JP6872832B2 - 次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置 - Google Patents

次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置 Download PDF

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Description

本発明は、次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、除菌、殺菌、感染予防、消臭、洗浄、掃除、消臭等に有効な次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置に関する。
次亜塩素酸ナトリウム希釈液は、除菌、殺菌、感染予防、消臭、洗浄、掃除、消臭等に有効な処理液として、食品工場、厨房、病院、老人福祉施設、保育園等で利用されている(非特許文献1を参照)。同文献には、例えば、食品工場や厨房での配管内殺菌、洗浄除菌、空間除菌、病院や老人福祉施設での手洗い、汚物処理後の器具除菌、オムツ交換後の陰部ケア、清掃時の環境除菌、保育園での砂場の除菌、哺乳ビンや食器などの殺菌等に利用されていることが記載されている。また、同文献には、環境面では、福祉施設、精神科病棟の環境消臭、製紙工場の脱臭にも活用されていることも記載されている。
さらに同文献では、次亜塩素酸ナトリウム希釈液の有効性が記載されている。具体的には、ノロウィルス代替ネコカリシウィルス、インフルエンザウィルス、ヘルペスウィルス、アデノウィルス、コクサッキーウィルス、パルボウィルスなどを数秒から数分で不活化し、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、サルモネラ菌、ビブリオ菌、カンジダ菌、結核菌をはじめとして、消毒用アルコールや加熱が無効なデフィシレ菌芽胞、セレウス菌芽胞なども同じく短時間で殺滅できることが記載されている。さらに、同文献には、現在、医療分野で問題となっているメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、多剤耐性緑膿菌(MDRP)、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)にも有効であることが記載されている。さらに、同文献には、これられの感染経路遮断手段として、空間殺菌、加湿、手洗い、うがい等において極めて高い殺菌性と安全性を備えた次亜塩素酸ナトリウム希釈液を用いることが記載されている。
次亜塩素酸ナトリウムは、次亜塩素酸のナトリウム塩(NaClO)であり、その水溶液は、通常は、12%,10%,6%の濃度のものが市販されており、その用途によって適度に希釈されて使用されている。次亜塩素酸ナトリウム塩の濃度は、一般的には、例えば、水(飲料水、プール、排水)の除菌には約0.8ppm程度、食器類や生野菜・果実類の除菌には約100ppm程度、浴室、浴槽、便器等の除菌には約600ppm程度、しみ抜き及び漂白には600〜2000ppm程度のようである
次亜塩素酸ナトリウムの希釈液は、市販された上記濃度の水溶性を作業現場で手作業で希釈される。しかし、比較的濃度が濃い市販液の場合は、殺菌等の作用が強いので、希釈水の作製に注意しなければならなかった。殺菌希釈水の製造装置として、例えば特許文献1,2等の技術が幾つか提案されている。
特許文献1には、殺菌水の製造装置が停止したときに、塩素系水溶液や酸水溶液の原液が混入器において水の中に流出しやすいという問題等を解決した殺菌希釈水の製造装置が提案されている。その技術は、水の流路と、酸水溶液または塩素系水溶液の原液を貯留し、貯留される原液の液面が所定の高さに保たれる、原液貯留器と、水の流路に設けられ、原液貯留器からの酸水溶液または塩素系水溶液を水に吸い込み混入させるための混入器と、酸水溶液等が混入された水を所定の高さにおいてオーバーフローさせ、混入器の下流にある流路の出口を所定の高さより低い位置で受けるオーバーフロータンクを備えるというものである。
特許文献2には、酸水溶液容器や塩素系水溶液容器が転倒してもこれらの水溶液が漏れる虞を防止し、かつ装置を小型にする殺菌水製造装置が提案されている。この技術は、酸水溶液と塩素系水溶液とを水に混入させて殺菌水を製造する殺菌水製造装置において、水流を利用して生じさせた負圧によって酸水溶液容器から酸水溶液を吸い込んで水に混入させる酸水溶液混入器と、水流を利用して生じさせた負圧によって塩素系水溶液容器から塩素系水溶液を吸い込んで水に混入させる塩素系水溶液混入器と、を有し、酸水溶液混入済水溶液と、塩素系水溶液混入済水溶液と、を混合することによって、殺菌水を製造する殺菌水製造装置であって、酸水溶液容器及び塩素系水溶液容器は、負圧によって酸水溶液又は塩素系水溶液が吸い込まれる際には必要な空気を外部から取り入れることができるが、内部からの水溶液の流出は阻止する逆止弁を備えた蓋体によって密閉している、というものである。
櫻井勝、他、「保育園、福祉施設における新型インフルエンザの感染拡大の抑制について〜新型インフルエンザ感染経路遮断としての次亜塩素酸水の活用〜」、環境福祉学会第4回年次大会第1分科会、東京大学医学部鉄門記念講堂、2008年11月9日。
特開2006−297174号公報 特開2015−9234号公報
次亜塩素酸ナトリウム希釈液は、市販液を希釈して作製されるが、手作業では、作業中に市販液が皮膚や衣服に付着してしまう。そのため、専用の希釈装置が市販されている。しかし、専用の希釈装置は、大型で高価であり、複数台を設置できない。次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置が福祉施設や病院でステーション毎に設置できれば、介護師や看護師が手軽に且つ迅速に希釈液を準備でき、直ぐに患者のところに行って処置することができる。
