JP6603521B2 - 水素化ブロック共重合体、ポリプロピレン樹脂組成物及び成形体 - Google Patents

水素化ブロック共重合体、ポリプロピレン樹脂組成物及び成形体 Download PDF

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Description

本発明は、水素化ブロック共重合体、並びにこれを用いたポリプロピレン樹脂組成物及びその成形体に関する。
ポリプロピレン系樹脂組成物は、一般的に耐薬品性、機械的特性に優れているため、包装材料、機械部品、自動車部品など広範囲に使用されている。また、最近、環境問題に対する必要性から非ハロゲン系の透明高分子材料の開発が進んでおり、特にシート、フィルム、及びチューブ分野においては、ポリプロピレン系樹脂が使用され、用途に合わせてポリプロピレン系樹脂を軟質化、透明化等させる要求が出ている。
特許文献1では、水添ジエン系共重合体が水添前重合体ブロックA、B、Cからなり、Aはビニル芳香族が80重量%以上、Bは70重量%以上の共役ジエン化合物からなり、共役ジエン化合物のビニル結合含量が70重量%より高く、Cはビニル結合含量が30重量%以下のポリブタジエンであるブロック共重合体を高度に水素添加したものが開示されている。また、このような水素添加後のブロック共重合体をプロピレン等の熱可塑性樹脂とブレンドして成形した成形体は、耐熱性、加工性、透明性、剛性、成型外観において優れる旨が記載されている。
特開平7−118335号公報
食品用包装分野、衣料用包装分野、並びに輸液バック及び輸液チューブ等の医療分野に用いられる水素化ブロック共重合体には、色調や耐ブロッキング性、それを用いたポリプロピレン系樹脂組成物の成形体には、透明性、柔軟性、水蒸気バリア性等の各特性のバランスが良好であることが求められる。しかしながら、特許文献1に記載されているような水素添加後のブロック共重合体は、ポリプロピレン成形体、例えばチューブ状、シート状、及びフィルム状等にしたときの透明性、柔軟性、水蒸気バリア性等の各特性のバランスにおいて改善の余地がある。
本発明は、上記の従来技術が有する課題に鑑みてなされたものであり、色調や耐ブロッキング性に優れる水素化ブロック共重合体組成物であって、それを用いたポリプロピレン樹脂組成物の透明性や柔軟性及びにそれら性能のバランスを良好なものとすることができる、水素化ブロック共重合体組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来技術の課題を解決すべく鋭意研究し実験を重ねた結果、所定の構成を有する水素化ブロック共重合体を含む組成物において、所定の金属含有化合物量を所定の範囲に調整することで上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は以下のとおりである。
[1]
共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(C)、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)及びビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(S)を分子中に含む水素化ブロック共重合体と、
平均粒子径が1.0〜100μmであるチタン含有化合物0.1〜75ppmと、
を含み、
前記水素化ブロック共重合体中、前記重合体ブロック(C)の含有量が1〜30質量%であり、前記重合体ブロック(B)の含有量が69〜98質量%であり、前記重合体ブロック(S)の含有量が1〜20質量%であり、
前記重合体ブロック(C)の水素化前のビニル結合量が1〜25mol%であり、前記重合体ブロック(B)の水素化前のビニル結合量が60〜100mol%であり、
前記水素化ブロック共重合体の水素化率が80mol%以上である、水素化ブロック共重合体組成物。
[2]
前記水素化ブロック共重合体中、重合体ブロック(C)と重合体ブロック(S)の含有量の合計が2〜31質量%である、[1]に記載の水素化ブロック共重合体組成物。
[3]
前記水素化ブロック共重合体が、前記重合体ブロック(B)を二つ以上含み、
前記重合体ブロック(B)中、前記水素化ブロック共重合体の末端に存在する重合体ブロック(B1)の含有量が、1〜10質量%である、[1]又は[2]に記載の水素化ブロック共重合体組成物。
[4]
共役ジエン化合物単位及びビニル芳香族化合物単位を分子中に含む水素化ブロック共重合体と、
平均粒子径が1.0〜100μmであるチタン含有化合物0.1〜75ppmと、
を含み、
前記水素化ブロック共重合体中、ビニル芳香族化合物単位の含有量が1〜20質量%であり、
前記共役ジエン化合物単位の合計100mol%に対して、ブチレン量及び/又はプロピレン量が50〜95mol%であり、
前記水素化ブロック共重合体が−20〜80℃に結晶化のピークを有し、結晶化熱量が0.1〜10J/gであり、
水素化率が80mol%以上であり、
ショアA硬度が15〜65である、水素化ブロック共重合体組成物。
[5]
珪素含有化合物を0.1〜300ppm含む、[1]〜[4]のいずれかに記載の水素化ブロック共重合体組成物。
[6]
リン含有化合物を0.1〜300ppm含む、[1]〜[5]のいずれかに記載の水素化ブロック共重合体組成物。
[7]
前記チタン含有化合物が酸化チタン、水酸化チタン、チタン酸リチウムからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む粒子である、[1]〜[6]のいずれかに記載の水素化ブロック共重合体組成物。
[8]
前記水素化ブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)が10万〜30万である、[1]〜[7]のいずれかに記載の水素化ブロック共重合体組成物。
[9]
[1]〜[8]のいずれかに記載の水素化ブロック共重合体組成物1〜99質量%と、ポリプロピレン樹脂1〜99質量%とを含む、ポリプロピレン樹脂組成物。
[10]
前記ポリプロピレン樹脂がランダムポリプロピレン樹脂である、[9]に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
[11]
[9]又は[10]に記載のポリプロピレン樹脂組成物を含む、成形体。
[12]
[9]又は[10]に記載のポリプロピレン樹脂組成物を含む、チューブ。
[13]
[9]又は[10]に記載のポリプロピレン樹脂組成物を含む、シート。
本発明に係る水素化ブロック共重合体組成物は、色調や耐ブロッキング性に優れ、それをポリプロピレン樹脂組成物に適用した際に、その成形体の透明性、柔軟性、水蒸気バリア性とともに、それらのバランスを良好なものとすることができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について、詳細に説明する。以下の本実施形態は本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で種々変形して実施できる。
<水素化ブロック共重合体組成物>
本実施形態の水素化ブロック共重合体組成物は、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(C)、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)及びビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(S)を分子中に含む水素化ブロック共重合体と、平均粒子径が1.0〜100μmであるチタン含有化合物0.1〜75ppmと、を含み、前記水素化ブロック共重合体中、前記重合体ブロック(C)の含有量が1〜30質量%であり、前記重合体ブロック(B)の含有量が69〜98質量%であり、前記重合体ブロック(S)の含有量が1〜20質量%であり、前記重合体ブロック(C)の水素化前のビニル結合量が1〜25mol%であり、前記重合体ブロック(B)の水素化前のビニル結合量が60〜100mol%であり、前記水素化ブロック共重合体の水素化率が80mol%以上である。
また、上述した本実施形態の水素化ブロック共重合体組成物は、次のように特定することもできる。すなわち、本実施形態の水素化ブロック共重合体組成物は、共役ジエン化合物単位及びビニル芳香族化合物単位を分子中に含む水素化ブロック共重合体と、平均粒子径が1.0〜100μmであるチタン含有化合物0.1〜75ppmと、を含み、前記水素化ブロック共重合体中、ビニル芳香族化合物単位の含有量が1〜20質量%であり、前記共役ジエン化合物単位の合計100mol%に対して、ブチレン量及び/又はプロピレン量が50〜95mol%であり、前記水素化ブロック共重合体が−20〜80℃に結晶化のピークを有し、結晶化熱量が0.1〜10J/gであり、水素化率が80mol%以上であり、ショアA硬度が15〜65である。
上記のように構成されているため、本実施形態に係る水素化ブロック共重合体組成物は、色調及び耐ブロッキング性に優れ、それをポリプロピレン樹脂組成物に適用した際に、その成形体の透明性、柔軟性及び水蒸気バリア性に優れ、かつそれらの性能バランスを良好なものとすることができる。
(水素化ブロック共重合体)
本実施形態における水素化ブロック共重合体(以下、単に「水素化ブロック共重合体(a)」とも表記する。)は、分子中に、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(C)(以下、単に「重合体ブロック(C)」とも表記する。)と、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)(以下、単に「重合体ブロック(B)」とも表記する。)と、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(S)(以下、単に「重合体ブロック(S)」とも表記する。)と、を含む。ここで、「主体とする」とは、対象の単量体単位を、対象の重合体ブロック中に、60質量%以上含むことをいう。得られるポリプロピレン樹脂組成物の成形体の柔軟性、透明性の観点から、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(C)及び重合体ブロック(B)における共役ジエン化合物の含有量は、それぞれ独立して、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上である。同様の観点から、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(S)におけるビニル芳香族化合物の含有量は、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上である。
共役ジエン化合物の含有量及びビニル芳香族化合物の含有量は、核磁気共鳴スペクトル解析(NMR)によって測定できる。
なお、共役ジエン化合物単位とは、水素化ブロック共重合体(a)を構成する単位であって、共役ジエン化合物の単量体に由来する構成単位をいう。また、ビニル芳香族化合物単位とは、水素化ブロック共重合体(a)を構成する単位であって、ビニル芳香族化合物の単量体に由来する構成単位をいう。
