本発明で用いる用語について説明する。「式(1)で表されるジアミン」のことを「ジアミン(I)」と記述することがある。式(I−1)で表される化合物を化合物(I−1)と記述することがある。他の式で表される化合物についても同様に略記することがある。化学構造式を定義する際に用いる「任意の」は、位置だけでなく個数についても任意であることを示す。化学構造式において、文字(例えばA)を円や六角形で囲った基は環構造の基(環A)であることを意味する。
本発明のジアミンについて説明する。本発明のジアミンは下記式(1)で表される。
式(1)において、Rはベンゼン環、ナフタレン環またはアントラセン環である。Desは熱により脱離する基を表す。R’はHまたはDesである。化合物(1)の重合反応に関わらないアミノ基のNはDesが1つ連結してもよく、Desが2つ連結してもよい。Desが1つ連結した化合物と、Desが2つ連結した化合物を併用してもよい。
熱により脱離する基とは、液晶配向膜形成時の焼成温度である150℃〜300℃に加熱したときに脱離する基である。熱により脱離する基Desとしては、カルバメート系保護基が好ましい。液晶配向膜形成時の焼成温度で脱離が起こるカルバメート系保護基として、t−ブトキシカルボニル基(Boc)、1,1−ジメチル−2−ハロエチルオキシカルボニル基、1,1−ジメチル−2−シアノエチルオキシカルボニル基、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル基などがある。中でもt−ブトキシカルボニル基(Boc)は容易に脱離するため、より好ましい。Desが2つ連結した化合物(1)の場合、2つのDesは同じ基でもよく、異なっていてもよいが、製法の容易さおよび価格を考慮すれば、同じ基であることが好ましい。
式(1)で表されるジアミンにおいて、Rはベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環であるが、原料の入手のし易さから、Rはベンゼン環であることが好ましい。一方、Rがナフタレン環やアントラセン環を選択すると、式(1)で表されるジアミンを配向膜原料として使用したときに、配向膜の液晶に対する配向規制力が大きくなる。液晶配向性を高めることを重視する場合には、これらの縮合環を選択することも好ましい。
ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環における2つのアミノ基およびNR’(Des)基の置換位置は、例えば液晶配向膜の体積抵抗値をより低下させ、液晶表示素子のRDCを低減するためには、これら全ての基中のNの孤立電子対が共役できる位置関係に存在することが好ましい。一方でこのような位置関係を持つ本発明のジアミンを選択すると、イミド骨格間の電荷移動相互作用が大きくなり、膜が着色する傾向となる。したがって着色の少ない配向膜が必要な場合、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環における2つのアミノ基およびNR’(Boc)基の置換位置は、これら全ての基中のNの孤立電子対が共役出来ない位置関係にすることが好ましい。
液晶配向膜の異方性を大きくすることで、液晶への配向規制力を増大させる場合、直線性の高いポリイミド構造にすることが好ましい。従ってベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環における2つのアミノ基の位置関係は、そのような構造をとり易いように、環を挟んだ反対に位置されていることが好ましい。
式(1)で表されるジアミンは、アミノ基をBocで置換させる例で説明すると、下記の経路で合成することができる。
式中R、R’およびBocの定義は上記と同様であり、Xはニトロ基またはアミノ基である。
化合物(1−a)を、塩基存在下、ジ−t−ブトキシジカーボネートと反応させ、化合物(1−b)を得る。この化合物(1−b)のニトロ基を還元する事で、ジアミン(1)が得られる。ここで、Xがアミノ基である場合、化合物(1−a)の環RにおけるX、NO2およびNH2が、Xのアミノ基とニトロ基が共役し、Xでないアミノ基とニトロ基が共役しない位置関係にあると、Xでないアミノ基が選択的に置換されるので、そのような化合物(1−a)を選ぶと高収率でジアミン(1)が得られるので好ましい。
式(1)のジアミンは下記の経路でも合成できる。
式中、R、R’およびBocの定義は上記と同様であり、Proは保護されたアミノ基を表す。
すなわち、化合物(1−c)を公知の方法で保護、例えばベンジルオキシカルボニル化し、その後ニトロ基を水素添加反応等で還元する。生成したアミノ残基に上記と同様な方法でBoc基を導入し、その後脱保護する事で、ジアミン(1)が得られる。
前記のすべての特性をバランスよく兼ね備え、さらに原料の入手しやすさの点から、式(1−1)で表される化合物が、より好ましい。
本発明のジアミンは必要に応じて、再結晶やカラムクロマトグラフィーなど、種々の精製法により精製したものも使用できる。
本発明のポリアミック酸およびその誘導体について説明する。
本発明のポリアミック酸およびその誘導体はテトラカルボン酸二無水物と式(1)で表されるジアミンを含むジアミンとの反応生成物である。前記ポリアミック酸の誘導体とは、溶剤を含有する後述する液晶配向剤としたときに溶剤に溶解する成分であり、その液晶配向剤を液晶配向膜としたときに、ポリイミドを主成分とする液晶配向膜を形成することができる成分である。このようなポリアミック酸の誘導体としては、例えば可溶性ポリイミド、ポリアミック酸エステル、およびポリアミック酸アミド等が挙げられ、より具体的には1)ポリアミック酸の全てのアミノとカルボキシルとが脱水閉環反応したポリイミド、2)部分的に脱水閉環反応した部分ポリイミド、3)ポリアミック酸のカルボキシルがエステルに変換されたポリアミック酸エステル、4)テトラカルボン酸二無水物化合物に含まれる酸二無水物の一部を有機ジカルボン酸に置き換えて反応させて得られたポリアミック酸−ポリアミド共重合体、さらに5)該ポリアミック酸−ポリアミド共重合体の一部もしくは全部を脱水閉環反応させたポリアミドイミドが挙げられる。前記ポリアミック酸およびその誘導体は、1種の化合物であってもよいし、2種以上であってもよい。また前記ポリアミック酸およびその誘導体は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応生成物の構造を有する化合物であればよく、他の原料を用い、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応以外の他の反応による反応生成物を含有してもよい。
本発明のポリアミック酸およびその誘導体を製造する為に使用するテトラカルボン酸二無水物について説明する。
本発明に使用されるテトラカルボン酸二無水物は、公知のテトラカルボン酸二無水物から制限されることなく選択することができる。このようなテトラカルボン酸二無水物は、芳香環に直接ジカルボン酸無水物が結合した芳香族系(複素芳香環系を含む)、および芳香環に直接ジカルボン酸無水物が結合していない脂肪族系(複素環系を含む)の何れの群に属するものであってもよい。
このようなテトラカルボン酸二無水物の好適な例としては、原料入手の容易さや、ポリマー重合時の容易さ、膜の電気特性の点から、式(AN−I)〜(AN−VII)で表されるテトラカルボン酸二無水物が挙げられる。
式(AN−I)、(AN−IV)および(AN−V)において、Xは独立して単結合または−CH
2−である。式(AN−II)において、Gは単結合、炭素数1〜20のアルキレン、−CO−、−O−、−S−、−SO
2−、−C(CH
3)
2−、または−C(CF
3)
2−であり、このアルキレンの−CH
2−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよい。式(AN−II)〜(AN−IV)において、Yは独立して下記の3価の基の群から選ばれる1つであり、結合手は任意の炭素に連結しており、この基の少なくとも1つの水素はメチル、エチルまたはフェニルで置き換えられてもよい。
式(AN−III)〜(AN−V)において、環A
10は炭素数3〜10の単環式炭化水素の基または炭素数6〜30の縮合多環式炭化水素の基であり、この基の少なくとも1つの水素はメチル、エチルまたはフェニルで置き換えられていてもよく、環に掛かっている結合手は環を構成する任意の炭素に連結しており、2本の結合手が同一の炭素に連結してもよい。式(AN−VI)において、X
10は炭素数2〜6のアルキレンであり、Meはメチルを表し、Phはフェニルを表す。式(AN−VII)において、G
10は独立して−O−、−COO−または−OCO−であり、rは独立して0または1である。
さらに詳しくは以下の式(AN−1)〜(AN−16−14)の式で表されるテトラカルボン酸二無水物が挙げられる。
式(AN−1)において、G
11は単結合、炭素数1〜12のアルキレン、1,4−フェニレン、または1,4−シクロヘキシレンである。X
11は独立して単結合または−CH
2−である。G
12は独立して下記の3価の基のどちらかである。
G
12が>CH−であるとき、>CH−の水素は−CH
3に置き換えられてもよい。G
12が>N−であるとき、G
11が単結合および−CH
2−であることはなく、X
11は単結合であることはない。そしてR
11は水素または−CH
3である。式(AN−1)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の式で表される化合物を挙げることができる。
式(AN−1−2)および(AN−1−14)において、mは1〜12の整数である。
式(AN−2)において、R
12は独立して水素、−CH
3、−CH
2CH
3、またはフェニルである。式(AN−2)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の式で表される化合物を挙げることができる。
式(AN−3)において、環A
11はシクロヘキサン環もしくはベンゼン環である。式(AN−3)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の式で表される化合物を挙げることができる。
式(AN−4)において、G
13は単結合、−(CH
2)
m−、−O−、−S−、−C(CH
3)
2−、−SO
2−、−CO−、−C(CF
3)
2−、または下記の式(G13−1)で表される2価の基であり、mは1〜12の整数である。
式(G13−1)において、G
13aおよびG
13bはそれぞれ独立して、単結合、−O−または−NHCO−で表される2価の基である。フェニレンは、1,4−フェニレンおよび1,3−フェニレンが好ましい。
環A
11はそれぞれ独立してシクロヘキサン環またはベンゼン環である。G
13は環A
11の任意の位置に結合してよい。式(AN−4)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の式で表される化合物を挙げることができる。
式(AN−4−17)において、mは1〜12の整数である。
式(AN−5)において、R
11は水素、または−CH
3である。ベンゼン環を構成する炭素原子に結合位置が固定されていないR
11は、ベンゼン環における結合位置が任意であることを示す。式(AN−5)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の式で表される化合物を挙げることができる。
式(AN−6)において、X
11は独立して単結合または−CH
2−である。X
12は−CH
2−、−CH
2CH
2−または−CH=CH−である。nは1または2である。式(AN−6)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の式で表される化合物を挙げることができる。
式(AN−7)において、X
11は単結合または−CH
2−である。式(AN−7)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の式で表される化合物を挙げることができる。
式(AN−8)において、X
11は単結合または−CH
2−である。R
12は水素、−CH
3、−CH
2CH
3、またはフェニルであり、環A
12はシクロヘキサン環もしくはシクロヘキセン環である。式(AN−8)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の式で表される化合物を挙げることができる。
式(AN−9)において、rはそれぞれ独立して0または1である。式(AN−9)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の式で表される化合物を挙げることができる。
式(AN−10)は下記のテトラカルボン酸二無水物である。
式(AN−11)において、環A
11は独立してシクロヘキサン環またはベンゼン環である。式(AN−11)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の式で表される化合物を挙げることができる。
式(AN−12)において、環A
11はそれぞれ独立してシクロヘキサン環またはベンゼン環である。式(AN−12)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の式で表される化合物を挙げることができる。
式(AN−13)において、X
13は炭素数2〜6のアルキレンであり、Phはフェニルを表す。式(AN−13)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の式で表される化合物を挙げることができる。
式(AN−14)において、G
14は独立して−O−、−COO−または−OCO−であり、rは独立して0または1である。式(AN−14)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の式で表される化合物を挙げることができる。
式(AN−15)において、wは1〜10の整数である。式(AN−15)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の式で表される化合物を挙げることができる。
上記以外のテトラカルボン酸二無水物として、下記の化合物が挙げられる。
上記酸二無水物において、各特性を向上させる好適な材料について述べる。液晶の配向性を向上させることを重視する場合には、式(AN−1)、(AN−3)、および(AN−4)で表される化合物が好ましく、式(AN−1−2)、(AN−1−13)、(AN−3−2)、(AN−4−17)および(AN−4−29)で表される化合物が特に好ましく、中でも式(AN−1−2)においては、m=4または8のときが好ましく、式(AN−4−17)においては、m=4、または8が好ましく、m=8が特に好ましい。
液晶表示素子の透過率を向上させることを重視する場合には、上記の酸二無水物のうち、式(AN−1−1)、(AN−1−2)、(AN−2−1)、(AN−3−1)、(AN−4−17)、(AN−4−30)、(AN−5−1)、(AN−7−2)、(AN−10)、(AN−16−3)、および(AN−16−4)で表される化合物が好ましく、中でも式(AN−1−2)においては、m=4または8のときが好ましく、式(AN−4−17)においては、m=4、または8が好ましく、m=8が特に好ましい。
液晶表示素子のVHRを向上させることを重視する場合には、上記の酸二無水物のうち、式(AN−1−1)、(AN−1−2)、(AN−2−1)、(AN−3−1)、(AN−4−17)、(AN−4−30)、(AN−7−2)、(AN−10)、(AN−16−3)、および(AN−16−4)で表される化合物が好ましく、中でも式(AN−1−2)においては、m=4または8のときが好ましく、式(AN−4−17)においては、m=4、または8が好ましく、m=8が特に好ましい。
液晶配向膜の体積抵抗値を低下させることにより、配向膜中の残留電荷(残留DC)の緩和速度を向上させることが、焼き付きを防ぐ方法の一つとして有効である。この目的を重視する場合には、上記の酸二無水物のうち、式(AN−1−13)、(AN−3−2)、(AN−4−21)、(AN−4−29)、および(AN−11−3)で表される化合物が好ましい。
本発明のポリアミック酸またはその誘導体は、光配向用液晶配向剤としても好適に適用することができる。この場合の感光性材料として、公知の感光性テトラカルボン酸二無水物から制限されることなく選択することができる。このような感光性テトラカルボン酸二無水物として、上記式(AN−2−1)から(AN―2―7)、および以下の式(PAN−1)から(PAN−9)を挙げることができる。
式(PAN−9)において、mは1〜12の整数である。
本発明のポリアミック酸およびその誘導体を製造する為に使用するジアミンおよびジヒドラジドについて説明する。本発明のポリアミック酸またはその誘導体を製造するにあたっては、公知のジアミンおよびジヒドラジドから制限されることなく選択することができる。
