JP6731454B2 - 力骨の取付構造、及び取付方法と、鉄骨の合成耐火被覆構造、及び鉄骨の合成耐火被覆の下地材 - Google Patents

力骨の取付構造、及び取付方法と、鉄骨の合成耐火被覆構造、及び鉄骨の合成耐火被覆の下地材 Download PDF

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Description

本発明は、鋼管柱等の鉄骨に耐火被覆材を施工する際に用いられる力骨の取付構造と、その取付構造を用いて行う力骨の取付方法と、力骨の取付構造を用いた鉄骨の合成耐火被覆構造と、鉄骨の合成耐火被覆の下地材に関する。
鉄骨建物において、鋼管柱の耐火被覆材を施工する際に用いられる下地材として、建設現場で、例えばφ9棒鋼等による力骨を鋼管柱に溶接で固定し、その力骨にラス網を結線して施工することが行なわれる。力骨には、ラス網、吹き付けロックウールの重量を支える役目があり、鋼管柱に力骨を溶接すれば、その自重を充分に支えることができる。
そして、特許文献1において、H形鋼や鋼管の鉄骨柱又は鉄骨梁に耐火被覆材を施工する際に用いられる力骨をH形鋼や鋼管に固定する係止部材が提案されている。
この係止部材は、H形鋼の端部に嵌合される基部、又は鋼管の外壁面に接着手段により固定される基部と、力骨を保持する保持部とが一体形成されている。
なお、力骨を用いるものではないが、特許文献2において、耐火被覆材用下地の取着金具が提案されている。
この耐火被覆材用下地の取着金具は、金属製パイプ等の建築構造用金属材からなる梁や柱等の芯材の表面に点溶接等の固着手段によって固着される支持部材と、その支持部材にスライド自在に挿着される下地取着部材とから構成される。支持部材は、下地取着部材を挿入する支持部を備える横断面略リップ溝形状に形成されており、下地取着部材は、横断面略ハット形状に形成されて、支持部材の支持部に挿入する担持部と、耐火被覆材用下地を取着するための取着片を備える。
また、特許文献3において、角柱に力骨を用いて取り付ける耐火被覆材用ラスの下地構造が提案されている。
この下地構造は、角柱の区画壁に平行な2面に、両端部に通孔を有する断面C型の支承金具を対向して設置し、角柱の区画壁に直角な面には、全長に亘って螺設した長尺支持筋(力骨)を、その先端が角柱より延長して区画壁に達する位置に配置して対向するそれぞれの支承金具の通孔に挿通し、ナットで定着してなる。
実開平6−1514号公報 特開平7−3907号公報 実用新案登録第3051319号公報
しかしながら、現場での鋼管柱に対する力骨の溶接は、養生作業が煩雑で、特に上方部では上向き姿勢による溶接になりやすい等、施工手間がかかるため、無溶接での施工が望まれている。
そして、特許文献1の力骨の係止部材は、H形鋼の端部に嵌合したり、鋼管の外壁面に接着して固定する必要があり、施工手間がかかる問題があった。
なお、特許文献2の取着金具は、芯材表面に点溶接等で固着された横断面略リップ溝形状の支持部材に、力骨とは異なり、横断面略ハット形状に形成された下地取着部材をスライド自在に挿着する特殊構造のものである。
また、特許文献3の下地構造は、角柱の全周囲に、両端部に通孔を有する断面C型の支承金具と、全長に亘って螺設した長尺支持筋(力骨)を、それぞれ対向設置する特殊構造のものである。
本発明の課題は、鉄骨に耐火被覆材を施工する際に用いられる力骨を、現場で溶接することなく、鉄骨に容易に取り付け可能とすることである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
鉄骨に力骨が取り付けられた力骨の取付構造であって、
前記鉄骨に溶接して固定された支持金具と、
前記支持金具に装着されて、前記力骨が取り付けられた力骨クリップと、からなり、
前記支持金具は、前記鉄骨に対し少なくとも一部に隙間を形成した状態で溶接されており、
