しかしながら、上記のように、特許文献1の構成において、ロック解除用レバーを操作してロック解除すると、ロック解除用レバーを操作した瞬間に昇降体およびアーム部が上方に移動しようとする。したがって、ロック解除用レバーを操作した際に急に前輪などが上昇してしまい安全性が損なわれる恐れがあり、子供用車両など、前輪などの前部側が軽量である自転車の場合には、このような不具合を発生する可能性が高くなる。
本発明は上記課題を解決するもので、自転車を、その前輪が後輪の上方に位置するいわゆる縦向き姿勢で格納することができながら、自転車の前輪などを極めて安全に上方に移動することができる駐輪装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために本発明は、自転車をその前輪が後輪の上方に位置する縦向き姿勢で格納する駐輪装置であって、自転車の前輪を支持して上方に引き上げ可能に配設された前輪支持アームと、前記前輪支持アームを上昇させる方向に付勢する付勢手段と、前記前輪支持アームが上昇されることを阻止するようロックする上昇阻止ロック手段と、上昇阻止解除用操作部を有し、前記上昇阻止ロック手段の上昇阻止ロックを解除する上昇阻止ロック解除手段と、が備えられ、前記上昇阻止ロック解除手段は、上昇阻止ロック状態で、前記上昇阻止解除用操作部が解除用位置に移動された状態ではロック解除されず、さらに前記前輪支持アームが下方に移動されることにより上昇阻止ロックが解除されるよう構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、自転車を駐輪する際に、その前輪を前輪支持アームにより支持させた後、単に上昇阻止解除用操作部を解除用位置に移動させる操作を行うだけではロック解除されない。つまり、この後、前輪を押し下げて、前輪支持アームを下方に移動させることにより、ロックが解除されて、付勢手段による上方に移動させる方向に付勢する力が前輪などに作用することとなる。これにより、自転車の前輪などを安全に上方に移動することができる。
また、本発明は、前記前輪支持アームが昇降自在に配設され、前輪が前記前輪支持アームにより支持された際に前輪で押圧される押圧台と、この押圧台に連動するブレーキ機構とが設けられ、前記ブレーキ機構は、前輪が押圧台を押圧していない状態では前輪支持アームの昇降を阻止し、前輪が押圧台を押圧した状態では前輪支持アームの昇降を許容することを特徴とする。
この構成によれば、自転車の前輪などを昇降させている途中などで、万一、前輪が前輪支持アームから外れたり、利用者が前輪を前輪支持アームから外したりした場合でも、押圧台から前輪が外れた時点で、ブレーキ機構によって、前輪支持アームが急激に上昇することが阻止される。これにより、安全性が一層向上する。
また、本発明は、前記前輪支持アームが昇降自在に配設され、前記付勢手段として、前輪支持アームの上下方向の位置にかかわらず、一定の上昇方向の力を与える定荷重ばねが用いられていることを特徴とする。
この構成によれば、定荷重ばねによって前輪支持アームの昇降位置にかかわらず一定荷重で上方に付勢されるため、自転車を上昇させたり下降させたりする際の速度も変動し難くなって、安定した状態で自転車を昇降させることができる。つまり、コイルばねやエアシリンダなどの、昇降位置に応じて上昇への引張荷重や下方への移動の際の荷重が変動する付勢手段を用いると、昇降させる位置で付勢力が変動するため、自転車を上昇させたり下降させたりする際の速度が変動し易くなって、前輪を昇降させる際に不安定となるおそれがあるが、本発明の構成によれば、このような不具合を生じることがない。
また、前記付勢手段として用いる定荷重ばねは、例えば、自転車と同等の重量を付勢することのできるものであっても、同じ重量の重りと比較すると、極めて軽量であるとともに小さく、安価に済ませることができる。さらに、定荷重ばねを支持する部品なども、比較的簡単なものですますことができる。また、重りを用いる場合には、大きな重量物が昇降するため、チェーン(あるいはワイヤ)などを頑丈にする必要があるとともに、安全性を確保するために、周りを完全に覆うなどしなければならず、ひいては駐輪装置全体の大型化や製造コストの増加を招くが、本構成によればこのようなことがない。
また、本発明は、前記定荷重ばねとして、収縮時に径方向に対して重ねられるばね板部を有する定荷重ばねが複数設けられ、引き出されたばね板部が幅方向に一致するように複数の定荷重ばねが並べられて配設されていることを特徴とする。
この構成によれば、付勢手段として1つの定荷重ばねを用いる場合と比較して、小さな定荷重ばねを用いることができる。また、複数の定荷重ばねを幅方向に並べるように横並び状態で配設するのではなくて、引き出されたばね板部が幅方向に一致するように複数の定荷重ばねを並べて配設させているので、複数の定荷重ばねより引き出されるばね板部の幅が、単体の定荷重ばねのばね板部の幅と同じである。したがって、複数の定荷重ばねより引き出されるばね板部をカバーなどで覆うように構成する場合でも、前記カバーなどを比較的細幅のもので済ますことができる。
また、本発明は、前記前輪支持アームが下降されることを阻止するようにロックする下降阻止ロック手段と、前記下降阻止ロック手段の下降阻止ロックを解除する下降阻止解除用操作部と、が備えられていることを特徴とする。この構成により、前輪支持アームが下降されることを良好に阻止することができるとともに、下降阻止ロックを解除することも良好に行うことができる。
また、本発明は、前記上昇阻止解除用操作部と前記下降阻止解除用操作部とが、連動するよう構成されていることを特徴とする。これにより、何れの解除用操作部を操作しても両方の解除用操作部が連動するため、便利である。
