JP6281220B2 - 二次電池用耐熱セパレータの製造方法 - Google Patents

二次電池用耐熱セパレータの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、セパレータ基材に耐熱層を高速、かつ均一に形成する二次電池用耐熱セパレータの製造方法に関するものである。
小型で軽量、且つエネルギー密度が高く、繰り返し充放電が可能なリチウムイオン二次電池は、環境対応からも今後の需要の拡大が見込まれている。リチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が大きく携帯電話やノート型パソコン等の分野で利用されているが、用途の拡大や発展に伴い、低抵抗化、大容量化等より一層の性能向上が要求されていると共に低コスト化も要求されている。
セパレータは、リチウムイオン二次電池の正極と負極の電気的短絡を防ぐ重要な機能を 担っており、セパレータの耐熱性を高めることは、電池の安全性を向上させる意味で重要である。近年、ポリエチレンなどの有機高分子セパレータ基材表面に耐熱性を有する粒子を含む耐熱層を形成することが行われている。
このような背景のもと、二次電池用耐熱セパレータを高速で製造することが求められており、例えば、特許文献1には、耐熱層表面400μm2における最大径が0.5μm以上5μm未満の凝集物を20個以上とすることで、耐熱セパレータが高速搬送にも耐え、ハンドリング性に優れることが開示されている。また、特許文献2には、セパレータの耐熱層の最表面に最大径が50μm以上1mm以下の凹部を0.1個/m2以上20個/m2以下の範囲で形成したセパレータは、高速で搬送しても、塗工ムラ、シワ、剥離が生じ難いことが開示されている。
特開2010−160939号公報 特開2013−69582号公報
しかしながら、特許文献1、特許文献2に記載の技術においては、セパレータの耐熱層の均一性が劣っており、耐熱層に薄い箇所があると、そこをリチウムイオンが局所的に通過してしまい、電池を長期使用しているとリチウムが析出し、電池の発熱の原因となっていた。
また、耐熱セパレータは、一見シワが無く製造されたように見えても、製造後しばらく保管しておくとシワが発生し、耐熱層が剥がれたり、割れたりして、耐熱層の均一性が損なわれるという問題があった。
本発明の目的は、シワが発生しない、均一な耐熱層を有するセパレータを高速で製造する耐熱セパレータの製造方法を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討の結果、最適な条件のセパレータ基材および耐熱粒子を含有する塗工剤を用い、最適な条件でセパレータ基材を搬送し、セパレータ基材に対して塗工剤を塗工することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、
<1>長尺状のセパレータ基材を一定方向に搬送しつつ、グラビアロールを用いて、搬送された前記セパレータ基材の少なくとも一面に耐熱粒子を含有する塗工剤を塗工して耐熱層を形成する耐熱層形成工程と、前記セパレータ基材上の耐熱層を乾燥させる乾燥工程と、を備える二次電池用耐熱セパレータの製造方法であって、前記セパレータ基材の、基材搬送方向の強度は、基材搬送方向の引張弾性率で、400MPa以上、2000MPa以下であり、前記セパレータ基材を搬送する速度は、20m/min以上であり、前記セパレータ基材を搬送する際の前記セパレータ基材の張力を10N/m以上、150N/m以下に制御することを特徴とする二次電池用耐熱セパレータの製造方法、
<2>前記乾燥工程におけるセパレータ基材の張力を、セパレータ基材の全搬送経路のうちで最も低く制御することを特徴とする<1>に記載の二次電池用耐熱セパレータの製造方法、
<3> 前記長尺状のセパレータ基材が巻き出されて、一定方向に搬送される二次電池用耐熱セパレータの製造方法であって、前記耐熱層形成工程時のセパレータ基材の張力は、前記セパレータ基材の巻き出し時のセパレータ基材の張力よりも高く制御されていることを特徴とする<1>または<2>に記載の二次電池用耐熱セパレータの製造方法、
<4> 耐熱層付セパレータ基材が巻き取られる二次電池用耐熱セパレータの製造方法であって、前記耐熱層付セパレータ基材の巻き取り時のセパレータ基材の張力は、前記乾燥工程後から前記耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前までのセパレータ基材の張力よりも高く制御されていることを特徴とする<1>〜<3>の何れかに記載の二次電池用耐熱セパレータの製造方法、
が提供される。
本発明によれば、高速でセパレータ基材に均一な耐熱層を形成する二次電池用耐熱セパレータの製造方法を提供することができる。また、得られた二次電池用耐熱セパレータは、ロール巻き取り後にシワが発生することが抑制されるため耐熱層の均一性を損なうことがない。
実施例に係る塗工装置の全体を示す構成図である。 実施例に係るグラビア塗工装置の構成を示す図である。
以下、本発明の二次電池用耐熱セパレータの製造方法について説明する。この製造方法においては、セパレータを構成するシート状基材である長尺状のセパレータ基材の少なくとも一面に対して耐熱粒子を含む塗工剤を連続的に塗工する。
本発明で用いるセパレータ基材としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂や芳香族ポリアミド樹脂やセルロース繊維を含む微多孔膜または不織布;無機セラミック粉末を含む多孔質の樹脂コート;など公知のものを用いることができる。これらの中でも、セパレータ全体の膜厚を薄くし電池内の活物質比率を上げて体積あたりの容量を上げることができるため、ポリオレフィン系の樹脂からなる微多孔膜が好ましい。
セパレータ基材の幅は、特に制限されないが、TD方向で、通常300mm以上5000mm以下である。 セパレータ基材の厚さは、通常0.5μm以上、好ましくは1μm以上、より好ましくは5μm以上であり、通常40μm以下、好ましくは30μm以下、より好ましくは20μm以下である。この範囲であると電池内でのセパレータによる抵抗が小さくなり、また電池作成時の作業性に優れる。
セパレータ基材の基材搬送方向(MD方向)の長さは、特に制限されないが、通常セパレータ基材の幅に対して10倍以上である。
セパレータ基材の通気度は、通常50sec/100cc以上400sec/100cc以下である。通気度はJIS P8117に従って測定された値である。
