JP6719329B2 - 炭素質材料の製造方法 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は、以下の好適な態様を包含する。
〔1〕(1)植物由来のチャーを粉砕して粉砕チャーを得る粉砕工程、
(2)粉砕チャーにアルカリ金属元素を含む化合物を添加し、アルカリ添着チャーを得るアルカリ添着工程、および
(3)前記アルカリ添着チャーを、ハロゲン化合物を含む不活性ガス雰囲気中で1100℃〜1300℃で熱処理する気相脱灰工程
を含む、非水電解質二次電池負極用炭素質材料の製造方法。
〔2〕前記アルカリ添着チャーの平均粒子径が2〜100μmである、〔1〕に記載の非水電解質二次電池負極用炭素質材料の製造方法。
〔3〕前記アルカリ添着チャーのアルカリ添着量が0.5〜20質量%である、〔1〕または〔2〕に記載の非水電解質二次電池負極用炭素質材料の製造方法。
(1)植物由来のチャーを粉砕して粉砕チャーを得る粉砕工程、
(2)粉砕チャーにアルカリ金属元素を含む化合物を添加し、アルカリ添着チャーを得るアルカリ添着工程、および
(3)前記アルカリ添着チャーを、ハロゲン化合物を含む不活性ガス雰囲気中で1100〜1300℃で熱処理する気相脱灰工程
を含む。
粉砕工程において、植物由来のチャーを粉砕して粉砕チャーを得る。チャーとは、一般的には、石炭を加熱した際に得られる溶融軟化しない炭素分に富む粉末状の固体を示すが、ここでは有機物を加熱して得られる溶融軟化しない炭素分に富む粉末状の固体も示す。
アルカリ添着工程において、粉砕チャーにアルカリ金属元素を含む化合物を添加し、アルカリ添着チャーを得る。アルカリ添着工程を行うことにより、後述する気相脱灰工程において、アルカリ金属元素による炭素浸食が促進され、微細孔形成がもたらされる。アルカリ金属元素を含む化合物とは、アルカリ金属元素(リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等)を含む化合物であり、例えば、アルカリ金属元素のハロゲン化物(フッ化物、塩化物、臭化物等)、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩が挙げられる。具体的には、アルカリ金属元素を含む化合物としては、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化ルビジウム、塩化セシウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ルビジウム、炭酸水素セシウム等が挙げられる。なかでも、微細孔形成能および安全性の観点から、アルカリ金属元素を含む化合物はナトリウムまたはカリウムを含む化合物が好ましい。また、粉砕チャーとの親和性に優れる観点から、アルカリ金属元素を含む化合物はアルカリ金属元素の水酸化物、炭酸塩または炭酸水素塩が好ましい。上記の観点より、より好ましくはナトリウムまたはナトリウムの水酸化物または炭酸塩であり、さらに好ましくは水酸化ナトリウムまたは炭酸ナトリウムである。
なお、アルカリ添着チャーの平均粒子径および比表面積を粉砕および/または分級により調整してもよい。粉砕方法および分級方法としては、上記と同様の方法が挙げられる。アルカリ添着チャーの平均粒子径を調整する手段としては、アルカリ添着後の粉砕および分級の他に、アルカリ添着前に粉砕チャーの粒子径を粉砕および分級により調整することもあり得る。