また、上下に延びる支柱に沿って昇降自在に配設された昇降体に、前記前輪支持アームが取り付けられ、前記支柱に、前記昇降体を上位置にロックして下降することを阻止する上ロック用部材と、前記昇降体を下位置にロックして上昇することを阻止する下ロック用部材と、が取り付けられ、前記昇降体に、前記上ロック用部材に係止可能な上係止部を有するロック用上回転体と、前記下ロック用部材に係止可能な下係止部を有するロック用下回転体と、このロック用下回転体に連結された制御体の姿勢を変更するための変更用下回転体と、が取り付けられていると好適であり、これによれば、上昇阻止のロック動作および下降阻止のロック動作、並びに各ロック状態の解除動作を良好に行うことができる。
また、本発明は、前記ロック用上回転体に、このロック用上回転体をロック用姿勢に戻すためのリセット部が形成され、前記ロック用下回転体に、このロック用下回転体をロック用姿勢に戻すためのリセット部が形成され、前記変更用下回転体に、この変更用下回転体をロック用姿勢に戻すためのリセット部が形成されていることを特徴とする。
この構成により、前輪などとともに昇降体を昇降させた際に、前記前記ロック用上回転体と前記ロック用下回転体とがそれぞれロック用姿勢に戻され、前記昇降体や前記前輪支持アームなどを良好にロックできる。
本発明によれば、自転車の前輪を支持して上方に引き上げ可能に配設された前輪支持アームと、前記前輪支持アームを上昇させる方向に付勢する付勢手段と、前記前輪支持アームが上昇されることを阻止するようロックする上昇阻止ロック手段と、上昇阻止解除用操作部を有し、前記上昇阻止ロック手段の上昇阻止ロックを解除する上昇阻止ロック解除手段と、を備え、前記上昇阻止ロック解除手段を、上昇阻止ロック状態で、前記上昇阻止解除用操作部が解除用位置に移動された状態ではロック解除されず、さらに前記前輪支持アームが下方に移動されることにより上昇阻止ロックが解除されるよう構成することで、自転車を駐輪する際に、その前輪を前輪支持アームに係止させた後、単に前記解除レバーを解除用位置に移動させる操作を行うだけではロック解除されず、この後、前輪を押し下げることにより、ロックが解除されるので、自転車の前輪などを安全に上方に移動することができて、安全性を向上させることができる。
また、前輪が前記前輪支持アームにより支持された際に前輪で押圧される押圧台と、この押圧台に連動するブレーキ機構とを設け、前記ブレーキ機構は、前輪が押圧台を押圧していない状態では前輪支持アームの昇降を阻止し、前輪が押圧台を押圧した状態では前輪支持アームの昇降を許容するよう構成することで、自転車の前輪などを昇降させている途中などで、万一、前輪が前輪支持アームから外れたり、利用者が外したりした場合でも、押圧台から前輪が外れた時点でブレーキ機構によって、前輪支持アームが急激に上昇することが阻止されて、安全性が一層向上する。
また、前記付勢手段として、前輪支持アームの上下方向の位置にかかわらず、一定の上昇方向の力を与える定荷重ばねを用いることにより、自転車を昇降させる動作を安定して行うことができ、これによっても安全性を向上させることができるとともに、使い勝手も良好となる。また、付勢手段として重りを用いる場合よりも、極めて軽量であるとともに小さく、安価に済ませることができる。
また、前記定荷重ばねとして、収縮時に径方向に対して重ねられるばね板部を有する定荷重ばねを複数設け、引き出されたばね板部が幅方向に一致するように複数の定荷重ばねを並べて配設することで、複数の定荷重ばねより引き出されるばね板部を覆うカバーなどを細幅のもので済ますことができ、ひいては当該駐輪装置をコンパクトに構成できる。
また、本発明の駐輪装置として、上下に延びる支柱に沿って昇降自在に配設された昇降体に、前記前輪支持アームが取り付けられ、前記支柱に、前記昇降体を上位置にロックして下降することを阻止する上ロック用部材と、前記昇降体を下位置にロックして上昇することを阻止する下ロック用部材と、が取り付けられ、前記昇降体に、前記上ロック用部材に係止可能な上係止部を有するロック用上回転体と、前記下ロック用部材に係止可能な下係止部を有するロック用下回転体と、このロック用下回転体に連結された制御体の姿勢を変更するための変更用下回転体と、が取り付けられていると好適である。これによれば、上昇阻止のロック動作および下降阻止のロック動作、並びに各ロック状態の解除動作を良好に行うことができる。
また、前記ロック用上回転体、前記ロック用下回転体、および前記変更用下回転体に、その回転体をロック用姿勢に戻すためのリセット部が形成されていると好適であり、この構成によれば、前輪などとともに昇降体を昇降させた際に、各回転体がとがロック可能な姿勢(ロック用姿勢)に戻され、前記昇降体や前記前輪支持アームなどを良好にロックできて、良好な信頼性を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態に係る駐輪装置を図面に基づき説明する。なお、以下に説明する当該駐輪装置においては、説明上、自転車を格納すべく、自転車のハンドルを持って駐輪装置に向かった際に手前側となる方向を前方(あるいは手前側)、これと逆に奥側となる方向を後方(あるいは後側)、この状態で両側方となる向き(格納した自転車に対して両側方となる向き)を左右方向と称する。
図1、図2などにおいて、1は前輪2、後輪3ならびに車体4などを備えた自転車、10は本発明の実施の形態に係る駐輪装置、5は駐輪装置10が設置される床面などの設置面である。
