JP6830383B2 - 廃棄体の製造方法及び廃棄体の処分方法 - Google Patents

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Description

本発明は、放射性廃棄物である廃棄体を安全に且つ効率的に廃棄可能な廃棄体及びその製造方法並びに廃棄体の処分方法に関する。
ガラス固化体を処分坑道内に定置する地層処分では、ガラス固化体をオーバーパック内に収容して成る廃棄体のまわりを緩衝材で保護すると共に、処分坑道内をベントナイトを主体とした充填材で充填することにより、廃棄体に作用する土圧を緩衝させ、且つ廃棄体に地下水が触れることを抑制し、廃棄体からの放射性核種の漏洩を抑制する。
このような地層処分における緩衝材の定置方式として、ブロック方式、吹付方式及びPEM方式等が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。以下、処分坑道内に廃棄体を横置きで定置する場合を例に各処分方式について説明する。
ブロック方式とは、図8(a)に示すように、廃棄体40の周囲に緩衝材ブロック41を積み上げて、廃棄体40、緩衝材ブロック41及び処分坑道42の隙間を充填材で充填するものである。
吹付方式とは、図8(b)に示すように、廃棄体50を底部緩衝材ブロック51上に定置した後に、廃棄体50の周囲にベントナイトとケイ砂の混合物52を吹き付けて廃棄体50と処分坑道53との隙間を埋めるものである。
PEM方式とは、図8(c)に示すように、地上施設で周囲を予め所定の形状に固化された緩衝材ブロック61で覆われた廃棄体60を鋼製セル62内に収容し、廃棄体60を鋼製セル62に収容された状態で処分坑道63に定置するものである。
原子力発電環境整備機構 「地層処分事業の安全確保(2010年度版)―確かな技術による安全な地層処分の実現のために―」,2011年9月,p.6−91〜6−95
しかしながら、例えば吹付方式を用いた地層処分では、吹付施工時に混合物のリバウンドが多い等の理由により、緩衝材を所望密度に施工することが難しいというように、上述した各方式を用いた地層処分では、廃棄体の周囲が低密度の緩衝材で覆われるため、地下水が廃棄体に接触する虞があった。また、緩衝材は地下水で膨潤することにより、緩衝材の物理的、化学的な緩衝機能が発揮し始めるため、廃棄体の定置直後で緩衝材の膨潤前ではこれらの緩衝機能が得られないという問題があった。
また、PEM方式を用いた地層処分では、鋼製セルのサイズが重量が大きくなりがちなため、鋼製セルを搬送定置するときのハンドリングが悪く、処分坑道内の段差や勾配を精度良く形成する必要があるという問題があった。
そこで、廃棄体を安全且つ簡便に地層処分するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は、この課題を解決することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために提案するものであり、請求項1記載の発明は、ガラス固化体をオーバーパック内に収容して成る廃棄体の製造方法であって、前記オーバーパックを型枠内に設置する工程と、前記オーバーパックと前記型枠との間に緩衝材を充填する工程と、前記オーバーパック内に前記ガラス固化体を収容し、前記オーバーパックを閉塞する工程と、前記オーバーパックを被覆するように前記型枠内に充填された前記緩衝材を圧縮して前記オーバーパックに一体化された緩衝材層を形成する工程と、前記オーバーパックと前記緩衝材とを一体化させた後に、前記型枠を脱型する工程と、を含む廃棄体の製造方法を提供する。
この構成によれば、圧密された緩衝材層がオーバーパックに接するようにオーバーパックに一体化されていることにより、緩衝材を地下水で膨潤させることなく廃棄体の定置直後から緩衝材層の緩衝機能を得ることができる。
また、緩衝材層がオーバーパックと一体化されていることにより、ガラス固化体から生じた熱がオーバーパックに接する緩衝材層を介して外部にスムーズに伝わるため、緩衝材層が過度に昇温されることに起因する緩衝材層の緩衝機能の低下を抑制することができる。
