JP6392005B2 - 手持ち具 - Google Patents

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Description

本発明は、刃体などの機能部をホルダに対し出没させることができる医療用刃物などの手持ち具に関するものである。
従来、刃体などの機能部がホルダから突出する突出位置とホルダ内に収容される収容位置とを取り得る医療用刃物などの手持ち具として、例えば下記の特許文献1が開示されている。
実公昭62−13606号公報
しかし、このような手持ち具例えば医療用刃物では、使用後のものか否かを判別することができないと、使用後に廃棄するものを再使用してしまうおそれがあり、また、使用後に廃棄した際に外力が加わると、刃体が不用意に収容位置から突出位置に移動してしまうおそれがあり、支障を来たす場合があった。
この発明は、各種の手持ち具において、使用後に廃棄する際に機能部が不用意に収容位置や突出位置に移動してしまうことを防止するロック機能を有効に利用して、使用後のものか否かを容易に判別することを目的としている。
後記実施形態(図1〜7に示す第一実施形態、図8〜14に示す第二実施形態)の図面の符号を援用して本発明を説明する。
請求項1の発明にかかる手持ち具は下記の特徴(イ)〜(チ)を有している。
(イ) 機能部(17)を有する可動体(16)をホルダ(1)に対し移動可能に支持し、可動体(16)はその機能部(17)がホルダ(1)内に収容される収容位置(A)とホルダ(1)から突出する突出位置(B)とを取り得るばかりではなく、その収容位置(A)及び突出位置(B)への移動を阻止するロック位置(C)も取り得る。機能部(17)はロック位置(C)で収容状態であることが好ましい。
従って、可動体(16)の機能部(17)をロック位置(C)に移動させると、機能部(17)が収容位置(A)や突出位置(B)に不用意に移動するのを阻止するばかりでなく、ロック位置(C)を視認すれば使用後のものか否かを容易に判別することができる。
(ロ) 前記可動体(16)を機能部(17)の収容位置(A)と突出位置(B)との間で往復移動させる往復操作手段と、前記可動体(16)を機能部(17)の収容位置(A)からロック位置(C)へ移動させるロック操作手段とを備えている。従って、往復操作手段以外にロック操作手段を備えているので、機能部(17)が収容位置(A)や突出位置(B)に不用意に移動するのを阻止するばかりでなく、ロック位置(C)を視認すれば使用後のものか否かを容易に判別することができる。
(ハ) 前記ホルダ(1)は、前記可動体(16)の機能部(17)が出没する頭端部(3)と、その頭端部(3)に対し可動体(16)の移動方向(X)で反対側になる尻端部(4)と、この頭端部(3)と尻端部(4)との間に設けたガイド(6)とを有している。前記可動体(16)において、機能部(17)を有する頭部(18)に対し可動体(16)の移動方向(X)で反対側になる尻側には操作部(22)をホルダ(1)の尻端部(4)から露出させて設けている。従って、ホルダ(1)の尻端部(4)から露出させた可動体(16)の操作部(22)により、可動体(16)を機能部(17)の収容位置(A)と突出位置(B)との間で往復移動させる操作や、可動体(16)を機能部(17)の収容位置(A)からロック位置(C)へ移動させる操作を容易に行うことができる。
(ニ) 前記可動体(16)において、機能部(17)と操作部(22)との間には可動体(16)の移動方向(X)に沿って延設された板ばね(19)を設けている。この板ばね(19)には前記ホルダ(1)のガイド(6)に係脱されるストッパ(25)を設けている。このストッパ(25)は、板ばね(19)により付勢され、前記ホルダ(1)のガイド(6)に対し板ばね(19)による付勢力により係止されるとともに、その付勢力に抗してその係止が解除される。従って、ホルダ(1)のガイド(6)に対し可動体(16)のストッパ(25)を板ばね(19)の付勢力により容易に係止させることができるとともに、板ばね(19)の付勢力に抗してその係止を容易に解除することができる。
(ホ) 前記可動体(16)のストッパ(25)は、第一係止部(26)と、その第一係止部(26)に対し機能部(17)の突出向き(XB)側に可動体(16)の移動方向(X)に沿って離間して設けられた第二係止部(27)とを有している。従って、ストッパ(25)の第一係止部(26)及び第二係止部(27)をガイド(6)に係止される収容用係止部と突出用係止部とロック用係止部として兼用して、ストッパ(25)を簡単にすることができる。