図1〜図6などに示すように、駐輪装置10は、設置面5に取り付けられた固定用ブラケット11A、11Bを介して、設置面5より上方に延びる立設姿勢で固定された支柱12と、この支柱12に沿って昇降自在に配設された昇降体13と、この昇降体13から手前側ほど上方となるように斜めに延びる姿勢で昇降体13に取付けられ、先端部の係止部14aで前輪2を斜め下方から支持する状態で係止可能とされた前輪支持アーム14と、昇降体13の前面箇所において揺動自在に取り付けられて前輪2が係止された際に押圧される押圧台15と、支柱12における下端部近傍箇所に固定され、自転車1の車輪(前輪2や後輪3)の一部を下方から受けることが可能な(図1においては自転車1の前輪2を受けている状態を示し、図2においては自転車1の後輪3を受けている状態を示す)車輪受け17と、昇降体13を上方に引き上げる付勢力を発生する付勢手段としての2つの定荷重ばね18A,18B(図3などを参照)と、支柱12の上端部に固定され、定荷重ばね18A,18B(詳しくは定荷重ばね18A,18Bの本体部分)が取り付けられるとともに格納されるばね格納体19と、定荷重ばね18A,18Bの下方への引出部分(ばね板部18a)および支柱12の背面側領域を覆う背面カバー20などを備えている。
また、後述するように、駐輪装置10は、前輪支持アーム14が取り付けられた昇降体13が上昇されることを阻止するようロックする上昇阻止ロック手段と、上昇阻止解除用操作部としての上昇阻止解除用操作レバーを有し、前記上昇阻止ロック手段の上昇阻止ロックを解除する上昇阻止ロック解除手段とを備えている。そして、前記上昇阻止ロック解除手段は、上昇阻止ロック状態で、前記上昇阻止解除用操作レバーが解除用位置に移動された状態ではロック解除されず、さらに前輪支持アーム14が下方に移動されることにより上昇阻止ロックが解除されるよう構成されている。また、前輪支持アーム14が下降されることを阻止するようにロックする下降阻止ロック手段と、前記下降阻止ロック手段の下降阻止ロックを解除する下降阻止解除用操作部としての下降阻止解除用操作レバーとを備えている。
さらに、詳しくは後述するが、駐輪装置10には、図9〜図11などに示すようなブレーキ機構21が設けられ、このブレーキ機構21は、前輪2が押圧台15を押圧していない状態では前輪支持アーム14の上昇を阻止し、前輪2が押圧台15を押圧した状態では前輪支持アーム14の上昇を許容するように構成されている。
また、図3〜図8などに示すように、昇降体13を上方に引き上げる付勢力を発生する付勢手段として、前輪支持アームの上下方向の位置にかかわらず、一定の上昇方向の力を与える2つの定荷重ばね18A,18Bが用いられ、これらの定荷重ばね18A,18Bは、収縮時に径方向に対して重ねられるつるまき形状のばね板部18aを有し、引き出されたばね板部18aが幅方向に一致した状態で厚み方向に重なるように並べられて(この実施の形態では上下に並べられて)配設されている。また、各定荷重ばね18A,18Bの本体部分およびばね板部18aは、後述する支柱12の背面部12bと同様な寸法とされている。
当該駐輪装置1の各構成要素について、以下に詳しく説明する。
図9などに示すように、支柱12は平面視略角型(矩形形状)とされ、この支柱12を、左右から囲むような姿勢で昇降体13が配設されている。すなわち、昇降体13は、平板状の左側面板13aおよび右側面板13bと、左側面板13aおよび後述するロック手段やロック解除手段であるロック用上回転体33、ロック用下回転体34、変更用下回転体36などをさらに外側(左側)から覆う左カバー板13c(図1参照)と、左側面板13aおよび右側面板13bの前端部同士を上下2箇所で連結する前部連結ボルト13dおよび前部連結ナット13eと、左側面板13aと右側面板13bとにより左右から挟まれた状態で前部連結ボルト13dの軸部に外嵌された筒状前スペーサ13f(13fA、13fB)および左右の支持筒部15a(上の前部連結ボルト13dの左寄り箇所と右寄り箇所に回転自在に外嵌されている)と、左側面板13aおよび右側面板13bの後上部同士を連結する後部連結板13g(図9〜図12参照)などを有している。なお、後部連結板13gには、定荷重ばね18A,18Bから引き出されたばね板部15aの下端部が、取付板や取付ボルトのばね取付材18cにより取り付けられており、これにより、定荷重ばね18A,18Bから定荷重の上方への引き上げ力(定荷重の付勢力)が昇降体13に作用するようになっている。
また、図9〜図12などに示すように、昇降体13における左側面板13aおよび右側面板13bのそれぞれ上下2箇所には、内側に突出するローラ軸13hを介してガイドローラ13jが回転自在に取り付けられている。これらの4つのガイドローラ13jは、支柱の12の左右前部において、上下に延びるように一体形成された案内溝部12aに沿ってスライド自在とされ、このように、ガイドローラ13jが案内溝部12aで摺動しながら昇降体13が昇降自在とされている。
また、この実施の形態では、昇降体13の右側面板13bの上部に、前輪支持アーム14が取り付けられている。前輪支持アーム14は、斜め上方に延びるアーム部14bが、ねじで固定されるアーム取付ブラケット14cを介して固定されている。アーム部14bの先端部には、図4に示すように、中央側がなだらかに細径とされて窪む係止部14aが左側に延びる片持ち姿勢で取り付けられており、この係止部14aに前輪2のリムを左上方から載せて引掛ける(支持させる)ことができる。なお、昇降体13の右側面板13bの上部には、前輪支持アーム14の取付位置を上下に複数段(例えば上下に2段)の高さで変更できるように前輪支持アーム14の取付用ねじ孔13k(図10、図11参照)が複数(この実施の形態では3つ)形成されている。そして、子供用自転車など小径の前輪2’(図3など参照)である場合には、前輪支持アーム14が昇降体13の若干低めの位置に取り付けられ、この場合でも前輪2によって、後述する押圧台15が良好に押圧されるようになっている。
