JP6667577B2 - 製氷器 - Google Patents

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Description

本発明は、球形または多面体形状の透明な氷を製造できる製氷器に関するものである。
本願の出願人は、球形の氷を製造できる製氷器に関して出願している(特許文献1)。
ここで、例えばウイスキーをロック等で飲む際に、見栄えが良いことから、透明な球形の氷が求められていた。しかし特許文献1に記載の製氷器では、製氷時に固化しつつある氷に気泡等の濁りのもとになる物質が混入することが避けられず、透明な球形の氷を製造することはできなかった。
また、透明な球形の氷を製造できる製氷器として、例えば特許文献2に記載のものがある。この製氷器は、断熱性を有するコップ状部分の底面から円筒が突出しており、この円筒の上端に球状に製氷を行うための球体が載せられて構成されている。この球体は、製氷時に下方となる位置に水が通る貫通穴が設けられ、製氷時に上方となる位置に空気抜きのための貫通穴が設けられている。球体内の水の方が球体よりも下に位置する水よりも早く凍り始めるため、濁りのもとになる物質を球体内から追い出すことができ、透明な氷を製造できる。
特許第6298123号公報 特許第4512973号公報
ところがこの製氷器では、球体を円筒の上端に単に載せるように構成されていて使いにくかった。また、貫通穴を上下に位置合わせするための目標も一切設けられていないことからも、使い勝手の点で改良の余地があった。
そこで本発明は、球体または多面体状の透明な氷を製造でき、使い勝手の良い製氷器を提供することを課題とする。
本発明は、側部と底部とが閉じられていて内部に水を保持できるコップ部と、前記コップ部における前記側部の内面に対して一定の位置にあって当該位置から上方へと移動可能に当接する下枠部と、当該下枠部から下方に延びる底壁部であって、上下に貫通する通水穴を有する底壁部とを備え、前記下枠部及び前記底壁部の内面が球体または多面体における外周面で上下二分割されたうち下部分となっている下製氷部と、前記下製氷部の上方に設けられ、前記コップ部における前記側部の内面に対して一定の位置にあって当該位置から上方へと移動可能に当接する上枠部と、当該上枠部から上方に延びる天壁部であって、上下に貫通する空気抜き穴を有する天壁部とを備え、前記上枠部及び前記天壁部の内面が球体または多面体における外周面で上下二分割されたうち上部分となっている上製氷部と、前記コップ部における前記側部の外方に位置し、前記コップ部の内部を外部から断熱する断熱部と、を備え、前記下製氷部における前記下枠部の外周面と、前記コップ部における前記側部の内面のうち前記外周面に対向する部分とは共に、上広がりのテーパ面とされている製氷器である。
この構成によれば、下製氷部における下枠部の外周面と、コップ部における側部の内面のうち外周面に対向する部分とは、上広がりのテーパ面とされている。このため、コップ部に対して下製氷部を安定的に配置できる。また、コップ部に対して下製氷部を配置すれば、通水穴の位置が一定に定まる。
そして、前記上製氷部における前記上枠部の外周面と、前記コップ部における前記側部の内面のうち前記外周面に対向する部分とは共に、上広がりのテーパ面とされており、前記コップ部における前記側部の内面のうち前記外周面に対向する部分は、前記下製氷部における前記下枠部の外周面に対向するテーパ面と連続した上広がりのテーパ面とされているものとできる。
この構成によれば、テーパ面での当接により、コップ部に対して下製氷部及び上製氷部を安定して保持できる。
そして、前記コップ部における前記側部は、前記下製氷部における前記下枠部を載置する段部を有するものとできる。
この構成によれば、段部による載置により、一定の高さで下製氷部を保持できる
そして、前記上製氷部は軟質材料で形成されており、前記上枠部から上方に、前記コップ部の上端よりも上方まで延長された延長部を備えるものとできる。
この構成によれば、上製氷部が軟質材料で形成されたことにより、ユーザーが上製氷部をつかむことで出来上がった氷の取り出しが容易である。また、延長部によりコップ部から上製氷部の取り外しがしやすい。
本発明によると、コップ部に対して下製氷部を安定的に配置でき、また、コップ部に対して下製氷部を配置すれば、通水穴の位置が一定に定まる。よって、本発明に係る製氷器は使い勝手が良い。
本発明の一実施形態に係る製氷器を示す側面側の半断面図である。 前記製氷器における下製氷部を示し、(a)は平面図、(b)は側面側の半断面図である。 前記製氷器における上製氷部を示し、(a)は平面図、(b)は側面側の半断面図である。
