JP6590507B2 - 光ファイバ複合架空地線 - Google Patents
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Description
外径が10mm以上13mm以下である光ファイバ複合架空地線であって、
光ファイバ心線と、前記光ファイバ心線を収容する金属管と、を有する光ユニット部と、
前記光ユニット部の外周を覆うように複数の素線が撚り合わされて設けられる素線層と、を有し、
前記光ユニット部の外径は、5.0mm未満であり、
前記複数の素線のそれぞれの外径は、3.2mm超である光ファイバ複合架空地線が提供される。
まず、図6を用い、比較例として、従来のOPGWについて説明する。図6は、比較例に係る光ファイバ複合架空地線の軸方向と直交する断面図である。
(1)光ファイバ複合架空地線
本発明の一実施形態に係る光ファイバ複合架空地線について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る光ファイバ複合架空地線の軸方向と直交する断面図である。
図1に示すように、光ユニット部(OPユニット)200は、OPGW10の径方向の中心に設けられている。光ユニット部200は、光信号を伝送する光ファイバ心線100を収容するよう構成されている。具体的には、光ユニット部200は、例えば、金属管210を有している。金属管210の径方向の中心には、軸方向に沿って中空部(符号不図示)が設けられている。金属管210の中空部内には、複数の光ファイバ心線100が収容されている。
光ユニット部200の外側には、素線層300が設けられる。素線層300は、雷撃時の電流を大地に流すことで雷撃から電力線を保護するよう構成されている。さらに、素線層300は、架線時にOPGW10の張力を負担するテンションメンバとしての機能も有している。素線層300は、複数の素線310が撚り合わせられることにより構成されている。本実施形態では、素線310は、例えば、6本設けられている。
次に、本実施形態に係るOPGW10の製造方法について説明する。
まず、光ファイバ線引機を用い、光ファイバプリフォームを加熱炉で溶融し延伸することにより、光ファイバを形成する。次に、延伸した光ファイバの外周に紫外線硬化型のシリコーン樹脂を被覆して紫外線を照射することにより、ファイバ被覆層を形成する。このように形成された光ファイバ心線の中間体を金属製のボビンに巻取り、このボビンを恒温槽に投入し、熱処理を行う。以上により、光ファイバ心線100を形成する。
ステンレス管220とアルミニウム層230とを有し、外径が5.0mm未満の金属管210を予め用意しておく。金属管210の内部に、ジェリ240を充填しつつ、光ファイバ心線100を挿入する。これにより、光ユニット部200を形成する。
円形の開口を有する伸線ダイスを用い、伸線機により、鋼からなり鋼線320となる鋼線用線材を形成する。次に、熱間押出法により、鋼線320となる鋼線用線材に素線被覆層330となるアルミニウムを被覆して複合線材を形成する。次に、得られた複合線材を伸線機によって伸線することにより、外径が3.2mm超のAC線からなる素線310を形成する。
次に、光ユニット部200を中心に配置し、光ユニット部200の外周を覆うように、例えば6本の素線310を撚り合わせることにより、素線層300を形成する。
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
以下の表1に示すように、実施例および比較例のOPGWを製造した。なお、実施例のOPGWを、図1に示すような上記実施形態のOPGW10として製造した。一方、比較例OPGWを、図6に示すようなOPGW90(すなわち、従来の「OPGW60mm2」)として製造した。
上記した実施例および比較例のOPGWにおいて、以下のような評価を行った。
冬季雷正極性を模擬した直流アーク試験を行った。架線張力は、標準径間での常時張力想到の12.7kNとして、素線溶断特性を評価した。また、直流アーク試験の後に、実施例および比較例のOPGWの引張試験を行った。これにより、直流アーク試験時の電荷量に対する、直流アーク試験後のOPGWの引張荷重を比較評価した。さらに、直流アーク試験前後の光伝送損失を測定した。
(単位長さ当たりの)質量、弛度を測定した。また、光ユニット部および素線に対して、引張荷重、弾性係数、線膨張係数、クリープ、瞬時耐熱特性などを測定した。また、OPGWに対しても、引張荷重、弾性係数、線膨張係数、クリープを測定するとともに、凍結試験、振動試験を行った。