昇降体13の前面部に相当する箇所に、前輪2が係止された際に前輪2で押圧される押圧台15が揺動自在に取り付けられている。押圧台15は、平面視して中央が窪んだ略コ字形状とされて、前輪支持アーム14により前輪2が支持されると、押圧台15の幅方向中央部に前輪3のタイヤが載せられる。また、押圧台15の上端部裏面の左寄り箇所と右寄り箇所とが、昇降体13の前部連結ボルト13dの軸部に外嵌されている支持筒部15aに固着されており、押圧台15が、前部連結ボルト13dを中心として揺動自在に支持されている。なお、押圧台15の上端部裏面の左寄り箇所と右寄り箇所とをカール加工するなどして支持筒部15aを一体形成してもよい。また、押圧台15の下端部には、右側から押圧台連動軸(押圧台連動ボルト)16が挿通され、この連動軸(連動ボルト)16の外周には、筒状カバー16a、16bが嵌め込まれている(図9参照)。
上述したように、押圧台15には、前輪2が押圧台15を押圧していない状態では前輪支持アーム14の上昇を阻止するブレーキ機構21が取り付けられて連動するようになっている。図9〜図12に示すように、ブレーキ機構21は、昇降体13における左側面板13aおよび右側面板13bから狭幅となる状態で後方に延びる姿勢でねじにより固定された左側面後部板22および右側面後部板23と、これらの左側面後部板22および右側面後部板23の後端部同士を連結する後部連結軸24と、この後部連結軸24と連動するように後部連結軸24の右端部に連結された、側面視略L字形状の第1連動リンク25と、略前後方向に延びて、この第1連動リンク25の前端部と前記連動軸(連動ボルト)16の右端部とを連結する第2連動リンク26と、第1連動リンク25が下方に揺動するように収縮方向に付勢する(後述するように、第1連動リンク25などを介して押圧台15が前方に突出する方向に付勢する)押圧台付勢ばね27と、後部連結軸24に、その後端に形成された後端筒状部28aが嵌合された左右で対となったブレーキ支持アーム28と、これらの左右の支持アーム28間に挟持された状態でボルトなどにより取り付けられ、支柱12の背面部12bに当接離間自在とされたゴムなどの弾性を有する材料からなるブレーキ体29とを有している。第1連動リンク25や第2連動リンク26は、昇降体13の右側面板13bの右側方に沿うように配設されている。
そして、後部連結軸24は、左側面後部板22および右側面後部板23の嵌合箇所では互いに回転自在に支持されているが、第1連動リンク25やブレーキ支持アーム28の連結箇所は例えば断面角形とされて、第1連動リンク25の回動動作が、後部連結軸24を介して、ブレーキ支持アーム28に伝達されるよう構成されている。これにより、押圧台15の揺動動作が、第2連動リンク26、第1連動リンク25、後部連結軸24、ブレーキ支持アーム28を介して、ブレーキ体29に伝達されて、ブレーキ29が支柱12の背面部12bに当接または離間姿勢となる。
すなわち、自転車1の前輪2が前輪支持アーム14により支持されていない場合には、図10に示すように、第1連動リンク25が下方に揺動するように付勢する押圧台付勢ばね27の付勢力にて、第2連動リンク26が前方に移動し、押圧台15が前方(手前側)に突出する姿勢とされる。また、後部連結軸24を介してブレーキ支持アーム28は水平に向いた姿勢とされ、これにより、ブレーキ体29が支柱12の背面部12bに当接し、昇降体13や前輪支持アーム14が昇降することが阻止される。
一方、自転車1の前輪2を前輪支持アーム14により支持させた場合には、図11に示すように、押圧台15が前輪2によって、押圧台付勢ばね27の付勢力に抗して、昇降体13の前面部に相当する箇所に沿うように後方に揺動し、これに伴い、第2連動リンク26が後方に移動し、第1連動リンク25の上部側箇所が後方に揺動する。これにより、後部連結軸24を介してブレーキ支持アーム28は斜め上方に向いた姿勢とされ、この結果、ブレーキ体29が支柱12の背面部12bから離反し、昇降体13や前輪支持アーム14が上昇したり下降したりすることが許容された姿勢(自由に昇降できる状態)となる。
図12などに示すように、支柱12の左側面部12cおよび昇降体13の左側面板13aの左側方箇所およびには、上昇阻止ロック手段と、上昇阻止ロック解除手段と、下降阻止ロック手段と、下降阻止解除用操作レバー(下降阻止ロック解除手段)とが設けられている。つまり、概略的には、支柱12の左側面部12cと昇降体13の左側面板13aの左側方箇所に、昇降体13の昇降動作(上昇動作・下降動作)をロックしたりロック解除したりするロック機構が配設されている。
具体的には、図3、図6、図23、図24などに示すように、支柱12の左側面部12cの上部に、昇降体13を上位置にロックして下降することを阻止する上ロック用部材としての丸棒形状の上ロッド31が、左側方に突出する姿勢で取り付けられている。支柱12の左側面部12cの下部には、図3、図6、図12などに示すように、昇降体13を下位置にロックして上昇することを阻止する下ロック用部材としての丸棒形状の下ロッド32が、左側方に突出する姿勢で取り付けられている。
図12〜図17などに示すように、昇降体13の左側面板13aには、上ロッド31に上方から係止可能な鉤状の上係止部33aを有するロック用上回転体33と、下ロッド32に下方から係止可能な鉤状の下係止部34aを有するロック用下回転体34と、このロック用下回転体34に連結された制御体35の姿勢を変更するための変更用下回転体36と、がそれぞれ回動自在に取り付けられている。ロック用上回転体33は、昇降体13の左側面板13aの上部から左側方に向けて突出する上枢支軸37を中心としてロック用姿勢(図12など参照)とロック解除用姿勢(図25など参照)とにわたって回動自在に配設され、ロック用下回転体34および変更用下回転体36は、昇降体13の左側面板13aの下部から左側方に向けて突出する下枢支軸38を中心としてそれぞれ個別にロック用姿勢(図12など参照)とロック解除用姿勢(図20など参照)とにわたって回動自在に配設されている。
