以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
(1)充電システムの概略構成
図1に示すように、本第1実施形態の充電システムは、バッテリパック1と、充電器10とを備える。バッテリパック1は、例えば充電式電動工具、充電式掃除機、充電式草刈機などの各種の充電式電動機器に着脱自在に装着されて、その動力源(例えばモータ)に電力供給を行うことが可能に構成されている。充電器10は、バッテリパック1内のバッテリ30(図2参照)を充電することが可能に構成されている。
充電器10は、電源コード17を介して外部電源(例えば商用交流電源)から交流電力の供給を受け、その交流電力をもとに、バッテリ30の充電用の充電電力(直流電圧、直流電流)を生成し、バッテリパック1内のバッテリ30へ供給する。
充電器10の上面には、バッテリパック1を装着するための装着部13が形成されている。この装着部13は、バッテリパック1をスライドさせて着脱できるように、バッテリパック1の裏面の装着部3の形状に合わせて形成されている。
また、充電器10の装着部13には、バッテリパック1が装着された時にバッテリパック1の裏面に形成された端子部5と嵌合可能な、端子部15が形成されている。バッテリパック1の端子部5には、後述する複数の端子21〜25(図2参照)が設けられ、充電器10の端子部15には、後述する複数の端子41〜45(図3参照)が設けられている。
(2)バッテリパック1の構成
次に、バッテリパック1の具体的構成について、図2を用いて説明する。図2に示すように、バッテリパック1は、充電器10に装着されたときに充電器10と電気的に接続される端子として、正極端子21、負極端子22、V1出力端子23、V2出力端子24、及び温度出力端子25を備えている。また、バッテリパック1には、バッテリ30が収容されている。
バッテリパック1が例えば充電器10に装着された場合に充電器10から出力される充電電力は、バッテリパック1の正極端子21及び負極端子22を介してバッテリ30へ供給される。また、バッテリパック1が例えば充電式電動機器に装着された場合は、バッテリ30から正極端子21及び負極端子22を介して、その充電式電動機器の動作用の電力が出力される。
バッテリ30は、充放電可能な複数の二次電池セル(以下単に「セル」という)が直列接続された構成となっている。具体的に、本実施形態では、バッテリ30は、第1セル31、第2セル32、及び第3セル33の3つのセルが直列接続された構成となっている。
バッテリ30の正極(即ち第3セル33の正極)は正極端子21に接続され、バッテリ30の負極(即ち第1セル31の負極)は負極端子22に接続されている。なお、本実施形態のバッテリ30は、リチウムイオン二次電池である。
また、第1セル31の正極は、抵抗36を介してV1出力端子23に接続され、第2セル32の正極は、抵抗37を介してV2出力端子24に接続されている。V1出力端子23は、第1セル31の電圧である第1セル電圧V1を外部に出力するための端子である。V2出力端子24は、第2セル32の電圧である第2セル電圧V2を外部に出力するための端子である。
また、バッテリパック1内には、サーミスタ35が設けられている。サーミスタ35は、バッテリ30の温度(バッテリ温度)を検出することを目的として、バッテリ30の近傍(例えば何れかのセルの近傍)に設けられている。サーミスタ35の一端は負極端子22に接続され、他端は温度出力端子25に接続されている。
バッテリパック1が充電器10に装着されると、バッテリパック1の温度出力端子25は、充電器10の温度入力端子45(図3参照)に接続される。充電器10においては、温度入力端子45は、制御部52に接続されると共に、抵抗66の一端に接続されている。抵抗66の他端には、所定の直流電圧値の電源電圧Vccが印加されている。
このような構成により、バッテリパック1が充電器10に装着されると、充電器10内の抵抗66とバッテリパック1内のサーミスタ35との直列回路が形成され、この直列回路に充電器10の電源電圧Vccが印加される。そして、電源電圧Vccが抵抗66とサーミスタ35によって分圧された分圧値、即ちサーミスタ35の両端の電圧が、バッテリ30の温度を示す信号(以下「バッテリ温度検出信号」ともいう)としてバッテリパック1の温度出力端子25から出力され、充電器10において温度入力端子45を介して制御部52へ入力される。充電器10の制御部52は、その入力されるバッテリ温度検出信号に基づいて、バッテリ30の温度を取得、認識することができる。
(3)充電器10の構成
次に、充電器10の具体的構成について、図3を用いて説明する。充電器10は、バッテリパック1が装着されたときにバッテリパック1と電気的に接続される端子として、正極端子41、負極端子42、V1入力端子43、V2入力端子44、及び温度入力端子45を備えている。
充電器10にバッテリパック1が装着されると、充電器10の正極端子41はバッテリパック1の正極端子21と電気的に接続され、充電器10の負極端子42はバッテリパック1の負極端子22と電気的に接続され、充電器10のV1入力端子43はバッテリパック1のV1出力端子23と電気的に接続され、充電器10のV2入力端子44はバッテリパック1のV2出力端子24と電気的に接続され、充電器10の温度入力端子45はバッテリパック1の温度出力端子25と電気的に接続される。
