JP6801683B2 - ダブルデッキエレベータ - Google Patents

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Description

本発明は、ダブルデッキエレベータに関し、特に、上かごと下かごの間隔を調整できるダブルデッキエレベータに関する。
昇降路を移動する外かご枠の内側に上かごと下かごが設けられたダブルデッキエレベータは、かごが単一の一般的なエレベータと比較して、輸送力に優れており、大規模高層建物への導入が進められている。また、階高に不揃いがある建物に設置されるダブルデッキエレベータには、かご間隔調整機構が設けられ、上かごと下かごの上下方向における間隔を調整できるようになっている。このかご間隔調整機構は、モータ等の駆動力によって、上かごと下かごを相対的に上下方向へ移動させる構成のものが一般的である。
ところで、エレベータには、駆動装置または制御器に故障が生じ、かご及び昇降路のすべての出入口の戸が閉じる前にかごが昇降した場合、自動的にかごを制止する装置を設けなければならず(建築基準法施行令第129条の10第3項第一号)、ダブルデッキエレベータについても例外ではない。かご及び昇降路の出入口の戸が閉じる前にかごが昇降するこの事象は、戸開走行と呼ばれている。
特に、かご間隔調整機構を備えたダブルデッキエレベータでは、外かご枠を移動させるための主駆動装置である巻上機モータ及びその制御器に故障が生じた場合のみならず、上かごと下かごを相対的に移動させるための副駆動装置であるかご間隔調整機構用のモータ及びその制御器が故障した場合にも、上かご及び下かごが昇降するおそれがある。
そこで、副駆動装置側に故障が生じた場合の安全策として、上かごの戸又は下かごの戸が開いた戸開状態では、かご間隔調整機構を作動禁止とする方策が提案されている。例えば、特許文献1には、かご間隔調整機構を駆動するモータを制御する制御部と電源との間の電路に電磁接触器を設け、上記戸開状態が検知された場合には、当該電路を遮断する構成が開示されている。
特開2015−048215号公報
しかしながら、上記構成では、上かごの戸又は下かごの戸が開閉する度に、制御部と電源との間の電路を遮断するため、電磁接触器の接点が頻繁に作動することとなる。その結果、電磁接触器その他の電子部品の寿命が短縮し、部品交換や保守メンテナンスの頻度が増大するおそれがある。
上記した課題に鑑み、本発明は、副駆動装置側に故障が生じた場合における安全策において、従来よりも、電子部品の寿命短縮を抑制できるダブルデッキエレベータを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係るダブルデッキエレベータは、昇降路を移動する外かご枠の内側に上かごと下かごが上下方向に間隔をあけて設けられたダブルデッキエレベータであって、モータと、前記モータの駆動力によって、前記上かごと前記下かごの間のかご間隔が第1の間隔から第2の間隔になるように前記かご間隔を調整するかご間隔調整機構と、前記モータに対する制動力を作用させ、前記かご間隔を前記第2の間隔に保持するブレーキ装置と、前記モータの駆動及び前記ブレーキ装置の作動を制御するかご間隔制御装置と、を有し、前記かご間隔制御装置は、前記上かご及び前記下かご各々の戸が開いた戸開状態を検知する複数の戸開検知スイッチがそれぞれ直列に接続されたかご安全回路と、前記戸開検知スイッチと並列に接続された安全スイッチを含むバイパス回路と、前記かご安全回路と前記ブレーキ装置との間の電路に設けられたブレーキ開放スイッチと、を含み、前記戸開検知スイッチが前記戸開状態を検知しているとき、前記ブレーキ開放スイッチがオンされると、前記バイパス回路の前記安全スイッチがオフされて、前記かご安全回路を遮断するように構成されていることを特徴とする。
また、前記かご間隔制御装置は、前記ブレーキ開放スイッチと前記安全スイッチとの間の電路に設けられたa接点及びb接点を有する電磁リレーを含み、前記安全スイッチは、前記ブレーキ開放スイッチの作動に前記電磁リレーを介して連動し、当該ブレーキ開放スイッチとは逆のオン・オフ状態に切り替わることを特徴とする。
さらに、前記かご間隔制御装置は、前記外かご枠に設置されていることを特徴とする。