(ヘ) 前記ホルダ(1)のガイド(6)は、機能部(17)の収容位置(A)で前記ストッパ(25)の第一係止部(26)が係止される第一係止部(7)と、機能部(17)の収容位置(A)で前記ストッパ(25)の第二係止部(27)が係止されるとともに機能部(17)の突出位置(B)で前記ストッパ(25)の第一係止部(26)が係止される第二係止部(8)と、機能部(17)の突出位置(B)で前記ストッパ(25)の第二係止部(27)が係止される第三係止部(9)と、機能部(17)のロック位置(C)で前記ストッパ(25)の第一係止部(26)が係止される第四係止部(10)と、機能部(17)のロック位置(C)で前記ストッパ(25)の第二係止部(27)が係止される第五係止部(11)とを有し、このガイド(6)の第四係止部(10)と第一係止部(7)と第五係止部(11)と第二係止部(8)と第三係止部(9)とは可動体(16)の移動方向(X)に沿って互いに離間して機能部(17)の突出向き(XB)側へ順次並べられている。従って、ガイド(6)において可動体(16)の移動方向(X)に沿って機能部(17)の突出向き(XB)側へ順次並べた第四係止部(10)と第一係止部(7)と第五係止部(11)と第二係止部(8)と第三係止部(9)とのうちいずれかのものに対し、ストッパ(25)の第一係止部(26)及び第二係止部(27)を係止させることにより、ガイド(6)の各係止部(7,8,9,10,11)をストッパ(25)に係止される収容用係止部(7,8)と突出用係止部(8,9)とロック用係止部(10,11)として兼用して、ガイド(6)を簡単にすることができる。
(ト) 前記往復操作手段で、可動体(16)を操作部(22)により移動させて、前記ストッパ(25)の第一係止部(26)を前記ガイド(6)の第一係止部(7)に対し係脱させるとともに前記ストッパ(25)の第二係止部(27)を前記ガイド(6)の第二係止部(8)に対し係脱させる操作、並びに、前記ストッパ(25)の第一係止部(26)を前記ガイド(6)の第二係止部(8)に対し係脱させるとともに前記ストッパ(25)の第二係止部(27)を前記ガイド(6)の第三係止部(9)に対し係脱させる操作と、前記ロック操作手段で、前記ストッパ(25)の第一係止部(26)を前記ガイド(6)の第四係止部(10)に対し係止させるとともに前記ストッパ(25)の第二係止部(27)を前記ガイド(6)の第五係止部(11)に対し係止させる操作とは、互いに異なる。従って、可動体(16)を機能部(17)の収容位置(A)と突出位置(B)との間で往復移動させる操作と、可動体(16)を機能部(17)の収容位置(A)からロック位置(C)へ移動させる操作とを互いに区別して行うことができるので、可動体(16)の誤った操作を防止することができる。
(チ) 前記ロック操作手段で、前記ストッパ(25)の第一係止部(26)を前記ガイド(6)の第一係止部(7)から離脱させるとともに前記ストッパ(25)の第二係止部(27)を前記ガイド(6)の第二係止部(8)から離脱させる操作と、前記ストッパ(25)の第一係止部(26)を前記ガイド(6)の第四係止部(10)に係入させるとともに前記ストッパ(25)の第二係止部(27)を前記ガイド(6)の第五係止部(11)に係入させる操作とを順次経る互いに異なる複数の操作の組合わせにより、可動体(16)を操作部(22)により機能部(17)の収容位置(A)からロック位置(C)へ移動させる。従って、可動体(16)の機能部(17)が収容位置(A)からロック位置(C)へ不用意に移動するのを防止することができる。
請求項1の発明を前提とする請求項2の発明において、板ばね(19)は可動体(16)の移動方向(X)に沿って延設されて機能部(17)の収容向き(XA)側に自由端部を有する片持ち梁であり、前記可動体(16)のストッパ(25)のうち第一係止部(26)は板ばね(19)の自由端部側に設けられているとともに第二係止部(27)はその第一係止部(26)より板ばね(19)の基端部側に設けられている。請求項2の発明では、ストッパ(25)を設けた板ばね(19)を簡単に形成することができる。また、片持ち梁状の板ばね(19)の基端部に対する第一係止部(26)の距離は、その基端部に対する第二係止部(27)の距離より大きくなるので、第一係止部(26)の位置における板ばね(19)の撓み量が第二係止部(27)の位置における板ばね(19)の撓み量より大きくなり、第二係止部(27)を操作するだけで第一係止部(26)を操作することができる。
請求項1または請求項2の発明を前提とする請求項3の発明において、前記ガイド(6)の第三係止部(9)で可動体(16)の移動方向(X)に対し直交する幅方向(Y)における両側には、機能部(17)の突出位置(B)でストッパ(25)の第二係止部(27)を挟む壁(13)を設けている。請求項3の発明では、機能部(17)の突出位置(B)でストッパ(25)の第二係止部(27)を指で操作する際に、通常は主に指の腹が両壁(13)に当たるため、第二係止部(27)を意識的に操作しない限り、第二係止部(27)に対する不用意な操作を防止することができる。