重合体ブロック(C)、(B)における「水素化前のビニル結合量」とは、水素添加前の共役ジエンの1,2−結合、3,4−結合及び1,4−結合の結合様式で組み込まれているうちの、1,2−結合及び3,4−結合で組み込まれているものの割合(mol%)を意味する。
ビニル結合量は核磁気共鳴スペクトル解析(NMR)によって測定できる。
本実施形態において、水素化ブロック共重合体(a)中の重合体ブロック(C)及び(B)に使用される共役ジエンは、1対の共役二重結合を有するジオレフィンである。ジオレフィンとしては、以下に限定されないが、例えば、1,3−ブタジエン、2−メチル―1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル―1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル―1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、及びファルネセンが挙げられる。特に一般的なジオレフィンとしては、1,3−ブタジエン、及びイソプレンが挙げられる。これらは一種のみならず二種以上を使用してもよい。
また、本実施形態において、水素化ブロック共重合体(a)中の重合体ブロック(S)に使用される芳香族ビニル化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルエチレン、N,N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン等のビニル芳香族化合物が挙げられる。これらの中でも、入手性及び生産性の観点から、スチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレンが好ましく用いられる。特に好ましくはスチレンである。重合体ブロック(S)は、1種の芳香族ビニル化合物単位で構成されていてもよいし、2種以上から構成されていてもよい。
水素化ブロック共重合体(a)中の、重合体ブロック(C)の含有量は、得られる樹脂組成物及び成形体の透明性と柔軟性の観点から、1〜30質量%である。同様の観点から、水素化ブロック共重合体(a)中の重合体ブロック(C)の含有量は、好ましくは3〜20質量%であり、より好ましくは5〜15質量%である。重合体ブロック(C)の含有量は、後述する実施例に記載する方法により測定することができる。
重合体ブロック(C)の水素化前のビニル結合量は、水素化ブロック共重合体組成物の耐ブロッキング性、それを用いた樹脂組成物及び成形体の透明性と柔軟性の観点から、1〜25mоl%である。同様の観点から、重合体ブロック(C)の水素化前のビニル結合量は、好ましくは3〜22mol%であり、より好ましくは5〜20mol%である。
前記共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(C)の水素化前のビニル結合量は、具体的には、後述する実施例に記載する方法により測定することができる。
また、前記ビニル結合量は、極性化合物等、ルイス塩基、エーテル、アミン等のビニル化剤の使用により制御することができる。
水素化ブロック共重合体(a)中の、重合体ブロック(B)の含有量は、得られる樹脂組成物及び成形体の透明性と柔軟性の観点から、69〜98質量%である。同様の観点から、重合体ブロック(B)の含有量は、好ましくは75〜95質量%であり、より好ましくは80〜90質量%である。重合体ブロック(B)の含有量は、後述する実施例に記載する方法により測定することができる。
重合体ブロック(B)の水素化前のビニル結合量は、得られる樹脂組成物及び成形体の透明性と柔軟性の観点から、60〜100mоl%である。同様の観点から、重合体ブロック(B)の水素化前のビニル結合量は、好ましくは68〜95mol%であり、より好ましくは73〜90mol%である。
前記共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)の水素化前のビニル結合量は、具体的には、後述する実施例に記載する方法により測定することができる。
また、前記ビニル結合量は、極性化合物等、ルイス塩基、エーテル、アミン等のビニル化剤の使用により制御することができる。
水素化ブロック共重合体(a)中の重合体ブロック(S)の含有量は、水素化ブロック共重合体組成物の耐ブロッキング性、それを用いた樹脂組成物及び成形体の透明性と柔軟性の観点から、1〜20質量%である。同様の観点から、重合体ブロック(S)の含有量は、好ましくは2〜12質量%であり、より好ましくは3〜8質量%である。また、同様の観点から、水素化ブロック共重合体(a)中のビニル芳香族化合物単位の含有量は、1〜20質量%であり、好ましくは2〜12質量%であり、より好ましくは3〜8質量%である。水素化ブロック共重合体中の重合体ブロック(S)の含有量及びビニル芳香族化合物単位の含有量は、それぞれ、後述する実施例に記載する方法により測定することができる。
本実施形態において、重合体ブロック(S)の分子量分布(Mw/Mn)は、得られるポリプロピレン樹脂組成物成形体の透明性、柔軟性の観点から、1.01〜1.50であることが好ましく、1.01〜1.45であることがより好ましく、1.01〜1.40であることがさらに好ましい。
本実施形態において、得られるポリプロピレン樹脂組成物成形体の透明性、柔軟性の観点から、重合体ブロック(S)は、水素化ブロック共重合体に含まれる全芳香族ビニル化合物単位の91質量%以上を30連鎖以上のブロックとして有することが好ましい。より好ましくは、重合体ブロック(S)は、水素化ブロック共重合体に含まれる全芳香族ビニル化合物単位の93質量%以上、95質量%以上、又は97質量%以上を、30連鎖以上のブロックとして有する。
ここで、水素化ブロック共重合体における全芳香族ビニル化合物単位中の、重合体ブロック(S)に含有される芳香族ビニル化合物単位の割合(重合体ブロック(S)のブロック率)は、紫外線分光光度とオスミウム分解法から測定できる。また、芳香族ビニル化合物単位の連鎖量は、オゾン分解法により測定できる。詳細は後述する実施例に記載する。なお、本願明細書において、芳香族ビニル化合物単位の連鎖の数を「連鎖量」といい、特定量の連鎖を構成する芳香族ビニル化合物単位の含有量を「連鎖率」という。
水素化ブロック共重合体(a)において、共役ジエン化合物単位の合計100mol%に対して、ブチレン量及び/又はプロピレン量は、得られる樹脂組成物及び成形体の透明性と柔軟性の観点から、50〜95mol%であり、好ましくは57〜87mol%であり、より好ましくは65〜80mol%である。上記のブチレン量及び/又はプロピレン量は、後述する実施例に記載する方法により測定することができる。なお、上記のブチレン量及び/又はプロピレン量は、極性化合物等、ルイス塩基、エーテル、アミン等のビニル化剤の使用、及び、水素化率等により制御することができる。
本実施形態において、得られる樹脂組成物及び成形体の透明性と柔軟性の観点から、水素化ブロック共重合体(a)中の重合体ブロック(C)と重合体ブロック(S)の含有量の合計が2〜31質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜30質量%以上、更に好ましくは9〜28質量%以上である。
本実施形態の水素化ブロック共重合体(a)の構造は、特に限定されないが、例えば、下記式により表されるような構造を有するものが挙げられる。
(C−B)n−S
(C−B−S)n
(C−B−S)n−B
(C−B−S−B)n
(C−B−S)m−X
(C−B−S−B)m−X
上式において、(C)は前記重合体ブロック(C)であり、複数存在する場合は異なっていても同じでもよく、(S)は前記重合体ブロック(S)であり、複数存在する場合は異なっていても同じでもよく、(B)は前記重合体ブロック(B)であり、複数存在する場合は異なっていても同じでもよい。nは1以上で、好ましくは1〜3の整数である。mは2以上を示し、好ましくは2〜6の整数である。Xはカップリング剤残基又は多官能開始剤残基を示す。
特にC−B−S、C−B−S−Bの構造式で表される重合体であることが好ましい。
本実施形態の水素化ブロック共重合体組成物の製造に用いるカップリング剤としては、特に限定されず、従来公知のものを適用できる。
2官能カップリング剤としては、以下に限定されないが、例えば、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジメトキキシラン、ジクロロジメトキシシラン、ジクロロジエトキシシラン、トリクロロメトキシシラン及びトリクロロエトキシシラン等のアルコキシシラン化合物;ジクロロエタン、ジブロモエタン、ジメチルジクロロシラン及びジメチルジブロモシラン等のジハロゲン化合物;安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸フェニル及びフタル酸エステル類等の酸エステル類等が挙げられる。
3官能以上の多官能カップリング剤としては、以下に限定されないが、例えば、トリメトキシシランハイドライド、メチルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、テトラキス2−ブトキシエチルオルトシリケート、テトラブトキシオルトシリケート及び3価以上のポリアルコール類;エポキシ化大豆油、ジグリシジルビスフェノールA及び1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン等の多価エポキシ化合物;一般式R4-nSiXn(ここで、Rは炭素数1〜20の炭化水素基、Xはハロゲン、nは3〜4の整数を示す)で表されるハロゲン化ケイ素化合物、例えば、メチルシリルトリクロリド、t−ブチルシリルトリクロリド及び四塩化ケイ素並びにこれら化合物の塩素が臭素で置換されている臭化ケイ素化合物;一般式R4-nSnXn(ここで、Rは炭素数1〜20の炭化水素基、Xはハロゲン、nは3〜4の整数を示す)で表されるハロゲン化スズ化合物、例えば、メチルスズトリクロリド、t−ブチルスズトリクロリド及び四塩化スズ等が挙げられる。また、カップリング剤としては、炭酸ジメチル及び炭酸ジエチル等であってもよい。
水素化ブロック共重合体(a)は、得られる樹脂組成物及び成形体の透明性と柔軟性の観点から、分子中に、重合体ブロック(B)を二つ以上含み、重合体ブロック(B)のうち、水素化ブロック共重合体(a)の末端に存在する重合体ブロック(B−1)の含有量が、水素化ブロック共重合体(a)中の1〜10質量%であることが好ましい。同様の観点から、重合体ブロック(B−1)の含有量は、水素化ブロック共重合体(a)中の1.5〜7.0質量%であることがより好ましく、2.0〜7.0質量%であることがさらに好ましい。
前記水素化ブロック共重合体(a)の末端に存在する重合体ブロック(B−1)の含有量は、重合モノマーのフィード組成により制御することができる。
水素化ブロック共重合体(a)の水素化率、すなわち、水素化ブロック共重合体(a)中に含まれる全共役ジエン化合物単位の水素化率は、80mol%以上であり、好ましくは85mol%以上であり、より好ましくは90mol%以上、更に好ましくは95mol%以上である。
水素化率を80mol%以上とすることで、重合体ブロック(C)の結晶化が高まり、得られる水素化ブロック共重合体の耐ブロッキング性が良好となる。また、重合体ブロック(B)とポリプロピレン系樹脂との溶解パラメータ値が近づき、水素化ブロック共重合体(a)の分散性が良好になることから、得られるポリプロピレン樹脂組成物成形体の透明性、及び柔軟性が良好となる。
