JP6873776B2 - 電荷発生層用塗工液、電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電荷発生層用塗工液、電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 Download PDF

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Description

本発明は、電荷発生層用塗工液、電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
近年、複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置には、安価で製造性及び安全性の点で優れた利点を有することから、電荷発生物質として有機顔料を含有する感光層を有する電子写真感光体(有機電子写真感光体)が広く用いられている。
前記有機顔料の中でも高い感度を有する有機顔料としては、フタロシアニン顔料(特許文献1)やアゾ顔料(特許文献2)が知られている。ところが、電荷発生物質としてアゾ顔料やフタロシアニン顔料を用いた電子写真感光体は、優れた感度特性を有している反面、生成したフォトキャリアが感光層に残存しやすい。そのため、一種のメモリーとして、「ゴースト」と呼ばれる画像欠陥を起こしやすいという課題があった。
電子写真感光体における電荷発生層は、上記有機顔料を分散させた塗工液を用いて製造される。顔料の分散性が不十分な場合、塗工液中での顔料の沈降や、塗工過程において顔料の凝集が生じる。このため、電荷発生層の膜厚が不均一になり、濃度ムラや顔料の凝集による、「かぶり」と呼ばれる画像欠陥が増加するという潜在的な問題を抱えている。このような濃度ムラや顔料の凝集によるかぶりは複写機及びレーザービームプリンターの高画質化において電子写真感光体の致命的な欠陥となり得る。
上記の画像欠陥を抑制し更なる高画質化を実現するため、これまで電荷発生層用塗工液作製時に添加剤を加えることで、フォトキャリアの注入効率や有機顔料粒子の分散性などの課題を改善する試みがなされている。例えば、ポリカーボネート、ポリカルボン酸ポリマー、ノニオン系界面活性剤、ターフェニル化合物を添加することで上記課題を改善する試みがなされている。
特開2010−78818号公報 特開2002−258506号公報
しかしながら、ゴーストの改善、あるいは、かぶりによる画像欠陥の改善のどちらか一方の改善に留まっており、ゴーストとかぶりの双方の画像欠陥を改善するまでには至っていない。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、高感度特性を維持しつつ、ゴーストやかぶりといった画像欠陥のない高画質な画像を提供できる電荷発生層用塗工液、電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、電荷発生物質である有機顔料と、下記式(1)で示される構造を有するトリアゾ化合物とを含有し、
該有機顔料が、フタロシアニン顔料、下記式(3)で示される構造を有するビスアゾ顔料、または、下記式(4)で示される構造を有するビスアゾ顔料である電荷発生層用塗工液および電子写真感光体が提供される。
Figure 0006873776
[式(1)中、 〜R 10 は、それぞれ独立して、水素原子、無置換のアルキル基、カルボキシ基で置換されたアルキル基、スルホン酸基またはその塩で置換されたアルキル基、リン酸基またはその塩で置換されたアルキル基、ニトロ基で置換されたアルキル基、アリール基で置換されたアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、無置換のアリール基、カルボキシ基で置換されたアリール基、ニトロ基で置換されたアリール基、ハロゲン基で置換されたアリール基、アミド基、アシルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、アルコキシ基、ハロゲン基、アミノ基、アルキルチオ基、アシル基、カルボキシ基、ヒドロキシル基、スルホン酸基あるいはその塩、リン酸基あるいはその塩を表し、R 〜R あるいはR 〜R 10 は、互いに結合して環を形成してもよく、環を形成する場合、環の形成に供されるR 〜R 10 は、環を形成するのに必要な原子団を表し、形成された環は、置換基を有していてもよい。]
Figure 0006873776
また、本発明の他の態様によれば、前記電子写真感光体、ならびに、帯電手段、露光手段、現像手段およびクリーニング手段からなる群より選ばれる少なくともひとつの手段を一体に支持するプロセスカートリッジが提供される。
さらに、本発明の他の態様によれば、前記電子写真感光体または前記プロセスカートリッジを備えた電子写真装置が提供される。
本発明によれば、有機顔料が有する高感度を維持しつつ、ゴーストおよびかぶりを抑制できる電荷発生層用塗工液、電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供し、高画質化を実現することができる。
電子写真感光体の層構成の一例を示す図である。 プロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。 ゴースト評価用画像(ゴースト評価用印字)を説明するための図である。 1ドット桂馬パターン画像を説明するための図である。
以下に、本発明を実施するための形態を詳しく説明する。
本発明に係る電荷発生層用塗工液は、電子写真感光体における電荷発生層用塗工液であって、少なくとも電荷発生物質としての有機顔料と、下記式(1)で示される構造を有するトリアゾ化合物を含有する。
トリアゾ化合物の添加によってゴーストおよびかぶりが改善される理由の詳細は不明だが、トリアゾ骨格の共役の広がりによって有機顔料との相互作用が強まったため、フォトキャリアの速やかな移動を促しゴーストを改善できたと考えている。かぶりについても、トリアゾ骨格の共役の広がりによって有機顔料との吸着力が向上し、有機顔料同士の強い凝集を抑制できたためと考えている。
まず、式(1)で示される構造を有するトリアゾ化合物の詳細を説明する。
Figure 0006873776
[式(1)中、RからR10は、それぞれ独立して、水素原子、無置換のアルキル基、カルボキシ基で置換されたアルキル基、スルホン酸基またはその塩で置換されたアルキル基、リン酸基またはその塩で置換されたアルキル基、ニトロ基で置換されたアルキル基、アリール基で置換されたアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、無置換のアリール基、カルボキシ基で置換されたアリール基、ニトロ基で置換されたアリール基、ハロゲン基で置換されたアリール基、アミド基、アシルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、アルコキシ基、ハロゲン基、アミノ基、アルキルチオ基、アシル基、カルボキシ基、ヒドロキシル基、スルホン酸基あるいはその塩、リン酸基あるいはその塩を表し、RからRあるいはRからR10は、互いに結合して環を形成してもよく、環を形成する場合、環の形成に供されるRからR10は、環を形成するのに必要な原子団を表し、形成された環は、置換基を有していてもよい。]
式(1)中、R〜R10におけるアルキル基としては、特に限定されるものではないが、例えば、以下のものが挙げられる。メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、オクチル基、ドデシル基、ノナデシル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、2−エチルプロピル基、2−エチルヘキシル基等の直鎖状、分岐状、または、環状の炭素数1〜20個の1級〜3級のアルキル基。
