JP6544115B2 - 作業車両 - Google Patents

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本発明は、圃場で作業を行いながら走行する作業車両に関する。
従来、圃場等で所定の作業を行いながら走行する作業車両として、走行操作レバーに、走行車体に連結された対地作業装置を昇降させる昇降スイッチと、対地作業装置を作業状態と非作業状態とを切り替える切替スイッチとを設けたものがある(例えば、特許文献1を参照)。
かかる作業車両では、走行操作レバーを操作しながら昇降スイッチを操作して電磁バルブを介して昇降シリンダの進退を切り替えて対地作業装置である苗植付装置を昇降させたり、切替スイッチを操作して植付クラッチの入り切りを操作したりすることができる。
かかる構成により、作業者は、走行操作と苗植付装置の昇降操作や苗植付操作を片手で行うことができ、走行操作および苗植付部の操作が簡便になり、操作性が向上する。
特開2015−84673号公報
しかしながら、特許文献1に開示されるように、電磁バルブを用いる構成では、油圧回路の構成が複雑になるとともに、昇降シリンダの昇降制御を細かく行うために高性能の制御装置が必要となる。したがって、仮に故障が生じた場合、修理に多大な時間と労力が必要になるとともに、電子部品に対する相応の知識と技術がなければメンテナンス作業が行えない場合がある。しかも、構成部品として高額なものが多くなるため、コストが増大するおそれがある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、対地作業装置の昇降操作や作業動作を制御する機構のメンテナンス性を向上させることのできる作業車両を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、作業装置(4)を昇降させる昇降リンク機構(3)と、前記昇降リンク機構(3)に昇降動作させる昇降シリンダ(25)と、前記昇降シリンダ(25)を伸縮させる切替バルブ(130)を設けると共に、前記切替バルブ(130)を作動させる昇降操作部材(361)と、圃場面に接地するフロート(62)の回動に応じて前記切替バルブ(130)を切替可能な自動昇降アーム(250)とを設けた作業車両において、前記切替バルブ(130)と、前記昇降操作部材(361)の操作に連動して作動する駆動部材(110)と、前記駆動部材(110)の作動により前記切替バルブ(130)を作動させる切替アーム(120)と、前記切替アーム(120)の回動量を検出する回動センサ(140)と、前記フロート(62)の回動量を調節するフロート感度調節レバー(280)と、前記切替バルブ(130)をロック状態に切替えるバルブロックレバー(135)とを取付プレート(210)に装着して切替ユニット(200)を構成し、前記取付プレート(210)を走行車体(2)に着脱自在に設けるとともに、前記切替アーム(120)は、前記駆動部材(110)により回動される回動アーム(122)と、当該回動アーム(122)と連動して前記切替バルブ(130)を切替える連動アーム(121)とを備え、前記駆動部材(110)と前記回動センサ(140)と前記回動アーム(122)とを、前記取付プレート(210)の機体内側に設け、しかも、前記フロート感度調節レバー(280)と前記バルブロックレバー(135)とは、前記取付プレート(210)の厚さ方向に並設されていることを特徴とする作業車両とした。
また、請求項2に記載の発明は、前記作業装置(4)を作業状態と非作業状態とに切替える作業入切部材(362)と、前記作業入切部材(362)の操作と当該作業入切部材(362)の操作時における前記回動センサ(140)の検出値に基いて、前記作業装置(4)の昇降動作および作業動作を制御する制御部(100)と、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の作業車両とした。
また、請求項3に記載の発明は、前記制御部(100)は、前記作業入切部材(362)が操作されたときに、前記回動センサ(140)の検出値が、前記昇降リンク機構(3)が上昇モード、または昇降停止モードと見做せる値の場合、前記駆動部材(110)を作動して、前記昇降リンク機構(3)が下降モードとなるように前記切替バルブ(130)を切替え、前記作業入切部材(362)が操作されたときに、前記回動センサ(140)の検出値が、前記昇降リンク機構(3)が下降モードと見做せる値の場合、前記駆動部材(110)を作動して前記切替アーム(120)を回動させ、前記作業装置(4)を作業位置までさらに下降させるとともに、当該作業装置(4)を作業状態にし、さらに、前記作業入切部材(362)が操作されたときに、前記回動センサ(140)の検出値が、前記作業装置(4)が作業中と見做せる値の場合、前記駆動部材(110)を作動して前記切替アーム(120)を回動させ、前記昇降リンク機構(3)が下降モードとなるように前記切替バルブ(130)を切替えるとともに、前記作業装置(4)を非作業状態にすることを特徴とする請求項2に記載の作業車両とした。
上記の請求項1から請求項3に記載の発明に関連する、第1の関連発明は、走行車体(2)の後部に設けられ、対地作業装置(4)を昇降させる昇降リンク機構(3)と、前記昇降リンク機構(3)に昇降動作させる昇降シリンダ(25)と、前記昇降シリンダ(25)を作動する昇降操作部材(361)と、前記対地作業装置(4)を作業状態と非作業状態とに切り替える作業入切部材(362)とを備える操作具(36)と、前記昇降シリンダ(25)の動作を、スプール(131)の移動により切り替える切替バルブ(130)と、前記昇降操作部材(361)または前記作業入切部材(362)の操作に応じて作動する駆動部(110)と、前記駆動部(110)により回動し、前記スプール(131)を移動させる切替アーム(120)と、前記切替アーム(120)の回動量を検出する回動センサ(140)と、前記昇降操作部材(361)または前記作業入切部材(362)の操作と、当該昇降操作部材(361)または当該作業入切部材(362)の操作時における前記回動センサ(140)の検出値に基いて、前記対地作業装置(4)の昇降動作および作業動作を制御する制御部(100)と、を備えることを特徴とする作業車両とした。
また、第2の関連発明は、前記切替バルブ(130)は、前記昇降リンク機構(3)の前記昇降動作を、上昇、下降、および昇降停止モードに切替え可能であり、前記制御部(100)は、前記回動センサ(140)が検出した値が所定値になると前記駆動部(110)を停止することを特徴とする第1の関連発明に記載の作業車両とした
また、第3の関連発明は、前記制御部(100)は、前記昇降操作部材(361)が上昇操作されたときに、前記回動センサ(140)の検出値が、前記対地作業装置(4)が作業中と見做せる値の場合、前記対地作業装置(4)を非作業状態にするとともに、前記駆動部(110)を作動して前記切替アーム(120)を回動させ、前記昇降リンク機構(3)が上昇モードとなるように前記切替バルブ(130)を切替えることを特徴とする第2の関連発明に記載の作業車両とした。
また、第4の関連発明は、前記制御部(100)は、前記作業入切部材(362)が操作されたときに、前記回動センサ(140)の検出値が、前記昇降リンク機構(3)が上昇モード、または昇降停止モードと見做せる値の場合、前記駆動部(110)を作動して、前記昇降リンク機構(3)が下降モードとなるように前記切替バルブ(130)を切替え、前記作業入切部材(362)が操作されたときに、前記回動センサ(140)の検出値が、前記昇降リンク機構(3)が下降モードと見做せる値の場合、前記駆動部(110)を作動して前記切替アーム(120)を回動させ、前記対地作業装置(4)を作業位置までさらに下降させるとともに、当該対地作業装置(4)を作業状態にし、さらに、前記作業入切部材(362)が操作されたときに、前記回動センサ(140)の検出値が、前記対地作業装置(4)が作業中と見做せる値の場合、前記駆動部(110)を作動して前記切替アーム(120)を回動させ、前記昇降リンク機構(3)が下降モードとなるように前記切替バルブ(130)を切替えるとともに、前記対地作業装置(4)を非作業状態にすることを特徴とする第2または第3の関連発明に記載の作業車両とした。
