第1の実施の形態
以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態について説明する。図1乃至図7は本発明の第1の実施の形態を示す図である。
まず、図1および図2により、本実施の形態によるブロー成形方法によって作製される複合容器の概要について説明する。なお、本明細書中、「上」および「下」とは、それぞれ複合容器10Aを正立させた状態(図1)における上方および下方のことをいう。
図1および図2に示す複合容器10Aは、後述するように、ブロー成形金型50を用いてプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aを含む複合プリフォーム70(図3参照)に対して2軸延伸ブロー成形を施すことにより、複合プリフォーム70のプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aを一体として膨張させて得られたものである。
このような複合容器10Aは、内側に位置するプラスチック材料製の容器本体10と、容器本体10の外側に密着して設けられたプラスチック製部材40とを備えている。
このうち容器本体10は、口部11と、口部11下方に設けられた首部13と、首部13下方に設けられた肩部12と、肩部12下方に設けられた胴部20と、胴部20下方に設けられた底部30とを備えている。
他方、プラスチック製部材40は、容器本体10の外面に薄く延ばされた状態で密着されており、容器本体10に対して容易に移動又は回転しない状態で取付けられているか、又は自重で落下しない程度に密着されている。
次に、容器本体10について詳述する。容器本体10は、上述したように口部11と、首部13と、肩部12と、胴部20と、底部30とを有している。
このうち口部11は、図示しないキャップに螺着されるねじ部14と、ねじ部14下方に設けられたフランジ部17とを有している。なお、口部11の形状は、従来公知の形状であっても良い。
首部13は、フランジ部17と肩部12との間に位置しており、略均一な径をもつ略円筒形状を有している。また、肩部12は、首部13と胴部20との間に位置しており、首部13側から胴部20側に向けて徐々に径が拡大する形状を有している。
さらに、胴部20は、全体として略均一な径をもつ円筒形状を有している。しかしながら、これに限られるものではなく、胴部20が四角形筒形状や八角形筒形状等の多角形筒形状を有していても良い。あるいは、胴部20が上方から下方に向けて均一でない水平断面をもつ筒形状を有していても良い。また、本実施の形態において、胴部20は、凹凸が形成されておらず、略平坦な表面を有しているが、これに限られるものではない。例えば、胴部20にパネル又は溝等の凹凸が形成されていても良い。
一方、底部30は、中央に位置する凹部31と、この凹部31周囲に設けられた接地部32とを有している。なお、底部30の形状についても特に限定されるものではなく、従来公知の底部形状(例えばペタロイド底形状や丸底形状等)を有していても良い。
また、胴部20における容器本体10の厚みは、これに限定されるものではないが、例えば50μm〜250μm程度に薄くすることができる。さらに、容器本体10の重量についても、これに限定されるものではないが、例えば、容器本体10の内容量が500mLである場合は、10g〜20gとすることができる。このように容器本体10の肉厚を薄くすることにより、容器本体10の軽量化を図ることができる。
このような容器本体10は、合成樹脂材料を射出成形して製作したプリフォーム10a(後述)を二軸延伸ブロー成形することにより作製することができる。なお、プリフォーム10a、すなわち容器本体10の材料としては熱可塑性樹脂、特にPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PC(ポリカーボネート)を使用することが好ましい。また、上述した各種樹脂をブレンドして用いても良い。容器本体10は、赤色、青色、黄色、緑色、茶色、黒色、白色等の色に着色されていても良いが、リサイクルのしやすさを考慮した場合、無色透明であることが好ましい。さらに、容器本体10の内面に、容器のバリア性を高めるために、例えばダイヤモンド状炭素膜や酸化珪素薄膜等の蒸着膜を形成しても良い。
また、容器本体10は、2層以上の多層成形ボトルとして形成することもできる。すなわち射出成形により、例えば、中間層をMXD6、MXD6+脂肪酸塩、PGA(ポリグリコール酸)、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)又はPEN(ポリエチレンナフタレート)等のガスバリア性及び遮光性を有する樹脂(中間層)として3層以上からなるプリフォーム10aを成形後、ブロー成形することによりガスバリア性及び遮光性を有する多層ボトルとして形成しても良い。なお、中間層としては、上述した各種樹脂をブレンドした樹脂を用いても良い。
また、熱可塑性樹脂の溶融物に不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)を混ぜることで、0.5〜100μmの発泡セル径を持つ発泡プリフォームを成形し、この発泡プリフォームをブロー成形することによって、容器本体10を作製しても良い。このような容器本体10は、発泡セルを内蔵しているため、容器本体10全体の遮光性を高めることができる。
このような容器本体10は、例えば満注容量が100mL〜2000mLのボトルからなっていても良い。あるいは、容器本体10は、満注容量が例えば10L〜60Lの大型のボトルであっても良い。
次に、プラスチック製部材40について説明する。プラスチック製部材40は、押出しチューブからなり、後述するようにプリフォーム10aの外側を取り囲むように設けられ、プリフォーム10aの外側に密着された後、プリフォーム10aとともに2軸延伸ブロー成形されることにより得られたものである。プラスチック製部材40が、押出しチューブからなることにより、安価で安定的な生産が可能となる。