アルキル基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、カルボキシ基、リン酸基あるいはその塩、スルホン酸基あるいはその塩、ニトロ基、アリール基などが挙げられる。
式(1)中、R〜R10におけるアルケニル基としては、特に限定されるものではないが、例えば、エテニル基、プロぺニル基などの炭素数1以上5以下のアルケニル基が挙げられる。
式(1)中、R〜R10におけるアルキニル基としては、特に限定されるものではないが、例えば、エチニル基、プロピニル基などの炭素数1以上5以下のアルキニル基が挙げられる。
式(1)中、R〜R10におけるアルコキシカルボニル基としては、特に限定されるものではないが、例えば、以下のものが挙げられる。メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基など。
式(1)中、R〜R10におけるアルケニルオキシカルボニル基としては、特に限定されるものではないが、例えば、ビニルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル基などが挙げられる。
式(1)中、R〜R10におけるアリールオキシカルボニル基としては、特に限定されるものではないが、例えば、フェニルオキシカルボニル基などが挙げられる。
式(1)中、R〜R10におけるアリール基としては、特に限定されるものではないが、例えば、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。アリール基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、アルキル基、ハロゲン基、カルボキシ基、ニトロ基などが挙げられる。
式(1)中、R〜R10におけるアミド基としては、特に限定されるものではないが、例えば、−CONR’R”で表わされる基であって、
R’R”がメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのカルボン酸ジアルキルアミド基、
R’R”のいずれか一方がメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのカルボン酸モノアルキルアミド基、又は
R’R”がHのアセトアミド基等が挙げられる。
式(1)中、R〜R10におけるアミノアシル基としては、特に限定されるものではないが、−NHCORで表わされる基であって、Rがメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの基が挙げられる。
式(1)中、R〜R10におけるアルコキシ基としては、特に限定されるものではないが、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェノキシ基等が挙げられる。
式(1)中、R〜R10におけるハロゲン基としては、特に限定されるものではないが、例えば、クロル基、フルオロ基、ブロモ基、ヨード基等が挙げられる。
式(1)中、R〜R10におけるアミノ基としては、特に限定されるものではないが、例えば、無置換アミノ基、N−ブチルアミノ基、N−ベンジルアミノ基のようなモノ置換アミノ基、N,N−ジエチルアミノ基のようなジ置換アミノ基等が挙げられる。
式(1)中、R〜R10におけるアルキルチオ基としては、特に限定されるものではないが、例えば、以下のものが挙げられる。エチルチオ基、n−プロピルチオ基、iso−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、オクチルチオ基、ドデシルチオ基、シクロヘキシルチオ基等。
式(1)中、R〜R10におけるアシル基としては、特に限定されるものではないが、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、アクリル基等が挙げられる。
式(1)中、R〜RまたはR〜R10の何れかが互いに結合して形成する環としては、特に限定されるものではないが、例えばナフタレン、アントラセンのような多環芳香族炭化水素や、チオフェン、ピリジンのような複素環等が挙げられる。また、形成された環が有していてもよい置換基としては、例えば、カルボキシ基、リン酸基、スルホン酸基、ヒドロキシ基、ニトロ基、あるいは、下記式(3)で示される構造を有する基が挙げられる。
Figure 0006873776
[式(3)中、Rは、カルボキシ基、リン酸基、またはスルホン酸基を表し、nは0〜2の整数を表す。]
上記式(1)で示される構造を有するトリアゾ化合物の具体例を表1〜表5に示すが、これらに限定されるものではない。また、トリアゾ化合物を2種以上混合して使用してもよい。
Figure 0006873776
Figure 0006873776
Figure 0006873776
Figure 0006873776
Figure 0006873776
この中でも、化合物(1−1)、(1−2)、(1−3)、(1−4)、(1−5)、(1−12)、(1−16)および(1−17)が、優れた感度および画像欠陥低減(ゴーストとかぶりの双方の低減)の両立を可能にするため好ましい。さらに、化合物(1−3)、(1−5)、(1−12)および(1−16)がより好ましい。
本発明において使用されるトリアゾ化合物は市販品として入手することもできるが、合成することもできる。合成法は特に限定されず、トリアゾ化合物を得るための既知の合成法が使用でき、例えば、ジアゾニウム法でも良い。例えば、トリアゾ化合物(1−3)は、3−ニトロアニリンを水中にて塩酸および亜硝酸ナトリウム存在下でカップリングすることによって容易に得られる。
次に、トリアゾ化合物の含有量について説明する。
トリアゾ化合物の添加量が多いほど、分散性が向上してかぶりを抑制することができるが、多量添加によって半導体レーザーの発振波長域から変動する場合があり、電子感光体における所望の感度を損ねる場合がある。そのため、有機顔料に対してトリアゾ化合物を質量比にして、0.5%以上50%以下で含有させることが好ましい。さらに、ゴーストとかぶりの双方に優れることから1%以上20%以下含有させることがより好ましい。
次に電荷発生物質である有機顔料について説明する。
電荷発生物質である有機顔料としては、特に限定されないが、例えば以下のものが挙げられる。金属フタロシアニン顔料又は無金属フタロシアニン顔料などのフタロシアニン顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリツク酸メチン顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料、アゾ顔系料。
上記アゾ系顔料とは、アゾ骨格(−N=N−)を有していれば良く、例えばモノアゾ顔料、ビスアゾ顔料、非対称ビスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、テトラアゾ顔料が挙げられるが、特にビスアゾ顔料が優れた感度特性を有しているため好ましい。
以下にアゾ系顔料の具体例を下記式(1)〜(5)に示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 0006873776
Figure 0006873776
上記フタロシアニン顔料とは、下記式(2)に示す構造を持つ化合物である。フタロシアニン顔料には、中心金属(M)を有する金属フタロシアニン顔料と、中心金属(M)を有しない無金属フタロシアニン顔料とが含まれる。金属フタロシアニン顔料が有する中心金属(M)は配位子(X)を有しても良い。金属フタロシアニン顔料及び無金属フタロシアニン顔料のいずれも、置換基R11〜R26を有しても良い。
Figure 0006873776