詳しく説明すると、図13、図15などに示すように、ロック用上回転体33には、ロック用上回転体33の枢支された箇所である本体部33bの後部寄り箇所から上方に延びるように鉤状の上係止部33aが一体形成されており、上係止部33aの上面には傾斜面33a’が形成されている。また、本体部33bから手前側に延びるように、下降阻止解除用操作部としての下降阻止解除用操作レバー33cが一体形成されている。なお、図13に示すように、下降阻止解除用操作レバー33cの先端部(前端部)に、利用者が摘み易くなるようにゴム製などの摘み部33c’を取り付けてもよい(図13のみ図示する)。また、本体部33bから下方に延びるようにばね連結部33dが一体形成され、このばね連結部33dには、この連結部33dを略上方側に付勢する上付勢ばね39aが取り付けられ、その上部側が伸縮自在とされた上付勢部材39が連結され、上付勢部材39の下端部は、昇降体13の左側面板13aに回動可能な状態で取り付けられている。さらに、ロック用上回転体33における本体部33bの前部寄り箇所から上方に延びるとともにさらに側面視略くの字形状とされたリセット部33eが一体形成されており、このリセット部33eは、ロック用上回転体33がロック解除用姿勢であった場合(図25参照)には、上昇時や下降時に上ロッド31に当接して、ロック用上回転体33をロック用姿勢に回動させるよう構成されている。
また、ロック用上回転体33における本体部33bのから後方に延びるように、ロック用上回転体33と変更用下回転体36とを連動させる連動用アーム部33fが一体形成されており、この連動用アーム部33fの先端部には、下方に延びる回転体連動リンク40が回動可能な状態で連結されている。この回転体連動リンク40は、変更用下回転体36に一体形成された連動用アーム部36aに回動可能な状態で連結されている。また、昇降体13の左側面板13aの上部には、ロック用上回転体33の回動範囲を規制する規制用上突部13nが形成されている。なお、上付勢部材39の上付勢ばね39aの付勢力は、下降阻止解除用操作レバー33cが操作されたり、リセット動作が行われたりするなどして外力が加えられることがない状態では、ロック用上回転体33のばね連結部33dとの連結位置が前後に切り換えられることで、ロック用上回転体33のロック用姿勢またはロック解除用姿勢の各姿勢をそれぞれ維持するように作用する。
図14、図16などに示すように、変更用下回転体36には、下枢支軸38により枢支された本体部36eより後方に延びるように回転体連動リンク40に連結された連動用アーム部36aが一体形成され、また、本体部36eより前方に延びるように、上昇阻止解除用操作部としての上昇阻止解除用操作レバー36bが一体形成されている。そして、この上昇阻止解除用操作レバー36bおよび下降阻止解除用操作レバー33cの何れかを操作することで、回転体連動リンク40を介して、ロック用上回転体33と変更用下回転体36とが連動される。すなわち、上昇阻止解除用操作レバー36bおよび下降阻止解除用操作レバー33cの何れか一方を操作して解除位置(この実施の形態では上側)にすることで、解除用操作レバー36b、33cの他方もロック解除用位置(この実施の形態では上側)に連動するとともに、ロック用上回転体33と変更用下回転体36とが連動してロック解除用姿勢に切り換わる。また、上昇阻止解除用操作レバー36bおよび下降阻止解除用操作レバー33cの何れか一方を操作してロック用位置(この実施の形態では下側)にすることで、解除用操作レバー36b、33cの他方もロック用位置(この実施の形態では上側)に連動するとともに、ロック用上回転体33と変更用下回転体36とが連動してロック用姿勢に切り換わる。なお、図16に示すように、上昇阻止解除用操作レバー36bの先端部(前端部)に、利用者が摘み易くなるようにゴム製などの摘み部36b’を取り付けてもよい(図16のみ図示する)。
変更用下回転体36には、枢支部から略下方に延びるとともにさらに側面視略逆くの字形状とされたリセット部36cが一体形成されており、このリセット部36cは、変更用下回転体36がロック解除用姿勢であった場合(図20参照)に、上昇時や下降時に下ロッド32に当接して、変更用下回転体36をロック用姿勢に回動させるよう構成されている。また、変更用下回転体36には、枢支部から略上方に延びるカム用アーム部36dが一体形成され、このカム用アーム部36dには、連結箇所より前方に延びるカム伝達リンク41を介して、昇降体13の左側面板13aに突設されたカム枢支軸42を中心に回動自在に支持されたカム体43の連結部43aに連結されている。カム体43のカム部43bは、ロック用下回転体34に連結された制御体35に当接して、制御体35の姿勢を切り換えるよう構成されている。
図14、図17などに示すように、ロック用下回転体34には、ロック用下回転体34の枢支された箇所である本体部34bの前部寄り箇所から下方に延びるように鉤状の下係止部34aが一体形成されており、下係止部34aの下面には傾斜面34a’が形成されている。また、ロック用下回転体34には、その本体部34bの後部寄り箇所から下方に延びるとともにさらに側面視略逆くの字形状とされたリセット部34cが一体形成されており、このリセット部34cは、ロック用下回転体34がロック解除用姿勢であった場合(図20参照)には、上昇時や下降時に下ロッド32に当接して、ロック用下回転体34をロック用姿勢に回動させるよう構成されている。また、ロック用下回転体34における本体部34におけるリセット部34cと下係止部34aとの分岐部分に下分岐部34gが形成されている。また、昇降体13の左側面板13aの下部には、ロック用下回転体34および変更用下回転体36の回動範囲を規制する規制用下突部13m(図14など参照)が形成されている。
