JP6237262B2 - スラストころ軸受用寸法測定治具およびスラストころ軸受の寸法測定方法 - Google Patents

スラストころ軸受用寸法測定治具およびスラストころ軸受の寸法測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、スラストころ軸受用寸法測定治具およびスラストころ軸受の寸法測定方法に関する。本発明は、例えば、多軸加工機のテーブルの回転軸を支持するころ軸受の寸法を測定するのに使用されると好ましいスラストころ軸受用寸法測定治具およびスラストころ軸受の寸法測定方法に関する。
従来、ころ軸受の寸法測定治具としては、特開2009−229190号公報(特許文献1)に記載されているものがある。
この寸法測定装置は、円錐ころ軸受の保持器のポケットの隙間を測定するものである。この寸法測定装置は、支持手段と、測定治具と、軸方向位置測定手段とを備える。上記支持手段は、保持器と複数の円錐ころとからなる保持器アッセンブリを支持するようになっている。
上記測定治具は、支持手段に支持された円錐ころアッセンブリの内周に配置されるようになっている。上記測定治具は、テーパ状の外周面を有している。このテーパ状の外周面が、円錐ころの円錐状の転動面に接するまで、円錐ころアッセンブリに対してテーパ状の外周面を軸方向に相対移動させるようになっている。
この寸法測定装置は、軸方向位置測定手段で測定治具の軸方向の位置を測定することで、測定治具の軸方向の位置と一対一に対応している円錐ころの径方向の位置を特定し、円錐ころの径方向の位置に一対一に対応している保持器のポケットの隙間の寸法を測定するようになっている。
特開2009−229190号公報(第3図)
本発明者は、スラストころ軸受に関し、以下のような課題を見出した。尚、以下の説明は、本発明の課題を分かり易く説明するために、本発明者が作成したものであって、以下の説明は、本願発明を拒絶する従来例として使用できないものである。
多軸加工機は、アームと、旋回テーブルとを備え、アームは、多数の関節を有し、自在な動きが可能となっている。上記アームは、ドリル等の切削部を有している。上記旋回テーブルは、被加工物を載置するようになっている。多軸加工機は、適宜、テーブルも旋回させて被加工物の向きも変えることができるようになっている。上記多軸加工機は、アームを自在に動かすと共に、適宜、テーブルも旋回させて、アームの切削部で、旋回テーブル上の被加工物を所望の形状に削るようになっている。
多軸加工機では、旋回テーブルは、被加工物を支えなければならず、かつ、旋回テーブルには、アームの動きに伴って生じる複雑な荷重も作用する。上記旋回テーブルは、このような状況の中で、振れがなく自在に旋回することが要求される。したがって、上記旋回テーブルの回転軸の支持用のスラストころ軸受には、容量が大きいころ軸受が使用され、かつ、ころ軸受に高い寸法精度が必要となる。
図2は、上記旋回テーブルの回転軸の支持用のスラスト円筒ころ軸受の基本構成を示す模式図である。
このスラスト円筒ころ軸受(以下、単に、ころ軸受という)は、旋回テーブルの回転軸が鉛直方向に平行な状態で使用される。このころ軸受は、第1軌道輪50と、第2軌道輪51と、複数の円筒ころ52と、保持器53とを備え、使用状態において、第2軌道輪51は、第1軌道輪50よりも図2に矢印Cで示す鉛直方向の下方に位置するようになっている。上記保持器53は、円環状のガイド部55を有している。そのガイド部55の平面部からなるガイド面56を、第2軌道輪51の上面に接触させることにより、保持器53の位置決めを行っている。
図3は、上記保持器53の構造を示す模式図である。尚、図3においては、左側に保持器53のポケット60の側面62を示している。図3に示すように、ポケット60の側面62は、円弧状の形状を有している。円筒ころ52(図2参照)の転動面を、円弧状のポケット60の側面62で抱くように抱え込むことによって、ポケット60に対する円筒ころ52の相対位置を位置決めするようになっている。