また、緩衝材層がオーバーパックと一体化されていることにより、再冠水による地下水の浸潤の際に、オーバーパックと緩衝材層との境界に地下水の通り道が形成されることが抑制され、パイピングやエロージョンによる緩衝材の流出を抑制することができる。
さらに、オーバーパック内にガラス固化体を収容する前にオーバーパックの周囲に緩衝材層を予め形成することにより、ガラス固化体がオーバーパック内に収容されてから短時間で廃棄体の周囲を緩衝材層で覆うことができる。さらに、型枠を脱型することにより、廃棄体の最外周に緩衝材層が位置するため、廃棄体を安定して定置することができる。
請求項2記載の発明は、ガラス固化体をオーバーパック内に収容して成る廃棄体の製造方法であって、前記廃棄体を型枠内に設置する工程と、前記オーバーパックを被覆するように前記型枠内に充填された緩衝材を圧縮して前記オーバーパックに一体化された緩衝材層を形成する工程と、前記オーバーパックと前記緩衝材とを一体化させた後に、前記型枠を脱型する工程と、を含む廃棄体の製造方法を提供する。
この構成によれば、圧密された緩衝材層がオーバーパックに接するようにオーバーパックに一体化されていることにより、廃棄体の定置直後から緩衝材層の緩衝機能を得られ、ガラス固化体から生じた熱が緩衝材層を介して外部に伝わって緩衝材層の緩衝機能の低下を抑制することができ、更に再冠水による緩衝材層の流出を抑制することができる。さらに、型枠を脱型することにより、廃棄体の最外周に緩衝材層が位置するため、廃棄体を安定して定置することができる。
請求項3記載の発明は、ガラス固化体をオーバーパック内に収容して成る廃棄体の製造方法であって、前記オーバーパックを型枠内に設置する工程と、前記オーバーパックと前記型枠との間に緩衝材を充填する工程と、前記オーバーパック内に前記ガラス固化体を収容し、前記オーバーパックを閉塞する工程と、前記オーバーパックを被覆するように前記型枠内に充填された前記緩衝材を静的圧力で圧縮して前記オーバーパックに一体化された緩衝材層を形成する工程と、を含む廃棄体の製造方法を提供する。
この構成によれば、圧密された緩衝材層がオーバーパックに接するようにオーバーパックに一体化されていることにより、緩衝材を地下水で膨潤させることなく廃棄体の定置直後から緩衝材層の緩衝機能を得ることができる。また、緩衝材層がオーバーパックと一体化されていることにより、ガラス固化体から生じた熱がオーバーパックに接する緩衝材層を介して外部にスムーズに伝わるため、緩衝材層が過度に昇温されることに起因する緩衝材層の緩衝機能の低下を抑制することができる。また、緩衝材層がオーバーパックと一体化されていることにより、再冠水による地下水の浸潤の際に、オーバーパックと緩衝材層との境界に地下水の通り道が形成されることが抑制され、パイピングやエロージョンによる緩衝材の流出を抑制することができる。また、オーバーパック内にガラス固化体を収容する前にオーバーパックの周囲に緩衝材層を予め形成することにより、ガラス固化体がオーバーパック内に収容されてから短時間で廃棄体の周囲を緩衝材層で覆うことができる。さらに、動的圧力を付与する場合と比べて、薄層に緩衝材をまき出して一定の圧力で緩衝材を圧縮することを繰り返すことにより、多層の緩衝材層が形成されるため、小型のプレス機で緩衝材層を得ることができる。また、緩衝材に付与される最大圧力が低減されるため、オーバーパックに物理的な影響を与えることなく安全に緩衝材層を形成することができる。
請求項4記載の発明は、ガラス固化体をオーバーパック内に収容して成る廃棄体の製造方法であって、前記廃棄体を型枠内に設置する工程と、前記オーバーパックを被覆するように前記型枠内に充填された緩衝材を静的圧力で圧縮して前記オーバーパックに一体化された緩衝材層を形成する工程と、を含む緩衝材の製造方法を提供する。
この構成によれば、圧密された緩衝材層がオーバーパックに接するようにオーバーパックに一体化されていることにより、廃棄体の定置直後から緩衝材層の緩衝機能を得られ、ガラス固化体から生じた熱が緩衝材層を介して外部に伝わって緩衝材層の緩衝機能の低下を抑制することができ、更に再冠水による緩衝材層の流出を抑制することができる。さらに、動的圧力を付与する場合と比べて、薄層に緩衝材をまき出して一定の圧力で緩衝材を圧縮することを繰り返すことにより、多層の緩衝材層が形成されるため、小型のプレス機で緩衝材層を得ることができる。また、緩衝材に付与される最大圧力が低減されるため、オーバーパックに物理的な影響を与えることなく安全に緩衝材層を形成することができる。
