JP6563760B2 - 光ctの温度特性改善方法 - Google Patents
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Description
この種の光CTにおいて、一般にファラデー素子のファラデー回転角は温度依存性を有するため、従来から、ファラデー素子の温度特性を改善する種々の方法が提案されている。
更に、特許文献3や非特許文献1には、信号処理装置において、ファラデー素子からの光を偏光分離素子により分離して得た二つの信号を異なるゲインにて増幅した後に、一方の出力を反転して他方と加算することにより、光CTの温度特性の傾きを変化させてその勾配を小さくするようにした温度特性改善方法(第4の従来技術)が記載されている。
従って、ファラデー回転角の温度係数ができるだけ小さいファラデー素子を用いたとしても、センサ用光ファイバの温度依存性(鉛ガラスファイバの場合:0.01[%/deg])がなくならない限り、光CTは、その使用温度範囲(−40〜+70[℃])において1.1[%]程度の温度依存性を有することになる。
更に、個々の光CTが有する温度特性のばらつきを、光CTの組立後に調整することも困難である。
偏/検光子及びファラデー素子を備え、前記センサ用光ファイバに入射して被測定電流によりファラデー回転を受けた反射光を偏波面が直交する第1の信号,第2の信号に分離する光学部と、を有するセンサヘッド、及び、
前記第1の信号,第2の信号が受光素子を介してそれぞれ入力され、前記受光素子の出力信号の交流成分と直流成分との比からそれぞれ算出した変調度に基づいて被測定電流の大きさを測定する信号処理装置、を備え、
反射型電流センサとして構成される光CTにおいて、
前記第1の信号,第2の信号に基づく変調度をそれぞれ正規化して電流成分に依存しない第1の変調度,第2の変調度を演算し、前記第1の変調度と第2の変調度との差分を算出して使用温度範囲における前記差分の温度特性を予め作成し、
前記温度特性を用いて、前記差分に対応する温度から前記センサヘッドの周囲温度を検出し、検出した前記周囲温度に対応する温度特性補正データを予め作成しておき、
前記信号処理装置により測定した被測定電流の大きさを前記温度特性補正データにより補正して被測定電流を温度補償するものである。
偏光子から前記センサ用光ファイバに入射して前記被測定電流によりファラデー回転を受けた透過光を、偏波面が直交する第1の信号,第2の信号に分離する検光子と、を有するセンサヘッド、及び、
前記第1の信号,第2の信号が受光素子を介してそれぞれ入力され、前記受光素子の出力信号の交流成分と直流成分との比からそれぞれ算出した変調度に基づいて前記被測定電流の大きさを測定する信号処理装置、
を備えた透過型電流センサが、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載した前記反射型電流センサと近接して配置される光CTにおいて、
前記反射型電流センサのセンサヘッドの周囲温度として検出された温度情報を、前記透過型電流センサのセンサヘッドの周囲温度としても用いるものである。
これにより、高精度な電流測定動作、保護動作を実現可能な光CTを提供することができる。
まず、図1は、本発明の第1実施形態に係る光CT(反射型電流センサ)の全体構成図であり、この光CTは、信号処理装置100とセンサヘッド20とから構成されている。
光学部21は、図2に示すように構成されており、偏/検光子21aと、レンズ21bと、ガーネット結晶等のファラデー回転子21d及び永久磁石21eからなるファラデー素子21cとを備え、ファラデー回転子21dの出射側に鉛ガラスファイバ等のセンサ用光ファイバ22が配置されている。なお、24は保護チューブである。
前述した光学部21において、伝送用光ファイバ13から偏/検光子21a、レンズ21bを介してファラデー素子21cに入射した光は、22.5度のファラデー回転を受けてセンサ用光ファイバ22に入射する。センサ用光ファイバ22への入射光は、被測定電流値Iが作る磁界によってファラデー回転を受け、ミラー23により反射して再びセンサ用光ファイバ22からファラデー素子21cに入射する。この入射光は、22.5度の追加のファラデー回転を受け、更に偏/検光子21aにより偏内面が互いに直交する二つの直線偏波成分に分離される。