本発明は、上記課題を解決したものであって、その目的は、除菌、殺菌、感染予防、消臭、洗浄、掃除、消臭等に有効な次亜塩素酸ナトリウム希釈液を、手軽に迅速に生成でき、小型化と低コスト化を実現した次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置を提供することにある。
(1)本発明に係る次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置は、希釈液生成用の容器を設置する部位の上方に設けられて次亜塩素酸ナトリウム液を投入して収容する収容室と、前記収容室の底部に取り付けられて前記次亜塩素酸ナトリウム液が自然流下して収容されるサブ収容室と、前記サブ収容室から前記次亜塩素酸ナトリウム液の所定量を第1開閉弁により流出させて収容する定量室と、前記定量室から前記所定量の次亜塩素酸ナトリウム液を第2開閉弁により流下させて前記容器内に注入する注入部と、を有することを特徴とする。
この発明によれば、収容室に収容された次亜塩素酸ナトリウム液をサブ収容室を経由して第1開閉弁で定量室に流入させ、その後に第2開閉弁で容器内に注入させるので、従来のようにポンプ等を使用せず、開閉弁だけで制御することができる。その結果、装置の小型化と低コスト化を実現することができる。さらに、次亜塩素酸ナトリウム液を予め収容室に収容させておけば、電磁弁等の開閉弁の操作だけで次亜塩素酸ナトリウム希釈液を手軽に迅速に生成できる。特に、サブ収容室を収容室の下に備えるので、収容室内の次亜塩素酸ナトリウム液が空になっても、サブ収容室内に次亜塩素酸ナトリウム液が収容されている。その結果、収容室に次亜塩素酸ナトリウム液を補充するまでの間も問題なく次亜塩素酸ナトリウム希釈液を生成することができる。このように、本発明はポンプを使用せずに、弁の開閉によって液が自然流下する機構であるので、低コストで安全な希釈液生成装置になっている。
本発明に係る次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置において、前記第1開閉弁及び前記第2開閉弁が電磁弁であり、前記第1開閉弁が開いたとき、前記第2開閉弁は閉じたままで前記次亜塩素酸ナトリウム液の所定量が前記定量室内に収容され、前記所定量が収容されたとき、前記第1開閉弁が閉じるとともに前記第2開閉弁が開いて前記次亜塩素酸ナトリウム液の所定量が前記容器内に注入される。
こうした電磁弁の動作により、サブ収容室から流出させた所定量の次亜塩素酸ナトリウム液を容器内に注入することができる。
本発明に係る次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置において、前記サブ収容室が、前記定量室と隣接した位置に設けられ、前記サブ収容室の底部の流出部から前記定量室の底部の流入部に前記次亜塩素酸ナトリウム液が流入する配管が設けられ、前記第1開閉弁が前記配管の途中に設けられている。
本発明に係る次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置において、前記サブ収容室は上部材と下部材とが接続されてなり、前記上部材の上部は前記収容室の底部に取り付ける取付部を備え、前記上部材の下部は前記下部材の内周面に隙間なく嵌め込まれる連結部を備える。
本発明に係る次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置において、前記収容室は、該収容室内の圧力を大気圧と同じにするための第3開閉弁を有する。
この発明によれば、密閉した収容室及びその収容室に連結したサブ収容室から次亜塩素酸ナトリウム液を定量室に流出させる際に、第3開閉弁を開くことで、収容室内(サブ収容室を含む。)の次亜塩素酸ナトリウム液を自然流下し易くさせることができる。さらに、定量室に流出させる場合以外は、第3開閉弁が閉じられるので、次亜塩素酸ナトリウム液が収容した状態になっている収容室及びサブ収容室から次亜塩素酸ナトリウム液が揮発又は蒸発するのを防ぐことができ、次亜塩素酸ナトリウム液の臭いの発散等を防ぐことができる。また、次亜塩素酸ナトリウム液を定量室に流出させる場合以外に第3開閉弁を閉じておくことで、収容室及びサブ収容室を密閉することができるので、万が一に装置が転倒する場合があったとしても、収容室やサブ収容室から次亜塩素酸ナトリウム液が漏れることがない。
本発明に係る次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置において、前記定量室は、該定量室から前記次亜塩素酸ナトリウム液が前記容器に注入される際に、該定量室内の圧力が大気圧と同じになる。
この発明によれば、定量室内に収容された所定量の次亜塩素酸ナトリウム液を容易に容器内に注入させることができる。容器に注入した後の定量室には次亜塩素酸ナトリウム液は残っていないので、次亜塩素酸ナトリウム液の揮発や臭いの問題が小さい。大気圧と同じにする手段としては、常時大気圧とする開放配管が設けられていてもよいし、第2開閉弁が開くのと同時に開く第4開閉弁を備えていてもよい。
本発明に係る次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置において、前記注入部は、前記容器内に前記次亜塩素酸ナトリウム液を注入する注入ノズルを有し、該注入ノズルは、予め前記容器内に入れてある水の中まで入る長さに設計されている。
この発明によれば、注入部は、予め容器内に入れてある水の中まで入る長さに設計された注入ノズルを有するので、注入ノズルの先端には、次亜塩素酸ナトリウム液は残っておらず、水で希釈された次亜塩素酸ナトリウム希釈液が残っているだけである。その結果、注入ノズルの先端から垂れることがある液体は、濃度が薄い希釈された液なので、その液に触れた場合であっても大きな影響が生じない。
本発明に係る次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置において、前記定量室は、前記所定量に至った前記次亜塩素酸ナトリウム液を検知する第1液面センサーと、前記所定量の前記次亜塩素酸ナトリウム液が前記容器に注出し終わったことを検知する第2液面センサーとを備えている。
