JP6302995B2 - 有機トランジスタ - Google Patents

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Description

本発明は、有機トランジスタに関する。より詳しくは、本発明は、キャリア移動度、キャリア移動度ばらつき、繰り返し駆動後の閾値電圧変化および繰り返し駆動後の閾値電圧変化ばらつきのいずれかが改善された有機トランジスタに関する。
有機半導体材料を用いたデバイスは、従来のシリコンなどの無機半導体材料を用いたデバイスと比較して、様々な優位性が見込まれているため、高い関心を集めている。有機半導体材料を用いたデバイスの例としては、有機半導体材料を光電変換材料として用いた有機薄膜太陽電池や固体撮像素子などの光電変換素子や、非発光性(本明細書中、「非発光性」とは、室温、大気下0.1mW/cmの電流密度でデバイスに電流を流した場合に、1lm/W以下の発光効率のことを言う。非発光性有機半導体デバイスと言えば、有機電界発光素子などの発光性有機半導体デバイスを除く有機半導体デバイスを意味する)の有機トランジスタ(有機薄膜トランジスタと言われることもある)の有機トランジスタ(有機薄膜トランジスタと言われることもある)が挙げられる。有機半導体材料を用いたデバイスは、無機半導体材料を用いたデバイスと比べて低温、低コストで大面積の素子を作製できる可能性がある。さらに分子構造を変化させることで容易に材料特性を変化させることが可能であるため材料のバリエーションが豊富であり、無機半導体材料ではなし得なかったような機能や素子を実現することができる。
有機トランジスタは大気下塗布系のような簡便な装置で半導体活性層が形成できることから将来の半導体技術として期待されているが、一方で製膜環境が真空下ではないこと、原料の有機材料の高純度化が簡単ではないことから、半導体活性層には不純物が混入することが知られており、不純物量を低減することによって有機トランジスタの特性を高める方法が知られている。例えば、特許文献1には、半導体材料としてベンゾチエノベンゾチオフェンを用い、不純物は半導体材料本体のヒドラゾン化合物である場合に、半導体活性層を半導体/絶縁ポリマーの混合物塗布により半導体/絶縁ポリマーの2層構造とすることで不純物による特性劣化が小さくなると記載されている。
特許文献2には、有機半導体膜を形成した後に洗浄溶液によって洗浄処理を行うことで、有機半導体膜などの有機膜における不純物を低減することが可能と記載されている。ただし、特許文献2には実施例で具体的に洗浄した場合について詳細な記載が無い。
特許文献3には、半導体材料として液晶性有機半導体材料を用い、不純物はチオフェン系材料である場合に、不純物を電気泳動で除くことにより、液晶系が本来的に有する電子電導特性を効果的に発現させ得ると記載されている。
特許文献4には、π共役系ポリマーからなり、含有される不純物の量が100ppm以下である有機半導体材料により、リーク電流の発生を抑え、良好なオン−オフ比を得ることが記載されている。特に特許文献4では、不純物として金属イオンが挙げられている。
特許文献5には、製膜時の濃縮を利用して再結晶を行う方法が記載されている。具体的には、縮合多環芳香族化合物溶液を、60〜230℃のベース上に配し、濃縮により縮合多環芳香族化合物膜を形成する方法により、高い移動度を発現する有機半導体膜を提供することが記載されている。
一方、特許文献6には、半導体活性層の有機半導体材料として特定の構造の縮合多環芳香族化合物を用いることで、塗布法などによる作製が可能で、かつ優れたキャリア移動度などの半導体特性を有し、安定性に優れた実用的な有機トランジスタを提供することが記載されている。
特開2013−254874号公報 特開2010−182992号公報 特許第4883381号 特開2004−83650号公報 特許第4783282号 特許第4581062号
このような状況のもと、本発明者がこれらの文献に記載されている半導体活性層を用いた有機トランジスタを検討したところ、さらなる特性の向上が求められることがわかった。
特に、特許文献4に記載の有機半導体材料を用いた有機トランジスタは、移動度が低いものであることがわかった。また、特許文献6に記載の有機トランジスタは、性能のバラツキが大きいことがわかった。
さらに、本発明者がこれらの文献に記載されている半導体活性層を用いた有機トランジスタを検討したところ、繰り返し駆動した場合、閾値電圧の変化が大きくなることも本発明者らの検討により明らかになった。閾値電圧の変化が大きくなると、トランジスタとしての信頼性が低下し、半導体として長期間使用することができなくなってしまうという問題がある。
また、繰り返し駆動後の閾値電圧変化についても、素子ごとに性能のバラツキが大きいことがわかった。
そこで本発明者は、このような従来技術の課題を解決するために検討を進めた。本発明が解決しようとする課題は、キャリア移動度、キャリア移動度ばらつき、繰り返し駆動後の閾値電圧変化および繰り返し駆動後の閾値電圧変化ばらつきのいずれかが改善された有機トランジスタを提供することである。
上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、半導体活性層には不純物は少ないと性能が良くなるとの考え方が常識的であったが、これに反し、特定の化合物が適量あるとキャリア移動度、キャリア移動度ばらつき、繰り返し駆動後の閾値電圧変化および繰り返し駆動後の閾値電圧変化ばらつきのいずれかが改善されることを見出し、本発明に至った。
上記課題を解決するための具体的な手段である本発明は、以下の構成を有する。
[1] 基板上に
絶縁体層を有し、
絶縁体層の片側にお互いに離間したソース電極およびドレイン電極を有し、
絶縁体層のもう片側にゲート電極を有し、
ソース電極、ドレイン電極および絶縁体層に接した半導体活性層を有し、
基板、ゲート電極、絶縁体層および半導体活性層は積層した構造の有機トランジスタであり、
半導体活性層が
縮環芳香族化合物である有機半導体材料、ならびに、
成分Aとして、0.1〜10ppmのイオン性物質、水、酸素および0.5〜4000ppmの有機半導体材料と芳香族構造が同一である化合物のいずれかを含有する有機トランジスタ。
[2] [1]に記載の有機トランジスタは、成分Aとして有機半導体材料と芳香族構造が同一である縮環芳香族化合物を0.5〜4000ppm含有することが好ましい。
[3] [1]または[2]に記載の有機トランジスタは、有機半導体材料がチオフェン環を縮環中に含む縮環芳香族化合物であることが好ましい。
[4] [1]〜[3]のいずれか一つに記載の有機トランジスタは、有機半導体材料が下記一般式1で表される縮環芳香族化合物であることが好ましい;
一般式1
Figure 0006302995
一般式1中、
、BおよびCはそれぞれ独立にベンゼン環、アゾール環、フラン環またはチオフェン環であり、複数のBは同一であっても異なってもよい;
11およびR12はそれぞれ独立にアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基またはヘテロアリール基であり;
11とA、または、R12とCは、それぞれ独立に酸素原子、硫黄原子、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基、スルホン基およびこれらの組み合わせのいずれかを介して結合してもよい;
n1は1〜5の整数である;
n11およびn12はそれぞれ独立に1〜3の整数である。
[5] [4]に記載の有機トランジスタは、成分Aが下記一般式3で表される化合物であることが好ましい;
一般式3
Figure 0006302995
一般式3中、
、BおよびCはそれぞれ独立にベンゼン環、アゾール環、フラン環またはチオフェン環であり、複数のBは同一であっても異なってもよい;
31はアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基またはヘテロアリール基であり;
32は水素原子、ハロゲン原子、置換リン原子または置換酸素原子であり;
31とAは、酸素原子、硫黄原子、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基、スルホン基およびこれらの組み合わせのいずれかを介して結合してもよい;
n3は1〜5の整数である;
n31およびn32はそれぞれ独立に1〜3の整数である。
[6] [1]〜[3]のいずれか一つに記載の有機トランジスタは、有機半導体材料が下記一般式2で表される縮環芳香族化合物であることが好ましい;
一般式2
Figure 0006302995
一般式2中、
およびBはそれぞれ独立に炭素数6〜14の芳香族炭化水素環または炭素数4〜12の芳香族ヘテロ環であり;
21およびR22はそれぞれ独立にアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基またはヘテロアリール基であり;
21とベンゼン環、または、R22とベンゼン環は、それぞれ独立に酸素原子、硫黄原子、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基、スルホン基およびこれらの組み合わせを介して結合してもよい。
[7] [6]に記載の有機トランジスタは、成分Aが下記一般式4で表される化合物であることが好ましい;
一般式4
Figure 0006302995
一般式4中、
およびBはそれぞれ独立に炭素数6〜14の芳香族炭化水素環、炭素数4〜12の芳香族ヘテロ環であり;
41はアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基またはヘテロアリール基であり;
41とベンゼン環は、酸素原子、硫黄原子、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基、スルホン基およびこれらの組み合わせを介して結合してもよい;
