JP6546554B2 - 蓄電システム - Google Patents

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Description

並列接続された複数の蓄電素子を備える蓄電システムに関する。
二次電池や電気二重層キャパシタなどの蓄電素子を備える蓄電システムにおいて、負荷に対する電力出力を増加させるために、蓄電素子を並列に接続する構成が知られている。ここで、並列に接続された複数の蓄電素子の内部抵抗が、劣化などを原因として、互いに異なった値となることが考えられる。この場合、各蓄電素子に流れる電流量Inは、蓄電システムの出力電圧をVout、各蓄電素子の開放端電圧をVop、各蓄電素子の内部抵抗をRinとすると、In=(Vout−Vop)/Rinとなる。
つまり、内部抵抗の逆比に応じて、各蓄電素子に流れる電流量が異なることになり、内部抵抗の小さな蓄電素子において、他の蓄電素子と比べて、大きな電流が流れることになる。このため、内部抵抗の小さな蓄電素子に流れる電流が許容上限値に達したり、他の蓄電素子より早く充電率(SOC: State of Charge)が下限値(例えば、0%)に達したりすることが考えられる。
そこで、蓄電素子が直列接続された直列蓄電素子群が並列接続された蓄電装置において、各直列蓄電素子群に対して、可変抵抗回路を直列接続することで、各直列蓄電素子群に流れる電流量を調整する構成が特許文献1に開示されている。
特許5342860号公報
ここで、上記特許文献1に開示の構成では、並列接続された蓄電素子(以下、本明細書では、「直列蓄電素子群」を「蓄電素子」に含むものとする)に対して、可変抵抗回路を直列接続し、その可変抵抗回路を用いて、蓄電素子に流れる電流量を常に調整する構成としている。つまり、可変抵抗回路において、常に電力消費が発生することとなる。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、充放電を行いながら、蓄電素子の各充電率を近づけることが可能な構成であって、さらに、可変抵抗回路における電力消費を低減することが可能な構成を提供することを主たる目的とする。
本構成は、並列接続された複数の蓄電素子(C1,C2)を備える蓄電システム(10)であって、前記蓄電素子にそれぞれ直列接続され、抵抗値が可変である可変抵抗回路(R1,R2)と、前記蓄電システムの放電時において、全ての前記蓄電素子の充電率が第1所定値以上である場合、全ての前記可変抵抗回路の抵抗値を最小に設定するとともに、前記複数の蓄電素子のいずれかの充電率が前記第1所定値未満である場合、前記蓄電素子の充電率が小さいほど、その蓄電素子に対し小さな放電電流が流れるように、前記可変抵抗回路の抵抗値をそれぞれ設定する放電制御と、前記蓄電システムの充電時において、全ての前記蓄電素子の充電率が第2所定値以下である場合、全ての前記可変抵抗回路の抵抗値を最小に設定するとともに、前記複数の蓄電素子のいずれかの充電率が前記第2所定値より大きい場合、前記蓄電素子の充電率が大きいほど、その蓄電素子に対し小さな充電電流が流れるように、前記可変抵抗回路の抵抗値をそれぞれ設定する充電制御と、のうち少なくとも一方の制御を実施する制御部(50)と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、蓄電システムの放電時において、複数の蓄電素子のいずれかの充電率が第1所定値未満である場合、蓄電素子に対し、充電率が小さいほど小さな放電電流が流れるように、可変抵抗回路の抵抗値が設定される。これにより、放電を行いながら、蓄電素子の充電率を近づけることが可能になる。また、全ての蓄電素子の充電率が第1所定値以上である場合、全ての可変抵抗回路が最低値に設定されるため、可変抵抗回路における電力消費を低減できる。
同様に、蓄電システムの充電時において、複数の蓄電素子のいずれかの充電率が第2所定値より大きい場合、蓄電素子に対し、充電率が大きいほど小さな充電電流が流れるように、可変抵抗回路の抵抗値が設定される。これにより、充電を行いながら、蓄電素子の充電率を近づけることが可能になる。また、全ての蓄電素子の充電率が第2所定値以下である場合、全ての可変抵抗回路が最低値に設定されるため、可変抵抗回路における電力消費を低減できる。
つまり、上記構成によれば、充放電を行いながら、蓄電素子の各充電率を近づけることが可能であるとともに、さらに、可変抵抗回路における電力消費を低減可能である。
第1実施形態の電気的構成図。 放電許容電力と充電許容電力を表す概念図。 放電許容電力の充電率依存性及び温度依存性を表す図。 充電許容電力の充電率依存性及び温度依存性を表す図。 第1実施形態の充電率算出処理を表す図。 第1実施形態の可変抵抗回路の抵抗値設定処理を表す図。 第2実施形態の電気的構成図。 第2実施形態の充電率算出処理を表す図。
(第1実施形態)
図1に本実施形態の蓄電システムの電気的構成を示す。蓄電システム10は、組電池11を備えている。蓄電システム10は、具体的には、電気自動車やハイブリッド自動車などの車両に搭載され、車両に搭載されているモータなどの負荷100に対して組電池11から電力供給を実施する。また、蓄電システム10は、電源101から電力供給をされることで、組電池11に対する充電を実施する。なお、電源101は、具体的には、車両外部の商用電源や、車両に搭載されている発電機などである。
組電池11は、複数の電池セルC11〜C18が直列接続された電池群C1と、複数の電池セルC21〜C28が直列接続された電池群C2とを備え、電池群C1と電池群C2とは並列接続されている。電池群C1,C2には、電池群C1,C2をそれぞれ冷却する冷却装置21,22が設けられている。冷却装置21,22は、具体的には、冷却ファンである。本実施形態では、電池群C1,C2が「蓄電素子」に相当する。また、電池セルC11〜C18,C21〜C28は、それぞれリチウムイオン二次電池である。