前記力骨クリップは、
前記支持金具と前記鉄骨との間の前記隙間に差し込まれた差し込み片と、
前記力骨が複数個所で保持された力骨保持部と、
を有している、
ことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、
工場において、予め鉄骨に支持金具を溶接して固定しておき、
建設現場において、前記支持金具に力骨クリップを装着し、前記力骨クリップに力骨を取り付ける方法であって、
前記支持金具と前記鉄骨との間の少なくとも一部に形成された隙間に、前記力骨クリップに形成された差し込み片を差し込んで、前記支持金具に前記力骨クリップを装着した後、
前記力骨クリップの複数個所に形成された力骨保持部に、前記力骨を保持させて、前記力骨クリップに前記力骨を取り付けることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、
請求項に記載の力骨の取付構造を用いた鉄骨の合成耐火被覆構造であって、
前記鉄骨に固定された前記支持金具に装着された前記力骨クリップに一端部が取り付けられて壁に他端部が架け渡された前記力骨と、
前記鉄骨と前記壁に架け渡された前記力骨に取り付けられたラス網と、
前記ラス網に被覆された耐火被覆材と、
からなることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、
鉄骨に一端部が取り付けられて壁に他端部が架け渡された力骨と、
前記鉄骨と前記壁に架け渡された前記力骨に取り付けられたラス網と、
前記ラス網に被覆された耐火被覆材と、
からなる鉄骨の合成耐火被覆の下地材であって、
前記鉄骨に溶接して固定された支持金具と、
前記支持金具に装着されて、前記力骨が取り付けられた力骨クリップと、からなり、
前記支持金具は、前記鉄骨に対し少なくとも一部に隙間を形成した状態で溶接されており、
前記力骨クリップは、
前記支持金具と前記鉄骨との間の前記隙間に差し込まれた差し込み片と、
前記力骨が複数個所で保持された力骨保持部と、
を有していることを特徴とする。
本発明によれば、鉄骨に耐火被覆材を施工する際に用いられる力骨を、現場で溶接することなく、鉄骨に容易に取り付けることができる。
本発明を適用した一実施形態の構成を示す斜視図で、取付手順にしたがって、鉄骨に支持金具を溶接した図(a)、力骨クリップを取り付ける際の図(b)、力骨クリップに力骨を取り付ける際の図(c)、力骨をスライドさせる際の図(d)である。 図1の支持金具を拡大した正面図(a)と、その平面図(b)である。 図1の力骨クリップの力骨保持部による作用を説明する概略正面図である。 図1の力骨クリップの左側に力骨を保持した状態の正面図(a)と、左側に力骨を保持した状態の図(b)である。 実施形態1の力骨クリップとは異なる変形例1の力骨クリップを示すもので、正面図(a)と、その矢印B−B線と矢印C−C線に沿った断面図(b)(c)と、背面図(d)である。 変形例2の力骨クリップを示すもので、正面図(a)と、その矢印B−B線と矢印C−C線に沿った断面図(b)(c)と、背面図(d)である。 変形例3の力骨クリップを示すもので、正面図(a)と、その矢印B−B線と矢印C−C線に沿った断面図(b)(c)と、背面図(d)である。 変形例4の力骨クリップを示すもので、正面図(a)と、その矢印B−B線と矢印C−C線に沿った断面図(b)(c)と、背面図(d)である。 実施形態2の構成を示す斜視図で、取付手順にしたがって、鉄骨に溶接した支持金具に力骨クリップを取り付ける際の図(a)、力骨クリップを取り付けた状態の図(b)、力骨クリップに力骨を取り付ける際の図(c)、力骨をスライドさせた状態の図(d)である。 図9の支持金具を拡大した正面図(a)と、その平面図(b)である。 図9の力骨クリップの正面図(a)と、その矢印B−B線と矢印C−C線に沿った断面図(b)(c)と、背面図(d)である。 実施形態2の力骨クリップとは異なる変形例の力骨クリップを示すもので、正面図(a)と、その矢印B−B線と矢印C−C線に沿った断面図(b)(c)と、背面図(d)である。 鉄骨柱への適用例を示す概略斜視図である。 図13の耐火被覆構造部の横断平面図である。 鉄骨梁への適用例を示す概略斜視図である。 図15の耐火被覆構造部の縦断正面図である。