プラスチック製部材40は容器本体10の外面に接着されることなく取付けられており、容器本体10に対して移動又は回転しないほどに密着されているか、又は自重で落下しない程度に密着されている。このプラスチック製部材40は、容器本体10の外面において薄く引き延ばされて容器本体10を覆っている。また、図2に示すように、プラスチック製部材40は、容器本体10を取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、略円形状の水平断面を有している。
この場合、プラスチック製部材40は、容器本体10のうち、口部11、首部13および底部30を除く、肩部12および胴部20を覆うように設けられている。これにより、容器本体10の肩部12および胴部20に対して所望の機能や特性を付与することができる。
なお、プラスチック製部材40は、容器本体10のうち口部11以外の全域又は一部領域に設けられていても良い。例えば、プラスチック製部材40は、容器本体10のうち、口部11および底部30を除く、首部13、肩部12および胴部20の全体を覆うように設けられていても良い。あるいは、プラスチック製部材40は、これに加え、底部30の一部を覆うように設けられていても良い。さらに、プラスチック製部材40は1つに限らず、複数設けても良い。例えば、2つのプラスチック製部材40を肩部12の外面および胴部20の外面にそれぞれ設けても良い。
一方、プラスチック製部材40は、容器本体10に対して溶着ないし接着されていないため、容器本体10から剥離して除去することができる。具体的には、例えば、刃物等を用いてプラスチック製部材40を切除したり、プラスチック製部材40に予め図示しない切断線を設け、この切断線に沿ってプラスチック製部材40を剥離したりすることができる。これにより、印刷が施されたプラスチック製部材40を容器本体10から分離除去することができるので、従来と同様に無色透明な容器本体10をリサイクルすることができる。
また、プラスチック製部材40が熱収縮性を有する場合、熱水分離によってもプラスチック製部材40を容器本体10から剥離して除去することができる。具体的には、プラスチック製部材40と容器本体10とを備える複合容器10Aを、小片状の容器本体と小片状のプラスチック製部材とを含む複数のフレークに粉砕し、この複数のフレークを熱水に浸漬することにより、各フレークを小片状の容器本体と小片状のプラスチック製部材とにそれぞれ分離することができる。小片状の容器本体と小片状のプラスチック製部材の分離は、プラスチック製部材40の熱収縮とそれらの比重の相違に起因して起こる。分離した小片状の容器本体と小片状のプラスチック製部材は、別個に回収される。
また、プラスチック製部材40は、単層からなるものであっても良く、多層からなるものであっても良い。
また、プラスチック製部材40の厚みは、これに限定されるものではないが、容器本体10に取り付けられた状態で例えば5μm〜50μm程度とすることができる。
次に、図3により、本実施の形態による複合プリフォームの構成について説明する。
図3に示すように、複合プリフォーム70は、プラスチック材料製のプリフォーム10aと、プリフォーム10aの外側に設けられた無底円筒状のプラスチック製部材40aとを備えている。
このうちプリフォーム10aは、口部11aと、口部11aに連結された胴部20aと、胴部20aに連結された底部30aとを備えている。このうち口部11aは、上述した容器本体10の口部11に対応するものであり、口部11と略同一の形状を有している。また、胴部20aは、上述した容器本体10の首部13、肩部12および胴部20に対応するものであり、略円筒形状を有している。底部30aは、上述した容器本体10の底部30に対応するものであり、略半球形状を有している。
プラスチック製部材40aは、押出しチューブからなり、プリフォーム10aの外面に接着されることなく取付けられている。プラスチック製部材40aは、プリフォーム10aを取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられている。
この場合、プラスチック製部材40aは、胴部20aのうち容器本体10の首部13に対応する部分13aを除く全域を覆うように設けられている。
なお、プラスチック製部材40aは、口部11a以外の全域又は一部領域に設けられていても良い。例えば、プラスチック製部材40aは、首部を含む、胴部20aの全体を覆うように設けられていても良い。あるいは、プラスチック製部材40aは、胴部20aの全域と、底部30aの一部領域とを覆っていても良い。さらに、プラスチック製部材40aは1つに限らず、複数設けても良い。例えば、2つのプラスチック製部材40aを胴部20aの外側2箇所にそれぞれ設けても良い。
プラスチック製部材40a(40)は、架橋された樹脂材料を含んでなる。プラスチック製部材40a(40)が、架橋された樹脂材料を含んでなることにより、プラスチック製部材40a(40)の耐熱性、耐摩耗性、耐溶剤性を向上させることができる。また、複合容器10Aを製造するためのブロー成形により、熱収縮性を発揮し、容器本体10と、プラスチック製部材40との密着性を高めることができる。
プラスチック製部材40a(40)が含有する架橋された樹脂材料は、後述するように、架橋性樹脂材料に対し、(1)活性光線照射処理を施すことにより、または(2)水架橋処理を施すことにより得ることができる。
活性光線照射処理を施すことにより架橋する架橋性樹脂材料としては、例えば、PE、PP、ポリスチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリメチルアクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリブタジエン、天然ゴム、ビニルアルコール、ポリアミド樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、などが挙げられる。