セパレータ基材の強度は、基材搬送方向の引張弾性率で、400MPa以上、好ましくは600MPa以上、より好ましくは700MPa以上であり、2000MPa以下、好ましくは1800MPa以下、より好ましくは1700MPa以下である。前記のセパレータ基材の強度範囲のいずれであっても、20m/min以上の速度でセパレータ基材を搬送した場合において、セパレータ基材の伸びを制限し、セパレータ基材の伸びに伴うセパレータ基材の収縮を抑制する。したがって、前記強度のセパレータ基材を用いることにより、セパレータ基材の収縮に由来する巻き取り後の耐熱セパレータのシワの発生を抑制することができる。なお、セパレータ基材の引張弾性率は、引張試験器(オートグラフ AGS−5KNG、株式会社島津製作所製)を用い、23℃において、チャック間50mm、サンプル幅5mm、サンプル厚さ12μm、速度50mm/minで測定した際の、応力−歪み曲線における応力10〜25MPaでの傾きから算出した値である。
セパレータ基材の搬送速度は、20m/min以上、好ましくは50m/min以上、より好ましくは80m/min以上である。なお、セパレータ基材の搬送速度の上限は、特に制限されないが、通常200m/min、好ましくは150m/minである。
セパレータ基材の搬送速度が、20m/min以上であると、耐熱セパレータの生産性が良く好ましい。前記範囲の速度において、セパレータ基材の張力を本発明の範囲とすることにより、セパレータ基に均一な耐熱層を成形でき、かつ、巻き取り保管後の耐熱層付セパレータ基材にシワが発生し難い。
本発明において、セパレータ基材に塗工する塗工剤の粘度は、高速で搬送するセパレータ基材に対し塗工剤を均一に塗工できる観点から、好ましくは10cP以上、より好ましくは50cP以上、特に好ましくは100cP以上であり、好ましくは500cP以下、より好ましくは300cP以下、特に好ましくは200cP以下である。塗工剤の粘度は、粘度・粘弾性測定装置(レオストレスHAAKE RS6000、英弘精機株式会社製)を用いて、温度23℃、せん断速度領域1000(1/s)時の粘度である。
本発明において用いられる塗工剤には、耐熱粒子、及び溶媒、必要に応じてその他物質を含む。
耐熱性の物質としては、例えば無機粒子、有機粒子を使用することができる。 無機粒子としては、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化チタン、BaTiO2、ZrO、アルミナ−シリカ複合酸化物等の酸化物粒子;窒化アルミニウム、窒化硼素等の窒化物粒子;シリコーン、ダイヤモンド等の共有結合性結晶粒子;硫酸バリウム、フッ化カルシウム、フッ化バリウム等の難溶性イオン結晶粒子;タルク、モンモリロナイトなどの粘土微粒子等が用いられる。これらの粒子は必要に応じて元素置換、表面処理、固溶体化等されていてもよく、また単独でも2種以上の組合せからなるものでもよい。これらの中でも、非水系電池を製造した際の電解液中での安定性と電位安定性の観点から酸化物粒子であることが好ましい。
有機粒子としては、その溶融温度は、好ましくは130℃以上、より好ましくは150℃以上、特に好ましくは180℃以上である。具体的には、架橋ポリメタクリル酸メチル、架橋ポリスチレン、架橋ポリジビニルベンゼン、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体架橋物、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド縮合物などの各種架橋高分子粒子や、ポリスルフォン、ポリアクリロニトリル、ポリアラミド、ポリアセタール、熱可塑性ポリイミド等の耐熱性高分子粒子などが例示できる。また、これらの有機粒子を構成する有機樹脂(高分子)は、前記例示の材料の混合物、変性体、誘導体、共重合体(ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体)、架橋体(前記の耐熱性高分子の場合)であってもよい。
耐熱粒子の平均粒子径(体積平均のD50平均粒子径)は、通常0.1μm以上、好ましくは0.2μm以上であり、通常5μm以下、好ましくは2μm以下、より好ましくは1μm以下である。平均粒子径を前記範囲とすることにより、分散状態の制御と均質な所定の厚さの耐熱層が得られ易くなる。
溶媒としては、塗工剤中の固形分を均一に分散し得るものであれば特に制限されない。溶媒としては、水および有機溶媒のいずれも使用できる。有機溶媒としては、トルエン、キシレン、メチレンクロライド、クロロホルム、ピリジン、アセトン、ジメチルホルムアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、n−ブチルフタレート、テトラヒドロフルフリルアルコール、エチルアセテート、二硫化炭素、シクロヘキサン、シクロペンタン、メチルシクロヘキサン、N−メチルピロリドン等が例示される。これらの溶媒は単独でも混合溶媒でも使用することができる。
その他の物質としては、二次電池用耐熱セパレータとしての機能を損なわないものであれば特に制限されないが、バインダー、増粘剤、界面活性剤などが挙げられる。バインダーとしては、ジエン系重合体、アクリル系重合体、フッ素系重合体、シリコーン系重合体、マレイミド−無水マレイン酸共重合体などが挙げられる。増粘剤としては、カルボキシメチルセルロースなどの水溶性多糖類、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンイミン、ポリビニルアルコール、及びポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
塗工剤の固形分濃度は、塗工剤を塗工可能な粘度となる濃度であれば特に限定されないが、通常10質量%以上60質量%以下である。
塗工剤を均一に混合調整する混合装置は、上記成分を均一に混合できる装置であれば特に限定はされず、ボールミル、サンドミル、顔料分散機、擂潰機、超音波分散機、ホモジナイザー、プラネタリーミキサーなどを使用することができる。