また、第5の関連発明は、前記操作具(36)に、前記対地作業装置(4)を連続して下降させる連続下降操作部材(363)を設け、前記制御部(100)は、前記回動センサ(140)の検出値が、前記昇降リンク機構(3)が前記上昇モードまたは前記昇降停止モードと見做せる値の場合に前記連続下降操作部材(363)の操作が継続しているときは、前記駆動部(110)を作動して、前記切替アーム(120)を介して前記昇降リンク機構(3)が前記下降モードとなるように前記切替バルブ(130)を切替える一方、前記連続下降操作部材(363)の操作が中断されたときは、前記駆動部(110)を作動して、前記切替アーム(120)を介して前記昇降リンク機構(3)が昇降停止モードとなるように前記切替バルブ(130)を切替えることを特徴とする第2から第4の関連発明のいずれか1つに記載の作業車両とした。
また、第6の関連発明は、前記切替アーム(120)は、前記駆動部により回動される回動アーム(122)と、当該回動アーム(122)と連動して前記切替バルブ(130)を切替える連動アーム(121)とを備え、当該切替アーム(120)、前記駆動部(110)、前記回動センサ(140)、および前記切替バルブ(130)を、前記走行車体(2)のフレーム(15)に着脱自在に取り付けられる共通の取付プレート(210)に配設して切替ユニット(200)を構成し、前記切替バルブ(130)と、前記連動アーム(121)とを、前記取付プレート(210)の外側に配設する一方、前記駆動部(110)と、前記回動アーム(122)と、前記回動センサ(140)とを、前記取付プレート(210)の内側に配設したことを特徴とする第1から第5の関連発明のいずれか1つに記載の作業車両とした。
また、第7の関連発明は、前記取付プレート(210)は、前記駆動部(110)と前記回動センサ(140)とを取り付ける取付部材を挿通する孔部(215)を有し、前記取付プレート(210)を備える前記切替ユニット(200)を、前記走行車体(2)の左右中央部に設けられた操縦座席(41)よりも車体外側に配設し、前記取付部材を前記走行車体(2)の外側から前記孔部(215)に挿通可能としたことを特徴とする第6の関連発明に記載の作業車両とした。
また、第8の関連発明は、圃場面に接地可能であり、前記対地作業装置(4)の下部に回動自在に取付けられたフロート(62)と、前記フロート(62)の回動に応じて前記スプール(131)を移動させ、前記切替バルブ(130)を切替可能な自動昇降アーム(250)と、前記フロート(62)と前記自動昇降アーム(250)とを連結する連繋ワイヤ(270)と、前記自動昇降アーム(250)を前記切替バルブ(130)から離間する方向に付勢するスプリング(260)と、前記取付プレート(210)の内側に配設され、前記自動昇降アーム(250)を回動させる前記連繋ワイヤ(270)による引き量を変更して、前記切替バルブ(130)を作動状態に至らせる前記フロート(62)の回動量を調節するフロート感度調節レバー(280)と、前記取付プレート(210)の外側に配設され、前記切替バルブ(130)をロック状態に切り替えるバルブロックレバー(135)と、をさらに備えることを特徴とする第6または第7の関連発明に記載の作業車両とした。
また、第9の関連発明は、前記昇降リンク機構(3)の回動位置を検出するリンク回動センサ(31)を備え、前記制御部(100)は、前記リンク回動センサ(31)が、前記昇降リンク機構(3)が上昇状態であると見做せる角度から所定角度だけ小さい角度を検出した場合、前記駆動部(110)により前記昇降リンク機構(3)の前記昇降動作が昇降停止モードとなる角度に前記切替アーム(120)を回動させ、前記昇降リンク機構(3)の上昇回動を停止させることを特徴とする第2から第8の関連発明のいずれか1つに記載の作業車両とした。
請求項1に記載の作業車両は、昇降操作部材(361)の操作により作業装置(4)の作業高さや作動の入切が切替わるので、複数の操作レバーを操作する必要が無く、操作性が向上する。
また、切替バルブ(130)を切替える切替アーム(120)を駆動部材(110)で回動させる構成としたことにより、作業装置(4)の昇降機構を簡潔に構成することができるので、メンテナンス性が向上する。
そして、フロート感度調節レバー(280)やバルブロックレバー(135)を含む複数の部材を集中配置した取付プレート(210)を走行車体(2)に着脱自在に取り付けたことにより、切替ユニット(200)の構成部材をまとめて取り外すことができるので、メンテナンス作業時に余分な部品の着脱作業が不要となり、メンテナンス性が向上する。しかも、フロート感度調節レバー(280)とバルブロックレバー(135)とを操縦座席(41)の近くに設けることができるため、作業者は、操縦座席(41)から移動することなく、昇降リンク機構(3)の自動昇降条件の変更や、切替バルブ(130)をロック状態に切替えることができ、作業能率が向上する。
また、駆動部材(110)と回動センサ(140)と回動アーム(122)を取付プレート(210)の内側に設けたことにより、水や泥が付着して破損することを防止できる。
請求項2に記載の作業車両は、請求項1の発明の効果に加えて、一つの作業入切部材(362)で作業装置(4)に対する作業高さへの下降操作と作業の入り切り操作を行えるため、操作性をより向上させることができるとともに、部品数の削減を図ることができる
請求項3に記載の作業車両は、請求項2に記載の発明の効果に加えて、昇降リンク機構(3)の下降中に作業装置(4)が作業状態になることを防止できるため、圃場面から離れた位置で作業装置(4)が作動することを防止でき、例えば苗や肥料や薬剤等の作業資材を作業時に無駄に消費することが防止される。
上記の請求項1から請求項3の発明の効果に加えて、第1の関連発明に記載の作業車両は、操作具(36)に設けられる昇降操作部材(361)または作業入切部材(362)を操作することにより、駆動部(110)が作動し、切替アーム(120)によって切替バルブ(130)が切替えられ、対地作業装置(4)の作業高さや作動の入り切りが機械的に切替えられる。したがって、安価な構成でありながら、対地作業装置(4)を制御する機構のメンテナンス性を向上させることができる。また、例えば、複数の操作レバーなどを操作する必要が無く、操作性も向上する。
また、第2の関連発明に記載の作業車両は、第1の関連発明の効果に加えて、制御部(100)は、回動センサ(140)が検出した値が所定値になると駆動部(110)を停止するため、機械的な構成でありながらもより確実な操作を行うことができる。
また、第3の関連発明に記載の作業車両は、第1または第2の関連発明の効果に加えて、昇降操作部材(361)が上昇操作されたときに対地作業装置(4)が作業中の場合、対地作業装置(4)が非作業状態に切り替わるため、圃場面から離れた位置で対地作業装置(4)が作動することを防止できる。したがって、例えば苗や肥料や薬剤等の作業資材を作業時に無駄に消費することが防止される。
また、第4の関連発明に記載の作業車両は第2または第3の関連発明の効果に加えて、作業入切部材(362)が操作されたときに、回動センサ(140)の検出値が、昇降リンク機構(3)が下降モードでなければ昇降リンク機構(3)を下降させる。そして、下降した状態になってさらに作業入切部材(362)の操作がなされたときに対地作業装置(4)が作業入りに切り替わることになる。したがって、昇降リンク機構(3)の下降中に対地作業装置(4)が作業状態になることを防止できるため、圃場面から離れた位置で対地作業装置(4)が作動することを防止でき、例えば苗や肥料や薬剤等の作業資材を作業時に無駄に消費することが防止される。また、回動センサ(140)の検出値が、昇降リンク機構(3)が下降モードと見做せる場合、対地作業装置(4)を作業位置までさらに下降させ、当該対地作業装置(4)を作業状態にし、さらに、回動センサ(140)の検出値が、対地作業装置(4)が作業中と見做せる場合、昇降リンク機構(3)が下降モードとなるとともに、対地作業装置(4)が非作業状態になる。したがって、一つの作業入切部材(362)で対地作業装置(4)に対する作業高さへの下降操作と作業の入り切り操作を行えるため、操作性をより向上させることができるとともに、部品数の削減を図ることができる。