ジアミンはその構造によって2種類に分けることができる。即ち、2つのアミノ基を結ぶ骨格を主鎖として見たときに、主鎖から分岐する基、即ち側鎖基を有するジアミンと側鎖基を持たないジアミンである。この側鎖基はプレチルト角を大きくする効果を有する基である。このような効果を有する側鎖基は炭素数3以上の基である必要があり、具体的な例として炭素数3以上のアルキル、炭素数3以上のアルコキシ、炭素数3以上のアルコキシアルキル、およびステロイド骨格を有する基を挙げることができる。1つ以上の環を有する基であって、その末端の環が置換基として炭素数1以上のアルキル、炭素数1以上のアルコキシおよび炭素数2以上のアルコキシアルキルのいずれか1つを有する基も側鎖基としての効果を有する。以下の説明では、このような側鎖基を有するジアミンを側鎖型ジアミンと称することがある。そして、このような側鎖基を持たないジアミンを非側鎖型ジアミンと称することがある。
非側鎖型ジアミンと側鎖型ジアミンを適切に使い分けることにより、それぞれに必要なプレチルト角に対応することができる。側鎖型ジアミンは、本発明の特性を損なわない程度に併用するのが好ましい。また側鎖型ジアミンおよび非側鎖型ジアミンについて、液晶に対する垂直配向性、電圧保持率、焼き付き特性および配向性を向上させる目的で取捨選択して使用することが好ましい。
非側鎖型ジアミンについて説明する。既知の側鎖を有さないジアミンとしては、以下の式(DI−1)〜(DI−16)のジアミンを挙げることができる。
上記の式(DI−1)において、G
20は、−CH
2−であり、少なくとも1つの−CH
2−は−NH−、−O−に置き換えられてもよく、mは1〜12の整数であり、アルキレンの少なくとも1つの水素は−OHに置き換えられてもよい。式(DI−3)および(DI−5)〜(DI−7)において、G
21は独立して単結合、−NH−、−NCH
3−、−O−、−S−、−S−S−、−SO
2−、−CO−、−COO−、−CONCH
3−、−CONH−、−C(CH
3)
2−、−C(CF
3)
2−、−(CH
2)
m’−、−O−(CH
2)
m’−O−、−N(CH
3)−(CH
2)
k−N(CH
3)−、−(O−C
2H
4)
m’−O−、−O−CH
2−C(CF
3)
2−CH
2−O−、−O−CO−(CH
2)
m’−CO−O−、−CO−O−(CH
2)
m’−O−CO−、−(CH
2)
m’−NH−(CH
2)
m’−、−CO−(CH
2)
k−NH−(CH
2)
k−、−(NH−(CH
2)
m’)
k−NH−、−CO−C
3H
6−(NH−C
3H
6)
n−CO−、または−S−(CH
2)
m’−S−であり、m’は独立して1〜12の整数であり、kは1〜5の整数であり、nは1または2である。式(DI−4)において、sは独立して0〜2の整数である。式(DI−6)および(DI−7)において、G
22は独立して単結合、−O−、−S−、−CO−、−C(CH
3)
2−、−C(CF
3)
2−、または炭素数1〜10のアルキレンである。式(DI−2)〜(DI−7)中のシクロヘキサン環およびベンゼン環の少なくとも1つの水素は、−F、−Cl、炭素数1〜3のアルキレン、−OCH
3、−OH、−CF
3、−CO
2H、−CONH
2、−NHC
6H
5、フェニル、またはベンジルで置き換えられてもよく、加えて式(DI−4)においては、下記式(DI−4−a)〜(DI−4−e)で置き換えられていてもよい。環を構成する炭素原子に結合位置が固定されていない基は、その環における結合位置が任意であることを示す。そして、シクロヘキサン環またはベンゼン環への−NH
2の結合位置は、G
21またはG
22の結合位置を除く任意の位置である。
式(DI−4−a)および(DI−4−b)において、R
20は独立して水素または−CH
3である。
式(DI−11)において、rは0または1である。式(DI−8)〜(DI−11)において、環に結合する−NH
2の結合位置は、任意の位置である。
式(DI−12)において、R
21およびR
22は独立して炭素数1〜3のアルキルまたはフェニルであり、G
23は独立して炭素数1〜6のアルキレン、フェニレンまたはアルキル置換されたフェニレンであり、wは1〜10の整数である。式(DI−13)において、R
23は独立して炭素数1〜5のアルキル、炭素数1〜5のアルコキシまたは−Clであり、pは独立して0〜3の整数であり、qは0〜4の整数である。式(DI−14)において、環Bは単環の複素環式芳香族基であり、R
24は水素、−F、−Cl、炭素数1〜6のアルキル、アルコキシ、ビニル、アルキニルであり、qは独立して0〜4の整数である。式(DI−15)において、環Cは複素環式芳香族基または複素環式脂肪族基である。式(DI−16)において、G
24は単結合、炭素数2〜6のアルキレンまたは1,4−フェニレンであり、rは0または1である。そして、環を構成する炭素原子に結合位置が固定されていない基は、その環における結合位置が任意であることを示す。式(DI−13)〜(DI−16)において、環に結合する−NH
2の結合位置は、任意の位置である。
上記式(DI−1)〜(DI−16)の側鎖を有さないジアミンとして、以下の式(DI−1−1)〜(DI−16−1)の具体例を挙げることができる。
式(DI−1)で表されるジアミンの例を以下に示す。
式(DI−1−7)および(DI−1−8)において、kはそれぞれ独立して、1〜3の整数である。
式(DI−2)〜(DI−3)で表されるジアミンの例を以下に示す。
式(DI−4)で表されるジアミンの例を以下に示す。
式(DI−5)で表されるジアミンの例を以下に示す。
式(DI−5−1)において、mは1〜12の整数である。
式(DI−5−12)および式(DI−5−13)において、mは1〜12の整数である。
式(DI−5−16)において、vは1〜6の整数である。
式(DI−5−30)において、kは1〜5の整数である。
式(DI−5−35)〜(DI−5−37)、および(DI−5−39)において、mは1〜12の整数であり、式(DI−5−38)および(DI−5−39)において、kは1〜5の整数であり、(DI−5−40)において、nは1または2の整数である。
式(DI−6)で表されるジアミンの例を以下に示す。
式(DI−7)で表されるジアミンの例を以下に示す。
式(DI−7−3)および(DI−7−4)において、mは1〜12の整数であり、nは独立して1または2である。
式(DI−8)で表されるジアミンの例を以下に示す。
式(DI−9)で表されるジアミンの例を以下に示す。
式(DI−10)で表されるジアミンの例を以下に示す。
式(DI−11)で表されるジアミンの例を以下に示す。
式(DI−12)で表されるジアミンの例を以下に示す。
式(DI−13)で表されるジアミンの例を以下に示す。
式(DI−14)で表されるジアミンの例を以下に示す。
式(DI−15)で表されるジアミンの例を以下に示す。
式(DI−16)で表されるジアミンの例を以下に示す。
ジヒドラジドについて説明する。既知の側鎖を有さないジヒドラジドとしては、以下の式(DIH−1)〜(DIH−3)を挙げることができる。
式(DIH−1)において、G
25は単結合、炭素数1〜20のアルキレン、−CO−、−O−、−S−、−SO
2−、−C(CH
3)
2−、または−C(CF
3)
2−である。
式(DIH−2)において、環Dはシクロヘキサン環、ベンゼン環またはナフタレン環であり、この基の少なくとも1つの水素はメチル、エチル、またはフェニルで置き換えられてもよい。式(DIH−3)において、環Eはそれぞれ独立してシクロヘキサン環、またはベンゼン環であり、この基の少なくとも1つの水素はメチル、エチル、またはフェニルで置き換えられてもよく、Yは単結合、炭素数1〜20のアルキレン、−CO−、−O−、−S−、−SO
2−、−C(CH
3)
2−、または−C(CF
3)
2−である。式(DIH−2)および(DIH−3)において、環に結合する−CONHNH
2の結合位置は、任意の位置である。
式(DIH−1)〜(DIH−3)の例を以下に示す。
式(DIH−1−2)において、mは1〜12の整数である。
このような非側鎖型ジアミンおよびヒドラジドは液晶表示素子のイオン密度を低下させる等、電気特性を改善する効果がある。本発明の液晶配向剤に用いられるポリアミック酸またはその誘導体を製造する為に使用するジアミンとして非側鎖型ジアミンおよび/またはヒドラジドを用いる場合、ジアミンおよびジヒドラジドの総量に占めるその割合を0〜90モル%とすることが好ましく、0〜50モル%とすることがより好ましい。
側鎖型ジアミンについて説明する。側鎖型ジアミンの側鎖基としては、以下の基をあげることができる。
側鎖基としてまず、アルキル、アルキルオキシ、アルキルオキシアルキル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルオキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アルケニル、アルケニルオキシ、アルケニルカルボニル、アルケニルカルボニルオキシ、アルケニルオキシカルボニル、アルケニルアミノカルボニル、アルキニル、アルキニルオキシ、アルキニルカルボニル、アルキニルカルボニルオキシ、アルキニルオキシカルボニル、アルキニルアミノカルボニル等を挙げることができる。これらの基におけるアルキル、アルケニルおよびアルキニルは、いずれも炭素数3以上の基である。但し、アルキルオキシアルキルにおいては、基全体で炭素数3以上であればよい。これらの基は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。
次に、末端の環が置換基として炭素数1以上のアルキル、炭素数1以上のアルコキシまたは炭素数2以上のアルコキシアルキルを有することを条件に、フェニル、フェニルアルキル、フェニルアルキルオキシ、フェニルオキシ、フェニルカルボニル、フェニルカルボニルオキシ、フェニルオキシカルボニル、フェニルアミノカルボニル、フェニルシクロヘキシルオキシ、炭素数3以上のシクロアルキル、シクロヘキシルアルキル、シクロヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシカルボニル、シクロヘキシルフェニル、シクロヘキシルフェニルアルキル、シクロヘキシルフェニルオキシ、ビス(シクロヘキシル)オキシ、ビス(シクロヘキシル)アルキル、ビス(シクロヘキシル)フェニル、ビス(シクロヘキシル)フェニルアルキル、ビス(シクロヘキシル)オキシカルボニル、ビス(シクロヘキシル)フェニルオキシカルボニル、およびシクロヘキシルビス(フェニル)オキシカルボニル等の環構造の基を挙げることができる。
さらに、2個以上のベンゼン環を有する基、2個以上のシクロヘキサン環を有する基、またはベンゼン環およびシクロヘキサン環で構成される2環以上の基であって、結合基が独立して単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CONH−もしくは炭素数1〜3のアルキレンであり、末端の環が置換基として炭素数1以上のアルキル、炭素数1以上のフッ素置換アルキル、炭素数1以上のアルコキシ、または炭素数2以上のアルコキシアルキルを有する環集合基を挙げることができる。ステロイド骨格を有する基も側鎖基として有効である。
側鎖を有するジアミンとしては、以下の式(DI−31)〜(DI−35)で表される化合物を挙げることができる。
式(DI−31)において、G
26は単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CONH−、−CH
2O−、−OCH
2−、−CF
2O−、−OCF
2−、または−(CH
2)
m’−であり、m’は1〜12の整数である。G
26の好ましい例は単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CH
2O−、および炭素数1〜3のアルキレンであり、特に好ましい例は単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CH
2O−、−CH
2−および−CH
2CH
2−である。R
25は炭素数3〜30のアルキル、フェニル、ステロイド骨格を有する基、または下記の式(DI−31−a)で表される基である。このアルキルにおいて、少なくとも1つの水素は−Fで置き換えられてもよく、そして少なくとも1つの−CH
2−は−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられていてもよい。このフェニルの水素は、−F、−CH
3、−OCH
3、−OCH
2F、−OCHF
2、−OCF
3、炭素数3〜30のアルキルまたは炭素数3〜30のアルコキシで置き換えられていてもよく、このシクロヘキシルの水素は炭素数3〜30のアルキルまたは炭素数3〜30のアルコキシで置き換えられていてもよい。ベンゼン環に結合する−NH
2の結合位置はその環において任意の位置であることを示すが、その結合位置はメタまたはパラであることが好ましい。即ち、基「R
25−G
26−」の結合位置を1位としたとき、2つの結合位置は3位と5位、または2位と5位であることが好ましい。
式(DI−31−a)において、G
27、G
28およびG
29は結合基であり、これらは独立して単結合、または炭素数1〜12のアルキレンであり、このアルキレンの1以上の−CH
2−は−O−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−CH=CH−で置き換えられていてもよい。環B
21、環B
22、環B
23および環B
24は独立して1,4−フェニレン、1,4−シクロへキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイルまたはアントラセン−9,10−ジイルであり、環B
21、環B
22、環B
23および環B
24において、少なくとも1つの水素は−Fまたは−CH
3で置き換えられてもよく、s、tおよびuは独立して0〜2の整数であって、これらの合計は1〜5であり、s、tまたはuが2であるとき、各々の括弧内の2つの結合基は同じであっても異なってもよく、そして、2つの環は同じであっても異なっていてもよい。R
26は水素、−F、−OH、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のフッ素置換アルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、−CN、−OCH
2F、−OCHF
2、または−OCF
3であり、この炭素数1〜30のアルキルの少なくとも1つの−CH
2−は下記式(DI−31−b)で表される2価の基で置き換えられていてもよい。
式(DI−31−b)において、R
27およびR
28は独立して炭素数1〜3のアルキルであり、vは1〜6の整数である。R
26の好ましい例は炭素数1〜30のアルキルおよび炭素数1〜30のアルコキシである。
式(DI−32)および式(DI−33)において、G
30は独立して単結合、−CO−または−CH
2−であり、R
29は独立して水素または−CH
3であり、R
30は水素、炭素数1〜20のアルキル、または炭素数2〜20のアルケニルである。式(DI−33)におけるベンゼン環の少なくとも1つの水素は、炭素数1〜20のアルキルまたはフェニルで置き換えられてもよい。そして、環を構成するいずれかの炭素原子に結合位置が固定されていない基は、その環における結合位置が任意であることを示す。式(DI−32)における2つの基「−フェニレン−G
30−O−」の一方はステロイド核の3位に結合し、もう一方はステロイド核の6位に結合していることが好ましい。式(DI−33)における2つの基「−フェニレン−G
30−O−」のベンゼン環への結合位置は、ステロイド核の結合位置に対して、それぞれメタ位またはパラ位であることが好ましい。式(DI−32)および式(DI−33)において、ベンゼン環に結合する−NH
2はその環における結合位置が任意であることを示す。
式(DI−34)および式(DI−35)において、G
31は独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンであり、G
32は単結合または炭素数1〜3のアルキレンである。R
31は水素または炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキルの少なくとも1つの−CH
2−は、−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよい。R
32は炭素数6〜22のアルキルであり、R
33は水素または炭素数1〜22のアルキルである。環B
25は1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり、rは0または1である。そしてベンゼン環に結合する−NH
2はその環における結合位置が任意であることを示すが、独立してG
31の結合位置に対してメタ位またはパラ位であることが好ましい。
側鎖型ジアミンの具体例を以下に例示する。上記式(DI−31)〜(DI−35)の側鎖を有するジアミンとして、下記の式(DI−31−1)〜(DI−35−3)で表される化合物を挙げることができる。