42は水素原子、ハロゲン原子、置換リン原子、置換酸素原子または有機半導体材料のR22と同一構造ではないアルキニル基である。
[8] [2]〜[7]のいずれか一つに記載の有機トランジスタは、成分Aが有機半導体層に0.5〜50ppm含まれることが好ましい。
[9] [1]に記載の有機トランジスタは、成分Aとして、イオン性物質を0.1〜10ppm含有することが好ましい。
[10] [1]に記載の有機トランジスタは、成分Aとして、水または酸素を含有することが好ましい。
[11] [10]に記載の有機トランジスタは、少なくとも1時間以上、酸素含率25%以下、かつ、相対湿度10%以下のガス雰囲気下で、保管されてなることが好ましい。
本発明によれば、キャリア移動度、キャリア移動度ばらつき、繰り返し駆動後の閾値電圧変化および繰り返し駆動後の閾値電圧変化ばらつきのいずれかが改善された有機トランジスタを提供することができる。
図1は、本発明の有機トランジスタの一例の構造の断面を示す概略図である。 図2は、実施例でFET特性測定用基板として製造した有機トランジスタの構造の断面を示す概略図である。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は「〜」前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明において、各一般式の説明において特に区別されずに用いられている場合における水素原子は同位体(重水素原子等)も含んでいることを表す。さらに、置換基を構成する原子は、その同位体も含んでいることを表す。
本発明において、「芳香族構造」とは、有機化合物における芳香族性をもつ構造のことを言う。分子が芳香族性をもつためには、環状(4n+2)π電子系(Huckel則)であり、かつ、平面構造をもつという二つの条件を満たすことが必要となる。
[有機トランジスタ]
本発明の有機トランジスタは、基板上に絶縁体層を有し、絶縁体層の片側にお互いに離間したソース電極およびドレイン電極を有し、絶縁体層のもう片側にゲート電極を有し、ソース電極、ドレイン電極および絶縁体層に接した半導体活性層を有し、基板、ゲート電極、絶縁体層および半導体活性層は積層した構造の有機トランジスタであり、半導体活性層が縮環芳香族化合物である有機半導体材料、ならびに、成分Aとして、0.1〜10ppmのイオン性物質、水、酸素および0.5〜4000ppmの有機半導体材料と芳香族構造が同一である化合物のいずれかを含有する。
このような構成により、本発明の有機トランジスタは、キャリア移動度、キャリア移動度ばらつき、繰り返し駆動後の閾値電圧変化および繰り返し駆動後の閾値電圧変化ばらつきのいずれかが改善される。
本発明の有機トランジスタは、繰り返し駆動後の閾値電圧変化が小さいことが好ましい。繰り返し駆動後の閾値電圧変化を小さくするためには、有機半導体材料のHOMOが浅すぎずかつ深すぎないこと、有機半導体材料の化学的安定性(特に耐空気酸化性、酸化還元安定性)、膜状態の熱安定性、空気や水分が入りこみにくい高い膜密度、電荷がたまりにくい欠陥の少ない膜質、等が必要である。すなわち、繰り返し駆動後の閾値電圧変化が小さい有機トランジスタは、半導体活性層が高い化学的安定性や膜密度等を有し、長期間に渡ってトランジスタとして有効に機能し得る。
また、本発明の有機トランジスタは、繰り返し駆動後の閾値電圧変化ばらつきも小さいことが好ましい。
なお、有機EL素子材料として有用なものが、ただちに有機トランジスタ用半導体材料として有用であると言うことはできない。これは、有機EL素子と有機トランジスタでは、有機化合物に求められる特性が異なるためである。有機EL素子では通常膜の膜厚方向(通常数nm〜数100nm)に電荷を輸送する必要があるのに対し、有機トランジスタでは膜面方向の電極間(通常数μm〜数100μm)の長距離を電荷(キャリア)輸送する必要がある。このため、求められるキャリア移動度が格段に高い。そのため、有機トランジスタ用半導体材料としては、分子の配列秩序が高い、結晶性が高い有機化合物が求められている。また、高いキャリア移動度発現のため、π共役平面は基板に対して直立していることが好ましい。一方、有機EL素子では、発光効率を高めるため、発光効率が高く、面内での発光が均一な素子が求められている。通常、結晶性の高い有機化合物は、面内の電界強度不均一、発光不均一、発光クエンチ等、発光欠陥を生じさせる原因となるため、有機EL素子用材料は結晶性を低くし、アモルファス性の高い材料が望まれる。このため、有機EL素子材料を構成する有機化合物を有機半導体材料にそのまま転用しても、ただちに良好なトランジスタ特性を得ることができる訳ではない。
また、同様に有機光電変換素子として有用なものも、ただちには、求められるキャリア移動度が格段に高い有機トランジスタ用半導体材料として有用であると言うことはできない。
以下、本発明の有機トランジスタの好ましい態様を説明する。
<縮環芳香族化合物である有機半導体材料>
本発明の有機トランジスタは、後述の半導体活性層が縮環芳香族化合物である有機半導体材料を含む。
本明細書において、「有機半導体材料」とは、半導体の特性を示す有機材料のことである。無機材料からなる半導体と同様に、正孔をキャリアとして伝導するp型(ホール輸送性)有機半導体材料と、電子をキャリアとして伝導するn型(電子輸送性)有機半導体材料がある。
本発明に用いることができる縮環芳香族化合物はp型有機半導体材料、n型の有機半導体材料のどちらとして用いてもよいが、p型として用いることがより好ましい。有機半導体中のキャリアの流れやすさはキャリア移動度μで表される。キャリア移動度μは高い方がよく、1×10−4cm/Vs以上であることが好ましく、1×10−2cm/Vs以上であることがより好ましく、5×10−2cm/Vs以上であることが特に好ましく、1×10−1cm/Vs以上であることがより特に好ましく、2×10−1cm/Vs以上であることがよりさらに特に好ましい。キャリア移動度μは電界効果トランジスタ(FET)素子を作製したときの特性や飛行時間計測(TOF)法により求めることができる。
本発明に用いることができる縮環芳香族化合物の縮環芳香族構造としては特に制限は無く、公知の縮環芳香族構造を挙げることができる。
縮環芳香族構造の中でも、ベンゼン環、アゾール環、フラン環またはチオフェン環を縮環中に含む縮環芳香族構造が好ましい。
本発明に用いることができる縮環芳香族化合物は、有機半導体材料がチオフェン環を縮環中に含む縮環芳香族化合物であることが、キャリア移動度を改善する観点から、より好ましい。
本発明に用いることができる縮環芳香族化合物の縮環芳香族構造は、後述の一般式1におけるA、BおよびCならびにn1で表される縮環芳香族構造、あるいは、後述の一般式2におけるAおよびBで表される縮環芳香族構造であることが特に好ましい。
本発明における有機半導体材料として用いることができる縮環芳香族化合物の縮環芳香族構造の好ましい例を以下に示す。本発明で用いることができる縮環芳香族構造は、これらの具体例により限定的に解釈されるべきものではない。また、縮環芳香族化合物の縮環芳香族構造は、各芳香環または各芳香族ヘテロ環が任意の置換基を有していてもよく、この置換基としてはハロゲン原子などを挙げることができる。
Figure 0006302995
Figure 0006302995
Figure 0006302995
本発明の有機トランジスタは、有機半導体材料が後述の一般式1で表される縮環芳香族化合物または一般式2で表される縮環芳香族化合物であることが好ましい。
以下において、一般式1で表される縮環芳香族化合物と、一般式2で表される縮環芳香族化合物について、この順に説明する。
(一般式1で表される縮環芳香族化合物)
一般式1
Figure 0006302995
一般式1中、
、BおよびCはそれぞれ独立にベンゼン環、アゾール環、フラン環またはチオフェン環であり、複数のBは同一であっても異なってもよい;
11およびR12はそれぞれ独立にアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基またはヘテロアリール基であり;
11とA、または、R12とCは、それぞれ独立に酸素原子、硫黄原子、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基、スルホン基およびこれらの組み合わせのいずれかを介して結合してもよい;
n1は1〜5の整数である;
n11およびn12はそれぞれ独立に1〜3の整数である。
一般式1中、A、BおよびCはそれぞれ独立にベンゼン環、フラン環またはチオフェン環であることが好ましく、ベンゼン環またはチオフェン環であることがより好ましい。A、BおよびCのうち、少なくとも一つはチオフェン環であることがより好ましい。
一般式1中、A、BおよびCはさらなる置換基を有していてもよく、この置換基としてはハロゲン原子を挙げることができ、フッ素原子が好ましい。一般式1中、A、BおよびCはさらなる置換基を有さないことが好ましい。
一般式1中、R11およびR12はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基であることが好ましく、アルキル基であることがより好ましい。
11およびR12が表すアルキル基は、炭素数1〜30であることが好ましく、炭素数3〜18であることがより好ましく、炭素数5〜14であることが特に好ましい。また、R11およびR12が表すアルキル基は直鎖であっても、分枝であっても、環状であってもよいが、直鎖または分枝であることが好ましく、直鎖であることがより好ましい。
11およびR12が表すアルケニル基は、炭素数2〜30であることが好ましく、炭素数3〜18であることがより好ましく、炭素数5〜14であることが特に好ましい。