本発明の二次電池用耐熱セパレータの製造方法においては、グラビアロールによりセパレータ基材に塗工剤を塗工する方法であれば特に限定されないが、グラビアロールが基材搬送方向に対して同じ方向に進むダイレクト方式と、逆方向に進むリバース方式があり、また、バックアップロールがグラビアロールに対して押し付ける位置に設置されるものや、バックアップロールがないキス方式などがある。またこれら方式を組み合わせて採用することもできる。中でも、高速で塗工してもセパレータ基材に塗工剤を均一に塗工できることから、リバース・キス方式が好ましい。
またグラビアロールに塗工剤を供給する密閉チャンバーを有する塗工ユニットと、密閉チャンバーに形成された塗工剤液溜まり内に塗工剤を供給する塗工剤供給手段とを備え、密閉チャンバーには、塗工液溜まりのグラビアロール回転方向下流部をシールするとともに、グラビアロールに付着した余分な塗工剤を除去するドクターブレードと、塗工液溜まりのグラビアロール回転方向上流部をシールするシールプレートとを備えた、いわゆるチャンバードクター方式を用いることが好ましい。チャンバードクター方式であると、高速で塗工剤を塗工しても、塗工層に気泡が混入し難く、かつ塗工量が安定するため、セパレータ基材に塗工剤を均一に塗工することが可能となる。
前記密閉チャンバーには、塗工剤を供給元に返送する塗工剤返送手段を備え、塗工剤が循環できることが好ましい。塗工剤の循環量は通常1リットル/min以上、好ましくは3リットル/min以上、より好ましくは5リットル/min以上であり、通常20
リットル/min以下、好ましくは15リットル/min以下である。塗工剤の循環量が前記範囲にあると、高速で塗工してもセパレータ基材に塗工剤を均一に塗工することができる。
グラビアロールのセルパターンとしては、連続した形状のものが好ましく、例えば、ヘリカル環状である凹部、或いは亀甲型、格子型などの連続幾何学模様の凹部等が形成されたものなど用いることができる。セパレータ基材の搬送速度が20m/min以上、好ましくは50m/min以上、より好ましくは80m/min以上となる高速塗工の場合、グラビアロールのセルパターンが、基材搬送方向に対し左右対称である亀甲型、格子型などの連続幾何学模様の凹部であると、基材搬送速度が速くてもセパレータ基材が幅方向に振動し難く、セパレータ基材にシワが発生しないため、セパレータ基材に塗工剤を均一に塗工することができるため好ましい。
グラビアロールの回転速度比は、セパレータ基材の搬送速度に対して、通常50%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上であり、通常200%以下、好ましくは150%以下、より好ましくは130%以下である。グラビアロールの回転速度比が前記範囲にあると、セパレータ基材を高速で搬送しても、塗工剤を均一に塗工することができる。
セパレータ基材に塗工剤を塗工して形成する乾燥前の耐熱層の厚さは、乾燥後の耐熱層の厚さに応じて適宜設定されるが、通常0.1μm以上20μm以下の厚さである。
本発明の製造方法により二次電池用耐熱セパレータを製造する場合、セパレータ基材を搬送する際のセパレータ基材の張力は、10N/m以上、好ましくは20N/m以上、より好ましくは30N/m以上、さらに好ましくは40N/m以上であり、150N/m以下、好ましくは120N/m以下、より好ましくは100N/m以下、さらに好ましくは80N/m以下に制御する。
セパレータ基材の張力が前記範囲であると、高速でセパレータ基材を搬送しても、安定して搬送できることから、セパレータ基材に均一な耐熱層を形成することができる。また、得られた耐熱セパレータは、ロール巻き取り後にシワが発生することが抑制され、耐熱層に割れ、剥がれなどが起きにくく、均一な耐熱層を維持できる。
また、セパレータ基材の張力は、以下の張力制御箇所(セパレータ基材搬送方向順に記載)において、ぞれぞれ、前記範囲に制御することが好ましい。
・セパレータ基材の巻き出し時の張力
・耐熱層形成工程時の張力
・乾燥工程時の張力
・乾燥工程後から耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前まで張力
・耐熱層付セパレータ基材の巻き取り時の張力
なお、前記張力制御箇所において、積極的に駆動ロールを配置して張力を制御しない場合においても、セパレータ基材の張力が、前記張力範囲にあれば、張力を制御していることに含まれる。
さらには、前記張力制御箇所の張力は、以下の関係にあることが好ましい。
乾燥工程時のセパレータ基材の張力は、セパレータ基材の全搬送経路のうちで最も低く制御されていることが好ましく、前記の張力制御箇所のうちで、最も低く制御されていることがより好ましい。乾燥工程時のセパレータ基材の張力は、好ましくは80N/m以下、より好ましくは70N/m以下、さらに好ましくは60N/m以下、特に好ましくは50N/m以下であり、好ましくは10N/m以上、より好ましくは20N/m以上、さらに好ましくは30N/m以上、特に好ましくは35N/m以上である。
乾燥工程時のセパレータ基材の張力を前記のようにすることで、セパレータ基材が伸びにくく、耐熱セパレータの製造時、および、ロール巻き取り後のセパレータのシワの発生を抑制することができる。
セパレータ基材の張力は、張力検出器(形微変位張力検出器LX−015TD−909、三菱電機株式会社製)を用いて測定することができる。
耐熱層形成工程時のセパレータ基材の張力は、セパレータ基材の巻き出し時のセパレータ基材の張力よりも高く制御されていることが好ましく、耐熱層形成工程時のセパレータ基材の張力は、セパレータ基材の巻き出し時のセパレータ基材の張力に対し、好ましくは1倍超過、より好ましくは1.01倍以上、さらに好ましくは、1.05倍以上であり、好ましくは1.3倍以下、より好ましくは1.25倍以下、さらに好ましくは1.2倍以下である。耐熱層形成工程時のセパレータ基材の張力が、前記関係にあると、塗工剤をセパレータ基材に塗工する際、塗工層を均一に形成し易くなる。
また、耐熱層付セパレータ基材の巻き取り時のセパレータ基材の張力は、乾燥工程後から耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前までのセパレータ基材の張力よりも高く制御されていることが好ましく、耐熱層付セパレータ基材の巻き取り時のセパレータ基材の張力は、乾燥工程後から耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前までのセパレータ基材の張力に対し、好ましくは1倍超過、より好ましくは1.01倍以上、さらに好ましくは、1.05倍以上であり、好ましくは1.3倍以下、より好ましくは1.25倍以下、さらに好ましくは1.2倍以下である。