本発明につき、一実施形態を取り上げて、図面とともに以下説明を行う。なお、以下の説明における方向の表現は、図示した方向によっている。
本実施形態の製氷器1は、図1に示すように、コップ部2、下製氷部3、上製氷部4、断熱部5、ケース部6から構成されている。この製氷器1は、例えば家庭用冷蔵庫の製氷室に入れて用いられる。
コップ部2は、側部21と底部22とが閉じられていて内部に水を保持できる。コップ部2の上端は開放されており、使用時において底部22が下方に位置する。コップ部2、ケース部6、断熱部5は、ユーザーが使用する状態で一体とされている。側部21のうち少なくとも内面211は上広がり、つまり、上方に向かうにつれ内径寸法が拡大するテーパ面とされている。更に、側部21は、下製氷部3における下枠部31を載置する段部212を有する。
下製氷部3は、図2(a)(b)に示すように、下枠部31と底壁部32とを備える。下枠部31は、周方向に一周して形成されており、例えば製氷を行うためにコップ部2に組み合わされた際、コップ部2における側部21の内面211に対して一定の位置にあって当該位置から上方へと移動可能に当接する。下製氷部3のコップ部2に対する移動は、製氷の進行中で水が氷になる際の膨張に伴いなされる。本実施形態では段部212に下枠部31が載置されることで下枠部31が前記一定の位置に設けられる。しかしこれに限定されず、段部212を設けることなく、コップ部2における側部21の内面211(テーパ面)と、下枠部31の外周面311(テーパ面)とが当接することで下枠部31が前記一定の位置に設けられてもよい。底壁部32は、下枠部31から下方に湾曲して延びていて、コップ部2の内部を上下に仕切っている。底壁部32の径方向中央には、上下に貫通する複数の通水穴321を有する。この通水穴321は、下方に膨らんだ形状の底壁部32における下部に位置している。このため、例えば底壁部32とコップ部2の側部21との間に空気が残った状態で製氷を行ったとしても、この空気が底壁部32の上方に移動して氷の濁りの原因になることを抑制できる。
この下製氷部3において、下枠部31及び底壁部32の内面が、球体における外周面で上下二分割されたうち下部分、つまり球形の製氷領域における下半球の部分となっている。
上製氷部4は、例えば製氷を行うためにコップ部2に組み合わされた際、図1に示すように、下製氷部3の上方に当接するように設けられる。上製氷部4は、図3(a)(b)に示すように、上枠部41と天壁部42とを備える。下製氷部3及び上製氷部4は、コップ部2に組み合わされた際、上枠部41の下面が下枠部31の上面に全周にわたって当接する。また、コップ部2に組み合わされた際、コップ部2における側部21の内面211に対して一定の位置にあって当該位置から上方へと移動可能に当接する。天壁部42は、上枠部41から上方に湾曲して延びていて、コップ部2の内部を上方から覆う。天壁部42の径方向中央には、上下に貫通する空気抜き穴421を有する。この空気抜き穴421は、製氷の進行中で水が氷になる際の膨張に伴い、上製氷部4の内部空間に位置する空気や余分の水を上製氷部4の上方に逃がすために用いられる。
この上製氷部4において、上枠部41及び天壁部42の内面が、球体における外周面で上下二分割されたうち上部分、つまり球形の製氷領域における上半球の部分となっている。
上製氷部4は、上枠部41から上方に、コップ部2の上端よりも上方まで延長された延長部43を備える。本実施形態の延長部43は、周方向4箇所で径内側において天壁部42に接続されたリブ44を備えている。また、延長部43のうちケース部6よりも上方に突出した突出部431の厚みは他の部分の厚みよりも大きい。これにより、コップ部2の段部212と下製氷部3の下枠部31との当接に加え、コップ部2の上方でも下製氷部3及び上製氷部4の位置保持がなされる。
下製氷部3及び上製氷部4は軟質材料で形成されている。本実施形態ではエラストマー製である。特に上製氷部4が軟質であることにより、ユーザーが延長部43を径内方向に絞るように変形させることで、上製氷部4の下部を拡径できることから、出来上がった氷を上製氷部4から容易に分離させることができる。このため、ユーザーが直接氷に手を触れないでいいことから、衛生的である。また、コップ部2の上端よりも上方まで延長されている延長部43をユーザーがつかむことにより、コップ部2から上製氷部4の取り外しをしやすい。