本発明に係るダブルデッキエレベータによれば、かご間隔制御装置が、ブレーキ開放スイッチがオンされたことを契機にバイパス回路の安全スイッチをオフすることで、かご安全回路を遮断するように構成されているため、従来のように、上かごの戸又は下かごの戸が開閉する度に、モータへの電力供給を遮断しなくて済む。これにより、かご間隔制御装置においてモータへの電力供給を遮断する頻度、ひいては当該遮断に使用する電子部品を作動させる頻度が低減されることとなり、その結果、その電子部品の寿命短縮を抑制できる。
実施形態に係るダブルデッキエレベータの概略構成図である。 上記ダブルデッキエレベータの制御装置の構成を示すブロック図である。 かご間隔制御装置の回路構成図である。
以下、本発明に係るダブルデッキエレベータの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、実施形態に係るダブルデッキエレベータ10は、昇降路12の最上部に機械室14を有するトラクション式エレベータであり、階高に不揃いがある建物に設置される。機械室14には、巻上機16が設置されている。巻上機16は、主駆動装置である巻上機モータ18によって回転駆動される駆動シーブ20を有する。この駆動シーブ20に隣接して、従動シーブ22が設けられている。
駆動シーブ20および従動シーブ22には、主ロープ24が掛けられている。この主ロープ24の第1端部24Aには昇降体26が吊り下げられており、第1端部24Aとは反対側の第2端部24Bにはカウンターウェイト28が吊り下げられている。巻上機16の駆動シーブ20が巻上機モータ18の駆動力によって回転駆動されると、昇降体26は、昇降路12をカウンターウェイト28とは反対の上下方向に移動する。
昇降体26は、上下方向(縦方向)に長い長方形状をした外かご枠30を含む。この外かご枠30は、上梁32、下梁34及び上梁32と下梁34とを連結する一対の立枠36A,36Bを有する。上梁32、下梁34及び一対の立枠36A,36Bの各々は形鋼材からなり、それぞれの連結部分は、例えばボルト・ナットのような締結具や隅肉溶接などによって強固に固定されている。
上記した外かご枠30の内側には、2台のかご38A,38Bが上下方向に間隔をあけて設けられている。以下、2台のかご38A,38Bのうち、上側のかごを上かご38Aと称し、下側のかごを下かご38Bと称することとする。
外かご枠30の上梁32には、かご間隔調整用巻上機40が設置されている。このかご間隔調整用巻上機40は、上記した巻上機16と同様、副駆動装置であるモータ42(図2)によって回転駆動されるシーブ44を有する。このシーブ44には、かご間隔調整用のロープ46が掛けられており、このロープ46の一端には上かご38Aが、他端には下かご38Bがそれぞれ連結されている。
かご間隔調整用巻上機40のシーブ44がモータ42(図2)の駆動力によって、図1紙面手前側から奥側へ向けての第1の向きに回転駆動されると、上かご38Aと下かご38Bは相互に接近する方向へ移動し、上かご38Aと下かご38Bの間のかご間隔Dが小さくなる。一方、シーブ44が第1の向きとは反対の第2の向きに回転駆動されると、上かご38Aと下かご38Bは相互に離反する方向へ移動し、上かご38Aと下かご38Bの間のかご間隔Dが大きくなる。このように、かご間隔調整用巻上機40、シーブ44及びロープ46は、モータ42の駆動力によって、かご間隔Dを調整前の第1の間隔から調整後の第2の間隔になるように調整するかご間隔調整機構として機能する。
上かご38Aと下かご38Bの間のかご間隔Dが第2の間隔になると、ブレーキ装置48(図2)の制動力によって、かご間隔Dが第2の間隔に保持される。図1では図示を省略しているが、このブレーキ装置48は、公知の無励磁作動形電磁ブレーキであり、励磁コイルに通電すると、アーマチュアがフィールドに吸引されて、ブレーキが開放された状態となり、励磁コイルへの通電を遮断すると、コイルばねによってアーマチュアがブレーキディスクに圧接されて、制動力を作用させるように構成されている。