水架橋処理を施すことにより架橋する架橋性樹脂材料としては、水架橋処理によりシロキサン結合(Si−O−Si)するシラン架橋性ポリオレフィン樹脂が挙げられる。シラン架橋性ポリオレフィン樹脂は、エチレンとエチレン変性不飽和シラン化合物とを共重合させることにより得ることができる。エチレン性不飽和シラン化合物としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルアセトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランなどが挙げられる。
また、一実施形態において、シラン架橋性ポリオレフィン樹脂は、低密度ポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂を、ビニルメトキシシランなどの不飽和シラン化合物およびジクミルパーオキサイドなどの遊離ラジカル発生剤の存在下において、遊離ラジカル発生剤の分解温度以上に加熱することにより得ることができる。
シラン架橋性樹脂は、市販されているものを使用してもよい。例えば、三菱化学株式会社製のリンクロンXLE815N、XCF710N、XCF730N、XHE740N、XHE650N、HM600A、XVF600N、XPM800HM、XPF860G、SS732N、LBC021−2、XCF800N、LBC022−1、PK500N、LY5−3およびPM700Nなどが挙げられる。
プラスチック製部材40a(40)における架橋された樹脂材料の含有量は、60質量%以上、100質量%以下であることが好ましく、75質量%以上、100質量%以下であることがより好ましい。架橋された樹脂材料の含有量を上記数値範囲とすることにより、プラスチック製部材40a(40)の耐熱性、耐摩耗性、耐溶剤性および熱収縮性をより顕著に向上させることができる。
また、プラスチック製部材40a(40)は、その特性が損なわれない範囲において、例えば、ポリ乳酸、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹旨、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、フタル酸ジアリル樹脂、フッ素系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポリブテン−1、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロンMXD6、芳香族ポリアミド、ポリカーボネート、ポリテレフタル酸エチレン、ポリテレフタル酸ブチレン、ポリナフタレン酸エチレン、Uポリマー、液晶ポリマー、変性ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、不飽和ポリエステル、アルキド樹脂、ポリイミド、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、シリコーン樹脂、ポリウレタン、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリアセタール、エポキシ樹脂等のその他の樹脂材料を含んでいても良い。
また、プラスチック製部材40a(40)は、上記した樹脂を構成する2以上のモノマー単位が重合した共重合体を含んでいても良い。さらに、プラスチック製部材40a(40)は上記した樹脂を2種以上を含んでなるものであってよい。またそれらのブレンド材料や多層構造、部分的多層構造のものであってもよい。
また、プラスチック製部材40a(40)は、架橋剤を含んでいることが好ましく、架橋剤としては、例えば、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、ジオルトトリルグアニジン、ジクミルペルオキシドおよび1,3−フェニレンビスオキサゾリンなどが挙げられる。
架橋剤の含有量としては、プラスチック製部材40a(40)に含まれる架橋された樹脂材料の総量を100質量部としたときに、0.1〜5質量部であることが好ましく、0.1〜2質量部であることがより好ましい。
また、プラスチック製部材40a(40)は、架橋助剤を含んでいることが好ましく、架橋剤としては、例えば、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ジアリルフマレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレングリコールジメタクリレートなどが挙げられる。
架橋助剤の含有量としては、プラスチック製部材40a(40)に含まれる架橋された樹脂材料の総量を100質量部としたときに、0.1〜5質量部であることが好ましく、0.1〜2質量部であることがより好ましい。
架橋性樹脂材料が、水架橋処理を施すことにより架橋するものである場合、プラスチック製部材40a(40)は、シラノール縮合触媒を含んでなることが好ましい。シラノール縮合触媒としては、シラノール間の脱水縮合を促進することができるものであれば特に制限なく使用することができる。例えば、スズ、亜鉛、鉄、コバルトなどの金属カルボン酸塩、有機塩基、無機酸または有機酸を挙げることができ、より具体的には、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズアセテート、ジオクチルスズジラウレートなどが挙げられる。
プラスチック製部材40a(40)におけるシラノール縮合触媒の含有量は、プラスチック製部材40a(40)に含まれる架橋された樹脂材料の総量100質量部に対し、0.1質量部以上、10質量部以下であることが好ましく、1質量部以上、5質量部以下であることがより好ましい。シラノール縮合触媒の含有量を上記数値範囲とすることにより、架橋反応を良好に行うことができ、プラスチック製部材40a(40)の耐熱性、耐摩耗性、耐溶剤性および熱収縮性を向上させることができる。