この円筒ころ軸受は、図3に矢印Dで示すポケット60の中心P’と、保持器53のガイド部55のガイド面56との距離に高精度が求められる。というのは、図2を参照して、保持器53が第2軌道輪51に対して位置決めされ、かつ、各円筒ころ52が、第1軌道輪50と第2軌道輪51とで挟持される。したがって、仮に上記Dで示す距離が所定の寸法でなければ、円筒ころ52の中心とポケット60の中心P’とが一致しなくなり、各円筒ころ52が保持器53から想定外の力を受けて、各円筒ころ52の転動性能が悪くなるからである。
このような背景において、ポケット60の中心位置と、ガイド部55のガイド面56との距離の精度が重要であるが、そもそも、上記従来のころ軸受の寸法測定治具を含めて既存のころ軸受の寸法測定治具では、上記Dで示す距離の測定を行うことができない。
また、ノギス等の測距装置で上記Dで示す距離を測定する場合には、保持器53の加工時には、図3に示すように、保持器53の基準面載置突出部96が加工機70の基準面71である平面上に載っているから、スペースが狭くて測定が困難である。したがって、上記Dで示す距離の測定を行うために、保持器53を加工機70から降ろさなければならない。したがって、保持器を製造するのに、加工機に対する保持器の取り外しと設置との繰り返しが必要となって、上記Dで示す距離の測定に大きな工数が必要になる。
そこで、本発明の課題は、保持器を加工機の基準面に載置したままでも、ポケットの中心と、保持器のガイド部のガイド面との距離を簡便に測定できるスラストころ軸受用寸法測定治具およびスラストころ軸受の寸法測定方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明のスラストころ軸受用寸法測定治具は、
円錐外周面を有する本体部と、
上記本体部から上記円錐外周面の軸方向の小径側の端に対して上記軸方向の円錐外周面側とは反対側に位置する領域まで延在する延在部と
を備え、
上記延在部は、上記反対側に位置する領域に、上記円錐外周面の中心軸の延長線に上記円錐外周面の径方向に間隔をおいて対向すると共に、上記延長線に略平行な直線を含む平面部を有することを特徴としている。
本発明は、周方向の側面が円弧状のポケットと、使用時において鉛直方向の下方側に位置する軌道輪の上面に接触する平面部を有するガイド部とを有するスラストころ軸受用保持器(以下、単に保持器という)の寸法を測定するスラストころ軸受用寸法測定治具(以下、単に治具という)であり、詳しくは、その保持器のポケットの中心とガイド部の平面部との軸方向(保持器の軸方向のこと)の距離を測定する治具である。
本発明によれば、上記円錐外周面の母線とその円錐外周面の中心軸とがなす角度を、上記ポケットの側面が含む母線とポケットの中心軸とがなす角度よりも大きくし、かつ、上記円錐外周面の最大径を、上記ポケットの円弧の最大径よりも大きくすることにより、円錐外周面を、ポケットの側面に隙間なく係止させることができる。したがって、円錐外周面をポケットの中心に対して精密に位置決めできる。
したがって、上記延在部の平面部が保持器の平面部と略平行な状態で、本体部を円錐外周面の小径側を先頭にして、保持器の径方向の外方側からポケットに挿入したときに、延在部の先端がガイド部に衝突することを確認することによって、治具の円錐外周面の中心軸と、延在部の平面部との距離が、保持器のポケットの中心と、ガイド部の平面部との距離よりも短いことを厳密に認定できる。
また、上記延在部の平面部が保持器の平面部と略平行な状態で、治具が上述の姿勢で、本体部を円錐外周面の小径側を先頭にして、径方向の外方側からポケットに挿入したときに、延在部の平面部と、ガイド部の平面部とが保持器の軸方向に重なることを確認することによって、円錐外周面の中心軸と、延在部の平面部との距離が、保持器のポケットの中心と、ガイド部の平面部との距離よりも長いことを厳密に認定できる。
