以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、実施例1における電源装置の構成を示す回路図である。電源装置は、非絶縁の降圧型電源であり、外部電源EV(入力電圧Vin)に接続された電圧出力回路10と、電圧出力回路10に接続された平滑化回路SCとを有し、負荷回路LDに降圧電源を供給する。
電圧出力回路10は、ローサイドスイッチ素子Q1、ハイサイドスイッチ素子Q2、ドライバIC11、起動用回路12及び補助電源回路13を含む。電圧出力回路10は、電源電圧ラインPLを介して、外部電源EVのプラス端子(高電位電源出力端)に接続されている。また、電圧出力回路10は、グランドラインGLを介して、外部電源EVのマイナス端子(低電位電源出力端)に接続されている。また、電圧出力回路10は、スイッチラインSLを介して、平滑化回路SCに接続されている。
ローサイドスイッチ素子Q1及びハイサイドスイッチ素子Q2は、例えばnチャネル型のGaN−FETから構成されている。ローサイドスイッチ素子Q1及びハイサイドスイッチ素子Q2は、電源電圧ラインPLとグランドラインGLとの間において直列に接続され、トーテムポール回路を構成している。すなわち、ローサイドスイッチ素子Q1のドレインとハイサイドスイッチ素子Q2のソースとが接続されている。また、ハイサイドスイッチ素子Q2のドレインは電源ラインPLを介して外部電源EVのプラス端子に接続され、ローサイドスイッチ素子Q1のソースはグランドラインGLを介して外部電源EVのマイナス端子に接続されている。
ローサイドスイッチ素子Q1及びハイサイドスイッチ素子Q2は、相補的にオン状態又はオフ状態となる。すなわち、ローサイドスイッチ素子Q1は、ハイサイドスイッチ素子Q2とは逆位相でオンオフする。ローサイドスイッチ素子Q1及びハイサイドスイッチ素子Q2は、この相補的なオンオフの動作によりスイッチング電圧SVを生成し、ローサイドスイッチ素子Q1及びハイサイドスイッチ素子Q2の接続端に接続されたスイッチラインSLを出力ラインとして、スイッチング電圧SVを出力する。ローサイドスイッチ素子Q1がオン且つハイサイドスイッチ素子Q2がオフである場合、スイッチング電圧SVの電圧値(すなわち、スイッチラインSLの電位)はグランドラインGLの電位と等しくなる。一方、ローサイドスイッチ素子Q1がオフ且つハイサイドスイッチ素子Q2がオンである場合、スイッチング電圧SVの電圧値は電源電圧ラインPLの電位と等しくなる。
ドライバIC11は、電源端子VDD及びフィードバック端子FBを有する。電源端子VDDは、起動用回路12及び電源電圧ラインPLを介して、外部電源EVのプラス端子に接続されている。フィードバック端子FBは、平滑化回路SCの抵抗RA及びRBの接続点に接続されている。ドライバIC11は、FETドライバFDを含む。
FETドライバFDは、ハイサイド駆動端子HDRV、ローサイド駆動端子LDRV、ブート端子BOOT及びスイッチ端子SWを有する。ハイサイド駆動端子HDRVは、ハイサイドスイッチ素子Q2のゲートに接続されている。ローサイド駆動端子LDRVは、ローサイドスイッチ素子Q1のゲートに接続されている。
起動用回路12は、外部電源EVのプラス端子に順方向に接続されたダイオードD0を含む。ダイオードD0のアノードは、外部電源EVのプラス端子に接続されている。ダイオードD0のカソードは、ドライバIC11の電源端子VDD及び補助電源回路13のコンデンサC2の一端に接続されている。ダイオードD0は、外部電源EVからの入力電圧Vinの印加に応じてドライバIC11及びコンデンサC2に電流を供給するとともに、逆流を防止する整流作用を有する。
