JP6436773B2 - 光透過性充填材料、それを用いる表示装置の製造方法および表示装置 - Google Patents

光透過性充填材料、それを用いる表示装置の製造方法および表示装置 Download PDF

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Description

関連出願
本願は2012年5月31日出願の特願2012−123981の優先権を利用するものであり、その全体を参照により本出願の一部をなすものとして引用する。
本発明は、液晶表示装置、有機EL表示装置等の表示装置に配置される偏光板に適用される偏光解消能を有する光透過性充填材料、それを用いる表示装置の製造方法および該製造方法により得られる表示装置に関するものであり、特に、偏光眼鏡を装着して観察する場合に表示が暗化し視認性が低下するのを防ぐとともに表示装置の表示面の前面、保護ガラス、タッチパネルまたは意匠ガラスなどの外側面の後面と空気界面における反射を抑制する光透過性充填材料、それを用いる表示装置の製造方法および該製造方法により得られる表示装置に関するものである。
液晶表示装置は、一般的に2枚の透明基板間に液晶組成物を封入した液晶セルと、その液晶セルの表裏面に一組の偏光板を配置した構造を有している。この液晶表示装置では、透明基板の内面に設けられた透明電極で液晶に電圧を加えると向き(配列)が変化し、この配列変化を利用して背面光源装置からの光の透過/遮光を制御して表示が行われる。
このような液晶表示装置は、液晶分子の配列方式によって、TN方式、STN方式、VA方式、IPS方式、OCB方式など種々に分類されるが、いずれの配列方式の液晶表装置であっても液晶セルと一組の偏光板が用いられている。したがって、このような液晶表示装置では、観察者は液晶セル表面に配置された偏光板を透過した直線偏光性の光を観察している。
また、有機EL表示装置は、自発光表示装置であるが、反射率の高い金属電極で外光が反射してコントラストを低下させてしまう。この外光反射を防ぐために1/4波長板と偏光板を積層した円偏光板が使われている。したがって、有機EL表示装置でも、観察者は有機EL表示装置表面に配置された偏光板を透過した直線偏光性の光を観察している。
近年、携帯電話などの携帯機器を受信対象とする地上デジタルテレビジョン放送の普及による、「携帯電話・移動体端末向けの1セグメント部分受信サービス」の視聴、自動車用計器盤、カーナビゲーション装置への液晶表示装置、有機EL表示装置の使用の拡大により液晶表示装置、有機EL表示装置を屋外や外光の強い場所で利用する機会が増えている。
一方、偏光眼鏡は、車両運転中のダッシュボードのフロントガラスへの映り込みによる視認性低下の解消、前走行車両のリヤウィンドウでの太陽光の反射による眩しさの解消、釣り、マリンスポーツでの水面のギラツキ軽減などに有効である。このため、観察者が偏光眼鏡を使用して液晶表示装置、有機EL表示装置を観察する場面も少なくない。観察者が偏光眼鏡を使用して液晶表示装置、有機EL表示装置を観察した場合、偏光眼鏡の偏光吸収軸と液晶表示装置からの光の偏光軸が一致した場合に表示が暗くなり、著しく視認性が低下してしまう問題がある。
このような問題点に対して、特許文献1では、液晶表示面に偏光解消手段を設けることが提案され、2枚の水晶板を組み合わせてなる偏光解消板が偏光解消手段として用いられている。また、特許文献2には、液晶表示面に出射する表示光を直線偏光から円偏光あるいは楕円偏光に変更する1/4波長板のような複屈折板を設けることが提案されている。
また、表示装置の表示面の前面に、表面保護ガラス、タッチパネル、意匠ガラスなどの外側面が設置される場合がある。この場合、表示装置の表示面の前面、表面保護ガラス、タッチパネル、意匠ガラスなどの外側面の後面と空気界面で、外光反射が強く生じる。この外光反射により表示のコントラストが低下し白ボケした状態となり、表示の視認性が低下することが問題となる。このような問題を解決するために、表示装置の表示面および表面保護ガラス裏面、タッチパネル裏面、意匠ガラス裏面などの外側面に無反射コート処理を施す方法があるが、コスト高の要因となる。この問題に対して、特許文献3では表示装置の表示面の前面と表面保護ガラスの後面との空隙に接着剤を充填し、紫外線により硬化させる方法が提案されている。