また、第5の関連発明に記載の作業車両は、第2から第4の関連発明のいずれか1つの発明の効果に加えて、前記連続下降操作部材(363)の操作が継続しているときは昇降リンク機構(3)が下降し続け、中断すると昇降リンク機構(3)の降下が停止することになる。したがって、対地作業装置(4)の下降位置を細かく調整することができ、作業精度や作業能率が向上する。
また、第6の関連発明に記載の作業車両は、第1から第5の関連発明のいずれか1つの発明の効果に加えて、駆動部(110)と、回動アーム(122)と、回動センサ(140)とを、取付プレート(210)の内側に配設したため、水や泥が付着することによる破損などを未然に防止することができる。また、取付プレート(210)を着脱自在に取り付けたことにより、切替ユニット(200)の構成部材をまとめて走行車体(2)から取り外すことができるため、メンテナンス作業の際に、余分な部品の着脱作業などが不要となり、メンテナンス性が向上する。
また、第7の関連発明に記載の作業車両は、第6の関連発明の効果に加えて、取付プレート(210)に対し、取付部材を車体外側から取付可能に構成されているため、駆動部(110)や回動センサ(140)だけを車体外側から着脱することができ、余分な部品の取り外し作業などが不要となってメンテナンス性がさらに向上する。また、操縦座席(41)よりも車体外側に切替ユニット(200)を配設したことにより、車体外方から切替ユニット(200)のメンテナンス作業が行えるので、作業時に作業者は無理な姿勢を取る必要がなく、作業能率が向上するとともに、作業者の労力軽減を図ることができる。
また、第8の関連発明に記載の作業車両は、第6または第7の関連発明の効果に加えて、フロート感度調節レバー(280)、バルブロックレバー(135)についても取付プレート(210)に設けて部材を集中配置したため、取付部品などを削減することができ、取付作業の能率化およびコスト削減を図ることができる。また、フロート感度調節レバー(280)とバルブロックレバー(135)とを操縦座席(41)の近くに設けることができるため、作業者は、操縦座席(41)から移動することなく、昇降リンク機構(3)の自動昇降条件の変更や、切替バルブ(130)をロック状態に切り替えることができるため、作業能率が向上する。
また、第9の関連発明に記載の作業車両は、第2から第8の関連発明のいずれか1つの発明の効果に加えて、昇降リンク機構(3)を、上昇位置よりも低い位置で駆動部(110)が作動して昇降シリンダ(25)を停止させるため、駆動部(110)が作動してから昇降シリンダ(25)が停止するまでの間は昇降リンク機構(3)を上方へ回動させることができ、昇降リンク機構(3)や昇降シリンダ(25)に無用な負荷が加わることを防止することが可能となる。
図1は、本実施形態に係る苗移植機の側面図である。 図2は、本実施形態に係る苗移植機の平面図である。 図3は、本実施形態に係る苗移植機の苗植付部の制御機構を示す説明図である。 図4は、切替ユニットを示す説明図である。 図5は、切替アームの動作と自動昇降アームの動作とを示す模式的説明図である。 図6は、昇降操作スイッチの操作に応じた昇降リンク機構の動作制御の一例を示すフローチャートである。 図7は、昇降操作スイッチの操作に応じた昇降リンク機構の動作制御の一例を示すフローチャートである。 図8は、作業入切スイッチの操作に応じた昇降リンク機構の動作制御の一例を示すフローチャートである。 図9は、連続下降操作スイッチの操作に応じた昇降リンク機構の動作制御の一例を示すフローチャートである。 図10は、ミッションケースにおけるデフロックアームの抜け止めボルトの配置を示す説明図である。 図11は、植付クラッチの説明図である。 図12は、植付クラッチピンを示す説明図である。 図13は、バッテリの配置を示す説明図である。 図14Aは、苗移植機の油圧回路の一例を示す説明図である。 図14Bは、苗移植機の油圧回路の比較例を示す説明図である。 図15は、他の実施形態に係る苗移植機の油圧回路の一例を示す説明図である。
以下に、本発明の実施形態に係る作業車両について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、実施形態中、前後、左右の方向を規定するに際し、操縦座席からみて走行車体の走行方向を基準とする。また、実施形態によってこの発明が限定されるものではなく、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。さらに、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
本実施形態では、作業車両を、対地作業装置として苗植付部4を備える乗用型の苗移植機として説明する。図1は、苗移植機の側面図、図2は、走行車体の平面図である。実施形態に係る苗移植機は、8条植えの構成であるが、本構成と異なる植付条数の苗移植機としても構わない。また、苗移植機の全体を指す場合に機体と記す場合がある。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る苗移植機は、走行車体2の後側に昇降リンク機構3を介して、圃場に苗を植え付ける苗植付部4を昇降可能に設けている。そして、走行車体2の後部上側には施肥装置5の本体部分を配置している。なお、作業車両が苗移植機ではない場合、種子を供給する播種装置などを作業装置として備えるものがある。
走行車体2は、駆動輪である左右の前輪10,10および後輪11,11を備える四輪駆動車両である。走行車体2の車体骨格を構成するメインフレーム15の前側には、苗植付部4等に駆動力を伝達するミッションケース13と、エンジン30から供給される駆動力をミッションケース13に出力する油圧式の無段変速装置14とが設けられる。この無段変速装置14はいわゆるHST(Hydro Static Transmission)と呼ばれる静油圧式の無段変速機である。
ミッションケース13の左右側方に前輪ファイナルケース10aが設けられる。そして、かかる左右の前輪ファイナルケース10aの操向方向を変更可能な前輪支持部からそれぞれ外向きに突出する左右の前車軸10bに前輪10が取り付けられる。また、メインフレーム15の後部側に、機体横方向に設けられた後部フレーム22(図2参照)の左右両側には後輪ギアケース11aが取付けられ、後輪ギアケース11aからそれぞれ外向きに突出する左右の後車軸11bに後輪11が各々取り付けられる。
また、後部フレーム22の上部には、昇降リンク機構3を支持する左右のリンク支持フレーム23,23が上方に向けて突設される。そして、左右のリンク支持フレーム23,23の下部側で、且つ左右間には、左右一対のロワリンクアーム24,24が設けられ、かかる左右のロワリンクアーム24,24の左右間に、油圧により作動する昇降シリンダ25が設けられる。そして、この昇降シリンダ25の上方にアッパリンクアーム26を設けることによって、平行リンク機構である昇降リンク機構3が構成される。なお、それぞれ一端が走行車体2側に連結された左右のロワリンクアーム24,24と昇降シリンダ25とアッパリンクアーム26の他端側は、苗植付部4の前部に装着される。
また、図示するように、メインフレーム15の上にはエンジン30が搭載される。かかるエンジン30の回転動力が、ベルト伝動装置21および無段変速装置(HST)14を介してミッションケース13に伝達される。ミッションケース13に伝達された回転動力は、ミッションケース13内のトランスミッションにより変速された後、走行動力と外部取出動力に分離して取り出される。
ミッションケース13に伝達された回転動力から分離して取り出される外部取出動力は、走行車体2の後部に設けた植付クラッチケース27に伝達される。そして、かかる植付クラッチケース27から植付伝動軸67によって苗植付部4へ伝達される。
一方、ミッションケース13の後部には左右のドライブシャフト42,42が設けられている。エンジン30からの回転動力は、ミッションケース13およびドライブシャフト42を介して左右の後輪ギアケース11a,11aに伝動される。
なお、図示はしないが、左右のドライブシャフト42,42よりも伝動方向上手側には、左右のドライブシャフト42,42への伝動を入切するサイドクラッチ機構が配置される。図1に示すように、操縦座席41の前側下部で且つ左右一側には、左右のサイドクラッチ機構を入切操作するサイドクラッチペダル43a,43aが設けられる。