ダブルデッキエレベータ10には、上かご38Aの昇降路14内での上下方向における位置を検出する上かご検出手段50が設けられている。上かご検出手段50は、上かご38Aに固定されたフォトセンサ50Aと、昇降路14の側壁に固定された遮光板50Bとを含む。フォトセンサ50Aは、不図示の投光器と受光器が対向配置された透過型フォトセンサであり、投光器と受光器の対向領域に進入する遮光板50Bを検出する。遮光板50Bは、上かご38Aが目的階に着床した状態のとき、上かご38Aが検出される位置に固定されている。この上かご検出手段50によって、上かご38Aが目的階の着床位置にあることが検知される。上かご検出手段50の検出信号は、戸開指令のトリガ信号となるほか、上かご38Aの位置ずれ検出信号にも利用される。
下かご38Bに対しても、上かご38Aと同様、下かご38Bの昇降路14内での上下方向における位置を検出する下かご検出手段52が設けられている。この下かご検出手段52は、検出対象と設置位置が異なる以外は、上記の上かご検出手段50と基本的な構成及びその役割が同じであるため、ここでは詳細な説明を省略する。
なお、本実施形態では、外かご枠30にも、上かご検出手段50、下かご検出手段52各々と同様の構成を有するかご枠検出手段54が設けられている。このかご枠検出手段54は、上かご38A、下かご38Bが各々の目的階に着床したとき、外かご枠30が停止すべき位置にあることを検知する。
上かご38A、下かご38Bが各々の目的階の着床位置にあることを条件に、上かご38Aの出入口のかご戸56A,56B及び下かご38Bの出入口のかご戸58A,58Bの各々が開閉可能となる。
上かご38Aのかご戸56A,56Bは左右両開きになっており、不図示のかごドア駆動装置によって開閉される。上かご38Aの出入口には、かご戸56A,56Bが開いた状態(戸開状態)を検知する上かご戸開検知スイッチ60(図2)が設けられている。下かご38Bのかご戸58A,58Bもまた、上かご38Aのかご戸56A,56Bと同じく、左右両開きになっており、上かご38A側とは別の不図示のかごドア駆動装置によって開閉される。下かご38Bの出入口にも、かご戸58A,58Bが開いた状態(戸開状態)を検知する下かご戸開検知スイッチ62(図2)が設けられている。これらの上かご戸開検知スイッチ60、下かご戸開検知スイッチ62には、例えば、強制開離機構付きリミットスイッチが用いられる。
また、図示を省略しているが、建物の各階の乗場に設けられた乗場戸にも、乗場戸開検知スイッチ64A,…64B(図3)が設けられている。乗場戸開検知スイッチ64A,…64Bにも、かご戸56A,56B,58A,58B側と同様、強制開離機構付きリミットスイッチが用いられる。なお、乗場戸側には、かご戸56A,56B,58A,58Bの開動作によってロックが解除されるインターロック機構が採用されている。
上かご戸開検知スイッチ60、下かご戸開検知スイッチ62及び乗場戸開検知スイッチ64A,…64Bの各々は、戸開状態ではオフされており、かご戸56A,56B,58A,58B及び乗場戸の各々が閉じた状態(戸閉状態)になるとオンされる。
上記構成を有するダブルデッキエレベータ10の全般的な運転制御は、機械室14に設置された主制御装置70と、外かご枠30の上梁32に設置されたかご間隔制御装置80によって行われる。主制御装置70とかご間隔制御装置80とは、不図示のケーブルによって電気的に接続されている。
図2に示すように、主制御装置70は、CPU72、メモリ74といった基本的な構成を備えたコンピュータである。メモリ74には、例えば、巻上機モータ18の駆動制御のほか、上かご38A、下かご38B各々の出入口にあるかご戸56A,56B,58A,58Bの開閉制御など、かご間隔制御装置80と連携して行う運転制御を実行するための各種制御プログラムが格納されている。主制御装置70には、さらに、基本的な制御回路とは別に、戸開走行を防止するための安全回路76が組み込まれている。
かご間隔制御装置80も、また、CPU82、メモリ84といった基本的な構成を備えたコンピュータであり、メモリ84には、モータ42の駆動制御及びブレーキ装置48の作動制御のほか、かご戸56A,56B,58A,58Bの開閉制御など、主制御装置70と連携して行う運転制御を実行するための各種制御プログラムが格納されている。