式(DI−31)で表される化合物の例を以下に示す。
式(DI−31−1)〜(DI−31−11)において、R
34は炭素数1〜30のアルキルまたは炭素数1〜30のアルコキシであり、好ましくは炭素数5〜25のアルキルまたは炭素数5〜25のアルコキシである。R
35は炭素数1〜30のアルキルまたは炭素数1〜30のアルコキシであり、好ましくは炭素数3〜25のアルキルまたは炭素数3〜25のアルコキシである。
式(DI−31−12)〜(DI−31−17)において、R
36は炭素数4〜30のアルキルであり、好ましくは炭素数6〜25のアルキルである。R
37は炭素数6〜30のアルキルであり、好ましくは炭素数8〜25のアルキルである。
式(DI−31−18)〜(DI−31−43)において、R
38は炭素数1〜20のアルキルまたは炭素数1〜20のアルコキシであり、好ましくは炭素数3〜20のアルキルまたは炭素数3〜20のアルコキシである。R
39は水素、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、−CN、−OCH
2F、−OCHF
2または−OCF
3であり、好ましくは炭素数3〜25のアルキル、または炭素数3〜25のアルコキシである。そしてG
33は炭素数1〜20のアルキレンである。
式(DI−32)で表される化合物の例を以下に示す。
式(DI−33)で表される化合物の例を以下に示す。
式(DI−34)で表される化合物の例を以下に示す。
式(DI−34−1)〜(DI−34−12)において、R
40は水素または炭素数1〜20のアルキル、好ましくは水素または炭素数1〜10のアルキルであり、そしてR
41は水素または炭素数1〜12のアルキルである。
式(DI−35)で表される化合物の例を以下に示す。
式(DI−35−1)〜(DI−35−3)において、R
37は炭素数6〜30のアルキルであり、R
41は水素または炭素数1〜12のアルキルである。
本発明におけるジアミンとしては、式(DI−1−1)〜(DI−16−1)、(DIH−1−1)〜(DIH−3−6)および(DI−31−1)〜(DI−35−3)で表されるジアミン以外のジアミンも用いることができる。このようなジアミンとしては、例えば下記式(DI−36−1)〜(DI−36−13)で表される化合物が挙げられる。
式(DI−36−1)〜(DI−36−8)において、R
42はそれぞれ独立して炭素数3〜30のアルキル基を表す。
式(DI−36−9)〜(DI−36−11)において、eは2〜10の整数であり、式(DI−36−12)中、R
43はそれぞれ独立して水素、−NHBocまたは−N(Boc)
2であり、R
43の少なくとも1つは−NHBocまたは−N(Boc)
2であり、式(DI−36−13)において、R
44は−NHBocまたは−N(Boc)
2であり、そして、mは1〜12の整数である。ここでBocはt−ブトキシカルボニル基である。
液晶の配向性をさらに向上させることを重視する場合には、上記のジアミンおよびジヒドラジドのうち、式(DI−1−3)、(DI−5−1)、(DI−5−5)、(DI−5−9)、(DI−5−12)、(DI−5−13)、(DI−5−29)、(DI−6−7)、(DI−7−3)、および(DI−11−2)で表されるジアミンを用いるのが好ましく、中でも式(DI−5−1)において、m=2、4または6が好ましく、m=4が特に好ましく、(DI−5−12)において、m=2〜6が好ましく、m=5が特に好ましく、(DI−5−13)において、m=1、または2が好ましく、m=1が特に好ましい。
透過率を向上させることを重視する場合には、上記のジアミンおよびジヒドラジドのうち、式(DI−1−3)、(DI−2−1)、(DI−5−1)、(DI−5−5)、(DI−5−24)、および(DI−7−3)で表されるジアミンを用いるのが好ましく、(DI−2−1)で表されるジアミンが特に好ましい。式(DI−5−1)において、m=2、4または6のときが好ましく、m=4が特に好ましく、式(DI−7−3)においては、m=2、または3、n=1、または2が好ましく、m=1が特に好ましい。
液晶表示素子のVHRを向上させることを重視する場合には、上記のジアミンおよびジヒドラジドのうち、式(DI−2−1)、(DI−4−1)、(DI−4−2)、(DI−4−10)、(DI−4−15)、(DI−5−28)、(DI−5−30)、および(DI−13−1)で表されるジアミンを用いるのが好ましく、式(DI−2−1)、(DI−5−1)、および(DI−13−1)で表されるジアミンが特に好ましい。中でも(DI−5−1)において、m=1が特に好ましく、(DI−5−30)において、k=2が特に好ましい。
液晶配向膜の体積抵抗値を低下させることにより、配向膜中の残留電荷(残留DC)の緩和速度を向上させることが、焼き付きを防ぐ方法の一つとして有効である。この目的を重視する場合には、上記のジアミンおよびジヒドラジドのうち、式(DI−4−1)、(DI−4−2)、(DI−4−10)、(DI−4−15)、(DI−5−1)、(DI−5−12)、(DI−5−13)、(DI−5−28)、および(DI−16−1)で表されるジアミンを用いるのが好ましく、式(DI−4−1)、(DI−5−1)、および(DI−5−13)で表されるジアミンが特に好ましい。中でも式(DI−5−1)において、m=2、4または6が好ましく、m=4が特に好ましく、(DI−5−12)において、m=2〜6が好ましく、m=5が特に好ましく、(DI−5−13)において、m=1、または2が好ましく、m=1が特に好ましい。
本発明のポリアミック酸またはその誘導体は、光配向用液晶配向剤としても好適に用いることができる。この場合の感光性材料は、公知の感光性ジアミンから制限されることなく選択することができる。例えば、アゾベンゼン誘導体、スチルベン誘導体、アセチレン誘導体、クマリン誘導体、桂皮酸誘導体、ベンゾフェノン誘導体から選択することができる。このような感光性ジアミン化合物として、以下の式(PDI−1)〜(PDI−13)を挙げることができる。
式(PDI−7)において、R
51は独立して−CH
3、−OCH
3、−CF
3、または−COOCH
3であり、sは独立して0〜2の整数である。式(PDI−8)において、R
52は、それぞれ独立して、単結合、炭素数1〜20の直鎖アルキレン、−COO−、−OCO−、または−CONH−であり、直鎖アルキレンの少なくとも1つの−CH
2−は−O−で置換されてもよい。R
53は、それぞれ独立して、−F、−CH
3、−OCH
3、−CF
3、または−OHであり、qは、それぞれ独立して、0〜4の整数である。式(PDI−12)において、R
54は炭素数1〜10のアルキルまたはアルコキシであり、少なくとも1つの水素はフッ素に置き換えられてもよい。式(PDI−1)〜式(PDI−8)において、環を構成するいずれかの炭素原子に結合位置が固定されていない基は、その環における結合位置が任意であることを示す。
上記感光性ジアミンのうち、液晶の配向性をさらに向上させることを重視すると、(PDI−7)が好ましい。本発明の式(1)のジアミンと上記の感光性ジアミン化合物を併用する態様においては、配向性の向上および透過率を考慮すると、ジアミン(1)/感光性ジアミンの比において、1/99(モル%)〜70/30(モル%)である事が好ましく、5/95(モル%)〜50/50(モル%)がさらに好適である。また、電気特性、残像特性等、前述した諸般の特性を改善するために、感光性ジアミンを2つ以上併用してもよい。
各ジアミンにおいて、ジアミンに対するモノアミンの比率が40モル%以下の範囲で、ジアミンの一部がモノアミンに置き換えられていてもよい。このような置き換えは、ポリアミック酸を生成する際の重合反応のターミネーションを起こすことができ、それ以上の重合反応の進行を抑えることができる。このため、このような置き換えによって、得られる重合体(ポリアミック酸またはその誘導体)の分子量を容易に制御することができ、例えば本発明の効果が損われることなく液晶配向剤の塗布特性を改善することができる。モノアミンに置き換えられるジアミンは、本発明の効果が損なわれなければ、1種でも2種以上でもよい。前記モノアミンとしては、例えばアニリン、4−ヒドロキシアニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルアミン、およびn−エイコシルアミンが挙げられる。
本発明のポリアミック酸またはその誘導体は、そのモノマーにモノイソシアネート化合物をさらに含んでいてもよい。モノイソシアネート化合物をモノマーに含むことによって、得られるポリアミック酸またはその誘導体の末端が修飾され、分子量が調節される。この末端修飾型のポリアミック酸またはその誘導体を用いることにより、例えば本発明の効果が損われることなく液晶配向剤の塗布特性を改善することができる。モノマー中のモノイソシアネート化合物の含有量は、モノマー中のジアミンおよびテトラカルボン酸二無水物の総量に対して1〜10モル%であることが、前記の観点から好ましい。前記モノイソシアネート化合物としては、例えばフェニルイソシアネート、およびナフチルイソシアネートが挙げられる。
本発明のポリアミック酸およびその誘導体は、上記の酸無水物の混合物とジアミンを溶剤中で反応させることによって得られる。この合成反応においては、原料の選択以外に特別な条件は必要でなく、通常のポリアミック酸合成における条件をそのまま適用することができる。使用する溶剤については後述する。
本発明の液晶配向剤は、ポリアミック酸またはその誘導体以外の他の成分をさらに含有していてもよい。他の成分は、1種であっても2種以上であってもよい。他の成分として、例えば後述するその他のポリマーや化合物などが挙げられる。
本発明の液晶配向剤は、本発明のポリアミック酸またはその誘導体以外のその他のポリマーをさらに含有していてもよい。その他のポリマーとしては、テトラカルボン酸二無水物と本発明のジアミンを含むジアミンを反応させて得られるポリアミック酸またはその誘導体以外の重合体であり、式(1)のジアミンを含まないジアミンと反応させて得られるポリアミック酸またはその誘導体(以下、“その他のポリアミック酸またはその誘導体”という。)、ポリエステル、ポリアミド、ポリシロキサン、セルロース誘導体、ポリアセタール、ポリスチレン誘導体、ポリ(スチレン−フェニルマレイミド)誘導体、ポリ(メタ)アクリレートなどを挙げる事ができる。1種であっても2種以上であってもよい。これらのうち、その他のポリアミック酸またはその誘導体およびポリシロキサンが好ましく、その他のポリアミック酸またはその誘導体がより好ましい。
本発明のポリアミック酸またはその誘導体とその他のポリアミック酸またはその誘導体をブレンドした配向剤において、それぞれのポリマーの構造や分子量を制御し、後述するように、基板に塗布し、予備乾燥を行うことによって、本発明のポリアミック酸またはその誘導体成分〔A〕と、その他のポリアミック酸またはその誘導体成分〔B〕に分離することができる。これは、混在するポリマーにおいて、表面エネルギーの小さなポリマーは上層に、表面エネルギーの大きなポリマーは下層に分離する現象を用いることにより、制御することができる。層分離の確認は形成された配向膜の表面エネルギーが〔A〕成分のみを含有する液晶配向剤によって形成された膜の表面エネルギーと同じまたは近い値であることで確認できる。
その他のポリアミック酸またはその誘導体を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、本発明の液晶配向剤の必須成分であるポリアミック酸またはその誘導体を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物として公知のテトラカルボン酸二無水物から制限されることなく選択することができ、上記に例示したものと同じものを挙げることができる。
そのうち、上記酸二無水物において、層分離性を向上させることを重視する場合には、式(AN−3−2)、(AN−1−13)、および(AN−4−30)が好ましい。
液晶表示素子の透過率を向上させることを重視する場合には、上記の酸二無水物のうち、式(AN−1−1)、(AN−1−2)、(AN−2−1)、(AN−3−1)、(AN−4−17)、(AN−4−30)、(AN−5−1)、(AN−7−2)、(AN−10)、(AN−16−3)、および(AN−16−4)で表される化合物が好ましく、中でも式(AN−1−2)においては、m=4または8のときが好ましく、式(AN−4−17)においては、m=4、または8が好ましく、m=8が特に好ましい。
液晶表示素子のVHRを向上させることを重視する場合には、上記の酸二無水物のうち、式(AN−2−1)、(AN−7−2)、(AN−10)、(AN−16−3)、および(AN−16−4)で表される化合物が好ましく、中でも式(AN−1−2)においては、m=4または8のときが好ましい。
液晶配向膜の体積抵抗値を低下させることにより、配向膜中の残留電荷(残留DC)の緩和速度を向上させることが、焼き付きを防ぐ方法の一つとして有効である。この目的を重視する場合には、上記の酸二無水物のうち、式(AN−1−13)、(AN−3−2)、(AN−4−21)、(AN−4−29)、および(AN−11−3)で表される化合物が好ましい。
その他のポリアミック酸またはその誘導体を合成するために用いられるテトラカルボン
酸二無水物は、芳香族テトラカルボン酸二無水物を、全テトラカルボン酸二無水物に対して、10モル%以上含むものである事が好ましく、30%以上含むものであることがより好ましい。
その他のポリアミック酸またはその誘導体を合成するために用いられるジアミンおよびヒドラジドとしては、本発明の液晶配向剤の必須成分であるポリアミック酸またはその誘導体を合成するために用いることのできるその他のジアミンとして上記に例示したものと同じものを挙げることができる。
そのうち、層分離性、つまり液晶の配向性をさらに向上させることを重視する場合には、上記のジアミンおよびジヒドラジドのうち、式(DI−4−1)、(DI−4−2)、(DI−4−10)、(DI−5−1)、(DI−5−9)、(DI−5−28)、および(DIH−2−1)で表されるジアミンおよびヒドラジドを用いるのが好ましく、中でも式(DI−5−1)において、m=1、2、または4が好ましく、m=1、または2が特に好ましい。
透過率を向上させることを重視する場合には、上記のジアミンおよびジヒドラジドのうち、式(DI−1−2)、(DI−2−1)、(DI−5−1)、および(DI−7−3)で表されるジアミンを用いるのが好ましく、(DI−2−1)で表されるジアミンが特に好ましい。式(DI−5−1)において、m=m=1、2、または4が好ましく、m=1、または2が特に好ましく、式(AN−7−3)においては、m=2、または3、n=1、または2が好ましく、m=1が特に好ましい。
液晶表示素子のVHRを向上させることを重視する場合には、上記のジアミンおよびジヒドラジドのうち、式(DI−2−1)、(DI−4−1)、(DI−4−2)、(DI−4−15)、(DI−5−1)、(DI−5−28)、(DI−5−30)、および(DI−13−1)で表されるジアミンを用いるのが好ましく、式(DI−2−1)、(DI−5−1)、および(DI−13−1)で表されるジアミンが特に好ましい。中でも(DI−5−1)において、m=1、または2が特に好ましく、(DI−5−30)において、k=2が特に好ましい。
液晶配向膜の体積抵抗値を低下させることにより、配向膜中の残留電荷(残留DC)の緩和速度を向上させることが、焼き付きを防ぐ方法の一つとして有効である。この目的を重視する場合には、上記のジアミンおよびジヒドラジドのうち、式(DI−4−1)、(DI−4−2)、(DI−4−10)、(DI−4−15)、(DI−5−1)、(DI−5−9)、(DI−5−12)、(DI−5−13)、(DI−5−28)、(DI−5−30)、および(DI−16−1)で表されるジアミンを用いるのが好ましく、式(DI−4−1)、(DI−5−1)、および(DI−5−12)で表されるジアミンが特に好ましい。中でも式(DI−5−1)において、m=1、または2が好ましく、(DI−5−12)において、m=2〜6が好ましく、m=5が特に好ましく、(DI−5−13)において、m=1、または2が好ましく、m=1が特に好ましく、(DI−5−30)において、k=2が特に好ましい。
その他のポリアミック酸またはその誘導体を合成するために用いられるジアミンは、芳香族ジアミンを、全ジアミンに対して、30モル%以上含むものである事が好ましく、50%以上含むものであることがより好ましい。
その他のポリアミック酸またはその誘導体は、それぞれ、本発明の液晶配向剤の必須成分であるポリアミック酸またはその誘導体の合成方法として下記に記載したところに準じて合成することができる。
本発明のポリアミック酸またはその誘導体(前記 [A]成分)およびその他のポリアミック酸またはその誘導体(前記[B]成分)の合計量に対する[A]成分の割合としては、10重量%〜100重量%が好ましく、20重量%〜100重量%がさらに好ましい。