特開平10−10522号 特開平10−10523号 特開2005−55641号
特許文献1において、2枚の水晶板を組み合わせた偏光解消手段で液晶表示装置画面全体を覆うことは実用的でない。特許文献2の方法では、偏光眼鏡を掛けた場合でも暗くなることはないが、首を傾ける左右の方向により、画像の色調が大きくずれてしまうことが問題となる。また、特許文献1および特許文献2に開示の方法では、表示装置の表示面の前面、外側面の後面と空気界面における反射を抑えることはできない。
特許文献3の方法では、無反射コートを施すことなく界面反射を抑えることができるが、視認性の低下を防ぐことはできない。
本発明者は、このような事情に鑑みて、液晶表示装置、有機EL表示装置などの表示装置を、偏光眼鏡を装着して観察する場合に、表示が暗くなり視認性が低下するのを防ぐとともに、表示装置表面、タッチパネル裏面ないしは意匠ガラス裏面と空気界面における反射を抑制することを解決すべき課題とし、鋭意検討の結果、本発明に到達した。
本発明第1の構成は、光学的に異方性を示さない、硬化性のマトリックス材料中に、光学的に異方性を有する粒子状物を含有する、偏光解消機能を有する光透過性充填材料である。
上記の光透過性充填材料において、前記異方性を有する粒子状物が、無機系光学異方性結晶、低分子液晶または液晶ポリマーであることが好ましく、前記硬化性のマトリックス材料中に前記粒子状物が液滴状または固体状で分散しているのが好ましく、また、前記硬化性のマトリックス材料が硬化性粘着剤であることが好ましい。
前記硬化性粘着剤が、紫外線硬化型粘着剤、電子線硬化型粘着剤、加熱硬化型粘着剤、または水分硬化型粘着剤であることが好ましい。また、前記硬化性粘着剤が、2液硬化型粘着剤であることが好ましい。
前記液晶ポリマーが、非架橋性または架橋性ポリマーであることが好ましい。
本発明第2構成は、表示パネルと、前記表示パネルの表示面側に配置された外部部材とを有し、前記の光透過性充填材料が、前記表示パネルの表示面と前記外部部材の前記表示パネル側の面との間隙に充填された表示装置である。
前記表示装置が液晶表示装置であることが好ましく、前記表示パネルがLCDパネルであることが好ましく、また、外部部材が保護ガラス、タッチパネル、または意匠ガラスであることが好ましい。
本発明第3の構成は、光学的異方性を示さない、硬化性のマトリックス材料中に、光学的に異方性を有する粒子状物を含有した光透過性材料を、表示面の前面と外側面の後面との間隙に充填し、しかる後、前記マトリックス材料を硬化させることを特徴とする表示装置の製造方法である。
前記硬化は、光、熱または水の存在によって行われることが好ましい。
なお、請求の範囲および/または明細書および/または図面に開示された少なくとも2つの構成要素のどのような組み合わせも、本発明に含まれる。特に、請求の範囲に記載された請求項の2つ以上の組み合わせも本発明に含まれる。
本発明第1の構成に係る光透過性充填材料は、光学的に異方性を示さない硬化性のマトリックス材料に、光学的に異方性を有する粒子状物を多数含有しているので、偏光解消機能を備えており、しかも、該マトリックス材料は硬化性であるので、狭い間隙に充填された後、光、熱、または水の存在により速やかに硬化することができ、実用性に優れている。そして、狭い間隙に充填・硬化されると、その間隙に存在する空気を排除するので、表示面、保護面、タッチパネル面などと空気界面における反射を抑制する機能をも備えている。
本発明第2の構成に係る表示装置は、前記の光硬化性充填材料が、表示パネルの表示面と外部部材の表示パネル側の面との間隙に充填硬化されているので、偏光眼鏡をかけて表示装置を観察しても視認性の低下がなく、しかも、充填硬化により間隙内に存在していた空気が完全に排除されることにより、表示面の前面、外側面の後面と空気界面における直接反射が抑制されるという効果も奏する。
