JP6737867B2 - 金属板材、めっき板材、めっき板材の製造方法及びめっき部材の製造方法 - Google Patents
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Description
まず、当該方法では、通常打抜き加工等により金属板から複数の被めっき部材を得るが、得られた被めっき部材を回収する工程において、工数がかかる、被めっき部材どうしの擦れにより傷が生じる等の問題点があった。
また、通常電解めっきを施す際には複数の被めっき部材をラック等の治具に取り付け、治具から被めっき部材に電流を流して電解めっきを施すが、複数の被めっき部材を一つずつ治具に取り付ける工程において、工数がかかるという問題点があった。
さらに、電解めっきを行う工程においては、被めっき部材の治具に接触している部分はめっき液と接触することができないため、当該部分には電解めっき層が形成されないといった問題点や、被めっき部材の治具に接触している部分の付近の電解めっき層に通電痕が生じるといった問題点があった。電解めっき部材において、このような電解めっき層の欠損があると、電解めっき層の表面積が減少し、電解めっき層の形成による効果が十分に得られない場合がある。また、めっき部材の用途によっては、電解めっき層の欠損部分から被めっき部が腐食される等の問題が生じる場合もある。なお、電解めっき層の欠損や通電痕は、外観上も好ましくない。
他にも、擦り傷等の発生を避けるためには、得られるめっき部材を一つずつ梱包する必要があり、この梱包工程においても工数がかかるという問題点もあった。
まず、金属板に電解めっきを施す工程においては、金属板の全体に電解めっきを施すため、めっき部材とならない部分(廃材となる部分)にも電解めっきを施すこととなり、めっき金属のロスが多いという問題点があった。当該問題点はめっき金属が貴金属等の高価な金属である場合に顕著であった。
また、電解めっきを施した金属板に打抜き加工等を行う工程において、得られるめっき部材の端面(断面)は電解めっき層を備えないという問題点があった。
さらに、得られためっき部材を回収する工程において、工数がかかり、回収後のめっき部材どうしの擦れにより傷が生じる等の問題点があった。
他にも、打ち抜き加工により得られためっき部材に対しては脱脂を行う必要があるが、この工程において脱脂用の治具に複数のめっき部材を一つずつ取り付けるため、工数がかかるという問題点もあった。
また、擦り傷等の発生を避けるためには、得られるめっき部材を一つずつ梱包する必要があり、この梱包工程においても工数がかかるという問題点があった。
また、本発明は、当該めっき板材の製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、電解めっき層の欠損や通電痕の発生が抑制されためっき部材を、効率よく製造する方法を提供することを目的とする。
また、本発明のめっき部材の製造方法によれば、電解めっき層の欠損や通電痕の発生が抑制されためっき部材を、効率よく製造することができる。
図2は、本実施形態の金属板材を用いて製造されためっき部材20の上面図である。図3は、図2のX−X線における断面図である。
本実施形態の金属板材10は、電解めっき層4を備えるめっき部材20(以下、単に「めっき部材20」ともいう)の製造に好適に用いることができ、本実施形態の金属板材10を用いれば、電解めっき層4の欠損や通電痕の発生が抑制されためっき部材20を、効率よく製造することができる。
発明の理解を助けるため、まず、本実施形態の金属板材10を用いてめっき部材を製造する方法の一態様について、以下に説明する。なお、本実施形態の金属板材10を用いてめっき部材を製造する方法は、これに限定されるものではない。
電解めっきを行う方法は特に限定されないが、例えば以下のようにして行うことができる。
まず、ラック等の治具に金属板材10を取り付ける。この際、枠部2と治具とが接触し、被めっき部1は治具と接触しないよう、治具に金属板材10を取り付ける。
次いで、金属板材10の少なくとも被めっき部1の全体をめっき浴に浸漬させ、治具と枠部2の接触部分から金属板材10に電流を流して電解めっきを行い、金属板材10の表面に電解めっき層4を形成する。この際、金属板材10の表面の全体に電解めっき層4を形成する必要はなく、少なくとも被めっき部1の表面に電解めっき層4を形成すればよいが、通常は枠部2や連結部3もめっき浴に浸漬されるため、枠部2や連結部3の表面にも電解めっき層が形成される。
電解めっき層4の材質は特に限定されず、製造するめっき部材20の用途に応じて適した金属を選択することができる。
なお、以上にラックに金属板材10を取り付けて電解めっきを行う方法を説明したが、電解めっきを行う方法はこれに限定されない。例えばクリップを用いて金属板材10の枠部2に電極を留めて、電極と枠部2の接触部分から金属板材10に電流を流して電解めっきを行ってもよい。
連結部3と被めっき部1とを分離する方法は特に限定されず、例えば、機械を用いて分離してもよく、また、機械を用いずに人手により分離してもよい。
また、先述のとおり金属板を製造するめっき部材の形状に加工した後に電解めっきを施す方法では、治具との接触部及びその付近で電解めっき層の欠損や通電痕が生じる。一方、上記の本実施形態の金属板材10を用いてめっき部材20を製造する方法では、治具は枠部2に接触させるため、得られるめっき部材20においてこのような電解めっき層の欠損や通電痕が生じない。
また、上記の本実施形態の金属板材10を用いてめっき部材20を製造する方法では、被めっき部材をラックに一つずつ取り付ける手間が無いため、工数を削減できる。
