JP6894215B2 - 鉄骨複合部材およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、木質部材で補剛された鉄骨複合部材およびその製造方法に関するものである。
従来、H形鋼やI形鋼などからなる鉄骨部材と、集成材などからなる木質部材とを組み合わせた複合部材が知られている(例えば、特許文献1、2を参照)。こうした複合部材としては、例えば図6に示すように、鉄骨部材1と木質部材2とをせん断ボルト3で一体化した構造や、図7に示すように、厚肉パイプのコネクター4に通した高力ボルト5で一体化した構造などが知られている。
図6の鉄骨部材1と木質部材2とをせん断ボルト3で一体化した構造は、あらかじめ鉄骨部材1と木質部材2にボルト孔をあけておき、この孔にボルト3を挿入して一体化することとなる。このとき、ボルト孔は施工誤差を吸収するために過大な孔が必要となり、鉄骨部材1と木質部材2の一体化を妨げるおそれがある。また、図7のコネクター4を介して高力ボルト5で一体化する構造の場合、部品数が多くなることと、高力ボルト5を多用することでコストアップになるおそれがある。
特開2006−257853号公報 特開2006−89999号公報
このため、鉄骨部材と木質部材とを効率よく一体化することのできる安価な構造の複合部材が求められていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、鉄骨部材と木質部材とを効率よく一体化することのできる安価な鉄骨複合部材およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る鉄骨複合部材は、鉄骨部材と、この鉄骨部材に近接配置された木質部材とを備える複合部材であって、鉄骨部材に設けられた貫通孔から木質部材に先端側がねじ込み挿入配置され、鉄骨部材と木質部材とを一体的に固定するための連結部材とを備え、連結部材は、先端が尖って先端側の周面にねじ溝が形成された棒状体であることを特徴とする。
また、本発明に係る他の鉄骨複合部材は、上述した発明において、鉄骨部材はウェブとフランジを有し、木質部材はこのウェブの両側に配置されており、連結部材は、ウェブに設けられた貫通孔に対応して一方側の木質部材に設けられた貫通孔からウェブの貫通孔を通って他方側の木質部材に先端側がねじ込み挿入配置され、ウェブと他方側の木質部材とを一体的に固定するものであることを特徴とする。
また、本発明に係る他の鉄骨複合部材は、鉄骨部材と、この鉄骨部材に近接配置された木質部材とを備える複合部材であって、鉄骨部材から木質部材に向けて突出するように鉄骨部材に設けられ、鉄骨部材と木質部材とを一体的に固定するための突出部材を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他の鉄骨複合部材は、上述した発明において、突出部材は、周面にねじ溝が形成された棒状体であり、この突出部材は鉄骨部材に溶接されるとともに木質部材に設けられた貫通孔に挿通配置され、この貫通孔と突出部材の間の隙間に設けられた接着剤を介して接合されることを特徴とする。
また、本発明に係る他の鉄骨複合部材は、上述した発明において、突出部材は、周面にねじ溝が形成された棒状体であり、この突出部材は、鉄骨部材に設けられた貫通孔に挿通配置されてこの貫通孔の両側で突出部材に螺合したナットで鉄骨部材に固定されるとともに、木質部材に設けられた貫通孔に挿通配置され、この貫通孔と突出部材の間の隙間に設けられた接着剤を介して接合されることを特徴とする。
また、本発明に係る他の鉄骨複合部材は、鉄骨部材と、この鉄骨部材に近接配置された木質部材とを備える複合部材であって、鉄骨部材に設けられた貫通孔と、この貫通孔に対応して木質部材に設けられた貫通孔と、この木質部材の貫通孔と鉄骨部材の貫通孔とに挿通配置されたボルトと、このボルトに螺合し、鉄骨部材と木質部材とを一体的に固定するための緩み止めナットとを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る鉄骨複合部材の製造方法は、上述した鉄骨複合部材を製造する方法であって、鉄骨部材のウェブと、一方側の木質部材とにあらかじめ貫通孔を設けておき、ウェブの両側に木質部材を配置した後、連結部材を一方側の木質部材の貫通孔からウェブの貫通孔を通じて、他方側の木質部材に向けてねじ込み挿入してウェブと他方側の木質部材とを一体的に固定することを特徴とする。