前記ポリシロキサンとしては、特開2009−036966、特開2010−185001、特開2011−102963、特開2011−253175、特開2012−159825、国際公開2008/044644、国際公開2009/148099、国際公開2010/074261、国際公開2010/074264、国際公開2010/126108、国際公開2011/068123、国際公開2011/068127、国際公開2011/068128、国際公開2012/115157、国際公開2012/165354等に開示されているポリシロキサンをさらに含有することができる。
<アルケニル置換ナジイミド化合物>
例えば、本発明の液晶配向剤は、液晶表示素子の電気特性を長期に安定させる目的から、アルケニル置換ナジイミド化合物をさらに含有していてもよい。アルケニル置換ナジイミド化合物は1種で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。アルケニル置換ナジイミド化合物の含有量は、上記の目的から、ポリアミック酸またはその誘導体に対して1〜100重量%であることが好ましく、1〜70重量%であることがより好ましく、1〜50重量%であることがさらに好ましい。
以下にナジイミド化合物について具体的に説明する。
アルケニル置換ナジイミド化合物は、本発明で用いられるポリアミック酸またはその誘導体を溶解する溶剤に溶解させることができる化合物であることが好ましい。このようなアルケニル置換ナジイミド化合物の例は、下記の式(NA)で表される化合物が挙げられる。
式(NA)において、L
1およびL
2は独立して水素、炭素数1〜12のアルキル、炭素数3〜6のアルケニル、炭素数5〜8のシクロアルキル、炭素数6〜12のアリールまたはベンジルであり、nは1または2である。
式(NA)において、n=1のとき、Wは炭素数1〜12のアルキル、炭素数2〜6のアルケニル、炭素数5〜8のシクロアルキル、炭素数6〜12のアリール、ベンジル、−Z1−(O)r−(Z2O)k−Z3−H(ここで、Z1、Z2およびZ3は独立して炭素数2〜6のアルキレンであり、rは0または1であり、そして、kは1〜30の整数である。)で表される基、−(Z4)r−B−Z5−H(ここで、Z4およびZ5は独立して炭素数1〜4のアルキレンまたは炭素数5〜8のシクロアルキレンであり、Bはフェニレンであり、そして、rは0または1である。)で表される基、−B−T−B−H(ここで、Bはフェニレンであり、そして、Tは−CH2−、−C(CH3)2−、−O−、−CO−、−S−、または−SO2−である。)で表される基、またはこれらの基の1〜3個の水素が−OHで置換された基である。
このとき、好ましいWは、炭素数1〜8のアルキル、炭素数3〜4のアルケニル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、炭素数4〜10のポリ(エチレンオキシ)エチル、フェニルオキシフェニル、フェニルメチルフェニル、フェニルイソプロピリデンフェニル、およびこれらの基の1個または2個の水素が−OHで置き換えられた基である。
式(NA)において、n=2のとき、Wは炭素数2〜20のアルキレン、炭素数5〜8のシクロアルキレン、炭素数6〜12のアリーレン、−Z1−O−(Z2O)k−Z3−(ここで、Z1〜Z3、およびkの意味は前記の通りである。)で表される基、−Z4−B−Z5−(ここで、Z4、Z5およびBの意味は前記の通りである。)で表される基、−B−(O−B)r−T−(B−O)r−B−(ここで、Bはフェニレンであり、Tは炭素数1〜3のアルキレン、−O−または−SO2−であり、rの意味は前記の通りである。)で表される基、またはこれらの基の1〜3個の水素が−OHで置き換えられた基である。
このとき、好ましいWは炭素数2〜12のアルキレン、シクロヘキシレン、フェニレン、トリレン、キシリレン、−C3H6−O−(Z2−O)n−O−C3H6−(ここで、Z2は炭素数2〜6のアルキレンであり、nは1または2である。)で表される基、−B−T−B−(ここで、Bはフェニレンであり、そして、Tは−CH2−、−O−または−SO2−である。)で表される基、−B−O−B−C3H6−B−O−B−(ここで、Bはフェニレンである。)で表される基、およびこれらの基の1個または2個の水素が−OHで置き換えられた基である。
このようなアルケニル置換ナジイミド化合物は、例えば特許2729565に記載されているように、アルケニル置換ナジック酸無水物誘導体とジアミンとを80〜220℃の温度で0.5〜20時間保持することにより合成して得られる化合物や市販されている化合物を用いることができる。
<ラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物>
例えば、本発明の液晶配向剤は、液晶表示素子の電気特性を長期に安定させる目的から、ラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物をさらに含有していてもよい。ラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物は1種の化合物であってもよいし、2種以上の化合物であってもよい。なお、ラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物にはアルケニル置換ナジイミド化合物は含まれない。ラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物の含有量は、上記の目的から、ポリアミック酸またはその誘導体に対して1〜100重量%であることが好ましく、1〜70重量%であることがより好ましく、1〜50重量%であることがさらに好ましい。
なお、アルケニル置換ナジイミド化合物に対するラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物の比率は、液晶表示素子のイオン密度を低減し、イオン密度の経時的な増加を抑制し、さらに残像の発生を抑制するために、ラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物/アルケニル置換ナジイミド化合物が重量比で0.1〜10であることが好ましく、0.5〜5であることがより好ましい。
以下にラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物について具体的に説明する。
ラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物としては、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸アミド等の(メタ)アクリル酸誘導体、およびビスマレイミドが挙げられる。ラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物は、ラジカル重合性不飽和二重結合を2つ以上有する(メタ)アクリル酸誘導体であることがより好ましい。
(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、例えば(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−2−メチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸イソボロニル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、および(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピルが挙げられる。
2官能(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、例えばエチレンビスアクリレート、東亜合成化学工業(株)の製品であるアロニックスM−210、アロニックスM−240およびアロニックスM−6200(いずれも商品名)、日本化薬(株)の製品であるKAYARADHDDA、KAYARADHX−220、KAYARADR−604およびKAYARADR−684(いずれも商品名)、大阪有機化学工業(株)の製品であるV260、V312およびV335HP(いずれも商品名)、並びに共栄社油脂化学工業(株)の製品であるライトアクリレートBA−4EA、ライトアクリレートBP−4PAおよびライトアクリレートBP−2PA(いずれも商品名)が挙げられる。
3官能以上の多官能(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、例えば4,4’−メチレンビス(N,N−ジヒドロキシエチレンアクリレートアニリン)、東亜合成化学工業(株)の製品であるアロニックスM−400、アロニックスM−405、アロニックスM−450、アロニックスM−7100、アロニックスM−8030、アロニックスM−8060(いずれも商品名)、日本化薬(株)の製品であるKAYARADTMPTA、KAYARADDPCA−20、KAYARADDPCA−30、KAYARADDPCA−60、KAYARADDPCA−120(いずれも商品名)、および大阪有機化学工業(株)の製品であるVGPTが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アミド誘導体の具体例としては、例えばN−イソプロピルアクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−n−プロピルアクリルアミド、N−n−プロピルメタクリルアミド、N−シクロプロピルアクリルアミド、N−シクロプロピルメタクリルアミド、N−エトキシエチルアクリルアミド、N−エトキシエチルメタクリルアミド、N−テトラヒドロフルフリルアクリルアミド、N−テトラヒドロフルフリルメタクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−エチル−N−メチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−メチル−N−n−プロピルアクリルアミド、N−メチル−N−イソプロピルアクリルアミド、N−アクリロイルピペリジン、N−アクリロイルピロリディン、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、N,N’−エチレンビスアクリルアミド、N,N’−ジヒドロキシエチレンビスアクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミド、N−ブチルメタクリルアミド、N−(iso−ブトキシメチル)メタクリルアミド、N−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]メタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、N−(メトキシメチル)メタクリルアミド、N−(ヒドロキシメチル)−2−メタクリルアミド、N−ベンジル−2−メタクリルアミド、およびN,N’−メチレンビスメタクリルアミドが挙げられる。
上記の(メタ)アクリル酸誘導体のうち、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、N,N’−ジヒドロキシエチレン−ビスアクリルアミド、エチレンビスアクリレート、および4,4’−メチレンビス(N,N−ジヒドロキシエチレンアクリレートアニリン)が特に好ましい。
ビスマレイミドとしては、例えばケイ・アイ化成(株)製のBMI−70およびBMI−80(いずれも商品名)、並びに大和化成工業(株)製のBMI−1000、BMI−3000、BMI−4000、BMI−5000およびBMI−7000(いずれも商品名)が挙げられる。
<オキサジン化合物>
例えば、本発明の液晶配向剤は、液晶表示素子における電気特性を長期に安定させる目的から、オキサジン化合物をさらに含有していてもよい。オキサジン化合物は1種の化合物であってもよいし、2種以上の化合物であってもよい。オキサジン化合物の含有量は、上記の目的から、ポリアミック酸またはその誘導体に対して0.1〜50重量%であることが好ましく、1〜40重量%であることがより好ましく、1〜20重量%であることがさらに好ましい。
以下にオキサジン化合物について具体的に説明する。
オキサジン化合物は、ポリアミック酸またはその誘導体を溶解させる溶媒に可溶であり、加えて、開環重合性を有するオキサジン化合物が好ましい。
またオキサジン化合物におけるオキサジン構造の数は、特に限定されない。
オキサジンの構造には種々の構造が知られている。本発明では、オキサジンの構造は特に限定されないが、オキサジン化合物におけるオキサジン構造には、ベンゾオキサジンやナフトオキサジン等の、縮合多環芳香族基を含む芳香族基を有するオキサジンの構造が挙げられる。
オキサジン化合物としては、例えば下記式(OX−1)〜(OX−6)に示す化合物が挙げられる。なお下記式において、環の中心に向けて表示されている結合は、環を構成しかつ置換基の結合が可能ないずれかの炭素に結合していることを示す。
式(OX−1)〜(OX−3)において、L
3およびL
4は炭素数1〜30の有機基であり、式(OX−1)〜(OX−6)において、L
5〜L
8は水素または炭素数1〜6の炭化水素基であり、式(OX−3)、式(OX−4)および式(OX−6)において、Q
1は単結合、−O−、−S−、−S−S−、−SO
2−、−CO−、−CONH−、−NHCO−、−C(CH
3)
2−、−C(CF
3)
2−、−(CH
2)
v−、−O−(CH
2)
v−O−、−S−(CH
2)
v−S−であり、ここでvは1〜6の整数であり、式(OX−5)および式(OX−6)において、Q
2は独立して単結合、−O−、−S−、−CO−、−C(CH
3)
2−、−C(CF
3)
2−または炭素数1〜3のアルキレンであり、Q
2におけるベンゼン環、ナフタレン環に結合している水素は独立して−F、−CH
3、−OH、−COOH、−SO
3H、−PO
3H
2と置き換えられていてもよい。
また、オキサジン化合物には、オキサジン構造を側鎖に有するオリゴマーやポリマー、オキサジン構造を主鎖中に有するオリゴマーやポリマーが含まれる。
オキサジン化合物は、国際公開2004/009708、特開平11−12258、特開2004−352670に記載の方法と同様の方法で製造することができる。
式(OX−1)で表されるオキサジン化合物は、フェノール化合物と1級アミンとアルデヒドとを反応させることによって得られる(国際公開2004/009708参照。)。
式(OX−2)で表されるオキサジン化合物は、1級アミンをホルムアルデヒドへ徐々に加える方法により反応させたのち、ナフトール系水酸基を有する化合物を加えて反応させることによって得られる(国際公開2004/009708参照。)。
式(OX−3)で表されるオキサジン化合物は、有機溶媒中でフェノール化合物1モル、そのフェノール性水酸基1個に対し少なくとも2モル以上のアルデヒド、および1モルの一級アミンを、2級脂肪族アミン、3級脂肪族アミンまたは塩基性含窒素複素環化合物の存在下で反応させることによって得られる(国際公開2004/009708および特開平11−12258参照。)。
式(OX−4)〜(OX−6)で表されるオキサジン化合物は、4,4’−ジアミノジフェニルメタン等の、複数のベンゼン環とそれらを結合する有機基とを有するジアミン、ホルマリン等のアルデヒド、およびフェノールを、n−ブチルアルコール中、90℃以上の温度で脱水縮合反応させることにより得られる(特開2004−352670参照。)。
<オキサゾリン化合物>
例えば、本発明の液晶配向剤は、液晶表示素子における電気特性を長期に安定させる目的から、オキサゾリン化合物をさらに含有していてもよい。オキサゾリン化合物はオキサゾリン構造を有する化合物である。オキサゾリン化合物は1種の化合物であってもよいし、2種以上の化合物であってもよい。オキサゾリン化合物の含有量は、上記の目的から、ポリアミック酸またはその誘導体に対して0.1〜50重量%であることが好ましく、1〜40重量%であることがより好ましく、1〜20重量%であることがさらに好ましい。または、オキサゾリン化合物の含有量は、オキサゾリン化合物中のオキサゾリン構造をオキサゾリンに換算したときに、ポリアミック酸またはその誘導体に対して0.1〜40重量%であることが、上記の目的から好ましい。
以下にオキサゾリン化合物について具体的に説明する。
オキサゾリン化合物は、1つの化合物中にオキサゾリン構造を1種だけ有していてもよいし、2種以上有していてもよい。またオキサゾリン化合物は、1つの化合物中にオキサゾリン構造を1個有していればよいが、2個以上有することが好ましい。またオキサゾリン化合物は、オキサゾリン環構造を側鎖に有する重合体であってもよいし、共重合体であってもよい。オキサゾリン構造を側鎖に有する重合体は、オキサゾリン構造を側鎖に有するモノマーの単独重合体であってもよいし、オキサゾリン構造を側鎖に有するモノマーとオキサゾリン構造を有しないモノマーとの共重合体であってもよい。オキサゾリン構造を側鎖に有する共重合体は、オキサゾリン構造を側鎖に有する2種以上のモノマーの共重合体であってもよいし、オキサゾリン構造を側鎖に有する2種以上のモノマーとオキサゾリン構造を有しないモノマーとの共重合体であってもよい。