以下、図を参照して本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
「鉄骨に対する力骨の取付手順」
1)鉄骨工場において、力骨クリップの支持金具を鉄骨(鋼管柱)に溶接しておく。
2)建設現場において、支持金具に力骨クリップを差し込む。
3)建設現場において、力骨クリップに力骨を取り付ける。
「鉄骨柱への適用例」
図13及び図14は鉄骨柱への適用例を示す概略斜視図で、1は鉄骨柱(鋼管柱)、2は支持金具、3は力骨クリップ、4は力骨、100は床スラブ、101は壁パネル、102は壁パネル取付支持金物、103は壁パネル取付下地材、104は壁パネル取付金物(クリップ)、105はボルト、106は塞ぎ充填材、107はラス網、108は裏打材、109は耐火被覆材である。
次に、本発明に係る鉄骨に被覆される合成耐火被覆の下地材を構成する支持金具2及び力骨クリップ3について説明する。
(実施形態1)
図1は本発明を適用した一実施形態の構成を示すもので、前記取付手順にしたがって、先ず、鉄骨工場において、図1(a)に示すように、鉄骨である鋼管柱1に支持金具2を溶接して固定しておく。
このように、支持金具2を備えた鋼管柱1が搬送して構築された建築現場において、図1(b)に示すように、鋼管柱1に備えられた支持金具2に、力骨クリップ3を取り付ける。
次に、図1(c)に示すように、力骨クリップ3に力骨4を取り付ける。
続いて、図1(d)に示すように、力骨4を横方向にスライドさせる。
これにより、力骨4の取り付けが完了する。
その後、図13及び図14に示したように、鋼管柱1から壁パネル101まで架け渡された力骨4にラス網107を結線して、ロックウール吹き付けによる耐火被覆材109の耐火被覆施工が行なわれる。
なお、ラス網の種類としては、波形ラス、メタルラス(平ラス)、ハイラス、ワイドラス等が挙げられる。
また、耐火被覆材の種類としては、上記ロックウール吹き付けによる耐火被覆材の他、ロックウール巻き付けによる耐火被覆材、セラミック系耐火被覆材、発泡性耐火シート、発泡性耐火塗料等が挙げられる。
図2(a)及び(b)は図1の支持金具2を拡大したもので、図示のように、支持金具2は板状で、中央部21が左右の両側部22に対し表面側に突出して加工成形されている。
この支持金具2は、図1(a)に示したように、中央部21の裏面側に鋼管柱1との間に隙間23が形成された状態で、左右の両側部22が鋼管柱1に溶接されている。
また、力骨クリップ3は、図1(b)〜(d)に示すように、支持金具2の中央部21の表面側に重ねられる基板部30と、その基板部30の中央部31の上部から連続して裏面側に折り返し形状に形成された差し込み片33とを有している。
差し込み片33の先端部である下端部には、上部が基板部30側に若干突出する突部である爪34が半打ち抜き加工により左右一対(図4参照)形成されている。
基板部30の中央部31には、力骨保持部として下方及び両側方から力骨4の端部を挿入して挟み込む、下方及び両側方に開放された断面略コ字形状の力骨挟み込み部35がプレス加工により形成されている。この力骨挟み込み部35は、基板部30と平行する部分の下端部に沿って基板部30側に突出する突条部35aが形成されている。この突条部35aにより、力骨挟み込み部35に挿入された力骨4の端部が挟み込んだ状態に保持される。