左右のサイドクラッチペダル43a,43aのうち、旋回内側のサイドクラッチペダル43aを踏み込んでサイドクラッチ機構を切状態にしてからハンドル35を操作して旋回走行すると、旋回内側の後輪11の駆動回転を完全に遮断することができる。したがって、ハンドル35単独の操作による旋回走行よりも旋回半径を小さくすることができ、圃場に適した作業条の作業開始位置を適切に選択可能となって作業精度が向上する。
このように、旋回時に旋回内側の後輪11への伝動を停止させ、旋回半径を小さくすることができ、旋回前の作業位置と旋回後の作業位置が離れることを防止できるので、旋回後の作業開始位置を調節し直す操作が不要になり、作業能率や作業精度が向上する。なお、本実施形態では、ハンドル35を切操作して走行車体2を旋回操作させると、旋回内側に位置するサイドクラッチ機構が切状態になり、旋回内側の後輪11への伝動を停止させることができるようになっている。
走行車体2の前側上部には、各部の操作を行う操縦パネル38を上部に備えるボンネット39が設けられる。操縦パネル38には、図示しない制御装置を介して所定の動作制御を行わせる制御スイッチ48や設定ダイヤル49が設けられる。
また、ボンネット39には、機体を操舵するハンドル35、無段変速装置14や苗植付部4を操作する変速操作レバー36、走行車体2の走行伝動を切り替える副変速切替装置(図示省略)を操作する副変速操作レバー37などが設けられる。本実施形態では、変速操作レバー36が、昇降シリンダ25を作動する昇降操作部材と、苗植付部4を作業状態と非作業状態とに切り替える作業入切部材とを備える操作具として機能する。
また、ボンネット39の前側には、開閉可能なフロントカバー40を設けるとともに、フロントカバー40の内部に、燃料タンクやバッテリ、ハンドル35の操舵に左右の前輪10,10及び左右の前輪ファイナルケース10a,10aの下部側を回動させる連動機構(図示省略)が設けられる。
ボンネット39よりも機体後側で、且つエンジン30の上方位置には、エンジン30の上部及び側部を覆うエンジンカバー30aが設けられており、エンジンカバー30aの上部に作業者が着座する操縦座席41が設けられる。
さらに、操縦座席41の後側であって、メインフレーム15の後端側には施肥装置5が搭載される。施肥装置5の駆動力は、左右の後輪ギアケース11aの左右一側から施肥装置5に臨むように設けられる施肥伝動機構(図示せず)によって伝達される。
ところで、エンジンカバー30aおよびボンネット39の下部における左右両側は、略水平なフロアステップ33が形成されている。フロアステップ33は、図2に示すように、一部格子状になっており、フロアステップ33を歩く作業者の靴についた泥が圃場に落下する構成となっている。また、本実施形態に係る苗移植機は、図2に示すように、フロアステップ33の左右両側に、左右の延長ステップ34,34を各々配置している。
また、フロアステップ33の後方にはリヤステップ330(図2参照)が連接されるとともに、延長ステップ34の後方には延長リヤステップ340が延設されている。かかるリヤステップ330や延長ステップ34の表面は、作業する際に足が滑りにくくなるように、例えば、複数の突起パターンが形成された滑り止め加工を施すことが好ましい。
また、図示するように、走行車体2の前側で且つ左右両側には、苗枠支柱51に複数の予備苗載せ台52を上下方向に間隔を空けて配置する予備苗枠50を各々設け、苗植付部4に補充する苗や肥料袋等の作業資材を載置可能としている。
また、昇降リンク機構3の後端部には、圃場に植え付ける苗を積載する苗タンク53を、左右方向に摺動させる摺動機構(図示省略)とともに装着している。かかる苗タンク53は、上下方向に長い苗仕切フェンス54を左右方向に所定間隔を空けて各々配置し、苗タンク53の下方には、積載された苗を掻き取って圃場に植え付ける苗植付装置55が配置されている。
苗植付装置55は、苗仕切フェンス54により区切った植付作業条数と同数、すなわち、本願では8条同時に植え付けるものであり、植付伝動ケース56を苗タンク53の下方に間隔を空けて4つ配置し、植付伝動ケース56の左右両側に回転しながら苗を取って圃場に植え付ける植付ロータリ57,57を各々装着している。
また、施肥装置5は、肥料を貯留する施肥ホッパ70を苗植付部4の作業条数と同数(本実施形態では8条分)に仕切っている。なお、8条分の施肥ホッパ70は左右方向に長く、肥料の投入や着脱の利便性が低下するので、内部を4条に仕切ったものを左右に2つ並べる構成としてもよい。
施肥ホッパ70の下部には、肥料を設定量ずつ供給する繰出装置71が1条毎に設けられ、かかる繰出装置71の下方に肥料を移動させる搬送風が通過する通風ダクト72が機体左右方向に設けられる。そして、各繰出装置71の下方位置に苗植付部4の苗植付位置の近傍に肥料を案内する施肥ホース73が設けられる。また、通風ダクト72の機体一側端部には、ブロア用電動モータ76によって作動して搬送風を発生するブロア74が設けられる。
また、図1および図2に示すように、苗植付部4の下方には、圃場面に接地して滑走するセンターフロート62Cと左右2つずつのサイドフロート62L,62Rが軸周に回動自在に設けられている。なお、センターフロート62Cおよび左右のサイドフロート62L,62Rを総称してフロート62と記す場合がある。
また、苗植付部4の下方において、フロート62よりも機体前側には、圃場面の凹凸を整地する整地ロータ63(図1)が設けられる。この整地ロータ63の駆動力は、左右他側の後輪ギアケース11aからロータ伝動シャフト63aを介して得ることができる。
さらに、図1に示すように、苗植付部4の左右両側には、左右いずれか一方が圃場面に接地して、次の作業条での走行の目安とする溝を形成する線引マーカ65,65が各々設けられる。左右の線引マーカ65,65は、左右一側が接地すると左右他側は上方に離間し、旋回時に苗植付部4を上昇させたときには左右両方とも上方に離間するとともに、旋回後に苗植付部4が下降すると、左右一側が上方に離間して左右他側が接地する。
また、図1、図2に示すように、走行車体2の左右中央部で且つボンネット39の前方には、上下方向に長いセンターマスコット66が設けられる。センターマスコット66を左右の線引マーカ65,65が圃場に形成した溝に合わせることにより、直前の作業条の作業位置に合わせた走行が可能になり、作業精度の向上や、非作業位置の発生の防止が図られる。
なお、圃場の土質によっては、左右の線引マーカ65,65により形成したガイド線がすぐに埋もれてしまい、直進の目安が消えてしまうことがある。このとき、左右の線引マーカ65,65よりも機体前側に設ける左右のサイドマーカ19を用いるとよい。すなわち、左右のサイドマーカ19を機体外側方向に移動させ、植え付けられた苗の上方に該サイドマーカ19を位置させることで、前の作業条の苗の植え付けに合わせた植付作業が可能になる。
上記構成において、本実施形態に係る苗移植機の特徴的な構成を、図3および図4を参照しながら説明する。図3は、本実施形態に係る苗移植機の苗植付部4の制御機構を示す説明図、図4は、切替ユニット200を示す説明図である。
本実施形態に係る苗移植機は、図3に示すように、苗植付部4の動作制御を行う作業装置制御機構300を備えている。
作業装置制御機構300は、苗植付部4の昇降動作および作業動作を制御する制御部としてのコントローラ100と、かかるコントローラ100により動作が制御される電動モータ110と、昇降シリンダ25の動作を切り替える切替バルブ130とを備える。さらに、作業装置制御機構300は、電動モータ110により回動し、スプール131を移動させる切替アーム120と、この切替アーム120の回動量を検出する回動センサ140とを備える。
電動モータ110は、変速操作レバー36に設けられた昇降操作部材である昇降操作スイッチ361または作業入切部材である作業入切スイッチ362の操作に応じて作動する駆動部として機能する。また、本実施形態に係る変速操作レバー36には、図示するように、苗植付部4を連続して下降させる連続下降操作部材である連続下降操作スイッチ363も設けられている。
コントローラ100は、上記電動モータ110、回動センサ140、および、昇降リンク機構3の回動位置を検出するリンク回動センサ31と電気的に接続するとともに、前述の植付クラッチ27を作動させるソレノイドやモータなどの作動装置271と接続している。なお、リンク回動センサ31としては、昇降リンク機構3の回動位置を検出することができるものであれば、いかなるものであってもよい。例えばポテンショメータなどを好適に用いることができる。