断熱部5は、コップ部2における底部22及び側部21の外方に位置し、前記コップ部2の内部を外部(外気)から断熱する。この断熱部5により、コップ部2のうち下製氷部3よりも下方の領域にある水よりも、下製氷部3及び上製氷部4に囲まれた空間(製氷領域に対応)に位置する水の方が早く凍り始めるようにできる。このため、気泡や、濁りのもととなる物質が下製氷部3及び上製氷部4に囲まれた球状の空間から、下製氷部3の通水穴321を介して、コップ部2のうち下製氷部3よりも下方の領域に移動させることができる。このため、透明な球形の氷を製造できる。断熱部5は、シート状の断熱材が組み合わされることもできるし、コップ状に一体成型されることもでき、種々の形態とできる。また、本実施形態の断熱部5はコップ部2の上端まで達するように設けられている。これにより、前記球状の空間の上端位置に対して断熱部5が覆う位置を近づけることができる。こうすると、前記球状の空間において水が凍っていく速度を低下させることができるため、当該空間に濁りの原因となる気泡や不純物が凍結後に残留することを抑制できる。なお、断熱部5の位置はこれに限定されず、断熱部5の上端がコップ部2の上端よりも下方に位置していてもよい。
ケース部6は、コップ部2の上端を除く外周部分と断熱部5を包む部分である。断熱部5は、側方と下方がケース部6に覆われている。また上方については、コップ部2において上端で径外に張り出した鍔部213に覆われている。ケース部6や鍔部213には適宜、色彩や模様等を施すことができる。
コップ部2、下製氷部3、上製氷部4に設けられたテーパ面について、以下に説明する。
下製氷部3における下枠部31の外周面311と、コップ部2における側部21の内面211のうち前記外周面311に対向する部分とは共に、同一傾斜である上広がりのテーパ面とされている。
また、上製氷部4における上枠部41の外周面411と、コップ部2における側部21の内面211のうち前記外周面411に対向する部分とは共に、同一傾斜である上広がりのテーパ面とされている。
そして、コップ部2における側部21の内面211のうち上枠部41の外周面411に対向する部分は、下製氷部3における下枠部31の外周面311に対向するテーパ面と連続した上広がりのテーパ面とされている。
つまり、コップ部2、下製氷部3、上製氷部4に設けられたテーパ面はいずれも同一傾斜のテーパ面である。本実施形態では、コップ部2に設けられた段部212の上方に下製氷部3における下枠部31が載っており、更にその上方に上製氷部4における上枠部41が載っている。この状態で、コップ部2と下製氷部3の界面、及び、コップ部2と上製氷部4の界面が同一傾斜のテーパ面となっている。
このようなテーパ面により、コップ部2に対して下製氷部3を安定的に配置できる。また、コップ部2に対して下製氷部3を配置すれば、通水穴321及び空気抜き穴421の位置が一定に定まる。また、本実施形態では、下製氷部3及び上製氷部4がテーパ面で当接することにより、コップ部2に対して下製氷部3及び上製氷部4を安定して保持できる。そして、製氷が進むことにより、コップ部2における下製氷部3よりも下方の領域における水が氷になり膨張することで、下製氷部3及び上製氷部4がせり上がる際、コップ部2の側部21の内面211と各製氷部3,4の各外周面311,411との間に隙間が生じることになるから、前記せり上がりが阻害されることがない。また、このせり上がりによって、コップ部2と下製氷部3及び上製氷部4との当接状態が解除されることになるから、下製氷部3及び上製氷部4を、製造された透明な球形の氷ごとコップ部2から取り出すことが容易にできる。なお、このせり上がりを有効に行わせるために、コップ部2は硬質プラスチック等の硬質材料で形成しておき、水が氷になる際の膨張によって容易に変形しないようにしておくことが好ましい。
本実施形態では、コップ部2にテーパ面に加えて段部212が形成されているため、成形誤差等による、製品ごとのテーパ面のばらつきに関係なく、一定の高さで下製氷部3を保持できるため有利である。
次に、以上のように構成された製氷器1の使用例を説明する。ユーザーはまず、下製氷部3と上製氷部4とをコップ部2から取り外す(なお、下製氷部3のみ、または、下製氷部3及び上製氷部4をコップ部2に取り付けたままでも使用は可能である)。そしてコップ部2に水道水等の水を入れる。そして下製氷部3と上製氷部4とをコップ部2に取り付ける。取り付け後の状態で、水位は空気抜き穴421とほぼ同じ高さとする。この状態でユーザーは製氷器1を冷蔵庫の冷凍室に入れる。断熱部5による断熱作用のため、冷凍室の冷気は製氷器1の上方から(上製氷部4の天壁部42を介して)作用する。このため、下製氷部3及び上製氷部4の内部の領域から水が凍り始める。この時点で下製氷部3よりも下方の領域の水は凍っていない。このため、下製氷部3及び上製氷部4の内部の領域において、濁りの原因になる気泡や不純物が当該領域から通水穴321を介して下製氷部3よりも下方の領域に移動する。そして下製氷部3及び上製氷部4の内部の領域では気泡や不純物が除去された透明の氷が形成される。その後、下製氷部3よりも下方の領域の水も凍り始める。この領域の水が凍って膨張することで、下製氷部3及び上製氷部4がせり上がる。