気相脱灰工程において、アルカリ添着工程で得られたアルカリ添着チャーを、ハロゲン化合物を含む不活性ガス雰囲気中で1100〜1300℃で熱処理することによって、炭素質材料が得られる。この気相脱灰工程を行うことにより、非水電解質二次電池の電気化学的な特性や安全性に好ましくない影響を与え得るカリウム元素およびカルシウム元素を効率よく除去することができる。また、他のアルカリ金属、アルカリ土類金属、更には銅やニッケルなどの遷移金属を除去することが可能である。さらに、本発明の製造方法がこの気相脱灰工程に加えてアルカリ添着工程を含むことにより、得られる炭素質材料において、後述するラマンスペクトルにおけるDバンドの半値幅を大きくすることができる。Dバンドとは、グラファイト構造の乱れ・欠陥に起因するピークであり、Dバンドの半値幅が大きくなると、充放電容量が向上する傾向にある。また、本発明の製造方法が気相脱灰工程およびアルカリ添着工程を含むことにより、得られる炭素質材料の比表面積を適切に調整でき、この炭素質材料を含む非水電解質二次電池は、低い抵抗および高い充放電効率を示すのみならず、高い充放電容量を達成することが可能となる。本発明の製造方法が気相脱灰工程に加えてアルカリ添着工程を含むことにより、この炭素質材料を含む非水電解質二次電池が低い抵抗、高い充放電効率および高い放電容量を同時に達成するメカニズムは明らかではないが、気相脱灰添着したアルカリが−OH基や−COOH基などチャーの表面官能基と反応し、その後の熱処理・気相脱灰工程によってこれらの官能基が除去されることで酸素元素の含量の低減に繋がるため、充放電時の不可逆的な反応が減り、高い充放電効率と高い放電容量を同時に達成できることが考えられる。但し、本発明の製造方法により得られる炭素質材料を含む非水電解質二次電池が上記効果に優れる理由について、仮に上記のメカニズムとは異なっていたとしても、本発明の範囲内であることをここで明記する。
また、植物由来のチャーは、カリウム以外のアルカリ金属(例えば、ナトリウム)、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム、カルシウム)、遷移金属(例えば、鉄、銅)およびその他の金属類も含んでいる。炭素質材料がこれらの金属類を含むと、非水電解質二次電池の負極からの脱ドープ時に不純物が電解液中に溶出し、電池性能に好ましくない影響を与え、安全性を害する可能性がある。
さらに、灰分により炭素質材料の細孔が閉塞され、電池の充放電容量に悪影響を及ぼすことがある。本発明での気相脱灰工程においては、植物由来のチャーに含まれているこのような灰分(アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、およびその他の元素類)を減少させることができる。
本発明により得られる炭素質材料において、平均粒子径(D50)を、好ましくは2〜30μm、より好ましくは3〜20μm、さらに好ましくは4〜18μm、特に好ましくは5〜16μm、とりわけ好ましくは6〜15μmである。炭素質材料の平均粒子径が上記下限以上であると、炭素質材料中の微粉による比表面積の増加および電解液との反応性の増加を抑制し、不可逆容量(充電しても放電しない容量)の増加を抑制できる。炭素質材料の平均粒子径が上記上限以下であると、粒子内でのリチウムイオンの拡散自由行程が少なく、急速な充放電が可能である。また、本発明により得られる炭素質材料の平均粒子径が上記範囲内であると、該炭素質材料を含む非水電解質二次電池は、抵抗およびインピーダンスを低くすることができる。さらに、リチウムイオン二次電池では、入出力特性の向上には電極面積を大きくすることが重要であり、そのため電極調製時に集電板への活物質の塗工厚みを薄くする必要がある。塗工厚みを薄くするには、活物質の粒子径を小さくする必要がある。このような観点から、炭素質材料の平均粒子径は上記範囲内であることが好ましい。
本発明により得られる炭素質材料において、窒素吸着BET多点法により求めた比表面積は、好ましくは10〜100m2/gである。比表面積が上記下限以上であると、炭素質材料へのリチウムイオンの吸着量を高め、非水電解質二次電池の充電容量を高くすることができる。また、炭素質材料と電解液との接触面積が大きくなり、リチウムイオンの移動に優れ、優れた入出力特性を得ることができる。このような観点から、窒素吸着BET多点法により求めた比表面積は、12m2/g以上であることがより好ましく、14m2/g以上であることがさらに好ましい。