また、充電器10は、スイッチング(以下「SW」と略す)電源回路51と、制御部52とを備えている。
SW電源回路51は、電源コード17を介して外部電源から供給された交流電力に基づいて、バッテリ充電用の充電電力(充電電流、充電電圧)を生成し、正極端子41及び負極端子42を介してバッテリパック1へ供給する。SW電源回路51による充電電力の生成は、制御部52により制御される。
SW電源回路51は、例えば、交流電力を直流に整流する整流回路、整流回路による整流後の直流電圧をバッテリ30の充電用の電圧に変換する変換回路、変換回路による変換後の電圧を平滑化して直流の充電電力を生成する平滑回路、などを備えている。
充電器10にバッテリパック1が装着されると、SW電源回路51から出力FET53、正極端子41、バッテリパック1、負極端子42、及び電流検出回路54を経てSW電源回路51に至る、充電用の閉回路が形成される。
出力FET53は、SW電源回路51と正極端子21との間の通電経路を導通・遮断するために、この通電経路上に設けられている。出力FET53は、1つのFETを用いて構成されていてもよいし、複数のFETの組み合わせ回路によって構成されていてもよい。出力FET53は、充電経路制御回路55からの切替信号によりオン・オフされ、オンされると上記通電経路が導通し、オフされると上記通電経路が遮断される。
充電経路制御回路55は、制御部52からの切替制御指令に従って切替信号を出力する。即ち、出力FET53をオンさせるべき旨を示す切替制御指令が入力された場合は、出力FET53をオンさせるための切替信号を出力し、出力FET53をオフさせるべき旨を示す切替制御指令が入力された場合は、出力FET53をオフさせるための切替信号を出力する。
電流検出回路54は、負極端子42とSW電源回路51との通電経路を流れる電流を検出するために、この通電経路上に設けられている。電流検出回路54からは、上記通電経路を流れる電流の値を示す電流検出信号が出力される。電流検出回路54は、例えば、通電経路に直列に設けられた抵抗と、その抵抗の両端の電圧を電流検出信号として出力する回路とを備えた構成であってもよい。電流検出回路54からの電流検出信号は、制御部52及び電流フィードバック回路58に入力される。
また、充電器10は、電圧モニタ回路56と、充電器温度モニタ回路57とを備えている。電圧モニタ回路56は、出力FET53と正極端子41との間の通電経路に接続され、この通電経路の電圧を示す電圧検出信号を出力する。充電器10にバッテリパック1が装着されているときは、電圧モニタ回路56にてバッテリ30の電圧(バッテリ電圧)Vbが検出され、バッテリ電圧Vbを示す電圧検出信号が制御部52に入力される。
充電器温度モニタ回路57は、直接的には充電器10の温度(以下「充電器温度」ともいう)を検出すること、間接的には充電器10の周囲温度を検出すること、を目的として設けられている。充電器温度モニタ回路57は、抵抗57aとサーミスタ57bとの直列回路を有し、この直列回路に電源電圧Vccが印加される。そして、電源電圧Vccが抵抗57aとサーミスタ57bにより分圧された分圧値(即ちサーミスタ57bの電圧降下分)が、充電器温度を示す充電器温度検出信号として出力され、制御部52に入力される。
サーミスタ57bは、充電器10の周囲温度に応じた充電器温度検出信号が制御部52に入力されるよう、充電器10における、充電器10の周囲温度との温度差が一定レベル以内になるような部位に設けられている。サーミスタ57bの具体的な設置部位は特に限定されず、例えば充電器10の内部(充電器10の筐体内)に設けてもよいし、サーミスタ57bが外部に露出するように充電器10の筐体に設けてもよい。
サーミスタ57bを充電器10の内部に設けると、その設置部位によっては、サーミスタ57bにより検知される充電器温度と実際の周囲温度とが一致しないことも起こり得る。そのため、サーミスタ57bを充電器10の内部に設ける場合は、サーミスタ57bにより検知される充電器温度と実際の周囲温度(充電器10の筐体外部の温度)との差が一定レベル以内に抑えられるような部位に設けるとよい。
つまり、サーミスタ57bは、充電器10の周囲温度を適切に検出できる限り(ただし実際の周囲温度との一定レベル以内の差異は許容する)、充電器10において具体的にどこに設けるかについては、適宜決めることができる。
制御部52は、充電器10に装着されたバッテリパック1の充電を制御する機能を含む、複数の機能を有する。制御部52は、CPU52a、メモリ52bなどを有する。制御部52が有する機能は、主に、CPU52aがメモリ52bに記憶されている各種プログラムを実行することにより実現される。