耐熱層付セパレータ基材の巻き取り時のセパレータ基材の張力を前記のように制御することで、耐熱セパレータの製造時、および、ロール巻き取り後のセパレータのシワの発生を抑制することができる。
前記張力制御箇所のセパレータ基材の張力を前記関係に制御するには、各張力制御箇所に、必要に応じ駆動ロールを配置し、各張力制御箇所に対して最も近いセパレータ基材搬送方向の上流、下流の駆動ロールの速度比を調整することで行うことができる。
駆動ロールとはモーター等の動力によりロールが自ら回転するものであり、大きく分けて、基材送り出しや引き取りの駆動ロールと、基材巻き出しや巻き取りの駆動ロールがある。基材送り出しや引き取りの駆動ロールとしては、ロールとロールの間で基材を挟み込んで搬送するニップロールや、ロール表面の多孔性の穴から吸引して基材をグリップして搬送するサクションロールが挙げられ、基材巻き出しや巻き取りの駆動ロールとしては、軸が回転して基材の巻き出しや巻き取りを行う、基材巻き出し、巻き取りの駆動ロールが挙げられる。
なお、各張力制御箇所の張力を制御する際に、必要に応じて配置する駆動ロールは、基材送り出しや引き取りの駆動ロールが用いられ、セパレータ基材を安定して高速で搬送できることから、サクションロールを用いることが好ましい。
セパレータ基材の巻き出し時のセパレータ基材の張力を制御するには、例えば、セパレータ基材巻き出し後であって、塗工剤をセパレータ基材に塗工する耐熱層形成工程前に、サクションロールなどの駆動ロールを配置し、巻き出しロールと前記駆動ロールの速度比を調整する。この時、前記巻き出しロールと、前記駆動ロールとの間に、張力検出器を設置することで、セパレータ基材の巻き出し時のセパレータ基材の張力を確認することができる。
また、耐熱層形成工程時のセパレータ基材の張力を制御するには、例えば、以下の如く行うことができる。セパレータ基材巻き出し後であって、塗工剤をセパレータ基材に塗工する耐熱層形成工程前に、サクションロールなどの駆動ロールを配置する。さらに、塗工剤をセパレータ基材に塗工する耐熱層形成工程後であって、塗工した耐熱層を乾燥する乾燥工程前に、サクションロールなどの駆動ロールを配置する。そして、前記2つの駆動ロールの回転速度を調整することにより、セパレータ基材の張力を制御する。この時、前記2つの駆動ロール間に、張力検出器を設置することで、耐熱層形成工程時のセパレータ基材の張力を確認することができる。
また、乾燥工程時のセパレータ基材の張力を制御するには、例えば、以下の如く行うことができる。塗工剤をセパレータ基材に塗工する耐熱層形成工程の後であって、塗工した耐熱層を乾燥する乾燥工程前に、サクションロールなどの駆動ロールを配置する。さらに、塗工した耐熱層を乾燥する乾燥工程後であって、耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前に、サクションロールなどの駆動ロールを配置する。そして、前記2つの駆動ロールの回転速度を調整することにより、セパレータ基材の張力を制御する。この時、前記2つの駆動ロール間に、張力検出器を設置することで、乾燥工程時のセパレータ基材の張力を確認することができる。
また、乾燥工程後から耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前までのセパレータ基材の張力を制御するには、例えば、以下の如く行うことができる。乾燥工程後であって、耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前に、サクションロールなどの駆動ロールを配置する。さらに、前記駆動ロールよりもセパレータ基材搬送方向上流にサクションロールなどの駆動ロールを配置する。そして、前記2つの駆動ロールの回転速度を調整することにより、セパレータ基材の張力を制御する。この時、前記2つの駆動ロール間に、張力検出器を設置することで、乾燥工程後から耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前までのセパレータ基材の張力を確認することができる。
また、耐熱層付セパレータ基材の巻き取り時のセパレータ基材の張力を制御するには、例えば、耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前に、サクションロールなどの駆動ロールを配置し、巻き取りロールと前記駆動ロールの回転速度を調整する。この時、前記巻き取りロールと、前記駆動ロールとの間に、張力検出器を設置することで、耐熱層付セパレータ基材の巻き取り時のセパレータ基材の張力を確認することができる。
耐熱セパレータの製造時のセパレータのシワの発生を抑制する目的から、エキスパンダーロールや、逆クラウンロールなどのシワ取りロールを用いることが好ましい。エキスパンダーロールとは、ロール中心部を支点として一方向に湾曲したような構造のロールであり、ロールが回転することによって基材の中心部から外側に向かって拡張力が働き、シワ伸ばしを行う。また、逆クラウンロールとは、ロールの両端より中央部にかけて径が小さくなった構造のロールであり、ロール中央部に対するロール両端部の速度が相対的に速くなることから、基材の中心部から外側に向かって拡張力が働き、シワ伸ばしを行う。
前記のシワ取りロ−ルを用いる場所は特に制限されないが、前記耐熱層形成工程前、及び、前記乾燥工程後、にそれぞれ設置することが好ましい。
乾燥工程においては、例えば温風、熱風、低湿風による乾燥、(遠)赤外線や電子線などの照射による乾燥法が挙げられる。中でも温風による乾燥が効率的に耐熱層を乾燥でき、乾燥後の耐熱セパレータにシワが発生し難いことから好ましい。
温風の温度は、通常120℃以下、好ましくは80℃以下、より好ましくは60℃以下であり、通常10℃以上、好ましくは40℃以上である。また、温風の風速は、通常10m/s以上、好ましくは15m/s以上であり、通常35m/s以下、好ましくは30m/s以下である。この範囲にあると、耐熱セパレータの耐熱層を十分乾燥でき、かつ、乾燥後の耐熱セパレータにシワが発生し難い。
乾燥後の耐熱セパレータの耐熱層の厚さは、特に限定はされず、二次電池用耐熱セパレータに求められる要求に応じて適宜設定できるが、薄すぎると均一な耐熱層を形成できず、又厚すぎると電池内での体積(質量)あたりの容量(capacity)が減ることから、通常0.1μm以上、好ましくは0.3μm以上、より好ましくは1μm以上であり、通常20μm以下、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下である。