さらに、ロック用下回転体34には、本体部34bから上方前側(ロック用姿勢時)に延びる連動用アーム部34dが一体形成されており、連動用アーム部34dの先端部は制御体35の下端部に回動可能な状態で連結されている。制御体35は、カム体43のカム部43bに摺接する摺接面35bが前面側に形成されているとともに、制御体35の上端部には、この制御体35の上端部を下方側に付勢する下付勢ばね44aを有しその下部側が伸縮自在とされた下付勢部材44が回動可能な状態で連結されている。下付勢部材44の上端部は、昇降体13の左側面板13aの後部寄り箇所に回動可能な状態で取り付けられている。また、制御体35の摺接面に沿うように右側に突出する規制リブ35cが一体形成され、図14に示すように、ロック用下回転体34がロック用姿勢である際には、下付勢部材44の下端部に形成された傾斜当接面44bが規制リブ35cに当接している。したがって、制御体35は、図14に示す姿勢から、下付勢部材44との連結点を中心に時計回り方向(図14における屈曲角度が大きくなる方向)には回動できないよう規制されている。
ここで、下付勢部材44の下付勢ばね44aの付勢力は、ロック用下回転体34の下係止部34aが下ロッド32に係止されている状態(位置)では、図12および図14に示すように、変更用下回転体36がロック用姿勢である場合は、例え、この状態で前輪2を押し下げるなどして、昇降体13および前輪支持アーム14を下降させて、図18に示すように、ロック用下回転体34の下分岐部34gに下ロッド32が当接した状態でも、下付勢部材44の押圧力が制御体35を介してロック用下回転体34の連動用アーム部34dに伝達され、ロック用下回転体34が下枢支軸38を中心として時計回り方向(図14に示すように左側面視した状態で)に力が与えられている。したがって、この状態で、この後昇降体13を上昇させると、ロック用下回転体34はロック用姿勢に戻り、ロック状態が維持される。
また、図14に示すように、ロック用下回転体34の下係止部34aが下ロッド32に係止されている状態で、上昇阻止解除用操作レバー36bまたは下降阻止解除用操作レバー33cが上方(ロック解除用位置)に移動された場合でも、これに伴い、図19に示すように、変更用下回転体36がロック解除用姿勢となり、カム伝達リンク41を介して、カム体43が回転され、これに応じて制御体35も、ロック用下回転体34との連結部を中心として少し反時計方向に回動するが、制御体35のロック用下回転体34との連結部の位置は変わらず、ロック用下回転体34は下枢支軸38を中心として時計回り方向に力が与えられている状態を維持し、ロックしたままとなる。このように、単に、上昇阻止解除用操作レバー36bや下降阻止解除用操作レバー33cが上方(ロック解除用位置)に移動されただけでは、ロックは解除されない。
しかしながら、このように、上昇阻止解除用操作レバー36bや下降阻止解除用操作レバー33cが上方(ロック解除用位置)に移動された状態から、さらに、前輪2を押し下げるなどして、昇降体13および前輪支持アーム14を下降させて、図20に示すように、ロック用下回転体34の下分岐部34gに下ロッド32を当接させると、カム体43のカム部43bによって、制御体35と下付勢部材44との連結点が前方に移動することを規制された状態で、ロック用下回転体34が反時計方向に回動されるので、ロック用下回転体34はロック解除用姿勢に回動した後もこの姿勢を維持する。したがって、この状態で、自転車1の前輪2とともに昇降体13および前輪支持アーム14を上昇させると、下ロッド32の前方にロック用下回転体34の下係止部34aが位置した状態で、昇降体13とともにロック用下回転体34が上昇してロック解除される。
なお、この実施の形態では、前輪支持アーム14が取り付けられた昇降体13が上昇されることを阻止するようロックする上昇阻止ロック手段は、下ロッド32、ロック用下回転体34、制御体35、下付勢部材44などにより構成されている。また、上昇阻止ロック手段の上昇阻止ロックを解除する上昇阻止ロック解除手段は、上昇阻止解除用操作レバー36bを有する変更用下回転体36、カム伝達リンク41、カム体43、などにより構成されている。また、前輪支持アーム14が下降されることを阻止するようにロックする下降阻止ロック手段は、上ロッド31や、ロック用上回転体33における下降阻止解除用操作レバー33c以外の部分と、上付勢部材39などにより構成されている。また、前記下降阻止ロック手段の下降阻止ロックを解除する下降阻止解除手段でもある下降阻止解除用操作部はこの実施の形態ではロック用上回転体33における下降阻止解除用操作レバー33c、上付勢部材39などにより構成されている。上付勢部材39はロック用上回転体33のロック用姿勢やロック解除用姿勢を維持する姿勢維持手段として機能する。また、この実施の形態では、上昇阻止解除用操作レバー36bと下降阻止解除用操作レバー33cとは連動するように構成されているため、これらの上昇阻止解除用操作レバー36bと下降阻止解除用操作レバー33cとは、上昇阻止解除用および下降阻止解除用の何れのロック解除用操作レバーとしても機能する。
