された塗膜は、加熱や紫外線、電子線等の活性エネルギー線照射によって硬化反応を行うことにより硬化被膜を形成することができる。このうち、活性エネルギー線による硬化反応は窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下にて行うことができる。
本実施形態では、上記方法により、支持フィルム4の上に加熱接着性を有する高屈折率層THが形成され、更にその上に加熱接着性を有する低屈折率層TLが形成される。なお、この際に加熱接着性を有する高屈折率層THと加熱接着性を有する低屈折率層TLとの膜厚は、反射ターゲット波長及びそれぞれの屈折率に応じて下記式(1)及び(2)を満足するように設定される。
dTH=λa/4nTH・・・(1)
dTL=λa/4nTL・・・(2)
(a)転写用波長選択的反射フィルム2の最表層に位置する加熱接着性を有する低屈折率層TLを転写対象物に密接させて加熱処理を行い、(b)離型性を有する支持フィルム4を剥離することで反射層6を転写対象物に転写し、(c)転写された反射層6を転写対象物として、加熱接着性を有する高屈折率層(TH)と加熱接着性を有する低屈折率層(TL)が接するように工程(a)及び(b)を1回又は複数回繰り返すことで、多層構造体である転写成型物を形成する。このように転写用波長選択的反射フィルムを転写することによって、加熱接着性を有する高屈折率層(TH)と加熱接着性を有する低屈折率層(TL)とを交互に積層することができる。なお、工程(b)において、支持フィルムの離型層は支持フィルムと一緒に剥離される。
前記転写成型物を得るには、転写用波長選択的反射フィルム2の最表層に位置する加熱接着性を有する低屈折率層TLを転写対象物に密接させた状態で、支持フィルム4側又は転写対象物側から熱圧を加えることにより、転写用波長選択的反射フィルム2の最表面に位置する加熱接着性を有する低屈折率層を溶融させ、転写対象物に接着させる。
(a)に示される工程にて転写対象物に転写用波長選択的反射フィルム2を接着した後、離型性を有する支持フィルム4を剥離する。この操作により、転写対象物の表面に反射層6を設けることができ、かつ、転写された反射層6は加熱接着性を有する高屈折率層THが露出する状態になるため、反射層6が転写された転写成型物の最表層は、加熱接着性を有する。
(a)及び(b)の工程を行うと容易に二層を対象物上に転写することができるため、工程(c)において、転写された反射層6を転写対象物として(a)及び(b)の工程を繰り返すことにより、一層一層順次積層する場合と比べて製造にかかるコスト及び時間を大幅に削減することも可能になる。
上記転写方法により、加熱接着性を有する高屈折率層THと加熱接着性を有する低屈折率層TLとを交互に有する転写成型物を容易に製造することができる。加熱接着性を有する高屈折率層TH及び低屈折率層TLはそれぞれ
dTH=λa/4nTH・・・(1)
dTL=λa/4nTL・・・(2)
を満たすように膜厚が決められているため、上記転写方法で得られた成型物は、反射ターゲット波長λaの光を選択的に反射することができる。例えば、図2はλaを800nmとした場合に得られるある転写成型物の反射選択性を示すグラフである。図2より、反射ターゲット波長である800nm付近で反射率が最大になっていることが理解される。
・転写成型物は、転写用波長選択的反射フィルムの転写物は、ある特定の波長における反射率が選択的に高くなるように設けられて構成されており、波長選択的な反射機能を発揮できる。そのため、CRT、LCD、PDP、携帯電話、携帯用情報末端等ディスプレイ分野、LCDフロントパネル、ディスプレイ前面板、携帯電話表示装置、PDA画面表示装置、芸術用ショーケース、家の窓、白熱電球のリフレクターや液晶プロジェクターやカムコーダ・カラーファックスやカラーテレビ等の色分解に活用されるダイクロイックミラー等に適用することができる。