請求項1〜3のうちいずれか一つの請求項の発明を前提とする請求項4の発明において、前記ガイド(6)の第一係止部(7)と第二係止部(8)と第三係止部(9)と第四係止部(10)と第五係止部(11)とは、可動体(16)の移動方向(X)に対し直交する幅方向(Y)で相対向する端縁部を有する係止孔であって、この係止孔の両端縁部間に前記ストッパ(25)の第一係止部(26)及び第二係止部(27)が係入される。請求項4の発明では、ガイド(6)においてストッパ(25)の第一係止部(26)及び第二係止部(27)が係入される各係止部(7,8,9,10,11)を簡単にすることができる。
請求項4の発明を前提とする請求項5の発明は下記のように構成されている。
前記ストッパ(25)において、可動体(16)の移動方向(X)に対し直交する幅方向(Y)における第一係止部(26)の幅方向寸法は、その幅方向(Y)における第二係止部(27)の幅方向寸法より大きく設けられている。前記ガイド(6)において、可動体(16)の移動方向(X)に対し直交する幅方向(Y)における第四係止部(10)、第一係止部(7)及び第二係止部(8)で係止孔の両端縁部間の幅方向寸法は、その幅方向(Y)における第五係止部(11)で係止孔の両端縁部間の幅方向寸法より大きく設けられている。請求項5の発明では、機能部(17)を収容位置(A)から突出位置(B)に移動させる際にストッパ(25)の第一係止部(26)をガイド(6)の第五係止部(11)に係止させることなくガイド(6)の第二係止部(8)に係止させることができるとともに、機能部(17)を突出位置(B)から収容位置(A)に移動させる際にストッパ(25)の第一係止部(26)をガイド(6)の第五係止部(11)に係止させることなくガイド(6)の第一係止部(7)に係止させることができる。
請求項1〜5のうちいずれか一つの請求項の発明を前提とする請求項6の発明において、前記可動体(16)はホルダ(1)に支持された収容ばね(23)により機能部(17)の突出位置(B)側から機能部(17)の収容位置(A)側へ付勢されている。請求項6の発明では、収容ばね(23)により機能部(17)を突出位置(B)から収容位置(A)に移動させることができる。
請求項6の発明を前提とする請求項7の発明において、前記収容ばね(23)は機能部(17)のロック位置(C)で可動体(16)に対する付勢を解除する。請求項7の発明では、機能部(17)のロック位置(C)を収容ばね(23)の付勢力により影響を受けずに保持することができる。
本発明は、各種の手持ち具において、使用後に廃棄する際に機能部(17)が不用意に収容位置(A)や突出位置(B)に移動してしまうことを防止するロック機能を有効に利用して、使用後のものか否かを容易に判別することができる。
(a)は第一実施形態にかかる医療用刃物などの手持ち具においてホルダから可動体を取り出した分解状態を示す斜視図であり、(b)はその可動体をホルダに挿着する前の状態を示す斜視図である。 (a)は図1の医療用刃物において刃体の収容状態を示す側面図であり、(b)は同じく側面側から見た断面図である。 (a)は図1の医療用刃物において刃体の収容状態を示す平面図であり、(b)は同じく平面側から見た断面図である。 (a)は図1の医療用刃物において刃体の突出状態を示す側面図であり、(b)は同じく側面側から見た断面図である。 (a)は図1の医療用刃物において刃体の突出状態を示す平面図であり、(b)は同じく平面側から見た断面図である。 (a)は図1の医療用刃物において刃体のロック状態を示す側面図であり、(b)は同じく側面側から見た断面図である。 (a)は図1の医療用刃物において刃体のロック状態を示す平面図であり、(b)は同じく平面側から見た断面図である。 二実施形態にかかる医療用刃物などの手持ち具においてホルダから可動体を取り出した分解状態を示す斜視図である。 (a)は図8の医療用刃物において刃体の収容状態を示す側面図であり、(b)は同じく側面側から見た断面図である。 (a)は図8の医療用刃物において刃体の収容状態を示す平面図であり、(b)は同じく平面側から見た断面図である。 (a)は図8の医療用刃物において刃体の突出状態を示す側面図であり、(b)は同じく側面側から見た断面図である。 (a)は図8の医療用刃物において刃体の突出状態を示す平面図であり、(b)は同じく平面側から見た断面図である。 (a)は図8の医療用刃物において刃体のロック状態を示す側面図であり、(b)は同じく側面側から見た断面図である。 (a)は図8の医療用刃物において刃体のロック状態を示す平面図であり、(b)は同じく平面側から見た断面図である。