11およびR12が表すアルキニル基は、炭素数2〜30であることが好ましく、炭素数3〜18であることがより好ましく、炭素数5〜14であることが特に好ましい。R11およびR12が表すアルキニル基はさらに置換基を有していることも好ましく、この置換基としてはトリアルキルシリル基(好ましくは炭素数1〜3のアルキル基で3置換されたシリル基)、置換または無置換のフェニル基を挙げることができ、トリアルキルシリル基が好ましい。
11およびR12が表すアリール基は、炭素数6〜30であることが好ましく、炭素数6〜14であることがより好ましく、フェニル基であることが特に好ましい。
11およびR12が表すヘテロアリール基は、炭素数3〜12であることが好ましく、炭素数4〜8であることがより好ましく、炭素数4であることが特に好ましく、チエニル基であることがより特に好ましい。
一般式1中、R11とA、または、R12とCは、それぞれ独立に酸素原子、硫黄原子、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基、スルホン基およびこれらの組み合わせのいずれかを介して結合してもよい。すなわち、R11とAの結合様式、または、R12とCの結合様式は、単結合、酸素原子、硫黄原子、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基、スルホン基およびこれらの組み合わせである。R11とAの結合様式、または、R12とCの結合様式は、単結合、酸素原子またはカルボニル基であることが好ましく、単結合であることがより好ましい。
一般式1中、n1は1〜4であることが好ましく、2〜4であることがより好ましい。
一般式1中、n11およびn12はそれぞれ独立に1または2であることが好ましく、1であることがより好ましい。
(一般式2で表される縮環芳香族化合物)
本発明の有機トランジスタは、有機半導体材料が下記一般式2で表される縮環芳香族化合物であることが好ましい。
一般式2
Figure 0006302995
一般式2中、
およびBはそれぞれ独立に炭素数6〜14の芳香族炭化水素環または炭素数4〜12の芳香族ヘテロ環であり;
21およびR22はそれぞれ独立にアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基またはヘテロアリール基であり;
21とベンゼン環、または、R22とベンゼン環は、それぞれ独立に酸素原子、硫黄原子、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基、スルホン基およびこれらの組み合わせを介して結合してもよい。
一般式2中、AおよびBはそれぞれ独立に炭素数6〜14の芳香族炭化水素環、炭素数6〜12の芳香族ヘテロ環、アゾール環、フラン環またはチオフェン環であることが好ましく、炭素数6〜14の芳香族炭化水素環、炭素数6〜12の芳香族ヘテロ環、フラン環もしくはチオフェン環であることがより好ましく、炭素数6〜14の芳香族炭化水素環、炭素数6〜12の芳香族ヘテロ環またはチオフェン環であることが特に好ましく、炭素数6〜14の芳香族炭化水素環または炭素数6〜12の芳香族ヘテロ環であることがより特に好ましく、炭素数6〜14の芳香族炭化水素環であることがさらにより特に好ましい。
およびBが表す炭素数6〜14の芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ナフチレン環が特に好ましく、ナフチレン環がより特に好ましい。
およびBが表す炭素数4〜12の芳香族ヘテロ環としては、炭素数6〜12の芳香族ヘテロ環、アゾール環、フラン環またはチオフェン環が好ましく、炭素数6〜12の芳香族ヘテロ環がより好ましく、炭素数8〜12の芳香族ヘテロ環が特に好ましく、チエノベンゼン環、チエノチオフェン環がより特に好ましく、チエノベンゼン環がさらにより特に好ましい。
一般式2中、AおよびBはさらなる置換基を有していてもよく、この置換基としてはハロゲン原子を挙げることができる。一般式2中、AおよびBはさらなる置換基を有さないことが好ましい。
一般式2中、R21およびR22はそれぞれ独立にアルキニル基、アルキル基、アルケニル基であることが好ましく、アルキニル基であることがより好ましい。
21およびR22が表すアルキル基は、炭素数1〜30であることが好ましく、炭素数3〜18であることがより好ましく、炭素数4〜14であることが特に好ましい。また、R21およびR22が表すアルキル基は直鎖であっても、分枝であっても、環状であってもよいが、直鎖または分枝であることが好ましく、直鎖であることがより好ましい。
21およびR22が表すアルケニル基は、炭素数2〜30であることが好ましく、炭素数3〜18であることがより好ましく、炭素数4〜14であることが特に好ましい。
21およびR22が表すアルキニル基は、炭素数2〜30であることが好ましく、炭素数2〜18であることがより好ましく、炭素数2〜14であることが特に好ましい。R21およびR22が表すアルキニル基はさらに置換基を有していることも好ましく、この置換基としてはトリアルキルシリル基(好ましくは炭素数1〜3のアルキル基で3置換されたシリル基)、トリアルキルアルキル基(好ましくは炭素数1〜3のアルキル基で3置換されたメチル基)置換または無置換のフェニル基を挙げることができ、トリアルキルシリル基が好ましい。
11およびR12が表すアリール基は、炭素数6〜30であることが好ましく、炭素数6〜18であることがより好ましく、フェニル基であることが特に好ましい。
11およびR12が表すヘテロアリール基は、炭素数2〜12であることが好ましく、炭素数3〜8であることがより好ましく、炭素数4であることが特に好ましい。
一般式2中、R21とベンゼン環、または、R22とベンゼン環は、それぞれ独立に酸素原子、硫黄原子、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基、スルホン基およびこれらの組み合わせを介して結合してもよい。すなわち、R21とベンゼン環の結合様式、または、R22とベンゼン環の結合様式は、単結合、酸素原子、硫黄原子、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基、スルホン基およびこれらの組み合わせである。R21とベンゼン環の結合様式、または、R22とベンゼン環の結合様式は、単結合であることがより好ましい。
(縮環芳香族化合物の具体的化合物例)
本発明における有機半導体材料として用いることができる縮環芳香族化合物の具体的化合物例を以下に示す。
一般式(X)
Figure 0006302995
一般式(X)中、RX1、AおよびRX2は下記表中に示す構造である。
下記表中「*」は結合位置を表し、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、Phはフェニル基を表し、SiMeはトリエチルシリル基を表し、SiEtはトリエチルシリル基を表す。
Figure 0006302995
Figure 0006302995
Figure 0006302995
Figure 0006302995
Figure 0006302995
Figure 0006302995
上記縮環芳香族縮環芳香族化合物は、繰り返し構造をとってもよく、低分子でも高分子でもよい。縮環芳香族縮環芳香族化合物が低分子化合物の場合は、分子量が3000以下であることが好ましく、2000以下であることがより好ましく、1000以下であることがさらに好ましく、850以下であることが特に好ましい。分子量を上記上限値以下とすることにより、溶媒への溶解性を高めることができるため好ましい。
一方で、膜の膜質安定性の観点からは、分子量は400以上であることが好ましく、450以上であることがより好ましく、500以上であることがさらに好ましい。
また、縮環芳香族縮環芳香族化合物が繰り返し構造を有する高分子化合物の場合は、重量平均分子量が3万以上であることが好ましく、5万以上であることがより好ましく、10万以上であることがさらに好ましい。縮環芳香族縮環芳香族化合物が繰り返し構造を有する高分子化合物である場合に、重量平均分子量を上記下限値以上とすることにより、分子間相互作用を高めることができ、高い移動度が得られるため好ましい。
繰り返し構造を有する高分子化合物としては、縮環芳香族縮環芳香族化合物が少なくとも1つ以上のアリーレン基、ヘテロアリーレン基(チオフェン、ビチオフェン)を表して繰り返し構造を示すπ共役ポリマーや、縮環芳香族縮環芳香族化合物が高分子主鎖に側鎖を介して結合したペンダント型ポリマーがあげられ、高分子主鎖としては、ポリアクリレート、ポリビニル、ポリシロキサンなどが好ましく、側鎖としては、アルキレン基、ポリエチレンオキシド基などが好ましい。
縮環芳香族縮環芳香族化合物は、特開2013−254874号公報、特開2010−182992号公報、特許第4883381号、特開2004−83650号公報、特許第4783282号、特許第4581062号および後述の実施例に記載の各文献に従って合成することができる。
縮環芳香族縮環芳香族化合物の合成において、いかなる反応条件を用いてもよい。反応溶媒としては、いかなる溶媒を用いてもよい。また、環形成反応促進のために、酸または塩基を用いることが好ましく、特に塩基を用いることが好ましい。最適な反応条件は、目的とする化合物の構造により異なる。
各種置換基を有する合成中間体は公知の反応を組み合わせて合成することができる。また、各置換基はいずれの中間体の段階で導入してもよい。中間体の合成後は、カラムクロマトグラフィー、再結晶等による精製を行った後、昇華精製により精製する事が好ましい。昇華精製により、有機不純物を分離できるだけでなく、無機塩や残留溶媒等を効果的に取り除くことができる。
<成分A>
本発明の有機トランジスタは、後述の半導体活性層が成分Aとして、0.1〜10ppmのイオン性物質、水、酸素および0.5〜4000ppmの有機半導体材料と芳香族構造が同一である化合物のいずれかを含有する。