補助電源回路13は、電源電圧ラインPL、グランドラインGL及びスイッチラインSLに接続されている。補助電源回路13は、第1のダイオードであるダイオードD1、第2のダイオードであるダイオードD2、第3のダイオードであるダイオードD3、第1のコンデンサであるコンデンサC1、第2のコンデンサであるコンデンサC2、第3のコンデンサであるコンデンサC3を含む。
ダイオードD1は、外部電源EVのプラス端子から見て順方向に接続されている。すなわち、ダイオードD1のアノードは、電源電圧ラインPLを介して外部電源EVのプラス端子に接続されている。また、ダイオードD1のカソードは、コンデンサC1の一端に接続されている。
コンデンサC1は、ダイオードD1に直列に接続されている。コンデンサC1の一端はダイオードD1のカソードに接続され、他端はスイッチラインSLに接続されている。
ダイオードD2は、ダイオードD1と直列且つ同方向に接続されている。ダイオードD2のアノードは、ダイオードD1及びコンデンサC1の接続端に接続されている。ダイオードD2のカソードは、コンデンサC2の一端に接続されている。
コンデンサC2は、ダイオードD2に直列に接続されている。コンデンサC2の一端は、ダイオードD2のカソードに接続されている。コンデンサC2の他端は、グランドラインGLを介して外部電源EVのマイナス端子に接続されている。
ダイオードD3は、ダイオードD1及びダイオードD2に直列に接続されている。すなわち、ダイオードD3のアノードは、ダイオードD2及びコンデンサC2の接続端に接続されている。ダイオードD3のカソードは、コンデンサC3の一端に接続されている。
コンデンサC3は、ダイオードD3に直列に接続されている。コンデンサC3の一端は、ダイオードD3のカソードに接続されている。コンデンサC3の他端は、スイッチラインSLに接続されている。
起動用回路12及び補助電源回路13は、外部電源EVからの入力電圧Vinに基づいて、ローサイドスイッチ素子Q1を駆動する第1駆動電圧VLと、ハイサイドスイッチ素子Q2を駆動する第2駆動電圧VHと、を生成する。以下、起動用回路12及び補助電源回路13を総称して、駆動電源回路14(図1中の一点鎖線部)と称する。
平滑化回路SCは、インダクタL1、コンデンサC4、抵抗RA及びRBを含む。インダクタL1の一端は、スイッチラインSLを介してローサイドスイッチ素子Q1のドレイン及びハイサイドスイッチ素子Q2のソースに接続されている。インダクタL1の他端は負荷回路LDに接続されている。コンデンサC4は、スイッチラインSLとグランドラインGLとの間に、負荷回路LDと並列に接続されている。抵抗RA及びRBは直列に接続され、スイッチラインSLとグランドラインGLとの間に負荷回路LD及びコンデンサC4とは並列に接続されている。抵抗RAと抵抗RBとの接続点は、ドライバIC11のフィードバック端子FBに接続されている。平滑化回路SCは、ローサイドスイッチ素子Q1及びハイサイドスイッチ素子Q2の接続端からスイッチラインSLを介して供給されたスイッチング電圧を平滑化して内部電源電圧を生成し、負荷回路LDに供給する。
次に、上記構成を有する電圧出力回路10におけるローサイドスイッチ素子Q1及びハイサイドスイッチ素子Q2の駆動に係る動作について、図2〜7を参照して説明する。
図2は、電源装置の起動直後の動作状態、すなわち電圧出力回路10に外部電源EVから入力電圧Vinが印加された直後の状態における電流の流れを模式的に示す図である。外部電源EVから入力電圧Vinが印加されると、図に矢印で示す電流経路によって電圧出力回路10に電流が供給される。すなわち、起動用回路12のダイオードD0を経由してドライバIC11に電流が供給され、電源端子VDDに入力電圧Vinが印加される。これにより、ドライバIC11の電源がオン状態となる。また、起動用回路12のダイオードD0を経由してコンデンサC2に電流が供給され、コンデンサC2の充電が開始される。