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項記載の発明の構成に加えて、前記緩衝材を凍結させる工程をさらに含む廃棄体の製造方法を提供する。
この構成によれば、型枠の脱型後であっても緩衝材層が安定して保持されため、安定した緩衝材層を得ることができる。
請求項6記載の発明は、請求項1から5の何れか1項記載の製造方法によって得られた廃棄体を処分坑道内に定置する廃棄体の処分方法であって、前記廃棄体を定置する定置位置を形成するように、前記処分坑道内に緩衝材ブロックを設置する工程と、前記定置位置に前記廃棄体を定置する工程と、前記廃棄体を緩衝材ブロックで覆う工程と、前記廃棄体、前記処分坑道及び前記緩衝材ブロックの間を充填材で充填する工程と、を含む廃棄体の処分方法を提供する。
この構成によれば、廃棄体と緩衝材ブロックとの間に隙間を確保した状態で定置位置内に廃棄体を定置することにより、廃棄体を定置する際の位置決め精度が緩和され、廃棄体を本実施例に係る処分方法では、簡便に定置することができる。また、隙間の内側に緩衝材層が位置し、隙間の外側に緩衝材ブロックが位置するため、地下水の浸潤により早期の隙間閉塞が期待でき、オーバーパックの安全性を向上させることができる。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の発明の構成に加えて、前記緩衝材ブロックは、少なくとも前記廃棄体と前記処分坑道の内周壁との間に介在している廃棄物の処分方法を提供する。
この構成によれば、廃棄体が緩衝材ブロックの分だけ処分坑道より小径に形成されるため、廃棄体を定置する際に廃棄体と処分坑道の内周壁との接触が防止されて、廃棄体の搬入をスムーズに行うことができる。
本発明は、圧密された緩衝材層がオーバーパックに接するようにオーバーパックに一体化されていることにより、廃棄体の定置直後から緩衝材層の緩衝機能を得られ、ガラス固化体から生じた熱が緩衝材層を介して外部に伝わって緩衝材層の緩衝機能の低下を抑制することができ、更に再冠水による緩衝材層の流出を抑制することができる。
本発明の一実施例に係る廃棄体を模式的に示す斜視図及び縦断面図。 本発明の第1実施例に係る廃棄体を製造する手順を示すフローチャート。 図2の廃棄体を製造する手順を模式的に示す部分断面図。 本発明の第2実施例に係る廃棄体を製造する手順を示すフローチャート。 図4の廃棄体を示す手順を模式的に示す部分断面図。 本発明の一実施例に係る廃棄体を縦向きに地層処分する手順を模式的に示す部分断面図。 本発明の一実施例に係る廃棄体を横縦向きに地層処分する手順を模式的に示す部分断面図。 廃棄体の地層処分の構造を模式的に示す断面図。
本発明は、廃棄体を安全且つ簡便に地層処分するために、ガラス固化体をオーバーパック内に収容して成る廃棄体の製造方法であって、オーバーパックを型枠内に設置する工程と、オーバーパックと型枠との間に緩衝材を充填する工程と、オーバーパック内にガラス固化体を収容し、オーバーパックを閉塞する工程と、オーバーパックを被覆するように型枠内に充填された緩衝材を圧縮してオーバーパックに一体化された緩衝材層を形成する工程と、を含むことにより実現した。
また、本発明は、廃棄体を安全且つ簡便に地層処分するために、ガラス固化体をオーバーパック内に収容して成る廃棄体の製造方法であって、廃棄体を型枠内に設置する工程と、オーバーパックを被覆するように型枠内に充填された緩衝材を圧縮してオーバーパックに一体化された緩衝材層を形成する工程と、を含むことにより実現した。
また、本発明は、廃棄体を安全且つ簡便に地層処分するために、ガラス固化体をオーバーパック内に収容して成る廃棄体であって、オーバーパックの周囲を被覆する緩衝材が圧密されてオーバーパックと一体化された緩衝材層を備えていることにより実現した。
以下、本発明の一実施例に係る廃棄体1について、図面に基づいて説明する。なお、以下の実施例において、構成要素の数、数値、量、範囲等に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも構わない。