充電器10にバッテリパック1が装着されると、温度入力端子45を介してバッテリ温度検出信号が制御部52に入力される。制御部52は、バッテリ温度検出信号に基づいて、バッテリパック1が装着されたことを検出する機能を有する。なお、バッテリパック1が装着されたか否かの判断方法は、バッテリ温度検出信号に基づく方法以外の方法であってもよい。例えば、電圧モニタ回路56からの電圧検出信号に基づいてバッテリパック1が装着されたか否かを判断してもよい。
制御部52は、充電器10にバッテリパック1が装着されているとき、V1入力端子43を介してバッテリパック1から第1セル電圧V1を取得することができ、V2入力端子44を介してバッテリパック1から第2セル電圧V2を取得することができる。なお、第2セル電圧V2は、厳密には、V2入力端子44の入力電圧とV1入力端子43の入力電圧との差に基づいて取得される。第3セル33の電圧である第3セル電圧V3は、電圧モニタ回路56により検出されるバッテリ電圧Vbと、第1セル電圧V1及び第2セル電圧V2とを用いて、演算により取得することができる。なお、他の方法を用いて各セル電圧V1,V2,V3をバッテリパック1から取得するようにしてもよい。例えば、バッテリパック1と充電器10との間でデータ通信可能であれば、データ通信によって取得するようにしてもよい。
充電器10にバッテリパック1が装着されているとき、制御部52は、温度入力端子45を介してバッテリパック1からバッテリ温度検出信号が入力される。制御部52は、そのバッテリ温度検出信号に基づいてバッテリ温度を取得、認識することができる。
本実施形態の充電器10は、バッテリパック1のバッテリ30を、定電流定電圧充電方式(CCCV(Constant Current Constant Voltage)充電方式とも呼ばれる)にて行うように構成されている。CCCV充電方式による充電の具体的内容は既によく知られているため、ここではその詳細説明は省略し、概要のみ確認的に説明する。なお、説明の簡素化のため、1つのセルで構成されているバッテリを例に挙げて説明する。
CCCV充電方式では、充電開始後、まず、バッテリ電圧(本例では1つのセルのセル電圧と同じ)が予め設定された充電電圧に到達するまで、一定の充電電流をバッテリに供給する。即ち、まずCC(定電流)充電を行う。そして、セル電圧が充電電圧に到達したら、CC充電からCV(定電圧)充電に切り替え、セル電圧が充電電圧に維持されるように充電電流を調整しつつ、充電を継続する。そして、例えばCV充電への切り替わり後の経過時間、充電電流の値、充電電流の低下率などに基づいて、充電を完了させるべき充電完了条件が成立したか否か判断し、成立した場合は、バッテリが満充電状態に充電されたものとして、バッテリへの充電電流供給を停止して充電を完了させる。なお、CC充電の開始前に、セル電圧が既に充電電圧以上となっている場合は、充電を行わない。
本実施形態のバッテリ30は、複数のセル31,32,33が直列接続されて構成されている。そのため、本実施形態の充電器10では、制御部52は、CC充電においては、各セル31,32,33の各セル電圧V1,V2,V3のうちの最大値(以下「最大セル電圧」ともいう)が予め設定された充電電圧となるまで、CC充電を続ける。即ち、制御部52は、各セル電圧V1,V2,V3を監視しつつ、バッテリ30へ供給すべき充電電流の値を演算して、その充電電流の値を示す充電制御信号を電流フィードバック回路58へ出力する。
電流フィードバック回路58には、制御部52から充電制御信号が入力され、且つ、電流検出回路54から電流検出信号が入力される。電流フィードバック回路58は、電流検出回路54から入力された電流検出信号が示す実際の充電電流と、制御部52から入力された充電制御信号が示す充電電流の目標値とを比較し、実際の充電電流が目標値に一致するようにするための制御指令をSW電源回路51へ出力することで、SW電源回路51を制御する。SW電源回路51は、電流フィードバック回路58から入力される制御指令に従って充電電力を生成し、バッテリ30へ出力する。
制御部52は、CC充電の開始後、最大セル電圧が予め設定された充電電圧に到達した場合は、CV充電に切り替える。具体的に、最大セル電圧に基づき、その最大セル電圧を充電電圧に維持させつつ充電を継続させるための充電制御信号を生成して電流フィードバック回路58へ出力することで、充電を継続する。そして、所定の充電完了条件が成立したら、バッテリ30が全体として満充電状態に充電されたものとして、充電を完了させる。
なお、最大セル電圧に基づいてCC充電からCV充電への切り替えを行ったり充電完了条件の判定を行ったりすることはあくまでも一例である。例えば、バッテリ電圧Vbに対して充電電圧を設定し、バッテリ電圧Vbに基づいてCCCV充電を行うようにしてもよい。
また、制御部52は、CCCV充電方式に基づく、バッテリ30を充電するための一連の充電制御を開始する際は、充電経路制御回路55へ出力FET53をオンさせるべき旨を示す切替制御指令を出力することで、出力FET53をオンさせ、SW電源回路51からバッテリ30への通電経路を導通させる。