基板部30の左右の両側部32の表面側には、力骨保持部として上方及び両側方から力骨4の端部を挿入する、上方及び両側方に開放された断面略コ字形状の力骨挿入部36がプレス加工により形成されている。この左右の力骨挿入部36は、その間の中央の力骨挟み込み部35と横一列をなすように形成されている。
以上の構成の支持金具2及び力骨クリップ3を用いることで、図1(b)に示すように、先ず、鋼管柱1に備えられた支持金具2の中央部21の裏面側に形成された、鋼管柱1との間の隙間23に、上方から力骨クリップ3の差し込み片33を差し込む。
このとき、差し込み片33の下端部の爪34も隙間23を通過して、その爪34の上部が若干突出して支持金具2の中央部21の下端に突き当たった係止状態となる。これにより、差し込み片33の隙間23からの抜けを防止して差し込み状態が維持されて、図1(b)に仮想線で示すように、支持金具2に力骨クリップ3が装着状態となる。
次に、例えば、図1(c)に示すように、力骨4の端部を、力骨クリップ3の力骨挟み込み部35と一方の力骨挿入部36との間に臨ませてから、力骨4を倒すことで、図1(d)に示すように、力骨4の端部を、力骨挟み込み部35に下方から挿入して突条部35aを押し広げて挟み込ませると同時に、力骨挿入部36に上方から挿入する。
その後、力骨4を横方向にスライドさせて、その先端部を、他方の力骨挿入部36部に挿入することで、力骨4の取り付けが完了する。
以上、実施形態によれば、予め鉄骨工場において、力骨クリップ3の支持金具2を鋼管柱1に溶接しておき、建設現場において、鋼管柱1に溶接して備えられた支持金具2に、力骨クリップ3を取り付けて、その力骨クリップ3に力骨4を無溶接で取り付けることができる。
また、力骨クリップ3は、図3に示すように、力骨4にかかるラス網及びロックウールの自重による力点(矢印参照)に対し、上方から力骨4端部が挿入される力骨挿入部36による支点と、下方から力骨4端部が挿入して挟み込まれる力骨挟み込み部35による作用点(抵抗部)を設け、力骨4の自重を支える機構としている。
ところで、力骨4は、壁材に近い鋼管柱1の左右に取り付ける必要があるため、力骨クリップ3が左用と右用で異なる二種類となってしまう。
そこで、実施形態では、力骨クリップ3に支点となる力骨挿入部36を二つ設けたことで、一種類の力骨クリップ3で、図4(a)及び(b)に示すように、左からでも右からでも力骨4を取り付けることができる。
したがって、力骨クリップ3を鋼管柱1の左右どちらにも取り付けて、力骨4を取り付けることができる。
(変形例)
なお、実施形態では、力骨クリップ3において、中央の力骨挿入部(力骨挟み込み部)35を、下方向から力骨4の端部が挿入されて、左右の力骨挿入部36を、上方向から力骨4の端部が挿入される形状としたが、逆に、中央の力骨挿入部(力骨挟み込み部)35を、上方向から力骨4の端部が挿入されて、左右の力骨挿入部36を、下方向から力骨4の端部が挿入される形状としてもよい。
図5(a)〜(d)は実施形態1の力骨クリップ3とは異なる変形例1の力骨クリップ5を示すもので、この力骨クリップ5は、図示のように、実施形態1の力骨クリップ3とほぼ同様、基板部50、中央部51、両側部52、差し込み片53、爪54、力骨挿入部56が形成されている。ただし、基板部50及び差し込み片53は、実施形態1の基板部30及び差し込み片33よりも上下幅が狭い。
そして、基板部50の中央部51には、力骨保持部として下方から力骨4の端部を挿入する、下方及び両側方に開放された断面略コ字形状の力骨挿入部55がプレス加工により形成されている。この力骨挿入部55は、左右の力骨挿入部55と横一列をなすように形成されて、基板部50と平行する部分の下端部に沿って表面側へ若干突出する傾斜部55bが形成されている。
以上の力骨クリップ5を用いる場合は、実施形態1の力骨クリップ3よりも上下幅が狭い基板部50及び差し込み片53に対応した形状の支持金具2を用いる。