本発明第3の構成に係る表示装置の製造方法によれば、前記の光透過性充填材料が流動性を有しているので、表示パネルの表示面と外部部材の表示パネル側の面との間隙に、間隙に存在する空気を完全に排除しながら充填が行われ、充填後に速やかに硬化が行われるので、充填硬化時の不良品の発生がなく、しかも、硬化に際し、光、熱または水を存在させることにより速やかな硬化が行われ、表示装置の効率的な製造が可能となる。
この発明は、添付の図面を参考にした以下の公的な実施形態の説明からより明瞭に理解されるであろう。しかしながら、実施形態および図面は単なる図示および説明のためのものであり、この説明の範囲を定めるに利用されるべきではない。この発明の範囲は添付の請求の範囲によって定まる。
本発明の実施態様の一例を例示する模式図である。
(光透過性充填材料)
本発明の光透過性充填材料は、光学的に異方性を示さない、硬化性のマトリックス材料中に、光学的に異方性を有する粒子状物を含有することにより形成されている。硬化前の光透過性充填材料は、流動性を有する。
本発明において硬化性のマトリックス材料は、充填・硬化後においてマトリックスを形成する、光学的異方性を有さない、光透過性の材料であり、具体的には後述するマトリックスを形成する成分だけでなく、場合によってはマトリクス形成成分の硬化に必要な硬化剤を含有している。
(光学的異方性を有する粒子状物)
本発明において光学的に異方性を有する粒子状物は、表示パネルにおける表示面と外部部材の表示パネル側の面との間隙などの所定空間に充填硬化後において、前記マトリックス中に分散固定化されることにより、表示画面から射出する表示光の偏光状態を、分散した光学的に異方性の領域で部分的に変化させ、偏光眼鏡を着用した場合でも、表示が暗くなることを防ぎ、表示装置の視認性を保つことに寄与するものである。
本発明において、光学的異方性を有する粒子状物としては、具体的にはマトリックス中に分散可能な液晶粒子または無機系光学異方性結晶粒子が挙げられ、液晶粒子は、低分子液晶または液晶ポリマーから形成されていることが好ましい。
光学的異方性の無機結晶粒子としては、光学的異方性を示すものであれば特に限定するものではなく、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸ジルコニウム、炭酸ストロンチウム、炭酸コバルト、炭酸マンガン、酸化チタン(ルチル型)、石英ガラス(シリカ)、ホウケイ酸ガラス等の鉱物;セラミックス等の無機化合物の粒子が挙げられる。これらの粒子は1種類以上を用いることができる。かかる無機結晶粒子の粒子形状は、球状、棒状、針状のいずれでもよく、また、後述のマトリックス材料中に分散させるために表面処理を施してもよい。
低分子液晶としては、シッフ塩基系、ビフェニル系、ターフェニル系、エステル系、チオエステル系、スチルベン系、トラン系、アゾキシ系、アゾ系、フェニルシクロヘキサン系、ピリミジン系、シクロヘキシルシクロヘキサン系、トリメシン酸系、トリフェニレン系、トルクセン系、フタロシアニン系、ポルフィリン系分子骨格を有する低分子液晶化合物、またはこれら化合物の混合物等が挙げられる。
液晶ポリマーとしては、ネマチック性、コレステリック性またはスメクチック性の液晶配向を示すポリマーであればいずれでもよく、メソゲン形成性基で構成されたユニットを有する限り特に限定されない。前記ユニットを液晶ポリマーの主鎖に有していてもよく、側鎖に有していてもよい。主鎖型液晶ポリマーとしては、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリカーボネート系、ポリイミド系、ポリウレタン系、ポリベンズイミダゾール系、ポリベンズオキサゾール系、ポリベンズチアゾール系、ポリアゾメチン系、ポリエステルアミド系、ポリエステルカーボネート系、ポリエステルイミド系の液晶ポリマー、またはこれらの混合物等が挙げられる。