一方、充電制御の開始後、満充電状態となった場合は、制御部52は、充電を停止させて、充電制御を終了する。具体的に、電流フィードバック回路58に対して充電電流の出力を停止又は低下させるための所定の信号を出力することにより、SW電源回路51からの充電電流の出力を停止又は低下させると共に、充電経路制御回路55へ出力FET53をオフさせるべき旨を示す切替制御指令を出力することで、出力FET53をオフさせ、SW電源回路51からバッテリ30への通電経路を遮断させる。制御部52は、充電制御を終了すると、例えば表示部61のLEDを点灯させるなどして、充電制御が終了したことを報知する。
なお、充電制御の開始時、すでに最大セル電圧が充電電圧以上になっている場合は、充電を行うことなく充電制御を終了する。その際も、例えば表示部61のLEDを点灯させるなどして、充電制御が終了したことを報知する。
また、充電器10は、セカンドプロテクト回路59と、DCファン60と、表示部61とを備えている。
セカンドプロテクト回路59は、V1入力端子43から入力される電圧、V2入力端子44から入力される電圧、及び正極端子41の電圧に基づいて、バッテリ30の各セル電圧V1,V2,V3及びバッテリ電圧Vbの各電圧を監視する。そして、各電圧のうち何れかが所定の過電圧条件を満たしている場合は、出力FET53を強制的にオフさせるための強制オフ指令を充電経路制御回路55へ出力する。充電経路制御回路55は、セカンドプロテクト回路59から強制オフ指令が入力された場合は、制御部52からの切替制御指令の内容にかかわらず出力FET53を強制的にオフさせる。
DCファン60は、バッテリパック1の内部(主にバッテリ30)を冷却するための送風用のファンであり、制御部52によりその動作が制御される。制御部52は、充電器10にバッテリパック1が装着されている間、所定のファン動作条件が成立している場合(つまりバッテリパック1内の冷却が必要な場合)に、DCファン60を動作させ、バッテリパック1への送風を行わせる。
表示部61は、各種情報を表示することが可能な表示デバイスを有する。表示デバイスとしては、例えば、LED、液晶ディスプレイなどが考えられる。本実施形態では、表示部61は、少なくとも1つのLEDを有する。表示部61の動作は、制御部52により制御される。
また、充電器10は、電源回路62を備えている。電源回路62は、SW電源回路51内で生成される直流電圧(例えば既述の整流回路の出力)が入力され、その入力電圧を所定電圧値(例えば5V)の直流の電源電圧Vccに変換して出力する。電源回路62から出力される電源電圧Vccは、充電器10内の各部(例えば制御部52、DCファン60など)の動作用電源として用いられる。
(4)動作モードの概要
本実施形態の充電器10において、制御部52は、バッテリパック1が装着された場合に、無条件ですぐにCCCV充電方式に基づく充電制御を開始するわけではなく、一旦、動作モードを充電待機モードに設定する。充電待機モードでは、充電許可条件が成立しているか否かを判断し、成立するまでは、充電制御を許可せず(即ち禁止して)、充電待機モードを継続する。そして、充電許可条件が成立した場合に、充電制御を許可する。即ち、動作モードを充電待機モードから充電モードに移行させて、バッテリ30を充電するための充電制御を開始する。
本実施形態では、充電許可条件として、バッテリ温度が所定の充電可能温度範囲内であって且つ充電器温度が低温判定閾値以上であること、が規定されている。そのため、バッテリ温度が充電可能温度範囲内であっても、充電器温度が低温判定閾値より低い場合は、充電が許可されず充電制御が開始されない。ただし、後述するように、バッテリ温度が充電可能温度範囲内であるものの充電器温度が低温判定閾値より低い場合であっても、一定の条件を満たした場合は、充電制御が許可され、充電制御が開始される。
本実施形態では、所定の下限温度TL(例えば5℃)以上で所定の上限温度TH(例えば65℃)以下の範囲が、充電可能温度範囲として設定されている。
なお、充電器10の制御部52は、充電制御の開始後は、少なくともバッテリ温度の監視は継続し、バッテリ温度が充電可能温度範囲を外れた場合は、充電制御を一旦停止する。そして、バッテリ温度が充電可能温度範囲内になった場合は充電制御を再開する。
(5)充電許可条件の説明
一般に、バッテリの充電を行うにあたり、最低限監視する必要がある温度はバッテリ温度であって、周囲温度については必ずしも監視する必要はない。
しかし、本実施形態では、バッテリ温度だけでなく充電器温度も監視し、充電許可条件として充電器温度に関する条件も含めるようにしている。具体的には、既述の通り、充電許可条件を、バッテリ温度が所定の充電可能温度範囲内であって且つ充電器温度が低温判定閾値以上であること、としている。
その理由は、何らかの要因でバッテリパック1内のサーミスタ35が故障する可能性があり、故障すると、充電器10の制御部52がバッテリ温度を正確に認識することができなくなる可能性があるからである。
図4に例示するように、例えば充電器温度(即ち周囲温度)が約−7℃のときに、例えばバッテリ温度が約20℃のバッテリパック1が充電器10に装着されたとする。この場合、バッテリ温度が周囲温度よりも大幅に高いため、図4に示すように、バッテリ温度は比較的大きな低下率で低下していく。このとき、バッテリパック1のサーミスタ35が正常であれば、図4に例示するように、充電器10の制御部52がバッテリパック1からのバッテリ温度検出信号に基づいて認識するバッテリ温度(以下「認識バッテリ温度」ともいう)は、実際のバッテリ温度(以下「実バッテリ温度」ともいう)と同じ値となる。つまり、充電器10の制御部52は、バッテリパック1からのバッテリ温度検出信号に基づいてバッテリ温度を正しく認識できる。