オキサゾリン構造は、オキサゾリン構造中の酸素および窒素の一方または両方とポリアミック酸のカルボニル基とが反応し得るようにオキサゾリン化合物中に存在する構造であることが好ましい。
オキサゾリン化合物としては、例えば2,2’−ビス(2−オキサゾリン)、1,2,4−トリス−(2−オキサゾリニル−2)−ベンゼン、4−フラン−2−イルメチレン−2−フェニル−4H−オキサゾール−5−オン、1,4−ビス(4,5−ジヒドロ−2−オキサゾリル)ベンゼン、1,3−ビス(4,5−ジヒドロ−2−オキサゾリル)ベンゼン、2,3−ビス(4−イソプロペニル−2−オキサゾリン−2−イル)ブタン、2,2’−ビス−4−ベンジル−2−オキサゾリン、2,6−ビス(イソプロピル−2−オキサゾリン−2−イル)ピリジン、2,2’−イソプロピリデンビス(4−tert−ブチル−2−オキサゾリン)、2,2’−イソプロピリデンビス(4−フェニル−2−オキサゾリン)、2,2’−メチレンビス(4−tert−ブチル−2−オキサゾリン)、および2,2’−メチレンビス(4−フェニル−2−オキサゾリン)が挙げられる。これらの他、エポクロス(商品名、(株)日本触媒製)のようなオキサゾリルを有するポリマーやオリゴマーも挙げられる。これらのうち、より好ましくは、1,3−ビス(4,5−ジヒドロ−2−オキサゾリル)ベンゼンが挙げられる。
<エポキシ化合物>
例えば、本発明の液晶配向剤は、液晶表示素子における電気特性を長期に安定させる目的から、エポキシ化合物をさらに含有していてもよい。エポキシ化合物は1種の化合物であってもよいし、2種以上の化合物であってもよい。エポキシ化合物の含有量は、上記の目的から、ポリアミック酸またはその誘導体に対して0.1〜50重量%であることが好ましく、1〜40重量%であることがより好ましく、1〜20重量%であることがさらに好ましい。
以下にエポキシ化合物について具体的に説明する。
エポキシ化合物としては、分子内にエポキシ環を1つまたは2つ以上有する種々の化合物が挙げられる。分子内にエポキシ環を1つ有する化合物としては、例えばフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、3,3,3−トリフルオロメチルプロピレンオキシド、スチレンオキシド、ヘキサフルオロプロピレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−グリシジルフタルイミド、(ノナフルオロ−n−ブチル)エポキシド、パーフルオロエチルグリシジルエーテル、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、N,N−ジグリシジルアニリン、および3−[2−(パーフルオロヘキシル)エトキシ]−1,2−エポキシプロパンが挙げられる。
分子内にエポキシ環を2つ有する化合物としては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレートおよび3−(N,N−ジグリシジル)アミノプロピルトリメトキシシランが挙げられる。
分子内にエポキシ環を3つ有する化合物としては、例えば2−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−2−[4−[1,1−ビス[4−([2,3−エポキシプロポキシ]フェニル)]エチル]フェニル]プロパン(商品名「テクモアVG3101L」、(三井化学(株)製))が挙げられる。
分子内にエポキシ環を4つ有する化合物としては、例えば1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、および3−(N−アリル−N−グリシジル)アミノプロピルトリメトキシシランが挙げられる。
上記の他、分子内にエポキシ環を有する化合物の例として、エポキシ環を有するオリゴマーや重合体も挙げられる。エポキシ環を有するモノマーとしては、例えばグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、およびメチルグリシジル(メタ)アクリレートが挙げられる。
エポキシ環を有するモノマーと共重合を行う他のモノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、クロルメチルスチレン、(3−エチル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、N−シクロヘキシルマレイミドおよびN−フェニルマレイミドが挙げられる。
エポキシ環を有するモノマーの重合体の好ましい具体例としては、ポリグリシジルメタクリレート等が挙げられる。また、エポキシ環を有するモノマーと他のモノマーとの共重合体の好ましい具体例としては、N−フェニルマレイミド−グリシジルメタクリレート共重合体、N−シクロヘキシルマレイミド−グリシジルメタクリレート共重合体、ベンジルメタクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、ブチルメタクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体およびスチレン−グリシジルメタクリレート共重合体が挙げられる。
これら例の中でも、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、商品名「テクモアVG3101L」、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、N−フェニルマレイミド−グリシジルメタクリレート共重合体、および2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランが特に好ましい。
より体系的には、エポキシ化合物としては、例えばグリシジルエーテル、グリシジルエステル、グリシジルアミン、エポキシ基含有アクリル系樹脂、グリシジルアミド、グリシジルイソシアヌレート、鎖状脂肪族型エポキシ化合物、および環状脂肪族型エポキシ化合物が挙げられる。なお、エポキシ化合物はエポキシ基を有する化合物を意味し、エポキシ樹脂はエポキシ基を有する樹脂を意味する。
エポキシ化合物としては、例えばグリシジルエーテル、グリシジルエステル、グリシジルアミン、エポキシ基含有アクリル系樹脂、グリシジルアミド、グリシジルイソシアヌレート、鎖状脂肪族型エポキシ化合物、および環状脂肪族型エポキシ化合物が挙げられる。
グリシジルエーテルとしては、例えばビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物、ビスフェノール型エポキシ化合物、水素化ビスフェノール−A型エポキシ化合物、水素化ビスフェノール−F型エポキシ化合物、水素化ビスフェノール−S型エポキシ化合物、水素化ビスフェノール型エポキシ化合物、臭素化ビスフェノール−A型エポキシ化合物、臭素化ビスフェノール−F型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、臭素化フェノールノボラック型エポキシ化合物、臭素化クレゾールノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ナフタレン骨格含有エポキシ化合物、芳香族ポリグリシジルエーテル化合物、ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ化合物、脂環式ジグリシジルエーテル化合物、脂肪族ポリグリシジルエーテル化合物、ポリサルファイド型ジグリシジルエーテル化合物、およびビフェノール型エポキシ化合物が挙げられる。
グリシジルエステルとしては、例えばジグリシジルエステル化合物およびグリシジルエステルエポキシ化合物が挙げられる。
グリシジルアミンとしては、例えばポリグリシジルアミン化合物およびグリシジルアミン型エポキシ樹脂が挙げられる。
エポキシ基含有アクリル系化合物としては、例えばオキシラニルを有するモノマーの単独重合体および共重合体が挙げられる。
グリシジルアミドとしては、例えばグリシジルアミド型エポキシ化合物が挙げられる。
鎖状脂肪族型エポキシ化合物としては、例えばアルケン化合物の炭素−炭素二重結合を酸化して得られる、エポキシ基を含有する化合物が挙げられる。
環状脂肪族型エポキシ化合物としては、例えばシクロアルケン化合物の炭素−炭素二重結合を酸化して得られる、エポキシ基を含有する化合物が挙げられる。
ビスフェノールA型エポキシ化合物としては、例えばjER828、jER1001、jER1002、jER1003、jER1004、jER1007、jER1010(いずれも商品名、三菱化学(株)製)、エポトートYD−128(東都化成(株)製)、DER−331、DER−332、DER−324(いずれも商品名、TheDowChemicalCompany製)、エピクロン840、エピクロン850、エピクロン1050(いずれも商品名、DIC(株)製)、エポミックR−140、エポミックR−301、およびエポミックR−304(いずれも商品名、三井化学(社)製)が挙げられる。
ビスフェノールF型エポキシ化合物としては、例えばjER806、jER807、jER4004P(いずれも商品名、三菱化学(株)製)、エポトートYDF−170、エポトートYDF−175S、エポトートYDF−2001(いずれも商品名、東都化成(株)製)、DER−354(商品名、ダウ・ケミカル社製)、エピクロン830、およびエピクロン835(いずれも商品名、DIC(株)製)が挙げられる。
ビスフェノール型エポキシ化合物としては、例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンのエポキシ化物が挙げられる。
水素化ビスフェノール−A型エポキシ化合物としては、例えばサントートST−3000(商品名、東都化成(株)製)、リカレジンHBE−100(商品名、新日本理化(株)製)、およびデナコールEX−252(商品名、ナガセケムテックス(株)製)が挙げられる。
水素化ビスフェノール型エポキシ化合物としては、例えば水素化2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンのエポキシ化物が挙げられる。
臭素化ビスフェノール−A型エポキシ化合物としては、例えばjER5050、jER5051(いずれも商品名、三菱化学(株)製)、エポトートYDB−360、エポトートYDB−400(いずれも商品名、東都化成(株)製)、DER−530、DER−538(いずれも商品名、TheDowChemicalCompany製)、エピクロン152、およびエピクロン153(いずれも商品名、DIC(株)製)が挙げられる。
フェノールノボラック型エポキシ化合物としては、例えばjER152、jER154(いずれも商品名、三菱化学(株)製)、YDPN−638(商品名、東都化成社製)、DEN431、DEN438(いずれも商品名、TheDowChemicalCompany製)、エピクロンN−770(商品名、DIC(株)製)、EPPN−201、およびEPPN−202(いずれも商品名、日本化薬(株)製)が挙げられる。
クレゾールノボラック型エポキシ化合物としては、例えばjER180S75(商品名、三菱化学(株)製)、YDCN−701、YDCN−702(いずれも商品名、東都化成社製)、エピクロンN−665、エピクロンN−695(いずれも商品名、DIC(株)製)、EOCN−102S、EOCN−103S、EOCN−104S、EOCN−1020、EOCN−1025、およびEOCN−1027(いずれも商品名、日本化薬(株)製)が挙げられる。
ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物としては、例えばjER157S70(商品名、三菱化学(株)製)、およびエピクロンN−880(商品名、DIC(株)製)が挙げられる。
ナフタレン骨格含有エポキシ化合物としては、例えばエピクロンHP−4032、エピクロンHP−4700、エピクロンHP−4770(いずれも商品名、DIC(株)製)、およびNC−7000(商品名、日本化薬社製)が挙げられる。
芳香族ポリグリシジルエーテル化合物としては、例えばハイドロキノンジグリシジルエーテル(下記式EP−1)、カテコールジグリシジルエーテル(下記式EP−2)、レゾルシノールジグリシジルエーテル(下記式EP−3)、2−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−2−[4−[1,1−ビス[4−([2,3−エポキシプロポキシ]フェニル)]エチル]フェニル]プロパン(下記式EP−4)、トリス(4−グリシジルオキシフェニル)メタン(下記式EP−5)、jER1031S、jER1032H60(いずれも商品名、三菱化学(株)製)、TACTIX−742(TheDowChemicalCompany製)、デナコールEX−201(商品名、ナガセケムテックス(株)製)、DPPN−503、DPPN−502H、DPPN−501H、NC6000(いずれも商品名、日本化薬(株)製)、テクモアVG3101L(商品名、三井化学(株)製)、下記式EP−6で表される化合物、および下記式EP−7で表される化合物が挙げられる。
ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ化合物としては、例えばTACTIX−556(商品名、The Dow Chemical Company製)、およびエピクロンHP−7200(DIC(株)製)が挙げられる。
脂環式ジグリシジルエーテル化合物としては、例えばシクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル化合物、およびリカレジンDME−100(商品名、新日本理化(株)製)が挙げられる。
脂肪族ポリグリシジルエーテル化合物としては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル(下記式EP−8)、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル(下記式EP−9)、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル(下記式EP−10)、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル(下記式EP−11)、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル(下記式EP−12)、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル(下記式EP−13)、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(下記式EP−14)、ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル(下記式EP−15)、デナコールEX−810、デナコールEX−851、デナコールEX−8301、デナコールEX−911、デナコールEX−920、デナコールEX−931、デナコールEX−211、デナコールEX−212、デナコールEX−313(いずれも商品名、ナガセケムテックス(株)製)、DD−503((株)ADEKA製)、リカレジンW−100(商品名、新日本理化(株)製)、1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール(下記式EP−16)、グリセリンポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、デナコールEX−313、デナコールEX−611、デナコールEX−321、およびデナコールEX−411(いずれも商品名、ナガセケムテックス(株)製)が挙げられる。
ポリサルファイド型ジグリシジルエーテル化合物としては、例えばFLDP−50、およびFLDP−60(いずれも商品名、東レチオコール(株)製)が挙げられる。
ビフェノール型エポキシ化合物としては、例えばYX−4000、YL−6121H(いずれも商品名、三菱化学(株)製)、NC−3000P、およびNC−3000S(いずれも商品名、日本化薬(株)製)が挙げられる。
ジグリシジルエステル化合物としては、例えばジグリシジルテレフタレート(下記式EP−17)、ジグリシジルフタレート(下記式EP−18)、ビス(2−メチルオキシラニルメチル)フタレート(下記式EP−19)、ジグリシジルヘキサヒドロフタレート(下記式EP−20)、下記式EP−21で表される化合物、下記式EP−22で表される化合物、および下記式EP−23で表される化合物が挙げられる。
グリシジルエステルエポキシ化合物としては、例えばjER871、jER872(いずれも商品名、三菱化学(株)製)、エピクロン200、エピクロン400(いずれも商品名、DIC(株)製)、デナコールEX−711、およびデナコールEX−721(いずれも商品名、ナガセケムテックス(株)製)が挙げられる。