したがって、円錐外周面の中心軸と延在部の平面部との距離が異なる少なくとも二つの治具を用意することによって、保持器のポケットの中心と、ガイド部の平面部との距離を所定の誤差の範囲内で精密に測定できる。
また、本発明によれば、治具の径方向(円錐外周面の径方向の意味)の寸法を、ポケットの中心とガイド部の平面部との距離と同程度の寸法とすることができる。したがって、上記治具の寸法を、保持器の軸方向の寸法と同程度とできるから、保持器を加工機の基準面に載置したままでも、治具を容易に保持器に接離できる。したがって、保持器を加工機の基準面に載置したままでも、ポケットの中心と、保持器のガイド部のガイド面との距離を簡便に測定できる。
また、本発明のスラストころ軸受の寸法測定方法は、
二つの請求項1に記載のスラストころ軸受用寸法測定治具であって、互いに上記中心軸の延長線と上記平面部との上記径方向の距離が異なる二つのスラストころ軸受用寸法測定治具を用意する治具用意工程と、
周方向の側面が円弧状のポケットと、使用時において鉛直方向の下方側に位置する軌道輪の上面に接触する平面部を有するガイド部とを有すると共に、上記ポケットの径方向の外方側が径方向に開口しているスラストころ軸受用保持器を用意する保持器用意工程と、
上記二つのスラストころ軸受用寸法測定治具のうちで上記径方向の距離が小さい一方のスラストころ軸受用寸法測定治具の上記円錐外周面を、その一方のスラストころ軸受用寸法測定治具の上記延在部の上記平面部が上記ガイド部の上記平面部と略平行な状態で、上記径方向の外方側から上記ポケットに挿入したとき、その一方のスラストころ軸受用寸法測定治具の上記延在部が上記スラストころ軸受用保持器の上記ガイド部の側面に接触する一方、上記二つのスラストころ軸受用寸法測定治具のうちの他方のスラストころ軸受用寸法測定治具の上記円錐外周面を、その他方のスラストころ軸受用寸法測定治具の上記延在部の上記平面部が上記ガイド部の上記平面部と略平行な状態で、上記ポケットの側面に係止したとき、その他方のスラストころ軸受用寸法測定治具の上記平面部が上記スラストころ軸受用保持器の上記ガイド部の上記平面部に上記スラストころ軸受用保持器の軸方向に重なる寸法許容範囲内状態か否かを判断する寸法確認工程と
を備えることを特徴としている。
本発明によれば、寸法確認工程で、上記一方の治具の延在部がガイド部の側面に接触すると共に、上記他方の治具の平面部が保持器のガイド部の平面部に保持器の軸方向に重なることを判断することにより、保持器のポケットの中心とガイド部の平面部との距離が、一方の治具の円錐外周面の中心軸と延在部の平面部との距離と、他方の治具の円錐外周面の中心軸と延在部の平面部との距離との間の寸法にあることを確認できる。したがって、上記一方の治具の上記距離を、保持器の上記距離の許容される下限値とし、上記他方の治具の上記距離を、保持器の上記距離の許容される上限値とすることにより、保持器の上記距離を、所定の値に対して誤差が少ない精度が高い値にすることができる。
本発明によれば、保持器を加工機の基準面に載置したままでも、ポケットの中心と、保持器のガイド部のガイド面との距離を簡便かつ高精度に測定できるスラストころ軸受用寸法測定治具を実現できる。また、本発明によれば、保持器を加工機の基準面に載置したままでも、ポケットの中心と、保持器のガイド部のガイド面との距離を簡便かつ高精度に測定できるラストころ軸受の寸法測定方法を実現できる。
本発明の一実施形態のスラストころ軸受用寸法測定治具の斜視図である。 多軸加工機の旋回テーブルの回転軸の支持用のスラスト円筒ころ軸受の基本構成を示す模式図である。 上記スラスト円筒ころ軸受の保持器の構造を示す模式図である。
以下、本発明を図示の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態のスラストころ軸受用寸法測定治具の斜視図である。