中心金属(M)はアルカリ金属以外であれば特に限定されるものではない。例えば、アルミニウム、マグネシウム、パラジウム、亜鉛、ニッケル、チタン、スズ、インジウム、ガリウム、シリコン、バナジウム、銅、ゲルマニウム、白金、マンガン、鉄、コバルトが挙げられる。配位子(X)としては特に限定されるものではないが、酸素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基が挙げられる。nは0〜2の整数を示す。R11〜R26としては特に限定されるものではないが、水素原子、ハロゲン基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキル基、ニトロ基、アミノ基、アリール基、アルカノイル基、カルボキシ基、ハロアルカノイル基等が挙げられる。
式(2)中、R11〜R26におけるアルキル基としては、特に限定されるものではないが、飽和、又は不飽和の直鎖状、分岐状、または、環状の炭素数1〜20個の1級〜3級のアルキル基が挙げられる。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ベンズヒドリル基、トリチル基が挙げられる。
式(2)中、R11〜R26におけるアルコキシ基としては特に限定されるものではないが、メトキシ基、エトキシ基、tert-ブトキシ基等の分岐しても良いアルコキシ基等である。
式(2)中、R11〜R26におけるアリール基としては特に限定されるものではないが、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
電荷発生物質である有機顔料の中で好ましいのは金属フタロシアニン顔料とアゾ顔料である。その中でも特に外環部に置換基を有していないヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料、クロロガリウムフタロシアニン顔料、ジヒドロキシシリコンフタロシアニン顔料またはチタニルフタロシアニン顔料といったフタロシアニン顔料がより好ましい。これらの顔料と組み合わせることで、画像欠陥の低減と満足な感度が得られる。
上記フタロシアニン顔料はいかなる結晶形でもよいが、その中でも下記のものが優れた感度特性を有するため好ましい。
CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θの7.4°±0.2°、28.2°±0.2°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料、
CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θが7.4°±0.2°、16.6°±0.2°、25.5°±0.2°、28.3°±0.2°に強いピークを有する結晶形のクロロガリウムフタロシアニン顔料、
CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θが9.2°±0.2°、14.1°±0.2°、15.3°±0.2°、19.7°±0.2°、27.1°±0.2°に強いピークを有する結晶形のジヒドロキシシリコンフタロシアニン顔料、及び
CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θの27.2°±0.2°に強いピークを有する結晶形のチタニルフタロシアニン顔料。
また上記の結晶構造を有するフタロシアニン顔料の中でもさらに、下記のものが特に感度のみならずトリアゾ化合物との組み合わせによる画像欠陥低減の度合いがより大きいため好ましい。
CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θの7.4°±0.2°、9.9°±0.2°、16.6°±0.2°、18.6°±0.2°、25.5°±0.2°、28.3°±0.2°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料。
なお、感度、耐久電位変動、環境電位安定性、フォトメモリー、画像安定性などを損なうことがなければ、上記フタロシアニン顔料と他の顔料とを組み合わせて用いてもよい。他の顔料としては、他のフタロシアニン顔料、トリスアゾ顔料、ジスアゾ顔料、モノアゾ顔料などが挙げられ、含有量は本発明で用いる上記フタロシアニン顔料に対して質量比で80%以下であればよい。
以下、本発明に用いる電子写真感光体の構成について説明する。
本発明の電子写真感光体は、支持体および該支持体の上に形成された感光層を有する。感光層には、単層型感光層や積層型感光層がある。単層型感光層は、電荷発生物質である有機顔料および電荷輸送物質をともに含有する単一層からなる感光層である。積層型感光層は、有機顔料を含有する電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とを積層してなる感光層である。中でも、電荷発生層と、電荷発生層の上に形成された電荷輸送層とを有する積層型感光層が好ましい。
図1は、電子写真感光体の層構成の一例を示す図である。図1中、101は支持体であり、102は下引き層であり、103は電荷発生層であり、104は電荷輸送層であり、105は感光層(積層型感光層)である。
本発明において、電子写真感光体は、支持体を有する。本発明において、支持体は導電性を有する導電性支持体であることが好ましい。また、支持体の形状としては、円筒状、ベルト状、シート状などが挙げられる。中でも、円筒状支持体であることが好ましい。また、支持体の表面に、陽極酸化などの電気化学的な処理や、ブラスト処理、切削処理などを施してもよい。
支持体の材質としては、金属、樹脂、ガラスなどが好ましい。
金属としては、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、金、ステンレスや、これらの合金などが挙げられる。中でも、アルミニウムを用いたアルミニウム製支持体であることが好ましい。
また、樹脂やガラスには、導電性材料を混合又は被覆するなどの処理によって、導電性を付与してもよい。
本発明において、支持体の上に、導電層を設けてもよい。導電層を設けることで、支持体表面の傷や凹凸を隠蔽することや、支持体表面における光の反射を制御することができる。
導電層は、導電性粒子と、樹脂とを含有することが好ましい。
導電層に含有される導電性粒子の材質としては、金属酸化物、金属、カーボンブラックなどが挙げられる。金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化ビスマスなどが挙げられる。金属としては、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などが挙げられる。
これらの中でも、導電性粒子として、金属酸化物を用いることが好ましく、特に、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛を用いることがより好ましい。
導電性粒子として金属酸化物を用いる場合、金属酸化物の表面をシランカップリング剤などで処理したり、金属酸化物にリンやアルミニウムなど元素やその酸化物をドーピングしたりしてもよい。
また、導電性粒子は、芯材粒子と、その粒子を被覆する被覆層とを有する積層構成としてもよい。芯材粒子としては、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛などが挙げられる。被覆層としては、酸化スズなどの金属酸化物が挙げられる。
導電性粒子として金属酸化物を用いる場合、その体積平均粒子径が、1nm以上500nm以下であることが好ましく、3nm以上400nm以下であることがより好ましい。
導電層に含有される樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などが挙げられる。
また、導電層は、シリコーンオイル、樹脂粒子、酸化チタンなどの隠蔽剤などを更に含有してもよい。
導電層の平均膜厚は、1μm以上50μm以下であることが好ましく、3μm以上40μm以下であることが特に好ましい。
