JP6743386B2 - 3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及びグリシジル(メタ)アクリレートの製造方法 - Google Patents

3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及びグリシジル(メタ)アクリレートの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートの製造方法に関する。また、本発明は、グリシジル(メタ)アクリレートの製造方法に関する。
代表的なグリシジル(メタ)アクリレートの合成方法として、エピクロロヒドリンを原料に用いる方法が挙げられる。その方法は以下の2つの方法に大別される。
1つ目の方法は、エピクロロヒドリンと(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩とを触媒の存在下で反応させてグリシジル(メタ)アクリレートを合成する方法である(特許文献1)。2つ目の方法は、エピクロロヒドリンと(メタ)アクリル酸とを触媒の存在下で反応させて中間生成物として3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートを生成し、その後この中間生成物をアルカリ水溶液中で閉環反応(脱塩化水素反応)させることによってグリシジル(メタ)アクリレートを合成する方法である(特許文献2)。
日本国特開平7−2818号公報 日本国特開平7−118251号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩を製造する工程や設備を必要とするため、当該方法を用いた場合はグリシジル(メタ)アクリレートの製造コストが高い。
特許文献2に記載の方法では、特許文献1に記載された方法でグリシジル(メタ)アクリレートを製造する場合よりもグリシジル(メタ)アクリレートの収率が低いことが知られている。それは、エピクロロヒドリンと(メタ)アクリル酸とを反応させる第1段階の反応工程と、アルカリ水溶液中での閉環反応である第2段階の反応工程との両工程における反応の選択率の低さが原因である。
また、原料のエピクロロヒドリンは反応性に富むエポキシ基を有するため、多くの副反応が進行し、その副反応を抑制すること及び当該副反応により得られる副生成物の生成を抑制することが課題であり、全工程で副反応生成物の生成を低減することが望まれている。
そこで、本発明は、副反応生成物の生成を低減した3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及びグリシジル(メタ)アクリレートの製造方法、又は反応における選択率の高い3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及びグリシジル(メタ)アクリレートの製造方法を提供することを主な目的とする。
本発明者は、従来技術の問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、エピクロロヒドリンと(メタ)アクリル酸とを特定の条件下で反応させることにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、(メタ)アクリル酸とエピクロロヒドリンとを反応させることにより3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートを製造する方法であって、(メタ)アクリル酸1モルに対してエピクロロヒドリンを0.5〜2モルの範囲で反応させ、且つ、触媒の存在下に(メタ)アクリル酸に対してエピクロロヒドリンを添加する方法である。
また本発明は、極性溶媒中で3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートと塩基性化合物の炭酸塩とを反応させる、グリシジル(メタ)アクリレートの製造方法である。
更に本発明は、下記の工程(1)及び(2)を含む、グリシジル(メタ)アクリレートの製造方法である。
(1)(メタ)アクリル酸1モルに対してエピクロロヒドリンを0.5〜2モルの範囲で反応させ、且つ、触媒の存在下に(メタ)アクリル酸に対してエピクロロヒドリンを添加することにより、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートを製造する工程、
(2)極性溶媒中で、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートと塩基性化合物の炭酸塩とを反応させて、グリシジル(メタ)アクリレートを製造する工程。
本発明によれば、副生成物の生成が低減された3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及びグリシジル(メタ)アクリレートを得ることができる。また、反応における選択率の高い3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及びグリシジル(メタ)アクリレートの製造方法が提供される。
本明細書において、(メタ)アクリル酸は、メタクリル酸またはアクリル酸を示す。
本発明では、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートを経てグリシジル(メタ)アクリレートが製造される。以下、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートを製造する工程を「工程1」と称し、グリシジル(メタ)アクリレートを製造する工程を「工程2」と称する。
〔工程1〕:3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートの製造
工程1では、エピクロロヒドリンと(メタ)アクリル酸とを反応させて、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートを製造する。その際、以下に述べる条件A及び条件Bで規定される反応条件が採用される。
条件A:(メタ)アクリル酸1モルに対して、エピクロロヒドリンを0.5〜2モルの範囲で反応させること。
条件B:触媒の存在下に、(メタ)アクリル酸に対してエピクロロヒドリンを添加すること。
[条件A]