また、構成要素等の形状、位置関係に言及するときは、特に明示した場合及び原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似又は類似するもの等を含む。
また、図面は、特徴を分かり易くするために特徴的な部分を拡大する等して誇張する場合があり、構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。
図1(a)は、廃棄体1を模式的に示す斜視図であり、図1(b)は、図1(a)の縦断面図である。
使用済み核燃料の再処理工程では放射能レベルの高い廃液が発生する。廃棄体1は、この廃液をガラス固化させたガラス固化体2と、ガラス固化体2を収容するオーバーパック3と、を備えている。
ガラス固化体2は、放射性核種をステンレス製キャニスタに充填して均一かつ安定に固定したものであり、地下水への放射性核種の溶出を抑制するものである。また、熱や放射線に対して放射性核種を安定して固定することができる。
オーバーパック3は、炭素鋼から成り、蓋3aで閉塞されることにより、内部にガラス固化体2が収容されている。オーバーパック3の物理的、化学的緩衝機能によって、ガラス固化体2を保護し、地下水とガラス固化体2との接触を阻止する。また、地下水に溶出した放射性核種を収着することにより、放射性核種の移動を抑制する。
廃棄体1は、オーバーパック3と一体化された緩衝材層4を備えている。緩衝材層4は、ベントナイト及びケイ砂を主成分とするものである。緩衝材層4は、オーバーパック3の外周に圧密されることにより、オーバーパック3と一体化されている、すなわち緩衝材層4は、オーバーパック3との間に隙間なくオーバーパック3を覆うようにオーバーパック3の外周に粘着されている。また、緩衝材層4は、オーバーパック3の周囲を継ぎ目なく覆うように一体化されている。これにより、地下水に溶出した場合、放射性核種を緩衝材層4が収着することにより、放射性核種の移動を抑制することができる。
廃棄体1の外形寸法は、PEM方式の廃棄体に比べて、直径が1/2、長さが1/3程度に小さくすることができる。また、廃棄体1の重量は、PEM方式の廃棄体に比べて約1/3に軽量化することができる。
圧縮された緩衝材層4がオーバーパック3の外周に接していることにより、従来のブロック方式や吹付方式のように地下水の浸潤によって緩衝材を膨潤させて隙間を閉塞させる必要がないため、廃棄体1の定置直後から緩衝材層4の緩衝機能を得ることができる。
また、緩衝材層4がオーバーパック3と接していることにより、ガラス固化体2から生じた熱(約350W/本)が外部にスムーズに伝わるため、緩衝材層4が過度に昇温されることに起因する緩衝材層4の緩衝機能の低下を抑制することができる。
さらに、緩衝材層4がオーバーパック3と接していることにより、再冠水による地下水の浸潤の際に、オーバーパック3と緩衝材層4との境界に地下水の通り道が形成されることが抑制され、パイピングやエロージョンによる緩衝材の流出を抑制することができる。
次に、本発明の第1実施例に係る廃棄体1の製造方法について、図面に基づいて説明する。図2は、本実施例に係る廃棄体1を製造する手順を示すフローチャートである。図3(a)〜(h)は、本実施例に係る廃棄体1を製造する手順を模式的に示す部分断面図である。
まず、図3(a)に示すように、廃棄体1の外形に応じた型枠10を用意し、型枠10の底部に緩衝材4aを敷き詰める(S1)。型枠10は、有底筒状に形成され、分割可能に構成されている。緩衝材4aは、薄層にまき出して静的に押圧するのが好ましい。なお、「静的に押圧する」とは、緩衝材4aに対して静的圧力を加えること、すなわち一定の外力でプレスし続けることを意味する。これを繰り返すことにより、緩衝材4aが高密度に圧縮されて緩衝材層4が形成される。なお、静圧の大きさは、緩衝材層4に付与させる緩衝機能に応じて任意に変更可能である。
次に、図3(b)に示すように、型枠10の底部の緩衝材層4上にオーバーパック3を設置し(S2)、オーバーパック3と型枠10との間に緩衝材4aを敷き詰める(S3)。オーバーパック3は、型枠10の略中央に配置される。緩衝材4aを薄層にまき出して緩衝材4aに静的圧力を付与することを繰り返すことにより、すなわち緩衝材4aの撒き出し・静的押圧を繰り返すことにより、緩衝材4aが高密度に圧縮されて緩衝材層4が形成されると共に、緩衝材層4がオーバーパック3の外周に一体化させる。緩衝材層4は、後述する蓋3aを設置する関係上、オーバーパック3の上端面より低く形成される。