図6(a)〜(d)は変形例2の力骨クリップ6を示すもので、この力骨クリップ6は、図示のように、実施形態1の力骨クリップ3と同様の基板部60、中央部61、両側部62、差し込み片63、爪64、力骨挿入部66が形成されて、変形例1の力骨クリップ5と同様の力骨挿入部65及び傾斜部65bが形成されている。
この力骨クリップ6を用いる場合は、実施形態1の支持金具2を用いる。
図7(a)〜(d)は変形例3の力骨クリップ7を示すもので、この力骨クリップ7は、図示のように、変形例1の力骨クリップ5と同様の基板部70、中央部71、両側部72、差し込み片73、爪74が形成されている。
そして、中央部71には力骨保持部がなくて、両側部72に力骨保持部(力骨挟み込み部)76が形成されている。
すなわち、両側部72には、力骨保持部として上方から力骨4の端部を挿入して挟み込む、上方及び両側方に開放された断面略コ字形状の力骨挟み込み部76がプレス加工により形成されている。この力骨挟み込み部76は、基板部70と平行する部分の上端部に沿って基板部70側に突出する突条部76aが形成されている。この突条部76aにより、力骨挟み込み部76に上方から挿入された力骨4の端部が挟み込んだ状態に保持される。
以上の力骨クリップ7を用いる場合は、変形例1の力骨クリップ5と同様に、対応した形状の支持金具2を用いる。
図8(a)〜(d)は変形例4の力骨クリップ8を示すもので、この力骨クリップ8は、図示のように、変形例2の力骨クリップ6と同様の基板部80、中央部81、両側部82、差し込み片83、爪84が形成されている。
そして、変形例3の力骨クリップ7と同様、中央部81には力骨保持部がなくて、両側部82には、変形例3の力骨クリップ7と同様の力骨挟み込み部86及び突条部86aが形成されている。
以上の力骨クリップ8を用いる場合は、実施形態1の支持金具2を用いる。
(実施形態2)
図9は実施形態2の構成を示す斜視図で、実施形態1と同様、前記取付手順にしたがって、先ず、鉄骨工場において、図9(a)に示すように、鉄骨である鋼管柱1に支持金具2を溶接して固定しておく。
このように、支持金具2を備えた鋼管柱1が搬送して構築された建築現場において、図9(a)及び(b)に示すように、鋼管柱1に備えられた支持金具2に、力骨クリップ9を取り付ける。
次に、図9(c)に示すように、力骨クリップ9に力骨4を取り付ける。
続いて、図9(c)から(d)に示すように、力骨4を横方向にスライドさせる。
これにより、力骨4の取り付けが完了し、その後、力骨4にラス網を結線して、ロックウール吹き付けによる耐火被覆施工が行なわれる。
図10(a)及び(b)は図9の支持金具2を拡大したもので、図示のように、支持金具2は板状で、中央部21が左右の両側部22に対し裏面側に突出して加工成形されている。この支持金具2は、実施形態1の支持金具2を裏返した形状で用いられる。
すなわち、支持金具2は、図9(a)に示したように、左右の両側部22の裏面側に鋼管柱1との間に隙間23が形成された状態で、中央部21が鋼管柱1に溶接されている。
また、力骨クリップ9は、図11(a)〜(d)にも示すように、支持金具2の両側部22の表面側に重ねられる基板部90と、その基板部90の両側部92の上部から連続して裏面側に折り返し形状に形成された差し込み片93とを有している。
差し込み片93の先端部である下端部には、上部が基板部90側に若干突出する突部である爪94が半打ち抜き加工により形成されている。
基板部90の中央部91には、力骨保持部として下方から力骨4の端部を挿入する、下方及び両側方に開放された断面略コ字形状の力骨挿入部95がプレス加工により形成されている。この力骨挿入部95は、基板部90と平行する部分の下端部に沿って表面側へ若干突出する傾斜部95bが形成されている。
基板部90の左右の両側部92の表面側には、力骨保持部として上方から力骨4の端部を載せて当接する、内方及び上下方向に開放された断面略コ字形状の力骨当接部96がプレス加工により形成されている。この左右の力骨当接部96の上端部は、その間の中央の力骨挿入部95の下端部とほぼ横一列をなすように形成されている。