まず、第一実施形態の医療用刃物について図1〜7を参照して説明する。
図1及び図2,3に示すホルダ1においては、細長い筒壁2が頭端部3(前端部)とその反対側の尻端部4(後端部)との間で収容孔5により貫通されて前後方向Xへ延設され、筒壁2の後半部には前後方向Xに対し直交する上下方向Zの両側のうち上側でガイド6が形成されている。ガイド6は、前後方向X及び上下方向Zに対し直交する左右方向Y(幅方向)で相対向する端縁部を有するとともに収容孔5に連通する第一係止孔7、第二係止孔8、第三係止孔9、第四係止孔10及び第五係止孔11を備え、尻端部4側から第四係止孔10と第一係止孔7と第五係止孔11と第二係止孔8と第三係止孔9とが順次頭端部3側へ向けて並べられている。第二係止孔8と第三係止孔9とは長孔12により互いに連通されている。第四係止孔10、第一係止孔7及び第二係止孔8における両端縁部間の幅方向寸法は、第五係止孔11及び第三係止孔9における両端縁部間の幅方向寸法より大きく設けられている。第三係止孔9で幅方向Yの両側には壁13が上方へ突設されている。筒壁2の上下両側には頭端部3と第三係止孔9との間の中間位置で連結孔14が収容孔5に連通して形成されている。筒壁2の頭端部3で収容孔5には上下両側及び左右両側で案内溝15が頭端部3から所定長さだけ前後方向Xへ延設されている。
図1及び図2,3に示す可動体16は、前後方向Xに沿う中心を有する円環状の刃先縁17aを有する切除刃17(機能部)を前方へ突出させた頭部18と、片持ち梁状の板ばね19を有する支持部20と、頭部18の後端部と支持部20の前端部とを互いに連結する半円筒状のばね支持部21とを備えている。支持部20の尻側には把持し易い形状に形成された操作部22が後方へ延設されて、その操作部22の後端部に膨出部22aが形成されている。ばね支持部21内には収容ばね23(圧縮コイルばね)が挿入される。支持部20の上側には支持部20の前端部と操作部22との間で凹み24が形成されている。片持ち梁状の板ばね19は凹み24内で支持部20の前端部側から尻側の操作部22へ向けて延設されている。板ばね19の上側にはストッパ25が形成されている。ストッパ25は、板ばね19の自由端部側で上方へ突設された第一係止部26と、その第一係止部26より基端部側で上方へ突設された第二係止部27とを有している。第一係止部26における幅方向寸法は第二係止部27における幅方向寸法より大きく設けられている。第一係止部26における前後方向Xの両側のうち、前側に形成された当接面26aと後側に形成された当接面26bとは、共に、後方へ向かうに従い上方へ傾斜し、前後方向Xに対する当接面26aの傾斜度は当接面26bの傾斜度より緩くなっている。第二係止部27における前後方向Xの両側のうち、前側に形成された当接面27aは上下方向Zへ延びる鉛直面になっており、後側では前方へ向かうに従い上方へ傾斜する当接面27bが形成されているとともに、当接面27bに対し板ばね19側で連続して上下方向Zへ延びる鉛直面をなす当接面27cが形成されている。頭部18の後端部の外周には上下両側及び左右両側で案内突起28が形成されている。
図1及び図2,3に示す押出体29において、棒30の前端部には円形状の外周縁31aを有する押出端部31が形成され、棒30の後端部に形成された受け部32の上下両側には連結突起33が形成されているとともに、受け部32から後方へ腕部34が延設されている。図1(b)に示すように、押出体29を棒30側から可動体16の頭部18の切除刃17内に挿入するとともに、可動体16のばね支持部21内に挿入した収容ばね23にその腕部34を挿入した状態で、可動体16を操作部22側からホルダ1の頭端部3内に挿入すると、押出体29の連結突起33(連結部)がホルダ1の連結孔14(連結部)に係入される。そのため、押出体29の押出端部31がホルダ1の頭端部3に一致した位置で押出体29がホルダ1に対し移動不能に固定され、収容ばね23が押出体29の受け部32と可動体16の支持部20の前端部との間に介在されるとともに、可動体16の操作部22がホルダ1の尻端部4から後方へ露出して突出する。
可動体16を下記の往復操作手段(ストッパ25の係止部26,27、ガイド6の係止孔7,8,9など)により図2〜3に示す収容位置Aと図4〜5に示す突出位置Bとの間で移動させる場合について説明する。