次に第2の実施形態について図3を参照しながら説明する。なお、実施形態2の転写用波長選択的反射フィルムは実施形態1の転写用波長選択的反射フィルムに変更を加えたものであるから、変更箇所を中心に説明し、重複する説明は省略する。図3に示されるように、本実施形態における転写用波長選択的反射フィルム2では、支持フィルム4の上に加熱接着性を有する低屈折率層TLと加熱接着性を有する高屈折率層THとがこの順に積層されており、加熱接着性を有する高屈折率層TH及び加熱接着性を有する低屈折率層TLの膜厚は、反射ターゲット波長をλa、前記加熱接着性を有する高屈折率層THの屈折率をnTH、膜厚をdTH、前記加熱接着性を有する低屈折率層TLの屈折率をnTL、膜厚をdTLとした場合、下記式(1)及び(2)を満足するように設定される。
dTH=λa/4nTH・・・(1)
dTL=λa/4nTL・・・(2)
第3の実施形態では、転写用波長選択的反射フィルム2は図4に示されるように、離型性を有する支持フィルム4の上に、加熱接着性を有する高屈折率層TH、低屈折率層L、高屈折率層H、及び加熱接着性を有する低屈折率層TLをこの順に有する。加熱接着性を有する高屈折率層TH、低屈折率層L、高屈折率層H、加熱接着性を有する低屈折率層TLの膜厚は、反射ターゲット波長をλa、前記加熱接着性を有する高屈折率層THの屈折率をnTH、膜厚をdTH、前記加熱接着性を有する低屈折率層TLの屈折率をnTL、膜厚をdTL、前記高屈折率層Hの屈折率をnH、膜厚をdH、前記低屈折率層Lの屈折率をnL、膜厚をdLとした場合、下記式(1)から式(4)を満足するように設定される。
dTH=λa/4nTH・・・(1)
dTL=λa/4nTL・・・(2)
dH=λa/4nH・・・(3)
dL=λa/4nL・・・(4)
次に、高屈折率層Hについて説明する。高屈折率層Hは、低屈折率層L及び加熱接着性を有する低屈折率層TLとの有意な屈折率差により、反射効果を発現させるための層である。高屈折率層の屈折率は、低屈折率層L及び加熱接着性を有する低屈折率層TLより高く設定される。高屈折率層の屈折率は、1.56以上が好ましい。高屈折率層の屈折率が1.56未満の場合、低屈折率層又は加熱接着性を有する低屈折率層との屈折率差が小さくなることで界面の反射が弱くなり、反射性能が十分に発揮されない場合がある。高屈折率層の屈折率の上限は特に制限されないが、現存する成膜材料の制約上、実質2.50程度が上限となる。
金属酸化物薄膜を用いた高屈折率層の形成方法としては、プラズマCVD法、蒸着法、もしくはスパッタリング法等により形成できる。
次に、低屈折率層Lについて説明する。低屈折率層Lは、前述の高屈折率層H及び加熱接着性を有する高屈折率層THとの有意な屈折率差により、反射効果を発現させるための層である。低屈折率層Lの屈折率は、高屈折率層H及び加熱接着性を有する高屈折率層THの屈折率より低く設定されることを要件とし、その屈折率は1.20〜1.55の範囲である。該屈折率が1.20未満の場合には膜が脆くなるため、成膜したフィルムの取り扱いが困難となる。その一方、屈折率が1.55を超える場合には高屈折率層(H)又は加熱接着性を有する高屈折率層(TH)との屈折率差が小さくなり、十分な反射効果を得ることが難しい。
シリカ膜(酸化シリカ膜)や、フッ化マグネシウムや酸フッ化ケイ素等の化合物を用いた低屈折率層の形成方法としては、プラズマCVD法、蒸着法、もしくはスパッタリング法等により形成できる。
本実施形態では、離型性を有する支持フィルム4の上に加熱接着性を有する高屈折率層THが形成され、その上に低屈折率層Lと高屈折率層Hとがこの順に形成され、更にその上に加熱接着性を有する低屈折率層TLが形成される。なお、この際に加熱接着性を有する高屈折率層TH、加熱接着性を有する低屈折率層TL、高屈折率層H、及び低屈折率層Lの膜厚は、反射ターゲット波長及びそれぞれの屈折率に応じて下記式(1)〜(4)を満足するように設定される。
dTH=λa/4nTH・・・(1)
dTL=λa/4nTL・・・(2)
dH=λa/4nH・・・(3)
dL=λa/4nL・・・(4)