次に、図3(c)に示すように、ガラス固化体2を図示しないクレーン等で吊り下げてオーバーパック3内に収容する(S4)。
次に、図3(d)に示すように、オーバーパック3を閉塞する(S5)。オーバーパック3に蓋3aを溶接することにより、ガラス固化体2はオーバーパック2内に密閉される。
そして、図3(e)に示すように、オーバーパック3の周囲に緩衝材4aを敷き詰める(S6)。廃棄体1を竪置きで定置する場合には、蓋部3aの表面のみを露出するように緩衝材4aが充填され、緩衝材4aを薄層にまき出して緩衝材4aに静的圧力を付与することを繰り返すことにより、緩衝材4aが高密度に圧縮されて緩衝材層4が形成されると共に、緩衝材層4がオーバーパック3の周囲を継ぎ目なく覆うようにオーバーパック3と一体化される。
その後、図3(f)に示すように、型枠10を脱型することにより、オーバーパック3の外周に緩衝材層4が一体化された廃棄体1を得ることができる。オーバーパック3が型枠10の略中央に配置されていることにより、オーバーパック3を覆う緩衝材層4は略均一な厚みに形成されている。なお、型枠10の脱型は、廃棄体1を定置する直前に行うのが好ましく、露出した蓋部3aをクレーン等で把持して廃棄体1を定置する。
なお、型枠10の脱型に際して、緩衝材層4を予め凍結しても構わない。これにより、型枠10の脱型後に緩衝材層4が崩れることを抑制できる。
なお、廃棄体1を横置きで定置する場合には、工程S6において、図3(g)に示すように、蓋部3aが埋まるように緩衝材層4を形成して、廃棄体1及び型枠10を傾転させた後に、図3(h)に示すように、型枠10を脱型することにより、オーバーパック3の外周に緩衝材層4が一体化された廃棄体1を得ることができる。
次に、本発明の第2実施例に係る廃棄体1の製造方法について、図面に基づいて説明する。図4は、本実施例に係る廃棄体1を製造する手順を示すフローチャートである。図5(a)〜(h)は、本実施例に係る廃棄体1を製造する手順を模式的に示す部分断面図である。
まず、図5(a)に示すように、ガラス固化体2をオーバーパック3に挿入する(S10)。そして、図5(b)に示すように、オーバーパック3を閉塞する(S11)。オーバーパック3に蓋3aを溶接することにより、ガラス固化体2はオーバーパック2内に密閉される。
次に、図5(c)に示すように、廃棄体1の外形に応じた型枠10を用意し、型枠10の底部に緩衝材4aを敷き詰める(S12)。型枠10は、有底筒状に形成され、分割可能に構成されている。緩衝材4aを薄層にまき出して緩衝材4aに静的圧力を付与することを繰り返すことにより、緩衝材4aが高密度に圧縮されて緩衝材層4が形成される。
次に、図5(d)に示すように、型枠10の底部の緩衝材層4上にオーバーパック3を設置する(S13)。オーバーパック3は、型枠10の略中央に配置される。
次に、図5(e)に示すように、オーバーパック3と型枠10との間に緩衝材4aを敷き詰める(S14)。緩衝材4aを薄層にまき出して緩衝材4aに静的圧力を付与することを繰り返すことにより、緩衝材4aが高密度に圧縮されて緩衝材層4が形成されると共に、緩衝材層4がオーバーパック3の周囲を継ぎ目なく覆うようにオーバーパック3と一体化される(S15)。
その後、図5(f)に示すように、型枠10を脱型することにより、オーバーパック3の外周に緩衝材層4が一体化された廃棄体1を得ることができる。オーバーパック3が型枠10の略中央に配置されていることにより、オーバーパック3を覆う緩衝材層4は略均一な厚みに形成されている。なお、型枠10の脱型は、廃棄体1を定置する直前に行うのが好ましく、露出した蓋部3aをクレーン等で把持して廃棄体1を定置する。
なお、型枠10の脱型に際して、緩衝材層4を予め凍結しても構わない。これにより、型枠10の脱型後に緩衝材層4が崩れることを抑制できる。
なお、廃棄体1を横置きで定置する場合には、工程S14において、図5(g)に示すように、蓋部3aが埋まるように緩衝材層4を形成する。そして、廃棄体1及び型枠10を傾転させた後に、図5(h)に示すように、型枠10を脱型して、オーバーパック3の外周に緩衝材層4が一体化された廃棄体1を得ることができる。