上記構成において、自転車1を当該駐輪装置10に格納していない状態では、図3に簡略的に示すように、昇降体13および前輪支持アーム14が下位置にあり、図14などに示すように、ロック用下回転体34の下係止部34aが下ロッド32に係止されている。また、押圧台15に前輪2が押し付けられていないため、押圧台15の下部が手前側に突出しているとともに、ブレーキ機構21のブレーキ体29が支柱12の背面部12bに押し付けられ、これによっても、昇降体13は下位置に保持されている。
自転車1を駐輪する際には、図1、図12などに示すように、自転車1の前輪2を、そのリムが前輪支持アーム14の係止部14a上に載るように左上方から移動させ、前輪2を車輪受け17上に載せる。次に、図19に示すように、上昇阻止解除用操作レバー36bまたは下降阻止解除用操作レバー33cの手前側先端部などを持って上方(ロック解除用位置)に移動させる。これにより、ロック用上回転体33や変更用下回転体36はロック解除用姿勢に切り換えられるが、ロック用下回転体34はロック用姿勢を維持したままであるので、ロック解除されず、昇降体13や前輪支持アーム14は上昇しない。このように、上昇阻止解除用操作レバー36bや下降阻止解除用操作レバー33cを操作してロック解除用位置に切り換えただけでは、昇降体13や前輪支持アーム14は上昇しない。
しかし、さらに、前輪2を少し押し下げて、前輪支持アーム14および昇降体13を下方に移動させると、図20に示すように、ロック用下回転体34がロック解除用姿勢となるとともに一時的にこのロック解除用姿勢が維持される(図21参照)。この結果、定荷重ばね18A,18Bによる上方への付勢力を伴った状態で、前輪2を軽い力で上昇させることができる。なお、前輪支持アーム14および昇降体13が少し上昇された時点で、図22に示すように、ロック用下回転体34のリセット部34cや変更用下回転体36のリセット部34cに、下ロッド32が当接し、これにより、ロック用下回転体34や変更用下回転体36はロック姿勢に切り換えられる。また、回転体連動用リンク40を介してロック用上回転体33もロック姿勢に切り換えられる。
自転車1の前輪2が上位置(格納位置)まで上昇される(引き上げられる)と、図23に示すように、上ロッド31がロック用上回転体33の上係止部33aの上面に形成された傾斜面33a’に当接して、一時的に傾いた後、上係止部33aが上ロッド31を上方に越えた時点で、図24に示すように、上係止部33aが上ロッド31に上方から係止されてロックされ、昇降体13が下降することが阻止された状態で位置決めされる。また、この際、図2に示すように、自転車1の後輪3が車輪受け17で受けられ、自転車1は、その前輪2が後輪3の上方に位置する縦向き姿勢で良好に格納される。
自転車1を駐輪装置10から取り出す際は、上昇阻止解除用操作レバー36bまたは下降阻止解除用操作レバー33cをその手前側先端部などを持って上方位置(ロック解除用位置)に切り換える。これにより、図25に示すように、ロック用上回転体33が反時計方向に回動して、ロック用上回転体33の上係止部33aが上ロッド31から離反し、ロック解除される。なお、この際、回動体連動リンク40を介して、変更用下回転体36もロック解除用姿勢に切り換えられる。
ここで、ロック用上回転体33のロックが解除されても、昇降体13には、定荷重ばね18A,18Bによる上方への付勢力と、自転車1の重量とが作用しているため、これらの荷重が互いに相殺され、軽い力で自転車1を下降させることができる。なお、前輪支持アーム14および昇降体13が少し下降された時点で、ロック用上回転体33のリセット部33eに上ロッド31が当接し、これにより、ロック用上回転体33はロック姿勢に切り換えられる。また、回転体連動用リンク40を介して変更用下回転体36もロック姿勢に切り換えられる。
自転車1の前輪2が下位置(下格納位置)まで下降される(引き下げられる)と、図26に示すように、下ロッド32がロック用下回転体34の下係止部34aの下面に形成された傾斜面34a’に当接して、一時的に傾いた後、下係止部34aが下ロッド32を下方に越えた時点で、下係止部34aが下ロッド32に下方から係止されてロックされ、上昇することが阻止された状態で位置決めされる(図12参照)。また、この際、自転車1の前輪2が車輪受け17で受けられており、この状態で、自転車1の前輪2を少し持ち上げながら右側に移動して前輪支持アーム14から取り外す。これにより、自転車1を駐輪装置10から安全かつ容易に取り出すことができる。
上記構成においては、自転車1を駐輪させて前輪などを引き上げる際に、上昇阻止解除用操作レバー36bや下降阻止解除用操作レバー33cをロック解除用位置に切り換えただけではロック解除されず、さらに前輪2が押し下げられて前輪支持アーム14が下方に移動されることにより上昇阻止ロックが解除される。これにより、例え、自転車1が軽量であっても、上昇阻止解除用操作レバー36bや下降阻止解除用操作レバー33cを操作した瞬間に昇降体13や前輪支持アーム14とともに自転車1の前輪2が上昇することが阻止され、当該駐輪装置10の利用者は、前輪2を押し下げることで意識しながら、安全かつ軽い力で良好に前輪2を上昇させて縦向きに格納することができる。
また、上記構成においては、前輪2が前輪支持アーム14により支持された際に前輪2で押圧される押圧台15と、この押圧台15に連動するブレーキ機構21とを設け、このブレーキ機構21は、前輪2が押圧台15を押圧していない状態では前輪支持アーム14の昇降を阻止し、前輪2が押圧台15を押圧した状態では前輪支持アーム14の昇降が許容される。これにより、自転車1を昇降させている途中などに、万一、前輪2が前輪支持アーム14から外れたり、利用者が外したりした場合でも、押圧台15から前輪2が外れた時点でブレーキ機構21によって、前輪支持アーム14が急激に上昇することが阻止される。これにより、当該駐輪装置10の安全性が一層向上する。