導電層は、上述の各材料及び溶剤を含有する導電層用塗工液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗工液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。導電層用塗工液中で導電性粒子を分散させるための分散方法としては、ペイントシェーカー、サンドミル、ボールミル、液衝突型高速分散機を用いた方法が挙げられる。
本発明において、支持体又は導電層の上には下引き層を設ける。下引き層を設けることで、層間の接着機能が高まり、電荷注入阻止機能を付与することができる。
下引き層は、樹脂を含有することが好ましい。また、重合性官能基を有するモノマーを含有する組成物を重合することで硬化膜として下引き層を形成してもよい。
下引き層に含有される樹脂としては、以下のものが挙げられる。ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、アルキッド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエチレンオキシド樹脂、ポリプロピレンオキシド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、セルロース樹脂など。
重合性官能基を有するモノマーが有する重合性官能基としては、以下のものが挙げられる。イソシアネート基、ブロックイソシアネート基、メチロール基、アルキル化メチロール基、エポキシ基、金属アルコキシド基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシ基、チオール基、カルボン酸無水物基、炭素−炭素二重結合基など。
また、下引き層は、電気特性を高める目的で、電子輸送物質、金属酸化物、金属、導電性高分子などを更に含有してもよい。これらの中でも、電子輸送物質、金属酸化物を用いることが好ましい。
電子輸送物質としては、以下のものが挙げられる。キノン化合物、イミド化合物、ベンズイミダゾール化合物、シクロペンタジエニリデン化合物、フルオレノン化合物、キサントン化合物、ベンゾフェノン化合物、シアノビニル化合物、ハロゲン化アリール化合物、シロール化合物、含ホウ素化合物など。電子輸送物質として、重合性官能基を有する電子輸送物質を用い、上述の重合性官能基を有するモノマーと共重合させることで、硬化膜として下引き層を形成してもよい。
金属酸化物としては、酸化インジウムスズ、酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素などが挙げられる。金属としては、金、銀、アルミなどが挙げられる。
また、下引き層は、添加剤を更に含有してもよい。
下引き層の平均膜厚は、0.1μm以上50μm以下であることが好ましく、0.2μm以上40μm以下であることがより好ましく、0.3μm以上30μm以下であることが特に好ましい。
下引き層は、上述の各材料及び溶剤を含有する下引き層用塗工液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥及び/又は硬化させることで形成することができる。塗工液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。
下引き層の上には、電荷発生物質および電荷輸送物質を含有する感光層が設けられる。
感光層が積層型感光層である場合、電荷発生層の結着樹脂としては、例えば、以下のものが挙げられる。ポリビニルブチラール、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリエステル、フェノキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アガロース樹脂、セルロース樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどの樹脂(絶縁性樹脂)。また、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレンなどの有機光導電性ポリマーを用いることもできる。
電荷発生層は、電荷発生物質である有機顔料および式(1)に示すトリアゾ化合物を含有する電荷発生層用塗工液を塗布し、得られた塗膜を乾燥させることによって形成することができる。また、該電荷発生層は結着樹脂を含有していても良い。
電荷発生層が結着樹脂を含有する場合、電荷発生層用塗工液は溶剤に有機顔料を分散させたのち、樹脂を加えて調製を行う、もしくは溶剤、有機顔料、樹脂を共に分散させて調製を行う、いずれの方法でも良い。
電荷発生層用塗工液に用いられる溶剤としては、例えば、以下のものが挙げられる。トルエン、キシレン、テトラリン、クロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、四塩化炭素、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、ギ酸メチル、ギ酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジオキサン、メチラール、テトラヒドロフラン、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、メチルセロソルブ、メトキシプロパノール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなど。
電荷発生層の膜厚は、0.05μm以上5μm以下であることが好ましい。
電荷発生層における有機顔料の含有量は、電荷発生層の全質量に対して30質量%以上90質量%以下であることが好ましく、50質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と、樹脂とを含有することが好ましい。
電荷輸送層に含有される電荷輸送物質としては、例えば、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、エナミン化合物、ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物や、これらの物質から誘導される基を有する樹脂などが挙げられる。これらの中でも、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物が好ましい。
電荷輸送層中の電荷輸送物質の含有量は、電荷輸送層の全質量に対して、25質量%以上70質量%以下であることが好ましく、30質量%以上55質量%以下であることがより好ましい。
電荷輸送層に含有される樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。ポリエステル樹脂としては、特にポリアリレート樹脂が好ましい。
電荷輸送物質と樹脂との含有量比(質量比)は、4:10〜20:10が好ましく、5:10〜12:10がより好ましい。
また、電荷輸送層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、レベリング剤、滑り性付与剤、耐摩耗性向上剤などの添加剤を含有してもよい。具体的には、以下のものが挙げられる。ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、シロキサン変性樹脂、シリコーンオイル、フッ素樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、窒化ホウ素粒子など。
電荷輸送層の平均膜厚は、5μm以上50μm以下であることが好ましく、8μm以上40μm以下であることがより好ましく、10μm以上30μm以下であることがさらに好ましい。
電荷輸送層は、上述の各材料及び溶剤を含有する電荷輸送層用塗工液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗工液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。これらの溶剤の中でも、エーテル系溶剤または芳香族炭化水素系溶剤が好ましい。