図3において、第1の信号Sig1は、受光素子PD1により電流信号に変換され、I/V変換部41aにより電圧信号に変換される。この電圧信号は直流成分DC1に交流成分AC1が重畳されたものであるため、I/V変換部41aの出力をローパスフィルタ42aに通して直流成分DC1を抽出すると共に、減算部43aにおいて、I/V変換部41aの出力から直流成分DC1を減算することにより、交流成分AC1を抽出する。
同様にして、第2の信号Sig2についても、I/V変換部41b、ローパスフィルタ42b、及び減算部43aの作用により、直流成分DC2及び交流成分AC2が抽出される。
変調度演算手段61は、信号Sig1の交流成分AC1を直流成分DC1にて除算し、同様に信号Sig2の交流成分AC2を直流成分DC2にて除算することにより、各信号Sig1,Sig2の変調度(AC1/DC1),(AC2/DC2)を演算する。なお、各信号Sig1,Sig2の変調度は互いに逆相となっている。
これらの特性線P1,P2,P3は、予め求めておくことが可能であり、特性線P3を用いれば、センサヘッド20の周囲温度を推定することが可能である。
変調度の被測定電流成分をm・sin(ωt)とすると、その実効値相当値は(m/√2)になる。なお、m=m1−(−m2)=m1+m2とおく。この実効値相当値(m/√2)により信号Sig1,Sig2の変調度をそれぞれ除算して正規化すると、数式1,数式2を得る。
[数式1]
M1=m1・sin(ωt)/(m/√2)=√2・m1・sin(ωt)/m
[数式2]
M2=−m2・sin(ωt)/(m/√2)=−√2・m2・sin(ωt)/m
図8において、81,86〜88は加減算手段、82は実効値相当値演算手段、83,84は除算手段、85はメモリ、89はΔM特性をテーブル等により備えた温度変換手段である。メモリ85は、周囲温度が20[℃]の時の差分ΔMを0にする操作を行うために、M1(20),M2(20)の値を記憶しておくものであり、後続する加減算手段86,87によりM1,M2からM1(20),M2(20)をそれぞれ減算してその結果の差分を加減算手段88により求め、図7(c)のΔM特性を得る。
図9は、温度補正部65bの機能ブロック図である。図9において、第1の信号Sig1の変調度(AC1/DC1)であるm1・sin(ωt)=P1と、第2の信号Sig2の変調度(AC2/DC2)である−m2・sin(ωt)=P2とを加減算手段91に入力し、更に乗算手段92により1/2を乗算して平均値(P=(P1+P2)/2)を求める。この平均値Pは、メモリ93及び除算手段94に入力される。
ここで、図10(a)は、上記のP1,P2,Pを概念的に示した図である。
除算手段94では、乗算手段92から出力された平均値Pを平均値P(20)により除算して正規化することにより、基準温度における平均値P(20)に対する平均値Pの比、すなわちP/P(20)が演算される。この比P/P(20)は、温度特性補正データEmとしてメモリ95に記憶される。
図10(a)のP1,P2,Pはセンサヘッド20ごとに予め求めることができ、図10(b)の温度特性補正データEmも予め算出可能である。この温度特性補正データEmを図9のメモリ95に記憶させておけば、前述した温度計測部65aが図8により求めた周囲温度Tに対応する温度特性補正データEmを得ることができる。
この電流値Inは、図4の非直線性補正手段63において被測定電流に対する変調度の非直線性を補正した後、最終調整手段64により変換比の調整等を行い、導体を流れる電流Iの測定値として出力される。なお、非直線性補正手段63及び最終調整手段64は本発明に必須の構成要件ではなく、温度補正部65bによって電流値Inを得ることにより所期の目的を達成することができる。
これらの図から明らかなように、第1実施形態によれば、−40〜+80[℃]の範囲において、比誤差の変動範囲がほぼ−0.1[%]以下になっており、GIS等の電流値測定用の光CTとして十分な温度特性が得られている。
保護継電器等に使用されている保護用の透過型電流センサは、反射型電流センサのごとくファラデー素子を使用していないため、第1実施形態のようにセンサヘッドの周囲温度センサとしてファラデー素子を利用することができない。ここで、一般的に光CTでは、電流を高精度に測定するための測定用の反射型電流センサと、過電流保護等を行う保護用の透過型電流センサとが近接して設置されている。
従って、第1実施形態により測定用の反射型電流センサが検出した周囲温度情報を、保護用の透過型電流センサのセンサヘッドの周囲温度情報としても利用すれば、透過型電流センサによる被測定電流の温度補償を行うことができる。本発明の第2実施形態は、この点に着目したものである。