一方、バッテリパック1のサーミスタ35が故障して、例えば実バッテリ温度よりも高い温度を示すバッテリ温度検出信号が出力されてしまうと、充電器10の制御部52が認識する認識バッテリ温度は、実バッテリ温度よりも高い温度となってしまう。
図5に例示するように、例えば、実バッテリ温度が周囲温度(例えば−7℃)に近い低温(例えば0℃)となっているバッテリパック1が充電器10に装着されたとする。この場合、実バッテリ温度は充電可能温度範囲の下限温度TL(例えば5℃)より低いため、充電を許可すべきではない。しかし、バッテリパック1のサーミスタ35が故障していて、図5に示すように実バッテリ温度よりも例えば20deg程度高い温度を示すバッテリ温度検出信号が出力される状態になっていると、充電器10の制御部52は、バッテリ温度が充電可能温度範囲内にあると誤認識してしまう。
そのため、本実施形態では、充電器10の制御部52は、単にバッテリ温度だけを監視するのではなく、周囲温度も監視して、バッテリ温度が充電可能温度範囲内であったとしても周囲温度が所定の低温判定閾値(例えば−5℃)より低い場合は、バッテリパック1のサーミスタ35が故障している(即ち、実バッテリ温度よりも高い温度を示すバッテリ温度検出信号が出力されるような故障が発生している)可能性を考慮して、充電を許可せず禁止するようにしている。
ただし、充電を禁止するものの、制御部52は、バッテリパック1のサーミスタ35が故障しているのかどうか、延いては実バッテリ温度が本当に充電可能温度範囲の下限温度TLより低いのかどうかを判断する。
仮に、実バッテリ温度が周囲温度よりも大幅に高い場合は、図4に例示したように実バッテリ温度は比較的大きな低下率で低下していくため、認識バッテリ温度もその低下率に応じて低下する。しかし、実バッテリ温度が周囲温度に近い場合は、図5に例示するように、実バッテリ温度は、小さい低下率で少しずつしか低下しない。そのため、認識バッテリ温度も少しずつしか低下しない。
そこで、制御部52は、上記のように実バッテリ温度と周囲温度との差によってバッテリ温度の低下率が異なるという特性を利用して、バッテリパック1のサーミスタ35が故障しているのか否かを判断する。
具体的に、制御部52は、認識バッテリ温度の低下率を監視する。より具体的には、バッテリパック1が装着されて最初に認識バッテリ温度を取得した後、規定時間(例えば10分)以内に認識バッテリ温度が規定低下条件を満たしたか否かを判断する。
規定低下条件は適宜決めることができ、例えば、バッテリパック1が装着されて最初に取得した認識バッテリ温度(以下「初期温度」ともいう)から規定低下量(例えば5deg)以上低下すること、としてもよい。また例えば、認識バッテリ温度と充電器温度との差である認識温度差が、バッテリパック1が装着されて最初に認識バッテリ温度を取得したときの認識温度差よりも規定差分低下量以上低下すること、としてもよい。
そして、規定時間が経過するまでに認識バッテリ温度が規定低下条件を満たした場合は、サーミスタ35は正常であると判断して、たとえ周囲温度が低温判定閾値より低くても、認識バッテリ温度が充電可能温度範囲内である限り、充電を許可するようにしている。
一方、規定時間が経過しても認識バッテリ温度が規定低下条件を満たさなかった場合は、サーミスタ35が故障している可能性が高いと判断して、充電の禁止を継続する。その場合は、以後、周囲温度が低温判定閾値以上となって且つ認識バッテリ温度が充電可能温度範囲内にならない限り、充電を許可しない。
このように、充電器10の制御部52は、バッテリパック1が装着されたときに、認識バッテリ温度と周囲温度の双方を取得し、認識バッテリ温度が充電可能温度範囲内であったとしても周囲温度が低温判定閾値より低い場合は、充電を一旦禁止する。そして、バッテリパック1の装着後、規定時間が経過するまでの間に、認識バッテリ温度が規定低下条件を満たした場合に、充電を許可するようにしている。
ただし、規定時間以内に認識バッテリ温度が規定低下条件を満たしたとしても、必ずしも認識バッテリ温度が実バッテリ温度を示している(つまりサーミスタ35が正常である)とは限らない場合がある。それは、周囲温度が低温判定閾値よりも大幅に低い超低温状態(例えば−20℃以下)になっている場合である。
図6に例示するように、周囲温度が超低温状態(図6では例えば−27℃)であると、仮に実バッテリ温度が充電可能温度範囲の下限温度TLより低い低温になっていても、周囲温度との相対温度差が大きいと(例えば0℃)、実バッテリ温度は比較的大きな低下率で低下していく。そのため、実バッテリ温度が下限温度TLより低いにもかかわらず、規定時間内に認識バッテリ温度が規定低下条件を満たすことが起こり得る。図6は、バッテリパック1の装着から10分以内にバッテリ温度が0℃から5deg以上低下する例を示している。