図2〜3に示す収容位置Aでは、可動体16の案内突起28がホルダ1の案内溝15により案内されながら可動体16がホルダ1に対し収容ばね23の付勢力により後方へ移動し、可動体16の第一係止部26がホルダ1の第一係止孔7に係入されるとともに、可動体16の第二係止部27がホルダ1の第二係止孔8に係入される。その第一係止孔7に対し第一係止部26の当接面26bが当接して第一係止孔7が収容ばね23の付勢力を受けるとともに、その第二係止孔8に対し第二係止部27が当接して第二係止孔8が収容ばね23の付勢力を受け、可動体16がホルダ1に対し静止する。切除刃17の刃先縁17aはホルダ1の収容孔5に収容されて押出体29の押出端部31より後方へ離間する。
図2〜3に示す収容位置Aで、可動体16の操作部22を収容ばね23の付勢力に抗して前方へ押すと、可動体16の案内突起28がホルダ1の案内溝15により案内されながら可動体16がホルダ1に対し収容ばね23の付勢力に抗して前方(突出向きXB)へ移動し、図4〜5に示す突出位置Bとなる。操作部22の膨出部22aに指を当てがうと、可動体16を前方へ押し易い。その際、可動体16の第一係止部26の当接面26aがホルダ1の第一係止孔7に当接して片持ち梁状の板ばね19が収容孔5側へ撓むため、その第一係止部26はホルダ1の第一係止孔7から離脱され、第一係止部26より幅方向寸法の小さいホルダ1の第五係止孔11に係入されることなく、板ばね19の復帰に伴いホルダ1の第二係止孔8に係入される。また、可動体16の第二係止部27は、ホルダ1の第二係止孔8から離脱されて長孔12を移動し、板ばね19の復帰に伴いホルダ1の第三係止孔9に係入される。その第二係止孔8に対し可動体16の第一係止部26の当接面26bが当接して第二係止孔8が収容ばね23の付勢力を受け、可動体16がホルダ1に対し静止する。切除刃17の刃先縁17aはホルダ1の収容孔5から突出して押出体29の押出端部31より前方へ離間する。
図4〜5に示す突出位置Bで、ホルダ1の両壁13間に入れた指爪などにより両壁13間の第二係止部27を収容孔5側へ押すと、片持ち梁状の板ばね19が収容孔5側へ撓んで、可動体16の第二係止部27がホルダ1の第三係止孔9から離脱されるとともに、可動体16の第一係止部26がホルダ1の第二係止孔8から離脱され、可動体16の案内突起28がホルダ1の案内溝15により案内されながら可動体16がホルダ1に対し収容ばね23の付勢力により後方(収容向きXA)へ移動して、図2〜3に示す収容位置Aに戻る。この場合、可動体16において、片持ち梁状の板ばね19の基端部に対する第一係止部26の距離は、その基端部に対する第二係止部27の距離より大きくなるので、第一係止部26の位置における板ばね19の撓み量が第二係止部27の位置における板ばね19の撓み量より大きくなり、第二係止部27を第三係止孔9から離脱させれば、第一係止部26を第二係止孔8から自ずと離脱させることができる。
可動体16を下記のロック操作手段(ストッパ25の係止部26,27、ガイド6の係止孔10,11など)により図2〜3に示す収容位置Aから図6〜7に示すロック位置Cに移動させる場合について説明する。
図2〜3に示す収容位置Aから図6〜7に示すロック位置Cにする場合には、まず、一方の手の指爪などにより可動体16の第二係止部27を収容孔5側へ押すと、片持ち梁状の板ばね19が収容孔5側へ撓んで、可動体16の第二係止部27の当接面27bがホルダ1の第二係止孔8に当接する。次に、一方の手の指爪などにより可動体16の第二係止部27を収容孔5側へ押したまま、他方の手で可動体16の操作部22を後方へ引くと、可動体16の第二係止部27の当接面27bが第二係止孔8で押されて第二係止部27がホルダ1の第二係止孔8から離脱される。操作部22の膨出部22aに指を当てがうと、可動体16を後方へ引き易い。この場合、可動体16において、第一係止部26の位置における板ばね19の撓み量は、第二係止部27の位置における板ばね19の撓み量より大きくなるため、第二係止部27を第二係止孔8から離脱させれば、第一係止部26を第一係止孔7から自ずと離脱させることができる。そのため、可動体16の案内突起28がホルダ1の案内溝15により案内されながら、可動体16がホルダ1に対し後方(収容向きXA)へ移動する。可動体16の第一係止部26は板ばね19の復帰に伴いホルダ1の第四係止孔10に係入されるとともに、可動体16の第二係止部27は板ばね19の復帰に伴いホルダ1の第五係止孔11に係入され、可動体16がホルダ1に対し静止して、図6〜7に示すロック位置Cになる。ロック位置Cでは、第二係止部27の当接面27aが上下方向Zへ延びる鉛直面になっているため、その当接面27aが突出向きXBの移動力を受けて第二係止部27が第五係止孔11から容易に離脱せず、また、第一係止部26の当接面26bが収容向きXAの移動力を受けて収容向きXAへの移動を規制する。その際、収容ばね23が伸び切っているので、収容ばね23の付勢力は可動体16に付与されない。切除刃17の刃先縁17aはホルダ1の収容孔5に収容されて押出体29の押出端部31に対し収容位置Aの場合より後方へ離間する。必要に応じて、図6〜7に示すロック位置Cから図2〜3に示す収容位置Aにすることも可能である。
