JP6702131B2 - 積層電池製造装置 - Google Patents

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本発明は,いずれも短冊状の箔である第1電極および第2電極を交互に積層した構造の積層電池を製造する積層電池製造装置に関するものである。
従来から,2次電池その他の電池として,第1電極と第2電極とを交互に重ね合わせた電極積層体を内蔵するものが使用されている。このような電極積層体には,第1電極および第2電極としていずれも短冊状の箔を利用し,これらを平積み状に積層した構造のものがある。
このような積層構造の電極積層体を製造する先行技術として,特許文献1に記載されている装置が挙げられる。同文献の装置では,反物状の「極板12」を長手方向に搬送しつつ,その表面に「短冊状リチウム箔18」を間隔をおいて貼り付けるようにしている。ここで「短冊状リチウム箔18」は,もともと反物状の「リチウム箔18a」として供給されるようになっている。そして,搬送の途中で幅方向に「ミシン目」が入れられるようになっている。さらに,「リチウム箔18a」を「極板12」に貼り付ける「転写ローラ」が間欠回転することで,「リチウム箔18a」が「極板12」上には「短冊状リチウム箔18」として供給されるようになっている(同文献の[0012]〜[0019],図1)。このようにして「短冊状リチウム箔18」が間隔をおいて貼り付けられた「極板12」がその後切断され,さらに積層されることで,平積み状の積層構造が得られる。
特開平10−233209号公報
しかしながら前記した従来の技術には,次のような問題点があった。すなわち,「リチウム箔18a」が「極板12」上で,きれいな形状の「短冊状リチウム箔18」となるとは限らないのである。その原因は,「リチウム箔18a」の最終的な切断が,「極板12」と「リチウム箔18a」との速度差による引きちぎりにより行われるからである。この速度差自体は,反物状の「極板12」上に「リチウム箔18a」を間欠的に供給するためには不可欠である。一方で,「短冊状リチウム箔18」が「リチウム箔18a」から完全に分離されてから「極板12」への貼り付けが始まるようにしたのでは,「極板12」上における「短冊状リチウム箔18」の位置精度を確保できない。このため,反物状の第1電極箔(「極板12」に相当)上に短冊状の第2電極箔(「短冊状リチウム箔18」に相当)を位置精度よく供給して積層することは困難であった。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,反物状の第1電極箔上に第2電極箔短冊を位置精度良く積層させて,位置の不揃いがほとんどない積層電池を製造することができる積層電池製造装置を提供することにある。
本発明の一態様における積層電池製造装置は,第1電極箔短冊と第2電極箔短冊とが積層された構造の積層電池を製造する装置であって,第1電極箔反物をその長手方向に第1速度で供給する第1電極箔供給部と,第2電極箔反物を,第1電極箔反物の長手方向に,第1速度より遅い第2速度で搬送して,第1速度で進行している第1電極箔反物の上に供給する第2電極箔供給部と,第2電極箔反物を,第1電極箔反物との合流位置より上流の位置で切断して,切断位置より下流の部分を第2電極箔短冊とする第2電極箔切断機構と,第1電極箔反物とその上の第2電極箔短冊とを厚み方向にプレスして貼り合わせる貼り合わせロールと,第2電極箔短冊が積層された第1電極箔反物における第2電極箔短冊のない箇所を,貼り合わせロールより下流の位置で幅方向に切断することで,第1電極箔短冊と第2電極箔短冊とが1枚ずつ積層された電極箔ペア短冊とする第1電極箔切断機構と,第1電極箔反物との合流後の第2電極箔短冊が前記第2速度より速い速度で進行することを許容する差速機構とを有するものである。