またプラスチック製部材40a(40)は、その特性が損なわれない範囲において、主成分である上記の樹脂以外にも、各種の添加剤を添加してもよい。添加剤としては、例えば、可塑剤、紫外線安定化剤、着色防止剤、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、耐候剤、帯電防止剤、糸摩擦低減剤、スリップ剤、離型剤、抗酸化剤、イオン交換剤、および着色顔料等を添加することができる。また、熱可塑性樹脂の溶融物に不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)を混ぜることで、0.5〜100μmの発泡セル径を持つ発泡部材を使用し、この発泡プリフォームを成形することによって、遮光性を高めることができる。
また、プラスチック製部材40a(40)がプリフォーム10a(容器本体10)と同一の材料を含んでいても良い。この場合、複合容器10Aのうち、例えば、強度を高めたい部分に重点的にプラスチック製部材40a(40)を配置し、当該箇所の強度を選択的に高めることができる。例えば、容器本体10の肩部12周辺にプラスチック製部材40を設け、この部分の強度を高めても良い。このような材料としては、PE、PP等のポリオレフィン系樹脂、PS等のポリスチレン系樹脂などを挙げることができる。
また、プラスチック製部材40a(40)は、酸素バリア性又は水蒸気バリア性等のガスバリア性を有する材料を含んでいても良い。この場合、プリフォーム10aとして多層プリフォームやブレンド材料を含むプリフォーム等を用いることなく、複合容器10Aのガスバリア性を高め、容器内への酸素の侵入を防ぎ、内容液が劣化することを防止し、また、容器内から外部への水蒸気の蒸散を防ぎ、内容量が減少することを防止することができる。例えば、容器本体10のうち、肩部12、首部13および胴部20の全域および底部30の一部にプラスチック製部材40を設け、この部分のガスバリア性を高めても良い。このような材料としては、PE、PP、MXD−6、PGA、EVOH、PENまたはこれらの材料に脂肪酸塩等の酸素吸収材を混ぜることも考えられる。
また、プラスチック製部材40a(40)は、紫外線等の光線バリア性を有する材料を含んでいても良い。この場合、プリフォーム10aとして多層プリフォームやブレンド材料を含むプリフォーム等を用いることなく、複合容器10Aの光線バリア性を高め、紫外線等により内容液が劣化することを防止することができる。例えば、容器本体10のうち、肩部12、首部13、胴部20の全域および底部の一部にプラスチック製部材40aを設け、この部分の紫外線バリア性を高めても良い。このような材料としては、上記した樹脂を2種類以上含んでなる樹脂材料、またはPETやPE、PPに遮光性樹脂を添加した材料が考えられる。また、熱可塑性樹脂の溶融物に不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)を混ぜることにより作製された、0.5〜100μmの発泡セル径を持つ発泡部材を使用しても良い。
また、プラスチック製部材40a(40)は、プリフォーム10a(容器本体10)を構成するプラスチック材料よりも保温性又は保冷性の高い材料(熱伝導性の低い材料)を含んでいても良い。この場合、容器本体10そのものの厚みを厚くすることなく、内容液の温度が複合容器10Aの表面まで伝達しにくくすることが可能となる。これにより、複合容器10Aの保温性又は保冷性が高められる。例えば、容器本体10のうち胴部20の全部又は一部にプラスチック製部材40を設け、胴部20の保温性又は保冷性を高めても良い。また、使用者が複合容器10Aを把持した際、熱すぎたり冷たすぎたりすることにより複合容器10Aを持ちにくくなることが防止される。このような材料としては、発泡化したポリウレタン、ポリスチレン、PE、PP、フェノール樹脂、ポリ塩化ビニル、ユリア樹脂、シリコーン、ポリイミド、メラミン樹脂などが考えられる。これら樹脂を含んでなる樹脂材料に、中空粒子を混合することが好ましい。中空粒子の平均粒子径は、1〜200μmであることが好ましく、5〜80μmであることがより好ましい。なお、「平均粒子径」とは、体積平均粒子径を意味し、粒度分布・粒径分布測定装置(例えば、ナノトラック粒度分布測定装置、日機装株式会社製など)を用いて公知の方法により測定することができる。また、中空粒子としては、樹脂などから構成される有機系中空粒子であってもよく、ガラスなどから構成される無機系中空粒子であってもよいが、分散性が優れるという理由から、有機系中空粒子が好ましい。有機系中空粒子を構成する樹脂としては、例えば、架橋スチレン−アクリル樹脂などのスチレン系樹脂、アクリロニトリル−アクリル樹脂などの(メタ)アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、フッ素系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹脂などを挙げることができる。また、ローペイクHP−1055、ローペイクHP−91、ローペイクOP−84J、ローペイクウルトラ、ローペイクSE、ローペイクST(ロームアンドハース(株)製)、ニポールMH−5055(日本ゼオン(株)製)、SX8782、SX866(JSR(株)製)などの市販される中空粒子を用いることも出来る。中空粒子の含有量としては、プラスチック製部材40aが単層からなる場合、プラスチック製部材40aに含有される樹脂材料100質量部に対して、0.01〜50質量部であることが好ましく、1〜20質量部であることがより好ましい。また、プラスチック製部材40aが多層からなる場合、中空粒子が含まれるプラスチック製部材40aの層に含有される樹脂材料100質量部に対して、0.01〜50質量部であることが好ましく、1〜20質量部であることがより好ましい。
また、プラスチック製部材40a(40)は、プリフォーム10a(容器本体10)を構成するプラスチック材料よりも滑りにくい材料を含んでいても良い。この場合、容器本体10の材料を変更することなく、使用者が複合容器10Aを把持しやすくすることができる。例えば、容器本体10のうち胴部20の全部又は一部にプラスチック製部材40を設け、胴部20を持ちやすくしても良い。