かご間隔制御装置80には、また、かご安全回路86が組み込まれている。このかご安全回路86は、ダブルデッキエレベータ10の安全運転を監視するための各種センサやスイッチに接続された直列回路の一部であり、これらのセンサやスイッチによって何らかの異常が検知されると、駆動源につながる電磁接触器への電力を遮断するように構成されている。
続いて、図3を参照しながら、かご間隔制御装置80の主要な回路構成について説明する。
図3に示すように、かご間隔制御装置80は、かご安全回路86を含む。かご安全回路86では、上かご戸開検知スイッチ60と下かご戸開検知スイッチ62が直列に接続されており、さらに、各階の乗場戸開検知スイッチ64A,…64Bの各々も、上かご戸開検知スイッチ60、下かご戸開検知スイッチ62とそれぞれ直列に接続されている。以下、この直列回路部分を「戸開検知回路」ということとする。
この戸開検知回路を迂回して、バイパス回路88が設けられている。バイパス回路88は、安全スイッチである第1電磁接触器BP1の接点88a及び第2電磁接触器BP2の接点90aを含む。これらの接点88a、接点90aは、何れもa接点であり、接点88aと接点90aとは直列に接続されている。よって、接点88a及び接点90aと、上かご戸開検知スイッチ60及び下かご戸開検知スイッチ62とは、並列に接続されている。
かご間隔制御装置80は、また、モータ42を駆動制御するインバータ92を有する。このインバータ92と戸開検知回路との間の電路には、リレースイッチ94及び電磁コイル96bが設けられている。リレースイッチ94は、CPU82によってオン・オフの切替を制御される。電磁コイル96bは、インバータ92との接続用に設けられた電磁接触器IVのコイルであり、リレースイッチ94がオンされると、電磁コイル96bが通電する。すると、電磁コイル96bは励磁されて、電磁接触器IVの接点96aが作動し、インバータ92とモータ42との間の電路が導通する。また、リレースイッチ94と戸開検知回路との間の電路には、ブレーカースイッチ98が設けられている。
戸開検知回路とブレーキ装置48との間の電路には、ブレーカースイッチ98を介してブレーキ開放スイッチ100及び電磁コイル102bが設けられている。ブレーキ開放スイッチ100は、後述する電磁リレーERの電磁コイル104bに対応するリレー接点であり、CPU82によってオン・オフの切替を制御される。電磁コイル102bは、ブレーキ装置48の作動用に設けられた電磁接触器BKのコイルであり、ブレーキ開放スイッチ100がオンされると、電磁コイル102bが通電する。すると、電磁コイル102bは励磁されて、電磁接触器BKの接点102aが作動し、ブレーキ装置48は開放された状態となる。
かご間隔制御装置80は、さらに、CPU82からのブレーキ開放指令を受けて励磁される電磁リレーERの電磁コイル104bを含む。この電磁コイル104bが励磁されることで発生する磁力によって、ブレーキ開放スイッチ100が作動する。
電磁リレーERは、ブレーキ開放スイッチ100のオン・オフ制御用の電磁コイル104b以外にも、2つの電磁コイル106b,108bを有する。電磁コイル106b,108bの各々は、電磁コイル104bと並列に接続されており、電磁コイル104bと同期して励磁される。すなわち、電磁コイル106b,108bの各々は、CPU82からのブレーキ開放指令によって励磁される構成になっている。
電磁リレーERは、また、電磁コイル106b,108bの各々に対応する接点106a,108aを有する。これらの接点106a,108aは、何れも、電磁コイル106b,108bが励磁されるとオフされ、電磁コイル106b,108bが非励磁の状態ではオンされているb接点である。接点106aと接点108aとは、並列に接続されている。そして、上記したバイパス回路88に設けられている第1電磁接触器BP1の接点88aを作動させる電磁コイル88bが電磁リレーERの接点106bと直列に接続されているとともに、第2電磁接触器BP2の接点90aを作動させる電磁コイル90bが電磁リレーERの接点108aと直列に接続されている。