図1に示すように、このスラストころ軸受用寸法測定治具(以下、単に治具という)は、本体部1と、延在部5とを備える。上記本体部1は、円錐外周面11を有する。
図1に示すように、上記延在部5は、本体部1から円錐外周面11の軸方向の小径側の端14に対して軸方向の円錐外周面11側とは反対側に位置する領域まで延在している。上記延在部5は、円錐外周面11の周方向の一つの連続的な特定の位相のみに円錐外周面11の径方向に重なっている。上記円錐外周面11の周方向において、延在部5は、円錐外周面11の周方向の一部の位相のみにしか存在しないようになっている。
上記延在部5は、平面部18を有している。上記平面部18は、上記反対側に位置する領域に存在している。上記平面部18は、円錐外周面11の中心軸Pの延長線21に円錐外周面11の径方向に間隔をおいて対向している。上記平面部18は、延長線21に略平行な直線を含んでいる。上記円錐外周面11の中心と、円錐外周面11の母線とがなす角度は、1/100[°]程度になっている。
図1に矢印Bで示す寸法は、治具の円錐外周面11の中心軸Pと、延在部5との最大の距離を示している。また、図3に矢印Eで示す寸法は、保持器53の平面部である基準面載置突出部96を、平面部である加工機70の基準面71上に載置したときの、ポケット60の中心P’から基準面71までの保持器53の軸方向の距離を示している。
このとき、図1に矢印Bで示す寸法は、図3に矢印Eで示す寸法よりも小さくなっている。また、図3に参照番号62で示す円弧状の側面の直径は、図1に参照番号37で示す円錐外周面11の最小外径よりも大きい一方、図1に参照番号38で示す円錐外周面11の最大外径よりも小さくなっている。また、上記円錐外周面11の母線とその円錐外周面11の中心軸Pとがなす角度は、ポケット60の側面が含む母線とポケット60の中心軸とがなす角度よりも大きくなっている。
また、図1に矢印Aで示す寸法は、延長線21と延在部5の平面部18との距離を示している。また、図3に矢印Dで示す寸法は、ポケット60の中心P’とガイド部55の平面部からなるガイド面56との保持器53の軸方向の距離を示している。
AがD以下の寸法である場合に、保持器53のポケット60の径方向の外方側が径方向に開口している状態にした上で、この治具を、その延在部5の平面部18がガイド部55の平面部と略平行な状態で、保持器53の径方向の外方側からポケット60に挿入すると、延在部5の先端90が保持器53のガイド部55の側面64(図3参照)に接触するようになっている。
一方、AがDよりも大きい場合に、保持器53のポケット60の径方向の外方側が径方向に開口している状態にした上で、この治具を、その延在部5の平面部18がガイド部55の平面部と略平行な状態で、保持器53の径方向の外方側からポケット60に挿入すると、治具の平面部18が保持器53のガイド部55の平面部に保持器53の軸方向に重なるようになっている。また、AがDよりも大きい場合には、保持器53のポケット60の円弧状の側面62に円錐外周面11の軸方向のいずれかの部分が、隙間なく係止されるようになっている。また、AがDよりも大きい場合には、上記延在部5の先端90が、保持器53の基準面載置突出部96の径方向(保持器53の径方向のこと)のガイド部55側の側面89(図3参照)に径方向に間隔をおいて位置するようになっている。
この治具を、以下のように使用することにより、保持器53の上記寸法Dが決められた長さになっているかを高精度で判断するようになっている。
詳しくは、先ず、治具用意工程で、二つの上記治具であって、互いに上記Aの寸法、すなわち、円錐外周面の中心軸の延長線と延在部の平面部との径方向の距離が異なる二つの治具を用意する。
次に、保持器用意工程で、図3に示す保持器53、すなわち、使用時において鉛直方向の下方側に位置する軌道輪51(図2参照)の上面に接触する平面部を有するガイド部55と、周方向の側面62が円弧状のポケット60とを有すると共に、ポケット60の径方向の外方側が径方向に開口している保持器53を用意する。