また、本発明に係る他の鉄骨複合部材の製造方法は、上述した鉄骨複合部材を製造する方法であって、鉄骨部材にあらかじめ突出部材を設けておき、この突出部材に木質部材を差し込むことで鉄骨部材に木質部材を近接配置するとともに鉄骨部材と木質部材とを一体的に固定することを特徴とする。
また、本発明に係る他の鉄骨複合部材の製造方法は、上述した鉄骨複合部材を製造する方法であって、鉄骨部材にあらかじめ突出部材を設けておき、この突出部材に木質部材を差し込むことで鉄骨部材に木質部材を近接配置した後、木質部材の貫通孔と突出部材の間の隙間に接着剤を設けて鉄骨部材と木質部材とを一体的に固定することを特徴とする。
また、本発明に係る他の鉄骨複合部材の製造方法は、上述した鉄骨複合部材を製造する方法であって、鉄骨部材と木質部材とにあらかじめ貫通孔を設けておき、鉄骨部材と木質部材とを近接配置した後、ボルトを木質部材の貫通孔と鉄骨部材の貫通孔とに挿通配置し、このボルトの先端に緩み止めナットを螺合して鉄骨部材と木質部材とを一体的に固定することを特徴とする。
本発明に係る鉄骨複合部材によれば、鉄骨部材と、この鉄骨部材に近接配置された木質部材とを備える複合部材であって、鉄骨部材に設けられた貫通孔から木質部材に先端側がねじ込み挿入配置され、鉄骨部材と木質部材とを一体的に固定するための連結部材とを備え、連結部材は、先端が尖って先端側の周面にねじ溝が形成された棒状体であるので、連結部材として例えば通常の木質材料で使用されるラグスクリューなどを使って鉄骨部材と木質部材とを隙間なく一体化できるため、鉄骨部材を木質部材で補剛した安価で効率のよい鉄骨複合部材を得ることができるという効果を奏する。また、鉄骨部材の軽量化を図るとともに、安価に木質空間を実現することができる。
また、本発明に係る他の鉄骨複合部材によれば、鉄骨部材はウェブとフランジを有し、木質部材はこのウェブの両側に配置されており、連結部材は、ウェブに設けられた貫通孔に対応して一方側の木質部材に設けられた貫通孔からウェブの貫通孔を通って他方側の木質部材に先端側がねじ込み挿入配置され、ウェブと他方側の木質部材とを一体的に固定するものであるので、鉄骨部材と両側の木質部材とを隙間なく一体化できるため、安価で効率のよい鉄骨複合部材を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の鉄骨複合部材によれば、鉄骨部材と、この鉄骨部材に近接配置された木質部材とを備える複合部材であって、鉄骨部材から木質部材に向けて突出するように鉄骨部材に設けられ、鉄骨部材と木質部材とを一体的に固定するための突出部材を備えるので、鉄骨部材と木質部材の間にガタツキが生じないため安価で効率のよい鉄骨複合部材を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の鉄骨複合部材によれば、突出部材は、周面にねじ溝が形成された棒状体であり、この突出部材は鉄骨部材に溶接されるとともに木質部材に設けられた貫通孔に挿通配置され、この貫通孔と突出部材の間の隙間に設けられた接着剤を介して接合されるので、鉄骨部材と木質部材の間にガタツキが生じないため安価で効率のよい鉄骨複合部材を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の鉄骨複合部材によれば、突出部材は、周面にねじ溝が形成された棒状体であり、この突出部材は、鉄骨部材に設けられた貫通孔に挿通配置されてこの貫通孔の両側で突出部材に螺合したナットで鉄骨部材に固定されるとともに、木質部材に設けられた貫通孔に挿通配置され、この貫通孔と突出部材の間の隙間に設けられた接着剤を介して接合されるので、鉄骨部材と木質部材の間にガタツキが生じないため安価で効率のよい鉄骨複合部材を