医療用刃物を使用する場合について説明する。
切除刃17の円環状刃先縁17aを突出位置Bにした状態でその円環状刃先縁17aを皮膚に当てがって回動させたり押さえ付けたりすると、円環状刃先縁17aにより切断された皮膚片が円環状刃先縁17aの内側に残る。その後、円環状刃先縁17aを収容位置Aにすると、円環状刃先縁17aの内側に残った皮膚片が押出体29の押出端部31により円環状刃先縁17aから外側へ押し出されて排出される。このようにホルダ1を把持して医療用刃物を使用する場合に、指の腹などがホルダ1の両壁13に当たっても、第二係止部27に対する不用意な操作を防止して、突出位置Bから収容位置Aへの切除刃17の戻りを規制している。
ちなみに、医療用刃物における前後方向Xの全長については、切除刃17の収容位置Aで約150mmに設定され、切除刃17の突出位置Bで約148mmに設定され、切除刃17のロック位置Cで約156mmに設定されている。また、医療用刃物における左右方向Yの幅寸法が約10mmに設定されている。
次に、本発明の第二実施形態の医療用刃物について第一実施形態との主な相違点を中心に図8〜14を参照して説明する。なお、第二実施形態の図8〜14はそれぞれ第一実施形態の図1〜7に対応する。
切除刃17(機能部)の形態が異なり、上下方向Zに沿う中心を有する円環状の刃先縁17aを有している。押出体29は省略されている。ホルダ1の筒壁2の頭端部3で収容孔5には、上下両側で案内溝15aが頭端部3から所定長さだけ前後方向Xへ延設されているとともに、左右両側で案内溝15bが頭端部3から所定長さだけ前後方向Xへ延設されている。ホルダ1の筒壁2の上側には頭端部3とガイド6との間の中間位置で片持ち梁状の板ばね35が頭端部3側から尻端部4側に延設されている。板ばね35の自由端部の下側には左右両受け部36が互いに間隔をあけて収容孔5側へ突設されている。可動体16は、ばね支持部21の上方で、頭部18の後端部から延設された腕部37と、支持部20の前端部から延設された腕部38とを有している。これらの腕部37,38はホルダ1の板ばね35の左右両受け部36間に挿入されて前後方向Xへ移動し得る。収容ばね23(圧縮コイルばね)はこれらの腕部37,38間の隙間を利用して腕部37,38に挿入されてばね支持部21の上方でホルダ1の板ばね35の左右両受け部36と支持部20との間に支持される。可動体16の頭部18の後端部の外周には上下両側で案内突起28が形成されてホルダ1の上下両側の案内溝15aに係入されている。可動体16をホルダ1に挿入する際に、板ばね35の受け部36の前側に形成された斜面(図示せず)に可動体16が当接して板ばね35が上方へ撓むため、受け部36に対する可動体16の干渉を避けることができる。
可動体16を往復操作手段により図9〜10に示す収容位置Aと図11〜12に示す突出位置Bとの間で移動させることができる。また、可動体16をロック操作手段により図9〜10に示す収容位置Aから図13〜14に示すロック位置Cに移動させることができる。収容位置Aや突出位置Bでは可動体16の腕部37,38に挿入された収容ばね23が常にホルダ1の板ばね35の左右両受け部36と支持部20との間に支持されて付勢力を可動体16に付与するが、ロック位置Cでは収容ばね23が腕部37の基端部と支持部20との間に支持されて板ばね35の左右両受け部36から離れるため、可動体16に付勢力が付与されない。収容位置A及びロック位置Cで切除刃17はホルダ1の収容孔5に収容されて左右両側の案内溝15bに挿入される。突出位置Bで切除刃17はホルダ1の収容孔5から突出する。
医療用刃物を使用する場合には、切除刃17を突出位置Bにした状態で皮膚に当てがって皮膚表面の組織を掻き取ることができる。
第一実施形態及び第二実施形態は下記の効果を有する。
(1) 可動体16の切除刃17をロック位置Cに移動させると、使用後に廃棄する際に切除刃17が不用意に収容位置Aや突出位置Bに移動してしまうことを防止するばかりでなく、そのロック位置Cを視認して、使用後のものか否かを容易に判別し、廃棄後の再使用を防止することができる。
(2) 第一係止部26と第二係止部27とを有する簡単なストッパ25と、第一係止孔7と第二係止孔8と第三係止孔9と第四係止孔10と第五係止孔11とを有する簡単なガイド6とを係脱させることにより、収容用係止部と突出用係止部とロック用係止部とを兼用して、ホルダ1に対する可動体16の移動位置を設定することができる。