本実施形態では、電池群C1,C2には、それぞれ可変抵抗回路R1,R2が直列接続された上で、並列接続されている。可変抵抗回路R1,R2は、直列接続された複数の抵抗素子R11〜R15,R21〜R25と、その抵抗素子R11〜R15,R21〜R25にそれぞれ並列接続されたスイッチSW11〜SW15,SW21〜SW25から構成されている。
スイッチSW11〜SW15,SW21〜SW25は、それぞれ半導体スイッチング素子であり、より具体的には、MOS−FETである。スイッチSW11〜SW15,SW21〜SW25がオン状態とされると、並列接続された抵抗素子R11〜R15,R21〜R25に流れる電流が、スイッチSW11〜SW15,SW21〜SW25にバイパスして流れ、可変抵抗回路R1,R2の抵抗値が変化する。スイッチSW11〜SW15が全てオン状態にされることで、可変抵抗回路R1の抵抗値は最小値(略0)となり、スイッチSW21〜SW25が全てオン状態にされることで、可変抵抗回路R2の抵抗値は最小値(略0)となる。
また、蓄電システム10は、組電池11に流れる充放電電流Iを検出する電流センサ31、蓄電システム10の出力電圧Vを検出する電圧センサ32、電池群C1,C2の温度をそれぞれ検出する温度センサ41,42を備えている。各センサ31,32,41,42の出力は、制御部50に入力されている。電流センサ31は、例えば、ホール素子である。電圧センサ32は、例えば、電圧値をアナログ値からデジタル値に変換するアナログデジタルコンバータである。温度センサ41,42は、例えば、感温抵抗である。
制御部50は、各センサ31,32,41,42による検出値に基づいて、スイッチSW11〜SW15,SW21〜SW25のオンオフ制御を行うことで可変抵抗回路R1,R2の抵抗値を設定し、電池群C1,C2に流れる充放電電流I1,I2の調整を行う。また、制御部50は、冷却装置21,22の制御を行う。以下、制御部50による制御について説明を行う。
制御部50は、蓄電システム10の放電時において、電池群C1,C2の充電率SOC1,SOC2の両方が所定値(第1所定値)以上である場合、可変抵抗回路R1,R2の抵抗値をそれぞれ最小(略0)に設定する。さらに、制御部50は、蓄電システム10の放電時において、電池群C1,C2の充電率SOC1,SOC2の両方が所定値(第1所定値)未満である場合、充電率が小さい電池群ほど、その電池群に対して小さな放電電流が流れるように、可変抵抗回路R1,R2の抵抗値をそれぞれ設定する。より具体的には、例えば、充電率SOC1が20%、充電率SOC2が10%である場合に、電池群C1に流れる電流I1と電池群C2に流れる電流I2との比がI1:I2=2:1となるように、可変抵抗回路R1,R2の抵抗値をそれぞれ設定する。これにより、放電時において、充電率SOC1,SOC2をともに0%とすることが可能になる。なお、充電率とは、電池群C1,C2それぞれの満充電容量に対する現在の容量の比率のことである。
また、蓄電システム10の充電時において、電池群C1,C2の充電率SOC1,SOC2の両方が所定値(第2所定値)以下である場合、可変抵抗回路R1,R2の抵抗値をそれぞれ最小(略0)に設定する。さらに、制御部50は、蓄電システム10の充電時において、電池群C1,C2の充電率SOC1,SOC2の両方が所定値(第2所定値)より大きい場合、充電率が大きい電池群ほど、その電池群に対し小さな充電電流が流れるように、前記可変抵抗回路R1,R2の抵抗値をそれぞれ設定する。より具体的には、例えば、充電率SOC1が80%、充電率SOC2が90%である場合に、電池群C1に流れる電流I1と電池群C2に流れる電流I2との比がI1:I2=2:1となるように、可変抵抗回路R1,R2の抵抗値をそれぞれ設定する。これにより、充電時において、充電率SOC1,SOC2をともに100%とすることが可能になる。
次に、図2〜4を用いて、各電池群C1,C2から放電することが許容される放電許容電力Wom1,Wom2、及び、各電池群C1,C2に対して充電することが許容される充電許容電力Wim1,Wim2について説明を行う。なお、電池群C1の放電許容電力Wom1及び充電許容電力Wim1の説明のみを行い、電池群C2の放電許容電力Wom2及び充電許容電力Wim2については、電池群C1の放電許容電力Wom1及び充電許容電力Wim1と同様であるため説明を省略する。
図2に電池群C1の端子間電圧CCV1と、充放電電流I1との関係を示す。充放電電流I1が0のとき、端子間電圧CCV1と開放端電圧OCV1とが一致する。
電池群C1から負荷100に対して放電が実施される場合、充放電電流I1が正の値になるとともに、端子間電圧CCV1において、電池群C1の内部抵抗Ri1と、充放電電流I1との積に相当する電圧分の電圧降下が生じる。ここで、充放電電流I1が所定値Th1に達すると、端子間電圧CCV1が、端子間電圧CCV1の下限値Vminとなる。ここで、下限値Vminは、具体的には、負荷100の動作下限電圧に基づいて設定されている値である。図2に示す領域(a)が、放電許容電力Wom1に相当し、Wom1=Vmin・Th1である。
ここで、電池群C1の内部抵抗Ri1は、充電率SOC1及び温度T1に応じて定まる値である。電池群C1の開放端電圧OCV1は、充電率SOC1に応じて定まる値である。所定値Th1は、内部抵抗Ri1と、開放端電圧OCV1と、下限値Vminとに応じて定まる値である(Th1=(OCV1−Vmin)/Ri1)。このため、放電許容電力Wom1は、充電率SOC1及び温度T1に応じて定まる値である。