そして、コントローラ100は、昇降操作スイッチ361または作業入切スイッチ362の操作と、当該昇降操作スイッチ361または当該作業入切スイッチ362の操作時における回動センサ140の検出値に基いて、苗植付部4の昇降動作および作業動作を制御する。
すなわち、本実施形態に係るコントローラ100は、回動センサ140が検出した値が所定値になると電動モータ110を停止する。このように、回動センサ140が検出した値が所定値になると、コントローラ100は電動モータ110を停止するため、機械的な構成でありながらも、より確実な操作を行うことができる。なお、コントローラ100による苗植付部4の動作制御については後に詳述する。
切替バルブ130は、スプール131の移動により所定のポートを開閉し、昇降シリンダ25の動作を切り替えるように構成される。かかる構成により、昇降リンク機構3の昇降動作を、上昇モード、下降モード、および昇降停止モードに切替えることができる。なお、以下では昇降停止モードを中立モードと記す場合がある。
本実施形態に係る苗移植機は、上述の切替アーム120、電動モータ110、回動センサ140、および切替バルブ130を、走行車体2のメインフレーム15に着脱自在に取り付けられる共通の取付プレート210に配設して切替ユニット200を構成している。
すなわち、図4に示すように、取付プレート210は、内外面に部品取付面が形成されるとともに、外形が適宜形状に形成されており、メインフレーム15に着脱自在に取付けられる。取付プレート210には、複数の取付孔215が孔部として設けられており、かかる取付孔215にボルトなどの取付部材を挿通することによりメインフレーム15に取付可能としている。本実施形態では、取付プレート210は」3箇所で固定されている。
このように、切替ユニット200の構成部材を取付プレート210に纏めて配置したので、これらを取付プレート210ごとまとめて走行車体2から取り外すことができる。したがって、切替ユニット200のメンテナンス作業を行う場合、余分な部品の着脱作業などが不要となるため、メンテナンス性が向上する。
ところで、切替アーム120は、電動モータ110により回動される回動アーム122と、この回動アーム122と連動して回動し、切替バルブ130を切替える連動アーム121とを備えている。すなわち、切替バルブ130のスプール131に直接当接するのは連動アーム121であり、この連動アーム121と、切替バルブ130とを取付プレート210の外側に配設する一方、電動モータ110と、回動アーム122と、回動センサ140とを取付プレート210の内側に配設している。
したがって、少なくとも、電気部品である電動モータ110と回動センサ140とに水や泥が付着することが防止され、水や泥の付着による故障や破損などを未然に防止することができる。
このように、本実施形態では、変速操作レバー36に設けられた昇降操作スイッチ361または作業入切スイッチ362を操作することにより、電動モータ110が作動し、切替アーム120によって切替バルブ130が切替えられる。すなわち、電動モータ110が作動することによって切替アーム120の連動アーム121が切替バルブ130のスプール131を押し、結果的には苗植付部4の昇降動作を上昇モード、下降モード、および昇降停止モードに切替えることができる。
図5は、切替アーム120の動作と自動昇降アーム250の動作とを示す模式的説明図であり、図5(a)を参照しながら、切替アーム120(連動アーム121)の動作と、これに連動する切替バルブ130の動作とについて以下に説明する。
図5(a)に示すように、切替アーム120は、電動モータ110の駆動により、連結軸111a周りに回転し、それぞれ切替バルブ130のスプール131の進退位置を規制するA〜Dの位置をとることができる。ここで、A位置は、切替バルブ130を上昇モード(昇降リンク機構3を上昇させるモード)に切り替える位置である。また、B位置は、切替バルブ130を昇降停止モード(昇降リンク機構3を停止させるモード)に切り替える位置である。また、C位置は、切替バルブ130を下降モード(昇降リンク機構3を下降させるモード)に切り替える位置である。
他方、D位置は、作業「入」を示す位置、すなわち、苗植付部4の植付クラッチ27を「入」に切り替える位置であり、切替バルブ130のスプール131とは当接せず離隔した位置である。すなわち、切替アーム120は、電動モータ110により回動され、切替バルブ130のスプール131を押すことのできない位置まで回動されることになる。
このように、切替バルブ130が切替えられることによって、苗植付部4の作業高さや作動の入り切りが機械的に切替えられることになる。したがって、本実施形態に係る作業装置制御機構300は安価な構成でありながら、そのメンテナンス性を向上させることができる。また、苗植付部4の操作部材を変速操作レバー36に集中配置しているため、複数の操作レバーなどを操作する必要が無く、操作性も向上する。
また、取付プレート210には、電動モータ110と回動センサ140とを取り付ける取付部材を挿通する孔部(不図示)をさらに有している。そして、かかる取付プレート210を備える切替ユニット200は、図1および図2に示すように、走行車体2の左右中央部に設けられた操縦座席41よりも車体外側に配設し、ボルトやビスなどの取付部材を走行車体2の外側から孔部に挿通可能としている。
すなわち、電動モータ110と回動センサ140とは、取付プレート210の内側に配設されるものでありながら、これらを含む切替ユニット200のメンテナンス作業が車体外方から行える。したがって、作業時に作業者は無理な姿勢を取る必要がなく、作業能率が向上するとともに、作業者の労力軽減を図ることができる。
また、取付プレート210には、苗植付作業を行っている際に、フロート62(図1および図2を参照)の回動に応じてスプール131を移動させ、切替バルブ130を切替えて苗植付部4を自動昇降させる自動昇降アーム250が設けられる。
すなわち、図4に示すように、自動昇降アーム250は、例えばセンターフロート62C(図1および図2を参照)と連繋ワイヤ270を介して連結されるとともに、取付プレート210側に一端が支持されたスプリング260によって切替バルブ130から離間する方向に付勢されている。
ここで、電動モータ110により回動される切替アーム120とは別に独立して回動する自動昇降アーム250の動作について、図5(b)を参照しながら説明する。
苗植付部4が苗植付作業を行っている場合に圃場が浅くなったりした場合、センターフロート62Cの先端側が浮いて上方に回動する。このとき、連繋ワイヤ270は引っ張られて自動昇降アーム250は、図5(b)に示すように、回動軸111bを中心にして切替バルブ130のスプール131を押し込む側(例えば、図におけるA位置側)へ回動するため、昇降リンク機構3、つまり苗植付部4は上昇する。
一方、圃場の深さが変わり、センターフロート62Cの先端側が下方に回動して連繋ワイヤ270が緩むと、自動昇降アーム250は、スプリング260により切替バルブ130のスプール131から離れる側、例えばCとDとの間の位置まで回動する(一点鎖線で示す位置を参照)。このとき、苗植付部4は、センターフロート62Cが接地状態になるまで下降する。
このように、センターフロート62Cが接地した状態、すなわち、連繋ワイヤ270は引っ張られることも緩みすぎることもない状態では、自動昇降アーム250は、切替バルブ130のスプール131を僅かに押した状態となる(実線で示す位置を参照)。したがって、かかる状態では苗植付部4は昇降することがない。
なお、自動昇降アーム250の作動は、あくまでも苗植付クラッチ27が「入」になっていて、切替バルブ130のスプール131が突出状態となっているときに限られる。例えば、切替アーム120がCの位置、あるいはそれよりもスプール131を押し込む側にある場合、かかる位置では、自動昇降アーム250はスプール131の先端とは離隔した位置にある。そのため、たとえセンターフロート62Cが上下動しても、自動昇降アーム250はスプール131と接触することがないため、苗植付部4が自動昇降することはない。
ところで、取付プレート210には、図4に示すように、バルブロックレバー135とフロート感度調節レバー280とが、取付プレート210の厚さ方向に並設されている。