(3) 往復操作手段では、ストッパ25の第一係止部26をガイド6の第一係止孔7に対し係脱させるとともにストッパ25の第二係止部27をガイド6の第二係止孔8に対し係脱させる操作により、可動体16を切除刃17の突出位置Bから収容位置Aへ移動させることができる。往復操作手段では、ストッパ25の第一係止部26をガイド6の第二係止孔8に対し係脱させるとともにストッパ25の第二係止部27をガイド6の第三係止孔9に対し係脱させる操作により、可動体16を切除刃17の収容位置Aから突出位置Bへ移動させることができる。ロック操作手段では、ストッパ25の第一係止部26をガイド6の第四係止孔10に対し係止させるとともにストッパ25の第二係止部27をガイド6の第五係止孔11に対し係止させる操作により、可動体16を切除刃17の収容位置Aからロック位置Cへ移動させることができる。従って、往復操作手段による操作とロック操作手段による操作とを互いに区別して行うことができ、可動体16の誤った操作を防止することができる。
(4) ロック操作手段では、ストッパ25の第一係止部26をガイド6の第一係止孔7から離脱させるとともにストッパ25の第二係止部27をガイド6の第二係止孔8から離脱させる第一段階の操作と、ストッパ25の第一係止部26をガイド6の第四係止孔10に係入させるとともにストッパ25の第二係止部27をガイド6の第五係止孔11に係入させる第二段階の操作とを順次経るので、可動体16の切除刃17が収容位置Aからロック位置Cへ不用意に移動するのを防止することができる。
(5) 収容位置Aで可動体16の操作部22を収容ばね23の付勢力に抗して押すことにより、切除刃17を収容位置Aから突出位置Bへ容易に移動させることができる。また、突出位置Bで可動体16のストッパ25(第二係止部27)を押してホルダ1のガイド6(第三係止孔9)に対し離脱させることにより、切除刃17を収容ばね23の付勢力により突出位置Bから収容位置Aへ容易に移動させることができる。それらの操作は片手のみで容易に行うことができる。
前記実施形態以外にも例えば下記のように構成してもよい。
・ 可動体16の板ばね19については、片持ち梁に代えて両持ち梁を採用することができる。また、片持ち梁状の板ばね19は支持部20の前端部側から尻側の操作部22へ向けて延設されているが、片持ち梁状の板ばね19を支持部20の後端部側から前端部側へ逆向きに延設してもよい。
・ 前記実施形態では、ホルダ1のガイド6において、第一係止孔7と第二係止孔8と第三係止孔9と第四係止孔10と第五係止孔11とのうち、第二係止孔8と第三係止孔9とが長孔12により互いに連通されているが、すべての係止孔7,8,9,10,11を互いに連通させたり、任意の二以上の係止孔を互いに連通させたりしてもよい。
・ ホルダ1の筒壁2については、その一部または全部で可動体16を外側から見ることができるように透明または半透明に成形して、切除刃17の種類や収容ばね23の伸縮状態を確認できるようにしたり、可動体16の色に応じて品種を区別できるようにしたりしてもよい。
・ 機能部としては、他の切除刃17、例えば、眼科メスを採用したり刃体以外のものを採用したりしてもよい。その場合、特許第5095163号公報に開示されているように、可動体において切除刃を有する頭部に対し操作部を回動させてホルダのガイドに対し可動体のストッパを係脱させることにより、ホルダに対する可動体の収容位置Aや突出位置Bを設定するようにしてもよい。また、特許第5095163号公報に開示されているように、ホルダに対する切除刃の出入に際して切除刃の向きを変更するようにしてもよい。さらに、本発明を医療用刃物以外の手持ち具に応用することができる。
1…ホルダ、3…ホルダの頭端部、4…ホルダの尻端部、6…ホルダのガイド、7…ガイドの第一係止孔(収容用係止部)、8…ガイドの第二係止孔(収容用係止部、突出用係止部)、9…ガイドの第三係止孔(突出用係止部)、10…ガイドの第四係止孔(ロック用係止部)、11…ガイドの第五係止孔(ロック用係止部)、16…可動体、17…可動体の切除刃(機能部)、18…可動体の頭部、19…可動体の板ばね、22…可動体の操作部、25…可動体のストッパ、26…ストッパの第一係止部(収容用係止部、突出用係止部)、27…ストッパの第二係止部(収容用係止部、突出用係止部)、A…収容位置、B…突出位置、C…ロック位置、X…移動方向、XA…収容向き、XB…突出向き。

Claims (7)

  1. 機能部を有する可動体をホルダに対し移動可能に支持した手持ち具において、
    可動体はその機能部がホルダ内に収容される収容位置とホルダから突出する突出位置とを取り得るばかりではなく、その収容位置及び突出位置への移動を阻止するロック位置も取り、
    前記可動体を機能部の収容位置と突出位置との間で往復移動させる往復操作手段と、この可動体を機能部の収容位置からロック位置へ移動させるロック操作手段とを備え、