(メタ)アクリル酸とエピクロロヒドリンとを反応させる際のモル比は、(メタ)アクリル酸1モルに対して、エピクロロヒドリン0.5〜2モルの範囲である。(メタ)アクリル酸1モルに対して、エピクロロヒドリン0.6〜1.5モルであることが好ましく、エピクロロヒドリン0.8〜1.2モルであることがより好ましい。(メタ)アクリル酸1モルに対して、エピクロロヒドリン0.5モル以上とすることにより、副反応を抑制できる。また、(メタ)アクリル酸1モルに対して、エピクロロヒドリン2モル以下とすることにより、副反応を抑制できる。
[条件B]
本発明においては、触媒の存在下に、(メタ)アクリル酸に対してエピクロロヒドリンが添加される。より詳細には、反応容器内に(メタ)アクリル酸及び触媒を仕込み、これらを加熱した状態で、反応容器内にエピクロロヒドリンを滴下することが好ましい。この方法によれば、安全かつ選択性良く反応を進行させることができ、副生成物の生成を抑制することができる。一方、反応容器内にエピクロロヒドリンと触媒を仕込み、これらを加熱した状態で、反応容器内に(メタ)アクリル酸を滴下すると、ジエステルの生成が増加し、選択性が悪化する。
[その他の条件]
工程1において、反応温度は50〜150℃であることが好ましく、60〜130℃であることがより好ましい。反応温度を50℃以上とすることにより、効率良く3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートを製造することができる。また、反応温度を150℃以下とすることにより、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートの重合等の副反応を抑制することができる。
工程1において、反応時間は特には限定されず、原料の量や反応温度等に応じて適宜選択することができる。例えば、反応時間は0.1〜20時間であり、0.2〜10時間であることが好ましく、0.5〜5時間であることがより好ましい。反応時間を0.1時間以上とすることにより、高い転化率で生成物を得ることができる。反応時間を20時間以下とすることにより、副生成物の生成を抑制することができる。
[触媒]
工程1の反応で使用される触媒としては、公知の触媒を挙げることができる。例えば、4級アンモニウム塩、または、それを有するイオン交換樹脂等を使用することができる。4級アンモニウム塩としては、例えばテトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド等のテトラアルキルアンモニウム塩を使用することができる。イオン交換樹脂としては、市販の強塩基性陰イオン交換樹脂を使用することができる。これらの触媒は1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
触媒の使用量は特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸1モルに対して、0.0001〜0.1モルであり、0.0005〜0.05モルであることが好ましく、0.001〜0.03モルであることがより好ましい。触媒の使用量を(メタ)アクリル酸1モルに対して、0.0001モル以上とすることにより、高い反応速度を得ることができる。触媒の使用量を(メタ)アクリル酸1モルに対して0.1モル以下とすることにより、副生成物の生成を抑制することができる。
〔工程2〕:グリシジル(メタ)アクリレートの製造
工程2では、極性溶媒中で、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートと塩基性化合物の炭酸塩とを反応させ、グリシジル(メタ)アクリレートが製造される。溶媒として極性溶媒を使用すること、特定の塩基性化合物の炭酸塩を用いることにより、副反応を抑制し、副生成物の生成を抑制することができる。
なお、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートは、工程1で製造されたものを、そのまま使用しても良く、公知の方法で精製して使用しても良い。また、他の製法で得た、又は市販の3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートを、必要に応じて精製して用いても良い。
[極性溶媒]
極性溶媒としては、アルコール、ケトン、エステル、アミド、エーテル、ハロゲン化炭化水素、ジアルキルスルフォキシド等が挙げられる。これらの中でもアルコールが特に好ましい。
[アルコール]
アルコールの種類は特に限定されないが、入手容易性や溶解性等を勘案すると、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素アルコールであることが好ましく、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素アルコールであることがより好ましい。このようなアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール、1−ヘプタノール、1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、1−ペンタノール、1−オクタノール等が挙げられる。沸点や入手しやすさの観点から、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール等がより好ましい。アルコールは1種類を単独で、または2種類以上を組み合わせて使用することができる。
アルコールは、反応で副生する塩をスラリー状に流動化させるために必要な最低限の量が存在すれば良い。アルコールの使用量は、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートに対して0.1〜100質量倍であることが好ましく、0.5〜50質量倍であることがより好ましく、1〜20質量倍であることがさらに好ましい。アルコールの使用量を3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートに対して0.1質量倍以上とすることにより、効率良く、副生する塩を流動化させることができる。アルコールの使用量を3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートに対して100質量倍以下とすることにより、グリシジル(メタ)アクリレートを効率良く精製等することができる。
[塩基性化合物の炭酸塩]