実施形態1の場合と同様に、(a)転写用波長選択的反射フィルム2の最表層に位置する加熱接着性を有する低屈折率層TLを転写対象物に密接させて加熱処理を行い、(b)離型性を有する支持フィルム4を剥離することで反射層6を転写対象物に転写し、(c)転写された反射層6を転写対象物として工程(a)及び(b)を1又は複数回繰り返すことで、多層構造体である転写成型物を形成する。ただし、実施形態1の転写用波長選択的反射フィルム2の反射層6は2層であるのに対し、実施形態3の転写用波長選択的反射フィルムは反射層6が4層であるため、半分の転写回数で、実施形態1の転写成型物に相当する反射選択性を有する転写成型物を得ることができる。
上記転写方法により、加熱接着性を有する高屈折率層THと、低屈折率層Lと、高屈折率層Hと、加熱接着性を有する低屈折率層TLとをこの順に繰り返し有する転写成型物を容易に製造することができる。また、一度の転写工程で4層を設けることができるため、10層以上の多層構造からなる転写成型物を製造する場合には、実施形態1のように2層ずつ形成する場合と比べて生産性及び作業性の観点で好ましい。
図5に示されるように第4の実施形態では、転写用波長選択的反射フィルム2は、離型性を有する支持フィルム4の上に、加熱接着性を有する低屈折率層TL、高屈折率層H、低屈折率層L、及び加熱接着性を有する高屈折率層THをこの順に有する。加熱接着性を有する高屈折率層TH、低屈折率層L、高屈折率層H、加熱接着性を有する低屈折率層TLの膜厚は、反射ターゲット波長をλa、前記加熱接着性を有する高屈折率層(TH)の屈折率をnTH、膜厚をdTH、前記加熱接着性を有する低屈折率層(TL)の屈折率をnTL、膜厚をdTL、前記高屈折率層(H)の屈折率をnH、膜厚をdH、前記低屈折率層(L)の屈折率をnL、膜厚をdLとした場合、下記式(1)から式(4)を満足するように設定される。
dTH=λa/4nTH・・・(1)
dTL=λa/4nTL・・・(2)
dH=λa/4nH・・・(3)
dL=λa/4nL・・・(4)
得られた絶対反射率のスペクトルの実測値から、代表的な波長分散の近似式としてn-Cauchyの分散式を引用し、未知のパラメーターを絶対反射率のスペクトル非線形最小二乗法によって求めて、波長589nmにおける屈折率を算出した。
層形成用組成物に含まれる硬化前の熱可塑性樹脂(A)の体積を(VA)、比重を(dA)、配合した質量部を(WA)、熱可塑性樹脂以外の固形分(B)の体積を(VB)、平均比重を(dB)、配合した固形分の質量部を(WB)、とした場合、該組成物に含まれる熱可塑性樹脂の体積比率VA/(VA+VB)×100(%)=(WB/dA)/{(WA/dA)+(WB/dB)}×100として計算した。
(加熱接着性を有する高屈折率層塗布液(a-1)の調製)
高屈折率層塗布液(a-1)は、酸化チタン(TiO2)微粒子分散液〔(シーアイ化成(株)製、RTTMIBK15WT%−N24、粒子径15nm)を固形分換算で78質量部、メタクリル酸メチルポリマー〔n≒7000〜7500、PMMA、東京化成工業(株)製〕22質量部を混合し、固形分濃度が10質量%となるようにメチルエチルケトン(MEK)を混合して得た。なお、メタクリル酸メチルポリマーは、目視で溶け残りなく溶解していることを確認した。
高屈折率層塗付液(a−2)〜(a−4)を、表1に示す配合(質量部及び成分)にて、高屈折率層塗布液(a-1)と同様に調製した。
なお、表中の略称は以下の成分を示す。
TiO2:酸化チタン(TiO2)微粒子分散液、シーアイ化成(株)製、RTTMIBK15WT%−N24、粒子径15nm
ZrO2:酸化ジルコニウム(ZrO2)微粒子分散液、シーアイ化成(株)製、ZRMEK25%−F47、粒子径15nm
UV7600B:ウレタンアクリレート〔紫光(株)製、紫光UV−7600B〕
I−907:紫外線重合開始剤(BASFジャパン株式会社製、Irugacure−907)
四つ口フラスコにパーフルオロ−(1,1,9,9−テトラハイドロ−2,5−ビスフルオロメチル−3,6−ジオキサノネノール)104部とビス(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプタノイル)パーオキサイドの8質量%パーフルオロヘキサン溶液11部を入れた。そして、その中空部を窒素置換した後、窒素気流下20℃で24時間撹拌して高粘度の固体を得た。得られた固体をジエチルエーテルに溶解させたものをパーフルオロヘキサンに注ぎ、分離後に真空乾燥させて無色透明なポリマーを得た。