比表面積が上記上限以下であると、リチウムイオンが炭素質材料の表面で反応しにくく、リチウムイオンの利用効率を向上させることができる。また、炭素質材料の吸湿性を低下でき、炭素質材料中に存在する水分によって生じ得る電解液の加水分解に伴う酸の発生や水の電気分解によるガスの発生を抑制することができる。さらに、空気雰囲気下で炭素質材料の酸化を抑制でき、電池性能の変化を抑えることができる。このような観点から、窒素吸着BET多点法により求めた比表面積は、98m2/g以下であることが好ましく、95m2/g以下であることがより好ましい。窒素吸着BET多点法による比表面積は、後述する方法により測定することができる。
本発明により得られる炭素質材料は、電池における質量あたりの容量を高くする観点から、ブタノール法による真密度ρBtが1.35〜1.7g/cm3であることが好ましく、1.4〜1.65/cm3であることがより好ましく、1.44〜1.6/cm3であることがさらにより好ましい。真密度ρBtの測定の詳細は実施例に記載する通りであり、JIS R 7212に定められた方法に従い、ブタノール法により測定することができる。
本発明により得られる炭素質材料において、DFT法により算出されるメソ孔容積は、好ましくは0.001〜1mL/g、より好ましくは0.002〜0.5mL/g、さらに好ましくは0.004〜0.3mL/g、特に好ましくは0.005〜0.1mL/g、とりわけ好ましくは0.006〜0.08mL/gである。メソ孔容積が上記の下限以上であると、電解液が浸透しやすく、低抵抗化が可能であることや、繰り返し充放電時に生成する分解物による細孔閉塞が抑制でき、抵抗の上昇を避けられる。また、メソ孔容積が上記の上限以下であると、嵩密度低下が抑制でき、電極密度低下を防ぐことができる。なお、本明細書において、メソ孔とは、DFT法において、2nm以上50nm以下の細孔直径(孔径)を有する孔である。
なお、本明細書において、マイクロ孔とは、DFT法において、2nm未満の細孔直径を有する孔である。
本発明により得られる炭素質材料において、該炭素質材料に満充電状態となるまでリチウムをドープし、7Li核−固体NMR分析を行ったとき、基準物質であるLiClの共鳴ピークに対して低磁場側に115〜145ppmシフトした主共鳴ピークが観測されることが好ましい。主共鳴ピークの低磁場側へのシフト値が大きいことは、クラスター化して存在するリチウムの量が多いことを示している。本発明の炭素質材料において、クラスターを迅速に解離させ、早い充放電を達成しやすい観点からは、上記の低磁場側へのシフト値は、142ppm以下であることがより好ましく、139ppm以下であることがさらにより好ましく、138ppm以下であることがさらにより好ましい。主共鳴ピークの低磁場側へのシフト値が小さいことは、炭素層間に存在するリチウムの量が多いことを示している。充放電容量を高めやすい観点からは、上記の低磁場側へのシフト値は、120ppm以上であることがより好ましい。
本発明により得られる炭素質材料において、レーザーラマン分光法により観測されるラマンスペクトルの1360cm−1付近のピークの半値幅の値は、好ましくは190〜240cm−1である。ここで、1360cm−1付近のピークとは、一般にDバンドと称されるラマンピークであり、グラファイト構造の乱れ・欠陥に起因するピークである。1360cm−1付近のピークは、通常、1345cm−1〜1375cm−1、好ましくは1350cm−1〜1370cm−1の範囲に観測される。
本発明の炭素質材料は、酸素元素の含量が好ましくは0.8質量%以下、より好ましくは0.7質量%以下、更に好ましくは0.65質量%以下、特に好ましくは0.6質量%以下である。炭素質材料中の酸素元素の含量が上記上限以下であると、充電時に起こり得る副反応を抑制することができるために、取り出せる放電容量が大きくなる。なお、炭素質材料中の酸素元素の含量の下限は通常0.01質量%以上である。酸素元素の含量は、例えば不活性ガス溶解法により測定することができる。