これらの成分Aの中でも、本発明の有機トランジスタは、半導体活性層が成分Aとして0.1〜10ppmのイオン性物質および0.5〜4000ppmの有機半導体材料と芳香族構造が同一である縮環芳香族化合物のいずれかを含有することが好ましく、成分Aとして0.5〜4000ppmの有機半導体材料と芳香族構造が同一である縮環芳香族化合物を含有することがより好ましい。
以下、成分Aの好ましい態様について説明する。
(有機半導体材料と芳香族構造が同一である縮環芳香族化合物)
半導体活性層中に含まれる上述の成分Aが、有機半導体材料と芳香族構造が同一である縮環芳香族化合物である場合について説明する。この場合、これらの構造類似性のため、成分Aが有機半導体材料の結晶表面に吸着し、結晶成長速度を制御することにより、結晶サイズを均一化させることができるために、キャリア移動度ばらつき、および、繰り返し駆動後の閾値電圧変化ばらつきが安定化すると考えられる。
半導体活性層中に含まれる上述の成分Aとしての有機半導体材料と芳香族構造が同一である縮環芳香族化合物の含有量は、0.5〜4000ppmであることが好ましく、0.5〜500ppmであることがより好ましく、0.5〜50ppmであることが特に好ましい。
半導体活性層中、上述の成分Aとしての有機半導体材料と芳香族構造が同一である縮環芳香族化合物の含有量は、繰り返し駆動後の閾値電圧変化ばらつきを改善する観点からは、0.5〜5ppmであることがより特に好ましく、0.5〜1ppmであることがさらにより特に好ましい。
一方、半導体活性層中、上述の成分Aとしての有機半導体材料と芳香族構造が同一である縮環芳香族化合物の含有量は、キャリア移動度ばらつきを改善する観点からは、1.5〜50ppmであることがより特に好ましく、5〜50ppmであることがさらにより特に好ましい。
半導体活性層中に含まれる、成分Aとしての有機半導体材料と芳香族構造が同一である縮環芳香族化合物の含有量を制御する方法としては特に制限はないが、分取クロマトグラフィーなどの公知の精製方法を用いて、合成された有機半導体材料を精製し、所望の有機半導体材料と芳香族構造が同一である縮環芳香族化合物の含有量のフラクションを得る方法などを挙げることができる。
有機半導体材料と芳香族構造が同一である縮環芳香族化合物である成分A中、有機半導体材料と同一である芳香族構造としては特に制限はないが、上述の縮環芳香族化合物の縮環芳香族構造を挙げることができる。有機半導体材料と同一である芳香族構造の好ましい範囲は、上述の縮環芳香族化合物の縮環芳香族構造の好ましい範囲と同様である。
本発明に用いることができる有機半導体材料と同一である芳香族構造は、後述の一般式3におけるA、BおよびCならびにn1で表される縮環芳香族構造、あるいは、後述の一般式4におけるAおよびBで表される縮環芳香族構造であることが特に好ましい。
本発明の有機トランジスタは、有機半導体材料が上述の一般式1で表される縮環芳香族化合物である場合、有機半導体材料と芳香族構造が同一である縮環芳香族化合物である成分Aが下記一般式3で表される化合物であることが好ましい。
一般式3
Figure 0006302995
一般式3中、
、BおよびCはそれぞれ独立にベンゼン環、アゾール環、フラン環またはチオフェン環であり、複数のBは同一であっても異なってもよい;
31はアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基またはヘテロアリール基であり;
32は水素原子、ハロゲン原子、置換リン原子または置換酸素原子であり;
31とAは、酸素原子、硫黄原子、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基、スルホン基およびこれらの組み合わせのいずれかを介して結合してもよい;
n3は1〜5の整数である;
n31およびn32はそれぞれ独立に1〜3の整数である。
一般式3中におけるA、BおよびCの好ましい範囲は、一般式1中におけるA、BおよびCの好ましい範囲と同様である。
一般式3中におけるR31の好ましい範囲は、一般式1中におけるR11の好ましい範囲と同様である。
一般式3中におけるR31とAの結合様式の好ましい範囲は、一般式1中におけるR11とAの結合様式の好ましい範囲と同様である。
一般式3中におけるn3の好ましい範囲は、一般式1中におけるn1の好ましい範囲と同様である。
一般式3中におけるn31の好ましい範囲は、一般式1中におけるn11の好ましい範囲と同様である。
一般式3中、R32は水素原子、ハロゲン原子、置換リン原子または置換酸素原子であり、水素原子、ハロゲン原子または置換酸素原子であることが好ましく、水素原子であることがより好ましい。
32が表すハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を挙げることができ、塩素原子または臭素原子が好ましい。
32が表す置換リン原子としては、ジフェニルホスフィノ基、ジーt−ブチルフォスフィノ基、ジアリールホスフィノ基を挙げることができる。
32が表す置換酸素原子としては、ヒドロキシル基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜18のアルコキシ基、より好ましくはメチル基)、パーフルオロアルキルスルホニルオキシ基(好ましくはトリフルオロメチルスルホニルオキシ基)を挙げることができ、ヒドロキシル基、アルコキシ基、トリフルオロメチルスルホニルオキシ基が好ましい。
一般式3中、n32は1〜3の整数であり、1または2であることが好ましく、1であることがより好ましい。
本発明の有機トランジスタは、有機半導体材料が上述の一般式2で表される縮環芳香族化合物である場合、有機半導体材料と芳香族構造が同一である縮環芳香族化合物である成分Aが下記一般式4で表される化合物であることが好ましい。
一般式4
Figure 0006302995
一般式4中、
およびBはそれぞれ独立に炭素数6〜14の芳香族炭化水素環または炭素数4〜14の芳香族ヘテロ環であり;
41はアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基またはヘテロアリール基であり;
41とベンゼン環は、酸素原子、硫黄原子、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基、スルホン基およびこれらの組み合わせを介して結合してもよい;
42は水素原子、ハロゲン原子、置換リン原子、置換酸素原子または有機半導体材料のR22と同一構造ではないアルキニル基である。
一般式4中におけるAおよびBの好ましい範囲は、一般式2中におけるAおよびBの好ましい範囲と同様である。
一般式4中におけるR41の好ましい範囲は、一般式2中におけるR21の好ましい範囲と同様である。
一般式4中におけるR41とベンゼン環の結合様式の好ましい範囲は、一般式2中におけるR21とベンゼン環の結合様式の好ましい範囲と同様である。
一般式4中、R42は水素原子、ハロゲン原子、置換リン原子、置換酸素原子または有機半導体材料のR22と同一構造ではないアルキニル基であり、水素原子であることがより好ましい。
42が表すハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を挙げることができ、塩素原子または臭素原子が好ましい。
42が表す置換リン原子としては、ジフェニルホスフィノ基、ジーt−ブチルフォスフィノ基、ジアリールホスフィノ基を挙げることができる。
42が表す置換酸素原子としては、ヒドロキシル基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜18のアルコキシ基、より好ましくはメチル基)、パーフルオロアルキルスルホニルオキシ基(好ましくはトリフルオロメチルスルホニルオキシ基)を挙げることができ、ヒドロキシル基、アルコキシ基、トリフルオロメチルスルホニルオキシ基が好ましい。
42が表す有機半導体材料のR22と同一構造ではないアルキニル基としては、炭素数2〜18のアルキニル基が好ましく、炭素数2〜14のアルキニル基がより好ましく、炭素数2のアルキニル基が特に好ましい。R42が表す有機半導体材料のR22と同一構造ではないアルキニル基はさらに置換基を有していてもよいが、無置換であることが好ましい。
成分Aとして用いることができる、有機半導体材料と芳香族構造が同一である縮環芳香族化合物の例を示す。
一般式(A)
Figure 0006302995
一般式(A)中、RA1、AおよびRA2は下記表中に示す構造である。
下記表中「*」は結合位置を表し、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、Phはフェニル基を表し、SiMeはトリエチルシリル基を表し、SiEtはトリエチルシリル基を表す。
Figure 0006302995
Figure 0006302995
Figure 0006302995
Figure 0006302995
Figure 0006302995
Figure 0006302995
(イオン性物質)
半導体活性層中に含まれる上述の成分Aが、イオン性物質である場合について説明する。この場合、キャリア散乱量が少ない状態への収斂が起こるためにキャリア移動度ばらつきが安定化すると考えられ、ドープ量が少ない状態への収斂が起こるために繰り返し駆動後の閾値電圧変化ばらつきが安定化すると考えられる。
本発明の有機トランジスタは、半導体活性層が、成分Aとして、0.1〜10ppmのイオン性物質を含む態様が好ましく、0.3〜5ppmのイオン性物質を含む態様がより好ましく、0.5〜4ppmのイオン性物質を含む態様が特に好ましい。
半導体活性層中に含まれる、成分Aとしてのイオン性物質が複数種である場合、成分Aとしてのイオン性物質の含有量は、複数種のイオン性物質の合計含有量が上述の範囲であることが好ましい。