加熱接着性を有する低屈折率層塗布液(b-1)は、粒子径が60nmの中空シリカ微粒子55質量部と、溶媒可溶性のメタクリル酸メチルポリマー〔n≒7000〜7500、東京化成工業(株)製〕を固形分換算で45質量部とを混合し、固形分濃度が5質量%となるようにメチルイソブチルケトン(MIBK)を混合して得た。
なお、メタクリル酸メチルポリマー〔n≒7000〜7500、東京化成工業(株)製〕については、目視で溶け残りなく溶解していることを確認した。
加熱接着性を有する低屈折率層塗布液(b−2)〜(b−6)を、表2に示す配合(質量部及び成分)にて、高屈折率層塗布液(b-1)と同様に調製した。なお、表2中のDPHAはジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの略称である。
高屈折率層塗布液(c-1)は、酸化チタン(TiO2)微粒子分散液〔(シーアイ化成(株)製、RTTMIBK15WT%−N24、粒子径15nm)を固形分換算で78質量部、ウレタンアクリレート〔紫光(株)製、紫光UV−7600B〕17質量部、紫外線重合開始剤Irugacure−907(2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリンプロパン−1−オン)5質量部を混合し、固形分濃度が5質量%となるようにメチルイソブチルケトン(MIBK)を混合して得た。
高屈折率層塗付液(c−2)から(c−6)を、表3に示す配合(質量部及び成分)にて、高屈折率層塗布液(c-1)と同様に調製した。なお、製造例(c-1)、(c-3)には、酸化チタン(TiO2)微粒子分散液としてシーアイ化成(株)製、RTTMIBK15WT%−N24、粒子径15nmを使用した。また、製造例(c-2)、(c-4)、には、酸化ジルコニウム(ZrO2)微粒子分散液としてシーアイ化成(株)製、ZRMEK25%−F47、粒子径15nmを使用した。
なお、(c-5)、(c-6)は蒸着プロセスによって成膜できる材料((c-5)が酸化チタン(TiO2)、(c-6)が酸化ジルコニウム(ZrO2))であり、メチルイソブチルケトン(MIBK)などの溶剤を含まない。
低屈折率層塗布液(d-1)は、粒子径が60nmの中空シリカ微粒子55質量部と、溶媒可溶性の含フッ素ポリマー(δ1)を固形分換算で45質量部と、光重合開始剤〔Irugacure−907〕5質量部とを、固形分濃度が5質量%となるようにイソプロピルアルコール(IPA)を混合して得た。
低屈折率層塗布液(d−2)及び(d−3)を表4に示す配合(質量部及び成分)にて、低屈折率層塗布液(d-1)と同様に調製した。なお、(d-3)、(d-4)については、イソプロピルアルコール(IPA)の代わりにメチルイソブチルケトン(MIBK)を使用して固形分濃度が5質量%となるように調製した。
なお、(d-5)及び(d-6)は、蒸着プロセスによって成膜できる材料((d-5)はフッ化マグネシウム(MgF2)、(d-6)は酸化ケイ素(SiO2)の単一化合物)であり、イソプロピルアルコール(IPA)やメチルイソブチルケトン(MIBK)などの溶剤を含まない。
(参考例1−1)
離型性を有する支持フィルムの形成:支持フィルムとして厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム片面上に、アクリルシリコーン樹脂、トルエン、メチルイソブチルケトンからなる溶液をグラビアリバースコートにより塗工し、乾燥時0.7μmの厚さの離型層を形成した。
加熱接着性を有する高屈折率層を形成するために、塗布液(a−2)を用いて、乾燥後の膜厚を111.73nmとした以外は実施例1−1と同様にして転写用波長選択的反射フィルムを得た。
離型性を有する支持フィルム及び加熱接着性を有する高屈折率層の形成:実施例1-1と同様に、離型性を有する支持フィルム上に加熱接着性を有する高屈折率層塗布液(a-2)を塗布、乾燥し、厚さ111.73nmの加熱接着性を有する高屈折率層を形成した。
(実施例2−2)