バルブロックレバー135は、切替バルブ130をロック状態に切り替えることができるレバーであり、フロート感度調節レバー280は、自動昇降アーム250を回動させる連繋ワイヤ270による引き量を変更して、切替バルブ130を作動状態に至らせるセンターフロート62Cの回動量を調節するレバーである。本実施形態では、取付プレート210の上縁部220に、所定間隔でレバー係止用凹部(図示せず)を形成し、フロート感度調節レバー280を所定の凹部に係止させることで、センターフロート62Cの回動量を調節可能としている。
このように、フロート感度調節レバー280およびバルブロックレバー135についても、取付プレート210に設けることで部材を集中配置したため、取付部品などを削減することができ、部品の取付作業の能率化およびコスト削減を図ることができる。また、フロート感度調節レバー280とバルブロックレバー135とを操縦座席41の近くに設けることができるため、作業者は、操縦座席41から移動することなく、昇降リンク機構3の自動昇降条件の変更や、切替バルブ130をロック状態に切り替えることができるため、作業能率が向上する。
ここで、コントローラ100による苗植付部4の動作制御について、図6〜図9を参照しながら説明する。図6および図7は、昇降操作スイッチ361の操作に応じた昇降リンク機構3の動作制御の一例を示すフローチャート、図8は、作業入切スイッチ362の操作に応じた昇降リンク機構3の動作制御の一例を示すフローチャートである。また、図9は、連続下降操作スイッチ363の操作に応じた昇降リンク機構3の動作制御の一例を示すフローチャートである。
図6に示すように、コントローラ100は、昇降操作スイッチ361が上昇操作されたことを検出すると(ステップS100)、回動センサ140が検出した値が昇降停止(中立)モードまたは下降モードと見做せるか否かを判定する(ステップS110)。
回動センサ140の検出値が昇降停止モードまたは下降モードと見做せる場合(ステップS110:Yes)、コントローラ100は、電動モータ110を作動させて切替アーム120を回動して切替バルブ130を切替え、昇降リンク機構3を上昇させる(ステップS120)。
一方、回動センサ140の検出値が昇降停止モードまたは下降モードとは見做せない場合(ステップS110:No)、処理をステップS130に移し、検出値が上昇モードと見做せるか否かを判定する。
コントローラ100は、検出値が上昇モードと見做せる場合(ステップS130:Yes)は操作を受け付けずに処理をステップS110に移す一方、検出値が上昇モードと見做せない場合(ステップS130:No)、検出値は植付クラッチ「入」と見做せるか否かを判定する(ステップS140)。
そして、コントローラ100は、検出値が植付クラッチ「入」と見做せない場合(ステップS140:No)、本制御処理を終える。また、検出値が植付クラッチ「入」と見做せる場合(ステップS140:Yes)、植付クラッチ27を切り(ステップS150)、苗植付部4を非作業状態に切り替え、次いで、電動モータ110を作動させて切替アーム120を回動して切替バルブ130を切替え、昇降リンク機構3を上昇させる(ステップS120)。
次に、昇降操作スイッチ361が下降操作された場合について説明する。図7に示すように、コントローラ100は、昇降操作スイッチ361が下降操作されたことを検出すると(ステップS200)、回動センサ140が検出した値が昇降停止(中立)モードまたは上昇モードと見做せるか否かを判定する(ステップS210)。
回動センサ140の検出値が昇降停止モードまたは上昇モードとは見做せず、下降モードまたは作業「入」を示す位置、すなわち、苗植付部4の植付クラッチ27を「入」に切り替える位置と見做せる場合(ステップS210:No)、コントローラ100は、昇降操作スイッチ361の下降操作を受け付けない。一方、回動センサ140の検出値が昇降停止モードまたは上昇モードと見做せる場合(ステップS210:Yes)、コントローラ100は電動モータ110を作動させて切替アーム120を回動して切替バルブ130を切替え、昇降リンク機構3を下降させる(ステップS220)。
このように、本実施形態に係る作業装置制御機構300によれば、コントローラ100は、昇降操作スイッチ361が上昇操作されたときに、回動センサ140の検出値が、苗植付部4が作業中と見做せる値の場合、苗植付部4を非作業状態にするとともに、電動モータ110を作動して切替アーム120を回動させ、昇降リンク機構3が上昇モードとなるように切替バルブ130を切替えることができる。
したがって、圃場面から離れた位置で苗植付部4が作動することがなく、例えば、植付時に苗を無駄に消費することがない。
次に、作業入切スイッチ362が操作された場合の苗植付部4に対する動作制御について説明する。図8に示すように、作業入切スイッチ362が操作されたことを検出すると(ステップS310)、コントローラ100は、回動センサ140が検出した値が昇降停止(中立)モードまたは上昇モードと見做せるか否かを判定する(ステップS320)。
回動センサ140の検出値が昇降停止モードまたは上方モードと見做せる場合(ステップS320:Yes)、コントローラ100は、電動モータ110を作動させて切替アーム120を回動して切替バルブ130を切替え、昇降リンク機構3を下降させる(ステップS330)。
一方、回動センサ140の検出値が昇降停止モードまたは上方モードとは見做せない場合(ステップS320:No)、処理をステップS340に移し、検出値が下降モードと見做せるか否かを判定する。
そして、検出値が下降モードと見做せると判定した場合(ステップs340:Yes)、コントローラ100は、電動モータ110を作動させて切替アーム120を作業「入」の位置まで回動し、植付クラッチ「入」として苗植付部4を作業状態とし(ステップS350)、その後本制御処理を終える。
他方、ステップS340において、検出値が下降モードと見做せないと判定した場合(ステップS340:No)、コントローラ100は、検出値が植付クラッチ「入」と見做されるか否かを判定し(ステップS360)、検出値が植付クラッチ「入」と見做せない場合(ステップS360:No)、本制御処理を終える。
ステップS360において、検出値が、植付クラッチ「入」と見做せると判定した場合(ステップS360:Yes)、コントローラ100は、電動モータ110を作動させて切替アーム120を回動して切替バルブ130を切替え、昇降リンク機構3を下降させ(ステップS330)、その後、本制御処理を終える。
このように、本実施形態に係る作業装置制御機構300によれば、コントローラ100は、作業入切スイッチ362が操作されたときに、回動センサ140の検出値が、昇降リンク機構3が上昇モード、または昇降停止(中立)モードと見做せる値の場合、電動モータ110を作動して、昇降リンク機構3が下降モードとなるように切替バルブ130を切替える。また、作業入切スイッチ362が操作されたときに、回動センサ140の検出値が、昇降リンク機構3が下降モードと見做せる値の場合、電動モータ110を作動して切替アーム120を回動させ、苗植付部4を作業位置までさらに下降させるとともに、当該苗植付部4を作業状態にする。さらに、作業入切スイッチ362が操作されたときに、回動センサ140の検出値が、苗植付部4が作業中と見做せる値の場合、電動モータ110を作動して切替アーム120を回動させ、昇降リンク機構3が下降モードとなるように切替バルブ130を切替えるとともに、苗植付部4を非作業状態にする。
したがって、昇降リンク機構3の下降中に苗植付部4が作業状態になることを防止できるため、圃場面から離れた位置で苗植付部4が作動することを防止でき、例えば苗植付作業時に、苗を無駄に消費することが防止される。一つの作業入切スイッチ362で苗植付部4に対する作業高さへの下降操作と作業の入り切り操作を行えるため、操作性をより向上させることができるとともに、部品数の削減を図ることができる。
次に、連続下降操作スイッチ363が操作された場合の苗植付部4に対する動作制御について説明する。連続下降操作スイッチ363は、上述してきた昇降操作スイッチ361および作業入切スイッチ362とともに、変速操作レバー36(図1〜図3を参照)に互いに近接して設けられている。