半導体活性層中に含まれる、成分Aとしてのイオン性物質の含有量を制御する方法としては特に制限はないが、カラムクロマトグラフィーなどの公知の精製方法を用いて有機半導体材料を精製する方法などを挙げることができる。
イオン性物質としては特に制限はないが、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、亜鉛イオン、鉄イオン、パラジウムイオン、白金イオン、金イオン、セシウムイオンなどを挙げることができる。
(水、酸素)
半導体活性層中に含まれる上述の成分Aが、水および酸素のいずれかである場合について説明する。この場合、トラップ量が少ない状態への収斂が起こるためにキャリア移動度ばらつきが安定化すると考えられ、ドープ量が少ない状態への収斂が起こるために繰り返し駆動後の閾値電圧変化ばらつきが安定化すると考えられる。
本発明の有機トランジスタは、半導体活性層が、成分Aとして、水および酸素のいずれかを含む態様が好ましい。
半導体活性層が成分Aとして水を含む態様では、半導体活性層が成分Aとして水を0.1〜10ppm含むことが好ましく、0.3〜5ppm含むことがより好ましく、0.5〜4ppm含むことが特に好ましい。
半導体活性層が成分Aとして酸素を含む態様では、半導体活性層が成分Aとして酸素を0.1〜10ppm含むことが好ましく、0.3〜5ppm含むことがより好ましく、0.5〜4ppm含むことが特に好ましい。
半導体活性層中に含まれる、成分Aとしての水および酸素のいずれかの含有量を制御する方法としては特に制限はないが、特定のガス雰囲気下で保管する方法などを挙げることができる。本発明の有機トランジスタは、半導体活性層が、成分Aとして、水および酸素のいずれかを含む場合、少なくとも1時間以上、酸素含率25%以下、かつ、相対湿度10%以下のガス雰囲気下で、保管されてなることが好ましい。
<有機トランジスタの構造>
本発明の有機トランジスタの構造は、基板上に絶縁体層を有し、絶縁体層の片側にお互いに離間したソース電極およびドレイン電極を有し、絶縁体層のもう片側にゲート電極を有し、ソース電極、ドレイン電極および絶縁体層に接した半導体活性層を有し、基板、ゲート電極、絶縁体層および半導体活性層は積層した構造の有機トランジスタである。
本発明の有機トランジスタは、有機電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor、FET)として用いられることが好ましく、ゲート−チャンネル間が絶縁されている絶縁ゲート型FETとして用いられることがより好ましい。
以下、本発明の有機トランジスタの好ましい構造の態様について、図面を用いて詳しく説明するが、本発明はこれらの態様に限定されるものではない。
(積層構造)
有機電界効果トランジスタの積層構造としては特に制限はなく、公知の様々な構造のものとすることができる。
本発明の有機トランジスタの構造の一例としては、最下層の基板の上面に、電極、絶縁体層、半導体活性層(有機半導体層)、2つの電極を順に配置した構造(ボトムゲート・トップコンタクト型)を挙げることができる。この構造では、最下層の基板の上面の電極は基板の一部に設けられ、絶縁体層は、電極以外の部分で基板と接するように配置される。また、半導体活性層の上面に設けられる2つの電極は、互いに隔離して配置される。
ボトムゲート・トップコンタクト型素子の構成を図1に示す。図1は、本発明の有機トランジスタの一例の構造の断面を示す概略図である。図1の有機トランジスタは、最下層に基板11を配置し、その上面の一部に電極12を設け、さらにこの電極12を覆い、かつ電極12以外の部分で基板11と接するように絶縁体層13を設けている。さらに絶縁体層13の上面に半導体活性層14を設け、その上面の一部に2つの電極15aと15bとを隔離して配置している。
図1に示した有機トランジスタは、電極12がゲートであり、電極15aと電極15bはそれぞれドレインまたはソースである。また、図1に示した有機トランジスタは、ドレイン−ソース間の電流通路であるチャンネルと、ゲートとの間が絶縁されている絶縁ゲート型FETである。
本発明の有機トランジスタの構造の一例としては、ボトムゲート・ボトムコンタクト型素子を挙げることができる。
ボトムゲート・ボトムコンタクト型素子の構成を図2に示す。図2は実施例でFET特性測定用基板として製造した有機トランジスタの構造の断面を示す概略図である。図2の有機トランジスタは、最下層に基板31を配置し、その上面の一部に電極32を設け、さらにこの電極32を覆い、かつ電極32以外の部分で基板31と接するように絶縁体層33を設けている。さらに絶縁体層33の上面に半導体活性層35を設け、電極34aと34bが半導体活性層35の下部にある。
図2に示した有機トランジスタは、電極32がゲートであり、電極34aと電極34bはそれぞれドレインまたはソースである。また、図2に示した有機トランジスタは、ドレイン−ソース間の電流通路であるチャンネルと、ゲートとの間が絶縁されている絶縁ゲート型FETである。
本発明の有機トランジスタの構造としては、その他、絶縁体、ゲート電極が半導体活性層の上部にあるトップゲート・トップコンタクト型素子や、トップゲート・ボトムコンタクト型素子も好ましく用いることができる。
(厚さ)
本発明の有機トランジスタは、より薄いトランジスタとする必要がある場合には、例えばトランジスタ全体の厚さを0.1〜0.5μmとすることが好ましい。
(封止)
有機トランジスタ素子を大気や水分から遮断し、有機トランジスタ素子の保存性を高めるために、有機トランジスタ素子全体を金属の封止缶やガラス、窒化ケイ素などの無機材料、パリレンなどの高分子材料や、低分子材料などで封止してもよい。
以下、本発明の有機トランジスタの各層の好ましい態様について説明するが、本発明はこれらの態様に限定されるものではない。
<基板>
(材料)
本発明の有機トランジスタは、基板を含む。
基板の材料としては特に制限はなく、公知の材料を用いることができ、例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステルフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルム、ポリカーボネートフィルム、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム、ポリイミドフィルム、およびこれらポリマーフィルムを極薄ガラスに貼り合わせたもの、セラミック、シリコン、石英、ガラス、などを挙げることができ、シリコンが好ましい。
<電極>
(材料)
本発明の有機トランジスタは、ソース電極、ドレイン電極およびゲート電極などの電極を含む。
電極の構成材料としては、例えば、Cr、Al、Ta、Mo、Nb、Cu、Ag、Au、Pt、Pd、In、NiあるいはNdなどの金属材料やこれらの合金材料、あるいはカーボン材料、導電性高分子などの既知の導電性材料であれば特に制限することなく使用できる。
(厚さ)
電極の厚さは特に制限はないが、10〜50nmとすることが好ましい。
ゲート幅(またはチャンネル幅)Wとゲート長(またはチャンネル長)Lに特に制限はないが、これらの比W/Lが10以上であることが好ましく、20以上であることがより好ましい。
<絶縁層>
(材料)
絶縁層を構成する材料は必要な絶縁効果が得られれば特に制限はないが、例えば、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、PTFE、CYTOP等のフッ素ポリマー系絶縁材料、ポリエステル絶縁材料、ポリカーボネート絶縁材料、アクリルポリマー系絶縁材料、エポキシ樹脂系絶縁材料、ポリイミド絶縁材料、ポリビニルフェノール樹脂系絶縁材料、ポリパラキシリレン樹脂系絶縁材料などが挙げられる。
絶縁層の上面は表面処理がなされていてもよく、例えば、二酸化ケイ素表面をヘキサメチルジシラザン(HMDS)やオクタデシルトリクロロシラン(OTS)の塗布により表面処理した絶縁層を好ましく用いることができる。
(厚さ)
絶縁層の厚さに特に制限はないが、薄膜化が求められる場合は厚さを10〜400nmとすることが好ましく、20〜200nmとすることがより好ましく、50〜200nmとすることが特に好ましい。
<半導体活性層>
(材料)
本発明の有機トランジスタは、半導体活性層が縮環芳香族化合物である有機半導体材料、ならびに、成分Aとして、0.1〜10ppmのイオン性物質、水、酸素および0.5〜4000ppmの有機半導体材料と芳香族構造が同一である化合物のいずれかを含有する。
半導体活性層は、縮環芳香族化合物である有機半導体材料および成分Aからなる層であってもよく、環芳香族化合物である有機半導体材料および成分Aに加えて後述のポリマーバインダーがさらに含まれた層であってもよい。また、成膜時の残留溶媒が含まれていてもよい。
半導体活性層中におけるポリマーバインダーの含有量は、特に制限はないが、好ましくは0〜95質量%の範囲内で用いられ、より好ましくは10〜90質量%の範囲内で用いられ、さらに好ましくは20〜80質量%の範囲内で用いられ、特に好ましくは30〜70質量%の範囲内で用いられる。
(厚さ)
半導体活性層の厚さに特に制限はないが、薄膜化が求められる場合は厚さを10〜400nmとすることが好ましく、10〜200nmとすることがより好ましく、10〜100nmとすることが特に好ましい。
ポリマーバインダーとしては、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリシロキサン、ポリスルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、セルロース、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの絶縁性ポリマー、およびこれらの共重合体、ポリビニルカルバゾール、ポリシランなどの光伝導性ポリマー、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリパラフェニレンビニレンなどの導電性ポリマー、半導体ポリマーを挙げることができる。