図3は、図2に示した起動直後の動作状態の後、ローサイドスイッチ素子Q1がオンとなり、ハイサイドスイッチ素子Q2がオフとなる動作状態における電流の流れを模式的に示す図である。スイッチラインSLの電位はグランドラインGLの電位と等しい。図に矢印で示すように、電源電圧ラインPLを通って補助電源回路13に供給された電流は、ダイオードD1を介してコンデンサC1に供給される。これにより、コンデンサC1は入力電圧Vinの電圧値(以下、単に電圧値Vinと称する)に充電される。
図4は、図3に示した動作状態の後、ローサイドスイッチ素子Q1がオフとなり、ハイサイドスイッチ素子Q2がオンとなる動作状態における電流の流れを模式的に示す図である。スイッチラインSLの電位は電源電圧ラインPLの電位(すなわち、電圧値Vin)と等しい。図に矢印で示すように、コンデンサC1からダイオードD2を経由する電流経路によって、コンデンサC2が充電される。この際、スイッチラインSLの電位である電圧値Vinを基準として、コンデンサC1の充電電圧(すなわち、電圧値Vin)がコンデンサC2に充電される。従って、コンデンサC2は、グランドラインGLの電位を基準とすると、電圧値Vinの2倍の電圧値(以下、電圧値2Vinと称する)に充電される。
図5は、図4に示した動作状態の後、ローサイドスイッチ素子Q1がオンとなり、ハイサイドスイッチ素子Q2がオフとなる動作状態における電流の流れを模式的に示す図である。スイッチラインSLの電位はグランドラインGLの電位と等しい。図に矢印で示すように、コンデンサC2からダイオードD3を経由する電流経路によって、コンデンサC3が充電される。コンデンサC3は、コンデンサC2の充電電圧(すなわち、電圧値2Vin)によって充電される。すなわち、コンデンサC3の充電電圧は、電圧値2Vinとなる。
また、図5に示す動作状態において、矢印で示すように、コンデンサC2からドライバIC11の電源端子VDDに向かう電流経路によって、ドライバIC11に電流が供給される。従って、ドライバIC11の電源端子VDDには、電圧値2Vinの電圧が印加される。すなわち、図2で示した動作状態において電源端子VDDには電圧値Vinが印加されていたが、図5に示す動作状態では、電源端子VDDに印加される電圧は電圧値2Vinに切り替わる。ローサイドスイッチ素子Q1のゲートには、ドライバIC11のローサイド駆動端子LDRVを介して、電圧値2Vinが印加される。すなわち、ローサイドスイッチ素子Q1の駆動電圧である第1駆動電圧VLは、電圧値2Vinとなる。
図6は、コンデンサC3が電圧値2Vinに充電された後、ローサイドスイッチ素子Q1がオフとなり、ハイサイドスイッチ素子Q2がオンとなる動作状態における電流の流れを模式的に示す図である。スイッチラインSLの電位は電源電圧ラインPLの電位と等しい。図に矢印で示すように、電流はコンデンサC3からドライバIC11のブート端子BOOTに入力され、ハイサイド駆動端子HDRVから出力される。コンデンサC3の充電電圧の電圧値は2Vinであるため、ハイサイドスイッチ素子Q2のゲートには、ゲートに電圧値2Vinが印加される。すなわち、ハイサイドスイッチ素子Q2の駆動電圧である第2駆動電圧VHは、電圧値2Vinとなる。
図7は、図2〜6に示した動作状態におけるスイッチラインSLの電位、コンデンサC1の電圧値、コンデンサC2の電圧値及びコンデンサC3の電圧値を示す電圧波形図である。図中、T0は起動直後の動作状態の期間(図2)であり、T1は、ローサイドスイッチ素子Q1がオン且つハイサイドスイッチ素子Q2がオフの期間(図3及び図5)であり、T2はローサイドスイッチ素子Q1がオフ且つハイサイドスイッチ素子Q2がオンの期間(図4及び図6)である。スイッチラインSLの電位は、期間T1でグランドレベルGNDとなり、期間T2で電圧値Vinとなる。