また側鎖型液晶性ポリマーとしては、ポリアクリレート系、ポリメタクリレート系、ポリビニル系、ポリシロキサン系、ポリエーテル系、ポリマロネート系等の直鎖状又は環状構造の骨格鎖を有する高分子に側鎖としてメソゲン基が結合した液晶ポリマー、またはこれらの混合物等が挙げられる。またオリゴマーや低分子液晶であっても、架橋性基の導入あるいは適宜な架橋剤のブレンドによって、液晶状態あるいは液晶転移温度以下に冷却して配向固定化された状態で、熱架橋あるいは光架橋等の手段により高分子化できるものも液晶ポリマーに含まれる。
本発明において、上記の無機系光学異方性結晶、低分子液晶または液晶ポリマーは、マトリックス材料中に粒状状態で分散して存在する。粒状状態を形成する粒子は液滴であっても、固体状であってもよい。液体状の液晶化合物を後述のマトリックス材料に分散させてもよく、また固体粉末状の液晶化合物をマトリックス材料に分散させてもよい。
無機系光学異方性結晶、低分子液晶または液晶ポリマーが、偏光解消機能を有するためには、液滴、固体粉末の光学的異方性や透過性充填材の厚みにもよるが、マトリックス100重量部に対して、0.1重量部から30重量部の範囲内で存在することが望ましく、さらには、1重量部から15重量部の範囲内で存在することが好ましく、さらには、1重量部から10重量部の範囲内で存在することが好ましい。
(マトリックス材料)
本発明において、光学的に異方性を有する粒子状物を含有させるマトリックス材料は、光透過性があり、光学的異方性がないことが好ましい。さらに、かかるマトリックス材料は、光学的異方性のある粒子状物を分散状態に保持しつつ、表示装置の表示部前面と外側部後面との間の間隙に充填可能な流動性を有することが好ましい。さらに、かかるマトリックス材料は、充填後に硬化して、流動性が低下・消失して、光学的に異方性のある粒子状物の分散状態を固定するものであるものが望ましい。かかるマトリックス材料としては、例えば硬化性粘着剤(接着剤を含む)が挙げられる。
本発明において用いられる粘着剤としては、その種類について特に制限はなく、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、ポリ酢酸ビニル系粘着剤、ポリビニルピロリドン系粘着剤、ポリアクリルアミド系粘着剤、セルロース系粘着剤などがあげられる。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用され得る。
本発明においては、これらの粘着剤は充填後において硬化することのできる硬化性の粘着剤であることが必要である。また、必要に応じて粘着剤は硬化開始剤を含む粘着剤組成物として用いてもよい。このために粘着剤組成物中には、モノマー成分やオリゴマー成分およびこれらの成分を硬化させる開始剤を含有させておくことが好ましい。
このような硬化性の粘着剤としては、紫外線硬化型、電子線硬化型、加熱により硬化する加熱硬化型、水分の存在により硬化する水分硬化型のものなどが挙げられる。このような硬化性の粘着剤には、上記のような開始剤が含まれるが、保存期間中に重合が始まらないように、粘着剤を構成するポリマーおよびモノマーと開始剤とを分離した2液型で構成される場合がある。紫外線硬化性粘着剤には、例えばイソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、ベンゾフエノン、ミヒラーケトン、クロロチオキサントン、ドデシルチオキサントンなどの光開始剤が配合されている。なお、本発明においては、上記の紫外線硬化型だけでなく、電子線硬化型の粘着剤を用いることもできる。
加熱型硬化性粘着剤には、過酸化t−ブチルベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ過酸化ベンゾイルヘキサン、ジベンゾイルパーオキサイドなどの加熱により重合効果を開始する開始剤が配合されており、水分硬化型粘着剤は、粘着剤を構成する成分が加熱によって吸水剤から放出される水と反応して硬化するもので、公知の水分硬化型粘着剤を用いることができる。