製氷が進んだ時点で、ユーザーは冷凍室から製氷器1を取り出す。そしてユーザーは延長部43をつかむことで、下製氷部3及び上製氷部4をコップ部2から取り出すことができる。前述のように下製氷部3及び上製氷部4がコップ部2からせり上がった状態であるため、ユーザーによる取り出しが容易である。そして、下製氷部3と上製氷部4とを分離して氷を取り出す。このようにして、本実施形態の製氷器1により、透明な球形の氷を製造できる。
以上、本発明につき一実施形態を取り上げて説明してきたが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、本発明に係る製氷器1によって製造される氷の形状は、前記実施形態のような球体に限定されるものではなく、多面体であってもよい。なお、この多面体からは、一般的な製氷器で製造される六面体(立方体、直方体)を除外することもできる。なお、球体であっても多面体であっても、幾何学的に正確な形状である必要はなく、前記正確な形状に比べて多少歪んだ形状であってもよい。また、球体の場合、真球に限定されず、卵形や俵形等の細長い形状であってもよい。
また、前記実施形態では、下製氷部3が球形の製氷領域における下略1/2の部分に対応し、上製氷部4が球形の製氷領域における上略1/2の部分に対応していた。しかし、下製氷部3と上製氷部4の上下範囲の対応はこれに限定されず、上下いずれかに片寄っていてもよい。
また、コップ部2の側部21に形成されるテーパ面は一定の傾斜の面でなくてもよい。また、コップ部2の内面211に使用時の水位の目安を示す目印を表示することもできる。
1 製氷器
2 コップ部
21 側部
211 側部の内面
212 段部
22 底部
3 下製氷部
31 下枠部
311 下枠部の外周面
32 底壁部
321 通水穴
4 上製氷部
41 上枠部
411 上枠部の外周面
42 天壁部
421 空気抜き穴
5 断熱部
6 ケース部

Claims (4)

  1. 側部と底部とが閉じられていて内部に水を保持できるコップ部と、
    前記コップ部における前記側部の内面に対して一定の位置にあって当該位置から上方へと移動可能に当接する下枠部と、当該下枠部から下方に延びる底壁部であって、上下に貫通する通水穴を有する底壁部とを備え、前記下枠部及び前記底壁部の内面が球体または多面体における外周面で上下二分割されたうち下部分となっている下製氷部と、
    前記下製氷部の上方に設けられ、前記コップ部における前記側部の内面に対して一定の位置にあって当該位置から上方へと移動可能に当接する上枠部と、当該上枠部から上方に延びる天壁部であって、上下に貫通する空気抜き穴を有する天壁部とを備え、前記上枠部及び前記天壁部の内面が球体または多面体における外周面で上下二分割されたうち上部分となっている上製氷部と、
    前記コップ部における前記側部の外方に位置し、前記コップ部の内部を外部から断熱する断熱部と、を備え、
    前記下製氷部における前記下枠部の外周面と、前記コップ部における前記側部の内面のうち前記外周面に対向する部分とは共に、上広がりのテーパ面とされている製氷器。
  2. 前記上製氷部における前記上枠部の外周面と、前記コップ部における前記側部の内面のうち前記外周面に対向する部分とは共に、上広がりのテーパ面とされており、
    前記コップ部における前記側部の内面のうち前記外周面に対向する部分は、前記下製氷部における前記下枠部の外周面に対向するテーパ面と連続した上広がりのテーパ面とされている、請求項1に記載の製氷器。
  3. 前記コップ部における前記側部は、前記下製氷部における前記下枠部を載置する段部を有する、請求項1または2に記載の製氷器。
  4. 前記上製氷部は軟質材料で形成されており、
    前記上枠部から上方に、前記コップ部の上端よりも上方まで延長された延長部を備える、請求項1〜3のいずれかに記載の製氷器。
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