コンデンサC1は、上記の通り電圧値Vinで充電される。従って、スイッチラインSLの電位を基準とすると、コンデンサC1の充電電圧は、期間T1及びT2を通して電圧値Vinとなる。
コンデンサC2は、上記の通り電圧値2Vinで充電される。従って、グランドラインGLの電位を基準とすると、コンデンサC2の充電電圧は、期間T1及びT2を通して電圧値2Vinとなる。よって、ローサイドスイッチ素子Q1は、電圧値2Vinの第1駆動電圧VLで駆動される。
コンデンサC3は、上記の通り電圧値2Vinで充電される。従って、スイッチラインSLの電位を基準とすると、コンデンサC3の充電電圧は、期間T1及びT2を通して電圧値2Vinとなる。よって、ハイサイドスイッチ素子Q2は、電圧値2Vinの第2駆動電圧VHで駆動される。
以上のように、本実施例の駆動電源回路14において、補助電源回路13のコンデンサC2は、電圧値2Vinに充電される。そして、かかる電圧値2Vinの電圧が、ドライバIC11を介してローサイドスイッチ素子Q1のゲートに印加される。すなわち、ローサイドスイッチ素子Q1の第1駆動電圧VLは、外部電源EVからの入力電圧Vinよりも高い電圧値となる。
また、補助電源回路13のコンデンサC3は、電圧値2Vinに充電される。そして、かかる電圧値2Vinの電圧が、ドライバIC11を介してハイサイドスイッチ素子Q2のゲートに印加される。すなわち、ハイサイドスイッチ素子Q2の第2駆動電圧VHは、外部電源EVからの入力電圧Vinよりも高い電圧値となる。
従って、外部電源からの入力電圧が低い場合であっても、高い駆動電圧でハイサイドスイッチ素子及びローサイドスイッチ素子を駆動することが可能となる。また、低電圧でハイサイドスイッチ素子及びローサイドスイッチ素子を駆動することに伴う電力損失を低減することが可能となる。
図8は、実施例2における電源装置の構成を示す回路図である。以下、実施例1と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
電圧出力回路20は、起動用回路12と補助電源回路21とからなる駆動電源回路23を有する。補助電源回路21は、実施例1で示した補助電源回路13の構成(ダイオードD1、ダイオードD2、ダイオードD3、コンデンサC1、コンデンサC2及びコンデンサC3)に加えて、ツェナーダイオードD4と抵抗R1とからなる電圧制御回路22を含む。
ツェナーダイオードD4は、カソードがコンデンサC2の一端、アノードがコンデンサC2の他端に夫々接続され、コンデンサC2と並列に接続されている。また、ツェナーダイオードD4は、抵抗R1を挟んでダイオードD2とは逆方向に接続されている。本実施例において、ツェナーダイオードD4のツェナー電圧Vzの電圧値(以下、単に電圧値Vzと称する)は、Vinよりも大きく、2Vinよりも小さい(Vin<Vz<2Vin)。電圧制御回路22は、かかるツェナーダイオードD4の作用により、第1駆動電圧VL及び第2駆動電圧VHの電圧値の制御を行う。
抵抗R1は、ダイオードD2のカソードとツェナーダイオードD4及びコンデンサC2の接続端との間に挿入されている。すなわち、抵抗R1は、一端がダイオードD2のカソードに接続され、他端がダイオードD3のアノード、ツェナーダイオードD4のカソード及びコンデンサC2の一端に接続されている。
電圧制御回路22は、かかるツェナーダイオードD4の作用により、第1駆動電圧VL及び第2駆動電圧VHの電圧値を電圧値Vzに制御する動作を行う。また、ダイオードD2とツェナーダイオードD4との間に挿入された抵抗R1有することにより、ツェナーダイオードD4に流れる電流は制限され、過電流の流入が防止される。
次に、電圧制御回路22を含む電圧出力回路20におけるローサイドスイッチ素子Q1及びハイサイドスイッチ素子Q2の駆動に係る動作について、図9〜13を参照して説明する。