そのため、規定時間内に認識バッテリ温度が規定低下条件を満たしたことをもって一律にバッテリ温度が充電可能温度範囲内にあると判断するようにすると、上記のように周囲温度が超低温状態になるようなケースでバッテリ温度を誤認識してしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、充電器10の制御部52は、充電待機モード中、周囲温度が超低温状態になったことを検出した場合は、その後、周囲温度が低温判定閾値以上となって且つ認識バッテリ温度が充電可能温度範囲内にならない限り、充電を許可しない。
(6)充電処理の説明
次に、充電器10の制御部52が実行する充電処理について、図を用いて説明する。充電器10の制御部52は、充電器10にバッテリパック1が装着されたことを検出すると、動作モードを一旦充電待機モードに設定して、図7A〜図7Cに示す充電処理を開始する。具体的には、CPU52aが、メモリ52bに記憶されている図7A〜図7Cの充電処理のプログラムを読み込んで実行する。
ここで、充電処理の具体的内容を説明する前に、充電処理で用いられる各種閾値、規定値等について、その大小関係や具体的数値例を説明する。本実施形態の充電処理では、各種閾値等として、図8に示すように、既述の低温判定閾値(例えば−5℃)と、超低温閾値(例えば−20℃)と、常温第1閾値(例えば30℃)と、常温第2閾値(例えば20℃)と、低温第1閾値(例えば0℃)と、低温第2閾値(例えば−5℃)とが用いられる。なお、図8に示した、低温第1閾値及び低温第2閾値と低温判定閾値との大小関係は、あくまでも一例である。例えば、低温判定閾値を、低温第2閾値より低い値にしてもよい。
超低温閾値は、充電器温度(即ち周囲温度)が超低温状態か否かを判断するための閾値である。常温第1閾値及び常温第2閾値は、DCファン60を動作させるべきか否かをバッテリ温度に基づいて判断するための閾値である。低温第1閾値及び低温第2閾値は、DCファン60を動作させるべきか否かを充電器温度に基づいて判断するための閾値である。
なお、図7A〜図7Cの充電処理において、「バッテリ温度」というときは、特にことわりのない限り、認識バッテリ温度を意味しているものとする。「充電器温度」が充電器10の周囲温度を意味していることは既述の通りである。
制御部52は(詳しくはCPU52aは)、バッテリパック1の装着を検出したことにより充電処理を開始すると、S110で、バッテリパック1からのバッテリ温度検出信号に基づいて、バッテリ温度を取得する。そして、ここで取得したバッテリ温度、即ちバッテリパック1装着時に取得したバッテリ温度を、初期温度とする。
S120では、セル温度低下フラグをリセット(OFF)する。S130では、セル温度低下チェック済フラグをリセット(OFF)する。S140では、バッテリパック1からのバッテリ温度検出信号に基づいて現在のバッテリ温度を取得し、充電器温度モニタ回路57からの充電器温度検出信号に基づいて現在の充電器温度を取得する。そして、S150からS200の処理を有するファン動作判定処理に移行する。ファン動作判定処理は、DCファン60の動作を制御するための処理である。
ファン動作判定処理に移行すると、S150で、現在のバッテリ温度(直前のS140の処理で取得したバッテリ温度)が常温第1閾値以上か否か判断する。現在のバッテリ温度が常温第1閾値以上である場合は(S150:YES)、S160に進む。
S160では、現在の充電器温度(直前のS140の処理で取得した充電器温度)が低温第1閾値以上か否か判断する。現在の充電器温度が低温第1閾値以上である場合は(S160:YES)、バッテリ温度が高く且つ充電器温度も高く、DCファン60による強制冷却を行った方が好ましいと考えられるため、S170で、DCファン60の送風動作を実行させる。S170の処理後はS210に進む。
S150で、現在のバッテリ温度が常温第1閾値より低い場合は(S150:NO)、S180に進む。S180では、現在のバッテリ温度が常温第2閾値以上か否か判断する。現在のバッテリ温度が常温第2閾値より低い場合は(S180:NO)、バッテリ温度が低くてDCファン60による強制冷却は不要と考えられるため、S200で、DCファン60の送風動作を停止させる。S200の処理後はS210に進む。
S180で、現在のバッテリ温度が常温第2閾値以上の場合は(S180:YES)、S190に進む。また、S160で現在の充電器温度が低温第1閾値より低いと判断した場合も(S160:NO)、S190に進む。
S190では、現在の充電器温度が低温第2閾値以上か否か判断する。低温第2閾値以上であれば(S190:YES)、DCファン60の現在の状態をそのまま維持させて、S210に進む。現在の充電器温度が低温第2閾値より低い場合は(S190:NO)、S200で、ファン60の送風動作を停止させる。ここでファン60の送風動作を停止させる理由の1つは、実バッテリ温度が充電可能温度範囲の下限温度TLより低いにもかかわらず規定時間内に認識バッテリ温度が規定低下条件を満たすような状況が起こらないようにするためである。例えば図5に例示したように実バッテリ温度が充電可能温度範囲の下限温度TLより低い状況で、ファン60を動作させると、規定時間内に認識バッテリ温度が規定低下条件を満たしてしまう(即ち、後述するS260で肯定判定されてS270でセル温度低下フラグがONされてしまう)可能性がある。そのため、現在の充電器温度が低温第2閾値より低い場合は(S190:NO)、ファン60の送風動作を停止させるようにしている。