上記の紫外線硬化型、電子線硬化型、加熱硬化型、水分硬化型の粘着剤は、それぞれ一つの型に限定されることなく、二つの型を併せ持っていてもよい。
(光透過性充填材料の形成)
本発明においては、上記のマトリックス材料(好ましくは、硬化性粘着剤)に光学的異方性を有する無機結晶、低分子液晶または液晶ポリマーの液状物や固体粉末が加えられ、攪拌されて、光学的異方性を有する粒子状物を含有する光透過性充填材料が得られる。また、上記の硬化性粘着剤の一部に光学的異方性を有する無機結晶、低分子液晶または液晶ポリマーの液状物や固体粉末を加えてマスターバッチを作製し、その後残りの硬化性粘着剤を加えて混合してもよい。
(表示装置)
本発明の光透過性充填材料が適用される表示装置は、液晶表示装置、有機EL表示装置などの偏光板を備えた表示装置である。前述のように、観察者が偏光眼鏡を使用して液晶表示装置、有機EL表示装置を観察した場合、偏光眼鏡の偏光吸収軸と表示装置からの光の偏光軸が一致した場合に表示が暗くなり、著しく視認性が低下してしまう問題がある。
また、例えば、表示装置の偏光板を備える表示パネル(例えば、LCDパネルまたはOLEDパネル)の表示面と保護ガラスの表示パネル側の面との間、LCDパネルの表示面とタッチパネルのLCDパネル側の面との間、LCDパネルの表示面と意匠ガラスのLCDパネル側の面との間には空気層があり(本発明においては、保護ガラス、タッチパネル、意匠ガラスを総称して外部部材と称することがある)、これらの面と空気層との界面における反射の問題がある。
本発明においては、上記の光透過性充填材料を表示パネルの表示面と外部部材の表示パネル側の面との間の間隙に充填・硬化することにより、空気を完全に排除して反射の問題を解消するとともに、光透過性充填材料が光異方性の粒子状物を含有していることにより、視認性の低下も解消している。
(光透過性材料の充填硬化)
本発明の光透過性充填材料は、マトリックス材料を構成するポリマー成分が前駆体であるので、流動性があり、上記の間隙に充填を行うことができる。充填方法としては、表示装置の表面部に空隙をもって表面保護ガラス、タッチパネル、意匠ガラスを予め配置し、この空隙に前記充填材料を注入する方法、表示装置の表示部前面および外側部の後面の少なくとも一方の面に、前記光透過性充填材料を予め塗布した後、表示部の前面と外側部の後面を対面させ、対面された表示部の前面と外側部の後面間の空隙を所定の位置とすることにより、前記充填材料を押し拡げて前記空隙に充填する方法などが挙げられる。但し、これらの方法に限定されるものではない。充填後の光透過性充填材料は、紫外線硬化型、電子線硬化型、加熱硬化型、または水分硬化型、またはこれらのタイプが組み合わされたタイプに応じて、紫外線、電子線などの電磁波を照射するか、加熱、水分付与、またはそれらの組み合わせによって硬化され、流動性を低下あるいは消失することにより、光学的異方性を有する粒子状物を固定化して、視認性を低下を防ぐとともに、間隙の空気を排除して反射を抑制することができる。
また、偏光解消機能を有するためには、粒子状物の平均粒子径としては、表示装置の画素の大きさなどにもよるが、視認性の面から0.5μmから100μmの範囲にあることが好ましく、さらには、1μmから50μmの範囲内にあることがより好ましい。
図1は、本発明に係る光透過性充填材料(13)が、表示パネル(11)と外部部材(12)との間の間隙に充填・硬化された状態を示す模式図である。マトリックス材料(15)中に、光学的に異方性を有する粒子状物(14)が分散することにより、視認性の低下を防ぐとともに反射を抑制している。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によりなんら限定されるものではない。
(実施例1)