本発明において、感光層の上に、保護層を設けてもよい。保護層を設けることで、耐久性を向上することができる。
保護層は、導電性粒子及び/又は電荷輸送物質と、樹脂とを含有することが好ましい。
保護層に含有される導電性粒子としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物の粒子が挙げられる。
保護層に含有される電荷輸送物質としては、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、エナミン化合物、ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物や、これらの物質から誘導される基を有する樹脂などが挙げられる。これらの中でも、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物が好ましい。
保護層に含有される樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂が好ましい。
また、保護層は、重合性官能基を有するモノマーを含有する組成物を重合することで硬化膜として形成してもよい。その際の反応としては、熱重合反応、光重合反応、放射線重合反応などが挙げられる。重合性官能基を有するモノマーが有する重合性官能基としては、アクリル基、メタクリル基などが挙げられる。重合性官能基を有するモノマーとして、電荷輸送能を有する材料を用いてもよい。
保護層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、レベリング剤、滑り性付与剤、耐摩耗性向上剤、などの添加剤を含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、シロキサン変性樹脂、シリコーンオイル、フッ素樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、窒化ホウ素粒子などが挙げられる。
保護層の平均膜厚は、0.5μm以上10μm以下であることが好ましく、1μm以上7μm以下であることが好ましい。
保護層は、上述の各材料及び溶剤を含有する保護層用塗工液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥及び/又は硬化させることで形成することができる。塗工液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、スルホキシド系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。
図2は、本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
円筒状(ドラム状)の電子写真感光体1は、軸2を中心に矢印方向(時計回り)に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。
電子写真感光体1の表面は、回転過程において、帯電手段3により、正または負の所定電位に帯電される。次いで、電子写真感光体1の表面には、像露光手段(不図示)から像露光光4が照射され、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。像露光光4は、目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して強度変調された光であり,例えば、スリット露光やレーザービーム走査露光などの像露光手段から出力される。
電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段5内に収容されたトナーによって現像(正規現像または反転現像)され、電子写真感光体1の表面にトナー像が形成される。電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像は、転写手段6により、転写材7に転写される。このとき、転写手段6には、バイアス電源(不図示)からトナーの保有電荷とは逆極性のバイアス電圧が印加される。また、転写材7が紙である場合、転写材7は給紙部(不図示)から取り出されて、電子写真感光体1と転写手段6との間に電子写真感光体1の回転と同期して給送される。
電子写真感光体1からトナー像が転写された転写材7は、電子写真感光体1の表面から分離されて、像定着手段8へ搬送されて、トナー像の定着処理を受けることにより、画像形成物(プリント、コピー)として電子写真装置の外へプリントアウトされる。
転写材7にトナー像を転写した後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段9により、トナー(転写残トナー)などの付着物の除去を受けて清浄される。近年、クリーナレスシステムも開発されているので、それを採用すれば、転写残トナーを直接、現像器などで除去することもできる。さらに、電子写真感光体1の表面は、前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、帯電手段3が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光手段は必ずしも必要ではない。
本発明においては、上述の電子写真感光体1、帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段9などから選択される構成要素のうち、複数の構成要素を容器に納め、一体に支持して、電子写真装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジを構成できる。例えば以下のように構成する。帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段9から選択される少なくとも1つを、電子写真感光体1とともに一体に支持してカートリッジ化する。これを、電子写真装置本体のレールなどの案内手段12を用いて、電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ11とすることができる。
像露光光4は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光であってもよい。または、センサーで原稿を読み取り、信号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動もしくは液晶シャッターアレイの駆動などにより放射される光であってもよい。
本発明の電子写真感光体は、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、FAX、液晶プリンターおよびレーザー製版などの電子写真応用分野にも幅広く適用することができる。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は、これらに限定されるものではない。なお、実施例および比較例の電子写真感光体の各層の膜厚は、渦電流式膜厚計(商品名:Fischerscope、(株)フィッシャー・インストルメンツ製)または単位面積当たりの質量からの比重換算で求めた。また、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
〔実施例1〕
直径24mm、長さ257mmのアルミニウムシリンダーを支持体(円筒状支持体)とした。
次に、下記の材料をボールミルに入れ、20時間分散処理することによって、導電層用塗工液を調製した。
酸化スズで被覆されている硫酸バリウム粒子(商品名:パストランPC1、三井金属鉱業(株)製) 60部
酸化チタン粒子(商品名:TITANIX JR、テイカ(株)製) 15部
レゾール型フェノール樹脂(商品名:フェノライト J−325、大日本インキ化学工業(株)製、固形分70質量%) 43部
シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レシリコーン(株)製) 0.015部
シリコーン樹脂粒子(商品名:トスパール120、東芝シリコーン(株)製)
3.6部
2−メトキシ−1−プロパノール 50部
メタノール 50部
この導電層用塗工液を支持体の上に浸漬塗布し、得られた塗膜を温度140℃で1時間加熱し、塗膜を硬化させることによって、膜厚が20μmの導電層を形成した。
次に、N−メトキシメチル化ナイロン6(商品名:トレジンEF−30T、ナガセケムテックス(株)製)25部をメタノール320部/n−ブタノール160部の混合溶剤に溶解(65℃での加熱溶解)させてなる溶液を冷却した。その後、溶液をメンブランフィルター(商品名:FP−022、孔径:0.22μm、住友電気工業(株)製)で濾過し、下引き層用塗工液を調製した。この下引き層用塗工液を導電層の上に浸漬塗布し、得られた塗膜を100℃で10分間乾燥させることによって、膜厚が0.45μmの下引き層を形成した。
次に、下記の材料を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、6時間分散処理した後、酢酸エチル764部を加えることによって、電荷発生層用塗工液を調製した。
CuKα線の特性X線回折におけるブラッグ角2θの7.4°±0.2°、25.5°±0.2°および28.3°±0.2°に強いピークを有し、かつ28.3°±0.2°に最も強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料(電荷発生物質) 20部
上記の(1−1)で示されるトリアゾ化合物 0.2部
ポリビニルブチラール(商品名:BX−1、積水化学工業(株)製) 10部
シクロヘキサノン 519部
この電荷発生層用塗工液を下引き層の上に浸漬塗布し、得られた塗膜を温度100℃で10分間乾燥させることによって、膜厚が0.18μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記の材料を、モノクロロベンゼン630部に溶解させることによって、電荷輸送層用塗工液を調製した。
下記の化合物(1)で示されるアミン化合物(電荷輸送物質) 80部
Figure 0006873776
ポリカーボネート(商品名:ユーピロンZ−200、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製) 100部
この電荷輸送層用塗工液を電荷発生層の上に浸漬塗布し、得られた塗膜を130℃で1時間乾燥させることによって、膜厚が19μmの電荷輸送層を形成した。
導電層、下引き層、電荷発生層および電荷輸送層(正孔輸送層)の塗膜の乾燥は、各温度に設定されたオーブンを用いて行った。
以上のようにして、円筒状(ドラム状)の実施例1の電子写真感光体を製造した。
〔実施例1−2、2、2−2、3〜14〕
実施例1において、電荷発生層用塗工液を調製する際に用いたトリアゾ化合物(添加剤:1−1)を表6に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を製造した。
〔実施例15〕
実施例1において、電荷発生層用塗工液を調製する際に用いたヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を下記の顔料に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例15の電子写真感光体を製造した。
CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θの27.2°±0.2°に強いピークを有する結晶形のチタニルフタロシアニン顔料
〔実施例15−2、16、16−2、17〜28〕
実施例15において、電荷発生層用塗工液を調製する際に用いたトリアゾ化合物(添加剤:1−1)を表6に示すように変更した以外は、実施例15と同様にして電子写真感光体を製造した。
〔実施例29〕
実施例1において、電荷発生層用塗工液を調製する際に用いたヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を下記の顔料に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例29の電子写真感光体を製造した。
CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θの7.4°±0.2°、16.6°±0.2°、25.5°±0.2°、28.3°±0.2°に強いピークを有する結晶形のクロロガリウムフタロシアニン顔料
〔実施例29−2、30、30−2、31〜42〕
実施例29において、電荷発生層用塗工液を調製する際に用いたトリアゾ化合物(1−1)を表6〜表7に示すように変更した以外は、実施例29と同様にして電子写真感光体を製造した。
〔実施例43〕
実施例1において、電荷発生層用塗工液を調製する際に用いたヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を下記の顔料に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例43の電子写真感光体を製造した。
CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θが9.2°±0.2°、14.1°±0.2°、15.3°±0.2°、19.7°±0.2°、27.1°±0.2°に強いピークを有する結晶形のジヒドロキシシリコンフタロシアニン顔料
〔実施例43−2、44、44−2、45〜56〕
実施例43において、電荷発生層用塗工液を調製する際に用いたトリアゾ化合物(1−1)を表7に示すように変更した以外は、実施例43と同様にして電子写真感光体を製造した。
〔実施例67〕
実施例1において、電荷発生層用塗工液を調製する際に用いたヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を下記の化合物(3)に示すようなビスアゾ顔料に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例67の電子写真感光体を製造した。
Figure 0006873776
上記ビスアゾ顔料(3)は、特開1979−22834記載の製造方法に準拠する下記の製造方法によって得た。
2,7−ジアミノフルオレノン−9−オンを出発原料とし、これを通常の方法でジアゾ化しテトラゾニウム塩として単離した。その後、適当な有機溶媒(例えばN,N−ジメチルホルムアミド)中で、ビスアゾ顔料(3)に対応するナフトール系カップラーとアルカリ存在下でカップリングすることにより製造した。同定結果を以下に示す。
[1]核磁気共鳴分光分析(H−NMR(600MHz、(CDSO、室温:25℃)
測定装置:ブルカー・バイオスピン社製 AVANCE III 600型デジタルNMR装置(磁場強度14.1T)
内部標準:テトラメチルシラン
化学シフトδ[ppm](積分値)=2.34(3H、s)、5.35(2H、s)、6.97(1H、d)、7.13(1H、dd)、7.29−7.65(9H、m)、8.03−8.10(9H、m)、8.49(2H、s)、8.61(2H、s)、9.15(2H、s)。
[2]マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析(MALDI−TOF−MS)
測定装置:ブルカー・バイオスピン社製 MALDI−TOF/MS ultraFleXtreme
m/z=806.20(M+H)
〔実施例67−2、68、68−2、69〜80〕
実施例67において、電荷発生層用塗工液を調製する際に用いたトリアゾ化合物(1−1)を表7〜表8に示すように変更した以外は、実施例67と同様にして電子写真感光体を製造した。
〔実施例81〕