図9は、電源装置の起動直後の動作状態、すなわち電圧出力回路20に外部電源EVから入力電圧Vinが印加された直後の状態における電流の流れを模式的に示す図である。外部電源EVから入力電圧Vinが印加されると、図に矢印で示す電流経路によって電圧出力回路20に電流が供給される。すなわち、起動用回路12のダイオードD0を経由してドライバIC11に電流が供給され、電源端子VDDに入力電圧Vinが印加される。これにより、ドライバIC11の電源がオン状態となる。
図10は、図9に示した起動直後の動作状態の後、ローサイドスイッチ素子Q1がオンし、ハイサイドスイッチ素子Q2がオフとなる動作状態における電流の流れを模式的に示す図である。スイッチラインSLの電位はグランドラインGLの電位と等しい。図に矢印で示すように、電源電圧ラインPLを通って補助電源回路21に供給された電流は、ダイオードD1を介してコンデンサC1に供給される。これにより、コンデンサC1は電圧値Vinに充電される。
図11は、図10に示した動作状態の後、ローサイドスイッチ素子Q1がオフとなり、ハイサイドスイッチ素子Q2がオンとなる動作状態における電流の流れを模式的に示す図である。スイッチラインSLの電位は、電源電圧ラインPLの電位である電圧値Vinと等しい。図に矢印で示すように、コンデンサC1からダイオードD2を経由する電流経路によって、コンデンサC2が充電される。
本実施例では、ツェナーダイオードD4がコンデンサC2に並列に接続されているため、コンデンサC2の充電電圧は、ツェナーダイオードD4のツェナー電圧Vz以上とならない。すなわち、コンデンサC2がツェナーダイオードD4のツェナー電圧Vzまで充電された後は、ツェナーダイオードD4を経由する経路がコンデンサC1の放電経路となる。従って、コンデンサC2は、グランドラインGLの電位を基準とすると、電圧値Vzに充電される。
なお、ダイオードD2とツェナーダイオードD4との間には抵抗R1が直列接続されているため、ツェナーダイオードD4に流れる電流は制限される。すなわち、抵抗R1は、ツェナーダイオードD4に対する過電流の流入を防止する機能を有する。
図12は、図11に示した動作状態の後、ローサイドスイッチ素子Q1がオンとなり、ハイサイドスイッチ素子Q2がオフとなる動作状態における電流の流れを模式的に示す図である。スイッチラインSLの電位はグランドラインGLの電位と等しい。図に矢印で示すように、コンデンサC2からダイオードD3を経由する電流経路によって、コンデンサC3が充電される。コンデンサC3は、コンデンサC2の充電電圧である電圧値Vzによって充電される。すなわち、コンデンサC3の充電電圧の電圧値は、電圧値Vzとなる。
また、コンデンサC2からドライバIC11の電源端子VDDに向かう電流経路によって、ドライバIC11に電流が供給される。従って、ドライバIC11の電源端子VDDには、電圧値Vzの電圧が印加される。ローサイドスイッチ素子Q1のゲートには、ドライバIC11のローサイド駆動端子LDRVを介して、電圧値Vzが印加される。すなわち、ローサイドスイッチ素子Q1の駆動電圧である第1駆動電圧VLは、電圧値Vzとなる。
図13は、コンデンサC3が電圧値Vzに充電された後、ローサイドスイッチ素子Q1がオフとなり、ハイサイドスイッチ素子Q2がオンとなる動作状態における電流の流れを模式的に示す図である。スイッチラインSLの電位は電源電圧ラインPLの電位と等しい。図に矢印で示すように、電流はコンデンサC3からドライバIC11のブート端子BOOTに入力され、ハイサイド駆動端子HDRVから出力される。コンデンサC3の充電電圧の電圧値はVzであるため、ハイサイドスイッチ素子Q2のゲートには、ゲートに電圧値Vzが印加される。すなわち、ハイサイドスイッチ素子Q2の駆動電圧である第2駆動電圧VHは、電圧値Vzとなる。