表1に示すように、実施例のOPGWでは、光ユニット部の外径を3.8mmとすることにより、実施例のOPGWの外径を比較例のOPGWと同等(11.4mm)としつつ、素線の外径を3.8mmとした。これにより、実施例のOPGWでは、素線の単位長さ当たりの溶融エネルギーが800J/cm/本であり、OPGW全体の単位長さ当たりの溶融エネルギーが4800J/cmであった。
次に、図2〜図5を用い、直流アーク試験の結果について説明する。
図2に示すように、比較例のOPGWでは、素線切れが発生する最小電荷量が201Cであった。これに対して、実施例のOPGWでは、最小電荷量が485Cであった。素線溶断特性の観点から、実施例のOPGWの耐雷性は、従来のOPGWの耐雷性に対して、約2.4倍向上していることを確認した。
図3に示すように、同一電荷量で比較したとき、実施例のOPGWでの引張荷重は、比較例のOPGWでの引張荷重に対して大きな値を示すことを確認した。すなわち、同一電荷量の直流アークを印加したときに、実施例のOPGWは、比較例のOPGWよりも切れにくいことを確認した。
図4(a)および(b)に示すように、横軸を対数表示とすることにより、電荷量に対する引張荷重特性は、直線で近似することができる。図4(a)および(b)には、対数近似式(による直線)とともに、その誤差範囲も記載した。対数近似式およびマイナス側の誤差範囲と、最大使用張力に対して安全率2.5を確保する引張荷重45.9kNとの交点を、以下の表2に示す。
図5に示すように、実施例のOPGWでは、直流アーク発生前後において、伝送損失の変動がないことを確認した。よって、実施例のOPGWが雷撃を受けた場合であっても、通信回路は正常に確保されることを確認した。
表1に示すように、比較例のOPGWの(単位長さ当たりの)質量は450.2kg/kmであった。これに対して、実施例のOPGWの質量は526.1kg/kmであった。本実施例のOPGWの質量は、比較例のOPGWの質量に対して、約1.2倍であり、同等程度であった。したがって、本実施例のOPGWの質量は、従来の「OPGW60mm2」で使用される付属品を用いて、本実施例のOPGWを架線することが可能な範囲内であることを確認した。
以下、本発明の好ましい態様について付記する。
本発明の一態様によれば、
外径が10mm以上13mm以下である光ファイバ複合架空地線であって、
光ファイバ心線と、前記光ファイバ心線を収容する金属管と、を有する光ユニット部と、
前記光ユニット部の外周を覆うように複数の素線が撚り合わされて設けられる素線層と、を有し、
前記光ユニット部の外径は、5.0mm未満であり、
前記複数の素線のそれぞれの外径は、3.2mm超である光ファイバ複合架空地線が提供される。
好ましくは、付記1に記載の光ファイバ複合架空地線であって、
光ファイバ複合架空地線60mm2の規格に準拠するよう構成される。
好ましくは、付記1又は2に記載の光ファイバ複合架空地線であって、
前記光ユニット部の外径は、3.0mm以上4.5mm以下であり、
前記複数の素線のそれぞれの外径は、3.4mm以上4.2mm以下である。
好ましくは、付記1〜3のいずれかに記載の光ファイバ複合架空地線であって、
前記複数の素線のそれぞれの単位長さ当たりの溶融エネルギーは、498J/cm超であり、
全体の単位長さ当たりの溶融エネルギーは、3984J/cm超である。
好ましくは、付記4に記載の光ファイバ複合架空地線であって、
前記複数の素線のそれぞれの単位長さ当たりの溶融エネルギーは、700J/cm以上900J/cm以下であり、
全体の単位長さ当たりの溶融エネルギーは、4200J/cm以上5400J/cm以下である。
好ましくは、付記1〜5のいずれかに記載の光ファイバ複合架空地線であって、
前記金属管は、
前記光ファイバ心線を収容するステンレス管と、
前記ステンレス管の外周を覆うように設けられるアルミニウム層と、を有する。
好ましくは、付記6に記載の光ファイバ複合架空地線であって、
前記アルミニウム層の厚さは、0.4mm以上0.6mm以下である。
好ましくは、付記1〜7のいずれかに記載の光ファイバ複合架空地線であって、
前記光ユニット部は、前記金属管の内部に金属製部材を有しない。
好ましくは、付記1〜8のいずれかに記載の光ファイバ複合架空地線であって、
前記金属管の内壁と前記光ファイバ心線との間には、ジェリが充填される。
好ましくは、付記9に記載の光ファイバ複合架空地線であって、