水素添加率は、例えば、水素添加時の触媒量によって制御することができ、水素添加速度は、例えば、水素添加時の触媒量、水素フィード量、圧力及び温度等によって制御することができる。
水素化ブロック共重合体(a)は、水素化ブロック共重合体組成物の耐ブロッキング性、それを用いた樹脂組成物及び成形体の透明性と柔軟性の観点から、−20〜80℃に結晶化ピークを有し、結晶化熱量が0.1〜10J/gである。同様の観点から、上記結晶化ピークがある温度範囲は、−10〜70℃であることが好ましく、0〜60℃であることがより好ましい。また、上記結晶化熱量は、1.0〜7.5cal/gであることが好ましく、2.0〜5.0cal/gであることがより好ましい。
結晶化ピークがある温度範囲、及び結晶化熱量は、後述する実施例に記載する方法により測定することができる。
水素化ブロック共重合体(a)の結晶化ピーク温度範囲、結晶化熱量は、重合体ブロック(C)の含有量、及び、極性化合物等、ルイス塩基、エーテル、アミン等のビニル化剤の使用、水素化率等により制御することができる。
水素化ブロック共重合体(a)は、水素化ブロック共重合体組成物の耐ブロッキング性、それ用いたポリプロピレン樹脂組成物及び成型体の柔軟性の観点から、ショアA硬度が15〜65である。同様の観点から、ショアA硬度は、25〜55であることが好ましく、30〜50であることがより好ましい。ショアA硬度は、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。水素化ブロック共重合体(a)のショアA硬度は、例えば、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(C)、(B)、(A)の含有量、及び、極性化合物等、ルイス塩基、エーテル、アミン等のビニル化剤の使用、水素化率により制御することができる。
水素化ブロック共重合体(a)のメルトフローレート(MFR;ISO 1133に準拠)は、水素化ブロック共重合体組成物の耐ブロッキング性、それを用いたポリプロピレン樹脂組成物の成形加工性、透明性、柔軟性の観点から、0.1〜12g/10分の範囲が好ましく、0.5〜10g/10分以下であることがより好ましく、1.0〜8g/10分以下であることがさらに好ましく、1.5〜5.0g/10以下であることがよりさらに好ましい。
水素化ブロック共重合体(a)の重量平均分子量(Mw)(以下、「Mw」ともいう。)は、水素化ブロック共重合体組成物の耐ブロッキング性、それを用いた樹脂組成物及び成形体の加工性、透明性及び柔軟性の観点から、10万〜30万であることが好ましく、13〜27であることがより好ましく、15〜25であることが更に好ましい。
水素化ブロック共重合体(a)の重量平均分子量(Mw)は、GPCによる測定で得られるクロマトグラムのピークの分子量を、市販の標準ポリスチレンの測定から求めた検量線(標準ポリスチレンのピーク分子量を使用して作成)に基づいて求めた重量平均分子量(Mw)である。水素化ブロック共重合体の分子量分布及びカップリング率も、同様にGPCによる測定から求めることができ、分子量分布は重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比率であり、カップリング率はピークの総面積からカップリングされていない部分に相当するピーク面積を差し引いて求められる。
水素化ブロック共重合体(a)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」ともいう。)で測定される単一ピークの分子量分布は1.30以下であることが好ましく、より好ましくは1.20以下、さらに好ましくは1.15以下であり、よりさらに好ましくは1.10以下である。
(チタン含有化合物)
本実施形態の水素化ブロック共重合体組成物は、平均粒子径が1.0〜100μmであるチタン含有化合物を、チタン原子換算で0.1〜75ppm含む。ここで、「チタン原子換算」とは、酸化チタン、水酸化チタン、チタン酸リチウム等の化合物を含むチタン含有化合物中における、チタン原子の量をいう。具体的には実施例に記載の方法により測定することができる。
チタン含有化合物の種類としては、特に限定されないが、例えば、チタン酸化物を挙げることができ、より詳細には、ルチル型、アナターゼ型、ブルッカイト型などの結晶性の酸化チタン;非晶性酸化チタン、オルトチタン酸やメタチタン酸などの含水酸化チタン;水酸化チタン、チタン酸リチウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムのようなチタンと異種金属との複合酸化物などが挙げられる。このなかでも、チタン含有化合物が、酸化チタン、含水酸化チタン、水酸化チタン、及びチタン酸リチウムからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む粒子であることが好ましい。このようなチタン含有化合物を用いることにより、水素化ブロック共重合体組成物の色調、それを用いた樹脂組成物及び成型体の透明性や水蒸気バリア性がより優れる傾向にある。これらは、1種単独で用いても又は2種以上を併用してもよい。
また、チタン含有化合物は、水素化ブロック共重合体(a)の水素添加触媒として用いたチタン化合物の反応物を含んでもよい。このようなチタン含有化合物を用いることにより、経済性、生産性により優れる傾向にある。具体的には、水素化ブロック共重合体(a)がチタン化合物を用いて水素化反応されたものである場合、水素化ブロック共重合体(a)はチタン化合物を含有し得る。そのため、このチタン化合物を平均粒子径1.0〜100μmのチタン含有化合物となるように調製し、かつ、そのチタン含有化合物の含有量が0.10〜75質量ppmとなるように制御してもよい。具体的には、触媒であるチタン化合物を、例えば水等との接触によりチタン酸化物とし、かつ、得られるチタン酸化物の粒子を所定の平均粒子径に成長させる方法が挙げられる。なお、水との接触によりチタン酸化物を粒子成長させる場合はチタンの含有量や水の量にもよるが接触時間や頻度が高いほど粒子が成長する傾向にある。また、チタン含有化合物の含有量は、濾過、残存触媒の除去、得られた水素化ブロック共重合体組成物へのチタン含有化合物の添加等の方法により制御することができる。
チタン含有化合物の平均粒子径は、1.0〜100μmであり、好ましくは5.0〜75μmであり、より好ましくは10〜50μmである。チタン含有化合物の平均粒子径が1μm以上であることにより、水素化ブロック共重合体組成物の樹脂組成物及び成型体の水蒸気バリア性がより向上する。また、チタン酸化物の平均粒子径が100μm以下であることにより、水素化ブロック共重合体組成物の色調や樹脂組成物及び成型体の透明性がより向上する。
粒子径が0.010μm以上1.0μm以下であるチタン含有化合物の含有量は、チタン含有化合物の総量100質量%に対して、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは10質量%以下であり、さらに好ましくは5質量%以下である。粒子径が0.010μm以上1.0μm以下であるチタン含有化合物の含有量の下限は、特に制限されないが、0.001質量%以上が好ましい。このような粒子径分布を有することにより、水素化ブロック共重合体組成物の色調がより向上する傾向にある。なお、水素化ブロック共重合体組成物がチタン以外の他の金属化合物粒子を含む場合、例えば、金属化合物が、チタン含有化合物、珪素含有化合物及びリン化合物を含む場合、上記「粒子径が0.010μm以上1.0μm以下であるチタン含有化合物の含有量」は「粒子径が0.010μm以上1.0μm以下である金属化合物の含有量」と読み替えることができる。
また、粒子径が0.010μm以上2.0μm以下であるチタン含有化合物の含有量は、チタン含有化合物の総量100質量%に対して、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは10質量%以下であり、さらに好ましくは5質量%以下である。粒子径が0.010μm以上2.0μm以下であるチタン含有化合物の含有量の下限は、特に制限されないが、0.001質量%以上が好ましい。このような粒子径分布を有することにより、水素化ブロック共重合体組成物の色調がより向上する傾向にある。なお、水素化ブロック共重合体組成物がチタン以外の他の金属化合物粒子を含む場合、例えば、金属化合物が、チタン含有化合物、珪素含有化合物及びリン化合物を含む場合、上記「粒子径が0.010μm以上2.0μm以下であるチタン含有化合物の含有量」は「粒子径が0.010μm以上2.0μm以下である金属化合物の含有量」と読み替えることができる。
チタン含有化合物の含有量は、チタン原子換算で0.10〜75質量ppmであり、好ましくは0.10〜50質量ppmであり、より好ましくは0.10〜30質量ppmである。また、チタン含有化合物の含有量は、チタン原子換算で0.10質量ppm以上であり、好ましくは0.50質量ppm以上であり、より好ましくは1.0質量ppm以上であり、さらに好ましくは5.0質量ppm以上である。また、チタン含有化合物の含有量は、75質量ppm以下であり、好ましくは50質量ppm以下であり、より好ましくは35質量ppm以下であり、さらに好ましくは30質量ppm以下である。チタン含有化合物の含有量が0.10質量ppm以上であることにより、水素化ブロック共重合体組成物を用いた樹脂組成物及び成型体の水蒸気バリア性改良効果が得られる。一方、チタン酸化物の含有量が75質量ppm以下であることにより、水素化ブロック共重合体組成物の色調や樹脂組成物及び成型体の透明性がより向上する。
チタン含有化合物の含有量は、後述の実施例に記載の方法により求めることができる。また、水素化ブロック共重合体組成物に含まれるチタン含有化合物の平均粒子径は、水素化ブロック共重合体組成物を不活性溶媒に溶解して得られた重合体溶液をレーザー回折式の粒度分布計で分析することで測定できる。より具体的には、実施例に記載の方法により求めることができる。
なお、水素化ブロック共重合体組成物がチタン以外の他の金属化合物粒子を含む場合、例えば、金属化合物が、チタン含有化合物、珪素含有化合物及びリン化合物を含む場合、「チタン酸化物の平均粒子径」は、「金属化合物の平均粒子径」と読み替えることができる。ここで、「金属化合物の平均粒子径」とは、チタン酸化物と他の金属化合物からなる粒子の平均粒子径、又は、チタン酸化物粒子と他の金属化合物粒子との平均粒子径を意味する。
(珪素含有化合物)
本実施形態の水素化ブロック共重合体組成物の色調、それを用いた樹脂組成物及び成型体の水蒸気バリア性、透明性の観点から、当該水素化ブロック共重合体組成物の全量に対して0.1〜300ppmの珪素含有化合物をさらに含むことが好ましく、より好ましくは0.1〜200ppmであり、さらに好ましくは0.1〜100ppmである。上記珪素含有化合物の含有量は、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。また、珪素含有化合物の含有量は、濾過、残存触媒の除去、得られた水素化ブロック共重合体組成物への珪素含有化合物の添加等の方法により制御することができる。