離型性を有する支持フィルム及び加熱接着性を有する高屈折率層の形成:実施例1-1と同様に、離型性を有する支持フィルム上に加熱接着性を有する高屈折率層塗布液(a-3)を塗布、乾燥後、紫外線照射により硬化し、厚さ114.94nmの加熱接着性を有する高屈折率層を形成した。
表5に示される態様とした以外は実施例2−2と同様にして転写用波長選択的反射フィルムを得た。なお、活性エネルギー線硬化性樹脂を含む塗布液(a−1、d−4、c−3、b−4)を用いた場合は、乾燥及び紫外線照射により硬化を行った。また、塗布液(c−5、d−5)は、DCマグネトロンスパッタ法で、それぞれの材料TiO2又はMgF2(純度99.9%)をターゲットとし、純度99.5%のアルゴンをスパッタガスとして、TiO2又はMgF2が所定膜厚になるように層を形成した。
離型性を有する支持フィルムの形成:支持フィルムとして厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム片面上に、アクリルシリコーン樹脂、トルエン、メチルイソブチルケトンからなる溶液をグラビアリバースコートにより塗工し、乾燥時0.7μmの厚さの離型層を形成した。
表6に示される態様とした以外は、実施例3−1と同様にして、転写用波長選択的反射フィルムを得た。なお、活性エネルギー線硬化性樹脂を含む塗付液(a−3、a−4、b−3、c−2、c−3、c−4、d−1)を用いた場合は、乾燥及び紫外線照射により硬化を行い、活性エネルギー線硬化性樹脂以外の樹脂を含む塗付液(a−2、b−1、b−6)を用いた場合は、乾燥のみによって硬化を行った。また、樹脂を含まない塗付液(c−6、d−6)は、DCマグネトロンスパッタ法で、それぞれの材料ZrO2又はSiO2(純度99.9%)をターゲットとし、純度99.5%のアルゴンをスパッタガスとして、ZrO2又はSiO2が所定膜厚になるように形成した。以上のようにして転写用波長選択的反射フィルムを得た。
(参考例5−1)
アクリル樹脂板よりなる転写対象物(平面転写物)への波長選択的反射層の転写:
参考例1−1にて得られた転写用波長選択的反射フィルムの最表面に位置する加熱接着性を有する低屈折率層が転写対象物に接するようにして表面が鏡面状のステンレス鋼板で挟み込んだ。ステンレス鋼板の上から加圧(3923kPa)し、130℃で5分間加熱した。加熱後常温に戻し、支持フィルムを剥がした。このようにして、転写対象物の下面に、加熱接着性を有する低屈折率層を介して、加熱接着性を有する高屈折率層が転写され、加熱接着性を有する低屈折率層及び加熱接着性を有する高屈折率層の2層からなる反射層が1単位だけ設けられた転写物を得た。
表7に示すように、得られた転写成型物は、ターゲット波長である800nmの波長光に対する反射率が94.1%と最も高く、透明性があり、膜の密着性が良好な波長選択的反射物品であることを確認した。
参考例1-1で作製した転写用波長選択的反射フィルムの代わりに参考例1−2で作製した転写用波長選択的反射フィルムを使用し、樹脂板への転写回数(=樹脂板への波長選択的反射層(6)の積層単位)を5回から7回へと変更した以外は、実施例5−1と同様の条件で転写成型物を得た。
得られた転写成型物は、ターゲット波長である800nmの波長光に対する反射率が93.8%と最も高く、透明性があり、膜の密着性が良好な波長選択的反射物品であることを確認した。
参考例1-1で作製した転写用波長選択的反射フィルムの代わりに実施例2−1で作製した転写用波長選択的反射フィルムを使用し、転写回数(=樹脂板への波長選択的反射層の積層単位)を5回から3回へと変更した以外は、実施例5−1と同様の条件で転写成型物を得た。
得られた転写成型物は、ターゲット波長である800nmの波長光に対する反射率が95.1%と最も高く、透明性があり、膜の密着性が良好な波長選択的反射物品であることを確認した。
参考例1-1で作製した転写用波長選択的反射フィルムの代わりに実施例2−2で作製した転写用波長選択的反射フィルムを使用して、転写回数(=樹脂板への波長選択的反射層の積層単位)を5回から3回へと変更した以外は、実施例5−1と同様の条件で転写成型物を得た。
得られた転写成型物は、ターゲット波長である800nmの波長光に対する反射率が90.8%と最も高く、透明性があり、膜の密着性が良好な波長選択的反射物品であることを確認した。