実施例1において、電荷発生層用塗工液を調製する際に用いたヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を下記の化合物(4)に示すようなビスアゾ顔料(キシダ化学(株)製)に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例81の電子写真感光体を製造した。
Figure 0006873776
〔実施例81−2、82、82−2、83〜94〕
実施例81において、電荷発生層用塗工液を調製する際に用いたトリアゾ化合物(1−1)を表8に示すように変更した以外は、実施例81と同様にして電子写真感光体を製造した。
〔比較例1〕
実施例1において、電荷発生層用塗工液を調製する際にトリアゾ化合物(1−1)を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例1の電子写真感光体を製造した。
〔比較例2〕
実施例1において、電荷発生層用塗工液を調製する際に用いたトリアゾ化合物(1−1)を下記の化合物(5)で示される比較添加剤1(キシダ化学(株)製)に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例2の電子写真感光体を製造した。
Figure 0006873776
〔比較例3〕
実施例15において、電荷発生層用塗工液を調製する際にトリアゾ化合物(1−1)を使用しなかった以外は、実施例15と同様にして、比較例3の電子写真感光体を製造した。
〔比較例4〕
実施例15において、電荷発生層用塗工液を調製する際に用いたトリアゾ化合物(1−1)を下記の化合物(6)で示される比較添加剤2(東京化成工業(株)製)に変更した以外は、実施例15と同様にして、比較例4の電子写真感光体を製造した。
Figure 0006873776
〔比較例5〕
実施例67において、電荷発生層用塗工液を調製する際にトリアゾ化合物(1−1)を使用しなかった以外は、実施例67と同様にして、比較例5の電子写真感光体を製造した。
〔比較例6〕
実施例67において、電荷発生層用塗工液を調製する際に用いたトリアゾ化合物(1−1)を、下記の化合物に変更した以外は、実施例67と同様にして、比較例6の電子写真感光体を製造した。
先行特許(特開2002−116567号公報)に開示される比較添加剤3であるポリカルボン酸ポリマー(ビックケミー社製、商品名;BYK−P104)
〔比較例7〕
実施例81において、電荷発生層用塗工液を調製する際にトリアゾ化合物(1−1)を使用しなかった以外は、実施例81と同様にして、比較例7の電子写真感光体を製造した。
〔比較例8〕
実施例81において、電荷発生層用塗工液を調製する際に用いたトリアゾ化合物(1−1)を下記の化合物(7)で示される比較添加剤4に変更した以外は、実施例81と同様にして、比較例8の電子写真感光体を製造した。
比較添加剤4:モノステアリン酸ソルビタン(東京化成工業(株)製)
Figure 0006873776
上記のように作製した電子写真感光体を用いて、以下の評価を行った。評価結果を表6〜表8に示す。
〔初期特性評価〕
(感度評価)
実施例1〜94および比較例1〜8の電子写真感光体について、温度23℃/相対湿度50%の常温常湿環境下で感度の評価を行った。
感度はレーザービームプリンターCP−4525(ヒューレット・パッカード製)を、電子写真感光体の帯電電位(暗部電位)及び露光光量を調整できるように改造し、評価装置として用いた。
上記で作製した電子写真感光体を評価装置のプロセスカートリッジ(シアン色)に装着し、温度23℃、相対湿度50%環境下で、A4サイズの普通紙に対し、印字比率4%のテストチャートによる画像出力を10,000枚連続して行った。このとき、帯電条件としては、電子写真感光体の帯電電位(暗部電位)が−500Vになるように、印加バイアスを調整した。露光条件としては、露光光量が0.3μJ/cmとなるように調整した。
電子写真感光体の明部電位から、電子写真感光体の感度を評価した。尚、電子写真感光体の明部電位が高い程、電子写真感光体の感度は高い。
電子写真感光体の明部電位をそれぞれ以下の方法で測定した。電子写真感光体の明部電位は、評価装置のプロセスカートリッジから現像器を取り外し、現像位置に電位測定プローブ(商品名:model6000B−8、トレック製)を配置し、表面電位計(model344、トレック製)を使用して測定した。電子写真感光体に対する電位測定プローブの位置は、電子写真感光体の軸方向の中央とし、電子写真感光体の表面と電位測定プローブの測定面との距離は3mmとした。
表6〜表8には、簡便な感度の指標として明部電位の大きさに応じた「感度ランク」を記した。それぞれのランクに対する明部電位の値は以下の通りである。
A:明部電位が−160V以上であった(感度が非常に良い)
B:明部電位が−200V以上−160V未満であった(感度が良い)
C:明部電位が−200V未満であった(感度が悪い)
〔画像評価〕
実施例1〜94および比較例1〜8の電子写真感光体について、温度23℃/相対湿度50%の常温常湿環境下でゴーストおよびかぶりの評価を行った。
(ゴースト評価)
評価用の電子写真装置として、実施例1〜94および比較例1〜8について、レーザービームプリンターCP−4525(ヒューレット・パッカード社製)の改造機を用いた。改造点としては、前露光光を照射せず、帯電条件とレーザー露光量は可変で作動するようにした。また、製造した電子写真感光体をシアン色用のプロセスカートリッジに装着して、シアン色用のプロセスカートリッジのステーションに取り付け、他の色用のプロセスカートリッジをレーザービームプリンター本体に装着しなくても作動するようにした。
画像の出力に際しては、シアン色用のプロセスカートリッジのみをレーザービームプリンター本体または複写機本体に取り付け、シアントナーのみによる単色画像を出力した。なお、トナーがなくなったならば補給した。
まず、温度23℃/相対湿度50%の常温常湿環境下で4,000枚の通紙耐久試験を行い、耐久試験直後でのゴーストの評価を行った。常温常湿環境下における評価結果を表6〜表8に示す。通紙耐久試験時は、印字率1%のE文字画像を、A4サイズの普通紙にシアン単色で形成した。
ゴースト評価用画像は、図3に示すように、画像の先頭部にベタ黒301で横長の長方形の画像を出力した後、1ドット桂馬パターンのハーフトーン画像304を出力することによって形成した。図4は、1ドット桂馬パターンのハーフトーン画像の一部を拡大した図である。
まず、1枚目にベタ白画像を出力し、その後、ゴースト評価用画像を連続して5枚出力し、次に、ベタ黒画像を1枚出力した後、再度、ゴースト評価用画像を5枚出力する、という順番で画像出力を行い、合計10枚のゴースト評価用画像で評価した。
ゴーストの評価は、1ドット桂馬パターン部の画像濃度と、ゴースト部(ゴーストが生じうる部分)の画像濃度との濃度差を、分光濃度計(商品名:X−Rite504/508、X−Rite(株)製)で測定することで行った。1枚のゴースト評価用画像で10点測定し、それら10点の平均をとって1枚の結果とした。そして、10枚のゴースト評価用画像すべてを同様に測定した後、それらの平均値を求め、各実施例及び比較例の濃度差とした。この濃度差は、値が小さいほど、ゴーストの程度が小さく、良好であることを意味する。なお、濃度差が0.05未満のものをゴーストの発生を抑制できている(良好である)とした。
ゴースト評価は以下の基準で評価し、表6〜表8に示した。
AA:濃度差が0.025未満であった
A:濃度差が0.025以上0.03未満であった
B:濃度差が0.03以上0.05未満であった
C:濃度差が0.05以上0.08未満であった
D:濃度差が0.08以上であった
続いて、かぶり評価方法について示す。
(かぶり評価)
レーザービームプリンターCP−4525(ヒューレット・パッカード社製)を、電子写真感光体の帯電電位(暗部電位)を調整できるように改造し、帯電電位(暗部電位)を−600Vに設定して評価装置として用いた。