なお、上述した廃棄体1を製造する各実施例では、緩衝材4aに静的圧力が付与されて形成された緩衝材層4を例に説明したが、緩衝材層4は、緩衝材4aに断続的に外力を加えて、すなわち緩衝材4aを動的に押圧して形成するものであっても構わない。
また、緩衝材層4の所望形状(例えば、四角柱等)に応じた型枠10を用意することにより、廃棄体1の形状を後述する廃棄体1の定置作業に適したものに形成することができる。
次に、本発明の一実施例に係る廃棄体1を縦置きに地層処分する手順を、図6に基づき説明する。
まず、図6(a)に示すように、処分坑道20の処分孔21内に底部緩衝材ブロック22及び中間緩衝材ブロック23を設置する。
処分坑道20及び処分孔21は、岩盤を掘削して形成されたものであり、処分孔21の直径は、例えば約2mに設定される。処分孔21は、処分坑道20から垂直に掘り下げられて形成されたものである。
底部緩衝材ブロック22及び中間緩衝材ブロック23は、予めベントナイト等の緩衝材を所定の形状に固化したものであり、処分孔21の直径と略同径に形成されている。底部緩衝材ブロック22は、円板状に形成されている。中間緩衝材ブロック23は、円環状に形成されており、中間緩衝材ブロック23が底部緩衝材ブロック22に積み上げられることにより、中間緩衝材ブロック23の中央に廃棄体1の定置位置Aが形成される。
次に、図6(b)に示すように、定置位置A内に廃棄体1を竪置きに定置する。廃棄体1と中間緩衝材ブロック23との間には比較的大きな隙間が確保されており、廃棄体1を定置する際の位置決め精度が緩和される。
そして、図6(c)に示すように、廃棄体1を覆うように円板状の上部緩衝材ブロック24を設置する。上部緩衝材ブロック24は、予め緩衝材を所定の形状に固化したものである。そして、廃棄体1、処分孔21及び各緩衝材ブロック22、23、24の隙間にベントナイトを主体とした充填材で充填する。
その後、処分坑道20は、埋め戻し材によって塞がれる。なお、各緩衝材ブロック22、23、24は、単独で円板状又は円環状に形成されたものに限定されず、例えば2以上に分割されたパーツを組み合せて円板形状又は円環形状を呈するものであっても構わない。
次に、本発明の一実施例に係る廃棄体1を横置きに地層処分する手順を、図7に基づき説明する。
まず、図7(a)に示すように、岩盤を掘削して形成された直径2m程の処分坑道30内に前部緩衝材ブロック31及び底部緩衝材ブロック32を設置する。前部緩衝材ブロック31及び底部緩衝材ブロック32は、予め緩衝材を所定の形状に固化したものである。
前部緩衝材ブロック31は、処分坑道30と略同径の円板状に形成されている。なお、処分坑道30内に廃棄体1が連続して所定間隔(例えば、3m)ごとに定置されている場合には、前部緩衝材ブロック31は、前方の廃棄体1を閉塞する後述の後部緩衝材ブロック34と兼用するものであっても構わない。
底部緩衝材ブロック32は、略矩形状に形成された平板である。本実施例では、底部緩衝材ブロック32上に廃棄体1の定置位置Bが形成される。
次に、図7(b)に示すように、定置位置B上に廃棄体1を定置する。廃棄体1と後述する上部緩衝材ブロック33との間には比較的大きな隙間が確保されており、廃棄体1を定置する際の位置決め精度が緩和される。
そして、図7(c)に示すように、廃棄体1を覆うようにコ字状の上部緩衝材ブロック33と円板状の後部緩衝材ブロック34を設置する。上部緩衝材ブロック33及び後部緩衝材ブロック34は、予め緩衝材を所定の形状に固化したものである。
そして、廃棄体1、処分坑道30及び各緩衝材ブロック31、32、33、34の隙間にベントナイトを主体とした充填材で充填する。なお、各緩衝材ブロック31、32、33、34は、単独で円板状、平板状又はコ字状に形成されたものに限定されず、例えば2以上に分割されたパーツを組み合せて円板形状、平板形状又はコ字形状を呈するものであっても構わない。
このようにして、上述した廃棄体1を竪置き又は横置きに定置する処分方法によれば、従来のPEM方式を用いた地層処分が、鋼製セルの外径が処分坑道の内径に略一致するように設定されるため、廃棄体を地層処分するにあたって鋼製セルを処分坑道内に慎重に搬送しなければならず、さらに処分坑道の内周面を平滑に形成する必要があり、廃棄体の処分コストが増大しがちであるという問題があったのに対して、廃棄体1が小型化されてハンドリング性が向上しており、且つ廃棄体1と処分坑道20との接触が抑制されているため、処分坑道20の内周壁を平滑に形成する必要がなく、廃棄体1の処分コストをPEM方式に比べて大きく低減することができる。