参考例1-1で作製した転写用波長選択的反射フィルムの代わりに実施例2−3で作製した転写用波長選択的反射フィルムを使用して、転写回数(=樹脂板への波長選択的反射層の積層単位)を5回から3回へと変更した以外は、実施例5−1と同様の条件で転写成型物を得た。
得られた転写成型物は、ターゲット波長である800nmの波長光に対する反射率が98.8%と最も高く、透明性があり、膜の密着性が良好な波長選択的反射物品であることを確認した。
樹脂板への転写回数(=樹脂板への波長選択的反射層の積層単位)を5回から1回へと変更した以外は、参考例5−1と同様の条件で転写成型物を得た。
得られた転写成型物は、ターゲット波長である800nmの波長光に対する反射率が27.1%と実施例5-1よりも低いことを確認した。
樹脂板への転写回数(=樹脂板への波長選択的反射層の積層単位)を7回から1回へと変更した以外は、参考例5−2と同様の条件で転写成型物を得た。
得られた転写成型物は、ターゲット波長である800nmの波長光に対する反射率が19.0%と実施例5-2よりも低いことを確認した。
樹脂板への転写回数(=樹脂板への波長選択的反射層の積層単位)を3回から1回へと変更した以外は、実施例5−3と同様の条件で転写成型物を得た。
得られた転写成型物は、ターゲット波長である800nmの波長光に対する反射率が48.6%と実施例5-3よりも低いことを確認した。
樹脂板への転写回数(=樹脂板への波長選択的反射層の積層単位)を3回から1回へと変更した以外は、実施例5−4と同様の条件で転写成型物を得た。
得られた転写成型物は、ターゲット波長である800nmの波長光に対する反射率が40.7%と実施例5-4よりも低いことを確認した。
樹脂板への転写回数(=樹脂板への波長選択的反射層の積層単位)を2回から1回へと変更した以外は、実施例5−5と同様の条件で転写成型物を得た。
得られた転写成型物は、ターゲット波長である800nmの波長光に対する反射率が83.6%と実施例5-5よりも低いことを確認した。
参考例1-1で作製した転写用波長選択的反射フィルムの代わりに参考例3−1で作製した転写用波長選択的反射フィルムを使用して、樹脂板への転写回数(=樹脂板への波長選択的反射層の積層単位)を5回から6回へと変更した以外は、実施例5−1と同様の条件で転写成型物を得た。
ただし、実施例5-1では、実施例1−1にて得られた転写用波長選択的反射フィルムの離型性を有する支持フィルムとは反対側の最表面に配する加熱接着性を有する低屈折率層が転写対象物に接するようにして熱圧着したが、実施例3-1の転写用波長選択的反射フィルムは、加熱接着性を有する高屈折率層(TH)が離型性を有する支持フィルムとは反対側の最表面に配するされているため、低屈折率層(TL)ではなく、加熱接着性を有する高屈折率層(TH)を転写対象物へ接するようにして熱圧着した。
得られた転写成型物は、ターゲット波長である500nmの波長光に対する反射率が93.6%と最も高く、透明性があり、膜の密着性が良好な波長選択的反射物品であることを確認した。
参考例3-1で作製した転写用波長選択的反射フィルムの代わりに実施例4−1で作製した転写用波長選択的反射フィルムを使用して、樹脂板への転写回数(=樹脂板への波長選択的反射層の積層単位)を6回から4回へと変更した以外は、実施例6−1と同様の条件で転写成型物を得た。
得られた転写成型物は、ターゲット波長である500nmの波長光に対する反射率が97.6%と最も高く、透明性があり、膜の密着性が良好な波長選択的反射物品であることを確認した。
参考例3-1で作製した転写用波長選択的反射フィルムの代わりに実施例4−2で作製した転写用波長選択的反射フィルムを使用して、樹脂板への転写回数(=樹脂板への波長選択的反射層の積層単位)を6回から4回へと変更した以外は、実施例6−1と同様の条件で転写成型物を得た。
得られた転写成型物は、ターゲット波長である500nmの波長光に対する反射率が97.4%と最も高く、透明性があり、膜の密着性が良好な波長選択的反射物品であることを確認した。