なお、スクラップに電解めっき層4が形成されないようにマスキングを行ったうえで金属板材10に電解めっきを施すことも考えられるが、マスキング作業により工数が増加することや、金属板材10と治具との導通がとりにくくなることから好ましくない。
例えば、金属板材10に電解めっきを行って得られるめっき板材を、そのまま出荷し、出荷先においてめっき板材の連結部3と被めっき部1とを分離して、めっき部材20を得てもよい。すなわち、複数のめっき部材20を、連結部3を介して枠部2に取り付けられた状態(めっき板材の状態)で出荷してもよい。このようにすれば、めっき板材に対して梱包をすればよく、めっき部材を1つずつ梱包する必要がないので、梱包工程の工数を削減することができる。また、めっき部材同士が接触して擦り傷が発生することもないので、歩留まりも向上する。
例えば、スクラップに付着した電解めっき層4を回収する工程は回収業者等の第三者が行ってもよい。
本実施形態の金属板材10は、上記のように、枠部2から連結部3を介して被めっき部1に電流を流して、少なくとも被めっき部1の表面に電解めっき層4を形成するために用いる被めっき部一体型の電解めっき用治具である。
本実施形態の金属板材10においては、被めっき部1と連結部3と枠部2とが金属からなる。したがって、枠部2に接触させた治具から被めっき部1に通電することが可能であり、被めっき部1に電解めっき層4を形成することが可能である。これらを構成する金属は、電解めっきにより電解めっき層4を形成することが可能な金属であれば特に限定されず、金属板材10を用いて製造されるめっき部材20の用途に応じて適宜選択すればよい。電解めっき層の形成の容易性の観点からは、被めっき部1と連結部3と枠部2とは、Ti、Ta、Nb、Zr、Cu、Niからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属からなることが好ましい。本実施形態の金属板材10において、被めっき部1と枠部2と連結部3とは、通常は同じ金属からなるが、異なる金属からなってもよい。また、被めっき部1と枠部2と連結部3とは、金属であればクラッド材等の複合材からなってもよい。
また、連結部3の被めっき部1に結合する部分の幅W(以下単に「幅W」ともいう)は、0.5mm以下であることが好ましい。このような場合、機械を用いずに人手により連結部3と被めっき部1とを分離する場合においても、容易に分離を行うことができるため、好ましい。また、得られるめっき部材20は、被めっき部1と連結部3が結合していた部分においてごく小さな電解めっき層4の欠損を備えるが、幅Wが1mm以下であれば当該電解めっき層20の欠損が特に小さいため、好ましい。
一方、幅Wの下限は、被めっき部1への通電が確保される程度の幅であれば特に限定はされない。
2 枠部
3 連結部
4 電解めっき層
10 金属板材
20 めっき部材
Claims (9)
- 複数の被めっき部、枠部、及び前記被めっき部と前記枠部とを連結する連結部を備える金属板材と、前記複数の被めっき部、前記枠部、及び前記連結部の表面に形成された電解めっき層と、を有する、めっき板材であって、
前記複数の被めっき部、前記枠部、及び前記連結部は、Ti、Ta、Nb、Zrからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属からなり、かつ
前記電解めっき層は、Pt、Au、Ag、Ir、Ru、Rh、Pd、及びOsからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属からなる、
めっき板材。 - 前記連結部は、前記枠部側から前記被めっき部側に向けて細くなる形状を有する請求項1に記載のめっき板材。
- 前記連結部の前記被めっき部に結合する部分の幅が1mm以下である請求項1または2に記載のめっき板材。
- 前記被めっき部1つあたり前記連結部が2つ以上連結している請求項1〜3のいずれか1項に記載のめっき板材。
- 複数の被めっき部、枠部、及び前記被めっき部と前記枠部とを連結する連結部を備える金属板材と、前記複数の被めっき部、前記枠部、及び前記連結部の表面に形成された電解めっき層と、を有する、めっき板材の製造方法であって、
前記金属板材に対して、前記枠部から電流を流して電解めっきを行い前記金属板材の表面に電解めっき層を形成する工程を含み、
前記複数の被めっき部、枠部、及び連結部は、Ti、Ta、Nb、Zrからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属からなり、かつ
前記電解めっき層は、Pt、Au、Ag、Ir、Ru、Rh、Pd、及びOsからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属からなる、
めっき板材の製造方法。 - 請求項5に記載の製造方法によってめっき板材を得る工程と、前記めっき板材の前記被めっき部と前記連結部とを分離する工程とを含む、めっき部材の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のめっき板材の前記被めっき部と前記連結部とを分離する工程とを含む、めっき部材の製造方法。
- さらに、前記めっき板材の前記被めっき部と前記連結部とを分離して得られるスクラップから、前記電解めっき層に含まれる金属を回収する工程を含む、請求項6又は7に記載のめっき部材の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のめっき板材の前記被めっき部と前記連結部とを分離して得られるスクラップから、前記電解めっき層に含まれる金属を回収する、めっき金属の回収方法。
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