図3に放電許容電力Wom1と、充電率SOC1及び温度T1との関係を表す図を示す。充電率SOC1の減少に応じて、開放端電圧OCV1が低下することで、放電許容電力Wom1は減少する。また、温度T1の低下に応じて、内部抵抗Ri1が増加することで、放電許容電力Wom1は減少する。
図2の説明に戻り、電池群C1から電源101から充電が実施される場合、充放電電流I1が負の値になるとともに、端子間電圧CCV1において、電池群C1の内部抵抗Ri1と、充放電電流I1との積に相当する電圧分の電圧上昇が生じる。ここで、充放電電流I1が所定値Th2に達すると、端子間電圧CCV1が、端子間電圧CCV1の上限値Vmaxとなる。ここで、上限値Vmaxは、具体的には、負荷100の動作上限電圧に基づいて設定されている値である。図2に示す領域(b)が、充電許容電力Wim1に相当し、Wim1=OCV1・Th2である。
放電許容電力Wom1と同様に、同充電許容電力Wim1は、充電率SOC1及び温度T1に応じて定まる値である。即ち、電池群C1の内部抵抗Ri1は、充電率SOC1及び温度T1に応じて定まる値である。電池群C1の開放端電圧OCV1は、充電率SOC1に応じて定まる値である。所定値Th2は、内部抵抗Ri1と、開放端電圧OCV1と、上限値Vmaxとに応じて定まる値である(Th2=(Vmax−OCV1)/Ri1)。
図4に充電許容電力Wim1と、充電率SOC1及び温度T1との関係を表す図を示す。充電率SOC1の増加に応じて、開放端電圧OCV1が上昇することで、充電許容電力Wim1は減少する。また、温度T1の低下に応じて、内部抵抗Ri1が増加することで、充電許容電力Wim1は減少する。
このように、制御部50は、放電許容電力Wom1と、充電率SOC1及び温度T1との関係を表すマップ(図3)を予め記憶し、そのマップと、充電率SOC1及び温度T1とに基づいて、放電許容電力Wom1を算出することができる。また、制御部50は、充電許容電力Wim1と、充電率SOC1及び温度T1との関係を表すマップ(図4)を予め記憶し、そのマップと、充電率SOC1及び温度T1とに基づいて、充電許容電力Wim1を算出することができる。なお、放電許容電力Wom1及び充電許容電力Wim1の算出時において、内部抵抗Ri1の値は用いなくてもよい。
以下、放電許容電力Wom1と、充電率SOC1及び温度T1との関係を表すマップの作成方法について説明する。充電率SOC1及び温度T1をそれぞれ所定の値に設定した上で、所定の放電実施時間Toにわたって一定電流を電池群C1に対して流したときに、下限値Vminに到達する電流値を取得する。その取得した電流値と下限値Vminとの積の値を放電許容電力Wom1として取得する。そして、充電率SOC1及び温度T1のそれぞれの値と、放電許容電力Wom1の値との対応を表すマップを作成する。
また、充電許容電力Wim1と、充電率SOC1及び温度T1との関係を表すマップ作成方法を説明する。所定の充電実施時間Tiにわたって一定電流を電池群C1に対して流したときに、上限値Vmaxに到達する電流値を取得する。その取得した電流値と、開放端電圧OCV1との積の値を充電許容電力Wim1として取得する。そして、充電率SOC1及び温度T1のそれぞれの値と、充電許容電力Wim1の値との対応を表すマップを作成する。
ここで、図3に示すように、放電許容電力Wom1は、放電による充電率SOC1の減少に伴い減少し、放電電力Wo1より小さくなることが懸念される。放電許容電力Wom1が放電電力Wo1より小さくなることで、負荷100に供給される電圧が下限電圧Vminより低くなり、負荷100の動作が不安定になるなどの問題が生じる。
また、図4に示すように、充電許容電力Wim1は、充電による充電率SOC1の増加に伴い減少し、充電電力Wi1より小さくなることが懸念される。充電許容電力Wim1が充電電力Wi1より小さくなることで、電池群C1の端子間電圧CCV1が上限電圧Vmaxより高くなり、負荷100の動作が不安定になるなどの問題が生じる。
そこで、本実施形態では、電池群C1,C2の少なくとも一方で、放電許容電力Wom1,Wom2が、その電池群C1,C2から放電されている放電電力Wo1,Wo2を下回る場合に、充電率SOC1,SOC2が所定値(第1所定値)未満であると判定し、電流調整制御を実施する構成とした。また、電池群C1,C2の少なくとも一方において、充電許容電力Wim1,Wim2が、その電池群C1,C2から充電されている充電電力Wi1,Wi2を下回る場合に、充電率SOC1,SOC2が所定値(第2所定値)より大きいと判定し、電流調整制御を実施する構成とした。
図5に、電池群C1,C2の充電率SOC1,SOC2の算出処理を表すフローチャートを示す。当該処理は、所定周期毎に制御部50によって実施される。
ステップS01において、蓄電システム10が充放電中であるか否かを判定する。蓄電システム10が充放電中でない場合(S01:NO)、ステップS02において、電圧センサ32よる出力電圧Vの検出値を、各電池群C1,C2の開放端電圧OCV1,OCV2として取得するのに適した状況であるか否かを判定する。ここで、各電池群C1,C2の開放端電圧として取得するのに適した状況とは、具体的には、電池群C1の開放端電圧OCV1と電池群C2の開放端電圧OCV2との差が略0であり、電池群C1,C2間で電流が流れておらず、かつ、電池群C1,C2の分極が緩和されている状況のことである。
電池群C1,C2の開放端電圧OCV1,OCV2を取得するのに適した状況である場合(S02:YES)、ステップS03において、電圧センサ32よる出力電圧Vの検出値を、各電池群C1,C2の開放端電圧OCV1,OCV2として取得し、ステップS04において、その取得した開放端電圧OCV1,OCV2と、開放端電圧と充電率との対応を表すマップとに基づいて、電池群C1,C2の充電率SOC1,SOC2を算出し、処理を終了する。また、電池群C1,C2の開放端電圧OCV1,OCV2を取得するのに適しない状況である場合(S02:NO)、処理を終了する。