また、上記構成によれば、昇降体13および前輪支持アーム14を上昇させる方向に付勢する付勢手段として、前輪支持アーム14の上下方向の位置にかかわらず、一定の上昇方向の力を与える定荷重ばね18A,18Bを用いている。これにより、定荷重ばね18A,18Bによって昇降体13や前輪支持アーム14の昇降位置にかかわらず一定荷重で上方に付勢されるため、自転車1を上昇させたり下降させたりする際の速度も変動し難くなって、安定した状態で自転車1を上げ下げすることができ、これによっても安全性を向上させることができるとともに利便性も向上する。つまり、前記付勢手段として、コイルばねやエアシリンダなどの、昇降位置に応じて上昇への引張荷重や下方への移動の際の荷重が変動する構造のものを用いると、昇降させる位置で付勢力が変動するため、自転車1を上昇させたり下降させたりする際の速度が変動し易くなって、前輪2を上げ下げする際に不安定となるおそれがあるが、本構成によれば、このような不具合を生じない。
また、付勢手段として用いる定荷重ばね18A,18Bは、例えば、自転車1と同等の重量を付勢することのできるものであっても、同じ重量の重り(例えば鉄製の重り)と比較すると、極めて軽量であるとともに小さく、安価に済ませることができる。さらに、定荷重ばね18A,18Bを支持する部品である支柱12なども、定荷重ばね18A,18B自体は軽量であるため、比較的簡単かつコンパクトなもので済ますことができる。これに対して、鉄の重りを用いる場合には、大きな重量物が昇降するため、チェーン(あるいはワイヤ)ならびに支柱などを頑丈にする必要があるとともに、安全性を確保するために、周りを完全に覆うなどしなければならず、ひいては駐輪装置全体の大型化や製造コストの増加を招くが、本構成によればこのようなことがない。
また、上記構成によれば、定荷重ばね18A,18Bとして、収縮時に径方向に対して重ねられるばね板部18aを有する定荷重ばね18A,18Bが複数(この実施の形態では2つ)設けられ、引き出されたばね板部18aが幅方向に一致するように2つの定荷重ばね18A,18Bが並べられて配設されている。したがって、付勢手段として大きな付勢力を発生する1つの定荷重ばねを用いる場合と比較して、小さな定荷重ばね18A,18Bを用いることができる。また、複数の定荷重ばねを幅方向に並べるように横並び状態で配設するのではなくて、引き出されたばね板部18aが幅方向に一致するように定荷重ばね18A,18Bを並べて(この実施の形態では上下に並べて)配設しているので、2つの定荷重ばね18A,18Bより引き出されるばね板部18aの有効幅が、単体の定荷重ばねのばね板部の幅18aと同じである。したがって、これら2つの定荷重ばね18A,18Bより引き出されるばね板部18aを覆う背面カバー20を細幅のもので済ますことができる。また、定荷重ばね18A,18Bを用いることで支柱12の幅も小さくでき、この幅に合わせた定荷重ばね18A,18Bや背面カバー20を用いることができて、ひいては、当該駐輪装置10のコンパクト化や製造コストの低減を良好に図ることができる。
また、上記構成によれば、下降阻止解除用操作部としての下降阻止解除用操作レバー33cと上昇阻止解除用操作部としての上昇阻止解除用操作レバー36bとが、連動するよう構成されているため、ロック解除操作をする際に、何れの解除用操作レバー33c、36bを操作してもよくて、利用者に合った解除用操作レバー33c、36bを選択でき、これによれば便利である。
また、上記構成によれば、昇降体13に前輪支持アーム14を取り付け、支柱12に、上ロック用部材としての上ロッド31と下ロック用部材としての下ロッド32とを取り付け、昇降体13に、上ロッド31に係止可能な上係止部33aを有するロック用上回転体33と、下ロッド32に係止可能な下係止部34aを有するロック用下回転体34と、このロック用下回転体34に連結された制御体35の姿勢を変更するための変更用下回転体36などを取り付けたことで、上昇阻止のロック動作および下降阻止のロック動作、並びに各ロック状態の解除動作を良好に行うことができる。
また、上記構成においては、ロック用上回転体33と、ロック用下回転体34と、変更用下回転体36とに、これらの回転体(ロック用上回転体33、ロック用下回転体34、および変更用下回転体36)をロック用姿勢に戻すためのリセット部33e、34c、36cが形成されている。この構成により、前輪2などとともに昇降体13を昇降させた際に、これらの回転体(ロック用上回転体33、ロック用下回転体34、および変更用下回転体36)がロック用姿勢に戻され、昇降体13や前輪支持アーム14などを良好にロックできる。また、上記構成によれば、万一、自転車1とともに昇降体13や前輪支持アーム14が昇降している途中に、解除用操作レバー33c、36bが操作されたり利用者の体が当たったりするなどしてロック解除用位置に切り換えられた場合でも、その後にリセット部33e、34c、36cが上ロッド31や下ロッド32に当接して、リセット動作が行われて、ロック用姿勢に戻される。これにより、その後のロック動作を良好に行うことができて、極めて良好な信頼性を得ることができる。
なお、上記実施の形態では、2つの定荷重ばね18A,18Bを、上下に並べて配設した場合を述べ、この構成によれば、2つの定荷重ばね18A,18Bの格納領域を幅方向だけでなく前後方向にも少ないスペースで配設できる利点がある。しかしながら、これに限るものではなく、引き出されたばね板部18aが幅方向に一致するように2つの定荷重ばね18A,18Bを前後方向や斜め方向に並べて配設してもよい。但し、この場合には、2つの定荷重ばね18A,18Bの格納領域の前後方向の寸法が大きくなってしまうので、この点を工夫することが望ましい。