さらに、プラスチック製部材40a(40)には、デザイン又は印字が施されていても良い。この場合、ブロー成形後に容器本体10に対して別途ラベル等を付与することなく、複合容器10Aに画像や文字を表示することが可能となる。例えば、容器本体10のうち胴部20の全部又は一部にプラスチック製部材40を設け、胴部20に画像や文字を表示しても良い。印刷は、例えばインクジェット法、グラビア印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法等の印刷法により行うことができる。例えば、インクジェット法を用いる場合、プラスチック製部材40a(40)にUV硬化型インクを塗布し、これにUV照射を行い、硬化することにより印刷層を形成させることができる。この印刷は、プリフォーム10aに取り付けられる前のプラスチック製部材40aに対して施されても良く、プリフォーム10aの外側にプラスチック製部材40aを設けた状態で施されても良い。さらに、ブロー成形後の複合容器10Aのプラスチック製部材40に印刷が施されても良い。
プラスチック製部材40a(40)は、上記したように多層からなるものであってもよく、例えば、最内面と最外面との層を構成する主成分が同じであっても、異なっていてもよい。
次に、プラスチック製部材40aの形状について説明する。
図3および4に示すように、プラスチック製部材40aは、全体として無底円筒形状のチューブであることが好ましい。このようなプラスチック部材40を設けることにより、複合容器10Aの胴部20に様々な機能や特性を付与することができる。
図1に示す複合容器10Aにおいて、プラスチック製部材40は、容器本体10の肩部12から胴部20の下方部分まで延びているが、底部30まで達していない。また、図3に示す複合プリフォーム70において、プラスチック製部材40aはプリフォーム10aの胴部20aのみを覆うように密着されており、より詳細には、胴部20aのうち容器本体10の首部13に対応する部分13aと胴部20aの下部に対応する部分とを除く領域を覆っている。本発明はこれに限定されるものではなく、プラスチック製部材40は、容器本体10の底部の一部を覆っていても良く、同様に、プラスチック製部材40aは、プリフォーム10aの底部30aの一部を覆うものであってもよい。以下の態様においても同様である。
次に、プラスチック製部材40aの製造方法について説明する。
プラスチック製部材40aは、
上記した架橋性樹脂材料を含む混合物を加熱溶融する工程と、
加熱溶融した混合物をチューブ状に連続的に押出成形し、成形品を得る工程と、
成形品に含まれる架橋性樹脂材料を架橋させる工程と、
を含んでなる方法により得られる。
より具体的には、まず、上記した架橋性樹脂材料および所望により、その他の樹脂材料、架橋剤や添加物などを含む混合物を加熱溶融し、溶融押出機が備えるリングダイより連続的に押し出す。
次いで、押し出されたチューブ状の成形品を冷却することにより、未延伸押出チューブからなる成形品を得ることができる。なお、押出された成形品を所望の大きさにカットして使用してもよい。
溶融押出機としては、一軸押出機、二軸押出機、ベント押出機、タンデム押出機等を目的に応じて使用することができる。また、加熱溶融温度は、混合物に含まれる樹脂などによって異なるが、好ましくは120〜250℃、より好ましくは150〜220℃である。
成形品に対する架橋処理としては、(1)活性光線照射処理および(2)水架橋処理を挙げることができる。
本明細書において、活性光線とは、架橋性樹脂材料に対し、化学的に作用して架橋反応を促進せしめる放射線を意味し、具体的には、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線などを意味する。これらの中でも制御が容易であることから電子線が好ましく、浸透力が優れていることからγ線が好ましい。
ここで、電子線およびγ線の線量は1〜1000kGyであることが好ましく、20〜300kGyであることがより好ましい。また、電子線の加速電圧は50〜1000kVであることが好ましく、70〜400kVであることがより好ましい。
水架橋処理の方法としては、成形品を水中に浸漬させる方法、または成形品を高温多湿の雰囲気にさらす方法が挙げられる。
成形品を水中に浸漬させる場合、水の温度は、20℃以上、90℃以下であることが好ましく、45℃以上、75℃以下であることがより好ましい。
また、成形品を高温多湿の雰囲気にさらす場合、温度は、20℃以上、120℃以下であることが好ましく、45℃以上、100℃以下であることがより好ましく、相対湿度は、50%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。
一実施形態において、架橋処理前または処理後のプラスチック製部材40aに対し、二軸延伸処理などの延伸処理を施してもよい。
上記したように、プラスチック製部材40aは、単層の押出しチューブからなるものであってもよいが、プラスチック製部材40aの胴部20aなどの強度を重点的に高めたい場合など、多層の押出しチューブからなるものであってもよい。多層の押出チューブは、2以上の異なる組成からなる混合物を共押し出しすることにより得ることができる。
複合容器10Aの製造方法
次に図5(a)〜(f)により、本実施の形態による複合容器10Aの製造方法について説明する。
まず、プラスチック材料製のプリフォーム10aを準備する(図5(a)参照)。この場合、例えば図示しない射出成形機を用いて、射出成形法によりプリフォーム10aを作製しても良い。また、プリフォーム10aとして、従来一般に用いられるプリフォームを用いても良い。
次に、プリフォーム10aの外側にプラスチック製部材40aを設けることにより、プリフォーム10aと、プラスチック製部材40aとを有する複合プリフォーム70を作製する(図5(b)参照)。この場合、プラスチック製部材40aは、全体として無底円筒形状からなり、円筒状の胴部41を有している。このプラスチック製部材40aは、胴部20aのうち容器本体10の首部13に対応する部分を除く全域を覆うように装着される。