本発明の製造方法により得られた二次電池用耐熱セパレータを用いて二次電池を製造する場合、その使われ方に特に制限は無いが、例えば、正極と負極とを耐熱セパレータを介して重ね合わせ、これを電池形状に応じて巻く、折るなどして電池容器に入れ、電池容器に電解液を注入して封口する方法によって二次電池を得ることが出来る。必要に応じてエキスパンドメタルや、ヒューズ、PTC素子などの過電流防止素子、リード板などを入れ、電池内部の圧力上昇、過充放電の防止をする事もできる。電池の形状は、コイン型、ボタン型、シート型、円筒型、角形、扁平型など何れであってもよい。
以下に実施例に基づいて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものでは無い。
本発明の各種測定値の測定方法を以下に示す。
(セパレータ基材の張力)
セパレータ基材の張力は、張力検出器(形微変位張力検出器LX−015TD−909、三菱電機株式会社製)を用いて測定した。
(塗工剤の粘度)
セパレータ基材に塗工する塗工剤の粘度は、粘度・粘弾性測定装置(レオストレスHAAKE RS6000、英弘精機株式会社製)を用いて、温度23℃、せん断速度領域1000(1/s)にて測定した。
(セパレータのシワ評価)
セパレータのシワ評価は、耐熱セパレータ巻き取り直後と、巻き取りした耐熱セパレータを室温25℃±3℃、湿度50%±10%の環境下、3日間保管した後のそれぞれについて、以下のA〜Dの基準で評価した。
A:目視及び触手によってもセパレータの凹凸が確認されない。
B:目視ではセパレータの凹凸は確認されないが、触手によりセパレータの凹凸が確認される。
C:目視でセパレータの凹凸がわずかに確認される。
D:目視でセパレータの凹凸が明らかに確認される。
(塗工時の耐熱層の均一性評価)
塗工時の耐熱層の均一性評価は目視により以下の基準で行った。
A:乾燥前の耐熱層が均一であり凹凸が確認されない。
B:乾燥前の耐熱層にわずかに凹凸が確認される。
C:乾燥前の耐熱層に明らかに凹凸が確認される。
(巻き取りロール保管後の耐熱層の均一性評価)
巻き取った耐熱セパレータを室温25℃±3℃、湿度50%±10%の環境下、3日間保管した後、50mm×50mmの大きさの試験片を作成した。その後、試験片の耐熱層をブルーレーザーフォーカス変位計(LT−9510VM、キーエンス株式会社製)を高精度形状測定システム(KS−100、キーエンス株式会社製)に取り付けた装置を用い、巻き取りロール保管後の耐熱層の均一性の評価を、以下のA〜Dの基準で行った。
A:最大厚みと最小厚みの差が0.2μm未満
B:最大厚みと最小厚みの差が0.2μm以上0.4μm未満
C:最大厚みと最小厚みの差が0.4μm以上1.0μm未満
D:最大厚みと最小厚みの差が1.0μm以上
(塗工装置)
以下の実施例及び比較例においては、図1〜2に示す高速塗工装置を用いた。塗工部はチャンバードクター方式とし、グラビアロール10としては、塗工用パターンとして左右対称の格子連続模様の凹部をセルパターンに有するものを用いた。
図1は高速塗工装置の全体を示す構成図である。高速塗工装置1は、下記実施例及び比較例で使用するセパレータ基材100に対して塗工剤を連続的に高速で塗布する。
図1に示すように高速塗工装置1は、セパレータ基材100が巻回された巻出しロール2、セパレータ基材100の表面処理を行う前処理装置3、セパレータ基材100に対して塗工剤の塗工を行うグラビア塗工装置4、セパレータ基材100に塗工された塗工剤の乾燥を行う乾燥炉5、セパレータ基材100に塗工された塗工剤の検査を行う検査装置6、及び塗工剤が塗工されたセパレータ基材(耐熱セパレータ)100を巻き取る巻取りロール7を備えている。
巻出しロール2から巻き出されたセパレータ基材100は前処理装置3に搬送され、前処理装置3においてセパレータ基材100の表面に対してコロナ処理が行われる。これによりセパレータ基材100の表面の濡れ性を向上させる。
グラビア塗工装置4は、セパレータ基材100に塗工剤を塗工するものであって、図2に示すように、搬送されるセパレータ基材100に接触してセパレータ基材100の表面に塗工剤を転写するグラビアロール10と、グラビアロール10に塗工剤を塗布する塗工チャンバー11aを有する塗工ユニット11と、塗工チャンバー11aに塗工剤を供給する塗工剤供給装置12とを備えている。このグラビア塗工装置4においては、グラビアロール10の上下に、グラビアロール10に対向するように設置されたコーターロール15を備え、コーターロール15とグラビアロール10との間にセパレータ基材100を導入し、セパレータ基材100を下方から上方に搬送すると共に、セパレータ基材100の搬送方向と逆方向にグラビアロール10を回転駆動しつつ、グラビアロール10をセパレータ基材100に当接させることにより、セパレータ基材100の表面に塗工剤が塗布される。
グラビアロール10は、例えばスチール製のパイプ等から構成されるロール本体10aと、ロール本体10aの両端部に設けられた回転軸10bを有している。またロール本体10aの周面には、塗工用パターンとして左右対称の格子連続模様の凹部を有するセルパターンが形成されている。
塗工チャンバー11aは、グラビアロール10の周面に対向する面に、グラビアロール10の軸方向に延びる開口部が形成された液溜まりを備えている。ここで液溜まりは、塗工剤が供給される下部液溜まりと、塗工剤が排出される上部液溜まりから構成され、グラビアロール10に対向する位置で連通されている。塗工チャンバー11aの開口部の上端縁部、即ちグラビアロールの回転方向下流側の開口縁部には、ポリエチレン、強化ポリエステル等により形成された板材部材からなる上ブレード9aが取り付けられている。また開口部の下端縁部、即ちグラビアロールの回転方向上流側の開口縁部には、ポリエチレン、強化ポリエステル等により形成された板材部材からなる下ブレード9bが取り付けられている。