    前記ホルダにおいては、前記可動体の機能部が出没する頭端部と、その頭端部に対し可動体の移動方向で反対側になる尻端部と、この頭端部と尻端部との間に設けたガイドとを有し、
    前記可動体において、機能部を有する頭部に対し可動体の移動方向で反対側になる尻側には操作部をホルダの尻端部から露出させて設け、この機能部と操作部との間には可動体の移動方向に沿って延設された板ばねを設け、この板ばねには前記ホルダのガイドに係脱されるストッパを設け、このストッパは、板ばねにより付勢され、ホルダのガイドに対し板ばねによる付勢力により係止されるとともに、その付勢力に抗してその係止が解除され、
    前記可動体のストッパは、第一係止部と、その第一係止部に対し機能部の突出向き側に可動体の移動方向に沿って離間して設けられた第二係止部とを有し、
    前記ホルダのガイドは、機能部の収容位置でストッパの第一係止部が係止される第一係止部と、機能部の収容位置でストッパの第二係止部が係止されるとともに機能部の突出位置でストッパの第一係止部が係止される第二係止部と、機能部の突出位置でストッパの第二係止部が係止される第三係止部と、機能部のロック位置でストッパの第一係止部が係止される第四係止部と、機能部のロック位置でストッパの第二係止部が係止される第五係止部とを有し、このガイドの第四係止部と第一係止部と第五係止部と第二係止部と第三係止部とは可動体の移動方向に沿って互いに離間して機能部の突出向き側へ順次並べられ、
    前記往復操作手段で、可動体を操作部により移動させて、ストッパの第一係止部をガイドの第一係止部に対し係脱させるとともにストッパの第二係止部をガイドの第二係止部に対し係脱させる操作、並びに、ストッパの第一係止部をガイドの第二係止部に対し係脱させるとともにストッパの第二係止部をガイドの第三係止部に対し係脱させる操作と、ストッパの第一係止部をガイドの第四係止部に対し係止させるとともにストッパの第二係止部をガイドの第五係止部に対し係止させる操作とは、互いに異なり、
    前記ロック操作手段で、ストッパの第一係止部をガイドの第一係止部から離脱させるとともにストッパの第二係止部をガイドの第二係止部から離脱させる操作と、ストッパの第一係止部をガイドの第四係止部に係入させるとともにストッパの第二係止部をガイドの第五係止部に係入させる操作とを順次経る互いに異なる複数の操作の組合わせにより、可動体を操作部により機能部の収容位置からロック位置へ移動させる
    ことを特徴とする手持ち具。
  2. 前記板ばねは可動体の移動方向に沿って延設されて機能部の収容向き側に自由端部を有する片持ち梁であり、前記可動体のストッパのうち第一係止部は板ばねの自由端部側に設けられているとともに第二係止部はその第一係止部より板ばねの基端部側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の手持ち具。
  3. 前記ガイドの第三係止部で可動体の移動方向に対し直交する幅方向における両側には、機能部の突出位置で前記ストッパの第二係止部を挟む壁を設けていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の手持ち具。
  4. 前記ガイドの第一係止部と第二係止部と第三係止部と第四係止部と第五係止部とは、可動体の移動方向に対し直交する幅方向で相対向する端縁部を有する係止孔であって、この係止孔の両端縁部間に前記ストッパの第一係止部及び第二係止部が係入されることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一つの請求項に記載の手持ち具。
  5. 前記ストッパにおいて、可動体の移動方向に対し直交する幅方向における第一係止部の幅方向寸法は、その幅方向における第二係止部の幅方向寸法より大きく設けられ、前記ガイドにおいて、可動体の移動方向に対し直交する幅方向における第四係止部、第一係止部及び第二係止部で係止孔の両端縁部間の幅方向寸法は、その幅方向における第五係止部で係止孔の両端縁部間の幅方向寸法より大きく設けられていることを特徴とする請求項4に記載の手持ち具。
  6. 前記可動体はホルダに支持された収容ばねにより機能部の突出位置側から機能部の収容位置側へ付勢されていることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一つの請求項に記載の手持ち具。
  7. 前記収容ばねは機能部のロック位置で可動体に対する付勢を解除することを特徴とする請求項6に記載の手持ち具。
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