この場合、プリフォーム10aの外径と同一又はわずかに小さい内径をもつプラスチック製部材40aを、プリフォーム10aに対して押し込むことにより、プリフォーム10aの外面に密着させることができる。
このように、予めプリフォーム10aの外側にプラスチック製部材40aを装着させ、複合プリフォーム70を作製しておくことにより、複合プリフォーム70を作製する一連の工程(図5(a)〜(b))と、複合容器10Aをブロー成形により作製する一連の工程(図5(c)〜(f))とを別々の場所(工場等)で実施することが可能になる。
次に、複合プリフォーム70は、加熱装置51によって加熱される(図5(c)参照)。このとき、複合プリフォーム70は、口部11aを下に向けた状態で回転しながら、加熱装置51によって周方向に均等に加熱される。この加熱工程におけるプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aの加熱温度は、例えば90℃乃至130℃としても良い。
続いて、加熱装置51によって加熱された複合プリフォーム70は、ブロー成形金型50に送られる(図5(d)参照)。
複合容器10Aは、このブロー成形金型50を用いて成形される。この場合、ブロー成形金型50は互いに分割された一対の胴部金型50a、50bと、底部金型50cとからなる(図5(d)参照)。図5(d)において、一対の胴部金型50a、50b間は互いに開いており、底部金型50cは上方に上がっている。この状態で一対の胴部金型50a、50b間に、複合プリフォーム70が挿入される。
次に、図5(e)に示すように、底部金型50cが下がったのちに一対の胴部金型50a、50bが閉鎖され、一対の胴部金型50a、50bおよび底部金型50cにより密閉されたブロー成形金型50が構成される。次にプリフォーム10a内に空気が圧入され、複合プリフォーム70に対して2軸延伸ブロー成形が施される。
このことにより、ブロー成形金型50内でプリフォーム10aから容器本体10が得られる。この間、胴部金型50a、50bは30℃乃至80℃まで加熱され、底部金型50cは5℃乃至25℃まで冷却される。この際、ブロー成形金型50内では、複合プリフォーム70のプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aが一体として膨張される。これにより、プリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aは、一体となってブロー成形金型50の内面に対応する形状に賦形される。
このようにして、容器本体10と、容器本体10の外面に設けられたプラスチック製部材40とを備えた複合容器10Aが得られる。
次に図5(f)に示すように、一対の胴部金型50a、50bおよび底部金型50cが互いに離れ、ブロー成形金型50内から複合容器10Aが取出される。
第2の実施の形態
次に、図面を参照して本発明の第2の実施の形態について説明する。図6乃至図10は本発明の第2の実施の形態を示す図である。図6乃至図10において、第1の実施の形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
まず、図6により、本実施の形態によるブロー成形方法によって作製される複合容器10Aの概要について説明する。
図6に示す複合容器10Aは、後述するように、ブロー成形金型50を用いてプリフォーム10a、内側ラベル部材60aおよびプラスチック製部材40aを含む複合プリフォーム70(図8参照)に対して2軸延伸ブロー成形を施すことにより、複合プリフォーム70のプリフォーム10a、内側ラベル部材60aおよびプラスチック製部材40aを一体として膨張させて得られたものである。
このような複合容器10Aは、内側に位置するプラスチック材料製の容器本体10と、容器本体10の外側に密着して設けられた内側ラベル部材60と、内側ラベル部材60の外側に密着して設けられたプラスチック製部材40とを備えている。
このうち容器本体10は、口部11と、口部11下方に設けられた首部13と、首部13下方に設けられた肩部12と、肩部12下方に設けられた胴部20と、胴部20下方に設けられた底部30とを備えている。
一方、内側ラベル部材60は、容器本体10の外面に薄く延ばされた状態で密着されており、容器本体10に対して容易に移動又は回転しないほどに密着されている、又は自重で落下しない程度に密着されている。
また、プラスチック製部材40は、容器本体10の外面かつ内側ラベル部材60の外面に薄く延ばされた状態で密着されており、容器本体10に対して容易に移動又は回転しないほどに密着されている、又は自重で落下しない程度に密着されている。
プラスチック製部材40は、その少なくとも一部が半透明又は透明であることが考えられ、この場合、この半透明又は透明な部分を介して、内側ラベル部材60を外方から視認できる。なお、プラスチック製部材40は、その全体が半透明又は透明であっても良く、あるいは不透明な部分と半透明又は透明な部分(例えば窓部)とを有していても良い。なお、本実施の形態ではプラスチック製部材40の全体が透明である場合を例にとって説明する。
次に、内側ラベル部材60について説明する。内側ラベル部材60(60a)は後述するようにプリフォーム10aの外側を取り囲むように設けられ、このプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aと一体となって2軸延伸ブロー成形されることにより得られたものである。
内側ラベル部材60は容器本体10の外面に接着されることなく取付けられており、容器本体10に対して移動又は回転しないほどに密着されている。この内側ラベル部材60は、容器本体10の外面において薄く引き延ばされて容器本体10を覆っている。図8に示すように、内側ラベル部材60は、容器本体10を取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、略円形状の水平断面を有している。