塩基性化合物の炭酸塩の種類は、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートの脱塩化水素反応を促進できれば特には限定されない。塩基性化合物の炭酸塩としては、反応を効率良く進めることができ、また、副反応を抑制し、及び副生成物の生成を抑制する観点から、第1族または第2族の元素を含む炭酸塩であることが好ましい。
このような塩基性化合物の炭酸塩としては、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。これらの中でも、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム等がさらに好ましい。上記の塩基性化合物は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
塩基性化合物の炭酸塩の使用量としては、反応が効率良く進む限り、特には限定されない。例えば、塩基性化合物の炭酸塩の使用量は、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート1モルに対して、0.1〜3モルであり、0.3〜2モルであることが好ましく、0.5〜1.5モルであることがより好ましい。塩基性化合物の炭酸塩の使用量を3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート1モルに対して0.1モル以上とすることにより、高い反応速度を得ることができる。また、塩基性化合物の炭酸塩の使用量を3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート1モルに対して3モル以下とすることにより、副反応を抑制することができる。
[反応条件]
工程2における反応温度は、50〜150℃であることが好ましく、60〜130℃であることがより好ましい。反応温度を50℃以上とすることにより、効率良くグリシジル(メタ)アクリレートを製造することができる。また、反応温度を150℃以下とすることにより、重合等の副反応を抑制することができる。
工程2における反応時間は特に限定されず、原料の量や反応温度等に応じて適宜選択することができる。例えば、反応時間は0.1〜20時間であり、0.2〜10時間であることが好ましく、0.5〜5時間であることがより好ましい。反応時間を0.1時間以上とすることにより、高い転化率でグリシジル(メタ)アクリレートを得ることができる。反応時間を20時間以下とすることにより、副生成物の生成を抑制することができる。
〔重合禁止剤、精製等〕
工程1及び工程2の反応においては、重合を抑制するために公知の重合禁止剤を使用することができる。重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、パラメトキシフェノール等のフェノール系、フェノチアジン等のアミン系、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(HO−TEMPO)等のN−オキシル系の重合禁止剤を使用することができる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
重合禁止剤の使用量は、工程1においては、(メタ)アクリル酸の質量に対して、また、工程2においては、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートの質量に対して、10〜10000質量ppmであることが好ましく、50〜5000質量ppmであることがより好ましい。重合禁止剤の使用量を10質量ppm以上とすることにより、十分に重合を抑制することができる。また、重合禁止剤の使用量を10000質量ppm以下とすることにより、着色等による製品の品質低下を抑制することができる。
重合を防止するため、反応時に酸素又は空気等の酸素を含む気体をバブリングしながら反応を行うことが好ましい。
また、本発明で得られたグリシジル(メタ)アクリレートは、必要に応じて、洗浄又は精製をすることができる。洗浄方法又は精製方法は限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、工程2で得られた反応液中の塩を水洗して不要成分を除去することもでき、反応液を濾過して不要成分を除去することもできる。水洗又は濾過後の粗グリシジル(メタ)アクリレートを含む溶液を、蒸留により分離精製することにより、純度の高いグリシジル(メタ)アクリレートを得ることができる。
以下、本発明を実施例によって詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例及び比較例における各化合物の分析には、ガスクロマトグラフィー(GC)を用いた。実施例1は3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレートの製造に関し、実施例2〜4はグリシジル(メタ)アクリレートの製造に関する。
〔実施例1〕
温度計、エア導入管、攪拌翼、滴下ロート及び冷却管を備えた容量300mLの4ツ口フラスコ内に、メタクリル酸86.09g(1.0mol)、重合禁止剤としてHO−TEMPOのベンゾイルエステル体0.01g、触媒としてテトラメチルアンモニウムクロライド0.548g(0.005mol)を添加した。滴下ロート内に、エピクロロヒドリン101.78g(1.1mol)を仕込んだ。
フラスコ内に空気を10mL/分で導入しつつ、フラスコ内の混合液を攪拌しながらオイルバスで混合液を温度90℃まで加熱した。混合液の温度が90℃になった時点から、エピクロロヒドリンを1時間かけてフラスコ内に滴下した。滴下終了後、反応液の温度を90℃に保持して4時間攪拌を継続した。
反応液をGC分析したところ、組成は面積百分率(%)で、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート84.612%、グリシジルメタクリレート0.975%、メタクリル酸1.106%、エピクロロヒドリン4.450%、ジエステル5.115%、トリエステル0.364%、1,3−ジクロロ−2−プロパノール3.377%、グリシドール0.001%、ジクロロプロピルメタクリレート0.000%であった。結果を表1に示す。
〔比較例1及び2〕
比較例1及び2において、エピクロロヒドリンの量を、それぞれ、208.19g(2.25mol)又は416.37g(4.5mol)とし、4ツ口フラスコ内へのエピクロロヒドリンの添加方法を一括仕込みとした。それ以外は、実施例1と同様にして、反応させた。結果を表1に示す。