ポリグリシジルアミン化合物としては、例えばN,N−ジグリシジルアニリン(下記式EP−24)、N,N−ジグリシジル−o−トルイジン(下記式EP−25)、N,N−ジグリシジル−m−トルイジン(下記式EP−26)、N,N−ジグリシジル−2,4,6−トリブロモアニリン(下記式EP−27)、3−(N,N−ジグリシジル)アミノプロピルトリメトキシシラン(下記式EP−28)、N,N,O−トリグリシジル−p−アミノフェノール(下記式EP−29)、N,N,O−トリグリシジル−m−アミノフェノール(下記式EP−30)、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(下記式EP−31)、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン(TETRAD−X(商品名、三菱ガス化学(株)製)、下記式EP−32)、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン(TETRAD−C(商品名、三菱ガス化学(株)製)、下記式EP−33)、1,4−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン(下記式EP−34)、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノ)シクロヘキサン(下記式EP−35)、1,4−ビス(N,N−ジグリシジルアミノ)シクロヘキサン(下記式EP−36)、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノ)ベンゼン(下記式EP−37)、1,4−ビス(N,N−ジグリシジルアミノ)ベンゼン(下記式EP−38)、2,6−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(下記式EP−39)、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン(下記式EP−40)、2,2’−ジメチル−(N,N,N’,N’−テトラグリシジル)−4,4’−ジアミノビフェニル(下記式EP−41)、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(下記式EP−42)、1,3,5−トリス(4−(N,N−ジグリシジル)アミノフェノキシ)ベンゼン(下記式EP−43)、2,4,4’−トリス(N,N−ジグリシジルアミノ)ジフェニルエーテル(下記式EP−44)、トリス(4−(N,N−ジグリシジル)アミノフェニル)メタン(下記式EP−45)、3,4,3’,4’−テトラキス(N,N−ジグリシジルアミノ)ビフェニル(下記式EP−46)、3,4,3’,4’−テトラキス(N,N−ジグリシジルアミノ)ジフェニルエーテル(下記式EP−47)、下記式EP−48で表される化合物、および下記式EP−49で表される化合物が挙げられる。
オキシラニルを有するモノマーの単独重合体としては、例えばポリグリシジルメタクリレートが挙げられる。オキシラニルを有するモノマーの共重合体としては、例えばN−フェニルマレイミド−グリシジルメタクリレート共重合体、N−シクロヘキシルマレイミド−グリシジルメタクリレート共重合体、ベンジルメタクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、ブチルメタクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、およびスチレン−グリシジルメタクリレート共重合体が挙げられる。
オキシラニルを有するモノマーとしては、例えばグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、およびメチルグリシジル(メタ)アクリレートが挙げられる。
オキシラニルを有するモノマーの共重合体におけるオキシラニルを有するモノマー以外の他のモノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、クロルメチルスチレン、(3−エチル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、N−シクロヘキシルマレイミド、およびN−フェニルマレイミドが挙げられる。
グリシジルイソシアヌレートとしては、例えば1,3,5−トリグリシジル−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン(下記式EP−50)、1,3−ジグリシジル−5−アリル−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン(下記式EP−51)、およびグリシジルイソシアヌレート型エポキシ樹脂が挙げられる。
鎖状脂肪族型エポキシ化合物としては、例えばエポキシ化ポリブタジエン、およびエポリードPB3600(商品名、(株)ダイセル製)が挙げられる。
環状脂肪族型エポキシ化合物としては、例えば3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート(セロキサイド2021商品名、((株)ダイセル製)、下記式EP−52)、2−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−2’−メチル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート(下記式EP−53)、2,3−エポキシシクロペンタン−2’,3’−エポキシシクロペンタンエーテル(下記式EP−54)、ε−カプロラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキレート、1,2:8,9−ジエポキシリモネン(セロキサイド3000(商品名、(株)ダイセル製)、下記式EP−55)、下記式EP−56で表される化合物、CY−175、CY−177、CY−179(いずれも商品名、TheCiba-GeigyChemicalCorp.製(商品名、ハンツマン・ジャパン(株)から入手できる。))、EHPD−3150(商品名、(株)ダイセル製)、および環状脂肪族型エポキシ樹脂が挙げられる。
エポキシ化合物は、ポリグリシジルアミン化合物、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、および環状脂肪族型エポキシ化合物の一以上であることが好ましく、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、商品名「テクモアVG3101L」、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、N−フェニルマレイミド−グリシジルメタクリレート共重合体、N,N,O−トリグリシジル−p−アミノフェノール、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、およびクレゾールノボラック型エポキシ化合物の一以上であることが好ましい。
また例えば、本発明の液晶配向剤は各種添加剤をさらに含有していてもよい。各種添加剤としては、例えばポリアミック酸およびその誘導体以外の高分子化合物、および低分子化合物が挙げられ、それぞれの目的に応じて選択して使用することができる。
例えば、前記高分子化合物としては、有機溶媒に可溶性の高分子化合物が挙げられる。このような高分子化合物を本発明の液晶配向剤に添加することは、形成される液晶配向膜の電気特性や配向性を制御する観点から好ましい。該高分子化合物としては、例えばポリアミド、ポリウレタン、ポリウレア、ポリエステル、ポリエポキサイド、ポリエステルポリオール、シリコーン変性ポリウレタン、およびシリコーン変性ポリエステルが挙げられる。
また、前記低分子化合物としては、例えば1)塗布性の向上を望むときにはかかる目的に沿った界面活性剤、2)帯電防止の向上を必要とするときは帯電防止剤、3)基板との密着性の向上を望むときにはシランカップリング剤やチタン系のカップリング剤、また、4)低温でイミド化を進行させる場合はイミド化触媒、が挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、パラアミノフェニルトリメトキシシラン、パラアミノフェニルトリエトキシシラン、メタアミノフェニルトリメトキシシラン、メタアミノフェニルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロピルアミン、およびN,N’−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミンが挙げられる。好ましいシランカップリング剤は3−アミノプロピルトリエトキシシランである。
イミド化触媒としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン等の脂肪族アミン類;N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、メチル置換アニリン、ヒドロキシ置換アニリン等の芳香族アミン類;ピリジン、メチル置換ピリジン、ヒドロキシ置換ピリジン、キノリン、メチル置換キノリン、ヒドロキシ置換キノリン、イソキノリン、メチル置換イソキノリン、ヒドロキシ置換イソキノリン、イミダゾール、メチル置換イミダゾール、ヒドロキシ置換イミダゾール等の環式アミン類が挙げられる。前記イミド化触媒は、N,N−ジメチルアニリン、o−,m−,p−ヒドロキシアニリン、o−,m−,p−ヒドロキシピリジン、およびイソキノリンから選ばれる1種または2種以上であることが好ましい。
シランカップリング剤の添加量は、通常、ポリアミック酸またはその誘導体の総重量の0〜20重量%であり、0.1〜10重量%であることが好ましい。
イミド化触媒の添加量は、通常、ポリアミック酸またはその誘導体のカルボニル基に対して0.01〜5等量であり、0.05〜3等量であることが好ましい。
その他の添加剤の添加量は、その用途に応じて異なるが、通常、ポリアミック酸またはその誘導体の総重量の0〜100重量%であり、0.1〜50重量%であることが好ましい。
本発明のポリアミック酸またはその誘導体は、ポリイミドの膜の形成に用いられる公知のポリアミック酸またはその誘導体と同様に製造することができる。テトラカルボン酸二無水物の総仕込み量は、ジアミンの総モル数とほぼ等モル(モル比0.9〜1.1程度)とすることが好ましい。
本発明のポリアミック酸またはその誘導体の分子量は、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、7,000〜500,000であることが好ましく、10,000〜200,000であることがより好ましい。前記ポリアミック酸またはその誘導体の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法による測定から求めることができる。
本発明のポリアミック酸またはその誘導体は、多量の貧溶剤で沈殿させて得られる固形分をIR、NMRで分析することによりその存在を確認することができる。またKOHやNaOH等の強アルカリの水溶液による前記ポリアミック酸またはその誘導体の分解物の有機溶剤による抽出物をGC、HPLCもしくはGC−MSで分析することにより、使用されているモノマーを確認することができる。
また例えば、本発明の液晶配向剤は、液晶配向剤の塗布性や前記ポリアミック酸またはその誘導体の濃度の調整の観点から、溶剤をさらに含有していてもよい。前記溶剤は、高分子成分を溶解する能力を持った溶剤であれば格別制限なく適用可能である。前記溶剤は、ポリアミック酸、可溶性ポリイミド等の高分子成分の製造工程や用途面で通常使用されている溶剤を広く含み、使用目的に応じて、適宜選択できる。前記溶剤は1種でも2種以上の混合溶剤であってもよい。
溶剤としては、前記ポリアミック酸またはその誘導体の親溶剤や、塗布性改善を目的とした他の溶剤が挙げられる。
ポリアミック酸またはその誘導体に対し親溶剤である非プロトン性極性有機溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、N−メチルプロピオンアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、ジエチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン等のラクトンが挙げられる。
塗布性改善等を目的とした他の溶剤の例としては、乳酸アルキル、3−メチル−3−メトキシブタノール、テトラリン、イソホロン、エチレングリコールモノブチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のジエチレングリコールモノアルキルエーテル、エチレングリコールモノアルキルまたはフェニルアセテート、トリエチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル、マロン酸ジエチル等のマロン酸ジアルキル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のジプロピレングリコールモノアルキルエーテル、これらアセテート類等のエステル化合物が挙げられる。
これらの中で、前記溶剤は、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、γ−ブチロラクトン、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、およびジプロピレングリコールモノメチルエーテルが特に好ましい。
本発明の配向剤中のポリアミック酸の濃度は0.1〜40重量%であることが好ましい。この配向剤を基板に塗布するときには、膜厚の調整のために、含有されているポリアミック酸を予め溶剤により希釈する操作が必要とされることがある。
本発明の配向剤における固形分濃度は特に限定されるものではなく、下記の種々の塗布法に合わせ最適な値を選べばよい。通常、塗布時のムラやピンホール等を抑えるため、ワニス重量に対し、好ましくは0.1〜30重量%、より好ましくは1〜10重量%である。
本発明の液晶配向剤の粘度は、塗布する方法、ポリアミック酸またはその誘導体の濃度、使用するポリアミック酸またはその誘導体の種類、溶剤の種類と割合によって好ましい範囲が異なる。例えば、印刷機による塗布の場合は5〜100mPa・s(より好ましくは10〜80mPa・s)である。5mPa・sより小さいと十分な膜厚を得ることが難しくなり、100mPa・sを超えると印刷ムラが大きくなることがある。スピンコートによる塗布の場合は5〜200mPa・s(より好ましくは10〜100mPa・s)が適している。インクジェット塗布装置を用いて塗布する場合は5〜50mPa・s(より好ましくは5〜20mPa・s)が適している。液晶配向剤の粘度は回転粘度測定法により測定され、例えば回転粘度計(東機産業製TVE−20L型)を用いて測定(測定温度:25℃)される。
本発明の液晶配向膜について、詳細に説明する。本発明の液晶配向膜は、前述した本発明の液晶配向剤の塗膜を加熱することによって形成される膜である。本発明の液晶配向膜は、液晶配向剤から液晶配向膜を作製する通常の方法によって得ることができる。例えば本発明の液晶配向膜は、本発明の液晶配向剤の塗膜を形成する工程と、加熱乾燥する工程と、加熱焼成する工程を経ることによって得ることができる。本発明の液晶配向膜については、必要に応じて後述の通り、加熱乾燥工程、加熱焼成工程を経て得られる膜をラビング処理して異方性を付与してもよい。または、必要に応じて、塗膜工程、加熱乾燥工程の後に光を照射して、または加熱焼成工程の後に光を照射して異方性を付与してもよい。またラビング処理をしないVA用液晶配向膜としても使用してもよい。
塗膜は、通常の液晶配向膜の作製と同様に、液晶表示素子における基板に本発明の液晶配向剤を塗布することによって形成することができる。基板には、ITO(IndiumTinOxide)、IZO(In2O3−ZnO)、IGZO(In−Ga−ZnO4)電極等の電極やカラーフィルタ等が設けられていてもよいガラス製の基板が挙げられる。
液晶配向剤を基板に塗布する方法としてはスピンナー法、印刷法、ディッピング法、滴下法、インクジェット法等が一般に知られている。これらの方法は本発明においても同様に適用可能である。
前記加熱乾燥工程は、オーブンまたは赤外炉の中で加熱処理する方法、ホットプレート上で加熱処理する方法等が一般に知られている。加熱乾燥工程は溶剤の蒸発が可能な範囲内の温度で実施することが好ましく、加熱焼成工程における温度に対して比較的低い温度で実施することがより好ましい。具体的には加熱乾燥温度は30℃〜150℃の範囲であること、さらには50℃〜120℃の範囲であることが好ましい。
前記加熱焼成工程は、前記ポリアミック酸またはその誘導体が脱水・閉環反応を呈するのに必要な条件で行うことができる。前記塗膜の焼成は、オーブンまたは赤外炉の中で加熱処理する方法、ホットプレート上で加熱処理する方法等が一般に知られている。これらの方法も本発明において同様に適用可能である。一般に100〜300℃程度の温度で1分間〜3時間行うことが好ましく、120〜280℃がより好ましく、150〜250℃がさらに好ましい。