図14は、図9〜13に示した動作状態におけるスイッチラインSLの電位、コンデンサC1の電圧値、コンデンサC2の電圧値及びコンデンサC3の電圧値を示す電圧波形図である。図中、T0は起動直後の動作状態の期間(図9)であり、T1は、ローサイドスイッチ素子Q1がオン且つハイサイドスイッチ素子Q2がオフの期間(図10及び図12)であり、T2はローサイドスイッチ素子Q1がオフ且つハイサイドスイッチ素子Q2がオンの期間(図11及び図13)である。スイッチラインSLの電位は、期間T1でグランドレベルGNDとなり、期間T2で電圧値Vinとなる。
コンデンサC1は、上記の通り電圧値Vinで充電される。従って、スイッチラインSLの電位を基準とすると、コンデンサC1の充電電圧は、期間T1及びT2を通して電圧値Vinとなる。
コンデンサC2は、上記の通り電圧値Vz(Vin<Vz<2Vin)で充電される。従って、グランドラインGLの電位を基準とすると、コンデンサC2の充電電圧は、期間T1及びT2を通して電圧値Vzとなる。よって、ローサイドスイッチ素子Q1は、電圧値Vzの第1駆動電圧VLで駆動される。
コンデンサC3は、上記の通り電圧値Vzで充電される。従って、スイッチラインSLの電位を基準とすると、コンデンサC3の充電電圧は、期間T1及びT2を通して電圧値Vzとなる。よって、ハイサイドスイッチ素子Q2は、電圧値Vzの第2駆動電圧VHで駆動される。
このように、本実施例では、ツェナーダイオードD4を含む電圧制御回路22により、ローサイドスイッチ素子Q1及びハイサイドスイッチ素子Q2の駆動電圧は、電圧値Vz(Vin<Vz<2Vin)に制御される。従って、外部電源EVからの入力電圧Vinよりも電圧値が高く、入力電圧Vinの2倍よりも電圧値が低い駆動電圧で、ローサイドスイッチ素子Q1及びハイサイドスイッチ素子Q2を駆動することができる。これにより、GaN−FET等のゲートソース間の耐圧が比較的小さいFETをローサイドスイッチ素子Q1及びハイサイドスイッチ素子Q2として用いることが可能となる。
また、本実施例の電圧制御回路22を有する駆動電源回路23によれば、外部電源EVからの入力電圧Vinが不安定な場合にも、安定した駆動電圧でローサイドスイッチ素子Q1及びハイサイドスイッチ素子Q2を駆動することができる。図15は、入力電圧Vinが不安定な場合におけるスイッチラインSLの電位、コンデンサC1の電圧値、コンデンサC2の電圧値及びコンデンサC3の電圧値を示す電圧波形図である。
スイッチラインSLの電位は、期間T1でグランドレベルGNDとなり、期間T2で電圧値Vinとなる。本実施例では、入力電圧Vinが不安定であるため、スイッチラインSLの電位は、期間T2において不安定な値となる。
また、コンデンサC1の電位は、上記の通り電圧値Vinで充電される。従って、コンデンサC1の充電電圧は、期間T1及びT2を通じて不安定な電圧値となる。
これに対し、コンデンサC2及びC3は、上記の通り電圧制御回路22の電圧制御作用により電圧値Vzで充電されるため、安定した電圧値となる。従って、入力電圧Vinが不安定な場合であっても、ローサイドスイッチ素子Q1及びハイサイドスイッチ素子Q2を、安定した駆動電圧(電圧値Vz)により駆動することができる。これにより、精度の高い駆動電圧を必要とするFET等をローサイドスイッチ素子Q1及びハイサイドスイッチ素子Q2として用いることが可能となる。
以上、説明したように、本発明の駆動電源回路は、補助電源回路13(21)を含み、外部電源EVからの入力電圧Vinよりも高い電圧値の駆動電圧(2Vin又はVz)を生成する。従って、低電圧でスイッチ素子を駆動することに起因する電力損失の低減を図ることが可能となる。
また、さらに電圧制御回路22を設けることにより、ローサイドスイッチ素子Q1及びハイサイドスイッチ素子Q2のゲートソース間の耐圧を超えない電圧値を有し且つ安定した駆動電圧を生成することが可能となる。