次に、寸法確認工程で、上記Aの寸法が小さい方の一方の治具を、その円錐外周面を、その一方の治具の延在部の平面部がガイド部55の平面部と略平行な状態で、径方向の外方側からポケット60に挿入する。そして、その一方の治具の延在部が保持器53のガイド部55の側面64に接触するか否かを検査する。このとき、治具の延在部が保持器53のガイド部55の側面64に接触しなかった場合、上記Dの寸法が短いと判断し、その保持器を不良品と判断する。
一方、一方の治具の延在部が保持器53のガイド部55の側面64に接触した場合、上記Aの寸法が大きい方の他方の治具を、その円錐外周面を、その一方の治具の延在部の平面部がガイド部の平面部と略平行な状態で、径方向の外方側からポケット60に挿入する。そして、その他方の治具の延在部が保持器53のガイド部55の側面64に接触するか否かを検査する。このとき、他方の治具の延在部の先端が保持器53のガイド部55の側面64に接触しなくて、他方の治具の平面部が保持器53のガイド部55の平面部に保持器53の軸方向に重なる場合、Dの寸法が所望の寸法に対し所定の誤差の範囲に収まっていると判断する。一方、他方の治具の延在部の先端が保持器53のガイド部55の側面64に接触した場合、上記Dの寸法が大きいと判断して、ガイド部55の平面部を、研磨等し、他方の治具の平面部が保持器53のガイド部55の平面部に保持器53の軸方向に重なるようにする。
このようにして、一方の治具の延在部が保持器53のガイド部55の側面64に接触すると共に、他方の治具の平面部が保持器53のガイド部55の平面部に保持器53の軸方向に重なることをもって、寸法許容範囲内状態であることを判断し、保持器53の上記Dの寸法が所望の寸法に対して誤差が小さくて精度が高い寸法になっていることを判断する。
上記実施形態によれば、円錐外周面11の中心軸Pと、延在部5の平面部18との距離が、異なる複数の治具を用意することによって、保持器53のポケット60の中心P’と、ガイド部55の平面部との距離を所定の誤差の範囲内で精密に測定できる。
また、上記実施形態によれば、治具の径方向(円錐外周面の径方向)の寸法を、ポケット60の中心P’とガイド部55の平面部との距離と同程度の寸法とすることができる。したがって、治具の寸法を、保持器53の軸方向の寸法と同程度とできるから、保持器53を加工機70の基準面71に載置したままでも、治具を保持器53に容易に接離できて、保持器53を加工機70の基準面71に載置したままでも、ポケット60の中心P’と、保持器53のガイド部55のガイド面56との距離を簡便に測定できる。
尚、上記実施形態によれば、上記円錐外周面11の中心と、円錐外周面11の母線とがなす角度が、1/100[°]程度の角度であったが、この発明では、治具の円錐外周面の中心と、治具の円錐外周面の母線とがなす角度は、1/100[°]以外の如何なる角度であっても良い。
また、上記実施形態では、上記円筒ころ52用のスラストころ軸受用保持器53のポケット60の中心軸からガイド部55の平面部までの距離を測定した。しかしながら、この発明の治具は、円錐ころ用のスラストころ軸受用保持器のポケットの中心からガイド部の平面部までの距離を測定するのに使用しても良い。尚、この場合にも、治具の円錐外周面の母線と治具の円錐外周面の中心軸とがなす角度を、ポケットの円錐面からなるポケットの側面の母線とポケットの中心軸とがなす角度よりも大きくして、ポケットの側面部で治具の円錐外周面を隙間なく係止することは勿論である。
また、上記実施形態では、ポケット60に治具の本体部1を挿入するときに、本体部1が正しい姿勢で挿入させているか否かを判断する判断部が存在しなかった。しかしながら、この発明では、ポケットの径方向の外方側が開口している際の保持器の径方向の外方側の端面の周方向の両側に、マジックや切欠き等で印を付けると共に、治具の本体部の円錐軌道面の大径側の端面の直径上に中心を挟んで位置する二点に、マジックや切欠き等で印を付けるようにしても良い。そして、これらの印を判断部として、治具を、ポケットに挿入する際に、ポケットの上記印の位相と、上記治具の上記印の位相を合わせた状態で、治具の円錐外周面をポケットに挿入するようにしても良い。このようにすると、確実に、治具の延在部の平面部がガイド部の平面部と略平行な状態で、治具の本体部を径方向の外方側からポケットに挿入できて、好ましい。