本発明の液晶配向膜の形成方法において、液晶を水平および/または垂直方向に対して一方向に配向させるために、配向膜へ異方性を付与する手段として、ラビング法や光配向法など公知の形成方法を好適に用いることができる。特に光配向法を好適に用いることができる。
ラビング法を用いた本発明の液晶配向膜は、本発明の液晶配向剤を基板に塗布する工程と、配向剤を塗布した基板を加熱乾燥する工程と、その膜を加熱焼成する工程と、膜をラビング処理する工程とを経て形成することができる。
ラビング処理は、通常の液晶配向膜の配向処理のためのラビング処理と同様に行うことができ、本発明の液晶配向膜において十分なリタデーションが得られる条件であればよい。好ましい条件は、毛足押し込み量0.2〜0.8mm、ステージ移動速度5〜250mm/sec、ローラー回転速度500〜2,000rpmである。
光配向法による本発明の液晶配向膜の形成方法について、詳細に説明する。光配向法を用いた本発明の液晶配向膜は、塗膜を加熱乾燥した後、放射線の直線偏光または無偏光を照射することにより、塗膜に異方性を付与し、その膜を加熱焼成することにより形成することができる。または、塗膜を加熱乾燥し、加熱焼成した後に、放射線の直線偏光または無偏光を照射することにより形成する事ができる。配向性の点から、放射線の照射工程は加熱焼成工程前に行うのが好ましい。
さらに、液晶配向膜の液晶配向能を上げるために、塗膜を加熱しながら放射線の直線偏光または無偏光を照射することもできる。放射線の照射は、塗膜を加熱乾燥する工程、または加熱焼成する工程で行っても良いし、加熱乾燥工程と加熱焼成工程の間に行っても良い。該工程における加熱乾燥温度は、30℃〜150℃の範囲であること、さらには50℃〜120℃の範囲であることが好ましい。また該工程における加熱焼成温度は、30℃〜300℃の範囲であること、さらには50℃〜250℃の範囲であることが好ましい。
放射線としては、例えば150〜800nmの波長の光を含む紫外線または可視光を用いることができるが、300〜400nmの光を含む紫外線が好ましい。また、直線偏光または無偏光を用いることができる。これらの光は、前記塗膜に液晶配向能を付与することができる光であれば特に限定されないが、液晶に対して強い配向規制力を発現させたい場合、直線偏光が好ましい。
本発明の液晶配向膜は、低エネルギーの光照射でも高い液晶配向能を示すことができる。前記放射線照射工程における直線偏光の照射量は0.05〜20J/cm2であることが好ましく、0.5〜10J/cm2がより好ましい。また直線偏光の波長は200〜400nmであることが好ましく、300〜400nmであることがより好ましい。直線偏光の膜表面に対する照射角度は特に限定されないが、液晶に対する強い配向規制力を発現させたい場合、膜表面に対してなるべく垂直であることが配向処理時間短縮の観点から好ましい。また、本発明の液晶配向膜は、直線偏光を照射することにより、直線偏光の偏光方向に対して垂直な方向に液晶を配向させることができる。
プレチルト角を発現させたい場合に前記膜に照射する光は、前述同様直線偏光であっても無偏光であってもよい。プレチルト角を発現させたい場合に前記膜に照射される光の照射量は0.05〜20J/cm2であることが好ましく、0.5〜10J/cm2が特に好ましく、その波長は250〜400nmであることが好ましく、300〜380nmが特に好ましい。プレチルト角を発現させたい場合に前記膜に照射する光の前記膜表面に対する照射角度は特に限定されないが、30〜60度であることが配向処理時間短縮の観点から好ましい。
放射線の直線偏光または無偏光を照射する工程に使用する光源には、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、Deep UVランプ、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、ハイパワーメタルハライドランプ、キセノンランプ、水銀キセノンランプ、エキシマランプ、KrFエキシマレーザー、蛍光ランプ、LEDランプ、ナトリウムランプ、マイクロウェーブ励起無電極ランプ、などを制限なく用いることができる。
本発明の液晶配向膜は、前述した工程以外の他の工程をさらに含む方法によって好適に得られる。例えば、本発明の液晶配向膜は焼成または放射線照射後の膜を洗浄液で洗浄する工程は必須としないが、他の工程の都合で洗浄工程を設けることができる。
洗浄液による洗浄方法としては、ブラッシング、ジェットスプレー、蒸気洗浄または超音波洗浄等が挙げられる。これらの方法は単独で行ってもよいし、併用してもよい。洗浄液としては純水または、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の各種アルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン等のハロゲン系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類を用いることができるが、これらに限定されるものではない。もちろん、これらの洗浄液は十分に精製された不純物の少ないものが用いられる。このような洗浄方法は、本発明の液晶配向膜の形成における前記洗浄工程にも適用することができる。
本発明の液晶配向膜の液晶配向能を高めるために、加熱焼成工程の前後、ラビング工程の前後、または、偏光または無偏光の放射線照射の前後に、熱や光によるアニール処理を用いることができる。該アニール処理において、アニール温度が30〜180℃、好ましくは50〜150℃であり、時間は1分〜2時間が好ましい。また、アニール処理に使用するアニール光には、UVランプ、蛍光ランプ、LEDランプなどが挙げられ、る。光の照射量は0.3〜10J/cm2であることが好ましい。
本発明の液晶配向膜の膜厚は、特に限定されないが、10〜300nmであることが好ましく、30〜150nmであることがより好ましい。本発明の液晶配向膜の膜厚は、段差計やエリプソメータ等の公知の膜厚測定装置によって測定することができる。
本発明の液晶配向膜は特に大きな配向の異方性を持つことを特徴とする。このような異方性の大きさは特開2005−275364等に記載の偏光IRを用いた方法で評価する事ができる。また以下の実施例に示すようにエリプソメトリーを用いた方法によっても評価することができる。詳しくは、分光エリプソメータによって液晶配向膜のリタデーション値を測定することができる。膜のリタデーション値はポリマー主鎖の配向度に比例して大きくなる。すなわち、大きなリタデーション値を持つものは、大きな配向度を持ち、液晶配向膜として使用した場合、より大きな異方性を持つ配向膜が液晶組成物に対し大きな配向規制力を持つと考えられる。
本発明の液晶配向膜は着色が少なく、透過率が高いことを特徴とする。透過率は、紫外可視分光高度計を用いて評価することができる。良好な表示特性を示すには、380nm〜780nmの吸光度の平均値から算出する透過率が85%以上であることが好ましく、87%以上であることがより好ましい。
本発明の液晶配向膜は横電界方式の液晶表示素子に好適に用いることができる。横電界方式の液晶表示素子に用いる場合、Pt角が小さいほど、また液晶配向能が高いほど暗状態での黒表示レベルは高くなり、コントラストが向上する。Pt角は0.1°以下が好ましい。
本発明の配向膜は、液晶ディスプレイ用の液晶組成物の配向用途以外に、光学補償材やその他すべての液晶材料の配向制御に用いることができる。また本発明の配向膜は大きな異方性を有するので、単独で光学補償材用途に使用することができる。
本発明の液晶表示素子について、詳細に説明する。
本発明は、対向配置されている一対の基板と、前記一対の基板それぞれの対向している面の一方または両方に形成されている電極と、前記一対の基板それぞれの対向している面に形成された液晶配向膜と、前記一対の基板間に形成された液晶層とを有する液晶表示素子において、前記液晶配向膜が本発明の配向膜である液晶表示素子を提供する。
前記電極は、基板の一面に形成される電極であれば特に限定されない。このような電極には、例えばITOや金属の蒸着膜等が挙げられる。また電極は、基板の一方の面の全面に形成されていてもよいし、例えばパターン化されている所望の形状に形成されていてもよい。電極の前記所望の形状には、例えば櫛型またはジグザグ構造等が挙げられる。電極は、一対の基板のうちの一方の基板に形成されていてもよいし、両方の基板に形成されていてもよい。電極の形成の形態は液晶表示素子の種類に応じて異なり、例えばIPS型液晶表示素子の場合は前記一対の基板の一方に電極が配置され、その他の液晶表示素子の場合は前記一対の基板の双方に電極が配置される。前記基板または電極の上に前記液晶配向膜が形成される。
前記液晶層は、液晶配向膜が形成された面が対向している前記一対の基板によって液晶組成物が挟持される形で形成される。液晶層の形成では、微粒子や樹脂シート等の、前記一対の基板の間に介在して適当な間隔を形成するスペーサを必要に応じて用いることができる。
液晶組成物には、特に制限はなく、誘電率異方性が正または負の各種の液晶組成物を用いることができる。誘電率異方性が正の好ましい液晶組成物には、特許3086228、特許2635435、特表平5−501735、特開平8−157826、特開平8−231960、特開平9−241644(EP885272A1)、特開平9−302346(EP806466A1)、特開平8−199168(EP722998A1)、特開平9−235552、特開平9−255956、特開平9−241643(EP885271A1)、特開平10−204016(EP844229A1)、特開平10−204436、特開平10−231482、特開2000−087040、特開2001−48822等に開示されている液晶組成物が挙げられる。
前記負の誘電率異方性を有する液晶組成物の好ましい例として、特開昭57−114532、特開平2−4725、特開平4−224885、特開平8−40953、特開平8−104869、特開平10−168076、特開平10−168453、特開平10−236989、特開平10−236990、特開平10−236992、特開平10−236993、特開平10−236994、特開平10−237000、特開平10−237004、特開平10−237024、特開平10−237035、特開平10−237075、特開平10−237076、特開平10−237448(EP967261A1)、特開平10−287874、特開平10−287875、特開平10−291945、特開平11−029581、特開平11−080049、特開2000−256307、特開2001−019965、特開2001−072626、特開2001−192657、特開2010−037428、国際公開第2011/024666、国際公開2010/072370、特表2010−537010、特開2012−077201、特開2009−084362等に開示されている液晶組成物が挙げられる。
また例えば、本発明の素子に用いる液晶組成物は、例えば配向性を向上させる観点から、添加物をさらに添加しても良い。このような添加物は、光重合性モノマー、光学活性な化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、色素、消泡剤、重合開始剤、重合禁止剤などである。
以下、本発明を実施例により説明する。なお、実施例において用いた評価法および化合物は次の通りである。
<評価法>
1.粘度
粘度計(東機産業社製、TV−22)を用いて、25℃で測定した。
2.重量平均分子量(Mw)
ポリアミック酸の重量平均分子量は、2695セパレーションモジュール・2414示差屈折計(Waters製)を用いてGPC法により測定し、ポリスチレン換算することにより求めた。得られたポリアミック酸をリン酸−DMF混合溶液(リン酸/DMF=0.6/100:重量比)で、ポリアミック酸濃度が約2重量%になるように希釈した。カラムはHSPgel RT MB−M(Waters製)を使用し、前記混合溶液を展開剤として、カラム温度50℃、流速0.40mL/minの条件で測定を行った。標準ポリスチレンは東ソー(株)製TSK標準ポリスチレンを用いた。
3.配向膜の膜厚測定
分光エリプソメータM−2000U(J. A. Woollam Co. Inc.製)を使用して求めた。
4.プレチルト角測定
クリスタルローテーション法に準拠し測定した。
5.電圧保持率
「水嶋他、第14回液晶討論会予稿集 p78(1988)」に記載の方法で行った。測定は、波高±5Vの矩形波をセルに印加して行った。測定は60℃で行った。この値は、印加した電圧がフレーム周期後どの程度保持されているかを示す指標であり、この値が100%ならば全ての電荷が保持されていることを示す。
6.液晶中のイオン量測定(イオン密度)
応用物理、第65巻、第10号、1065(1996)に記載の方法に従い、東陽テクニカ社製、液晶物性測定システム6254型を用いて測定した。周波数0.01Hzの三角波を用い、±10Vの電圧範囲、温度60℃で測定した(電極の面積は1cm2)。イオン密度が大きいとイオン性不純物による焼き付き等の不具合が発生しやすい。即ち、イオン密度は焼き付き発生を予測する指標となる物性値である。
7.残留DC(RDC)
特開2012−193167に記載の方法に従って、体積抵抗値を測定した。この体積抵抗値が小さい方が、残留DCが小さいと言うことができる。
<テトラカルボン酸二無水物>
酸二無水物(AN−1−1):1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物
酸二無水物(AN−1−2,m=8):3,3’−(オクタン−1,8−ジイル)ビス(ジヒドロフラン−2,5−ジオン)
酸二無水物(PAN−9,m=4):5,5’−(オクタ−1,7−ジイン−1,8−ジイル)ビス(イソベンゾフラン−1,3−ジオン)
酸二無水物(AN−1−13):エチレンジアミン四酢酸二無水物
酸二無水物(AN−2−1):1,2,3,4,−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物
酸二無水物(AN−3−2):ピロメリット酸二無水物
酸二無水物(AN−7−2):2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物
<ジアミンおよびジヒドラジド>
ジアミン(1−1):t−ブチル(2,5−ジアミノフェニル)カルバメート
ジアミン(1−4):t−ブチル(2,4−ジアミノフェニル)カルバメート
ジアミン(DI−4−1):1,4−フェニレンジアミン
ジアミン(DI−5−1,m=1):4,4’−ジアミノジフェニルメタン
ジアミン(DI−5−1,m=2):1,2−(4,4’−ジアミノジフェニル)エタン
ジアミン(DI−5−1,m=4):1,4−(4,4’−ジアミノジフェニル)ブタン
ジアミン(DI−7−3,m=3,n=1):1,3−ビス(4−((4−アミノフェニル)メチル)フェニル)プロパン
ジアミン(DI−7−3,m=2,n=2):1,2−(4,4’−ビス(2−(4−アミノフェニル)エチル)ジフェニルエタン
ジアミン(PDI−7−a):4,4’−ジアミノアゾベンゼン
ジアミン(I):下記式(I)で表されるジアミン
ジアミン(II):下記式(II)で表されるジアミン
<溶剤>
N−メチル−2−ピロリドン:NMP
ブチルセロソルブ(エチレングリコールモノブチルエーテル):BC
γ−ブチロラクトン:GBL
<添加剤>
添加剤(Ad2):N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン
[合成例1]化合物(1−1)の合成
<第1段階;Boc基の導入>
50mL3つ口フラスコに、4−ニトロ−o−フェニレンジアミン10g(65mmol)およびトリエチルアミン18.1ml(131mmol)をDMF10ml中に溶解し、ジ−t−ブトキシジカーボネート14.3g(66mmol)を加え、80℃で3時間反応させた。反応液を冷却し、酢酸エチル/純水で分液操作を行った。有機層を純水で2回洗浄後、無水MgSO4で乾燥した。溶剤を減圧留去した後、残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:酢酸エチル=1:1(容量比))で精製することにより、目的物を得た。0.96g(収率5.8%)。
<第2段階;化合物(1−1)の合成>
100mLナスフラスコに、上記の第1段階で合成したニトロ化合物0.90g(65mmol)および5%Pd/C90mgを入れ、THF中、水素添加反応を行った。触媒をろ別し、溶媒を減圧留去した後、残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:酢酸エチル=1:1(容量比))で精製することにより、目的物を得た。0.56g(収率79%)。
融点;138.7−141.0℃
1H−NMR: 7.09(brs,1H,NHBoc), 6.67(m(brs+d),2H,aromatic H), 6.37(dd,1H,d=10,2.5Hz), 3.23(brs,4H,NH2), 1.51(s、9H、t−Bu).