参考例3-1で作製した転写用波長選択的反射フィルムの代わりに実施例4−3で作製した転写用波長選択的反射フィルムを使用して、樹脂板への転写回数(=樹脂板への波長選択的反射層の積層単位)を6回から3回へと変更した以外は、実施例6−1と同様の条件で転写成型物を得た。
得られた転写成型物は、ターゲット波長である500nmの波長光に対する反射率が97.8%と最も高く、透明性があり、膜の密着性が良好な波長選択的反射物品であることを確認した。
樹脂板への転写回数(=樹脂板への波長選択的反射層の積層単位)を6回から1回へと変更した以外は、参考例6−1と同様の条件で転写成型物を得た。
得られた転写成型物は、ターゲット波長である500nmの波長光に対する反射率が1.5%と実施例6-1よりも低いことを確認した。
樹脂板への転写回数(=樹脂板への波長選択的反射層の積層単位)を4回から1回へと変更した以外は、実施例6−2と同様の条件で転写成型物を得た。
得られた転写成型物は、ターゲット波長である500nmの波長光に対する反射率が20.4%と実施例6-2よりも低いことを確認した。
樹脂板への転写回数(=樹脂板への波長選択的反射層の積層単位)を4回から1回へと変更した以外は、実施例6−3と同様の条件で転写成型物を得た。
得られた転写成型物は、ターゲット波長である500nmの波長光に対する反射率が19.7%と実施例5-1よりも低いことを確認した。
樹脂板への転写回数(=樹脂板への波長選択的反射層の積層単位)を3回から1回へと変更した以外は、実施例6−4と同様の条件で転写成型物を得た。
得られた転写成型物は、ターゲット波長である500nmの波長光に対する反射率が38.7%と実施例6-4よりも低いことを確認した。
前記加熱処理の温度は、80℃以上であることを特徴とする転写用波長選択的反射フィルムの転写方法である。この転写方法によれば、加熱処理により離型性を有する支持フィルムとは反対側の最表面に配する加熱接着性を有する層を転写対象物に確実に密着させることができる。具体的には、熱可塑性樹脂シートに対して加熱されたシリコンゴムロールや鏡面金属ロールを利用してロールトゥーロールで転写用波長選択的反射フィルムを熱圧着する方法や、インモールド成型と呼ばれる金型のキャビティ面に前記転写用波長選択的反射フィルムを設定して溶融した熱可塑性樹脂を射出成型し、転写用波長選択的反射層を成型と同時に一体化する方法などが挙げられる。
Claims (3)
- 離型性を有する支持フィルム上に反射層が設けられており、該反射層は、加熱接着性を有する高屈折率層(TH)と、低屈折率層(L)及び高屈折率層(H)を一単位とする積層体を1から4単位と、加熱接着性を有する低屈折率層(TL)とをこの順に有し、 各積層体中において前記低屈折率層(L)は前記高屈折率層(H)よりも前記加熱接着性を有する高屈折率層(TH)側に位置しており、
前記加熱接着性を有する高屈折率層(TH)及び前記高屈折率層(H)の屈折率は前記加熱接着性を有する低屈折率層(TL)及び前記低屈折率層(L)の屈折率より高く、
反射ターゲット波長をλa、前記加熱接着性を有する高屈折率層(TH)の屈折率をnTH、膜厚をdTH、前記加熱接着性を有する低屈折率層(TL)の屈折率をnTL、膜厚をdTL、前記高屈折率層(H)の屈折率をnH、膜厚をdH、前記低屈折率層(L)の屈折率をnL、膜厚をdLとした場合、下記式(1)から式(4)を満足することを特徴とする転写用波長選択的反射フィルム。
dTH=λa/4nTH・・・(1)
dTL=λa/4nTL・・・(2)
dH=λa/4nH・・・(3)
dL=λa/4nL・・・(4) - (a)請求項1に記載の転写用波長選択的反射フィルムの支持フィルムと反対側の最表層に位置する層を、転写対象物に密接させて加熱処理を行う工程と、(b)離型性を有する支持フィルムを剥離する工程と、(c)前記工程(a)及び(b)により転写された反射層を転写対象物として前記工程(a)及び(b)を1又は複数回繰り返す工程とを有することを特徴とする転写方法。
- 請求項2に記載の転写方法によって形成され、支持フィルム有しないことを特徴とする転写成型物。
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