図9に示すように、連続下降操作スイッチ363が操作されたことを検出すると(ステップS410)、コントローラ100は、回動センサ140が検出した値が昇降停止(中立)モードまたは上昇モードと見做せるか否かを判定する(ステップS420)。
回動センサ140が検出した値が昇降停止(中立)モードまたは上昇モードと見做せると判定した場合(ステップS420:Yes)、コントローラ100は、連続下降操作スイッチ363の操作が継続しているか否かを判定する(ステップS430)。
連続下降操作スイッチ363の操作が継続していると判定すると(ステップS430:Yes)、コントローラ100は処理をステップS440に移し、電動モータ110を作動させて切替アーム120を回動して切替バルブ130を切替え、昇降リンク機構3を下降させ(ステップS440)、その後、本制御処理を終了する。
また、ステップS420において、回動センサ140が検出した値が昇降停止(中立)モードまたは上昇モードと見做せない場合(ステップS420:No)、あるいはステップS430において、連続下降操作スイッチ363の操作が継続していないと判定した場合(ステップS430:No)、コントローラ100は処理をステップS450に移す。
ステップS450において、コントローラ100は、連続下降操作スイッチ363の操作が中断したか否かを判定する。操作が中断するまで待機する一方(ステップS450:
No)、中断されたと判定した場合(ステップS450:Yes)、コントローラ100は、電動モータ110を作動して、昇降停止(中立)モードと見做せる位置まで切替アーム120を回動させ、昇降リンク機構3の下降を停止させ(ステップS460)、その後、本制御処理を終了する。
このように、本実施形態によれば、苗植付部4の下降位置を細かく調整することができるため、苗の植付作業の精度や能率が向上する。
ところで、本実施形態に係る苗移植機では、昇降リンク機構3の回動位置が、昇降リンク機構3が上昇状態であると見做せる角度よりも手前で昇降リンク機構3の上昇回動を停止させるようにしている。
すなわち、コントローラ100は、昇降リンク機構3の回動位置を検出するリンク回動センサ31が、昇降リンク機構3が上昇状態であると見做せる角度から、所定角度(例えば5°〜10°)だけ小さい角度を検出した場合、電動モータ110により昇降リンク機構3の昇降動作が昇降停止(中立)モードとなる角度に切替アーム120を回動させ、昇降リンク機構3の上昇回動を停止させるようにしている。
このように、本実施形態に係る苗移植機では、昇降リンク機構3を、上昇位置よりも低い位置で電動モータ110が作動して昇降シリンダ25を停止させることができる。したがって、電動モータ110が作動してから昇降シリンダ25が停止するまでの間は昇降リンク機構3を上方へ回動させることができるため、昇降リンク機構3や昇降シリンダ25に無用な負荷が加わることを防止できる。
次に、本実施形態に係る苗移植機におけるその他の構成について説明する。図10は、ミッションケース13におけるデフロックアーム460の抜け止めボルトの配置を示す説明図である。図10に示すように、ミッションケース13には、左右の前輪電動軸440に適切な回転差をつけてトルクを配分するデフ機構400がデフクラッチ410を介して設けられる。そして、デフクラッチ410を入り切りする入切ピン470に連結されたデフロックアーム460が取付けられている。入切ピン470は、図示するように、オイルシール430を介して取り付けられるとともに、抜け止めボルト420が設けられている。なお、図10中、符号450はサイドブレーキサイドクラッチ480を介して設けられた後輪電動軸を示す。
かかる構成において、従来、デフロックアーム460の抜け止めボルト420を、オイルシール430よりもケース中央側に設けていたが、本実施形態では、抜け止めボルト420をオイルシール430よりも外側に設けている。
すなわち、従来ではミッションケース13を分解する度に、オイル漏れを防止するためにシール付きの抜け止めボルトを新品に交換する必要があったが、上述の図10に示すような構成としたことにより、抜け止めボルト420の再利用が可能となり、交換する必要がなくなる。しかも、抜け止めボルト420は、オイルシール430の外側に配置されるためシール機能を付与する必要がなくなり、部品のコストダウンを図ることができる。
図11は、植付クラッチ27の説明図、図12は、植付クラッチピンを示す説明図である。図11に示すように、ミッションケース13に隣接して、当該ミッションケース13から入力される外部取出動力を苗植付部4に伝達する植付伝動軸510が植付クラッチ27を介して設けられている。
植付クラッチ27は、植付クラッチピン520と、クラッチ爪530とスプリング540とを備えている。クラッチ爪530は植付出力軸550の外周に装着され、スプリング540により植付出力軸550を植付伝動軸510とは反対側に付勢している。そして、植付クラッチピン520が押圧されるとクラッチ爪530がクラッチ爪530の外周に形成された溝部に落ち込み、それにより植付出力軸550をスライドさせクラッチが切れるように構成される。なお、本実施形態に係る植付クラッチピン520の直径φは10mmとしている。
かかる構成において、従来、図12(b)に示すように、植付クラッチピン520の先端に形成された面取り部のテーパ角θ2が45°となっていた。そのため、例えば、低速回転時に植付クラッチ27を切った場合、クラッチ停止位置に植付クラッチピン520が溝部に落ち込み難くなることがあった。また、高速回転時には、植付クラッチピン520がはねられてやはり溝部に落ち込み難くなり、クラッチが切れ難くなるという問題があった。
そこで、本実施形態では、図12(a)に示すように、植付クラッチピン520の先端に形成された面取り部のテーパ角θ1を30°としている。このように、テーパ角を変更することで、植付クラッチピン520を低速時でも高速時でも溝部に落ち込み易くし、植付クラッチ27の動作をより安定させている。
次に、バッテリ600の配置について説明する。図13は、バッテリ600の配置を示す説明図である。苗移植機では、バッテリ600を載置するバッテリ受620に連結したバッテリステー610を、走行車体2の前側に設けられた予備苗載せ台52を支持する苗枠支柱51の中途に取付けている。
従来、図13(b)に示すように、バッテリステー610をサイドマーカ19の支持杆190に近接して設けていたため、バッテリ600を含むその配置構造が、操縦座席41からのサイドマーカ19に対する視界を妨げる要因になっていた。
そこで、本実施形態では、図13(a)に示すように、バッテリステー610を、サイドマーカ19の支持杆190よりも所定距離hだけ上方に位置するように取付け、バッテリー600とサイドマーカ19の支持杆190との間に空間を形成するようにした。かかる構成としたことにより、操縦座席41(図1を参照)からのサイドマーカ19に対する視認性が著しく向上した。
次に、苗移植機の油圧回路について説明する。図14Aは、苗移植機の油圧回路の一例を示す説明図、図14Bは、苗移植機の油圧回路の比較例を示す説明図である。
図14Aおよび図14Bに示すように、油圧回路は、オイルタンク720、ギヤ式のオイルポンプ740、オイルフィルタ730を備えるとともに、オイルポンプ740にはパワーステアリング機構700、昇降シリンダ25、および無段変速装置(HST)14を接続している。
従来は、図14Bに示すように、オイルポンプ740の直下流側に分流弁710を設けており、分流弁710によりパワーステアリング機構700側と無段変速装置14とに流路を分岐させていた。そのため、無段変速装置14や昇降シリンダ25などにオイルが多く供給される状況が続くと、パワーステアリング機構700に対してオイルの供給流量が必要流量に対して少なくなる傾向があった。そうなるとハンドル35を軽快に操作することが難しい。
そこで、本実施形態では、図14Aに示すように、オイルポンプ740とパワーステアリング機構700とを直結し、パワーステアリング機構700の直下流側に分流弁710を配設している。すなわち、まずパワーステアリング機構700にオイルを供給し、その後、分流弁710によって切替バルブ130側と無段変速装置14側とに分岐させるようにしている。
かかる構成により、パワーステアリング機構700の必要流量を確実に確保することができ、ハンドル35の操作を常時円滑に行わせることができる。