[合成例2]化合物(1−2)の合成
<第1段階;Boc基の導入>
50mL3つ口フラスコに、2,4−ジニトロアニリン8.0g(44mmol)および4−(N,N’−ジメチルアミノ)ピリジン1.1g(8.7mmol)をTHF24ml中に溶解し、80℃でジ−t−ブトキシジカーボネート10.5g(48mmol)のTHF溶液(10ml)を加え、3時間反応させた。反応後反応液を冷却し、酢酸エチル/純水で分液操作を行った。有機層を純水で2回洗浄後、無水MgSO4で乾燥し、ろ過した。溶剤を減圧留去した後、残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:酢酸エチル=10:1(容量比))で精製することにより、目的物を得る。9.5g(収率77%)。
<第2段階;化合物(1−2)の合成>
100mLナスフラスコに、上記の第1段階で合成したニトロ化合物9.0g(32mmol)、5%Pd/C90mgを入れ、THF中、水素添加反応を行った。触媒をろ別し、溶媒を減圧留去した後、残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:酢酸エチル=1:1(容量比))で精製することにより、目的物を得る。7.1g(収率95%)。
[実施例1]
<ポリアミック酸の合成>
攪拌羽根、温度計を取り付けた3つ口フラスコに実施例1で合成した化合物(1−1)0.0901g、化合物(PDI−7−a)0.7705g、化合物(AN−1−2,m=8)1.6394gを秤取り、そこにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)32.5gを加えた。室温で12時間攪拌した。そこにエチレングリコールモノブチルエーテル(BC)15gを加え、さらに2時間攪拌した。さらに60℃で6時間撹拌して、粘度が35mPa・secのポリアミック酸濃度5重量%の溶液を得た。この溶液をワニス1とする。このワニス中のポリアミック酸の重量平均分子量は68,000であった。
[実施例2〜12]
下記表1に示す通り、実施例1に記載の方法に準じて、ポリアミック酸濃度5重量%のワニスを得た。( )の表示は、各原料の総量を100モル%とした場合のモル%を表す。実施例1も表1中に再掲する。
[比較例1〜6]
下記表2に示す通り、実施例2に記載の方法に準じて配向膜形成用ポリマーとなるポリアミック酸濃度5重量%のワニスを得た。( )の表示は、各原料の総量を100モル%とした場合のモル%を表す。
[実施例13]
サンプル瓶にワニス2を1.0g計り取り、NMP/BC=1/1(重量比)を加え1.67gとし、ポリアミック酸濃度約3重量%に希釈した。片面にITO電極を設けた透明ガラス基板上に、このポリアミック酸溶液を滴下し、スピンナー法により塗布した(2,000rpm、15秒)。基板を80℃で1分間加熱し、溶剤を蒸発させた後、ウシオ電機(株)製マルチライトML−501C/Bを用い、基板に対して鉛直方向から、偏光板を介して紫外線の直線偏光を照射した。この時の露光エネルギーはウシオ電機(株)製紫外線積算光量計UIT−150(受光器:UVD−S365)を用いて光量を測定し、波長365nmで1.3±0.1J/cm
2になるよう、露光時間を調整した。光照射後の基板をオーブン中で210℃、15分間加熱処理し、膜厚約100nmの配向膜を得た。次に配向膜が形成された基板2枚を、配向膜が形成されている面を対向させ、かつ、対向する配向膜の間に液晶組成物を注入するための空隙を設けて貼り合わせた。この時、それぞれの配向膜に照射された直線偏光の偏光方向が平行になるようにした。このセルに下記に示すポジ型液晶組成物Aを注入し、セル厚7μmの液晶セル2(液晶表示素子)を作製した。
<ポジ型液晶組成物A>
物性値:NI 100.1℃; Δε 5.1; Δn 0.093; η 25.6mPa・s.
この液晶セル2を目視により観察したところ、液晶が注入口から放射状に並ぶいわゆる流動配向は全く観察されなかった。偏光顕微鏡をクロスニコル状態にし、液晶セル2を回転させると明瞭な明および暗状態が観察された。この液晶セル2のプレチルト角(以下、Pt角と略記することがある。)は0.0°であった。またVHR(電圧保持率)およびイオン密度は、99.5%(30Hz)、89.2%(0.3Hz)および17pCであった。
[実施例14、15]および[比較例7〜9]
実施例13に記載の方法に準じて、ワニス3、4およびA〜Cについても液晶セル3、4およびA〜Cを作製し、配向状態、VHRおよびイオン密度を測定した。測定結果を表3および表4に示す。実施例13も表3中に再掲する。
上記実施例13から15(特に実施例14)と比較例7または9を比較すると、本発明ジアミンを配向膜原料として用いる事により、液晶表示素子のVHR、イオン密度で表される電気特性を向上できる事が分かる。
<体積抵抗値の測定>
以下の表5に挙げるワニスから調整した薄膜の体積抵抗値を測定した。
実施例16と比較例10、11、12、(特に比較例10または11)、および実施例17と比較例13を比較する事により、本発明ジアミンを配向膜原料として用いる事により、体積抵抗値の小さい膜を得ることができる。したがって、本発明の配向膜を液晶表示素子に用いた場合、残留DCが小さく、焼付きの小さい素子を得ることができる。
<ポリマーブレンド>
[実施例18]
サンプル瓶にワニス1を0.2gおよびワニスaを0.8g秤取り、NMP/BC=1/1(重量比)を加え1.67gとして光配向膜形成ポリマーワニス:ベース用ポリマーワニス=2:8(重量比)のポリマーブレンドされたワニス1−aを得た。このワニス1−aをワニス2の代わりに用いた以外は、実施例13に準じた方法で、液晶セル1a(液晶表示素子)を作製した。この液晶セル1aを目視により観察したところ、流動配向は全く観察されなかった。偏光顕微鏡をクロスニコル状態にし、液晶セル1aを回転させると明瞭な明および暗状態が観察された。この液晶セル1aのプレチルト角(以下、Pt角と略記することがある。)は0.0°であった。またVHR(電圧保持率)およびイオン密度は、99.6%(30Hz)、90.4%(0.3Hz)および10pC以下であった。
[実施例19〜22]および[比較例14〜16]
ワニス1およびワニスb、ワニス1およびワニスc、ワニス3およびワニスa、ワニス4およびワニスa、ワニスAおよびワニスa、ワニスBおよびワニスa、並びにワニスCおよびワラスaの組み合わせで、実施例18に準じた方法でポリマーブレンドを行い、下記の表6および表7のワニス1−b、1−c、3−a、4−a、A−a、B−a、およびC−aを得た。これらのワニスそれぞれについて、実施例18に記載の方法に準じて、液晶セル1b、1c、3a、4a、Aa、Ba、およびCaを作製し、その特性を測定した。結果を表6および表7に示す。実施例18も表6中に再掲する。
ブレンドした2つのワニスの重量比は、すべて光配向膜形成ポリマーワニス:ベース用ポリマーワニス=2:8である。
<ラビング配向膜>
[実施例23]
実施例13に記載の方法に準じて、片面にITO電極を設けた透明ガラス基板上にワニス4を塗布し、基板を80℃で1分間加熱し、溶剤を蒸発させた。その後、基板をオーブン中で210℃、15分間加熱処理し、膜厚約100nmのポリイミド膜を得た。次に、このポリイミド膜をラビング処理した(押し込み;0.3mm、ステージ送り速度;60m/s、回転数;1000rpm、ラビング布;YA−18−R(レーヨン))。この配向膜を超純水中で5分間超音波洗浄してから、120℃のオーブン中で30分間乾燥した。配向膜を形成した面を内側にしてラビング方向が逆平行になるように2枚のガラス基板を対向配置させた後、7μmのギャップ剤を含んだエポキシ硬化剤でシールし、ギャップ7μmのアンチパラレルセルを作製した。このセルに、上記の液晶組成物Aを注入し、注入口を光硬化剤で封止した。次いで、110℃で30分間加熱処理を行い、液晶表示素子を作製した。このセルのプレチルト角は2.2°であり、電圧保持率は98.9%(30Hz)および87.8%(0.3Hz)であり、イオン密度は32pCであった。
[実施例24〜29]および[比較例17〜19]
実施例23に記載の方法に準じて、ワニス5〜9およびワニスD〜Fを用いて液晶セル5〜9およびD〜Fを作製し、Pt角、VHRおよびイオン密度を測定した。測定結果を表8および表9に示す。実施例23も表8中に再掲する。
*)エポキシ化合物であるN,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタンをポリマー重量に対して5重量%添加した。
実施例23〜29および比較例17、19を比較すると、本発明のジアミンを配向膜原料として用いる事により、液晶表示素子のVHR、イオン密度で表される電気特性を向上できる事が分かる。また比較例18と比べると、本発明ジアミンを配向膜原料として用いると、ラビング耐性が高い配向膜が得られる事が分かる。
[実施例30]
液晶組成物をポジ型液晶組成物Aから下記ネガ液晶組成物Bに代えた以外は、実施例13に記載の方法に準じて液晶セル1’を作製した。この液晶セル1’を目視により観察したところ、流動配向は全く観察されなかった。偏光顕微鏡をクロスニコル状態にし、液晶セル1’を回転させると明瞭な明および暗状態が観察された。この液晶セル1’のプレチルト角は0.0°であった。またVHR(電圧保持率)およびイオン密度は、99.0%(30Hz)、87.0%(0.3Hz)および80pCであった。
<ネガ型液晶組成物B>
物性値:NI 75.7℃; Δε −4.1; Δn 0.101; η 14.5mPa・s.
[実施例31および32]
実施例30に記載の方法に準じて、ワニス2および3についても液晶セル2’および3’を作製し、配向状態、VHRおよびイオン密度を測定した。測定結果を表10に示す。実施例30も表10中に再掲する。
液晶組成物をポジ型液晶組成物Aからネガ型液晶組成物Bに代えても、本発明からなる配向膜を備えた液晶表示素子は電気特性に優れていることが分かる。
<可溶性ポリイミド>
[実施例33]
攪拌羽根、温度計を取り付けた3つ口フラスコに化合物(1−1)0.6628g、化合物(DI−5−1,m=2)0.6302g、化合物(AN−1−1)0.3529g、化合物(AN−2−1)0.4657g、および化合物(AN−3−2)0.3885gを秤取り、そこにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)32.5gを加えた。室温で12時間攪拌した。そこに無水酢酸3.64gおよびピリジン2.82gを加え、100℃で1時間反応させた。反応液を室温まで冷却後、純水(500ml)に加え、再沈殿操作を行った。得られた沈殿を60℃の温水(100ml)で2回洗浄し、100℃で5時間真空乾燥させた。得られた沈殿0.5000gをNMP3.0gとγ−ブチロラクトン4.5gの混合溶媒に溶解し、BC2.0gを加えた。得られたポリイミド溶液の重量平均分子量は54,000であった。この溶液は−20℃で1週間保管しても沈殿は発生しなかった。
[比較例20および21]
実施例33に準じた方法で、下記の表11に示す組成のポリイミドを合成した。このポリイミドの溶剤への溶解性を以下の表11にまとめた。
上記実施例33と、比較例20または比較例21を比べると分かるように、本発明ジアミンをポリイミド原料として用いる事により、溶剤への溶解性が高いポリイミド溶液が得られる事が分かる。