以上の構成の支持金具2及び力骨クリップ9を用いることで、図9(a)に示すように、先ず、鋼管柱1に備えられた支持金具2の両側部22の裏面側に形成された、鋼管柱1との間の隙間23に、上方から力骨クリップ9の差し込み片93を差し込む。
このとき、差し込み片93の下端部の爪94も隙間23を通過して、その爪94の上部が若干突出して支持金具2の両側部22の下端に突き当たった係止状態となる。これにより、差し込み片93の隙間23からの抜けを防止して差し込み状態が維持されて、図9(b)に示すように、支持金具2に力骨クリップ9が装着状態となる。
次に、例えば、図9(c)に示すように、力骨4の端部を、力骨クリップ3の一方の力骨当接部96の上からスライドすることで、図9(d)に示すように、力骨4の端部を、力骨挿入部95に側方から挿入して他方の力骨当接部96の上に載せる。
これにより、力骨4の取り付けが完了する。
以上、実施形態2によっても、予め鉄骨工場において、力骨クリップ9の支持金具2を鋼管柱1に溶接しておき、建設現場において、鋼管柱1に溶接して備えられた支持金具2に、力骨クリップ9を取り付けて、その力骨クリップ9に力骨4を無溶接で取り付けることができる。
(変形例)
図12(a)〜(d)は実施形態2の力骨クリップ9とは異なる変形例の力骨クリップ13を示すもので、この力骨クリップ13は、図示のように、実施形態2の力骨クリップ9と同様の基板部130、中央部131、両側部132、差し込み片133、爪134、力骨挿入部135、傾斜部135bが形成されている。
そして、基板部130の左右の両側部132の表面側には、力骨保持部として上方から力骨4の端部を挿入する、上方及び両側方に開放された断面略コ字形状の力骨挿入部136がプレス加工により形成されている。この左右の力骨挿入部136は、その間の中央の力骨挿入部135と横一列をなすように形成されている。
以上の力骨クリップ13を用いる場合も、実施形態2の支持金具2を用いる。
「鉄骨梁への適用例」
図15及び図16は鉄骨梁への適用例を示すもので、前述した実施形態1と同様、2は支持金具、3は力骨クリップ、4は力骨であって、200は床スラブ、201は壁、202は鉄骨梁(H形鋼)、207はラス網、209は耐火被覆材である。
すなわち、鉄骨工場において、図示のように、H形鋼による鉄骨梁202の下フランジの下面に、支持金具2を溶接して固定しておく。
そして、支持金具2を備えた鉄骨梁202が搬送して構築された建築現場において、鉄骨梁202に備えられた支持金具2に、力骨クリップ3を取り付ける。
その後、鉄骨梁202から壁201まで架け渡された力骨4にラス網207を結線して、ロックウール吹き付けによる耐火被覆材209の耐火被覆施工が行なわれる。
(他の変形例)
以上の実施形態においては、力骨を取り付ける対象を角形の鋼管柱とH形鋼の梁としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、円形の鋼管柱や、他の鋼管梁や、H形鋼の柱、CFT(Concrete Filled Steel Tube)造柱等を含む鉄骨であればよい。
さらに、支持金具、力骨クリップ、及びその各部の形状等も任意であり、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
1 鉄骨
2 支持金具
21 中央部
22 両側部
23 隙間
3 力骨クリップ
30 基板部
31 中央部
32 両側部
33 差し込み片
34 突部(爪)
35 力骨保持部(力骨挟み込み部)
35a 突条部
36 力骨保持部(力骨挿入部)
4 力骨
5 力骨クリップ
50 基板部
51 中央部
52 両側部
53 差し込み片
54 突部(爪)
55 力骨保持部(力骨挿入部)
55b 傾斜部