この場合、内側ラベル部材60は、容器本体10のうち、口部11、首部13および底部30を除く、肩部12および胴部20を覆うように設けられている。これにより、容器本体10の肩部12および胴部20に所望の文字、画像等を付与し、複合容器10Aに対して装飾性をもたせたり、情報を表示させたりすることができる。
なお、内側ラベル部材60は、容器本体10のうち口部11以外の全域又は一部領域に設けられていても良い。例えば、内側ラベル部材60は、容器本体10のうち、口部11および底部30を除く、首部13、肩部12および胴部20の全体を覆うように設けられていても良い。あるいは、内側ラベル部材60は、首部13の全域、肩部12の全域、胴部20の全域および底部30の一部を覆うように設けられていても良い。さらに、内側ラベル部材60は1つに限らず、複数設けても良い。なお、内側ラベル部材60は、プラスチック製部材40と同一の領域に設けられていても良く、プラスチック製部材40よりも狭い領域に設けられていても良い。後者の場合、内側ラベル部材60はプラスチック製部材40によって完全に覆われることが好ましい。
また、内側ラベル部材60の厚みは、これに限定されるものではないが、容器本体10に取り付けられた状態で例えば5μm〜50μm程度とすることができる。
次に、プラスチック製部材40について説明する。プラスチック製部材40(40a)は後述するように内側ラベル部材60aの外側を取り囲むように設けられ、プリフォーム10aおよび内側ラベル部材60aと一体となって2軸延伸ブロー成形されることにより得られたものである。
プラスチック製部材40は内側ラベル部材60の外面に接着されることなく取付けられており、容器本体10に対して移動又は回転しないほどに密着されている。このプラスチック製部材40は、内側ラベル部材60の外面において薄く引き延ばされて内側ラベル部材60を覆っている。図6に示すように、プラスチック製部材40は、容器本体10を取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、略円形状の水平断面を有している。
このほか、容器本体10の構成およびプラスチック製部材40の構成およびその製造方法などは、上述した第1の実施の形態の場合と略同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
次に、図10により、本実施の形態による複合プリフォームの構成について説明する。
図8に示すように、複合プリフォーム70は、プラスチック材料製のプリフォーム10aと、プリフォーム10aの外側に密着して設けられた無底円筒状の内側ラベル部材60aと、内側ラベル部材60aの外側に密着して設けられた無底円筒状のプラスチック製部材40aとを備えている。
内側ラベル部材60aは、プリフォーム10aの外面に密着されており、プリフォーム10aに対して容易に移動又は回転しない状態で密着されている。内側ラベル部材60aは、プリフォーム10aを取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、略円形状の水平断面を有している。
内側ラベル部材60aには、予めデザイン又は印字が施されていても良い。例えば、図柄や商品名等のほか、内容液の名称、製造者、原材料名等の文字情報が記載されていても良い。この場合、ブロー成形後に容器本体10に対して別途ラベル等を付与することなく、複合容器10Aに画像や文字を表示することが可能となる。例えば、プリフォーム10aのうち胴部20aの全部又は一部に内側ラベル部材60aを設け、成形後に容器本体10の胴部20に画像や文字が表示されるようにしても良い。これにより、容器を密栓した後、ラベラーを用いてラベルを付与する工程が不要となるので、製造コストを抑制することができるとともに、歩留まりが低下することを防止することができる。
このような内側ラベル部材60aとしては、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、フッ素系樹脂などのフィルムを用いることができる。内側ラベル部材60aは、容器本体10(プリフォーム10a)および/またはプラスチック製部材40aと同一の材料からなっていても良く、異なる材料からなっていても良い。
また、内側ラベル部材60aとして、以下に説明する各種材料を用いることもできる。
例えば、内側ラベル部材60aは、酸素バリア性又は水蒸気バリア性等のガスバリア性を有する材料からなっていても良い。この場合、プリフォーム10aとして多層プリフォームやブレンド材料を含むプリフォーム等を用いることなく、複合容器10Aのガスバリア性を高め、酸素や水蒸気によって内容液が劣化することを防止することができる。このような材料としては、PE、PP、MXD−6、EVOHまたはこれらの材料に脂肪酸塩などの酸素吸収材を混ぜることも考えられる。
また、内側ラベル部材60aは、紫外線等の光線バリア性を有する材料からなっていても良い。この場合、プリフォーム10aとして多層プリフォームやブレンド材料を含むプリフォーム等を用いることなく、複合容器10Aの光線バリア性を高め、紫外線等により内容液が劣化することを防止することができる。このような材料としては、ブレンド材料、またはPETやPE、PPに遮光性樹脂を添加した材料が考えられる。
また、内側ラベル部材60aは、容器本体10(プリフォーム10a)を構成するプラスチック材料よりも保温性又は保冷性の高い材料(熱伝導性の低い材料)からなっていても良い。この場合、容器本体10そのものの厚みを厚くすることなく、内容液の温度が複合容器10Aの表面まで伝達しにくくすることが可能となる。これにより、複合容器10Aの保温性又は保冷性が高められる。このような材料としては、発泡化したポリウレタン、ポリスチレン、PE、PP、フェノール樹脂、ポリ塩化ビニル、ユリア樹脂、シリコーン、ポリイミド、メラミン樹脂などが考えられる。さらに中空粒子を含んでなることが好ましい。中空粒子の平均粒子径は、1〜200μmであることが好ましく、5〜80μmであることがより好ましい。また、中空粒子としては、樹脂などから構成される有機系中空粒子であってもよく、ガラスなどから構成される無機系中空粒子であってもよいが、分散性が優れるという理由から、有機系中空粒子が好ましい。有機系中空粒子を構成する樹脂としては、上記したものと同様のものを挙げることができる。また、上記市販される中空粒子を用いることもできる。中空粒子の含有量としては、内側ラベル部材60aに含有される樹脂100質量部に対して、0.01〜50質量部であることが好ましく、1〜20質量部であることがより好ましい。