この発明によれば、第1液面センサーにより所定量を検知したときに、第1開閉弁を閉じて第2開閉弁を開くので、常に所定濃度に希釈された次亜塩素酸ナトリウム希釈液を生成することができる。また、第2液面センサーにより、所定量の前記次亜塩素酸ナトリウム液が前記容器に注出し終わったことを検知するので、定量室内の次亜塩素酸ナトリウム液を無駄なく排出することができる。
本発明に係る次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置において、前記容器の口部に装着して、前記容器内で生成した次亜塩素酸ナトリウム希釈液のpHを調整するための酸性溶液を収容する酸収容キャップを備える。
この発明によれば、酸性溶液を収容する酸収容キャップにより、容器内で生成した次亜塩素酸ナトリウム希釈液のpHを調整することができる。
本発明に係る次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置において、前記定量室には、該定量室内から前記容器に向けて前記次亜塩素酸ナトリウム液を流下させる流下ノズルを有し、該流下ノズルは、前記定量室内側にフランジ部を有し、前記フランジ部の大きさを変えて前記定量室内に収容する前記次亜塩素酸ナトリウム液の量を微調整する。
この発明によれば、定量室内に収容する次亜塩素酸ナトリウム液の所定量は液面センサー等で検知するが、それ以外にも、こうした流下ノズルにより微調整することができる。
本発明に係る次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置において、前記サブ収容室を設けずに、前記収容室と前記定量室とを前記配管で連結し、前記第1開閉弁が前記配管の途中に設けられているようにしてもよい。
この発明によれば、収容室に収容された次亜塩素酸ナトリウム液を第1開閉弁で定量室に流出させ、その後に第2開閉弁で容器内に注入させることができる。
本発明によれば、除菌、殺菌、感染予防、消臭、洗浄、掃除、消臭等に有効な次亜塩素酸ナトリウム希釈液を、手軽に迅速に生成でき、小型化と低コスト化を実現した次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置を提供することができる。
本発明に係る次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置の一例を示す斜視図である。 図1に示す生成装置の正面図(A)とB−B断面図(B)の一例である。 図1に示す生成装置の左側面図(B)とA−A断面図(A)の一例である。 図1に示す生成装置の上部側の内部構造の一例の説明図である。 定量室の構造形態の一例を示す説明図である。 本発明に係る次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置の操作工程を説明するフロー図である。 酸収容キャップの構造形態の一例を示す説明図である。 本発明に係る次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置の外観写真の例である。 図1に示す生成装置の上部側の内部構造の他の一例の説明図であり、サブ収容室を設けた例である。 2つの部材(上部材と下部材)で構成されたサブ収容室の構造の一例を示す説明図であり、(A)は全体図であり、(B)は上部材と下部材それぞれの形態である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。本発明は、以下に説明する実施形態及び図面に記載した形態と同じ技術的思想の発明を含むものであり、本発明の技術的範囲は実施形態の記載や図面の記載のみに限定されるものでない。なお、本発明では「生成装置」としているが、「製造装置」と読み替えてもよい。
[次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置]
本発明に係る次亜塩素酸ナトリウム希釈液(以下「希釈液」という。)の生成装置1(以下「生成装置1」という。)は、図1〜図4及び図9に示すように、希釈液生成用の容器5を設置する部位の上方に設けられて次亜塩素酸ナトリウム液60を投入して収容する収容室39と、収容室39の底部に取り付けられて次亜塩素酸ナトリウム液60が自然流下して収容されるサブ収容室80と、サブ収容室80から次亜塩素酸ナトリウム液60の所定量を第1開閉弁53により流出させて収容する定量室56と、定量室56から所定量の次亜塩素酸ナトリウム液60を第2開閉弁54により自然流下させて容器5内に注入する注入部45とを有する。
この生成装置1は、収容室39に収容された次亜塩素酸ナトリウム液60をサブ収容室80を経由して第1開閉弁53で定量室56に流入させ、その後に第2開閉弁54で容器5内に注入させるので、従来のようにポンプ等を使用せず、第1及び第2開閉弁53,54だけで制御することができる。その結果、装置の小型化と低コスト化を実現することができる。さらに、次亜塩素酸ナトリウム液60を予め収容室39に収容させておけば、電磁弁等の開閉弁53,54の操作だけで、除菌、殺菌、感染予防、消臭、洗浄、掃除、消臭等に有効な希釈液を、繰り返し手軽に迅速に生成できる。特に、サブ収容室80を収容室39の下に備えるので、収容室内の次亜塩素酸ナトリウム液60が空になっても、サブ収容室内81に次亜塩素酸ナトリウム液60が収容されている。その結果、収容室39に次亜塩素酸ナトリウム液60を補充するまでの間も問題なく次亜塩素酸ナトリウム希釈液を生成することができる。
なお、図4に示すように、サブ収容室80を設けずに、収容室39と定量室56とを配管58で連結し、第1開閉弁53が配管58の途中に設けられているようにしてもよい。
以下、各構成要素を説明する。
<生成装置と容器>