上記珪素含有化合物の具体例としては、以下に限定されないが、シリカ系無機充填剤、金属酸化物及び金属水酸化物からなる群から選ばれる化合物が挙げられる。ここで、シリカ系無機充填剤とは、化学式SiO2を構成単位の主成分とする固体粒子のことをいい、例えばシリカ(合成または天然)、クレイ、タルク、マイカ、ウォラストナイト、モンモリロナイト、ゼオライト、ガラス繊維等の無機繊維状物質等を用いることができる。また、表面を疎水化したシリカ系無機充填剤や2種類以上のシリカ系無機充填剤の混合物、シリカ系無機充填剤とシリカ系以外の無機充填剤の混合物も使用できる。シリカの種類としては、沈殿法シリカ、ゲル法シリカ、乾燥シリカ、コロイダルシリカ等が挙げられる。
(リン含有化合物)
本実施形態の水素化ブロック共重合体組成物の色調、それを用いた樹脂組成物及び成型体の水蒸気バリア性、透明性の観点から、当該水素化ブロック共重合体組成物の全量に対して0.1〜300ppmのリン含有化合物をさらに含むことが好ましく、より好ましくは0.1〜200ppmであり、さらに好ましくは0.1〜100ppmである。上記リン含有化合物の含有量は、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。また、リン含有化合物の含有量は、濾過、残存触媒の除去、得られた水素化ブロック共重合体組成物へのリン含有化合物の添加等の方法により制御することができる。
上記リン含有化合物の具体例としては、以下に限定されないが、例えば、リン酸及びトリメチルリン酸、トリエチルリン酸、フェニルリン酸、トリフェニルリン酸等のリン酸エステル、亜リン酸ならびにトリメチルホスファイト、トリエチルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンジホスファイト等の亜リン酸エステル、ラウリルリン酸、ラウリルリン酸ナトリウム、セチルリン酸カリウム等のモノアルキルリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンオレイルr−テルリン酸、ポリオキシエチレンオクチルエーテルリン酸等のポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩等が挙げられる。
<水素化ブロック共重合体組成物の製造方法>
水素化ブロック共重合体組成物の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、有機溶媒中で、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤として重合を行いブロック共重合体を得た後、水素化反応を行うことにより製造することができる。重合の態様としては、バッチ重合であっても連続重合であっても、或いはそれらの組み合わせであってもよい。分子量分布が狭く、高い強度を有するブロック共重合体を得る観点からは、バッチ重合方法が好ましい。
重合反応は、等温反応、断熱反応のいずれでもよく、重合温度は一般に0〜150℃であり、20〜120℃であることが好ましく、40〜100℃であることがより好ましい。また、Cブロック重合時は、60〜100℃、Bブロック重合時は40〜60℃にすることが好ましい。重合時間は目的とする重合体によって異なるが、通常は24時間以内であり、0.1〜10時間であることが好ましい。分子量分布が狭く、高い強度を有するブロック共重合体を得る観点からは、0.5〜3時間であることがより好ましい。重合系の雰囲気は、窒素及び溶媒を液相に維持するのに十分な圧力の範囲であればよく、特に限定されるものではない。重合系内に、開始剤及びリビングポリマーを不活性化させるような不純物、例えば水、酸素、炭酸ガスなどが存在しないことが好ましい。
有機溶媒の例としては、特に限定されないが、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等の脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、シクロへプタン、メチルシクロペンタン等の脂環式炭化水素類;ベンゼン、キシレン、トルエン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素が挙げられる。
重合開始剤である有機アルカリ金属化合物としては、有機リチウム化合物が好ましい。有機リチウム化合物としては、有機モノリチウム化合物、有機ジリチウム化合物、有機ポリリチウム化合物が用いられる。有機リチウム化合物の具体例としては、以下に限定されないが、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、フェニルリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、ブタジエニルリチウム、及びイソプロペニルジリチウムなどが挙げられる。この中でも、重合活性の点でn−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムが好ましい。
重合開始剤である有機アルカリ金属化合物の使用量は、目的とするブロック共重合体の分子量によるが、一般的には0.01〜0.5phm(単量体100質量部当たりに対する質量部)の範囲であることが好ましく、0.03〜0.3phmの範囲であることがより好ましく、0.05〜0.15phmの範囲であることが更により好ましい。
水素化ブロック共重合体のビニル結合量は、ルイス塩基、例えばエーテル、アミンなどの化合物をビニル化剤として使用することで調節できる。ビニル化剤の使用量は、目的とするビニル結合量によって調整することができる。また、ビニル化剤及び後述する金属アルコキシドを2以上の条件に分けて添加することにより、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック中に、ビニル結合量の異なる重合体ブロックを製造することができる。
ビニル化剤の例としては、以下に限定されないが、エーテル化合物、酸素原子を2個以上有するエーテル系化合物、及び第3級アミン系化合物等が挙げられる。
第3級アミン系化合物としては、例えば、ピリジン、N,N,N´,N´−テトラメチルエチレンジアミン、トリブチルアミン、テトラメチルプロパンジアミン、1,2−ジピペリジノエタン、ビス[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]エーテル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは、単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。第3級アミン化合物としては、アミンを2個有する化合物が好ましい。さらに、それらの中でも、分子内で対称性を示す構造を有するものがより好ましく、N,N,N´,N´−テトラメチルエチレンジアミンやビス[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]エーテルや1,2−ジピペリジノエタンがさらに好ましい。
本実施形態においては、上述したビニル化剤、有機リチウム化合物、及びアルカリ金属アルコキシドの共存下、水素化ブロック共重合体の共重合を行ってもよい。ここで、アルカリ金属アルコキシドとは、一般式MOR(式中、Mはアルカリ金属、Rはアルキル基である)で表される化合物である。
アルカリ金属アルコキシドのアルカリ金属としては、高いビニル結合量、狭い分子量分布、高い重合速度、及び高いブロック率の観点から、ナトリウム又はカリウムであることが好ましい。アルカリ金属アルコキシドとしては、以下に限定されるものではないが、好ましくは、炭素数2〜12のアルキル基を有するナトリウムアルコキシド、リチウムアルコキシド、カリウムアルコキシドであり、より好ましくは、炭素数3〜6のアルキル基を有するナトリウムアルコキシドやカリウムアルコキシドであり、さらに好ましくは、ナトリウム−t−ブトキシド、ナトリウム−t−ペントキシド、カリウム−t−ブトキシド、カリウム−t−ペントキシドである。この中でも、ナトリウムアルコキシドであるナトリウム−t−ブトキシド、ナトリウム−t−ペントキシドがよりさらに好ましい。
本実施形態における水素化ブロック共重合体の重合工程において、ビニル化剤、有機リチウム化合物、及びアルカリ金属アルコキシドの共存下、重合を行う場合、ビニル化剤と有機リチウム化合物とのモル比(ビニル化剤/有機リチウム化合物)、及びアルカリ金属アルコキシドと有機リチウム化合物とのモル比(アルカリ金属アルコキシド/有機リチウム化合物)を、下記モル比で共存させることが好ましい。
ビニル化剤/有機リチウム化合物が0.2〜3.0
アルカリ金属アルコキシド/有機リチウム化合物が0.01〜0.3
ビニル化剤/有機リチウム化合物のモル比は、高いビニル結合量、高い重合速度の観点から0.2以上とし、狭い分子量分布、かつ高い水素化活性を得る観点から3.0未満とすることが好ましい。また、アルカリ金属アルコキシド/有機リチウム化合物のモル比は、高いビニル結合量、高い重合速度、及び高いブロック率の観点から0.01以上とし、狭い分子量分布、かつ高い水素化活性を得る観点から0.3以下とすることが好ましい。これにより、重合速度の向上が図られ、目的とする水素化ブロック共重合体のビニル結合量を高くできるとともに分子量分布を狭くでき、さらにはブロック率が向上する傾向にある。その結果、ポリプロピレン系樹脂組成物に付与する性能、すなわち、透明性、柔軟性がより良好となる傾向にある。
重合工程における、ビニル化剤/有機リチウム化合物のモル比は、高いビニル結合量及び高い重合速度の観点から、0.8以上が好ましく、狭い分子量分布及び高い水素化活性の観点から、2.5以下が好ましく、1.0以上2.0以下の範囲がより好ましい。
また、アルカリ金属アルコキシド/有機リチウム化合物のモル比は、高いビニル結合量、高い重合速度及び高いブロック率の観点から0.02以上が好ましく、狭い分子量分布や高い水素化活性の観点から0.2以下が好ましく、0.03以上0.1以下がより好ましく、0.03以上0.08以下がさらに好ましい。
さらに、アルカリ金属アルコキシド/ビニル化剤のモル比は、高いビニル結合量、高い重合速度及び高いブロック率の観点から、0.010以上であることが好ましく、狭い分子量分布を実現し、かつ高い水素化活性を得る観点から0.100以下が好ましく、0.012以上0.080以下がより好ましく、0.015以上0.06以下がさらに好ましく、0.015以上0.05以下がよりさらに好ましい。
共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック中のビニル結合量の異なるブロックを製造する手法として、ビニル化剤に対する失活剤を用いることもできる。失活剤としては、アルキル金属化合物が挙げられ、一つのアルキル置換基あたり1から20個の炭素原子をもつアルキルアルミニウム、亜鉛及びマグネシウム、ならびにこれらの混合物から選択される。
本実施形態においては、水素化の方法は特に限定されないが、例えば、上記で得られたブロック共重合体を、水素化触媒の存在下に、水素を供給し、水素添加することにより、共役ジエン化合物単位の二重結合残基が水素添加された水素化ブロック共重合体を含む水素化ブロック共重合体組成物を得ることができる。なお、このように得られた水素化ブロック共重合体組成物は、上述した重合開始剤、ビニル化剤、水素化触媒等に由来する所定の金属成分を含んでいる。