液晶材料(メルク社製、商品名:ZLI−4792)を紫外線硬化性粘着剤(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン製)に10wt%を混合し攪拌して光透過性充填材料を作製した。この充填材料を、80μmのスペーサーを用いて、対向させた2枚のガラスの空隙に充填後、高圧水銀灯を光源とする紫外線照射装置の光を100秒間照射した。なお、液晶材料の波長550nmにおける複屈折率Δnは、約0.01以上が好ましく、約0.05以上がより好ましく、約0.1以上がさらに好ましい。また、本願発明において、複屈折率Δnの上限は特に限定されないが、例えば、存在する液晶材料のうち波長550nmにおける複屈折率Δnが最大となる液晶材料の複屈折率Δn値が上限となる。この場合、波長550nmにおける複屈折率Δnの上限値は約0.2である。
光透過性充填材料は、照射により硬化し、流動性が消失するとともに、対向する2枚のガラスに密着し空気界面は生じていなかった。偏光顕微鏡で観察したところ、クロスニコルの観察において液晶材料の液晶液滴が光透過性充填材料の全域に分散し、光学的に異方性を有するポリマー粒子(平均粒子径約1〜5μm)を形成していることが確認された。また、液晶表示装置の前面に試験サンプルを配置して、液晶表示装置の偏光板からの画像を観察したところ、偏光板の透過軸を回転しても表示画面が暗化することがなく、画像を認識できた。
(実施例2)
液晶材料(メルク社製、商品名:ZLI−4792)を2液硬化性粘着剤(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン製)に10wt%で混合し攪拌して光透過性充填材料を作製した。この光透過性充填材料を、80μmのスペーサーを用いて、対向させた2枚のガラスの空隙に充填後、50℃の恒温槽中に8時間放置した。なお、液晶材料の複屈折率Δnの好ましい範囲は上述したとおりである。
このようにして光透過性充填材料は流動性を消失するとともに、対向する2枚のガラスに密着し空気界面は生じていなかった。また、液晶表示装置の前面に配置し、偏光板を介して観察したところ、偏光板の透過軸を回転しても表示画面が暗化することがなく、画像を認識できた。
参考例1
光学的異方性を有する充填剤として4,4´−ビフェノールの微結晶粒子(平均粒子径約1〜5μm)を用いた。この微結晶粒子を紫外線硬化性粘着剤(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン製)に10wt%を混合し攪拌して光透過性充填材料を作製した。この充填材料を、80μmのスペーサーを用いて、対向させた2枚のガラスの空隙に充填後、高圧水銀灯を光源とする紫外線照射装置の光を100秒間照射した。
このようにして光透過性充填材料は流動性を消失するとともに、対向する2枚のガラスに密着し空気界面は生じていなかった。また、液晶表示装置の前面に配置し、偏光板を介して観察したところ、偏光板の透過軸を回転しても表示画面が暗化することがなく、画像を認識できた。
参考例2
光学的異方性を有する充填剤として4,4´−ビフェノールの微結晶粒子を用いた。この微結晶粒子を2液硬化性粘着剤(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン製)に10wt%を混合し攪拌して光透過性充填材料を作製した。この充填材料を、80μmのスペーサーを用いて、対向させた2枚のガラスの空隙に充填後、50℃の恒温槽中に8時間放置した。
加熱により充填材料は流動性を消失するとともに、対向する2枚のガラスに密着して硬化したので、空気界面は生じていなく、このため空気界面による反射は抑制された。また、液晶表示装置の前面に配置し、偏光板を介して観察したところ、偏光板の透過軸を回転しても表示画面が暗化することがなく、画像を認識できた。
(比較例1)
実施例1で用いた紫外線硬化性粘着剤(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン製)に光学的に異方性を有する粒子状物を加えることなく、該粘着剤を80μmのスペーサーを用いて、対向させた2枚のガラスの空隙に充填後、高圧水銀灯を光源とする紫外線照射装置の光を100秒間照射した。