生成装置1は、図1に示すように、底部2と本体部3と上部4とで構成されている。底部2は、容器5を載置する部位であり、容器5載せることができるトレイ21が設けられている。なお、生成装置1を載せる台(テーブル)の上に容器5を載せる場合には、トレイ21はなくてもよい。本体部3には、取って31が右側面と左側面に設けられている。本体部3の内部には、第1〜第3開閉弁(電磁弁)や液面センサー等を駆動制御する回路板38、配線類(図示しない)、コネクタ(図示しない)が設けられている、本体部3には、必要に応じて、ACアダプターやバッテリー等の電源部37が設けられている。上部4には、収容室39、サブ収容室80、定量室56、操作パネル44等、本発明に係る生成装置1の主要な部材が設けられている。これら底部2、本体部3、上部4の材質は特に限定されないが、耐食性に優れた素材で形成されていることが好ましく、そうした素材としては、例えばステンレス鋼や高強度の樹脂素材等を挙げることができる。
この生成装置1に装着される容器5は、特に限定されないが、図8に示すようないわゆるペットボトルやそれに類する容器であることが好ましい。こうしたペットボトル等の容器は、入所が容易で低コストであるので、好ましく用いられる。容器5は、無色透明又は着色透明であることが好ましく、図8の例では、無色透明のペットボトルを容器5として用いる。容器5の容量は特に限定されないが、1000mLや500mL等の容器5は汎用性があって好ましい。
容器5を生成装置1にセットする際には、容器5内に所定量の水を入れておく。水は、水道水や純水等、用途に応じて使い分けることができる。水の量は、容器5にラインを入れておいて、そのラインまで水を入れることで調整することができる。水の量としては、6%次亜塩素酸ナトリウム液60を用いて200ppmの希釈水を1000mL生成する場合には、6%次亜塩素酸ナトリウム液を4mL注入すればよい。したがって、1000mLのペットボトルに水をほぼ1000mL入れた容器5を生成装置1のトレイ21にセットすればよい。一方、6%次亜塩素酸ナトリウム液60を用いて1000ppmの希釈水を1000mL生成する場合には、6%次亜塩素酸ナトリウム液を20mL注入すればよい。したがって、1000mLのペットボトルに水を1000mL弱(ほぼ980mL程度)入れた容器5を生成装置1のトレイ21にセットすればよい。
生成装置1に水が入った容器5がセットされているか否かは、本体部3に設けられた容器センサー35で検出することができる。容器センサー35は、本体部3に設けられたセンサー窓32から光学式センサーで容器5(水を含む。)の存在を検出できる。容器センサー35の種類は特に限定されない。この容器センサー35は、水を含む容器5の存在を検知する。この検知を前提として各開閉弁の開閉を行う。すなわち、容器センサー35で容器5を検出しない場合には、生成装置1の開閉弁は作動しない。こうすることにより、次亜塩素酸ナトリウム液60が容器の存在なしに、注入部45から注出することがない。また、容器5に水が入っていない場合も、容器センサー35で容器5の存在を検知しないようになっている。
<トレイ>
トレイ21は、必須の部材ではないが、図1等に示すように、希釈液生成用の容器5を設置する部材として底部2に好ましく設けられている。トレイ21の形状は、特に限定されず各種の形態とすることができるが、図2(A)及び図3(A)に示すように、中央が凹んだ皿状であることが好ましい。トレイ21には、スリットが形成されたスリットプレート22が設けられていることが好ましい。スリットプレート22は、次亜塩素酸ナトリウム液60や生成した希釈液が溢れたりした場合であっても、そのスリットを通過してトレイ21に溜めることができるように機能する部材である。スリットプレート22の形状は特に限定されないが、図1の例では、中央穴23から放射状にスリットが形成されている。スリットプレート22はトレイ21上に配置されるので、中央穴23やコーナー穴24は特に限定されないが、スリットプレート22を取り上げることができるように指で摘まむことができる程度の大きさの穴であることが好ましい。
<収容室>
収容室39は、次亜塩素酸ナトリウム液60を投入して収容する部材であり、生成装置1の上部4に配置され、容器5を設置する部位(好ましくはトレイ21)の上方に設けられている。収容室39の容量は特に限定されないが、一例としては、次亜塩素酸ナトリウム液60の標準容量として多く市販されている500mL又は600mLを一度に収容できる容量とすることが好ましい。そうした容量としては、500mL又は600mLの次亜塩素酸ナトリウム液60を全て投入しても少し余裕がある容量を上限とし、下限は、収容室39の小型化を実現できるという観点から200mL程度とすることができるが、これらに限定されない。
収容室39は、投入口40を有し、その投入口40から次亜塩素酸ナトリウム液60を投入する。投入口40は、つまみ34を手でつまんで上蓋33を開けると表れる。投入口40は、雄ねじ口41aと雌ねじキャップ41bとを螺合して密閉性よく締め込まれていることが好ましい。こうすることにより、次亜塩素酸ナトリウム液60の揮発や臭いの発散を防ぐことができる。収容室39には、液面計収容部51と液面計観察部52とが設けられていてもよい。液面計収容部51に図4に示すようなフロート式液面計が設けられている。液面計観察部52には、例えば図4に示すようなフロート式液面計が設けられている場合には、その上部から延びるバーの位置で液面レベルを確認することができる。なお、収容室39内の次亜塩素酸ナトリウム液60の量を計量又は観察できる手段であれば、こうした液面計収容部51と液面計観察部52以外の手段であってもよい。
<サブ収容室>
サブ収容室80は、サブタンクとも呼ばれ、図9及び図10に示すように、収容室39の底部に取り付けられて次亜塩素酸ナトリウム液60が収容室39から自然流下して収容されるタンクである。そのサブ収容室80は、定量室56に配管58で接続され、その配管58の途中に設けられた第1開閉弁53により、次亜塩素酸ナトリウム液60の所定量が定量室56に流出する。こうしたサブ収容室80が収容室39の下に設けられているので、収容室内の次亜塩素酸ナトリウム液60が空になっても、サブ収容室内81に次亜塩素酸ナトリウム液60が収容されている。その結果、収容室39が空になって次亜塩素酸ナトリウム液60が補充されるまでの間も、例えば空気が狭い流出経路に巻き込まれることで収容室39から定量室56に次亜塩素酸ナトリウム液60が流出しにくくなる等の問題を起こすことなく次亜塩素酸ナトリウム希釈液を生成することができる。