なお、本発明の実施形態は、上記実施例に記載したものに限られない。例えば、図16に示すように、補助電源回路31は、第1のダイオードであるダイオードD1と、第2のダイオードであるダイオードD2と、第1のコンデンサであるコンデンサC1と、第2のコンデンサであるコンデンサC2と、から構成されるものであってもよい。コンデンサC2の充電電圧は電圧値2Vinとなり、ローサイドスイッチ素子Q1は電圧値2Vinの第1駆動電圧VLで駆動される。この構成によれば、ローサイドスイッチ素子Q1及びハイサイドスイッチ素子Q2のうち、ローサイドスイッチ素子のみが高い駆動電圧(第1駆動電圧VL)を必要とするような場合に、実施例1と比べてより簡易な構成で電圧値の高い第1駆動電圧VLを生成することができる。
また、図17に示すように、補助電源回路41は、第1のダイオードであるダイオードD1と、第2のダイオードであるダイオードD2と、第1のコンデンサであるコンデンサC1と、第2のコンデンサであるコンデンサC2と、抵抗R1及びツェナーダイオードD4を含む電圧制御回路22と、から構成されるものであってもよい。コンデンサC2の充電電圧は電圧値Vzとなり、ローサイドスイッチ素子Q1は電圧値Vzの第1駆動電圧VLで駆動される。この構成によれば、例えば、ローサイドスイッチ素子Q1及びハイサイドスイッチ素子Q2のうち、ローサイドスイッチ素子Q1のみがGaN−FET等のゲートソース間耐圧が比較的小さい素子であるような場合に、実施例2と比べてより簡易な構成で、第1駆動電圧VLの電圧値を制御することが可能となる。また、例えば、ローサイドスイッチ素子Q1のみが精度の高い駆動電圧を必要とする素子であるような場合に、実施例2と比べてより簡易な構成で、安定した第1駆動電圧VLを生成することが可能となる。
また、上記実施例では、ローサイドスイッチ素子Q1及びハイサイドスイッチ素子Q2としてGaN−FETを用いる例について説明したが、これに限られず、シリコンカーバイド(SiC)等の他のFETを用いてもよい。また、FETに限られず、電圧によって駆動する他のスイッチ素子をローサイドスイッチ素子Q1及びハイサイドスイッチ素子Q2として用いることができる。
また、上記実施例では、電源装置が非絶縁型の降圧電源である場合を例として説明した。しかし、本発明の駆動電源回路は、非絶縁型の降圧電源に限らず、上記実施例におけるスイッチラインSLのように電位が切り替わるノードをもつ回路構成を有する他の電源にも適用することが可能である。
要するに、本発明の駆動電源回路は、外部電源(EV)からの入力電圧(Vin)に基づいて、外部電源(EV)の低電位電源出力端に接続されたローサイドスイッチ素子(Q1)と外部電源(EV)の高電位電源出力端に接続されたハイサイドスイッチ素子との接続端に接続された出力ライン(SL)からスイッチング電圧(SV)を出力する電圧出力回路(10)において、ローサイドスイッチ素子(Q1)を駆動する第1駆動電圧(VL)とハイサイドスイッチ素子(Q2)を駆動する第2駆動電圧(VH)とを生成する駆動電源回路(14)であって、外部電源(EV)の高電位電源出力端にアノードが接続された第1のダイオード(D1)と、一端が第1のダイオード(D1)のカソードに接続され、他端が出力ライン(SL)に接続された第1のコンデンサ(C1)と、アノードが第1のコンデンサ(C1)及び第1のダイオード(D1)の接続端に接続された第2のダイオード(D2)と、一端が第2のダイオード(D2)のカソードに接続され、他端が外部電源(EV)の低電位電源出力端に接続された第2のコンデンサ(C2)と、を含む補助電源回路(13)を有し、第2のコンデンサ(C2)の充電電圧に基づいて、入力電圧(Vin)よりも大なる電圧値を有する第1駆動電圧(VL)を生成する、ことを特徴とするものである。