ラマン分光器(堀場製作所製「LabRAM ARAMIA(VIS)」)を用い、炭素質材料である測定対象粒子を観測台ステージ上にセットし、対物レンズの倍率を50倍とし、ピントを合わせ、アルゴンイオンレーザ光を照射しながら、測定した。測定条件の詳細は以下のとおりである。実施例1および比較例1の炭素質材料を用いて作製した炭素質材料のラマンスペクトルを、それぞれ図1と図2に示す。
アルゴンイオンレーザ光の波長:532nm
試料上のレーザーパワー:15mW
分解能:5−7cm−1
測定範囲:50−2000cm−1
露光時間:1秒
積算回数:100回
ピーク強度測定:ベースライン補正 Polynom−3次で自動補正
ピークサーチ&フィッテイング処理 GaussLoren
以下にBETの式から誘導された近似式(式(I))を記す。
カンタクローム社製「Autosorb−iQ−MP」を使用し、炭素質材料を減圧下、300℃で12時間加熱した後、77Kにおける炭素質材料の窒素吸脱着等温線を測定した。得られた脱着等温線に対し、DFT法を適用し、マイクロ孔容積およびメソ孔容積を算出した。
炭素質材料94質量部、ポリフッ化ビニリデン6質量部に、N−メチル−2−ピロリドンを加えてペースト状とし、フィルム上に均一に塗布し、乾燥、プレスをかけた後、フィルムから剥離させ直径14mmの円板状に打ち抜き炭素電極を得た。負極には、厚さ0.2mmの金属リチウム薄膜を直径14mmの円板状に打ち抜いたものを用いた。電解液には、エチレングリコールジメチルエーテルとプロピレンカーボネートを容量比1:1で混合した混合溶媒に1モル/リットルの割合でLiClO4を加えたものを用い、セパレータにはポリプロピレン製微細孔膜を用いた。炭素電極と負極との間にセパレータを挟み、電解液を注入してコインセルを作製した。
真密度ρBtは、JIS R 7212に定められた方法に従い、ブタノール法により測定した。内容積約40mLの側管付比重びんの質量(m1)を正確に量った。次に、その底部に試料を約10mmの厚さになるように平らに入れた後、その質量(m2)を正確に量った。これに1−ブタノールを静かに加えて、底から20mm程度の深さにした。次に比重びんに軽い振動を加えて、大きな気泡の発生がなくなったのを確かめた後、真空デシケーター中に入れ、徐々に排気して2.0〜2.7kPaとした。その圧力に20分間以上保ち、気泡の発生が止まった後に、比重びんを取り出し、さらに1−ブタノールを満たし、栓をして恒温水槽(30±0.03℃に調節してあるもの)に15分間以上浸し、1−ブタノールの液面を標線に合わせた。次に、これを取り出して外部をよくぬぐって室温まで冷却した後質量(m4)を正確に量った。次に、同じ比重びんに1−ブタノールだけを満たし、前記と同じようにして恒温水槽に浸し、標線を合わせた後質量(m3)を量った。また使用直前に沸騰させて溶解した気体を除いた蒸留水を比重びんにとり、前記と同様に恒温水槽に浸し、標線を合わせた後質量(m5)を量った。真密度ρBtは下記の式(III)により計算した。このとき、dは水の30℃における比重(0.9946)である。
カリウム元素含量およびカルシウム元素含量の測定方法は、以下の方法により測定した。予め所定のカリウム元素およびカルシウム元素を含有する炭素試料を調製し、蛍光X線分析装置を用いて、カリウムKα線の強度とカリウム元素含量との関係、およびカルシウムKα線の強度とカルシウム元素含量との関係に関する検量線を作成した。ついで試料について蛍光X線分析におけるカリウムKα線およびカルシウムKα線の強度を測定し、先に作成した検量線よりカリウム元素含量およびカルシウム元素含量を求めた。蛍光X線分析は、(株)リガク製ZSX Primus−μを用いて、以下の条件で行った。上部照射方式用ホルダーを用い、試料測定面積を直径30mmの円周内とした。被測定試料2.0gとポリマーバインダ2.0g(Chemplex社製 Spectro Blend 44μ Powder)とを乳鉢で混合し、成形機に入れた。成形機に15tonの荷重を1分間かけて、直径40mmのペレットを作製した。作製したペレットをポリプロピレン製のフィルムで包み、試料ホルダーに設置して測定を行った。X線源は40kV、75mAに設定した。カリウムについては、分光結晶にLiF(200)、検出器にガスフロー型比例係数管を使用し、2θが133〜140°の範囲を、走査速度4°/分で測定した。カルシウムについては、分光結晶にLiF(200)、検出器にガスフロー型比例係数管を使用し、2θが110〜116°の範囲を、走査速度30°/分で測定した。