水素化ブロック共重合体組成物をペレット化することにより、水素化ブロック共重合体組成物のペレットを製造することができる。ペレット化の方法としては、例えば、一軸又は二軸押出機から水素化ブロック共重合体組成物をストランド状に押出して、ダイ部前面に設置された回転刃により、水中で切断する方法;一軸又は二軸押出機から水素化ブロック共重合体組成物をストランド状に押出して、水冷又は空冷した後、ストランドカッターにより切断する方法;オープンロール、バンバリーミキサーにより溶融混合した後、ロールによりシート状に成型し、更に該シートを短冊状にカットした後に、ペレタイザーにより立方状ペレットに切断する方法などが挙げられる。なお、水素化ブロック共重合体組成物のペレット成形体の大きさ、形状は特に限定されない。
水素化ブロック共重合体組成物は必要に応じて好ましくはそのペレットに、ペレットブロッキングの防止を目的としてペレットブロッキング防止剤を配合することができる。ペレットブロッキング防止剤としては、特に限定されないが、例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンビスステアリルアミド、タルク、アモルファスシリカ等が挙げられる。得られるランダムポリプロピレン組成物及びそれを含むチューブ状成形体、シート状成形体の透明性の観点から、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレン、及びポリプロピレンが好ましい。好ましい量としては、水素化ブロック共重合体組成物に対して500〜6000ppmである。より好ましい量としては、水素化ブロック共重合体組成物に対して1000〜5000ppmである。ペレットブロッキング防止剤は、ペレット表面に付着した状態で配合されていることが好ましいが、ペレット内部にある程度含むこともできる。
<ポリプロピレン樹脂組成物>
本実施形態のポリプロピレン樹脂組成物は、本実施形態の水素化ブロック共重合体組成物1〜99質量%と、ポリプロピレン樹脂1〜99質量%とを含む。
得られるポリプロピレン樹脂組成物の成形加工性の観点から、ポリプロピレン樹脂組成物中の水素化ブロック共重合体組成物の含有量は99質量%以下であり、得られるポリプロピレン樹脂組成物成形体の透明性、柔軟性の観点から、1質量%以上である。
ポリプロピレン樹脂組成物成形体の性能バランス改良の観点から、水素化ブロック共重合体組成物の含有量は、好ましくは30〜90質量%、より好ましくは40〜80質量%、更に好ましくは50〜70質量%であり、ポリプロピレン樹脂の含有量は、好ましくは10〜70質量%、より好ましくは20〜60質量%、更に好ましくは30〜50質量%である。
ポリプロピレン樹脂としては、ランダムポリプロピレン樹脂、ホモポリプロピレン樹脂、ブロックポリプロピレン樹脂が挙げられる。ポリプロピレン樹脂は、ランダムポリプロピレン樹脂であることが好ましい。
ここで、ランダムポリプロピレンにおける「ランダム」とは、プロピレンとプロピレン以外のモノマーを共重合したもので、プロピレン以外のモノマーがプロピレン連鎖中にランダムに取り込まれ、実質的にプロピレン以外のモノマーが連鎖しないものをいう。
ランダムポリプロピレンとしては、プロピレン単位の含有量が98質量%未満であれば特に限定されない。ランダムポリプロピレンの好適な例としては、プロピレンとエチレンのランダム共重合体又はプロピレンと炭素数4〜20のα−オレフィンのランダム共重合体などが挙げられる。ランダムポリプロピレンとしてプロピレンとエチレンのランダム共重合体又はプロピレンと炭素数4〜20のα−オレフィンのランダム共重合体を用いる場合、透明性、柔軟性がより良好となる傾向にある。
α−オレフィンとしては、以下に限定されないが、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどが挙げられる。好ましくは、炭素数2〜8のα−オレフィンであり、エチレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテンが挙げられる。これらのα−オレフィンは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、ランダムポリプロピレンも1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ランダムポリプロピレンの中でも、得られるランダムポリプロピレン組成物及びの透明性、柔軟性の観点から、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−1−ブテンランダム共重合体及びプロピレン−エチレン−1−ブテン三元ランダム共重合体からなる群より選択される少なくとも1つを用いることがより好ましい。
透明性、柔軟性の観点から、ランダムポリプロピレンがプロピレンとエチレンのランダム共重合体又はプロピレンと炭素数4〜12のα−オレフィンのランダム共重合体であり、ランダムポリプロピレン中の、エチレン又はα−オレフィン単位の含有量は2質量%超40質量%未満が好ましく、プロピレン単位の含有量が60質量%以上98質量%未満であることが好ましい。上記同様の観点から、エチレン又はα−オレフィン単位の含有量は2質量%超30質量%未満がより好ましく、2.5質量%以上25質量%未満が更に好ましく、3質量%以上20質量%未満がより更に好ましい。また、プロピレン単位の含有量は70質量%以上98質量%未満がより好ましく、75質量%以上97.5質量%未満が更に好ましく、80質量%以上97質量%未満がより更に好ましい。
ランダムポリプロピレン中のプロピレン単位の含有量、エチレン単位の含有量、α−オレフィン単位の含有量は、カーボン核磁気共鳴(13C−NMR)法より測定できる。詳細は後述する実施例に記載する。
ランダムポリプロピレンのメルトフローレート(MFR;230℃、ISO 1133に準拠)は、得られるランダムポリプロピレン組成物の加工性の観点から、1〜30g/10分が好ましく、1〜25g/10分がより好ましく、2〜20g/10分が更に好ましく、3〜15g/10分がより更に好ましい。
ランダムポリプロピレンを製造するに際して使用される触媒については特に限定されないが、例えば、立体規則性触媒を使用する重合法が好ましい。立体規則性触媒としては、以下に限定されないが、例えば、チーグラー触媒やメタロセン触媒などが挙げられる。これら触媒の中でも、得られるランダムポリプロピレン組成物及び成形体の透明性、柔軟性の観点から、メタロセン触媒が好ましい。
得られるランダムポリプロピレン組成物及び成形体の透明性、柔軟性の観点からランダムポリプロピレンの分子量分布(Mw/Mn)は3.5以下であることが好ましい。Mw/Mnは3.0以下であることがより好ましく、2.8以下であることが更に好ましい。下限値は特に限定されないが1.5以上が好ましい。とりわけ、ランダムポリプロピレンが、メタロセン系触媒により重合されたものであり、かつ、分子量分布(Mw/Mn)が1.5以上3.5以下であることが好ましい。なお、ランダムポリプロピレンの分子量分布は、GPCによる測定で得られる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比率から求められる。
本実施形態のポリプロピレン組成物は、要求性能に応じて、その他添加剤を併用してもよい。添加剤としては、特に限定されず、例えば、難燃剤、安定剤、着色剤、顔料、酸化防止剤、帯電防止剤、分散剤、流れ増強剤、ステアリン酸金属塩といった離型剤、シリコーンオイル、鉱物油系軟化剤、合成樹脂系軟化剤、銅害防止剤、架橋剤、核剤等が挙げられる。
<ポリプロピレン樹脂組成物の製造方法>
本実施形態のポリプロピレン組成物は、以下に限定されないが、例えば、本実施形態の水素化ブロック共重合体組成物、ポリプロピレン、及び必要に応じて加えられる他の成分を、その各成分の組成比に応じてドライブレンドする方法、通常の高分子物質の混合に供される装置によって調整する方法等によって製造することができる。
その際に用いられうる混合装置としては、特に限定されないが、例えば、バンバリーミキサー、ラボプラストミル、単軸押出機、2軸押出機等の混練装置が挙げられ、押出機を用いた溶融混合法により製造することが生産性、良混練性の点から好ましい。混練時の溶融温度は、適宜設定することができるが、通常130〜300℃の範囲内であり、150〜250℃の範囲であることが好ましい。
<成形体>
本実施形態の成型体は、本実施形態のポリプロピレン樹脂組成物を含む。
成型体としては、以下に限定されないが、例えば、シート、フィルム、バック、チューブ、医療用成型体及び包装材等が挙げられる。
医療用成型体としては、以下に限定されないが、例えば、医療用フィルム、医療用バック、医療用輸液チューブ等が挙げられる。
包装材としては、以下に限定されないが、例えば、食品包装材及び衣料包装材等が挙げられる。
一般に厚みが0.005mm以上0.2mm未満であるシート状成型体をフィルムといい、厚みが0.2mm以上50mm以下であるシート状成型体をシートという。
本実施形態において「シート状成型体」及び「シート」は、上記フィルム及びシートを包含する用語として用いる。
本実施形態のシートの厚みは、特に限定されないが、ポリプロピレン樹脂組成物の成型体の成型加工性、透明性及び柔軟性の観点から、好ましくは0.005mm〜0.5mm、より好ましくは0.01mm〜0.3mmである。
本実施形態において、シート状成型体の製造方法は、特に限定されない。
シート状成型体の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、押出し成型法としてTダイ法及びインフレーション法等を採用することができ、インフレーション法として通常の空冷インフレーション成型法、空冷2段インフレーション成型法、高速インフレーション成型法及び水冷インフレーション成型法等を採用できる。ダイレクトブロー及びインジェクションブロー等のブロー成型法並びにプレス成型法を採用することもできる。
これらの中でも、バブル安定性及びドローダウンの抑制に優れるため、Tダイ法及びインフレーション法が好ましい。
本実施形態のシート状成型体は、単層シートとしてもよいが、本実施形態の主旨を損なわない範囲で他のポリマーを積層して多層シートとしてもよい。
かかる他のポリマーとしては、以下に限定されないが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン・プロピレン共重合ゴム(EPM)及びエチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合ゴム(EPDM)等のオレフィン系重合体;ポリエステルエラストマー、ポリエチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系重合体;ポリアミド6、ポリアミド6・6、ポリアミド6・10、ポリアミド11、ポリアミド12及びポリアミド6・12等のポリアミド系樹脂;ポリアクリル酸メチル及びポリメタクリル酸メチル等のアクリル系樹脂;ポリオキシメチレンホモポリマー及びポリオキシメチレンコポリマー等のポリオキシメチレン系樹脂;スチレン単独重合体、アクリロニトリル・スチレン樹脂及びアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂等のスチレン系樹脂;ポリカーボネート樹脂;スチレン・ブタジエン共重合体ゴム及びスチレン・イソプレン共重合体ゴム等のスチレン系エラストマー並びにその水素添加物又はその変性物;天然ゴム;合成イソプレンゴム及び液状ポリイソプレンゴム並びにその水素添加物又は変性物;クロロプレンゴム;アクリルゴム;ブチルゴム;アクリロニトリル・ブタジエンゴム;エピクロロヒドリンゴム;シリコーンゴム;フッ素ゴム;クロロスルホン化ポリエチレン;ウレタンゴム;ポリウレタン系エラストマー;ポリアミド系エラストマー;ポリエステル系エラストマー;軟質塩化ビニル樹脂等が挙げられる。