上記した回路構成を有するかご間隔制御装置80は、ブレーキ開放スイッチ100と安全スイッチである第1電磁接触器BP1の接点88a及び第2電磁接触器BP2の接点90aとの間の電路に、b接点である接点106a,108aを有する電磁リレーERを含み、接点88a,90aは、ブレーキ開放スイッチ100の作動に電磁リレーERを介して連動し、ブレーキ開放スイッチ100とは逆のオン・オフ状態に切り替わるような構成になっている。
続いて、上記した回路構成を有するかご間隔制御装置80の動作について図1から図3を参照しながら説明する。まずは、戸閉時における動作を、かご間隔D(図1)を調整するため、モータ42及びブレーキ装置48を制御する場合を例示しながら説明する。
ダブルデッキエレベータ10では、外かご枠30が昇降路12を移動するときに、かご間隔Dの調整が行われる。このとき、上かご38Aのかご戸56A,56B、下かご38Bのかご戸58A,58Bの各々は、何れも閉じた状態(戸閉状態)になっている。当然ながら、乗場戸もまた、すべて戸閉状態になっている。このとき、かご間隔制御装置80では、戸開検知回路の上かご戸開検知スイッチ60、下かご戸開検知スイッチ62、及び乗場戸開検知スイッチ64A,…64Bの各々が、すべてオンになっており、かご安全回路86の機能が戸開検知回路によって保持されている。
そして、CPU82がリレースイッチ94をオンし、電磁コイル96bを励磁して電磁接触器IVの接点96aを作動させる。これにより、インバータ92とモータ42との間の電路が導通し、インバータ92によるモータ42の駆動制御が可能となる。
CPU82は、また、ブレーキ開放指令の信号を出力し、電磁コイル104bを励磁する。電磁コイル104bが励磁すると、ブレーキ開放スイッチ100がオンされる。すると、電磁コイル102bが励磁されて電磁接触器BKの接点102aが作動する。これにより、ブレーキ装置48が開放状態となる。
モータ42の駆動力によって上かご38A及び下かご38Bを相対的に移動させ、かご間隔Dが第1の間隔から第2の間隔になると、CPU82は、ブレーキ開放スイッチ100をオフし、ブレーキ装置48への給電を遮断する。これにより、ブレーキ装置48が作動し、かご間隔Dが第2の間隔に保持される。
このように、かご間隔制御装置80は、戸閉状態のときには、かご安全回路86の機能を戸開検知回路で保持しながら、所要の駆動制御が実行できるように構成されている。
次に、戸開時における動作を、上かご38A及び下かご38Bが目的階に着床し、各々のかご戸56A,56B,58A,58Bを開ける場合を例示しながら説明する。
上述したように、外かご枠30の移動中にかご間隔Dの調整が完了し、上かご38A、下かご38Bが各々の目的階に着床したとする。このとき、かご間隔制御装置80では、かご間隔Dを第2の間隔に保持するため、ブレーキ装置48を作動させているので、ブレーキ開放スイッチ100はオフになっている。
ブレーキ開放スイッチ100をオフするため、電磁リレーERの電磁コイル104bが非励磁状態になると、この電磁コイル104bと並列に接続されている2つの電磁コイル106b,108bも、電磁コイル104bに同期して非励磁状態になる。すると、b接点である電磁リレーERの接点106a,108aはオンになり、第1電磁接触器BP1の電磁コイル88b及び第2電磁接触器BP2の電磁コイル90bがそれぞれ励磁され、その結果、バイパス回路88の接点88a,90aがオンになる。
ここで、上かご38Aのかご戸56A,56B又は下かご38Bのかご戸58A,58Bが開いた状態(戸開状態)になると、上かご戸開検知スイッチ60、下かご戸開検知スイッチ62の何れか一方がオフになり、戸開検知回路はオープンになる。しかしながら、戸開検知回路と並列に接続されているバイパス回路88の接点88a,90aはオンされているため、かご安全回路86の機能はバイパス回路88によって保持される。
このように、かご間隔制御装置80は、戸開状態のときには、かご安全回路86の機能がバイパス回路88で保持されるように構成されている。
続いて、副制御装置側であるかご間隔制御装置80に制御暴走が生じ、戸開走行が発生した場合の動作について説明する。