サブ収容室80は、図9に示すように、定量室56と隣接した位置に設けられている。サブ収容室80の大きさは特に限定されないが、収容室39中の次亜塩素酸ナトリウム液60が空になって操作パネルに表示された補充指示を見逃した場合であっても、ある程度定量室56に供給できる量を確保できる大きさであればよい。一例としては、例えば10mL前後程度の容器であればよい。「隣接した位置」とは、図9に示すように、配管58と第1開閉弁53を間に挟んだ真横に設けられていることが好ましい。
サブ収容室80は、収容室39の底部に設けられるが、「底部」とは、収容室39の底面又は側面の最下部の意味である。サブ収容室80は、収容室39の底面に容易に取り付けることができるが、取付性の難易を考慮しなければ収容室39の側面の最下部に取り付けてもよい。
サブ収容室80の底部には、流出部83(図10参照)と流出ノズル82が設けられている。その流出部83及び流出ノズル82から流出した次亜塩素酸ナトリウム液60は、配管と第1開閉弁53を経由して定量室56の底部の流入ノズル59から定量室56に流入する。第1開閉弁53は、配管58の途中に設けられている。
サブ収容室80は収容室39に取り付けられる。そのための手段は様々であり特に限定されないが、サブ収容室80の上部が、収容室39の底部に取り付ける取付部(取付ねじ部)84とフランジ部85を備えていることが好ましい。収容室39の底部に雌ネジ部を設けておくことで、サブ収容室80の雄ネジ形態の取付ネジ部84を取り付けることができる。
サブ収容室80は、図9に示すように、一体型であってもよいし、図10に示すように分割可能な組立型であってもよい。図10は、2つの部材(上部材80aと下部材80b)で構成されたサブ収容室80の構造の一例を示す説明図であり、(A)は全体図であり、(B)は上部材80aと下部材80bそれぞれの形態である。なお、サブ収容室80の図10の形態は一例であり、この形態に限定されない。図10のサブ収容室80は、上部材80aと下部材80bとが接続されてなるものである。上部材80aの上部は、収容室39の底部に取り付ける取付部(取付ネジ部)84とフランジ部85を備えている。収容室39の底部に雌ネジ部を設けておくことで、サブ収容室80の雄ネジ形態の取付ネジ部84を取り付けることができる。
上部材80aの下部は、下部材80bの内周面に隙間なく嵌め込まれる連結部86を備えている。この連結部86は、2つのOリング87を備えており、下部材80bの内周面と密着させている。この密着により、分割型のサブ収容室80も密閉構造とすることができる。なお、上部材80aと下部材80bとを連結部86で嵌め込んだ後、下部材80bに設けた押しネジ89の先端を、上部材80aの凹部88に押し当てることで、上部材80aと下部材80bとを一体化させることができる。
<開閉弁>
第1開閉弁53は、図9ではサブ収容室80と定量室56とを連結する配管58の途中に設けられている。一方、図4では、収容室39と定量室56とを連結する配管58の途中に設けられている。この第1開閉弁53は、サブ収容室80又は収容室39から次亜塩素酸ナトリウム液60を流出させ又は流出を止めるための開閉弁である。好ましくは、電磁弁が採用される。第1開閉弁53が開いたとき、次亜塩素酸ナトリウム液60がノズル53aから流出し、配管58、ノズル59を経て定量室56内に収容される。このときの流出は、ポンプを使用せず、大気圧で流出(自然流出)するという意味である。
第1開閉弁53を開いて次亜塩素酸ナトリウム液60を収容室39(図4)又はサブ収容室80(図9)から流出する際、後述する第2開閉弁54は閉じたままである。こうすることにより、流出した次亜塩素酸ナトリウム液60は、容器内に注入されずに、定量室56に入る。なお、後述するように、定量室56に所定量の次亜塩素酸ナトリウム液60が入った場合には、第1開閉弁53が閉じるとともに第2開閉弁54が開く。こうした開閉弁の操作により、次亜塩素酸ナトリウム液60の所定量が容器5内に注入されることになる。
なお、次亜塩素酸ナトリウム液60が大気圧で流出(自然流出)するということは、収容室39(収容室39とサブ収容室80とからなる空間も含む。この段落において同じ。)が大気圧に開放されていることを意味している。そうした開放は、図4の例では、収容室39の上部に設けられた第3開閉弁55で開閉する空気流入口55aで行うことができ、収容室39内の圧力を大気圧と同じにすることができる。この第3開閉弁55も電磁弁であることが好ましい。このように、密閉した収容室39から次亜塩素酸ナトリウム液60を定量室56に流出させる際に、第3開閉弁55を開くことで、収容室39内を大気圧にして次亜塩素酸ナトリウム液60を流出し易くさせることができる。
この第3開閉弁55は、定量室56に流出させる場合以外は閉じられている。こうすることで、次亜塩素酸ナトリウム液60が密閉性よく収容した状態になっている収容室39やサブ収容室80から、次亜塩素酸ナトリウム液60が揮発又は蒸発するのを防ぐことができる。その結果、次亜塩素酸ナトリウム液60の臭いの発散等を防ぐことができる。また、収容室39(図4)やサブ収容室80(図9)から次亜塩素酸ナトリウム液60を定量室56に流出させる場合以外に第3開閉弁(電磁弁)55を閉じておくことで、収容室39を密閉することができる。そのため、万が一、装置1が転倒する場合があったとしても、収容室39から次亜塩素酸ナトリウム液60が漏れることがない。
<定量室>
定量室56は、図9ではサブ収容室80(図4では収容室39)から次亜塩素酸ナトリウム液60の所定量を第1開閉弁53により流出(自然流出)させて収容する部材である。定量室56から次亜塩素酸ナトリウム液60が容器5に注入される際には、定量室56内の圧力が大気圧と同じにしている。こうすることにより、定量室56内に収容された所定量の次亜塩素酸ナトリウム液60を容易に容器5内に注入させることができる。容器5に注入した後の定量室56には次亜塩素酸ナトリウム液60は残っていないので、次亜塩素酸ナトリウム液60の揮発や臭いの問題が小さい。大気圧と同じにする手段としては、常時大気圧とする配管57が設けられていてもよいし、第2開閉弁54が開くのと同時に開く第4開閉弁(図示しない)を備えていてもよい。