蓄電システム10が充放電中である場合(S01:YES)、ステップS05において、各電池群C1,C2の充電率SOC1,SOC2の前回値を取得する。ステップS06において、各電池群C1,C2の温度T1,T2の検出値を取得する。ステップS07において、電流センサ31による組電池11の充放電電流Iの検出値と、電圧センサ32による出力電圧Vの検出値を取得する。ステップS08において、各電池群C1,C2の充電率SOC1,SOC2と、充電率と開放端電圧との対応を表すマップとに基づいて、各電池群C1,C2の開放端電圧OCV1,OCV2を算出する。
ステップS09において、各電池群C1,C2の充電率SOC1,SOC2と、各電池群C1,C2の温度T1,T2と、充電率及び温度と内部抵抗との対応を表すマップと、に基づいて、各電池群C1,C2の内部抵抗Ri1,Ri2を算出する。さらに、各電池群C1,C2の容量維持率に基づいて、各電池群C1,C2の内部抵抗Ri1,Ri2を算出する。ここで、容量維持率とは、満充電容量の初期値に対する満充電容量の現在値との比率を表す値であり、各電池群C1,C2(電池セルC11〜C18,C21〜C28)の劣化を表す値である。具体的には、各電池群C1,C2の容量維持率に基づいて、充電率及び温度と内部抵抗との対応を表すマップを切り替える。
ステップS10において、各電池群C1,C2の開放端電圧OCV1,OCV2、組電池11の充放電電流I、及び、各電池群C1,C2の内部抵抗Ri1,Ri2に基づいて、各電池群C1,C2に流れる充放電電流I1,I2を算出する。ステップS11において、各電池群C1,C2の充電率SOC1,SOC2の前回値に対し、充放電電流I1,I2から算出される充電率の変化量ΔSOC1,ΔSOC2を加算することで、充電率の現在値を算出し、処理を終了する。
ここで、ステップS10における各電池群C1,C2に流れる充放電電流I1,I2を算出する方法について詳述する。充放電電流I1,I2は、
I=I1+I2
という関係を有する。さらに、電池群C1と可変抵抗回路R1との直列接続体の端子間電圧V1と、電池群C2と可変抵抗回路R2との直列接続体の端子間電圧V2とは、
V1=OCV1−I1・(Ri1+R1)
V2=OCV2−I2・(Ri2+R2)
という関係を有する。ここで、V1=V2=Vであるため、R1=R2=0とすると、充放電電流I1,I2は、
I1=(OCV1−OCV2+I・Ri1)/(Ri1+Ri2)
I2=I−I1
として算出することができる。
また、ステップS11において、充電率の変化量ΔSOC1,ΔSOC2は、
ΔSOC1=∫I1・dt/Af1
ΔSOC2=∫I2・dt/Af2
として算出することができる。ここで、Af1,Af2は、各電池群C1,C2の満充電容量である。
図6に、蓄電システム10の出力調整処理を表すフローチャートを示す。当該処理は、所定周期毎に制御部50によって実施される。ここで、出力調整処理が実施される周期である所定周期は、前述した放電許容電力Wom1,Wom2の取得に用いる放電実施時間Toより短い周期にされている。これにより、放電電力Wo1,Wo2が放電許容電力Wom1,Wom2を一時的に上回ることを抑制できる。同様に、出力調整処理が実施される周期である所定周期は、前述した充電許容電力Wim1,Wim2の取得に用いる充電実施時間Tiより短い周期にされている。これにより、充電電力Wi1,Wi2が充電許容電力Wim1,Wim2を一時的に上回ることを抑制できる。
ステップS21において、各電池群C1,C2の充電率SOC1,SOC2を取得する。ステップS22において、各電池群C1,C2の温度T1,T2を取得する。ステップS23において、充放電電流Iの正負に基づいて、組電池11が放電中であるか否かを判定する。
組電池11が放電中である場合(S23:YES)、ステップS24において、各電池群C1,C2の充電率SOC1,SOC2及び各電池群C1,C2の温度T1,T2と、充電率SOC1,SOC2及び温度T1,T2と各電池群C1,C2の放電許容電力Wom1,Wom2との関係を表すマップと、に基づいて、各電池群C1,C2の放電許容電力Wom1,Wom2を算出する。
ステップS25において、各電池群C1,C2に流れる充放電電流I1,I2を取得する。ステップS26において、各電池群C1,C2の端子間電圧CCV1,CCV2を算出する。ステップS27において、充放電電流I1,I2と、端子間電圧CCV1,CCV2との積を、各電池群C1,C2から現在放電されている放電電力Wo1,Wo2として算出する。
ステップS28において、放電電力Wo1,Wo2と、放電許容電力Wom1,Wom2との比較を行う。放電許容電力Wom1,Wom2が、それぞれ放電電力Wo1,Wo2以上の場合(S28:NO)、ステップS29において、可変抵抗回路R1,R2の抵抗値をともに0に設定し、処理を終了する。
放電許容電力Wom1,Wom2の少なくとも一方が、放電電力Wo1,Wo2未満の場合(S28:YES)、ステップS30において、各電池群C1,C2に流すのに適した電流の目標値I1*,I2*を設定する。具体的には、目標値I1*と目標値I2*との比が、充電率SOC1と充電率SOC2との比となるように、目標値I1*,I2*を設定する。具体的には、目標値I1*,I2*を
I1*=I・SOC1/(SOC1+SOC2)
I2*=I・SOC2/(SOC1+SOC2)
として設定する。
ステップS31において、可変抵抗回路R1,R2の値を設定する。電池群C1,C2に流れる電流I1,I2は、OCV1=OCV2とみなすと、