また、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変をなすことができ、そして、本発明が該改変されたものにも及ぶことは当然である。
1 ・・・ 廃棄体
2 ・・・ ガラス固化体
3 ・・・ オーバーパック
4 ・・・ 緩衝材層
4a・・・ 緩衝材
10 ・・・型枠
20・・・ 処分坑道
21・・・ 処分孔
22・・・ 底部緩衝材ブロック
23・・・ 中間緩衝材ブロック
24・・・ 上部緩衝材ブロック
30・・・ 処分坑道
31・・・ 前部緩衝材ブロック
32・・・ 底部緩衝材ブロック
33・・・ 上部緩衝材ブロック
34・・・ 後部緩衝材ブロック
A、B・・・ 定置位置

Claims (7)

  1. ガラス固化体をオーバーパック内に収容して成る廃棄体の製造方法であって、
    前記オーバーパックを型枠内に設置する工程と、
    前記オーバーパックと前記型枠との間に緩衝材を充填する工程と、
    前記オーバーパック内に前記ガラス固化体を収容し、前記オーバーパックを閉塞する工程と、
    前記オーバーパックを被覆するように前記型枠内に充填された前記緩衝材を圧縮して前記オーバーパックに一体化された緩衝材層を形成する工程と、
    前記オーバーパックと前記緩衝材とを一体化させた後に、前記型枠を脱型する工程と、
    を含むことを特徴とする廃棄体の製造方法。
  2. ガラス固化体をオーバーパック内に収容して成る廃棄体の製造方法であって、
    前記廃棄体を型枠内に設置する工程と、
    前記オーバーパックを被覆するように前記型枠内に充填された緩衝材を圧縮して前記オーバーパックに一体化された緩衝材層を形成する工程と、
    前記オーバーパックと前記緩衝材とを一体化させた後に、前記型枠を脱型する工程と、を含むことを特徴とする廃棄体の製造方法。
  3. ガラス固化体をオーバーパック内に収容して成る廃棄体の製造方法であって、
    前記オーバーパックを型枠内に設置する工程と、
    前記オーバーパックと前記型枠との間に緩衝材を充填する工程と、
    前記オーバーパック内に前記ガラス固化体を収容し、前記オーバーパックを閉塞する工程と、
    前記オーバーパックを被覆するように前記型枠内に充填された前記緩衝材を静的圧力で圧縮して前記オーバーパックに一体化された緩衝材層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする廃棄体の製造方法。
  4. ガラス固化体をオーバーパック内に収容して成る廃棄体の製造方法であって、
    前記廃棄体を型枠内に設置する工程と、
    前記オーバーパックを被覆するように前記型枠内に充填された緩衝材を静的圧力で圧縮して前記オーバーパックに一体化された緩衝材層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする廃棄体の製造方法。
  5. 前記緩衝材を凍結させる工程をさらに含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の廃棄体の製造方法。
  6. 請求項1から5の何れか1項記載の製造方法によって得られた廃棄体を処分坑道内に定置する廃棄体の処分方法であって、
    前記廃棄体を定置する定置位置を形成するように、前記処分坑道内に緩衝材ブロックを設置する工程と、
    前記定置位置に前記廃棄体を定置する工程と、
    前記廃棄体を緩衝材ブロックで覆う工程と、
    前記廃棄体、前記処分坑道及び前記緩衝材ブロックの間を充填材で充填する工程と、
    を含むことを特徴とする廃棄体の処分方法。
  7. 前記緩衝材ブロックは、少なくとも前記廃棄体と前記処分坑道の内周壁との間に介在していることを特徴とする請求項6記載の廃棄物の処分方法。
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