上記態様における積層電池製造装置では,第1電極箔反物の搬送速度である第1速度と第2電極箔反物の搬送速度である第2速度とが違っており,第1速度の方が速い。また,第2電極箔反物は第2電極箔切断機構により切断され第2電極箔短冊とされる。このため,第1電極箔反物上には第2電極箔短冊が,位置決めされつつ間に間隔を置いて配置されることとなる。ここで,第1電極箔反物との合流後の第2電極箔短冊は,速い第1速度で引きずられることとなるが,差速機構によりそのことが許容されている。このため,第2電極箔短冊が第1速度で引きずられているときでも,上流側の第2電極箔反物や第2電極箔供給部に余分なストレスが掛かることはない。その後第1電極箔切断機構による切断がなされて電極箔ペア短冊が得られる。この電極箔ペア短冊が積層されることで電池が得られる。
本構成によれば,反物状の第1電極箔上に第2電極箔短冊を位置精度良く積層させて,位置の不揃いがほとんどない積層電池を製造することができる積層電池製造装置が提供されている。
実施の形態に係る積層電池製造装置の構成を示す模式図である。 図1の積層電池製造装置のうち貼り合わせロールおよび正極反物切断機構の周辺部分を示す斜視図である。 図2に示す部分の正面図である。
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,図1に示す積層電池製造装置1として,本発明を具体化したものである。
図1の積層電池製造装置1は,正極反物供給部2と,負極反物供給部3と,正極反物切断機構4と,貼り合わせロール5と,負極反物切断機構6と,台座7と,プレスロール8とを有している。正極反物供給部2には,正極箔反物コイル9が取り付けられており,正極箔反物10が巻き出されるようになっている。負極反物供給部3には,負極箔反物コイル11が取り付けられており,負極箔反物12が巻き出されるようになっている。正極箔反物10および負極箔反物12はいずれも,長尺箔状のものであり,集電箔の表面上に電極活物質層が形成された構造のものである。負極箔反物12の表面上にはさらに,セパレータ層も形成されている。正極箔反物10および負極箔反物12はいずれも,その長手方向に進行して貼り合わせロール5へ向かうようになっている。
正極反物切断機構4は,正極箔反物10を幅方向に切断することで,カード状の正極箔短冊13とするものである。貼り合わせロール5は,負極箔反物12と正極箔短冊13とを貼り合わせるものである。このため貼り合わせロール5に対して,負極箔反物12はそのまま,正極箔反物10は切断されて正極箔短冊13となってから,供給されるようになっている。正極箔短冊13はさらに,貼り合わせロール5に対して,負極箔反物12の長手方向に間隔を置いて供給されるようになっている。
負極反物切断機構6は,負極箔反物12を幅方向に切断するものである。この切断により,正極箔短冊13と負極箔短冊とが1枚ずつ積層された電極箔ペア短冊14が得られる。台座7は,得られた電極箔ペア短冊14を置くためのものである。プレスロール8は,台座7の上に多数枚積層された電極箔ペア短冊14を厚み方向にプレスするものである。なお,負極反物切断機構6のすぐ上流側には,負極箔反物12と正極箔短冊13とを支持するニップロール16が設けられている。
次に,上記の積層電池製造装置1の作用を説明する。積層電池製造装置1により電極積層体15を製造する際には,貼り合わせロール5に対して,負極箔反物12と,正極箔短冊13とが供給される。負極箔反物12は前述のように,負極反物供給部3から供給され,長手方向に進行することにより貼り合わせロール5に至る。正極箔短冊13は,正極反物供給部2および正極反物切断機構4により貼り合わせロール5に供給される。貼り合わせロール5にて正極箔短冊13は,負極箔反物12の上に,長手方向に対して間隔を開けて配置される。
そして貼り合わせロール5により,正極箔短冊13および負極箔反物12が厚み方向に軽く押し付けられる。この状態で正極箔短冊13は,負極箔反物12に対して軽く接着されている。負極箔反物12のセパレータ層にある程度の接着性があるからである。このためこれ以後,振動等で容易に正極箔短冊13の位置が負極箔反物12に対してずれてしまうことはない。
貼り合わせロール5より下流側における正極箔短冊13および負極箔反物12は,負極箔反物12の上に,正極箔短冊13が長手方向に対して間隔を開けて配置された状態となっている。このような状態の正極箔短冊13および負極箔反物12が,貼り合わせロール5から負極反物切断機構6へ向かう。負極反物切断機構6に至った負極箔反物12は,幅方向に切断される。負極反物切断機構6が切断するのは,負極箔反物12のうち,正極箔短冊13のない箇所である。