〔比較例3〕
4ツ口フラスコ内にはメタクリル酸の代わりにエピクロロヒドリンを仕込み、滴下ロート内にはエピクロロヒドリンの代わりにメタクリル酸を仕込んだ。そして、メタクリル酸を滴下ロートを用いて、エピクロロヒドリンに対して滴下した。それ以外は、実施例1と同様にして反応させた。結果を表1に示す。
[比較例4]
滴下ロート内に仕込むエピクロロヒドリンの量を277.590g(3.0mol)に変更した以外は、実施例1と同様にして反応させた。結果を表1に示す。
[比較例5]
4ツ口フラスコ内へのエピクロロヒドリンの添加方法を一括仕込みとした以外は、実施例1と同様にして反応を開始させたところ、反応初期に反応液温度が186℃まで上昇し、還流状態となり、制御できなくなった。「メタクリル酸:エピクロロヒドリン」の比率が「1:1.1」で、比較例1、2に比べてエピクロロヒドリンの使用量が少なく、エピクロロヒドリンによる希釈効果が無いため反応速度が速く、除熱できなかったと推定される。1,3‐ジクロロプロパノールが12.548%、ジエステルが23.586%副生した。結果を表1に示す。
Figure 0006743386
〔実施例2〕
温度計、エア導入管、攪拌翼、冷却管を備えた容量100mLの4ツ口フラスコ内に、実施例1で得られた3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレートを含む反応液5g(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレートを0.0264mol含有)、溶媒としてイソプロピルアルコール(IPA)20g、塩基性化合物の炭酸塩として炭酸カリウム2.737g(0.0198mol)、重合禁止剤としてHO−TEMPOのベンゾイルエステル体0.001gを添加した。
この混合液を撹拌しながら温度80℃に加熱し、2時間反応させ、反応液についてGC分析を行った。組成は面積百分率(%)で、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート2.357%、グリシジルメタクリレート89.149%、メタクリル酸0.000%、ジエステル6.087%、トリエステル1.341%、1,3−ジクロロ−2−プロパノール0.011%、グリシドール1.055%、ジクロロプロピルメタクリレート0.000%であった。結果を表2に示す。
〔実施例3及び4〕
塩基性化合物の炭酸塩として、それぞれ炭酸ルビジウムまたは炭酸セシウムを使用した以外は、実施例2と同様にして反応を行った。結果を表2に示す。
〔比較例6及び7〕
溶媒として、それぞれジメチルホルムアミド(DMF)またはエピクロロヒドリン(EPC)を使用した以外は、実施例2と同様にして反応を行った。結果を表2に示す。
〔比較例8〜12〕
塩基性化合物として表2に示すものを使用した以外は、実施例2と同様にして反応を行った。結果を表2に示す。
Figure 0006743386
本発明に係る方法により製造されるグリシジル(メタ)アクリレートは、各種塗料、接着剤、粘着剤の原料として使用することができ、また各種反応における原料モノマーとして使用することができる。

Claims (9)

  1. (メタ)アクリル酸とエピクロロヒドリンとを反応させることにより、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートを製造する方法であって、
    (メタ)アクリル酸1モルに対してエピクロロヒドリンを0.5〜2モルの範囲で反応させること、且つ、テトラアルキルアンモニウム塩又は強塩基性陰イオン交換樹脂から選択される触媒の存在下に(メタ)アクリル酸に対してエピクロロヒドリンを添加することを特徴とする3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートの製造方法。
  2. 前記触媒が、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムクロライドおよびテトラブチルアンモニウムブロマイドから選択される請求項1に記載の3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートの製造方法。
  3. 反応容器内に(メタ)アクリル酸と前記触媒を含む混合液を挿入し、該系に空気を導入しつつ、該系を60〜150℃の温度に加熱した後、該温度でエピクロロヒドリンを該混合物に滴下する請求項1又は2に記載の3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートの製造方法。
  4. 下記の工程(1)及び(2)を含む、グリシジル(メタ)アクリレートの製造方法:
    (1)請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法で、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートを製造する工程、
    (2)極性溶媒中で、前記(1)工程で得られた3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートと塩基性化合物の炭酸塩と反応させて、グリシジル(メタ)アクリレートを製造する工程。
  5. 前記極性溶媒がアルコールである請求項に記載のグリシジル(メタ)アクリレートの製造方法。
  6. 前記アルコールが炭素数1〜10の脂肪族炭化水素アルコールである、請求項に記載のグリシジル(メタ)アクリレートの製造方法。
  7. 前記アルコールが1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール及びt−ブタノールから選ばれる少なくとも一種である、請求項に記載のグリシジル(メタ)アクリレートの製造方法。
  8. 前記塩基性化合物の炭酸塩が第1族および第2族の元素を含む炭酸塩である、請求項4〜7のいずれか一項に記載のグリシジル(メタ)アクリレートの製造方法。
  9. 前記塩基性化合物の炭酸塩が、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム及び炭酸セシウムから選ばれる少なくとも一種である、請求項4〜8のいずれか一項に記載のグリシジル(メタ)アクリレートの製造方法。
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