I1:I2=Ri2+R2:Ri1+R1
という関係を有する。また、目標値I1*,I2*は、
I1*:I2*=SOC1:SOC2
という関係を有する。
このため、
Ri1+R1:Ri2+R2=SOC2:SOC1
という関係が成立するように可変抵抗回路R1,R2の抵抗値R1,R2を設定するとよい。具体的には、R1及びR2のうち一方を0としつつ、他方が正の値となるように、
R1=0,R2=Ri1・SOC1/SOC2−Ri2(>0)
または、
R1=Ri2・SOC2/SOC1−Ri1(>0),R2=0
と設定する。
ステップS31の後、ステップS32において、冷却装置21,22の制御を実施する。具体的には、電池群C1,C2のうち充電率の小さい(充放電電流の目標値I1*,I2*の小さい)方の電池群の温度が、充電率の大きい方の電池群に比べて低くなるように冷却装置21,22を制御する。ステップS32の後、処理を終了する。
ステップS23において、組電池11が放電中でない判定された場合(S23:NO)、ステップS33において、組電池11が充電中であるか否かを判定する。組電池11が充電中でない場合(S33:NO)、処理を終了する。組電池11が充電中である場合(S33:YES)、ステップS34において、各電池群C1,C2の充電率SOC1,SOC2及び各電池群C1,C2の温度T1,T2と、充電率SOC1,SOC2及び温度T1,T2と各電池群C1,C2の充電許容電力Wim1,Wim2との関係を表すマップと、に基づいて、各電池群C1,C2の充電許容電力Wim1,Wim2を算出する。
ステップS35において、各電池群C1,C2に流れる充放電電流I1,I2を取得する。ステップS36において、各電池群C1,C2の端子間電圧CCV1,CCV2を算出する。ステップS37において、充放電電流I1,I2と、端子間電圧CCV1,CCV2との積を、各電池群C1,C2から現在放電されている充電電力Wi1,Wi2として算出する。
ステップS38において、充電電力Wi1,Wi2と、充電許容電力Wim1,Wim2との比較を行う。充電許容電力Wim1,Wim2が、それぞれ充電電力Wi1,Wi2以上の場合(S38:NO)、ステップS39において、可変抵抗回路R1,R2の値をともに0に設定し、処理を終了する。
充電許容電力Wim1,Wim2の少なくとも一方が、充電電力Wi1,Wi2未満の場合(S38:YES)、ステップS40において、各電池群C1,C2に流すのに適した電流の目標値I1*,I2*を設定する。具体的には、目標値I1*と目標値I2*との比が、「100−SOC1」と「100−SOC2」との比となるように、目標値I1*,I2*を設定する。具体的には、目標値I1*,I2*を
I1*=I・(100−SOC1)/(200−SOC1−SOC2)
I2*=I・(100−SOC2)/(200−SOC1−SOC2)
として設定する。なお、上記式において、SOC1,SOC2は百分率として表している。
ステップS41において、可変抵抗回路R1,R2の値を設定する。電池群C1,C2に流れる電流I1,I2は、OCV1=OCV2とみなすと、
I1:I2=Ri2+R2:Ri1+R1
という関係を有する。また、目標値I1*,I2*は、
I1*:I2*=100−SOC1:100−SOC2
という関係を有する。このため、
Ri1+R1:Ri2+R2=100−SOC2:100−SOC1
という関係が成立するように可変抵抗回路R1,R2の抵抗値R1,R2を設定するとよい。具体的には、R1及びR2のうち一方を0としつつ、他方が正の値となるように、
R1=0,R2=Ri1・(100−SOC1)/(100−SOC2)−Ri2(>0)
または、
R1=Ri2・(100−SOC2)/(100−SOC1)−Ri1(>0),R2=0
と設定する。
ステップS41の後、ステップS42において、冷却装置21,22の制御を実施する。具体的には、電池群C1,C2のうち充電率の大きい(充放電電流の目標値I1*,I2*の小さい)方の電池群の温度が、充電率の小さい方の電池群に比べて低くなるように冷却装置21,22を制御する。ステップS42の後、処理を終了する。
以下、本実施形態の効果について述べる。
上記構成によれば、蓄電システム10の放電時において、複数の電池群C1,C2のいずれかの充電率SOC1,SOC2が所定値未満である場合、電池群C1,C2に対し、充電率が大きいほど大きな放電電流が流れるように、可変抵抗回路R1,R2の抵抗値が設定される。これにより、放電を行いながら、電池群C1,C2の充電率SOC1,SOC2を互いに近づけることが可能になる。また、全ての電池群C1,C2の充電率SOC1,SOC2が所定値以上である場合、全ての可変抵抗回路R1,R2の抵抗値が最低値(略0)に設定されるため、可変抵抗回路R1,R2における電力消費を低減できる。
同様に、蓄電システム10の充電時において、複数の電池群C1,C2のいずれかの充電率SOC1,SOC2が所定値より大きい場合、電池群C1,C2に対し、充電率SOC1,SOC2が大きいほど小さな充電電流が流れるように、可変抵抗回路R1,R2の抵抗値が設定される。これにより、充電を行いながら、電池群C1,C2の充電率SOC1,SOC2を互いに近づけることが可能になる。また、全ての電池群C1,C2の充電率が所定値以下である場合、全ての可変抵抗回路R1,R2の抵抗値が最低値(略0)に設定されるため、可変抵抗回路R1,R2における電力消費を低減できる。
つまり、上記構成によれば、充放電を行いながら、電池群C1,C2の充電率SOC1,SOC2を互いに近づけることが可能であるとともに、さらに、可変抵抗回路R1,R2における電力消費を低減可能である。