上述したように、上かご38A、下かご38Bが各々の目的階に着床し、各々のかご戸56A,56B,58A,58Bが開いた状態では、ブレーキ開放スイッチ100がオフになっているため、通常は、ブレーキ装置48の制動力が作用し、上かご38A、下かご38Bが走行することはない。しかしながら、かご間隔制御装置80が制御暴走すると、戸開中にもかかわらず、ブレーキ開放スイッチ100がオンされ、上かご38A、下かご38Bの各々が走行してしまうおそれがある。そこで、かご間隔制御装置80では、このような事象が生じても、以下のようにして、上かご38A及び下かご38Bを自動的に制止できる構成になっている。
制御暴走により、電磁リレーERの電磁コイル104bが励磁され、ブレーキ開放スイッチ100がオンされると、ブレーキ装置48が開放されると同時に、また、2つの電磁コイル106b,108bも、電磁コイル104bに同期してそれぞれ励磁状態になる。すると、b接点である電磁リレーERの接点106a,108aはオフになり、第1電磁接触器BP1の電磁コイル88b及び第2電磁接触器BP2の電磁コイル90bがそれぞれ非励磁状態になる。その結果、バイパス回路88の接点88a,90aがオフされ、バイパス回路88はオープンになる。
一方、既述のとおり、戸開状態では、少なくとも上かご戸開検知スイッチ60、下かご戸開検知スイッチ62の何れか一方がオフされているので、戸開検知回路はオープンになっている。
そうすると、バイパス回路88がオープンになった時点で、かご安全回路86の電路が遮断されることとなる。かご安全回路86が遮断されると、ブレーキ装置48への給電が自動的に遮断されるので、ブレーキ装置48が作動し、上かご38A、下かご38B各々の走行が制止されるのである。
このように、かご間隔制御装置80は、戸開状態のとき、すなわち、戸開検知回路において、少なくとも上かご戸開検知スイッチ60、下かご戸開検知スイッチ62の何れか一方がオフになっているとき、ブレーキ開放スイッチ100がオンされると、バイパス回路88に設けられた電磁リレーERの接点106a,108aがオフされて、かご安全回路86を遮断するように構成されている。
上記構成からなるかご間隔制御装置80によれば、戸開時に、モータ42を駆動制御する制御部であるインバータ92への電力供給が継続していても、戸開走行が生じた場合には、ブレーキ開放スイッチ100がオンされたことを契機にかご安全回路86を遮断し、インバータ92ひいてはモータ42への電力供給を遮断することができる。このため、従来のように、上かご38Aのかご戸56A,56B、または、下かご38Bのかご戸58A,58Bが開閉する度に、インバータ92とモータ42との間の電路に設けられている電磁接触器IVをわざわざ遮断しなくても済む。これにより、かご間隔制御装置80において、モータ42への電力供給を遮断する頻度、ひいては当該遮断に使用する電子部品である電磁接触器IVを作動させる頻度が低減されることとなり、その結果、電磁接触器IVの寿命短縮を抑制できる。
また、かご間隔制御装置80は、上かご38Aに近い、外かご枠30の上梁32に設置されているため、従来のように、電磁接触器IVを作動させる頻度が多いと、その作動音によって、上かご38A内の乗客に不快感を与えるおそれがあるが、かご間隔制御装置80は、従来よりも電磁接触器IVを作動させる頻度が低減されているため、そのような事態が生じることを可能な限り抑制できるといった点でも有利である。
さらに、従来は、上かご38A及び下かご38Bの各々を次の目的階へ移動させる際、その都度、電磁接触器IVを再起動させる必要があり、例えば、次の目的階が隣接階であるといった短階床運転の場合には、外かご枠30の移動中にかご間隔調整が完了しない可能性もあるが、かご間隔制御装置80は、電磁接触器IVの再起動が不要であるため、可能な限り早期にかご間隔調整を開始することができるという点においても、従来と比較した有利な効果を奏するものである。
以上、本発明に係るダブルデッキエレベータを実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記した形態に限らないことは勿論であり、例えば、以下のような形態で実施されても構わない。
<変形例>