上ブレード9aの先端部および下ブレード9bの先端部は、それぞれグラビアロール10の周面に圧接されることにより、開口部の上縁部および下縁部をシールして液溜まりを密閉状態に維持するように構成されている。上ブレード9aは、液溜まり内においてグラビアロール10の周面に塗布された余分な塗工剤をグラビアロール10の回転に応じて掻き取ることにより、グラビアロール10の周面に塗工される塗工剤の厚みを均一に設定する機能を有している。下ブレード9bは、少なくとも2枚のブレードを有する多段ブレードにより構成され、グラビアロール10の塗工用パターン内に存在する泡をグラビアロール10の回転に応じて掻き出し塗工チャンバー11a内の液溜まりに泡が浸入するのを効果的に防止する機能を有している。
塗工剤供給装置12は、塗工剤が収容された供給タンク12aと、供給タンク12a内の塗工剤を塗工チャンバー11aの液溜まり内に給送する定量ポンプ12bと、金属異物の除去を行うマグネットフィルター12cと、塗工剤に含まれている凝集物の除去を行うカートリッジフィルター12dと、塗工剤の比重の計測を行う質量流量計12eとを備えている。ここで供給タンク12aは、所定の速度で回転することにより塗工剤の撹拌を行うパドル12fを備えている。
また塗工剤供給装置12は、定量ポンプ12bから吐出された塗工剤を塗工チャンバー11aの下部液溜まりに供給する供給通路12gと、上部液溜まりから排出された塗工剤を供給タンク12aに戻す返送通路12hとを備えている。
ここで塗工剤を供給タンク12aに返送する場合には、泡の発生を防止するために、返送された塗工剤を液面およびパドル12fに直接落下させず、塗工剤が供給タンク12aの壁面を伝って供給タンク12a内に戻るようにする。また供給タンク12aに脱泡装置を備えるようにしてもよい。
なお、供給タンク12aには、塗工剤が収容されたストレージタンク14がポンプ16を介して接続されている。ここでストレージタンク14は、所定の速度で回転することにより塗工剤の撹拌を行うパドル14aを備えており、供給タンク12aの塗工剤の減少分がストレージタンク14から供給される。
このグラビア塗工装置4においては、下ブレード9bを多段ブレードにより構成して塗工チャンバー11aの液溜まり内へグラビアロール10の塗工用パターン内に存在する泡が浸入するのを防止し、塗工チャンバー11aの上部液溜まりの両端部及び中央部から塗工剤を排出することにより液溜まりから効果的に泡を除去し、さらに塗工剤が収容されている供給タンク12a内の泡の発生を防止し、また泡の除去を行うことにより塗工剤内の泡に起因する塗工剤の塗工ムラの発生を防止している。
次に図1に示すようにグラビア塗工装置4により塗工剤が塗工されたセパレータ基材100は乾燥炉5に搬送される。乾燥炉5は、熱風循環により乾燥を行い、熱風の温度および風量を設定する。
検査装置6は、セパレータ基材100に塗工された塗工剤の厚さを検出するX線検査装置、ラインセンサカメラにより撮影された画像データに基づいて、塗工抜けや凝集物の付着等の塗工欠陥の検出を行う外観欠点検査装置から構成されている。
巻き取りロール7は、セパレータ基材100に塗工剤が塗工された耐熱セパレータを所定のオシレート幅、および所定のオシレートピッチで巻き取る。
次に、高速塗工装置1を用いた二次電池用耐熱セパレータの製造方法について説明する。巻出しロール2から巻き出されたセパレータ基材100は、サクションロール30a、ガイドロール22及びエキスパンダーロール24を介して前処理装置3に搬送され、前処理装置3においてセパレータ基材100の表面に対して表面処理であるコロナ処理が行われる。ここでセパレータ基材100の搬送速度は、100m/minとした。
前処理装置3においてコロナ処理が行われたセパレータ基材100は、ガイドロール22を介してグラビア塗工装置4に搬送され、グラビア塗工装置4においてセパレータ基材100に塗工剤が塗工される。
ここで、巻出しロール2及びサクションロール30aの回転速度を調整することによりセパレータ基材100の巻き出し時の張力を制御することができる。なお、このときの張力は張力検出ロール20aにより確認することができる。
また、サクションロール30a及びサクションロール30bの回転速度を調整することにより耐熱層形成工程時のセパレータ基材の張力を制御することができる。なお、このときの張力は張力検出ロール20bにより確認することができる。
なお、セパレータ基材100に対するスラリーの塗工量は、塗工チャンバー11aの上ブレード9aとグラビアロール10の周面との間隔によって制御される。ここで、グラビア塗工装置4において塗工剤が塗工されたセパレータ基材100は、サクションロール30bを介して乾燥炉5に搬送され、乾燥炉5において塗工剤の乾燥が行われる。またサクションロール30b及びサクションロール30cの回転速度を調整することにより乾燥工程時のセパレータ基材100の張力を制御することができる。なお、このときの張力は張力検出ロール20cにより確認することができる。
塗工剤の乾燥が終了したセパレータ基材100は、ガイドロール22、サクションロール30cを介して検査装置6に搬送され、X線検査装置、外観欠点検査装置による検査が行われる。ここで、サクションロール30c及びサクションロール30dの回転速度を調整することにより乾燥工程後から耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前までのセパレータ基材100の張力を制御することができる。なお、このときの張力は張力検出ロール20dにより確認することができる。
検査装置6において検査が終了したセパレータ基材100は、サクションロール30d、ガイドロール22及びエキスパンダーロール24を介して巻取りロール7に巻き取られる。ここで、サクションロール30d及び巻き取りロール7の回転速度を調整することにより耐熱層付セパレータ基材の巻き取り時のセパレータ基材100の張力を制御することができる。なお、このときの張力は張力検出ロール20eにより確認することができる。
(塗工剤の作製)
耐熱粒子としてアルミナ粒子(体積平均のD50平均粒子径 0.45μm)100部、バインダーとしてマレイミド−無水マレイン酸共重合体の水溶液を固形分基準で1.5部、及び、イオン交換水を固形分濃度が40質量%になるように混合し、水分散液Aを得た。さらに水分散液Aを固形分基準で4部、及び、ポリエチレングリコール型界面活性剤0.2部を混合し、耐熱粒子を含む塗工剤Aを製造した。また、塗工剤Aの粘度は、23cPであった。
(耐熱セパレータの製造・評価)