上記で作製した電子写真感光体を評価装置のプロセスカートリッジ(シアン色)に装着し、温度23℃、相対湿度50%環境下で、A4サイズの普通紙に対し、印字比率1%のテストチャートによる画像出力を10,000枚連続して行った。テストチャートによる画像出力は、3枚の連続出力と6秒間の出力停止を繰り返して行った。
10,000枚通紙耐久後、画像の白地部の反射率の最悪値F(%)と、画像形成前の普通紙の反射平均率F(%)とを測定し、両者の反射率差(F−F)をかぶり値とした。反射率の測定には、反射濃度計(リフレクトメーター モデルTC−6DS、(有)東京電色製)を用いた。両者の反射率差が小さい程、かぶりが低減されていることを示す。なお、かぶり値が2.0未満をかぶりの発生を抑制できている(良好である)とした。
AA:かぶり値が1.0未満であった
A:かぶり値が1.0以上1.5未満であった
B:かぶり値が1.5以上2.0未満であった
C:かぶり値が2.0以上5.0未満であった
D:かぶり値が5.0以上であった
Figure 0006873776
Figure 0006873776
Figure 0006873776
101 支持体
102 下引き層
103 電荷発生層
104 電荷輸送層
105 感光層
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 像露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 像定着手段
9 クリーニング手段
10 前露光光
11 プロセスカートリッジ
12 案内手段

Claims (8)

  1. 電荷発生物質である有機顔料と、下記式(1)で示される構造を有するトリアゾ化合物とを含有し、
    該有機顔料が、フタロシアニン顔料、下記式(3)で示される構造を有するビスアゾ顔料、または、下記式(4)で示される構造を有するビスアゾ顔料であ
    ことを特徴とする電子写真感光体における電荷発生層用塗工液。
    Figure 0006873776
    [式(1)中、R 10は、それぞれ独立して、水素原子、無置換のアルキル基、カルボキシ基で置換されたアルキル基、スルホン酸基またはその塩で置換されたアルキル基、リン酸基またはその塩で置換されたアルキル基、ニトロ基で置換されたアルキル基、アリール基で置換されたアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、無置換のアリール基、カルボキシ基で置換されたアリール基、ニトロ基で置換されたアリール基、ハロゲン基で置換されたアリール基、アミド基、アシルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、アルコキシ基、ハロゲン基、アミノ基、アルキルチオ基、アシル基、カルボキシ基、ヒドロキシル基、スルホン酸基あるいはその塩、リン酸基あるいはその塩を表し、R あるいはR 10は、互いに結合して環を形成してもよく、環を形成する場合、環の形成に供されるR 10は、環を形成するのに必要な原子団を表し、形成された環は、置換基を有していてもよい。]
    Figure 0006873776
  2. 支持体および該支持体の上に形成された感光層を有する電子写真感光体であって、
    該感光層が、電荷発生物質である有機顔料と、下記式(1)で示される構造を有するトリアゾ化合物とを含有し、
    該有機顔料が、フタロシアニン顔料、下記式(3)で示される構造を有するビスアゾ顔料、または、下記式(4)で示される構造を有するビスアゾ顔料であ
    ことを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 0006873776
    [式(1)中、R 10は、それぞれ独立して、水素原子、無置換のアルキル基、カルボキシ基で置換されたアルキル基、スルホン酸基またはその塩で置換されたアルキル基、リン酸基またはその塩で置換されたアルキル基、ニトロ基で置換されたアルキル基、アリール基で置換されたアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、無置換のアリール基、カルボキシ基で置換されたアリール基、ニトロ基で置換されたアリール基、ハロゲン基で置換されたアリール基、アミド基、アシルアミノ基、ニトロ基、シアノ基、アルコキシ基、ハロゲン基、アミノ基、アルキルチオ基、アシル基、カルボキシ基、ヒドロキシル基、スルホン酸基あるいはその塩、リン酸基あるいはその塩を表し、R あるいはR 10は、互いに結合して環を形成してもよく、環を形成する場合、環の形成に供されるR 10は、環を形成するのに必要な原子団を表し、形成された環は、置換基を有していてもよい。]
    Figure 0006873776
  3. 前記有機顔料が、前記フタロシアニン顔料である請求項2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記フタロシアニン顔料が下記式(2)で示される構造を有するフタロシアニン顔料である請求項3に記載の電子写真感光体。
    Figure 0006873776
    [式(2)中、中心金属(M)は、アルミニウム、マグネシウム、パラジウム、亜鉛、ニッケル、チタン、スズ、インジウム、ガリウム、シリコン、バナジウム、銅、ゲルマニウム、白金、マンガン、鉄、又はコバルトを示す。配位子(X)は、酸素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、アルキル基、又はアルコキシ基を示す。nは0〜2の整数を示す。R11〜R26はそれぞれ独立しており、水素原子、ハロゲン基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキル基、ニトロ基、アミノ基、アリール基、カルボキシ基、アルカノイル基、又はハロアルカノイル基を示す。]
  5. 前記フタロシアニン顔料が、
    CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θの7.4°±0.2°、28.2°±0.2°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料、
    CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θが7.4°±0.2°、16.6°±0.2°、25.5°±0.2°、28.3°±0.2°に強いピークを有する結晶形のクロロガリウムフタロシアニン顔料、
    CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θが9.2°±0.2°、14.1°±0.2°、15.3°±0.2°、19.7°±0.2°、27.1°±0.2°に強いピークを有する結晶形のジヒドロキシシリコンフタロシアニン顔料、および
    CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θの27.2°±0.2°に強いピークを有する結晶形のチタニルフタロシアニン顔料
    からなる群より選ばれるフタロシアニン顔料である
    請求項3または4に記載の電子写真感光体。
  6. 前記R〜R10の少なくとも1つの基がニトロ基である請求項2〜5のいずれか項に記載の電子写真感光体。
  7. 請求項2〜6のいずれか項に記載の電子写真感光体と、
    帯電手段、露光手段、現像手段およびクリーニング手段からなる群より選ばれる少なくともつの手段と
    を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  8. 請求項2〜6のいずれか項に記載の電子写真感光体または
    請求項7に記載のプロセスカートリッジ
    を有することを特徴とする電子写真装置。
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