植物由来のチャーおよび炭素質材料の平均粒子径(粒度分布)は、以下の方法により測定した。試料を、界面活性剤(和光純薬工業(株)製「ToritonX100」)を0.3質量%含む水溶液に投入し、超音波洗浄器で10分以上処理し、水溶液中に分散させた。この分散液を用いて粒度分布を測定した。粒度分布測定は、粒子径・粒度分布測定器(マイクロトラック・ベル株式会社製「マイクロトラックMT3300EXII」)を用いて行った。D50は、累積体積が50%となる粒子径であり、この値を平均粒子径として用いた。
株式会社堀場製作所製、酸素・窒素・水素分析装置EMGA−930を用いて、不活性ガス溶解法に基づいて元素分析を行った。
当該装置の検出方法は、酸素:不活性ガス融解−非分散型赤外線吸収法(NDIR)、窒素:不活性ガス融解−熱伝導度法(TCD)、水素:不活性ガス融解−非分散型赤外線吸収法(NDIR)であり、校正は、(酸素・窒素)Niカプセル、TiH2(H標準試料)、SS−3(N、O標準試料)で行い、前処理として250℃、約10分で水分量を測定した試料20mgをNiカプセルに取り、元素分析装置内で30秒脱ガスした後に測定した。試験は3検体で分析し、平均値を分析値とした。
椰子殻を破砕し、窒素ガス雰囲気下、500℃で乾留して、比表面積390m2/g、粒子径0.5〜2.0mmの椰子殻チャーを得た。その後、ボールミルを用いて椰子殻チャーを粉砕し、比表面積440m2/g、平均粒子径7〜12μmの椰子殻粉砕チャーを得た。
製造例1で得た椰子殻粉砕チャーを、椰子殻粉砕チャーの質量に基づき10質量%のNaOHを椰子殻粉砕チャーの質量に基づき200質量%の水に溶解させた水溶液と混合した。30分間超音波照射をして溶液をチャーに浸透させた後に、1Torrの減圧下で80℃、8時間減圧乾燥し、アルカリ添着チャーを得た。得られたアルカリ添着チャーの平均粒子径は10μmであった。このアルカリ添着チャーを、塩化水素ガスを2体積%含む窒素ガス気流下、1200℃で60分間熱処理した。塩化水素ガスを2体積%含む窒素ガスの供給量は、アルカリ添着チャー50gあたり18L/分であった。その後、塩化水素ガスの供給のみを停止し、1200℃で60分間熱処理することにより脱酸処理を行い、炭素質材料を得た。脱酸処理における窒素ガスの供給量は、アルカリ添着チャー50gあたり18L/分であった。
気相脱灰および脱酸処理における窒素ガスの供給量を、アルカリ添着チャー50gあたり18L/分に代えて10L/分とした以外は、実施例1と同様にして、炭素質材料を得た。
気相脱灰および脱酸処理における処理温度を、1200℃に代えて1150℃とした以外は、実施例1と同様にして、炭素質材料を得た。
NaOHの量を、椰子殻粉砕チャーの質量に基づいて10質量%に代えて2.5質量%とした以外は、実施例1と同様にして、炭素質材料を得た。
気相脱灰および脱酸処理における処理温度を、1200℃に代えて1250℃としたこと、およびNaOHの量を、アルカリ添着チャーの質量に基づいて10質量%に代えて15質量%としたこと以外は、実施例1と同様にして、炭素質材料を得た。
椰子殻粉砕チャーにNaOHを添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、炭素質材料を得た。
椰子殻粉砕チャーにNaOHを添加しなかったこと、および気相脱灰および脱酸処理における処理温度を、1200℃に代えて1150℃としたこと以外は、実施例1と同様にして、炭素質材料を得た。