定量室56は、図5に示すように、透明パイプ61と、透明パイプ61を下から保持する下部フランジ62と、透明パイプ61を上から保持する上部フランジ63とで構成されている。上部フランジ63には、既述した配管57が設けられている。下部フランジ62には、次亜塩素酸ナトリウム液60を流入させるノズル59が接続されている。図5(C)中の矢印は、図9ではサブ収容室80(図4では収容室39)から流出した次亜塩素酸ナトリウム液60の流れを示している。
定量室56には、図5(B)に示すように、所定量に至った次亜塩素酸ナトリウム液60を検知する第1液面センサー66a,66bと、所定量の次亜塩素酸ナトリウム液60が容器5に注出し終わったことを検知する第2液面センサー67a,67bとを備えている。こうすることにより、第1液面センサー66a,66bにより所定量を検知したときに、第1開閉弁53を閉じて第2開閉弁54を開くので、常に所定濃度に希釈された次亜塩素酸ナトリウム希釈液を生成することができる。また、第2液面センサー67a,67bにより、所定量の次亜塩素酸ナトリウム液60が容器5に注出し終わったことを検知するので、定量室56内の次亜塩素酸ナトリウム液60を無駄なく排出することができる。なお、図5(B)の例では、第1液面センサー66a,66bと第2液面センサー67a,67bとを備えているが、それ以外の液面センサーが設けられていてもよい。なお、こうした第1液面センサー66a,66bにより、定量室56内に収容する次亜塩素酸ナトリウム液60の所定量を検知することができるが、それ以外にも、後述のように、図5に示す流下ノズル54aの構造により微調整することができる。
定量室56は、図5に示すように、定量室56内から容器5に向けて次亜塩素酸ナトリウム液60を流下させる流下ノズル54aを有している。この流下ノズル54aは、定量室内側にフランジ部65を有している。フランジ部65は、その大きさを変えて定量室56内に収容する次亜塩素酸ナトリウム液60の量を微調整することができる。具体的には、図5に示すフランジ部65の高さを変化させることにより、そのフランジ部65の容積分だけ、定量室56内での次亜塩素酸ナトリウム液60の量を微調整することができる。したがって、フランジ部65の高さの異なるものを複数種類準備しておくことが好ましい。
<注入部>
注入部45は、定量室56から所定量の次亜塩素酸ナトリウム液60を第2開閉弁54により流下(自然流下)させて容器5内に注入する部材である。注入部45は、容器5内に次亜塩素酸ナトリウム液60を注入する注入ノズル(図示しない)を有している。その注入ノズルは、予め容器5内に入れてある水の中まで入る長さに設計されている。こうすることにより、注入ノズルの先端には、次亜塩素酸ナトリウム液60は残っておらず、水で希釈された希釈液が残っているだけである。その結果、注入ノズルの先端から垂れることがある液体は、濃度が薄い希釈された液なので、その液に触れた場合であっても大きな影響が生じない。注入ノズルの形状は特に限定されないが、同一径のパイプであってもよいし、先端が細くなったパイプであってもよい。なお、注入部45と第2開閉弁54との間には、図2(B)に示すように、必要に応じて接続配管54bが設けられている。
希釈水は、容器5内の水に所定量の次亜塩素酸ナトリウム液60を注入して得ることができる。例えば、200ppmの希釈水とした場合には、pHは9.8程度になり、1000ppmの希釈水とした場合には、pHは10.7程度になる。このように、希釈水はアルカリ性であるので、もちろんそのまま使用してもよいが、酸性溶液を加えて中和して中性溶液とすることができる。中和は、後述する酸収容キャップ90を適用して行ってもよい。中和した希釈水は、安全性が極めて高くなり、酸化分解を伴う殺菌力も高くなるため、傷等の殺菌洗浄や、口腔ケア、空気感染対策としての空間噴霧に利用することができる。
<操作パネル面等>
生成装置1の上部4の手前側前面は、図1に示すように、操作パネル面41、前面部42、傾斜部43で構成されている。操作パネル44は、液晶表示パネルであることが好ましく、操作パネル面41に埋め込まれている。こうした操作パネル44での操作は、少なくとも希釈液の濃度設定を行うが、それ以外の表示を行うことができる。そうした表示としては、容器センサー35による容器5の有無の表示、収容室39への次亜塩素酸ナトリウム液60の補充の表示や残量の表示、チャイルドロックの選択表示、配管異常の表示、電源異常の表示、バッテリー残量の表示、時刻表示、情報データの送信表示、等の機能の中から任意に選択した装置とすることができる。なお、現実には、コストを考慮して設計される。
<動作フロー>
図6は、生成装置1の操作工程を説明するフロー図である。以下、フロー順に説明する。先ず、電源を投入し、イニシャル情報を設定してスタートさせる。次に、容器センサー35で、水が入った容器5が設置されているかを検知する。水が入った容器5が設置されている場合には、濃度を設定する。図6の例では、200ppmと1000ppmのいずれかの濃度を選択する。濃度を選択した後、第1開閉弁(電磁弁)53と第3開閉弁(電磁弁)55とが開かれ、図9ではサブ収容室80(図4では収容室39)から定量室56に次亜塩素酸ナトリウム液60が流入する。このとき、第2開閉弁(電磁弁)54は閉じている。定量室56での定量は、上側の一対の第1液面センサー66a,66bがONになり、第1液面センサー66a,66bで液が検知されると、第1開閉弁53が閉じて第2開閉弁54が開く。第2開閉弁54が開くことで、定量室56から容器内に次亜塩素酸ナトリウム液60が注入される。第2開閉弁54は、第2液面センサー67a,67bで液が検知されなくなることによって閉じる。これと同時に、第3開閉弁55も閉じる。なお、濃度が1000ppmを設定したときは、この操作を5回繰り返す。こうして希釈水を生成することができる。