乾燥後の耐熱セパレータの片面の耐熱層の厚さが3μmとなるように、グラビアロールに対するセパレータ基材位置を調整し、セパレータ基材の搬送速度100m/min、乾燥炉温度50℃、風量300m3/minの条件において、ポリエチレン製のセパレータ基材(厚み12μm、MD方向の弾性率1100MPa)の片面に対し、塗工剤Aを塗工、乾燥して、セパレータ基材の片面に厚さ3μmの耐熱層を有する二次電池用耐熱セパレータAを得た。
なお、二次電池用耐熱セパレータの製造において、セパレータ基材の巻き出し時のセパレータ基材の張力、耐熱層形成工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程後から耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前までセパレータ基材の張力、耐熱層付セパレータ基材の巻き取り時のセパレータ基材の張力のセパレータ基材の張力は、表1に示すように制御した。二次電池用耐熱セパレータの製造直後のセパレータのシワの評価、セパレータ巻き取り保管後のセパレータのシワの評価、セパレータの耐熱層の均一性の評価を表1に示した。
Figure 0006281220

実施例2
実施例1の二次電池用耐熱セパレータの製造において、セパレータ基材の巻き出し時のセパレータ基材の張力、耐熱層形成工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程後から耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前までのセパレータ基材の張力、耐熱層付セパレータ基材の巻き取り時のセパレータ基材の張力を、表1に示すように制御した以外は、実施例1と同様に二次電池用耐熱セパレータを製造し評価した。評価を表1に示した。
実施例1の二次電池用耐熱セパレータの製造において、セパレータ基材の巻き出し時のセパレータ基材の張力、耐熱層形成工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程後から耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前までのセパレータ基材の張力、耐熱層付セパレータ基材の巻き取り時のセパレータ基材の張力を、表1に示すように制御した以外は、実施例1と同様に二次電池用耐熱セパレータを製造し評価した。評価を表1に示した。
<参考例4
実施例1の二次電池用耐熱セパレータの製造において、セパレータ基材の巻き出し時のセパレータ基材の張力、耐熱層形成工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程後から耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前までのセパレータ基材の張力、耐熱層付セパレータ基材の巻き取り時のセパレータ基材の張力を、表1に示すように制御した以外は、実施例1と同様に二次電池用耐熱セパレータを製造し評価した。評価を表1に示した。
実施例1の二次電池用耐熱セパレータの製造において、セパレータ基材の巻き出し時のセパレータ基材の張力、耐熱層形成工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程後から耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前までのセパレータ基材の張力、耐熱層付セパレータ基材の巻き取り時のセパレータ基材の張力を、表1に示すように制御した以外は、実施例1と同様に二次電池用耐熱セパレータを製造し評価した。評価を表1に示した。
実施例1の二次電池用耐熱セパレータの製造において、セパレータ基材の巻き出し時のセパレータ基材の張力、耐熱層形成工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程後から耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前までのセパレータ基材の張力、耐熱層付セパレータ基材の巻き取り時のセパレータ基材の張力を、表1に示すように制御した以外は、実施例1と同様に二次電池用耐熱セパレータを製造し評価した。評価を表1に示した。
実施例1の二次電池用耐熱セパレータの製造において、セパレータ基材の巻き出し時のセパレータ基材の張力、耐熱層形成工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程後から耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前までのセパレータ基材の張力、耐熱層付セパレータ基材の巻き取り時のセパレータ基材の張力を、表1に示すように制御した以外は、実施例1と同様に二次電池用耐熱セパレータを製造し評価した。評価を表1に示した。
<参考例8
実施例1の二次電池用耐熱セパレータの製造において、セパレータ基材の巻き出し時のセパレータ基材の張力、耐熱層形成工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程後から耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前までのセパレータ基材の張力、耐熱層付セパレータ基材の巻き取り時のセパレータ基材の張力を、表1に示すように制御した以外は、実施例1と同様に二次電池用耐熱セパレータを製造し評価した。評価を表1に示した。
<参考例9
実施例1の二次電池用耐熱セパレータの製造において、セパレータ基材の巻き出し時のセパレータ基材の張力、耐熱層形成工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程後から耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前までのセパレータ基材の張力、耐熱層付セパレータ基材の巻き取り時のセパレータ基材の張力を、表1に示すように制御した以外は、実施例1と同様に二次電池用耐熱セパレータを製造し評価した。評価を表1に示した。
実施例1の二次電池用耐熱セパレータの製造において、セパレータ基材の巻き出し時のセパレータ基材の張力、耐熱層形成工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程後から耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前までのセパレータ基材の張力、耐熱層付セパレータ基材の巻き取り時のセパレータ基材の張力を、表1に示すように制御した以外は、実施例1と同様に二次電池用耐熱セパレータを製造し評価した。評価を表1に示した。