これらの他のポリマーの1種又は2種以上のブレンドを、単層又は層毎に種類が異なっている多層で積層して用いてもよい。
他のポリマーとの積層化にあっては、多層Tダイ法、多層インフレーション法及び押出しラミネーション法等の共押出し成型法、ウエットラミネーション、ドライラミネーション及びプレス成型等の一般的な多層シート又はフィルム成型法、コインジェクションブロー等の多層インジェクションブロー並びに多層ダイレクトブロー等のブロー成型法を採用することができる。
また成型された多層積層体は、未延伸のままであってもよく、あるいは一軸又は二軸延伸してもよい。
バックは、シート状成型体から成型することができる袋状の成型体をいう。バックとしては、以下に限定されないが、例えば、食品包装用バック、衣類包装用バック及び医療用バック等が挙げられる。医療用バックとしては、以下に限定されないが、例えば、医療用輸液バック及び薬品包装用バック等が挙げられる。
以下、実施例によって本実施形態を具体的に説明するが、本実施形態はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例及び比較例においては、以下に説明する方法によって水素化ブロック共重合体組成物の調製を行い、プロピレン系樹脂組成物を製造し、物性の比較を行った。その際、水素化ブロック共重合体の特性やプロピレン系樹脂組成物の物性は次のように測定した。
<測定方法>
1)水素化ブロック共重合体における各重合体ブロックの含有量
水素化前のブロック共重合体の重合過程のステップ毎にサンプリングしたポリマーを、トルエン約20mL入れた密閉ガラス瓶内で溶解させた後、ガスクロマトグラフィーにより未反応のモノマー量を検出し、定量することによって、モノマーの重合転化率(質量%)を求めた。モノマーの重合転化率とモノマーフィード量から、水素化ブロック共重合体における各重合体ブロック含有量を算出した。
2)水素化ブロック共重合体の水素化前のビニル結合量
水素添加前のブロック共重合体の重合過程のステップ毎にサンプリングしたポリマーを、プロトン核磁気共鳴(1H−NMR)法により測定した。測定機器はJNM−LA400(JEOL製)、溶媒に重水素化クロロホルムを用い、サンプル濃度は50mg/mL、観測周波数は400MHz、化学シフト基準にテトラメチルシランを用い、パルスディレイ2.904秒、スキャン回数64回、パルス幅45°、及び測定温度26℃で行った。ビニル結合量は、1,4−結合及び1,2−結合に帰属されるシグナルの積分値から各結合様式の1Hあたりの積分値を算出した後、1,4−結合と1,2−結合(ブタジエンの場合であって、イソプレンの場合ならば3,4−結合になる)との比率から算出した。
3)水素化ブロック共重合体の共役ジエン化合物単位に基づく不飽和結合の水素添加率
水素添加後の重合体を用いて、プロトン核磁気共鳴(1H−NMR)により測定した。なお、測定条件及び測定データの処理方法は上記2)と同様とした。水素添加率は、4.5〜5.5ppmの残存二重結合に由来するシグナル及び水素添加された共役ジエンに由来するシグナルの積分値を算出し、その比率を算出した。
4)共役ジエン化合物単位の合計100mol%に対する、ブチレン量及び/又はプロピレン量
水素添加後の重合体を用いて、プロトン核磁気共鳴(1H−NMR)により、水素化ブロック共重合体中の共役ジエン化合物単位の合計量と、ブチレン量及び/又はプロピレン量とを測定した。測定条件及び測定データの処理方法は上記2)及び3)と同様とした。ブチレン含有量は、スペクトルの0〜2.0ppmにおけるブチレン(水素化された1,2−結合)に帰属されるシグナルの積分値を算出し、その比率から算出した。
5)水素化ブロック共重合体中の芳香族化合物単位の含有量
水素添加後の重合体を用いて、プロトン核磁気共鳴(1H−NMR)により測定した。測定条件及び測定データの処理方法は上記2)及び3)と同様とした。スチレン含有量は、スペクトルの6.2〜7.5ppmにおける総スチレン芳香族シグナルの積算値を用いて算出した。
6)DSC測定
アルミニウム製パンに水素化ブロック共重合体10mgをそれぞれ精秤し、示差走査熱量計(DSC)(ティー・エイ・インスツルメント製、Q2000)を用いて、窒素雰囲気(流量は50mL/分)にて、初期温度−50℃、昇温速度10℃/分で150℃まで昇温し、5分間150℃保持し、その後10℃/分で−50℃まで降温させ測定を行った。描かれるDSC曲線の降温過程であらわれる結晶化ピークを結晶化温度(℃)とし、結晶化ピーク面積が示す熱量を結晶化熱量(J/g)とした。
7)金属化合物含有量の測定
後述の実施例又は比較例で得られた水素化ブロック共重合体組成物中に含まれる金属化合物量(チタン含有化合物、珪素含有化合物及びリン含有化合物)は、誘導結合プラズマ(ICP,Inductivuty Coupled Plasa,株式会社島津製作所製、装置名:ICPS−7510)を用いて測定した。まず、水素化ブロック共重合体組成物を硫酸と硝酸により完全に溶解し、金属成分を含む水溶液をアルゴンプラズマ中に噴霧し、そこから放出される各種金属元素固有の光の波長の強度を計測し、検量線法によって、水素化ブロック共重合体組成物中に含まれる金属化合物量を決定した。
8)チタン含有化合物の平均粒子径
チタン含有化合物の平均粒子径を、レーザー回折式粒度分布計(株式会社HORIBA社製、LA−300)により下記方法で測定した。
シクロヘキサンを循環させた循環バスに、水素化ブロック共重合体組成物のシクロヘキサン溶液を滴下し、透過率が70〜98%の領域になる循環濃度に制御して、下記条件で粒子径の測定を行った。なお、水素化ブロック共重合体組成物がチタン以外の金属を含む場合は、下記の方法で求められる平均粒子径は、チタン含有化合物と他の金属化合物とを含む金属化合物粒子全体の粒子径である。
[測定条件]
測定方式:Mie散乱理論
測定範囲:0.1〜600μm
測定時間:20sec
光源:650nm 半導体レーザー5mW
データ読み取り回数:5〜10回
測定温度:25℃
ここで平均粒子径は、算術平均径のことであり、頻度分布を算術平均した値であり、下記式によって表される。
算術平均径 = Σ{q(J)×X(J)}÷Σ{q(J)}
J:粒子径分割番号
q(J):頻度分布値(%)
X(J):J番目の粒子径範囲の代表値(μm)
9)水素化ブロック共重合体の重量平均分子量
水素化ブロック共重合体の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定(島津製作所製、LC−10)、カラム:TSKgelGMHXL(4.6mmID×30cm、2本)、溶媒:テトラヒドロフラン(THF)により、市販の標準ポリスチレンによるポリスチレン換算分子量として求めた。
10)水素化ブロック共重合体組成物の色調
後述の実施例及び比較例で得られた水素化ブロック共重合体組成物を圧縮成型して厚さ2mmのシートを作製し、得られたシートのb値を、色差計(日本電色工業株式会社製 ZE−2000)を用いて測定した。該b値が大きいほど、チタン酸化物含有組成物の成形体は黄色味が強く色調に劣ると評価した。
◎:b値が2未満
○:b値が2以上5未満
△:b値が5以上8未満
×:b値が8以上
11)水素化ブロック共重合体組成物の耐ブロッキング性
実施例及び比較例で得られた水素化ブロック共重合体組成物ペレットの耐ブロッキング性は、水素化ブロック共重合体組成物のペレット60gを直径6cmの円筒状の金属製容器に写し、1160gの荷重を掛けて60℃で24時間静置させ、その後に金属製容器からペレットを取り出し、振とう後、3連球以上のペレット重量の割合(ブロッキング強度(%))を測定して、次の基準で評価した。
◎:ブロッキング強度が10%未満
○:ブロッキング強度が10%以上15%未満
△:ブロッキング強度が15%以上20%未満
×:ブロッキング強度が20%以上
12)水素化ブロック共重合体組成物のショアA硬度
実施例1〜6及び比較例1〜11で得られた水素化ブロック共重合体組成物を、2mm厚に、200℃でプレス成型したシート状成型体を4枚重ねて、ASTM D−2240に準拠して、デュロメータタイプAで瞬間の値を測定した。
13)シート状成形体の透明性
実施例13〜24及び比較例12〜22で得られた250μmの厚みのシート状成形体を用いて、ヘイズメーター(日本電色工業製、NDH−1001DP)を用いてヘイズ値(%)を測定し、透明性の指標とした。得られたヘイズ値から、次の基準で評価した。
◎:ヘイズ値が10%未満
○:ヘイズ値が10%以上15%未満
△:ヘイズ値が15%以上20%未満
×:ヘイズ値が20%以上
14)シート状成形体の柔軟性
実施例13〜24及び比較例12〜22で得られた250μmの厚みのシート状成形体を用いて、引取り方向(MD)について、JIS 5号ダンベルに打抜いたサンプルを用い、JIS K6251に準拠して、引張試験機(ミネベア、Tg−5kN)により引張速度200mm/minで引張弾性率(MPa)を測定し、柔軟性の指標とした。得られた引張弾性率から、次の基準で評価した。
◎:引張弾性率が400MPa未満
○:引張弾性率が400MPa以上600MPa未満
△:引張弾性率が600MPa以上800MPa未満
×:引張弾性率が800MPa以上
15)シート状成形体の水蒸気バリア性
実施例及び比較例で得られた250μmのシート状成型体を用いて、JIS K7129(モコン法)に準拠して、水蒸気透過性試験(モコン社、PERMATRAN W3/33、40℃、90%RH)を行い、透湿度(g/(m2・24h))(WVTR)を測定した。水蒸気バリア性は、ポリプロピレン樹脂のみからなる250μmのシート状成型体のWVTRとの比(WVTR(ポリプロピレン樹脂組成物)/WVTR(ポリプロピレン樹脂のみ))を算出し、水蒸気バリア性の指標とした。次の基準で評価した。
◎:WVTRの比が、1.5未満
○:WVTRの比が、1.5以上2.0未満
△:WVTRの比が、2.0以上2.5未満
×:WVTRの比が2.5以上
<水素化ブロック共重合体の製造>
[実施例1]
(水添触媒の調整)
水素化ブロック共重合体の水添反応に用いた水添触媒を、下記の方法で調整した。窒素置換した反応容器に、乾燥及び精製したシクロヘキサン1Lを入れ、ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド100ミリモルを添加し、十分に攪拌しながらトリメチルアルミニウム200ミリモルを含むn−ヘキサン溶液を添加して、室温にて約3日間反応させた。
(水素化ブロック共重合体の作製)
内容積10Lの攪拌装置及びジャケット付き槽型反応器を使用して、バッチ重合を行った。