なお、定量室56の第1液面センサー66a,66bで所定量に至ったことを検知できない場合には、例えば5秒のタイムアウトの薬液補充メッセージが表示され、第1開閉弁53を閉じ、その後に補充確認を行った後、再度第1開閉弁53を開く。こうした操作で第1液面センサー66a,66bで所定量に至ったことを検知できた場合に、第2開閉弁54が開いて、定量室56から容器内に次亜塩素酸ナトリウム液60が注入される。
<酸収容キャップ>
本発明に係る生成装置1では、容器5内に次亜塩素酸ナトリウム液60を注入して希釈水を生成できるが、得られた希釈水は、そのままではアルカリ性を示している。アルカリ性の希釈液は、もちろん菌、殺菌、感染予防、消臭、洗浄、掃除、消臭等に有効ではあるが、中和して中性にすることにより、その活用の幅を広げることができる。中性にした希釈水は、大気中に噴霧することができ、また、アルカリに反応して変色しやすい素材に対して問題なく利用することができる。
中和は、酸を供給することで行うことができる。図7は、酸性溶液を収容する酸収容キャップ90の例である。酸収容キャップ90は、容器5の口部に装着して、容器5内で生成した希釈液のpHを調整するための酸性溶液を収容する部材である。この酸収容キャップ90により、容器5内で生成した希釈液のpHを調整することができる。
図7に示す例では酸収容キャップ90は、胴体部91と酸収容部92と先端蓋部93とで構成されている。胴体部91は、図7(A)(B)に示すように、酸収容部92を貫通させる中空の胴体部であり、滑り防止部91aと、酸収容部接続部91b、先端蓋部当接部91cとで構成されている。滑り防止部91aは、手で持った時に滑らないように加工された部分である。酸収容部接続部91bは、図7(B)(C)に示すように、酸収容部92の回転部92aの内壁面に形成された雌ネジ部(図示しない)に螺合する雄ネジ部である。先端蓋部当接部91cは、先端蓋部93が酸収容部92の先端に嵌め合わされた時に当接する部分である。
酸収容部92は、回転部92aと筒部92bとで構成されている。回転部92aは、その内壁面に雌ネジ部を有し、胴体部91の酸収容部接続部91bに螺合する。筒部92bは、胴体部91の中空部分を貫通する筒状体であり、内部に酸性溶液(例えば所定濃度の塩酸溶液)を収容する部分である。
先端蓋部93は、蓋外周部93aと、蓋内周部93bと、蓋外周部93aと蓋内周部93bとの間の蓋嵌め込み部93cとで構成されている。先端蓋部93は、図7(B)(C)に示すように、酸収容部92の先端に蓋嵌め込み部93cが嵌まって、酸収容部92内に収容された酸性溶液を密閉するように機能する。
酸性溶液は、図7(C)に示すように、酸収容部92と先端蓋部93とで収容されている。胴体部91の内壁面には、容器5の口部に螺合して接続するネジ部が設けられているので、酸収容キャップ90を、希釈水を収容した容器5の口部に螺合して接続する。その後、酸収容キャップ90の酸収容部92を回転させると、回転部92aが胴体部91から離れていき、酸収容部92先端から先端蓋部93が離脱する。この離脱により、容器5内に先端蓋部93が落下し、内部に収容された酸性溶液は容器内に投入される。
なお、酸収容キャップ90は、所定量の水を収容した容器5に装着して、その水を事前に酸性にしておいた後に、容器5内に希釈水を生成して、その希釈水を中性にすることが好ましい。一方、酸収容キャップ90は、生成したpH9±0.2程度の希釈水を収容した容器5に装着して、アルカリ性の希釈水を酸性に中和してもよい。中和するための酸性溶液の種類と濃度は、希釈水に含まれる次亜塩素酸ナトリウム液60の量に応じたものとする。こうした酸収容キャップ90での中和は、酸性溶液の取り扱いが安全且つ簡単であり、ガスの発生がない、酸が手に触れない、酸の保管管理を酸収容キャップ90自体で行うので管理しやすい、という利点がある。また、中性希釈水は先端蓋部93が容器5内に残っているので、pH調整された中性希釈水とpH調整されていないアルカリ性希釈水とを容易に区別することができる。
以上説明した本発明に係る次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置1は、除菌、殺菌、感染予防、消臭、洗浄、掃除、消臭等に有効な次亜塩素酸ナトリウム希釈液を、手軽に迅速に生成できる。ポンプを有しないので、小型化と低コスト化を実現できる。その結果、福祉施設、医療機関、介護施設、保育園、幼稚園、学校、消防署、市役所等地方自治体での利用を期待できる。さらに、小型で移動しやすいので、被災地での利用も期待できる。バッテリーを装着していれば、電気がなくても利用でき、災害時や停電時でも使用できる。
特に、ノロウィルス代替ネコカリシウィルス、インフルエンザウィルス、ヘルペスウィルス、アデノウィルス、コクサッキーウィルス、パルボウィルス、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、サルモネラ菌、ビブリオ菌、カンジダ菌、結核菌、デフィシレ菌芽胞、セレウス菌芽胞に対して効果がある次亜塩素酸ナトリウム希釈液を、低コストで安全に生成することができる。さらに、現在、医療分野で問題となっているメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、多剤耐性緑膿菌(MDRP)、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)、新型コロナウイルス(COVID−19)に対して効果がある次亜塩素酸ナトリウム希釈液を、低コストで安全に生成することができる。本発明に係る次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置はポンプを使用せずに、弁の開閉によって液が自然流下する機構であり、低コストで安全な希釈液生成装置になっているので、福祉施設、病院、役所、学校、民間の各種施設等のステーション毎に設置されることにより、手軽に且つ迅速に希釈液を準備でき、直ぐに使用することができる。そのため、感染経路遮断手段として、空間殺菌、加湿、手洗い、うがい等において極めて高い殺菌性と安全性を備えた次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置として極めて有用である。