(他の実施形態)
ここで、他の実施形態に係る苗移植機における油圧回路について説明する。図15は、他の実施形態に係る苗移植機の油圧回路の一例を示す説明図である。
図15において、符号690はオイルタンク、符号691はフィルタ、符号692はギヤ式のオイルポンプを示す。オイルポンプ692には、パワーステアリング機構630、コントロールバルブ640、油圧シリンダ660、および無段変速装置(HST)680が接続されている。コントロールバルブ640は、上述してきた実施形態における切替バルブ130に相当するものである。また、油圧シリンダ660は、上述してきた実施形態における昇降シリンダ25に相当するものである。また、符号650はアキュムレータであり、コントロールバルブ640と油圧シリンダ660との間に設けられる。
上記構成において、重量物である対地作業装置(例えば苗植付部4)を昇降させる油圧シリンダ660には大きな負荷がかかっているため、シリンダ内部でオイル漏れするおそれがある。オイル漏れが生じると、対地作業装置は上昇した位置にあっても自然降下してしまう。その場合、対地作業装置が苗植付装置であれば、植付開始の際には、苗植付装置が規定位置よりもさらに下方へ降下してしまうため、苗の植付深さが変動してしまう。
そこで、本実施形態では、コントロールバルブ640と油圧シリンダ660との間にオイル流量の可変絞り機能を有するニードルバルブ670を設けている。これにより、苗植付部4の自然降下が抑制され、苗植付作業時に植付深さのバラつきを抑えることが可能となる。
なお、コントロールバルブ640のポートには、図示しないアダプタが設けられており、その内部にはオリフィスが形成されている。本実施形態に係るニードルバルブ670は、流路の最大開口面積を、かかるオリフィスの断面積相当に設定している。そのため、アダプタにオリフィスを形成する必要がなくなり、アダプタのコストダウンを図ることができる。
また、ニードルバルブ640のハウジングは、他のバルブのハウジング素材と同じものを用いている。このように、素材を共用することで、型費などが不要となるため、コストダウンを図ることができる。
上述してきたように、本実施形態に係る作業車両である苗植付機は、左右の走行輪10,10,11,11を有する走行車体2と、走行車体2の後部に設けられ、対地作業装置である苗植付部4を昇降させる昇降リンク機構3と、昇降リンク機構3を昇降させる昇降シリンダ25と、苗植付部4を操作する操作具として、昇降シリンダ25を作動させる昇降操作スイッチ361と、苗植付部4を作業状態と非作業状態とに切り替える作業入切スイッチ362とを備える変速操作レバー36と、昇降操作スイッチ361または作業入切スイッチ362の操作に応じて苗植付部4の昇降および動作を制御する作業装置制御機構300とを備える。
そして、作業装置制御機構300は、昇降シリンダ25の動作方向をスプール131の移動により切り替える切替バルブ130と、回動して切替バルブ130のスプール131を移動させる切替アーム120と、切替アーム120を回動させる駆動部としての電動モータ110と、電動モータ110により回動した切替アーム120の回動量を検出する回動センサ140と、昇降操作スイッチ361または作業入切スイッチ362の操作に応じて電動モータ110の作動を制御し、少なくとも回動センサ140が検出する回動量が所定量になると電動モータ110の動作を停止する制御部であるコントローラ100とを有する。
したがって、苗植付部4を制御する機構には、電磁バルブを用いる場合に必要な高性能の制御装置などは不要であり、安価な構成でありながらもメンテナンス性を向上させることができる。また、例えば、複数の操作レバーなどを操作する必要が無く、操作性も向上する。
上述してきた各実施形態はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。各実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。
また、各構成や、形状、表示要素などのスペック(構造、種類、方向、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質など)は、適宜に変更して実施することができる。
2 走行車体
3 昇降リンク機構
4 苗植付部(対置作業装置)
15 メインフレーム
25 昇降シリンダ
36 変速操作レバー(操作具)
100 コントローラ(制御部)
110 電動モータ(駆動部)
120 切替アーム
121 連動アーム
122 回動アーム
130 切替バルブ
131 スプール
135 バルブロックレバー
140 回動センサ
200 切替ユニット
210 取付プレート
215 孔部
250 自動昇降アーム
260 スプリング
270 連繋ワイヤ
280 フロート感度調節レバー
361 昇降操作スイッチ(昇降操作部材)
362 作業入切スイッチ(作業入切部材)
363 連続下降操作スイッチ(連続下降操作部材)

Claims (3)

  1. 作業装置(4)を昇降させる昇降リンク機構(3)と、前記昇降リンク機構(3)に昇降動作させる昇降シリンダ(25)と、前記昇降シリンダ(25)を伸縮させる切替バルブ(130)を設けると共に、前記切替バルブ(130)を作動させる昇降操作部材(361)と、圃場面に接地するフロート(62)の回動に応じて前記切替バルブ(130)を切替可能な自動昇降アーム(250)とを設けた作業車両において、
    前記切替バルブ(130)と、前記昇降操作部材(361)の操作に連動して作動する駆動部材(110)と、前記駆動部材(110)の作動により前記切替バルブ(130)を作動させる切替アーム(120)と、前記切替アーム(120)の回動量を検出する回動センサ(140)と、前記フロート(62)の回動量を調節するフロート感度調節レバー(280)と、前記切替バルブ(130)をロック状態に切替えるバルブロックレバー(135)とを取付プレート(210)に装着して切替ユニット(200)を構成し、前記取付プレート(210)を走行車体(2)に着脱自在に設けるとともに、
    前記切替アーム(120)は、前記駆動部材(110)により回動される回動アーム(122)と、当該回動アーム(122)と連動して前記切替バルブ(130)を切替える連動アーム(121)とを備え、
    前記駆動部材(110)と前記回動センサ(140)と前記回動アーム(122)とを、前記取付プレート(210)の機体内側に設け、しかも、前記フロート感度調節レバー(280)と前記バルブロックレバー(135)とは、前記取付プレート(210)の厚さ方向に並設されていることを特徴とする作業車両。
  2. 前記作業装置(4)を作業状態と非作業状態とに切替える作業入切部材(362)と、
    前記作業入切部材(362)の操作と当該作業入切部材(362)の操作時における前記回動センサ(140)の検出値に基いて、前記作業装置(4)の昇降動作および作業動作を制御する制御部(100)と、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記制御部(100)は、
    前記作業入切部材(362)が操作されたときに、前記回動センサ(140)の検出値が、前記昇降リンク機構(3)が上昇モード、または昇降停止モードと見做せる値の場合、前記駆動部材(110)を作動して、前記昇降リンク機構(3)が下降モードとなるように前記切替バルブ(130)を切替え、
    前記作業入切部材(362)が操作されたときに、前記回動センサ(140)の検出値が、前記昇降リンク機構(3)が下降モードと見做せる値の場合、前記駆動部材(110)を作動して前記切替アーム(120)を回動させ、前記作業装置(4)を作業位置までさらに下降させるとともに、当該作業装置(4)を作業状態にし、さらに、前記作業入切部材(362)が操作されたときに、前記回動センサ(140)の検出値が、前記作業装置(4)が作業中と見做せる値の場合、前記駆動部材(110)を作動して前記切替アーム(120)を回動させ、前記昇降リンク機構(3)が下降モードとなるように前記切替バルブ(130)を切替えるとともに、前記作業装置(4)を非作業状態にすることを特徴とする請求項2に記載の作業車両。
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