<参考例11
実施例1の二次電池用耐熱セパレータの製造において、セパレータ基材の巻き出し時のセパレータ基材の張力、耐熱層形成工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程後から耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前までのセパレータ基材の張力、耐熱層付セパレータ基材の巻き取り時のセパレータ基材の張力を、表1に示すように制御した以外は、実施例1と同様に二次電池用耐熱セパレータを製造し評価した。評価を表1に示した。
<参考例12
実施例1の二次電池用耐熱セパレータの製造において、セパレータ基材の巻き出し時のセパレータ基材の張力、耐熱層形成工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程後から耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前までのセパレータ基材の張力、耐熱層付セパレータ基材の巻き取り時のセパレータ基材の張力を、表1に示すように制御した以外は、実施例1と同様に二次電池用耐熱セパレータを製造し評価した。評価を表1に示した。
<参考例13
実施例1の二次電池用耐熱セパレータの製造において、セパレータ基材の巻き出し時のセパレータ基材の張力、耐熱層形成工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程後から耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前までのセパレータ基材の張力、耐熱層付セパレータ基材の巻き取り時のセパレータ基材の張力を、表1に示すように制御した以外は、実施例1と同様に二次電池用耐熱セパレータを製造し評価した。評価を表1に示した。
実施例2の二次電池用耐熱セパレータの製造において、ポリエチレン製のセパレータ基材(厚み12μm、MD方向の弾性率1100MPa)に替えて、ポリプロピレン製のセパレータ基材(厚み12μm、MD方向の弾性率800MPa)を用いた以外は、実施例2と同様に二次電池用耐熱セパレータを製造し評価した。評価を表1に示した。
実施例2の二次電池用耐熱セパレータの製造において、ポリエチレン製のセパレータ基材(厚み12μm、MD方向の弾性率1100MPa)に替えて、ポリプロピレン製のセパレータ基材(厚み12μm、MD方向の弾性率1600MPa)を用いた以外は、実施例2と同様に二次電池用耐熱セパレータを製造し評価した。評価を表1に示した。
実施例2の二次電池用耐熱セパレータの製造において、セパレータ基材の搬送速度を100m/minから20m/minとした以外は、実施例2と同様に二次電池用耐熱セパレータを製造し評価した。評価を表1に示した。
比較例1
実施例1の二次電池用耐熱セパレータの製造において、セパレータ基材の巻き出し時のセパレータ基材の張力、耐熱層形成工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程後から耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前までのセパレータ基材の張力、耐熱層付セパレータ基材の巻き取り時のセパレータ基材の張力を、表1に示すように制御した以外は、実施例1と同様に二次電池用耐熱セパレータを製造し評価した。評価を表1に示した。
比較例2
実施例1の二次電池用耐熱セパレータの製造において、セパレータ基材の巻き出し時のセパレータ基材の張力、耐熱層形成工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程時のセパレータ基材の張力、乾燥工程後から耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前までのセパレータ基材の張力、耐熱層付セパレータ基材の巻き取り時のセパレータ基材の張力を、表1に示すように制御した以外は、実施例1と同様に二次電池用耐熱セパレータを製造し評価した。評価を表1に示した。
1…高速塗工装置、2…巻出しロール、3…前処理装置、4…グラビア塗工装置、5…乾燥炉、6…検査装置、7…巻き取りロール、10…グラビアロール、11…塗工ユニット、12…塗工剤供給装置、100…セパレータ基材、30a〜30d…サクションロール

Claims (3)

  1. 長尺状のセパレータ基材を巻き出して、前記セパレータ基材を一定方向に搬送しつつ、
    グラビアロールを用いて、搬送された前記セパレータ基材の少なくとも一面に耐熱粒子を含有する塗工剤を塗工して耐熱層を形成する耐熱層形成工程と、
    前記セパレータ基材上の耐熱層を乾燥させる乾燥工程と、
    前記乾燥工程後に耐熱層付セパレータ基材を巻き取る工程と、
    を備える二次電池用耐熱セパレータの製造方法であって、
    前記セパレータ基材の、基材搬送方向の強度は、基材搬送方向の引張弾性率で、400MPa以上2000MPa以下であり、
    前記セパレータ基材を搬送する速度は、20m/min以上であり、
    前記セパレータ基材を搬送する際の前記セパレータ基材の張力を40N/m以上、80N/m以下に制御し、
    前記耐熱層形成工程時のセパレータ基材の張力を、前記セパレータ基材の巻き出し時のセパレータ基材の張力に対し、1.01倍以上、1.3倍以下に制御し、
    前記耐熱層付セパレータ基材の巻き取り時のセパレータ基材の張力を、前記乾燥工程後から前記耐熱層付セパレータ基材の巻き取り前までのセパレータ基材の張力に対し、1.01倍以上、1.3倍以下に制御することを特徴とする二次電池用耐熱セパレータの製造方法。
  2. 前記乾燥工程におけるセパレータ基材の張力を、セパレータ基材の全搬送経路のうちで最も低く制御することを特徴とする請求項1に記載の二次電池用耐熱セパレータの製造方法。
  3. 前記セパレータ基材の搬送速度に対する、前記グラビアロールの回転速度比は、50%以上200%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の二次電池用耐熱セパレータの製造方法。

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