56 力骨保持部(力骨挿入部)
6 力骨クリップ
60 基板部
61 中央部
62 両側部
63 差し込み片
64 突部(爪)
65 力骨保持部(力骨挿入部)
65b 傾斜部
66 力骨保持部(力骨挿入部)
7 力骨クリップ
70 基板部
71 中央部
72 両側部
73 差し込み片
74 突部(爪)
76 力骨保持部(力骨挟み込み部)
76a 突条部
8 力骨クリップ
80 基板部
81 中央部
82 両側部
83 差し込み片
84 突部(爪)
86 力骨保持部(力骨挟み込み部)
86a 突条部
9 力骨クリップ
90 基板部
91 中央部
92 両側部
93 差し込み片
94 突部(爪)
95 力骨保持部(力骨挿入部)
95a 傾斜部
96 力骨保持部(力骨当接部)
100 床スラブ
101 壁パネル
102 壁パネル取付支持金物
103 壁パネル取付下地材
104 壁パネル取付金物(クリップ)
105 ボルト
106 塞ぎ充填材
107 ラス網
108 裏打材
109 耐火被覆材
13 力骨クリップ
130 基板部
131 中央部
132 両側部
133 差し込み片
134 突部(爪)
135 力骨保持部(力骨挿入部)
135a 傾斜部
136 力骨保持部(力骨挿入部)
200 床スラブ
201 壁
202 鉄骨梁(H形鋼)
207 ラス網
209 耐火被覆材

Claims (4)

  1. 鉄骨に力骨が取り付けられた力骨の取付構造であって、
    前記鉄骨に溶接して固定された支持金具と、
    前記支持金具に装着されて、前記力骨が取り付けられた力骨クリップと、からなり、
    前記支持金具は、前記鉄骨に対し少なくとも一部に隙間を形成した状態で溶接されており、
    前記力骨クリップは、
    前記支持金具と前記鉄骨との間の前記隙間に差し込まれた差し込み片と、
    前記力骨が複数個所で保持された力骨保持部と、
    を有していることを特徴とする力骨の取付構造。
  2. 工場において、予め鉄骨に支持金具を溶接して固定しておき、
    建設現場において、前記支持金具に力骨クリップを装着し、前記力骨クリップに力骨を取り付ける方法であって、
    前記支持金具と前記鉄骨との間の少なくとも一部に形成された隙間に、前記力骨クリップに形成された差し込み片を差し込んで、前記支持金具に前記力骨クリップを装着した後、
    前記力骨クリップの複数個所に形成された力骨保持部に、前記力骨を保持させて、前記力骨クリップに前記力骨を取り付けることを特徴とする力骨の取付方法。
  3. 請求項に記載の力骨の取付構造を用いた鉄骨の合成耐火被覆構造であって、
    前記鉄骨に固定された前記支持金具に装着された前記力骨クリップに一端部が取り付けられて壁に他端部が架け渡された前記力骨と、
    前記鉄骨と前記壁に架け渡された前記力骨に取り付けられたラス網と、
    前記ラス網に被覆された耐火被覆材と、
    からなることを特徴とする鉄骨の合成耐火被覆構造。
  4. 鉄骨に一端部が取り付けられて壁に他端部が架け渡された力骨と、
    前記鉄骨と前記壁に架け渡された前記力骨に取り付けられたラス網と、
    前記ラス網に被覆された耐火被覆材と、
    からなる鉄骨の合成耐火被覆の下地材であって、
    前記鉄骨に溶接して固定された支持金具と、
    前記支持金具に装着されて、前記力骨が取り付けられた力骨クリップと、からなり、
    前記支持金具は、前記鉄骨に対し少なくとも一部に隙間を形成した状態で溶接されており、
    前記力骨クリップは、
    前記支持金具と前記鉄骨との間の前記隙間に差し込まれた差し込み片と、
    前記力骨が複数個所で保持された力骨保持部と、
    を有していることを特徴とする鉄骨の合成耐火被覆の下地材。
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