ポリマーバインダーは、単独で使用してもよく、あるいは複数併用してもよい。
また、有機半導体材料とポリマーバインダーとは均一に混合していてもよく、一部または全部が相分離していてもよいが、電荷移動度の観点では、膜中で膜厚方向に有機半導体とバインダーが相分離した構造が、バインダーが有機半導体の電荷移動を妨げず最も好ましい。
膜の機械的強度を考慮するとガラス転移温度の高いポリマーバインダーが好ましく、電荷移動度を考慮すると極性基を含まない構造のポリマーバインダーや光伝導性ポリマー、導電性ポリマーが好ましい。
ポリマーバインダーの使用量は、特に制限はないが、非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜中、好ましくは0〜95質量%の範囲内で用いられ、より好ましくは10〜90質量%の範囲内で用いられ、さらに好ましくは20〜80質量%の範囲内で用いられ、特に好ましくは30〜70質量%の範囲内で用いられる。
さらに、縮環芳香族化合物が上述した構造をとることにより、膜質の良い有機膜を得ることができる。具体的には、縮環芳香族化合物は、結晶性が良いため、十分な膜厚を得ることができ、得られた非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜は良質なものとなる。
(成膜方法)
縮環芳香族化合物を基板上に成膜する方法はいかなる方法でもよい。
成膜の際、基板を加熱または冷却してもよく、基板の温度を変化させることで膜質や膜中での分子のパッキングを制御することが可能である。基板の温度としては特に制限はないが、0℃から200℃の間であることが好ましく、15℃〜100℃の間であることがより好ましく、20℃〜95℃の間であることが特に好ましい。
縮環芳香族化合物を基板上に成膜するとき、真空プロセスあるいは溶液プロセスにより成膜することが可能であり、いずれも好ましい。
真空プロセスによる成膜の具体的な例としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、分子ビームエピタキシー(MBE)法などの物理気相成長法あるいはプラズマ重合などの化学気相蒸着(CVD)法が挙げられ、真空蒸着法を用いることが特に好ましい。
溶液プロセスによる成膜とは、ここでは有機化合物を溶解させることができる溶媒中に溶解させ、その溶液を用いて成膜する方法をさす。具体的には、キャスト法、ディップコート法、ダイコーター法、ロールコーター法、バーコーター法、スピンコート法などの塗布法、インクジェット法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソグラフィー印刷法、オフセット印刷法、マイクロコンタクト印刷法などの各種印刷法、Langmuir−Blodgett(LB)法などの通常の方法を用いることができ、キャスト法、スピンコート法、インクジェット法、グラビア印刷法、フレキソグラフィー印刷法、オフセット印刷法、マイクロコンタクト印刷法を用いることが特に好ましい。
非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜は、溶液塗布法により作製されたことが好ましい。また、非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜がポリマーバインダーを含有する場合、層を形成する材料とポリマーバインダーとを適当な溶媒に溶解させ、または分散させて塗布液とし、各種の塗布法により形成されることが好ましい。
以下、溶液プロセスによる成膜に用いることができる、非発光性有機半導体デバイス用塗布溶液について説明する。
溶液プロセスを用いて基板上に成膜する場合、層を形成する材料を適当な有機溶媒(例えば、ヘキサン、オクタン、デカン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、デカリン、1−メチルナフタレンなどの炭化水素系溶媒、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロトルエンなどのハロゲン化炭化水素系溶媒、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミルなどのエステル系溶媒、例えば、メタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコールなどのアルコール系溶媒、例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソールなどのエーテル系溶媒、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチルー2−ピロリドン、1−メチルー2−イミダゾリジノン等のアミド・イミド系溶媒、ジメチルスルフォキサイドなどのスルホキシド系溶媒、アセトニトリルなどのニトリル系溶媒)および/または水に溶解、または分散させて塗布液とし、各種の塗布法により膜を形成することができる。溶媒は単独で用いてもよく、複数組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒またはエーテル系溶媒が好ましく、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、ジクロロベンゼンまたはアニソールがより好ましく、トルエン、キシレン、テトラリン、アニソールが特に好ましい。その塗布液中の縮環芳香族化合物の濃度は、好ましくは、0.1〜80質量%、より好ましくは0.1〜10質量%、特に好ましくは0.5〜10質量%とすることにより、任意の厚さの膜を形成できる。
溶液プロセスで成膜するためには、上記で挙げた溶媒などに材料が溶解することが必要であるが、単に溶解するだけでは不十分である。通常、真空プロセスで成膜する材料でも、溶媒にある程度溶解させることができる。しかし、溶液プロセスでは、材料を溶媒に溶解させて塗布した後で、溶媒が蒸発して膜が形成する過程があり、溶液プロセス成膜に適さない材料は結晶性が高いものが多いため、この過程で不適切に結晶化(凝集)してしまい良好な膜を形成させることが困難である。縮環芳香族化合物は、このような結晶化(凝集)が起こりにくい点でも優れている。
非発光性有機半導体デバイス用塗布溶液は、縮環芳香族化合物を含み、ポリマーバインダーを含有しない態様も好ましい。
また、非発光性有機半導体デバイス用塗布溶液は、縮環芳香族化合物とポリマーバインダーを含有してもよい。この場合、層を形成する材料とポリマーバインダーとを前述の適当な溶媒に溶解させ、または分散させて塗布液とし、各種の塗布法により膜を形成することができる。ポリマーバインダーとしては、上述したものから選択することができる。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。実施例3−1c、実施例3−1f、実施例3−2、実施例3−3、実施例3−4、実施例3−5および実施例3−6は参考例である。
[比較例1]
(合成)
特許第4581062号の合成例2における化合物No.16の合成を参考にして、下記化合物1を主成分とする比較サンプル1を、以下の手順にしたがって合成した。
Figure 0006302995
[比較例2]
下記原料2−1 1gにTHF/水混合溶媒30ml、Organic Synthesis. 1993年, 71号, 89項に従って調製した1−デセンの9−BBN(9−borabicyclo[3.3.1]nonane)付加体過剰量、PdCl(dppf)塩化メチレン錯体 0.02等量、NaOH 1等量を加え、75℃で20時間攪拌した。反応液を水洗、濃縮後シリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−へキサン混合溶媒)により精製し、固体を得た。このうち500mgを、Pd/C 100mg、トルエン−酢酸混合溶媒20mLに加え、水素雰囲気下で、14時間攪拌した。反応液をろ過、濃縮、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン−ヘキサン混合溶媒)により精製し、下記化合物2を主成分とする比較サンプル2を得た。
Figure 0006302995
[比較例3]
Organic Letters, 2005年, 7巻, 5301頁を参考に合成した下記原料3−1 3gに塩化メチレン100mlを加え、BFエーテル錯体溶液を加え、室温で14時間攪拌し、反応液を水洗、濃縮することで固体物を得た。これを、メタノールで洗浄し、真空乾燥後、ALSテクノロジー製昇華精製装置ALS−160Hで精製し、対応する脱メチル体を得た。この脱メチル体2gに塩化メチレン100mlを加え氷水で冷却した。これに過剰量の無水トリフルオロメタンスルホン酸とピリジンを加え、14時間攪拌し、反応液を水洗、濃縮することで固体物を得た。これを、塩化メチレンに溶解し、エタノールを加えることで結晶を析出させ、濾別、洗浄、乾燥することで対応するトリフラート体を得た。得られたトリフラート体に比較サンプル2と同様に1−ヘキシンの9−BBN付加体と反応させることで、下記化合物3を主成分とする比較サンプル3を得た。
Figure 0006302995
[比較例4]
WO2012/090462号の記載を参考に下記原料4−1を合成し、これを原料に比較サンプル3と同様にメトキシ基をヘプチル基に官能基変換を行い、対応する下記化合物4を主成分とする比較サンプル4を得た。
Figure 0006302995
[比較例5]
Organic Letters, 2002年、4巻、15頁を参考に下記化合物5を主成分とする比較サンプル5を得た。
Figure 0006302995
[比較例6]