具体的には、特許文献1(特許5342860号公報)に記載の構成と比べて、放電時において、組電池11の温度が10℃程度の領域で、電力効率が0.1%向上し、組電池11の温度が0℃程度の領域で、電力効率が1.3%向上するという結果を得た。組電池11の温度が0℃程度の低温領域では、電池群C1,C2の内部抵抗Ri1,Ri2の値が大きくなり、その大きさにあわせて可変抵抗回路R1,R2の抵抗値を大きくする必要がある。このため、低温領域において、本実施形態の構成は、可変抵抗回路R1,R2による電力調整を常時実施する構成と比べて、顕著に電力効率が向上する。
本実施形態の構成では、充電率及び電池群C1,C2の内部抵抗Ri1,Ri2に基づいて、可変抵抗回路R1,R2の抵抗値を設定する。これにより、放電時において、充電率SOC1,SOC2を同時に所定値(例えば、0%)にすることが可能になる。また、充電時において、充電率SOC1,SOC2を同時に所定値(例えば、100%)にすることが可能になる。
電池群C1,C2が劣化する場合、容量維持率が低下するとともに、内部抵抗Ri1,Ri2が増加する。ここで、容量維持率の低下と内部抵抗Ri1,Ri2の増加とは相関を有する。そこで、本実施形態では、容量維持率に基づいて、内部抵抗Ri1,Ri2を算出する構成とした。
放電時において、電池群C1,C2の少なくとも一方で、放電許容電力Wom1,Wom2が、その電池群C1,C2から放電されている放電電力Wo1,Wo2を下回る場合に、充電率SOC1,SOC2が所定値未満であると判定し、電流調整制御を実施する構成とした。本構成により、放電電力Wo1,Wo2が、放電許容電力Wom1,Wom2を越えることを抑制することが可能になる。これにより、蓄電システム10の出力電圧Vが、下限電圧Vminを越えて低下することを抑制し、負荷100の動作が不安定になることを抑制できる。
また、充電時において、電池群C1,C2の少なくとも一方において、充電許容電力Wim1,Wim2が、その電池群C1,C2から放電されている充電電力Wi1,Wi2を下回る場合に、充電率SOC1,SOC2が所定値より大きいと判定し、電流調整制御を実施する構成とした。本構成により、充電電力Wi1,Wi2が、充電許容電力Wim1,Wim2を越えることを抑制することが可能になる。これにより、蓄電システム10の出力電圧Vが、上限電圧Vmaxを越えて上昇することを抑制し、負荷100の動作が不安定になることを抑制できる。
二次電池は、温度が低いほど、内部抵抗が増加するという特性を有する。そこで、放電時において、充電率の小さい電池群C1,C2ほど、その電池群C1,C2の温度が低くなるように、冷却装置21,22による冷却を実施する。これにより、温度上昇に伴う電池群C1,C2の劣化の抑制が可能になるとともに、可変抵抗回路R1,R2における電力消費を低減することが可能になる。
同様に、充電時において、充電率の小さい電池群C1,C2ほど、その電池群C1,C2の温度が低くなるように、冷却装置21,22による冷却を実施する。これにより、温度上昇に伴う電池群C1,C2の劣化の抑制が可能になるとともに、可変抵抗回路R1,R2における電力消費を低減することが可能になる。
(第2実施形態)
図7に第2実施形態における電気的構成を示す。図1に示す第1実施形態における電気的構成と同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
第2実施形態の構成では、組電池11に流れる充放電電流Iを検出する電流センサ31に代えて、電池群C1,C2に流れる充放電電流I1,I2をそれぞれ検出する電流センサ31a,31bを設けている。
図8に、電池群C1,C2の充電率の算出処理を表すフローチャートを示す。当該処理は、所定周期毎に制御部50によって実施される。図5に示す第1実施形態と同一の処理については同一の符号を付し、説明を省略する。
蓄電システム10が充放電中である場合(S01:YES)、ステップS05において、各電池群C1,C2の充電率SOC1,SOC2の前回値を取得する。ステップS12において、電流センサ31a,31bから充放電電流I1,I2の検出値を取得する。その後、ステップS11において、各電池群C1,C2の充電率SOC1,SOC2の前回値に対し、充放電電流I1,I2から算出される充電率の変化量ΔSOC1,ΔSOC2を加算することで、充電率の現在値を算出し、処理を終了する。
第2実施形態の構成によれば、第1実施形態の構成と比較して、簡易な構成で、精度よく各電池群C1,C2の充電率SOC1,SOC2を算出することができる。なお、第1実施形態の構成は、第2実施形態の構成と比較して、電流センサを用いる数を低減できるため、蓄電システム10の体格が増加することを抑制し、また、製造コストを低減させることが可能となる。
(第3実施形態)
第1実施形態の図6に示すフローチャートのステップS31において、電池群C1,C2の開放端電圧OCV1,OCV2が等しいとみなして、可変抵抗回路R1,R2の抵抗値R1,R2を設定する構成とした。これを変更してもよい。
例えば、放電時において、SOC1>SOC2であり、可変抵抗回路R1の抵抗値R1を0に設定する状況下では、
OCV1−I1・Ri1=OCV2−I2(Ri2+R2)…(1)
という関係を有する。ここで、
I=I1+I2
であるため、式(1)は、
OCV1−I1・Ri1=OCV2−(I−I1)(Ri2+R2)
と変形できる。さらに、
−(Ri1+Ri2+R2)I1=OCV2−I(Ri2+R2)−OCV1
と変形できるため、充放電電流I1は、
I1=(OCV1−OCV2+I(Ri2+R2))/(Ri1+Ri2+R2)
と表すことができる。さらに、充放電電流I2は、
I2=I−I1
=(−OCV1+OCV2+I・Ri1)/(Ri1+Ri2+R2)
と表すことができる。