こうして電極箔ペア短冊14が得られる。負極箔反物12の進行とともに次々に電極箔ペア短冊14が得られるので,台座7の上には多数枚の電極箔ペア短冊14が積層されることとなる。台座7の上に積層された電極箔ペア短冊14は,プレスロール8により,厚み方向にプレスされる。より詳細には,新たに1枚の電極箔ペア短冊14が台座7の上に置かれるたびに,プレスロール8によるプレスが実施される。これにより,新たに供給された電極箔ペア短冊14が,先に供給されてすでに台座7の上に積層されている電極箔ペア短冊14に対して一体化される。前述のセパレータ層の接着性による。
このようにして所定の枚数の電極箔ペア短冊14が台座7の上に積層されプレスロール8による一体化がなされると,電極積層体15が得られる。電極積層体15は,電池における発電要素として機能するものである。電極積層体15は通常,電池容器内に電解液とともに収納される。
ここで,貼り合わせロール5の箇所での正極箔短冊13と負極箔反物12との合流について,図2および図3によりさらに詳細に説明する。図2および図3に示すように,貼り合わせロール5の下方には貼り合わせロール17が設けられている。貼り合わせロール5と貼り合わせロール17とでロール対をなしており,負極箔反物12とその上の正極箔短冊13とを厚み方向にプレスするものである。
図2および図3中にはさらに,正極反物切断機構4より上流側の上流搬送ロール18と,下流側の下流搬送ロール19とが設けられている。上流搬送ロール18および下流搬送ロール19の上方にはそれぞれ,ニップロール20,21が設けられている。上流搬送ロール18および下流搬送ロール19は,図3に示されるように駆動モータ22に繋がっている。ただし,下流搬送ロール19と駆動モータ22との間にはワンウェイクラッチ23が介在されている。ワンウェイクラッチ23により,下流搬送ロール19は,駆動モータ22からの駆動による回転速度よりも速い回転速度で回転することが可能である。
上記のように構成された積層電池製造装置1は,次のように動作する。まず負極箔反物12の搬送であるが,一定の速度(速度V1)で長手方向に搬送される。一方,正極箔反物10は,速度V1より遅い速度V2で搬送される。それらの搬送方向は,合流箇所において同じ方向である。このように負極箔反物12と正極箔反物10とで速度差があるのは,貼り合わせ後における負極箔反物12上の正極箔短冊13間に隙間Sを開けるためである。図3に示すように正極箔短冊13の搬送方向サイズをMとし,配置ピッチをPとすると,速度V2は次式で与えられる。
V2 = V1*(M/P)
正極反物供給部2から供給される正極箔反物10は,上流搬送ロール18および下流搬送ロール19により,正極反物切断機構4を抜けて搬送される。正極箔反物10の先端が貼り合わせロール5,17に達する少し手前の時点で,正極反物切断機構4による正極箔反物10の切断がなされる。すると,正極箔反物10のうち切断された先端部分が正極箔短冊13となる。正極箔短冊13は,正極箔反物10からは分離された訳だがすでに下流搬送ロール19から駆動を受ける状態となっている。このため切断前と同様に速度V2で進行していく。もちろんこのときの正極箔短冊13は,下流搬送ロール19とニップロール21とにより位置決めされた状態である。
そしてその直後に正極箔短冊13の先端が,負極箔反物12とともに貼り合わせロール5,17の間に進入する。その後正極箔短冊13は,速度V2より速い速度V1で引っ張られることとなる。そしてそれに対して,下流搬送ロール19は,速度V1に対応する速い回転速度で回転することができる。前述のように下流搬送ロール19にワンウェイクラッチ23が備えられているからである。このため正極箔短冊13は,特段の引っ張り応力を受けることなく,負極箔反物12とともに貼り合わせロール5,17でプレスされつつ,速度V1で搬送されていく。