椰子殻粉砕チャーにNaOHを添加しなかったこと、および気相脱灰および脱酸処理における処理温度を、1200℃に代えて900℃としたこと以外は、実施例1と同様にして、炭素質材料を得た。
製造例1で得た椰子殻粉砕チャーを、塩化水素ガスを2体積%含む窒素ガス気流下、900℃で60分間熱処理した。塩化水素ガスを2体積%含む窒素ガスの供給量は、椰子殻粉砕チャー50gあたり10L/分であった。その後、塩化水素ガスの供給のみを停止し、900℃で60分間熱処理することにより脱酸処理を行った。脱酸処理における窒素ガスの供給量は、椰子殻粉砕チャー50gあたり10L/分であった。得られた炭素質材料を、窒素ガス気流下、1200℃で60分間さらに熱処理した。さらなる熱処理における窒素ガスの供給量は、椰子殻粉砕チャー50gあたり1.0L/分であった。
製造例1で得た椰子殻粉砕チャーを、椰子殻粉砕チャーの質量に基づき10質量%のNaOHと混合した。得られた混合物を、窒素ガス気流下、1200℃で60分間熱処理することにより炭素質材料を得た。熱処理における窒素ガスの供給量は、椰子殻粉砕チャー50gあたり10.0L/分であった。
実施例1〜5および比較例1〜5で得た炭素質材料をそれぞれ用いて、以下の手順に従って負極の作製を行った。
上記で作製した電極を作用極とし、金属リチウムを対極および参照極として使用した。溶媒として、エチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートとを、体積比で3:7となるように混合して用いた。この溶媒に、LiPF6を1mol/L溶解し、電解質として用いた。セパレータにはガラス繊維不織布を使用した。アルゴン雰囲気下のグローブボックス内でコインセルを作製した。
上記構成のリチウム二次電池について、充放電試験装置(東洋システム株式会社製、「TOSCAT」)を用いて、初期充電前に直流抵抗値を測定後、充放電試験を行った。リチウムのドーピングは、活物質質量に対し70mA/gの速度で行い、リチウム電位に対して1mVになるまでドーピングした。さらにリチウム電位に対して1mVの定電圧を8時間印加して、ドーピングを終了した。このときの容量(mAh/g)を充電容量とした。次いで、活物質質量に対し70mA/gの速度で、リチウム電位に対して2.5Vになるまで脱ドーピングを行い、このとき放電した容量を放電容量とした。放電容量/充電容量の百分率を充放電効率(初期の充放電効率)とし、電池内におけるリチウムイオンの利用効率の指標とした。また、充放電効率は、充電容量から放電容量を差し引くことによって、不可逆容量を算出した。得られた結果を表2に示す。
上記で作製した電極を用いて、電気化学測定装置(ソーラトロン社製「1255WB型高性能電気化学測定システム」)を用い、25℃で、0Vを中心に10mVの振幅を与え、周波数10mHz〜1MHzの周波数で定電圧交流インピーダンスを測定し、周波数1k、1、0.1Hzにおける実部抵抗をインピーダンス抵抗として測定した。
Claims (3)
- (1)植物由来のチャーを粉砕して粉砕チャーを得る粉砕工程、ここで、該粉砕チャーの比表面積は100〜800m 2 /gである、
(2)粉砕チャーにアルカリ金属元素を含む化合物を添加し、アルカリ添着チャーを得るアルカリ添着工程、および
(3)前記アルカリ添着チャーを、ハロゲン化合物を含む不活性ガス雰囲気中で1100℃〜1300℃で熱処理する気相脱灰工程
を含む、非水電解質二次電池負極用炭素質材料の製造方法。 - 前記アルカリ添着チャーの平均粒子径が2〜100μmである、請求項1に記載の非水電解質二次電池負極用炭素質材料の製造方法。
- 前記アルカリ添着チャーのアルカリ添着量が0.5〜20質量%である、請求項1または2に記載の非水電解質二次電池負極用炭素質材料の製造方法。
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