また、充放電電流I1,I2の目標値I1*,I2*は、
I1*:I2*=SOC1:SOC2
という関係を有する。このため、充放電電流I1,I2を目標値I1*,I2*とするには、
SOC1・I2=SOC2・I1…(2)
を満たすように可変抵抗回路R2の抵抗値R2を設定するとよい。即ち、式(2)に上記I1,I2を代入すると、
SOC1・(−OCV1+OCV2+I・Ri1)/(Ri1+Ri2+R2)=SOC2・(OCV1−OCV2+I(Ri2+R2))/(Ri1+Ri2+R2)
となり、さらに変形して、
SOC1・(−OCV1+OCV2+I・Ri1)=SOC2・(OCV1−OCV2+I(Ri2+R2))
となり、さらに変形して、
(OCV1−OCV2+I(Ri2+R2))=(SOC1/SOC2)・(−OCV1+OCV2+I・Ri1)
となり、さらに変形して、
(Ri2+R2)=1/I((SOC1/SOC2)・(−OCV1+OCV2+I・Ri1)−(OCV1−OCV2))
となる。
よって、抵抗値R2を、
R2=1/I((SOC1/SOC2)・(−OCV1+OCV2+I・Ri1)−(OCV1−OCV2)−Ri2
と設定することで、電池群C1,C2の開放端電圧OCV1,OCV2が互いに大きく異なる場合であっても、電池群C1,C2の充電率SOC1,SOC2をともに0%になるまで放電を行うことが可能になる。
(他の実施形態)
・上記実施形態では、組電池11が備える電池群の数を「2」としているが、これを変更し、電池群の数を2以上の任意の自然数としてもよい。また、電池群C1,C2がそれぞれ備える電池セルの数を「8」としているが、電池群がそれぞれ備える電池セルの数を任意の自然数に変更してもよい。また、可変抵抗回路R1,R2がそれぞれ備える抵抗素子及びスイッチの数を「5」としているが、可変抵抗回路R1,R2がそれぞれ備える抵抗素子及びスイッチの数を任意の自然数に変更してもよい。
・「蓄電素子」は、リチウムイオン二次電池に代えて、鉛二次電池やニッケル水素二次電池のような他の二次電池であってもよい。また、「蓄電素子」は、電池セルの直列接続体に代えて、単一の電池セルであってもよい。また、「蓄電素子」は電気二重層キャパシタであってもよい。
・冷却装置21,22を省略する構成としてもよい。また、冷却装置21として、冷却ファン(空冷装置)に代えて、水などの液体を冷媒として用いる水冷装置であってもよい。
・「放電制御」と「充電制御」とのいずれか一方のみを実施する構成としてもよい。
・負荷100の動作下限電圧(下限値Vmin)に基づいて、放電許容電力Wom1,Wom2を設定する構成としたが、これを変更してもよい。例えば、各電池群C1,C2に流れる電流I1,I2の最大値に基づいて、放電許容電力Wom1,Wom2を設定する構成とするとよい。同様に、負荷100の動作上限電圧(上限値Vmax)に基づいて、充電許容電力Wim1,Wim2を設定する構成としたが、これを変更してもよい。例えば、各電池群C1,C2に流れる電流I1,I2の最大値に基づいて、充電許容電力Wim1,Wim2を設定する構成とするとよい。
・上記実施形態では、電池群C1,C2の少なくとも一方で、放電許容電力Wom1,Wom2が、その電池群C1,C2から放電されている放電電力Wo1,Wo2を下回る場合に、充電率SOC1,SOC2が所定値未満であると判定し、電流調整制御を実施する構成とした。これを変更し、充電率SOC1,SOC2と所定値とを比較し、充電率SOC1,SOC2の少なくとも一方が、所定値未満である場合に、電流調整制御を実施する構成であってもよい。また、開放端電圧OCV1,OCV2と所定値とを比較し、開放端電圧OCV1,OCV2の少なくとも一方が、所定値未満である場合に、電流調整制御を実施する構成であってもよい。
また、上記実施形態では、電池群C1,C2の少なくとも一方で、充電許容電力Wim1,Wim2が、その電池群C1,C2に充電されている充電電力Wi1,Wi2を下回る場合に、充電率SOC1,SOC2が所定値より大きいと判定し、電流調整制御を実施する構成とした。これを変更し、充電率SOC1,SOC2と所定値とを比較し、充電率SOC1,SOC2の少なくとも一方が、所定値より大きい場合に、電流調整制御を実施する構成であってもよい。また、開放端電圧OCV1,OCV2と所定値とを比較し、開放端電圧OCV1,OCV2の少なくとも一方が、所定値より大きい場合に、電流調整制御を実施する構成であってもよい。
・上記実施形態では、電池群C1と可変抵抗回路R1との直列接続体、及び、電池群C2と可変抵抗回路R2との直列接続体の電圧(出力電圧)を電圧センサ32により検出し、その検出値に基づいて、電池群C1,C2それぞれの充電率SOC1,SOC2を算出する構成とした。これを変更し、各電池群C1,C2を構成する電池セルC11〜C15,C21〜C25の端子間電圧をそれぞれ検出する電圧センサを設ける構成としてもよい。さらに、各電圧センサの検出値に基づいて、各電池セルC11〜C15,C21〜C25それぞれの充電率を算出する構成とするとよい。このような構成とすることで、各電池群C1,C2を構成する電池セルC11〜C15,C21〜C25のそれぞれにおける過放電及び過充電を抑制することが可能になる。
・上記実施形態では、各電池群C1,C2の内部抵抗Ri1,Ri2について、充電時及び放電時において同一のマップを用いて算出する構成とした(図5:ステップS09)。これを変更し、充電時と放電時とで、異なるマップを用いて内部抵抗Ri1,Ri2を算出する構成としてもよい。充電時と放電時とで異なるマップを用いて内部抵抗Ri1,Ri2を算出することで、充電時においては、各電池群C1,C2のSOCをともに精度よく100%に近づけることが可能になり、放電時においては、各電池群C1,C2のSOCをともに精度よく0%に近づけることが可能になる。これにより、組電池11の使用可能な充電容量を増加させることが可能になる。