また、この発明では、たとえば、上述の治具用意工程で用意する二つの治具において上記A(図1参照)で示す寸法の差は、10[μm]に設定できる。しかしながら、この発明では、治具用意工程で用意する二つの治具において上記A(図1参照)で示す寸法の差が、10[μm]以外の如何なる長さであっても良いのは、勿論である。
また、本発明の治具で、ポケットの中心からガイド部のガイド面までの距離が測定される保持器は、本治具による測定の後、ポケットの径方向の外方側の開口を環状部材等で塞いでも良いことは、勿論である。また、本発明を、多軸加工機以外の如何なる産業機械、建設機械の保持器の寸法の測定に使用できることも言うまでもない。また、上記実施形態および変形例で説明した構成のうちの二以上の構成を組み合わせて新たな実施形態を構築できることは、勿論である。
1 本体部
5 延在部
11 円錐外周面
14 円錐外周面の軸方向の小径側の端
18 延在部の平面部
21 円錐外周面の中心軸の延長線
50 第1軌道輪
51 第2軌道輪
52 円筒ころ
53 保持器
55 保持器のガイド部
56 保持器のガイド面
60 保持器のポケット
62 ポケットの側面
64 保持器のガイド部の側面
70 加工機
71 加工機の基準面
90 延在部の先端
P 円錐外周面の中心軸
P’ ポケットの中心

Claims (2)

  1. 円錐外周面を有する本体部と、
    上記本体部から上記円錐外周面の軸方向の小径側の端に対して上記軸方向の円錐外周面側とは反対側に位置する領域まで延在する延在部と
    を備え、
    上記延在部は、上記反対側に位置する領域に、上記円錐外周面の中心軸の延長線に上記円錐外周面の径方向に間隔をおいて対向すると共に、上記延長線に略平行な直線を含む平面部を有することを特徴とするスラストころ軸受用寸法測定治具。
  2. 二つの請求項1に記載のスラストころ軸受用寸法測定治具であって、互いに上記中心軸の延長線と上記平面部との上記径方向の距離が異なる二つのスラストころ軸受用寸法測定治具を用意する治具用意工程と、
    周方向の側面が円弧状のポケットと、使用時において鉛直方向の下方側に位置する軌道輪の上面に接触する平面部を有するガイド部とを有すると共に、上記ポケットの径方向の外方側が径方向に開口しているスラストころ軸受用保持器を用意する保持器用意工程と、
    上記二つのスラストころ軸受用寸法測定治具のうちで上記径方向の距離が小さい一方のスラストころ軸受用寸法測定治具の上記円錐外周面を、その一方のスラストころ軸受用寸法測定治具の上記延在部の上記平面部が上記ガイド部の上記平面部と略平行な状態で、上記径方向の外方側から上記ポケットに挿入したとき、その一方のスラストころ軸受用寸法測定治具の上記延在部が上記スラストころ軸受用保持器の上記ガイド部の側面に接触する一方、上記二つのスラストころ軸受用寸法測定治具のうちの他方のスラストころ軸受用寸法測定治具の上記円錐外周面を、その他方のスラストころ軸受用寸法測定治具の上記延在部の上記平面部が上記ガイド部の上記平面部と略平行な状態で、上記ポケットの側面に係止したとき、その他方のスラストころ軸受用寸法測定治具の上記平面部が上記スラストころ軸受用保持器の上記ガイド部の上記平面部に上記スラストころ軸受用保持器の軸方向に重なる寸法許容範囲内状態か否かを判断する寸法確認工程と
    を備えることを特徴とするスラストころ軸受の寸法測定方法。
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