一方、プラスチック製部材40aは、内側ラベル部材60aの外面に接着されることなく取付けられている。プラスチック製部材40aは、プリフォーム10aを取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、略円形状の水平断面を有している。
この場合、内側ラベル部材60aおよびプラスチック製部材40aは、胴部20aのうち容器本体10の首部13に対応する部分13aを除く全域を覆うように設けられている。
なお、内側ラベル部材60aおよびプラスチック製部材40aは、口部11aおよび底部30a以外の全域又は一部領域に設けられていても良い。例えば、内側ラベル部材60aおよびプラスチック製部材40aは、口部11aおよび底部30aを除く、胴部20aの全体を覆うように設けられていても良い。さらに、内側ラベル部材60aおよびプラスチック製部材40aはそれぞれ1つに限らず、複数設けても良い。例えば、2つの内側ラベル部材60aおよびプラスチック製部材40aを胴部20aの外側2箇所にそれぞれ設けても良い。
このほか、プリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aの構成は、上述した第1の実施の形態の場合と略同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
次に、プラスチック製部材40aおよび/または内側ラベル部材60aの形状について説明する。
図9に示すように、プラスチック製部材40aは、全体として無底円筒形状であることが好ましい。このようなプラスチック部材40を設けることにより、複合容器10Aの胴部20に様々な機能や特性を付与することができる。
複合容器10Aの製造方法
次に、図10(a)〜(f)により、本実施の形態による複合容器10Aの製造方法について説明する。
まず、プラスチック材料製のプリフォーム10aを準備する(図10(a)参照)。
次に、プリフォーム10aの外側に内側ラベル部材60aを設けるとともに、内側ラベル部材60aの外側にプラスチック製部材40aを設ける。これにより、プリフォーム10aと、プリフォーム10aの外側に密着された内側ラベル部材60aと、内側ラベル部材60aの外側に密着されたプラスチック製部材40aとを有する複合プリフォーム70を作製する(図10(b)参照)。この場合、内側ラベル部材60aは、全体として無底円筒形状からなり、円筒状の胴部61を有している。
この場合、プリフォーム10aの外径と同一又はわずかに小さい内径をもつ内側ラベル部材60aおよびプラスチック製部材40aを、それぞれプリフォーム10aに対して押し込むことにより、プリフォーム10aの外面に密着させても良い。
また、予め内側ラベル部材60aの周囲にプラスチック製部材40aを設けておき、これら内側ラベル部材60aおよびプラスチック製部材40aを一体としてプリフォーム10aの外側に装着しても良い。あるいは、プリフォーム10aの外側に内側ラベル部材60aを設け、その後、内側ラベル部材60aの外側にプラスチック製部材40aを設けてもよい。
このように、予めプリフォーム10aおよび内側ラベル部材60aの外側にプラスチック製部材40aを装着させ、複合プリフォーム70を作製しておくことにより、複合プリフォーム70を作製する一連の工程(図10(a)〜(b))と、複合容器10Aをブロー成形により作製する一連の工程(図10(c)〜(f))とを別々の場所(工場等)で実施することが可能になる。
次に、複合プリフォーム70は、加熱装置51によって加熱される(図10(c)参照)。
続いて、加熱装置51によって加熱された複合プリフォーム70は、ブロー成形金型50に送られる。複合容器10Aは、このブロー成形金型50を用いて成形され、上述した第1の実施の形態の場合と略同様にして、容器本体10と、容器本体10の外面に設けられた内側ラベル部材60と、内側ラベル部材60の外側に設けられたプラスチック製部材40とを備えた複合容器10Aが得られる(図10(d)−(f)参照)。
このほか、本実施の形態によるブロー成形方法(複合容器10Aの製造方法)は、上述した第1の実施の形態の場合と略同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ブロー成形金型50内で複合プリフォーム70に対してブロー成形を施すことにより、複合プリフォーム70のプリフォーム10a、内側ラベル部材60aおよびプラスチック製部材40aを一体として膨張させ、容器本体10と内側ラベル部材60とプラスチック製部材40とを備えた複合容器10Aを作製する。このためプリフォーム10aを用いて複合容器10Aを製造する段階で、予め複合容器10Aに内側ラベル部材60を設けておくことができる。したがって、複合容器10Aに内容液を充填して密栓した後、ラベラーによってラベルを付与する工程を設ける必要がない。これにより、最終製品を製造するための製造コストを抑制することができる。
また、ラベラーの不具合等により最終製品を製造する際に歩留まりが低下することを防止することができる。
また、本実施の形態によれば、プリフォーム10a(容器本体10)とプラスチック製部材40a(プラスチック製部材40)とを別部材から構成することができる。したがって、プラスチック製部材40の種類や形状を適宜選択することにより、複合容器10Aに様々な機能や特性を自在に付与することができる。
また、本実施の形態によれば、複合容器10Aを作製する際、一般的なブロー成形装置をそのまま用いることができるので、複合容器10Aを作製するための新たな成形設備を準備する必要が生じない。