Journal OF THE American Chemical Society, 2005年、127巻、4986ページを参考に下記化合物6を主成分とする比較サンプル6を得た。
Figure 0006302995
[有機トランジスタの作製)]
比較サンプル1〜6(各1mg)とトルエン(1mL)を混合し、100℃に加熱したものを、非発光性有機半導体デバイス用塗布溶液とした。この塗布溶液を窒素雰囲気下、90℃に加熱したFET特性測定用基板上にキャストすることで、非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜を形成し、FET特性測定用の比較例1〜6の有機トランジスタ素子を得た。FET特性測定用基板としては、ソースおよびドレイン電極としてくし型に配置されたクロム/金、絶縁体層としてSiO(膜厚180nm)を備えたボトムゲート・ボトムコンタクト構造のシリコン基板(図2に構造の概略図を示した)を用いた。各基板にはゲート幅W=100μm、200μm、400μm、ゲート長L=100μm、75μm、50μmの3x3の組み合わせからなる9素子のセットを二組用意し、1基板で18素子を持つものである。
得られた有機トランジスタ素子を、比較例1〜6の有機トランジスタとした。
(評価)
比較例1〜6および後述の各実施例の有機トランジスタ素子のFET特性は、セミオートプローバー(ベクターセミコン製、AX−2000)を接続した半導体パラメーターアナライザー(Agilent製、4156C)を用いて常圧・窒素雰囲気下で、下記の各特性について測定を行った。
得られた結果を下記表に示す。
(a)キャリア移動度、キャリア移動度ばらつき
各有機トランジスタ素子(FET素子)のソース電極−ドレイン電極間に−70Vの電圧を印加し、ゲート電圧を20V〜−100Vの範囲で変化させ、ドレイン電流Iを表わす下記式を用いてキャリア移動度μを算出した。
=(w/2L)μC(V−Vth
式中、Lはゲート長、Wはゲート幅、Cは絶縁層の単位面積当たりの容量、Vはゲート電圧、Vthは閾値電圧を表す。基板上すべての素子の値の平均値を平均キャリア移動度とした。
基板ごとに、個々の素子について得られた値(合計50個)の上位から10番目のキャリア移動度値と、下位から10番目のキャリア移動度値の差をデータ幅とし、このデータ幅の平均キャリア移動度値に対する相対値を、キャリア移動度ばらつきとした。
(b)繰り返し駆動後の閾値電圧変化、繰り返し駆動後の閾値電圧変化ばらつき
各有機トランジスタ素子(FET素子)のソース電極−ドレイン電極間に−70Vの電圧を印加し、ゲート電圧を+20V〜−100Vの範囲で100回スイープし、その前後の閾値電圧V後の差(繰り返し駆動前の閾値電圧Vと繰り返し駆動後の閾値電圧Vの差、|V−V|)を基板上の全ての素子の値の平均の平均値を求めた。この値は小さいほど良い。
基板ごとに、個々の素子について得られた値(合計50個)の上位から10番目の繰り返し駆動後の閾値電圧変化値と、下位から10番目の値の繰り返し駆動後の閾値電圧変化差をデータ幅とし、このデータ幅の平均値繰り返し駆動後の閾値電圧変化に対する相対値を、繰り返し駆動後の閾値電圧変化ばらつきとした。
[実施例1−1]
比較サンプル1を、山善(株)製の分取クロマト装置FR−360を使用し、溶離液としてヘキサン−塩化メチレン混合溶媒を用いて精製した。精製度の異なるフラクションが得られたため、各フラクションをそれぞれ1−1a、1−1b、1−1cおよび1−1dのサンプルとした。これらの1−1a、1−1b、1−1cおよび1−1dのサンプルを用いた以外は比較サンプル1と同様にして、FET特性測定用の実施例1−1a、実施例1−1b、実施例1−1cおよび実施例1−1dの有機トランジスタ素子を得た。これらの各実施例の有機トランジスタ素子のトランジスタ特性を比較例1と同様に評価した。
その結果、下記表より、キャリア移動度ばらつきおよび繰り返し駆動後の閾値電圧変化ばらつきに関しては大きな差が見られた。各フラクションの成分分析および不純物の同定を行ったところ、下記の特定化合物1Aが含まれることがわかった。また、下記特定化合物1Aの含率が一定量以下である場合、より良好な結果が得られることが分かった。
下記特定化合物1Aの含率は、各実施例に用いた非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜をHPLC用テトラヒドロフランに溶解し、島津製作所(株)社製、高速液体クロマトグラフィープロミネンスシステムを用いて、以下の測定条件で測定した。
溶離液:テトラヒドロフランー水グラジエント、検出波長254nm、送液速度1.0ml/分、分析カラム:東ソー(株)製TSKGel ODS−100Z。
Figure 0006302995
Figure 0006302995
上記表における相対キャリア移動度の表記は下記のとおり。
A:基準値に対し1.2倍以上(良化)
B:基準値に対し0.5倍以上、1.2倍未満
C:基準値に対し0.5倍未満
上記表の結果については、以下のように考えられる。主成分である化合物1と芳香族構造が同一である特定不純物である特定化合物1Aは合成の最終工程において、原料のハロゲン化化合物に反応触媒が酸化的付加を行って生成する反応中間体に対して、副反応として水素化が起こり生成したと考えられる。カップリング反応におけるその他の副生成物も同時に生成するが、その他の副生成物は化合物の精製工程において除かれる。だが、主成分である化合物1と性質が酷似し、芳香族構造が同一である特定化合物1Aは残留したものと考えられる。
キャリア移動度ばらつきおよび繰り返し駆動後の閾値電圧変化ばらつきに対する特定化合物1Aの効果は、主成分と構造および性質が酷似しているため、半導体層の結晶形成時に結晶表面に吸着し、結晶成長制御材としての効果を奏したと考えられる。
[実施例1−2]
実施例1−1において、比較サンプル1を比較サンプル2に置き換えた以外は実施例1−1と同様な実験を行い、精製度の異なるフラクション1−2a、1−2b、1−2cおよび1−2dのサンプルを得て、これらを用いたFET特性測定用の実施例1−2a、実施例1−2b、実施例1−2cおよび実施例1−2dの有機トランジスタ素子を得た。これらの各実施例の有機トランジスタ素子のトランジスタ特性を比較例1と同様に評価した。以下に結果を示す。
下記表より、キャリア移動度ばらつきおよび繰り返し駆動後の閾値電圧変化ばらつきに関しては大きな差が見られた。各フラクションの成分分析および不純物の同定を行ったところ、主成分である化合物2と芳香族構造が同一である下記の特定化合物2Aが含まれることがわかった。また、下記特定化合物2Aの含率が一定量以下である場合、より良好な結果が得られることが分かった。
下記特定化合物2Aの含率は、特定化合物1Aと同様に測定した。
Figure 0006302995
Figure 0006302995
上記表における相対キャリア移動度の表記は下記のとおり。
A:基準値に対し1.2倍以上(良化)
B:基準値に対し0.5倍以上、1.2倍未満
C:基準値に対し0.5倍未満
[実施例1−3]
実施例1−1において、比較サンプル1を比較サンプル3に置き換えた以外は実施例1−1と同様な実験を行い、精製度の異なるフラクション1−3a、1−3b、1−3cおよび1−3dのサンプルを得て、これらを用いたFET特性測定用の実施例1−3a、実施例1−3b、実施例1−3cおよび実施例1−3dの有機トランジスタ素子を得た。これらの各実施例の有機トランジスタ素子のトランジスタ特性を比較例1と同様に評価した。以下に結果を示す。
下記表より、キャリア移動度ばらつきおよび繰り返し駆動後の閾値電圧変化ばらつきに関しては大きな差が見られた。各フラクションの成分分析および不純物の同定を行ったところ、主成分である化合物3と芳香族構造が同一である下記の特定化合物3Aが含まれることがわかった。また、下記特定化合物3Aの含率が一定量以下である場合、より良好な結果が得られることが分かった。
下記特定化合物3Aの含率は特定化合物1Aと同様に測定した。
Figure 0006302995
Figure 0006302995
上記表における相対キャリア移動度の表記は下記のとおり。
A:基準値に対し1.2倍以上(良化)
B:基準値に対し0.5倍以上、1.2倍未満
C:基準値に対し0.5倍未満
[実施例1−4]
実施例1−1において、比較サンプル1を比較サンプル4に置き換えた以外は実施例1−1と同様な実験を行い、精製度の異なるフラクション1−4a、1−4b、1−4cおよび1−4dのサンプルを得て、これらを用いたFET特性測定用の実施例1−4a、実施例1−4b、実施例1−4cおよび実施例1−4dの有機トランジスタ素子を得た。これらの各実施例の有機トランジスタ素子のトランジスタ特性を比較例1と同様に評価した。以下に結果を示す。
下記表より、キャリア移動度ばらつきおよび繰り返し駆動後の閾値電圧変化ばらつきに関しては大きな差が見られた。各フラクションの成分分析および不純物の同定を行ったところ、主成分である化合物4と芳香族構造が同一である下記の特定化合物4Aが含まれることがわかった。また、下記特定化合物4Aの含率が一定量以下である場合、より良好な結果が得られることが分かった。
下記特定化合物4Aの含率は特定化合物1Aと同様に測定した。
Figure 0006302995
Figure 0006302995
上記表における相対キャリア移動度の表記は下記のとおり。
A:基準値に対し1.2倍以上(良化)
B:基準値に対し0.5倍以上、1.2倍未満
C:基準値に対し0.5倍未満
[実施例1−5]
実施例1−1において、比較サンプル1を比較サンプル5に置き換えた以外は実施例1−1と同様な実験を行い、精製度の異なるフラクション1−5a、1−5b、1−5cおよび1−5dのサンプルを得て、これらを用いたFET特性測定用の実施例1−5a、実施例1−5b、実施例1−5cおよび実施例1−5dの有機トランジスタ素子を得た。これらの各実施例の有機トランジスタ素子のトランジスタ特性を比較例1と同様に評価した。以下に結果を示す。