反応器内に1Lのシクロヘキサンを入れ、その後、n−ブチルリチウム(以下「Bu−Li」ともいう。)を全モノマー100質量部に対して0.050質量部と、ビニル化剤としてのN,N,N´,N´−テトラメチルエチレンジアミン(以下、「TMEDA」ともいう。)をBu−Li1モルに対して0.05モル添加した。
第1ステップとして、ブタジエン10質量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20質量%)を10分間かけて投入し、その後更に10分間重合した。
なお重合中、温度は65℃にコントロールした。
次に第2ステップとして、TMEDAをBu−Li1モルに対して1.50モルと、ナトリウムt−ペントキシド(以下、NaOAmとする)をBu−Li1モルに対して0.05モル添加し、ブタジエン85質量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20質量%)を60分間かけて投入し、その後更に10分間重合した。
なお重合中、温度は60℃にコントロールした。
次に第3ステップとして、スチレン5質量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20質量%)を5分間かけて投入し、その後更に10分間重合した。なお重合中、温度は65℃にコントロールした。
なお、ブロック共重合体の調整過程で得られたステップ毎にポリマーをサンプリングした。得られたブロック共重合体の分析値は、スチレン含有量5質量%、重量平均分子量249,000、分子量分布1.12であった。
次に、得られたブロック共重合体に、上記水添触媒をブロック共重合体100質量部当たりチタンとして100ppm添加し、水素圧0.7MPa、温度70℃で水添反応を行った。
その後メタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジーt−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートをブロック共重合体に対して0.3質量部添加した。
さらに、この調整した重合体溶液と、重合体溶液に対して2容量倍の30%過酸化水素水と、Tiに対して3倍モルのクエン酸とを、60℃で24時間、撹拌翼付きタンクで混合した。得られた混合液を、2時間静置し、重合体溶液相と過酸化水素相に分離し、過酸化水素相を除去した。得られた水素化ブロック共重合体中のチタンの金属原子換算の含有量は25ppm、平均粒子径は35μmであった。
得られた水素化ブロック共重合体(a−1)の水添率は99.5%、MFRは2g/10分であった。
得られた水素化ブロック共重合体(a−1)の解析結果を表1に示す。
[実施例2]
(a−1)で得られた重合体溶液に対して、酸化チタン(純正化学株式会社製;ルチル型、平均粒子径1.5〜2.1μm)をチタン換算で95質量ppm添加して混合し、2μmの細孔径を有するフィルターを用いてろ過した。水素化ブロック共重合体(a−2)中のチタンの金属原子換算の含有量は25ppm、平均粒子径は5μmであった。
得られた水素化ブロック共重合体(a−2)の解析結果を表1に示す。
[実施例3]
(a−1)で得られた重合体溶液に対して、0.03容積倍の水及び0.03容積倍のメタノールを添加して、60℃で15分混合を行った後に、オートクレーブ内で3日間静置させた。その後、この混合液(重合体溶液相+水相)を分離した。水素化ブロック共重合体(a−3)中のチタンの金属原子換算の含有量は25ppm、平均粒子径は90μmであった。
得られた水素化ブロック共重合体(a−3)の解析結果を表1に示す。
[実施例4]
(a−1)で得られた重合体溶液に対して、40μmの細孔径を有するフィルターを用いてろ過した。水素化ブロック共重合体(a−4)中のチタンの金属原子換算の含有量は5ppm、平均粒子径は35μmであった。
得られた水素化ブロック共重合体(a−4)の解析結果を表1に示す。
[実施例5]
(a−1)で得られた重合体溶液に対して、酸化チタン(関東化学株式会社製;ルチル型、平均粒子径35μm)をチタン換算で45質量ppm添加して混合した。水素化ブロック共重合体(a−5)中のチタンの金属原子換算の含有量は70ppm、平均粒子径は35μmであった。
得られた水素化ブロック共重合体(a−5)の解析結果を表1に示す。
[実施例6]
(a−1)で得られた重合体溶液に対して、シリカ(東ソー・シリカ株式会社製)を珪素換算で80質量ppm添加して混合した。水素化ブロック共重合体(a−6)中のチタンの金属原子換算の含有量は25ppm、平均粒子径は35μm、珪素の金属原子換算の現含有量は80ppmであった。
得られた水素化ブロック共重合体(a−6)の解析結果を表1に示す。
[実施例7]
(a−1)で得られた重合体溶液に対して、トリメチルリン酸(東京化成工業株式会社製)をリン換算で80質量ppm添加して混合した。水素化ブロック共重合体(a−7)中のチタンの金属原子換算の含有量は25ppm、平均粒子径は35μm、リンの金属原子換算の現含有量は80ppmであった。
得られた水素化ブロック共重合体(a−7)の解析結果を表1に示す。
[実施例8]
Bu−Liを0.050質量部とし、第1ステップとして、ブタジエン10質量部とし、第2ステップとして、ブタジエン82質量部とし、第3ステップとして、スチレン5質量部とし、第4ステップを追加して、ブタジエン3質量部を含むシクロヘキサン溶液(濃度20質量%)を5分間かけて投入し、その後更に10分間重合した。
なお重合中、温度は65℃にコントロールしブロック共重合体を製造したこと以外は、水素化ブロック共重合体(a−1)と同様の操作を行い、水素化ブロック共重合体(a−8)を製造した。
得られた水素化ブロック共重合体(a−8)は、スチレン含有量5質量%、重量平均分子量251,000、分子量分布1.14、水添率99.8%、MFR4g/10分であった。また、得られた水素化ブロック共重合体中のチタンの金属原子換算の含有量は25ppm、平均粒子径は35μmであった。
得られた水素化ブロック共重合体(a−8)の解析結果を表1に示す。
[実施例9]
Bu−Liを0.060質量部とし、第1ステップとして、ブタジエン15質量部とし、第2ステップとして、ブタジエン78質量部とし、第3ステップとして、スチレン7質量部としブロック共重合体を製造したこと以外は、水素化ブロック共重合体(a−1)と同様の操作を行い、水素化ブロック共重合体(a−9)を製造した。
得られた水素化ブロック共重合体(a−9)は、スチレン含有量7質量%、重量平均分子量204,000、分子量分布1.19、水添率99.66%、MFR2.9g/10分であった。また、得られた水素化ブロック共重合体中のチタンの金属原子換算の含有量は25ppm、平均粒子径は35μmであった。
得られた水素化ブロック共重合体(a−9)の解析結果を表1に示す。
[実施例10]
Bu−Liを0.053質量部とし、第1ステップとして、ブタジエン3質量部とし、第2ステップとして、ブタジエン85質量部とし、第3ステップとして、スチレン12質量部としブロック共重合体を製造したこと以外は、水素化ブロック共重合体(a−1)と同様の操作を行い、水素化ブロック共重合体(a−10)を製造した。
得られた水素化ブロック共重合体(a−10)は、スチレン含有量12質量%、重量平均分子量225,000、分子量分布1.22、水添率99.3%、MFR1.9g/10分であった。また、得られた水素化ブロック共重合体中のチタンの金属原子換算の含有量は25ppm、平均粒子径は35μmであった。
得られた水素化ブロック共重合体(a−10)の解析結果を表1に示す。
[実施例11]
Bu−Liを0.042質量部とし、第1ステップとして、ブタジエン6質量部とし、第2ステップとして、ブタジエン91質量部とし、第3ステップとして、スチレン3質量部としブロック共重合体を製造したこと以外は、水素化ブロック共重合体(a−1)と同様の操作を行い、水素化ブロック共重合体(a−11)を製造した。
得られた水素化ブロック共重合体(a−11)は、スチレン含有量3質量%、重量平均分子量282,000、分子量分布1.29、水添率98.6%、MFR3.9g/10分であった。また、得られた水素化ブロック共重合体中のチタンの金属原子換算の含有量は25ppm、平均粒子径は35μmであった。
得られた水素化ブロック共重合体(a−11)の解析結果を表1に示す。
[実施例12]
Bu−Liを0.078質量部とし、第1ステップとして、ブタジエン16質量部とし、第2ステップとして、ブタジエン72質量部とし、第3ステップとして、スチレン12質量部としブロック共重合体を製造したこと以外は、水素化ブロック共重合体(a−1)と同様の操作を行い、水素化ブロック共重合体(a−12)を製造した。
得られた水素化ブロック共重合体(a−12)は、スチレン含有量12質量%、重量平均分子量161,000、分子量分布1.12、水添率99.0%、MFR1.5g/10分であった。また、得られた水素化ブロック共重合体中のチタンの金属原子換算の含有量は25ppm、平均粒子径は35μmであった。
得られた水素化ブロック共重合体(a−12)の解析結果を表1に示す。
[比較例1]
(a−1)で得られた重合体溶液に対して、0.5μmの細孔径を有するフィルターを用いてろ過した。水素化ブロック共重合体中のチタンの金属原子換算の含有量は3ppm、平均粒子径は0.2μmであった。この混合液に対して、酸化チタン(IoLiTec社製;ルチル型、平均粒子径130μm)をチタン換算で25質量ppm添加して混合した。水素化ブロック共重合体(a−13)中のチタンの金属原子換算の含有量は25ppm、平均粒子径は130μmであった。
得られた水素化ブロック共重合体(a−13)の解析結果を表1に示す。
[比較例2]
水添触媒を2−エチル−ヘキサン酸ニッケル/水素化リチウムにし、ブロック共重合体100質量部当たりのニッケルとして100ppm添加し、水素圧4.5MPa、温度90℃で水添反応を行った後、触媒のフィルターろ過を行ったこと以外は、水素化ブロック共重合体(a−1)と同様の操作を行い、水素化ブロック共重合体(a−14)を製造した。
得られた水素化ブロック共重合体(a−14)の解析結果を表1に示す。
[比較例3]
(a−1)における、調整した重合体溶液と、重合体溶液に対して2容量倍の30%過酸化水素水と、Tiに対して3倍モルのクエン酸とを、60℃で24時間、撹拌翼付きタンクで混合した後、静置・分離し、過酸化水素相を除去する操作を行わなかったこと以外は同様にして製造した水素化ブロック共重合体を得た。
得られた水素化ブロック共重合体(a−15)中のチタンの金属原子換算の含有量は90ppm、平均粒子径は35μmであった。
得られた水素化ブロック共重合体(a−15)の解析結果を表1に示す。
[比較例4]
Bu−Liを0.099質量部とし、第1ステップとして、ブタジエン17質量部とし、第2ステップとして、ブタジエン67質量部とし、第3ステップとして、スチレン16質量部としブロック共重合体を製造したこと以外は、水素化ブロック共重合体(a−1)と同様の操作を行い、水素化ブロック共重合体(a−16)を製造した。
得られた水素化ブロック共重合体(a−16)は、スチレン含有量16質量%、重量平均分子量117,000、分子量分布1.09、水添率99.2%、MFR1.8g/10分であった。また、得られた水素化ブロック共重合体中のチタンの金属原子換算の含有量は25ppm、平均粒子径は35μmであった。