ファン動作判定処理の終了後は、図7Bに示すように、S210からS250の各処理を有するセル温度低下チェック要否判定処理に移行する。セル温度低下チェック要否判定処理は、S260及びS270の処理を有するセル温度低下チェック処理への移行の要否を判断するための処理である。
セル温度低下チェック要否判定処理に移行すると、S210で、セル温度低下チェック済フラグがセット(ON)されているか否か判断する。セル温度低下チェック済フラグがセット(ON)されている場合は(S210:YES)、セル温度低下チェック処理に移行することなく、S280の処理を含む充電許可判定処理に進む。セル温度低下チェック済フラグがリセット(OFF)されている場合は(S210:NO)、S220に進む。
S220では、セル温度低下フラグがセット(ON)されているか否か判断する。セル温度低下フラグがセット(ON)されている場合は(S220:YES)、セル温度低下チェック処理に移行することなく、S280の処理を含む充電許可判定処理に進む。セル温度低下フラグがリセット(OFF)されている場合は(S220:NO)、S230に進む。
S230では、現在の充電器温度が超低温閾値以上か否か判断する。現在の充電器温度が超低温閾値より低い場合、即ち周囲温度が超低温状態にある場合は(S230:NO)、S250で、セル温度低下チェック済フラグをセット(ON)して、S280の処理を含む充電許可判定処理に進む。セル温度低下チェック済フラグがセットされるということは、以後、S210の判断処理では肯定判断されてS260を含むセル温度低下チェック処理は実行されない、ということを意味する。
S230で、現在の充電器温度が超低温閾値以上の場合、即ち周囲温度が超低温状態ではない場合は(S230:YES)、S240に進む。S240では、バッテリパック1の装着が検出されてから規定時間以上経過したか否か判断する。バッテリパック1の装着検出から規定時間以上経過した場合は(S240:YES)、S250で、セル温度低下チェック済フラグをセット(ON)して、S280の処理を含む充電許可判定処理に進む。S240でバッテリパック1の装着検出から規定時間以上経過したと判断されるということは、バッテリ温度が規定低下条件を満たすことなく規定時間以上経過したということである。その場合は、S250でセル温度低下チェック済フラグをセットすることで、以後、S260を含むセル温度低下チェック処理を実行しないようにする。
S240で、バッテリパック1の装着検出時からまだ規定時間以上経過していない場合は(S240:NO)、S260及びS270の処理を有するセル温度低下チェック処理に移行する。セル温度低下チェック処理は、バッテリ温度が規定低下条件を満たしたかどうかを判断するための処理である。
セル温度低下チェック処理に進むと、S260で、現在のバッテリ温度が規定低下条件を満たしたか否か判断する。規定低下条件は、既述の通り、例えば初期温度から規定低下量(例えば5deg)以上低下すること、であってもよいし、例えば認識温度差が規定差分低下量以上低下すること、であってもよい。
S260で、現在のバッテリ温度がまだ規定低下条件を満たしていない場合は(S260:NO)、S280の処理を含む充電許可判定処理に進む。現在のバッテリ温度が規定低下条件を満たした場合は(S260:YES)、S270でセル温度低下フラグをセット(ON)して、S280の処理を含む充電許可判定処理に進む。
S280からS300の処理を含む充電許可判定処理は、バッテリ30の充電を許可すべきか否かを判定するための処理である。充電許可判定処理に進むと、S280で、現在のバッテリ温度が充電可能温度範囲内にあるか否か判断する。現在のバッテリ温度が充電可能温度範囲内にない場合は(S280:NO)、S140に戻る。現在のバッテリ温度が充電可能温度範囲内にある場合は(S280:YES)、S290に進む。
S290では、現在の充電器温度が低温判定閾値以上か否か判断する。現在の充電器温度が低温判定閾値以上の場合は(S290:YES)、充電を許可し、S310に進む。現在の充電器温度が低温判定閾値より低い場合は(S290:NO)、S300に進む。
S300では、セル温度低下フラグがセット(ON)されているか否か判断する。セル温度低下フラグがリセット(OFF)されている場合は(S300:NO)、S140に戻る。つまり、充電を一旦禁止して、充電待機モードを維持させる。セル温度低下フラグがセット(ON)されている場合は(S300:YES)、充電を許可し、S310に進む。
S310では、CCCV充電方式によるバッテリ30の充電制御を実行する。そして、充電を終了させるべき条件(例えばバッテリ30が満充電状態に充電されること)が成立した場合は、充電制御を終了する。
(7)実施形態の効果