このようにして、紫外線硬化性粘着剤は流動性が消失するとともに、対向する2枚のガラスに密着し空気界面は生じていなかったものの、液晶表示装置の前面に配置し、偏光板を介して観察したところ、偏光板の透過軸を回転すると、特定の軸角度で表示画面が暗化した。
(比較例2)
実施例2で用いた2液硬化性粘着剤(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン製)に、光学的異方性を有する粒子状物を加えることなく、該粘着剤を、80μmのスペーサーを用いて、対向させた2枚のガラスの空隙に充填後、50℃の恒温槽中に8時間放置した。
このようにして粘着剤は流動性が消失するとともに、対向する2枚のガラスに密着し空気界面は生じていなかったものの、液晶表示装置の前面に配置し、偏光板を介して観察したところ、偏光板の透過軸を回転すると、特定の軸角度で表示画面が暗化した。
本発明の光透過性充填材料、この光透過性充填材料を用いる表示装置の製造方法および表示装置は、偏光眼鏡を装着して観察する場合の視認性の低下を防ぐとともに表示装置の表示面の前面、外側面の後面と空気界面における反射を抑制することができるので、産業上の利用可能性を有する。
以上の通り、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、変更または削除が可能である。したがって、そのようなものも本発明の範囲に含まれる。
11:表示パネル
12:外部部材
13:光透過性充填材料
14:光学的に異方性を有する粒状物
15:マトリックス材料

Claims (9)

  1. 光学的に異方性を示さない、硬化性のマトリックス材料中に、光学的に異方性を有する粒子状物を含有した、偏光解消機能を有する光透過性充填材料であって、
    前記光透過性充填材料は流動性を有しており、
    前記粒子状物は、液晶粒子であ
    予め配置された表示パネルの表示面と外部部材の表示パネル側の面との間隙に注入し、前記間隙に存在する空気を排除するために用いられる、光透過性充填材料。
  2. 前記粒子状物が、低分子液晶または液晶ポリマーである、請求項1に記載の光硬化性充填材料。
  3. 前記マトリックス材料中に、前記粒子状物が液滴状または固体状で分散している、請求項1または請求項2に記載の光透過性充填材料。
  4. 前記マトリックス材料が硬化性粘着剤である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光透過性充填材料。
  5. 前記硬化性粘着剤は、紫外線硬化型粘着剤、電子線硬化型粘着剤、加熱硬化型粘着剤、水分硬化型粘着剤および2液硬化型粘着剤からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項4に記載の光透過性充填材料。
  6. 前記液晶ポリマーが、非架橋性または架橋性ポリマーである、請求項2〜5のいずれか1項に記載の光透過性充填材料。
  7. 表示パネルと、前記表示パネルの表示面側に配置された外部部材とを有する表示装置の製造方法であって、
    請求項1〜のいずれか一項に記載の光透過性充填材料を、前記表示パネルの表示面と前記外部部材の前記表示パネル側の面との間隙に注入して前記間隙に存在する空気を排除し、しかる後、前記マトリックス材料を硬化させることを特徴とする表示装置の製造方法。
  8. 前記硬化は、光、熱または水の存在によって行われる、請求項に記載の表示装置の製造方法。
  9. 表示パネルと、前記表示パネルの表示面側に配置された外部部材との空隙に充填材料を注入して充填する方法であって、前記充填材料が、請求項1〜のいずれか一項に記載の光透過性充填材料である、充填方法。
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