得られた水素化ブロック共重合体(a−16)の解析結果を表1に示す。
[比較例5]
Bu−Liを0.050質量部とし、第1ステップとして、ブタジエン20質量部とし、第2ステップとして、ブタジエン80質量部としブロック共重合体を製造したこと以外は、水素化ブロック共重合体(a−1)と同様の操作を行い、水素化ブロック共重合体(a−17)を製造した。
得られた水素化ブロック共重合体(a−17)は、スチレン含有量0質量%、重量平均分子量250,000、分子量分布1.08、水添率99.5%、MFR32g/10分であった。また、得られた水素化ブロック共重合体中のチタンの金属原子換算の含有量は25ppm、平均粒子径は35μmであった。
得られた水素化ブロック共重合体(a−17)の解析結果を表1に示す。
[比較例6]
Bu−Liを0.122質量部とし、第1ステップとして、ブタジエン5質量部とし、第2ステップとして、ブタジエン70質量部とし、第3ステップとして、スチレン25質量部としブロック共重合体を製造したこと以外は、水素化ブロック共重合体(a−1)と同様の操作を行い、水素化ブロック共重合体(a−18)を製造した。
得られた水素化ブロック共重合体(a−18)は、スチレン含有量25質量%、重量平均分子量88,000、分子量分布1.11、水添率99.0%、MFR3.1g/10分であった。また、得られた水素化ブロック共重合体中のチタンの金属原子換算の含有量は25ppm、平均粒子径は35μmであった。
得られた水素化ブロック共重合体(a−18)の解析結果を表1に示す。
[比較例7]
Bu−Liを0.072質量部とし、第1ステップとして、ブタジエン35質量部とし、第2ステップとして、ブタジエン63質量部とし、第3ステップとして、スチレン2質量部としブロック共重合体を製造したこと以外は、水素化ブロック共重合体(a−1)と同様の操作を行い、水素化ブロック共重合体(a−19)を製造した。
得られた水素化ブロック共重合体(a−19)は、スチレン含有量2質量%、重量平均分子量169,000、分子量分布1.12、水添率98.3%、MFR4.8g/10分であった。また、得られた水素化ブロック共重合体中のチタンの金属原子換算の含有量は25ppm、平均粒子径は35μmであった。
得られた水素化ブロック共重合体(a−19)の解析結果を表1に示す。
[比較例8]
Bu−Liを0.065質量部とし、第1ステップとして、スチレン8質量部とし、第2ステップとして、ブタジエン85質量部とし、第3ステップとして、スチレン7質量部としブロック共重合体を製造したこと以外は、水素化ブロック共重合体(a−1)と同様の操作を行い、水素化ブロック共重合体(a−20)を製造した。
得られた水素化ブロック共重合体(a−20)は、スチレン含有量15質量%、重量平均分子量178,000、分子量分布1.12、水添率99.2%、MFR4.8g/10分であった。また、得られた水素化ブロック共重合体中のチタンの金属原子換算の含有量は25ppm、平均粒子径は35μmであった。
得られた水素化ブロック共重合体(a−20)の解析結果を表1に示す。
[比較例9]
Bu−Liを0.050質量部とし、第1ステップ前のTMEDAを0.250モルとし、第1ステップとして、ブタジエン10質量部とし、第2ステップとして、ブタジエン85質量部とし、第3ステップとして、スチレン5質量部としブロック共重合体を製造したこと以外は、水素化ブロック共重合体(a−1)と同様の操作を行い、水素化ブロック共重合体(a−21)を製造した。
得られた水素化ブロック共重合体(a−21)は、スチレン含有量5質量%、重量平均分子量248,000、分子量分布1.16、水添率99.1%、MFR9.2g/10分であった。また、得られた水素化ブロック共重合体中のチタンの金属原子換算の含有量は25ppm、平均粒子径は35μmであった。
得られた水素化ブロック共重合体(a−21)の解析結果を表1に示す。
[比較例10]
水素化ブロック共重合体(a−1)と同様の操作を行い、ブロック共重合体を重合した後、水添率をコントロールした水素化ブロック共重合体(a−22)を製造した。
得られた水素化ブロック共重合体(a−22)は、スチレン含有量5質量%、重量平均分子量253,000、分子量分布1.15、水添率70.0%、MFR15.2g/10分であった。また、得られた水素化ブロック共重合体中のチタンの金属原子換算の含有量は25ppm、平均粒子径は35μmであった。
得られた水素化ブロック共重合体(a−22)の解析結果を表1に示す。
[比較例11]
Bu−Liを0.055質量部とし、第2ステップ前のTMEDAを0.65モルとし、NaOAmは添加せず、ブロック共重合体を製造したこと以外は、水素化ブロック共重合体(a−1)と同様の操作を行い、水素化ブロック共重合体(a−23)を製造した。
得られた水素化ブロック共重合体(a−23)は、スチレン含有量5質量%、重量平均分子量239,000、分子量分布1.08、水添率99.4%、MFR2.9g/10分であった。また、得られた水素化ブロック共重合体中のチタンの金属原子換算の含有量は25ppm、平均粒子径は35μmであった。
得られた水素化ブロック共重合体(a−23)の解析結果を表1に示す。
上記のようにして得られた水素化ブロック共重合体組成物(a−1)〜(a−23)の解析結果を表1に示す。
Figure 0006603521
<ポリプロピレン樹脂の製造>
実施例及び比較例で用いたポリプロピレン樹脂は、サンアロマー製「PC630A」(プロピレン−エチレンランダム共重合体、MFR=6.8g/10分)であった。
<成形体の製造例>
[実施例13〜24、及び比較例12〜22]
実施例1〜12、比較例1〜11の水素化ブロック共重合体組成物(a−1)〜(a−23)と、上記のポリプロピレン樹脂を、表2に示す配合割合でドライブレンドし、二軸押出機(L/D=42、30mmΦ)で、200℃、150rpm、押出量5Kg/hの条件で溶融混練して、プロピレン樹脂組成物のペレットを製造した。これらのペレットを用いて、以下に示すようにして、実施例13〜24、及び比較例12〜22のシート状成形体を作成し、各物性の測定を行った。得られた評価結果を表2に示す。
(シート状成形体の製造)
プロピレン系樹脂組成物ペレットを単軸シート押出機(40mmφ)、Tダイを用いて、樹脂温度190℃、スクリュー回転数30rpm、Tダイスリット厚み0.4mm、Tダイのスリット巾400mm、圧延ローラ表面温度45℃、引取り速度2.5m/minで、厚さ約250μmのシート状成形体を作成した。なお、厚みはスクリュー回転数を変えることにより調整した。
Figure 0006603521

Claims (12)

  1. 共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(C)、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)及びビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(S)を分子中に含む水素化ブロック共重合体と、
    平均粒子径が1.0〜100μmであるチタン含有化合物と
    を含む水素化ブロック共重合体組成物であって
    前記水素化ブロック共重合体組成物における前記チタン含有化合物の含有量が、チタン原子換算で0.1〜75ppmであり、
    前記水素化ブロック共重合体中、前記重合体ブロック(C)の含有量が1〜30質量%であり、前記重合体ブロック(B)の含有量が69〜98質量%であり、前記重合体ブロック(S)の含有量が1〜20質量%であり、
    前記重合体ブロック(C)の水素化前のビニル結合量が1〜25mol%であり、前記重合体ブロック(B)の水素化前のビニル結合量が60〜100mol%であり、
    前記水素化ブロック共重合体の水素化率が80mol%以上であり、
    前記水素化ブロック共重合体が、前記重合体ブロック(B)を二つ以上含み、
    前記重合体ブロック(B)中、前記水素化ブロック共重合体の末端に存在する重合体ブロック(B1)の含有量が、1〜10質量%である、水素化ブロック共重合体組成物。
  2. 前記水素化ブロック共重合体中、重合体ブロック(C)と重合体ブロック(S)の含有量の合計が2〜31質量%である、請求項1に記載の水素化ブロック共重合体組成物。
  3. 共役ジエン化合物単位及びビニル芳香族化合物単位を分子中に含む水素化ブロック共重合体と、
    平均粒子径が1.0〜100μmであるチタン含有化合物と
    を含む水素化ブロック共重合体組成物であって
    前記水素化ブロック共重合体組成物における前記チタン含有化合物の含有量が、チタン原子換算で0.1〜75ppmであり、
    前記水素化ブロック共重合体が、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(B)を二つ以上含み、
    前記重合体ブロック(B)中、前記水素化ブロック共重合体の末端に存在する重合体ブロック(B1)の含有量が、1〜10質量%であり、
    前記水素化ブロック共重合体中、ビニル芳香族化合物単位の含有量が1〜20質量%であり、
    前記共役ジエン化合物単位の合計100mol%に対して、ブチレン量及び/又はプロピレン量が50〜95mol%であり、
    前記水素化ブロック共重合体が−20〜80℃に結晶化のピークを有し、結晶化熱量が0.1〜10J/gであり、
    水素化率が80mol%以上であり、
    ショアA硬度が15〜65である、水素化ブロック共重合体組成物。
  4. 珪素含有化合物を0.1〜300ppm含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の水素化ブロック共重合体組成物。
  5. リン含有化合物を0.1〜300ppm含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の水素化ブロック共重合体組成物。
  6. 前記チタン含有化合物が酸化チタン、水酸化チタン、チタン酸リチウムからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む粒子である、請求項1〜のいずれか1項に記載の水素化ブロック共重合体組成物。
  7. 前記水素化ブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)が10万〜30万である、請求項1〜のいずれか1項に記載の水素化ブロック共重合体組成物。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の水素化ブロック共重合体組成物1〜99質量%と、ポリプロピレン樹脂1〜99質量%とを含む、ポリプロピレン樹脂組成物。
  9. 前記ポリプロピレン樹脂がランダムポリプロピレン樹脂である、請求項に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
  10. 請求項又はに記載のポリプロピレン樹脂組成物を含む、成形体。
  11. 請求項又はに記載のポリプロピレン樹脂組成物を含む、チューブ。
  12. 請求項又はに記載のポリプロピレン樹脂組成物を含む、シート。
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