信号処理基板200Bでは、透過型電流センサによる電流検出データに対し、上記温度データを用いて第1実施形態と同様の動作により温度補償を行い、温度補正済みの電流データを生成する。そして、この電流データを通信基板300に伝送する。
これらの比較から明らかなように、第2実施形態によれば、−40〜+80[℃]の範囲において、比誤差の変動範囲がほぼ±0.2[%]以下に抑えられており、保護用の光CTとして十分な温度特性が得られている。
11:光源ユニット
12:光サーキュレータ
13,71,72:伝送用光ファイバ
20:センサヘッド
21:光学部
21a:偏/検光子
21b:レンズ
21c:ファラデー素子
21d:ファラデー回転子
21e:永久磁石
22:センサ用光ファイバ
23:ミラー
24:保護チューブ
40:アナログ信号処理部
41a,41b:I/V変換部
42a,42b:ローパスフィルタ
43a,43b:減算部
50:ADコンバータ
60:ディジタル信号処理部(FPGA:Field-Programmable Gate Array)
61:変調度演算手段
62:電流成分算出手段
63:非直線性補正手段
64:最終調整手段
65:温度計測・補正手段
65a:温度計測部
65b:温度補正部
81,86,87,88,91:加減算手段
82:実効値相当値演算手段
83,84,94:除算手段
85,93,95:メモリ
89:温度変換手段
92:乗算手段
96:除算手段
100:信号処理装置
200A,200B:信号処理基板
300:通信基板
400:同期I/F基板
PD1,PD2:受光素子
Claims (4)
- 被測定電流が流れる導体を周回するように配置され、かつ、端部にミラーを有するセンサ用光ファイバと、
偏/検光子及びファラデー素子を備え、前記センサ用光ファイバに入射して前記被測定電流によりファラデー回転を受けた反射光を偏波面が直交する第1の信号,第2の信号に分離する光学部と、を有するセンサヘッド、及び、
前記第1の信号,第2の信号が受光素子を介してそれぞれ入力され、前記受光素子の出力信号の交流成分と直流成分との比からそれぞれ算出した変調度に基づいて前記被測定電流の大きさを測定する信号処理装置、を備え、
反射型電流センサとして構成される光CTにおいて、
前記第1の信号,第2の信号に基づく変調度をそれぞれ正規化して電流成分に依存しない第1の変調度,第2の変調度を演算し、前記第1の変調度と第2の変調度との差分を算出して使用温度範囲における前記差分の温度特性を予め作成し、
前記温度特性を用いて、前記差分に対応する温度から前記センサヘッドの周囲温度を検出し、検出した前記周囲温度に対応する温度特性補正データを予め作成しておき、
前記信号処理装置により測定した前記被測定電流の大きさを前記温度特性補正データにより補正して前記被測定電流を温度補償することを特徴とする、光CTの温度特性改善方法。 - 請求項1に記載した光CTの温度特性改善方法において、
前記第1の信号,第2の信号に基づく変調度を、被測定電流の実効値相当値によりそれぞれ除算して正規化することを特徴とする、光CTの温度特性改善方法。 - 請求項1または請求項2に記載した光CTの温度特性改善方法において、
前記温度特性補正データは、前記第1の信号,第2の信号に基づく変調度の平均値を、前記第1の信号,第2の信号に基づく変調度の基準温度における平均値により正規化して求めたデータであることを特徴とする、光CTの温度特性改善方法。 - 被測定電流が流れる導体を周回するように配置されたセンサ用光ファイバと、
偏光子から前記センサ用光ファイバに入射して前記被測定電流によりファラデー回転を受けた透過光を、偏波面が直交する第1の信号,第2の信号に分離する検光子と、を有するセンサヘッド、及び、
前記第1の信号,第2の信号が受光素子を介してそれぞれ入力され、前記受光素子の出力信号の交流成分と直流成分との比からそれぞれ算出した変調度に基づいて前記被測定電流の大きさを測定する信号処理装置、
を備えた透過型電流センサが、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の前記反射型電流センサと近接して配置される光CTにおいて、
前記反射型電流センサのセンサヘッドの周囲温度として検出された温度情報を、前記透過型電流センサのセンサヘッドの周囲温度としても用いることを特徴とする、光CTの温度特性改善方法。
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