(1)上記実施形態では、バイパス回路88に電磁リレーERの接点106a,108aが2つ設けられた2重系耐故障設計の回路構成とされていたが、バイパス回路における電磁リレーの接点は1つであっても構わない。たとえ接点が1つであっても、ブレーキ開放スイッチがオンされたことを契機にかご安全回路を遮断する回路構成である限り、上記実施形態と同様に、戸開走行を防止する機能を発揮できることに変わりはない。
(2)上記実施形態では、インバータ92とモータ42との間の電路に電磁接触器IVの接点96aが接続された回路構成になっているが、インバータ92と電源との間の電路に電磁接触器IVの接点96aが接続された回路構成であっても構わない。
(3)上記実施形態では、かご間隔調整装置80が、上かご38Aに近い、外かご枠30の上梁32に設置されていたが、これに限らず、例えば、下かご38Bに近い、外かご枠30の下梁34に設置することとしても構わない。
(4)上記実施形態では、上かご38Aのかご戸56A,56B及び下かご38Bのかご戸58A,58Bが、何れも、片側一枚戸の左右両開きのものであったが、片側二枚戸(四枚戸)の左右両開きであっても構わない。また、かご戸は、左右両開きに限らず、片開きのものを採用することとしても勿論構わない。その場合、かご戸は、一枚戸であってもよいし、二枚以上の複数戸であってもよい。
(5)上記実施形態は、かご間隔調整用巻上機40のシーブ44に掛けられたロープ46の一端に上かご38Aが、他端に下かご38Bがそれぞれ連結されたトラクション式のかご間隔調整機構が採用されていたが、例えば、下かごを外かご枠の下梁に固定した固定かごとし、一端に上かごを吊り下げるロープの他端にカウンターウェイトを吊り下げ、上かごを可動かごとする構成としても構わない。
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々なる改良、修正、又は変形を加えた態様でも実施できる。また、同一の作用又は効果が生じる範囲内で、何れかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良い。
10 ダブルエレベータ
12 昇降路
30 外かご枠
38A 上かご
38B 下かご
42 モータ
40 かご間隔調整用巻上機
44 シーブ
46 ロープ
48 ブレーキ装置
60 上かご戸開検知スイッチ
62 下かご戸開検知スイッチ
80 かご間隔制御装置
86 かご安全回路
88a 接点
90a 接点
100 ブレーキ開放スイッチ

Claims (2)

  1. 昇降路を移動する外かご枠の内側に上かごと下かごが上下方向に間隔をあけて設けられたダブルデッキエレベータであって、
    モータと、
    前記モータの駆動力によって、前記上かごと前記下かごの間のかご間隔が第1の間隔から第2の間隔になるように前記かご間隔を調整するかご間隔調整機構と、
    前記モータに対する制動力を作用させ、前記かご間隔を前記第2の間隔に保持するブレーキ装置と、
    前記モータの駆動及び前記ブレーキ装置の作動を制御するかご間隔制御装置と、
    を有し、
    前記かご間隔制御装置は、
    前記上かご及び前記下かご各々の戸が開いた戸開状態を検知する複数の戸開検知スイッチがそれぞれ直列に接続されたかご安全回路と、
    前記戸開検知スイッチと並列に接続された安全スイッチを含むバイパス回路と、
    前記かご安全回路と前記ブレーキ装置との間の電路に設けられたブレーキ開放スイッチと、
    前記ブレーキ開放スイッチと前記安全スイッチとの間の電路に設けられたa接点及びb接点を有する電磁リレーと、
    を含み、
    前記戸開検知スイッチが前記戸開状態を検知しているとき、前記ブレーキ開放スイッチがオンされると、前記バイパス回路の前記安全スイッチがオフされて、前記かご安全回路を遮断するように構成されており、
    前記安全スイッチは、前記ブレーキ開放スイッチの作動に前記電磁リレーを介して連動し、当該ブレーキ開放スイッチとは逆のオン・オフ状態に切り替わることを特徴とするダブルデッキエレベータ。
  2. 前記かご間隔制御装置は、前記外かご枠に設置されていることを特徴とする請求項1に記載のダブルデッキエレベータ。
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