1 次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置
2 底部
3 本体部
4 上部
5 容器
21 トレイ
22 スリットプレート
23 中央穴
24 コーナー穴
31 取って
32 センサー窓
33 上蓋
34 つまみ
35 容器センサー
37 電源部
38 回路板
39 収容室
40 投入口
41a 雄ねじ口
41b 雌ねじキャップ
41 操作パネル面
42 前面部
43 傾斜部
44 操作パネル
45 注入部
51 液面計収容部
52 液面計観察部
53 第1開閉弁(第1電磁弁)
53a ノズル
54 第2開閉弁(第2電磁弁)
54a 流下ノズル
54b 接続配管
55 第3開閉弁(第3電磁弁)
55a 空気流入口
56 定量室
57 配管
58 配管
59 ノズル
60 次亜塩素酸ナトリウム液
61 透明パイプ
62 下部フランジ
63 上部フランジ
65 フランジ部
66a,66b 第1液面センサー
67a,67b 第2液面センサー
80 サブ収容室
80a 上部材
80b 下部材
81 サブ収容室の内部
82 ノズル
83 流出部
84 取付部(取付ネジ部)
85 フランジ部
86 連結部
87 Oリング
88 凹部
89 押しネジ
90 酸収容キャップ
91 胴体部
91a 滑り防止部
91b 酸収容部接続部
91c 先端蓋部当接部
92 酸収容部
92a 回転部
92b 筒部
93 先端蓋部
93a 蓋外周部
93b 蓋内周部
93c 蓋嵌め込み部

Claims (12)

  1. 希釈液生成用の容器を設置する部位の上方に設けられて次亜塩素酸ナトリウム液を投入して収容する収容室と、前記収容室の底部に取り付けられて前記次亜塩素酸ナトリウム液が自然流下して収容されるサブ収容室と、前記サブ収容室から前記次亜塩素酸ナトリウム液の所定量を第1開閉弁により流出させて収容する定量室と、前記定量室から前記所定量の次亜塩素酸ナトリウム液を第2開閉弁により流下させて前記容器内に注入する注入部と、を有する、ことを特徴とする次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置。
  2. 前記第1開閉弁及び第2開閉弁が電磁弁であり、前記第1開閉弁が開いたとき、前記第2開閉弁は閉じたままで前記次亜塩素酸ナトリウム液の所定量が前記定量室内に収容され、前記所定量が収容されたとき、前記第1開閉弁が閉じるとともに前記第2開閉弁が開いて前記次亜塩素酸ナトリウム液の所定量が前記容器内に注入される、請求項1に記載の次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置。
  3. 前記サブ収容室が、前記定量室と隣接した位置に設けられ、前記サブ収容室の底部の流出部から前記定量室の底部の流入部に前記次亜塩素酸ナトリウム液が流入する配管が設けられ、前記第1開閉弁が前記配管の途中に設けられている、請求項1又は2に記載の次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置。
  4. 前記サブ収容室を設けずに、前記収容室と前記定量室とを前記配管で連結し、前記第1開閉弁が前記配管の途中に設けられている、請求項3に記載の次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置。
  5. 前記サブ収容室は上部材と下部材とが接続されてなり、前記上部材の上部は前記収容室の底部に取り付ける取付部を備え、前記上部材の下部は前記下部材の内周面に隙間なく嵌め込まれる連結部を備える、請求項1〜のいずれか1項に記載の次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置。
  6. 前記収容室は、該収容室内の圧力を大気圧と同じにするための第3開閉弁を有する、請求項1〜のいずれか1項に記載の次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置。
  7. 前記定量室は、該定量室から前記次亜塩素酸ナトリウム液が前記容器に注入される際に、該定量室内の圧力が大気圧と同じにする、請求項1〜のいずれか1項に記載の次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置。
  8. 前記注入部は、前記容器内に前記次亜塩素酸ナトリウム液を注入する注入ノズルを有し、該注入ノズルは、予め前記容器内に入れてある水の中まで入る長さに設計されている、請求項1〜のいずれか1項に記載の次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置。
  9. 前記定量室は、前記所定量に至った前記次亜塩素酸ナトリウム液を検知する第1液面センサーと、前記所定量の前記次亜塩素酸ナトリウム液が前記容器に注出し終わったことを検知する第2液面センサーとを備えている、請求項1〜のいずれか1項に記載の次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置。
  10. 前記容器の口部に装着して、前記容器内で生成した次亜塩素酸ナトリウム希釈液のpHを調整するための酸収容キャップを備える、請求項1〜のいずれか1項に記載の次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置。
  11. 前記定量室には、該定量室内から前記容器に向けて前記次亜塩素酸ナトリウム液を流下させる流下ノズルを有し、該流下ノズルは、前記定量室内側にフランジ部を有し、前記フランジ部の大きさを変えて前記定量室内に収容する前記次亜塩素酸ナトリウム液の量を微調整する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置。
  12. 前記希釈液生成用の容器を設置する部位には、前記容器を載置するトレイが設けられている。請求項1〜11のいずれか1項に記載の次亜塩素酸ナトリウム希釈液の生成装置。
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