一方,正極箔反物10のうち切断箇所より上流側の部分は,それまで通り速度V2で進行し続ける。速度V1での引きずりは,正極箔短冊13にのみ作用し,切断箇所より上流側の正極箔反物10には作用しないからである。また,ワンウェイクラッチ23の作用により,駆動モータ22や上流搬送ロール18の回転速度も,速度V1での引きずりによる影響を受けないからである。この,正極箔短冊13と正極箔反物10との速度差により,隙間Sが形成される。
そして,正極箔短冊13の後端が下流搬送ロール19から抜けると,下流搬送ロール19の回転速度が,元の速度V2に対応する遅い回転速度に戻る。その後,切断によりできた新たな正極箔反物10の先端が下流搬送ロール19に達する。以後,上記と同様の処理が反復される。このようにして,貼り合わせロール5,17より下流側では,負極箔反物12上に正極箔短冊13が間隔を開けて位置精度よく配置された状態となる。その後に前述のように負極反物切断機構6による切断や台座7上での積層がなされることで,位置の不揃いがほとんどない積層電池が製造されることとなる。
以上詳細に説明したように本実施の形態の積層電池製造装置1では,正極箔反物10の先端部分を切断して正極箔短冊13として負極箔反物12の上に搬送速度V2で供給する。ここで,切断箇所より下流の位置で正極箔短冊13を搬送する下流搬送ロール19にワンウェイクラッチ23を備えている。これにより,正極箔短冊13が,負極箔反物12の速い搬送速度V1で引っ張られることを許容するようにしている。これにより,負極箔反物12上に正極箔短冊13を,間に間隔を置きつつ,かつきちんと位置決めされた状態で供給でき,負極箔反物12に余計な応力を掛けることもない積層電池製造装置1が実現されている。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば本形態では,上流搬送ロール18と下流搬送ロール19とを基本的には同一の駆動源(駆動モータ22)で駆動しつつ,ワンウェイクラッチ23により,下流搬送ロール19のより速い回転速度での回転を許容するようにしている。しかしながら,下流搬送ロール19がより速い回転速度で回転することを許容する手段はこれだけではない。上流搬送ロール18と下流搬送ロール19とを別々のモータで駆動することで同じ効果を得ることも可能である。その場合には,下流搬送ロール19を駆動するモータについて,周期的に低速回転(搬送速度V2)と高速回転(搬送速度V1)とを反復するような制御を行えばよい。
1 積層電池製造装置
2 正極反物供給部
3 負極反物供給部
4 正極反物切断機構
5 貼り合わせロール
6 負極反物切断機構
7 台座
8 プレスロール
12 負極箔反物
13 正極箔短冊
14 電極箔ペア短冊
15 電極積層体
17 貼り合わせロール
18 上流搬送ロール
19 下流搬送ロール
22 駆動モータ
23 ワンウェイクラッチ

Claims (1)

  1. 第1電極箔短冊と第2電極箔短冊とが積層された構造の積層電池を製造する積層電池製造装置であって,
    第1電極箔反物をその長手方向に第1速度で供給する第1電極箔供給部と,
    第2電極箔反物を,前記第1電極箔反物の長手方向に,前記第1速度より遅い第2速度で搬送して,前記第1速度で進行している前記第1電極箔反物の上に供給する第2電極箔供給部と,
    前記第2電極箔反物を,前記第1電極箔反物との合流位置より上流の位置で切断して,切断位置より下流の部分を前記第2電極箔短冊とする第2電極箔切断機構と,
    前記第1電極箔反物とその上の前記第2電極箔短冊とを厚み方向にプレスして貼り合わせる貼り合わせロールと,
    前記第2電極箔短冊が積層された前記第1電極箔反物における前記第2電極箔短冊のない箇所を,前記貼り合わせロールより下流の位置で幅方向に切断することで,前記第1電極箔短冊と前記第2電極箔短冊とが1枚ずつ積層された電極箔ペア短冊とする第1電極箔切断機構と,
    前記第1電極箔反物との合流後の前記第2電極箔短冊が前記第2速度より速い速度で進行することを許容する差速機構とを有することを特徴とする積層電池製造装置。
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