下記表より、キャリア移動度ばらつきおよび繰り返し駆動後の閾値電圧変化ばらつきに関しては大きな差が見られた。各フラクションの成分分析および不純物の同定を行ったところ、主成分である化合物5と芳香族構造が同一である下記の特定化合物5Aが含まれることがわかった。また、下記特定化合物5Aの含率が一定量以下である場合、より良好な結果が得られることが分かった。
下記特定化合物5Aの含率は特定化合物1Aと同様に測定した。
Figure 0006302995
Figure 0006302995
上記表における相対キャリア移動度の表記は下記のとおり。
A:基準値に対し1.2倍以上(良化)
B:基準値に対し0.5倍以上、1.2倍未満
C:基準値に対し0.5倍未満
本実施例1−5においては、特定化合物5Aの構造は実施例1−1〜1−4で特定不純物として含まれていた特定化合物1A〜4Aとは異なった系統の構造であった。この特定化合物5Aは、比較的弱い結合であるC−Si結合が反応中もしくは精製中に切断されて生成した化合物であると推定できる。
[実施例1−6]
実施例1−1において、比較サンプル1を比較サンプル6に置き換えた以外は実施例1−1と同様な実験を行い、精製度の異なるフラクション1−6a、1−6b、1−6cおよび1−6dのサンプルを得て、これらを用いたFET特性測定用の実施例1−6a、実施例1−6b、実施例1−6cおよび実施例1−6dの有機トランジスタ素子を得た。これらの各実施例の有機トランジスタ素子のトランジスタ特性を比較例1と同様に評価した。以下に結果を示す。
下記表より、キャリア移動度ばらつきおよび繰り返し駆動後の閾値電圧変化ばらつきに関しては大きな差が見られた。各フラクションの成分分析および不純物の同定を行ったところ、主成分である化合物6と芳香族構造が同一である下記の特定化合物6Aが含まれることがわかった。また、下記特定化合物6Aの含率が一定量以下である場合、より良好な結果が得られることが分かった。
下記特定化合物6Aの含率は特定化合物1Aと同様に測定した。
Figure 0006302995
Figure 0006302995
上記表における相対キャリア移動度の表記は下記のとおり。
A:基準値に対し1.2倍以上(良化)
B:基準値に対し0.5倍以上、1.2倍未満
C:基準値に対し0.5倍未満
[実施例2−1]
イオン性物質の影響を調査するために、比較サンプル1を市販のガラス製クロマト用カラムを使用し、溶離液にクロロホルム−テトラヒドロフラン−n−ヘキサングラジエントを用いてカラムクロマトグラフィーを用いて精製度の異なるサンプルを得た。特に精製回数2回目以降は使用する全ての器具をあらかじめ希塩酸で洗浄し、さらに超純粋で洗浄したものを用いた。
比較サンプル1および各精製回数のサンプル中のイオン性物質の量は、各実施例に用いた非発光性有機半導体デバイス用有機半導体膜を灰化・酸溶解し、アジレント社製ICP−MS HP7700を用いて定量した。具体的には、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオンの総和をppm単位で求めた。
これらの各精製回数のサンプルを用いた以外は比較サンプル1を用いた比較例1〜6と同様にして、FET特性測定用の実施例2−1の有機トランジスタ素子を得た。これらの各実施例の有機トランジスタ素子のトランジスタ特性を比較サンプル1と同様に評価した。
実施例2−1および後述の実施例2−2〜2−6において、キャリア移動度そのものは主成分である化合物によって異なるため、対応する主成分である化合物を含む未精製の比較サンプルを用いた比較例1〜6の有機トランジスタ素子のキャリア移動度を、各実施例の有機トランジスタ素子のキャリア移動度の基準値とした。
[実施例2−2〜2−6]
実施例2−1において、比較サンプル1の代わりに比較サンプル2〜6を用い、精製は2回とした以外は実施例2−1と同様にして、実施例2−2〜2−6の有機トランジスタ素子とした。
比較サンプル2〜6および実施例2−2〜2−6で用いた精製回数2回のサンプル中のイオン性物質の量を、実施例2−1と同様に測定した。
これらの各実施例の有機トランジスタ素子のトランジスタ特性を比較サンプル1と同様に評価した。
得られた結果を下記表に示した。
Figure 0006302995
上記表より、いずれの実施例においても対応する比較例に対し、相対キャリア移動に改善が認められる。イオン性物質の含量は1ppm付近が良好であることが分かる。
[実施例3−1]
水および酸素の影響を調査するために、有機トランジスタの24時間保管および特性評価を下記表に示すようなガス雰囲気下で行った。酸素含率はガス雰囲気における酸素の相対量(%)である。雰囲気ガスはガスボンベを用いて窒素−酸素混合ガスを調製し、これに一定量の加湿を行うことで調製した。トランジスタの保管はガス雰囲気下で24時間とした。
これらの各精製回数のサンプルを用いた以外は比較サンプル1を用いた比較例1〜6と同様にして、FET特性測定用の実施例3−1a、実施例3−1b、実施例3−1c、実施例3−1d、実施例3−1eおよび実施例3−1fの有機トランジスタ素子を得た。これらの各実施例の有機トランジスタ素子のトランジスタ特性を比較サンプル1と同様に評価した。
実施例3−1および後述の実施例3−2〜3−6において、繰り返し駆動後の閾値電圧変化そのものは主成分である化合物によって異なるため、対応する主成分である化合物を含む未精製の比較サンプルを用いた比較例1〜6の有機トランジスタ素子の繰り返し駆動後の閾値電圧変化を、各実施例の有機トランジスタの繰り返し駆動後の閾値電圧変化の基準値とした。
[実施例3−2〜3−6]
実施例3−1fにおいて、比較サンプル1の代わりに比較サンプル2〜6を用い、その他は実施例3−1fと同様にして実施例、3−2〜3−6の有機トランジスタ素子とした。
これらの各実施例の有機トランジスタ素子のトランジスタ特性を比較サンプル1と同様に評価した。
得られた結果を下記表に示した。
Figure 0006302995
上記表より、いずれの実施例においても対応する比較例に対し、繰り返し駆動後の閾値電圧変化に改善が認められる。
有機トランジスタ素子の保管時のガス雰囲気における酸素含率は低い方が好ましいことがわかる。
有機トランジスタ素子の保管時のガス雰囲気における相対湿度は低い方が好ましいことがわかる。
なお、トランジスタ活性層中の酸素含量および水含量の定量を検討したが、環境因子との分離が困難で実施できなかった。
11 基板
12 ゲート電極
13 絶縁体層
14 半導体活性層(有機物層、有機半導体層)
15a、15b ソース電極およびドレイン電極
31 基板
32 ゲート電極
33 絶縁体層
34a、34b ソース電極およびドレイン電極
35 半導体活性層(有機物層、有機半導体層)

Claims (1)

  1. 基板上に
    絶縁体層を有し、
    前記絶縁体層の片側にお互いに離間したソース電極およびドレイン電極を有し、
    前記絶縁体層のもう片側にゲート電極を有し、
    前記ソース電極、前記ドレイン電極および前記絶縁体層に接した半導体活性層を有し、
    前記基板、前記ゲート電極、前記絶縁体層および前記半導体活性層は積層した構造の有機トランジスタであり、
    前記半導体活性層が
    縮環芳香族化合物である有機半導体材料、ならびに、
    成分Aとして、7〜50ppmの前記有機半導体材料と芳香族構造が同一である化合物を含有し、
    前記有機半導体材料が下記一般式1で表される縮環芳香族化合物であり、
    前記成分Aが下記一般式3で表される化合物である有機トランジスタ
    一般式1
    Figure 0006302995
    一般式1中、
    1 、B 1 およびC 1 はそれぞれ独立にベンゼン環、アゾール環、フラン環またはチオフェン環であり、A 1 、B 1 およびC 1 のうち少なくとも1つはチオフェン環であり、複数のB 1 は同一であっても異なってもよい;
    11 およびR 12 はそれぞれ独立にアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基またはヘテロアリール基であり;
    11 とA 1 、または、R 12 とC 1 は、それぞれ独立に酸素原子、硫黄原子、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基、スルホン基およびこれらの組み合わせのいずれかを介して結合してもよい;
    n1は1〜5の整数である;
    n11およびn12はそれぞれ独立に1〜3の整数である;
    一般式3
    Figure 0006302995
    一般式3中、
    3 、B 3 およびC 3 はそれぞれ独立にベンゼン環、アゾール環、フラン環またはチオフェン環であり、A 3 、B 3 およびC 3 のうち少なくとも1つはチオフェン環であり、複数のB 3 は同一であっても異なってもよい;
    31 はアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基またはヘテロアリール基であり;
    32 は水素原子、ハロゲン原子、置換リン原子または置換酸素原子であり;
    31 とA 3 は、酸素原子、硫黄原子、二価の置換アミノ基、カルボニル基、スルホキシド基、スルホン基およびこれらの組み合わせのいずれかを介して結合してもよい;
    n3は1〜5の整数である;
    n31およびn32はそれぞれ独立に1〜3の整数である;
    但しA 3 、B 3 、C 3 、R 31 およびn3はそれぞれ前記一般式(1)のA 1 、B 1 、C 1 、R 11 およびn1と同じである。
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