前記金属管内の前記ジェリの充填率は、60%以上である。
好ましくは、付記1〜10のいずれかに記載の光ファイバ複合架空地線であって、
前記素線は、6本設けられる。
好ましくは、付記1〜11のいずれかに記載の光ファイバ複合架空地線であって、
前記光ユニット部は、径方向の中心に設けられる。
好ましくは、付記1〜12のいずれかに記載の光ファイバ複合架空地線であって、
前記光ファイバ心線は、
1本の光ファイバと、
前記光ファイバの外周を覆うように設けられるファイバ被覆層と、を有する。
100 光ファイバ心線
200 光ユニット部(OPユニット)
210 金属管
220 ステンレス管
230 アルミニウム層
240 ジェリ
300 素線層
310 素線
320 鋼線
330 素線被覆層
Claims (12)
- 外径が10mm以上13mm以下である光ファイバ複合架空地線であって、
光ファイバ心線と、前記光ファイバ心線を収容する金属管と、を有する光ユニット部と、
前記光ユニット部の外周を覆うように複数の素線が撚り合わされて設けられる素線層と、を有し、
前記光ユニット部の外径は、5.0mm未満であり、
前記複数の素線のそれぞれは、アルミ覆鋼線として構成され、
前記複数の素線のそれぞれの外径は、3.2mm超であり、
前記複数の素線のそれぞれの単位長さ当たりの溶融エネルギーは、498J/cm超であり、
前記光ファイバ複合架空地線の全体の単位長さ当たりの溶融エネルギーは、3984J/cm超である
光ファイバ複合架空地線。 - 前記光ユニット部の外径は、3.0mm以上4.5mm以下であり、
前記複数の素線のそれぞれの外径は、3.4mm以上4.2mm以下である請求項1に記載の光ファイバ複合架空地線。 - 前記複数の素線のそれぞれの単位長さ当たりの溶融エネルギーは、700J/cm以上900J/cm以下であり、
前記光ファイバ複合架空地線の全体の単位長さ当たりの溶融エネルギーは、4200J/cm以上5400J/cm以下である請求項1又は2に記載の光ファイバ複合架空地線。 - 前記光ファイバ複合架空地線の架線張力を12.7kNとして直流アーク試験を行ったときに、前記複数の素線のそれぞれの溶断が発生する最小電荷量は、485C以上である
請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ファイバ複合架空地線。 - 前記光ファイバ複合架空地線の架線張力を12.7kNとして直流アーク試験を行い、前記直流アーク試験時の電荷量の対数に対して前記直流アーク試験後の引張荷重をプロットし、前記引張荷重を前記電荷量の対数一次関数で近似したときに、前記電荷量の対数一次関数と、前記引張荷重45.9kNとの交点は、366C以上である
請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ファイバ複合架空地線。 - 実測された前記引張荷重の、前記電荷量の対数一次関数に対するマイナス側の誤差範囲と、引張荷重45.9kNとの交点は、214C以上である
請求項5に記載の光ファイバ複合架空地線。 - 前記複数の素線のそれぞれは、
鋼線と、
前記鋼線の外周を覆うように設けられ、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる素線被覆層と、
を有し、
前記素線被覆層の厚さは、0.1mm以上0.3mm以下である
請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ファイバ複合架空地線。 - 前記複数の素線のそれぞれの導電率は、10%IACS以上である
請求項1〜7のいずれか1項に記載の光ファイバ複合架空地線。 - 前記金属管は、
前記光ファイバ心線を収容するステンレス管と、
前記ステンレス管の外周を覆うように設けられるアルミニウム層と、を有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の光ファイバ複合架空地線。 - 前記アルミニウム層の厚さは、0.4mm以上0.6mm以下である請求項9に記載の光ファイバ複合架空地線。
- 前記金属管の内壁と前記光ファイバ心線との間には、ジェリが充填される請求項1〜10のいずれか1項に記載の光ファイバ複合架空地線。
- 前記金属管内の前記ジェリの充填率は、60%以上である請求項11に記載の光ファイバ複合架空地線。
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