以上説明したように、本実施形態の充電器10は、充電制御の実行可否を、バッテリパック1から入力されるバッテリ温度検出信号に基づく認識バッテリ温度だけで判断するのではなく、充電器温度(周囲温度)も考慮して判断する。
そして、認識バッテリ温度が充電許可温度範囲内であっても、充電器温度が低温判定閾値より低い場合は、充電制御を許可しない。これは、周囲温度が低温判定閾値より低いにもかかわらず認識バッテリ温度が充電許可温度範囲内にあるということは、実バッテリ温度は認識バッテリ温度よりも低くなっている可能性が考えられるからである。つまり、バッテリパック1のサーミスタ35の故障等によって、バッテリパック1から入力されるバッテリ温度検出信号が、実際のバッテリ温度よりも高い温度を示す信号となっている可能性が考えられるからである。
そこで、認識バッテリ温度が充電許可温度範囲内であっても、充電器温度が低温判定閾値より低い場合は、実バッテリ温度が充電可能温度範囲の下限温度TLよりも低くなっている可能性があることを考慮して、充電制御を許可しないようにしている。
したがって、本実施形態の充電器10によれば、バッテリパック1から入力されるバッテリ温度検出信号に基づいて取得される認識バッテリ温度が実バッテリ温度とは異なる温度であっても、実バッテリ温度に応じた適切な充電制御を行うことが可能となる。つまり、実バッテリ温度が充電可能温度範囲の下限温度TLより低いにもかかわらず充電制御が許可されてしまうことを抑制できる。
また、本実施形態の充電器10は、認識バッテリ温度が充電許可温度範囲内であるものの充電器温度が低温判定閾値より低い場合は、すぐには充電制御を許可しないものの、バッテリ温度が規定低下条件を満たした場合は、充電を許可する。これは、バッテリ温度が規定低下条件を満たしたということは実バッテリ温度が周囲温度(ここでは低温判定閾値より低い温度)よりも十分高い(即ち充電可能温度範囲の下限温度TL以上である)ことが推測されるからである。
よって、充電器温度が低温判定閾値より低くてもバッテリ温度が規定低下条件を満たした場合は充電を許可することで、実際には充電を許可できるにもかかわらず充電が許可されなくなることを適切に抑制することができる。
ただし、充電が一旦禁止された後、充電器温度が超低温閾値より低くなるか、若しくはバッテリ温度が規定低下条件を満たすことなく規定時間以上経過した場合は、その後、周囲温度が低温判定閾値以上となって且つ認識バッテリ温度が充電可能温度範囲内にならない限り、充電を許可しない。このようにすることで、実バッテリ温度が下限温度TLより低いにもかかわらず充電が行われることを抑制することができる。
なお、本実施形態において、SW電源回路51は本発明の充電部の一例に相当する。充電器温度モニタ回路57は本発明の充電器温度検出部の一例に相当する。制御部52は本発明の充電可否判断部の一例に相当する。充電可能温度範囲における下限温度TLは本発明の第1の規定値の一例に相当する。低温判定閾値は本発明の第2の規定値の一例に相当する。超低温閾値は本発明の第3の規定値の一例に相当する。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得る。
(1)上記実施形態では、S260の判断で用いる規定低下条件として、初期温度から規定低下量(例えば5deg)以上低下すること、及び認識温度差が規定差分低下量以上低下すること、の2つの例を示したが、規定低下条件は上記2例以外の条件であってもよい。
例えば、認識バッテリ温度の変化率と充電器温度の変化率とが特定の関係にあること、としてもよい。つまり、周囲温度が低温判定閾値より低い低温環境下において実バッテリ温度が充電可能温度範囲の下限温度TL以上であることを適切に判断できる限り、規定低下条件の具体的内容は適宜決めることができる。
(2)低温判定閾値、超低温閾値、及び下限温度TLの具体的数値は適宜決めることができる。特に低温判定閾値と下限温度TLについては、低温判定閾値を必ずしも下限温度TLより低い値に設定することは必須ではなく、両者を同じ値に設定してもよいし、低温判定閾値を下限温度TLより高い値に設定するようにしてもよい。ただし、低温判定閾値を下限温度TLより高い値に設定する場合は、低温判定閾値と下限温度TLとの差をできる限り小さくするとよい。
また、常温第1閾値、常温第2閾値、低温第1閾値、及び低温第2閾値の具体的数値も適宜決めることができる。
(3)温度を検出する素子としてサーミスタを使用することは必須ではない。サーミスタを用いない他の温度検出方法によって温度を検出するようにしてもよい。
(4)充電器による充電対象のバッテリは、リチウムイオン二次電池に限定されない。リチウムイオン二次電池以外の他の二次電池を充電する構成に対しても本発明を適用できる。
(5)また、上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合させたりしてもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言のみによって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。