・放電許容電力Wom1及び充電許容電力Wim1について、図2に示すものから変更してもよい。例えば、電池群C1において放電を所定時間にわたって実施する場合、放電に伴って電池群C1の充電率SOC1が低下する。充電率SOC1の低下に伴って、開放端電圧OCV1が低下する。この開放端電圧OCV1の低下を考慮して放電許容電力Wom1を算出する構成としてもよい。同様に、電池群C1において充電を所定時間にわたって実施する場合、充電に伴って電池群C1の充電率SOC1が増加する。充電率SOC1の増加に伴って、開放端電圧OCV1が増加する。この開放端電圧OCV1の増加を考慮して充電許容電力Wim1を算出する構成としてもよい。
10…蓄電システム、50…制御部、C1,C2…電池群、R1,R2…可変抵抗回路。

Claims (9)

  1. 並列接続された複数の蓄電素子(C1,C2)を備える蓄電システム(10)であって、
    前記蓄電素子にそれぞれ直列接続され、抵抗値が可変である可変抵抗回路(R1,R2)と、
    前記蓄電システムの放電時において、全ての前記蓄電素子の充電率が第1所定値以上である場合、全ての前記可変抵抗回路の抵抗値を最小に設定するとともに、前記複数の蓄電素子のいずれかの充電率が前記第1所定値未満である場合、前記蓄電素子の充電率が小さいほど、その蓄電素子に対し小さな放電電流が流れるように、前記可変抵抗回路の抵抗値をそれぞれ設定する放電制御と、
    前記蓄電システムの充電時において、全ての前記蓄電素子の充電率が第2所定値以下である場合、全ての前記可変抵抗回路の抵抗値を最小に設定するとともに、前記複数の蓄電素子のいずれかの充電率が前記第2所定値より大きい場合、前記蓄電素子の充電率が大きいほど、その蓄電素子に対し小さな充電電流が流れるように、前記可変抵抗回路の抵抗値をそれぞれ設定する充電制御と、
    のうち少なくとも一方の制御を実施する制御部(50)と、を備えることを特徴とする蓄電システム。
  2. 前記可変抵抗回路は、1又は複数の抵抗素子(R11〜R15,R21〜R25)と、その抵抗素子とそれぞれ並列接続されているスイッチング素子(SW11〜SW15,SW21〜SW25)と、から構成されており、前記スイッチング素子が全てオン状態とされることで、前記可変抵抗回路の抵抗値が最小に設定されることを特徴とする請求項1に記載の蓄電システム。
  3. 前記制御部は、前記放電制御を実施するものであって、前記複数の蓄電素子のいずれかの充電率が前記第1所定値未満である場合、前記複数の蓄電素子の各充電率、及び、前記複数の蓄電素子の各内部抵抗に基づいて、前記可変抵抗回路の抵抗値を設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の蓄電システム。
  4. 前記制御部は、前記充電制御を実施するものであって、前記複数の蓄電素子のいずれかの充電率が前記第2所定値より大きい場合、前記複数の蓄電素子の各充電率、及び、前記複数の蓄電素子の各内部抵抗に基づいて、前記可変抵抗回路の抵抗値を設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の蓄電システム。
  5. 前記制御部は、各蓄電素子において、満充電容量の初期値に対する満充電容量の現在値との比率を表す値である容量維持率に基づいて、前記蓄電素子の内部抵抗を算出することを特徴とする請求項3又は4に記載の蓄電システム。
  6. 前記制御部は、前記放電制御を実施するものであって、
    前記複数の蓄電素子のいずれかにおいて、放電が許容される電力である放電許容電力が、その蓄電素子から放電されている放電電力を下回る場合に、前記複数の蓄電素子のいずれかの充電率が前記第1所定値未満であると判定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の蓄電システム。
  7. 前記制御部は、前記充電制御を実施するものであって、
    前記複数の蓄電素子のいずれかにおいて、充電が許容される電力である充電許容電力が、その蓄電素子に充電されている充電電力を下回る場合に、前記複数の蓄電素子のいずれかの充電率が前記第2所定値より大きいと判定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の蓄電システム。
  8. 前記蓄電システムは、前記複数の蓄電素子毎にその蓄電素子を冷却する冷却装置(21,22)を備え、
    前記蓄電素子は、二次電池であり、
    前記制御部は、前記放電制御を実施するものであって、前記複数の蓄電素子のいずれかの充電率が前記第1所定値より小さい場合、その蓄電素子の充電率が小さいほど、その蓄電素子の温度が低くなるように前記冷却装置による冷却を実施することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の蓄電システム。
  9. 前記蓄電システムは、前記複数の蓄電素子毎にその蓄電素子を冷却する冷却装置(21,22)を備え、
    前記蓄電素子は、二次電池であり、
    前記制御部は、前記充電制御を実施するものであって、前記複数の蓄電素子のいずれかの充電率が前記第2所定値より大きい場合、その蓄電素子の充電率が大きいほど、その蓄電素子の温度が低くなるように前記冷却装置による冷却を実施することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の蓄電システム。
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