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の鉄骨複合部材によれば、鉄骨部材と、この鉄骨部材に近接配置された木質部材とを備える複合部材であって、鉄骨部材に設けられた貫通孔と、この貫通孔に対応して木質部材に設けられた貫通孔と、この木質部材の貫通孔と鉄骨部材の貫通孔とに挿通配置されたボルトと、このボルトに螺合し、鉄骨部材と木質部材とを一体的に固定するための緩み止めナットとを備えるので、例えば貫通孔が施工誤差を吸収するために過大な孔径である場合でも、ボルトに螺合した緩み止めナットの締結によって、鉄骨部材と木質部材とを効率よく安価に一体化することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る鉄骨複合部材の製造方法によれば、上述した鉄骨複合部材を製造する方法であって、鉄骨部材のウェブと、一方側の木質部材とにあらかじめ貫通孔を設けておき、ウェブの両側に木質部材を配置した後、連結部材を一方側の木質部材の貫通孔からウェブの貫通孔を通じて、他方側の木質部材に向けてねじ込み挿入してウェブと他方側の木質部材とを一体的に固定するので、鉄骨部材と木質部材とを隙間なく一体化できるため、安価で効率のよい鉄骨複合部材を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の鉄骨複合部材の製造方法によれば、上述した鉄骨複合部材を製造する方法であって、鉄骨部材にあらかじめ突出部材を設けておき、この突出部材に木質部材を差し込むことで鉄骨部材に木質部材を近接配置するとともに鉄骨部材と木質部材とを一体的に固定するので、鉄骨部材と木質部材の間にガタツキが生じないため安価で効率のよい鉄骨複合部材を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の鉄骨複合部材の製造方法によれば、上述した鉄骨複合部材を製造する方法であって、鉄骨部材にあらかじめ突出部材を設けておき、この突出部材に木質部材を差し込むことで鉄骨部材に木質部材を近接配置した後、木質部材の貫通孔と突出部材の間の隙間に接着剤を設けて鉄骨部材と木質部材とを一体的に固定するので、鉄骨部材と木質部材の間にガタツキが生じないため安価で効率のよい鉄骨複合部材を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の鉄骨複合部材の製造方法によれば、上述した鉄骨複合部材を製造する方法であって、鉄骨部材と木質部材とにあらかじめ貫通孔を設けておき、鉄骨部材と木質部材とを近接配置した後、ボルトを木質部材の貫通孔と鉄骨部材の貫通孔とに挿通配置し、このボルトの先端に緩み止めナットを螺合して鉄骨部材と木質部材とを一体的に固定するので、例えば貫通孔が施工誤差を吸収するために過大な孔径である場合でも、ボルトに螺合した緩み止めナットの締結によって、鉄骨部材と木質部材とを効率よく安価に一体化することができるという効果を奏する。
図1は、本発明に係る鉄骨複合部材およびその製造方法の実施の形態1を示す図であり、(1)はA−A線に沿った横断面図、(2)はB−B線に沿った横断面図、(3)は側面図である。 図2は、本発明に係る鉄骨複合部材およびその製造方法の実施の形態2を示す図であり、(1)は横断面図、(2)は側面図である。 図3は、本発明に係る鉄骨複合部材およびその製造方法の実施の形態3を示す図であり、(1)は横断面図、(2)は側面図である。 図4は、本発明に係る鉄骨複合部材およびその製造方法の実施の形態4を示す横断面図である。 図5は、本発明に係る鉄骨複合部材およびその製造方法の実施の形態5を示す横断面図である。 図6は、従来の構造の一例を示す図であり、(1)は横断面図、(2)は側面図である。 図7は、従来の構造の他の一例を示す横断面図である。
以下に、本発明に係る鉄骨複合部材およびその製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下においては鉄骨部材がH形鋼からなる場合を例にとり説明するが、本発明はこれに限るものではない。例えば平鋼、溝形鋼、山形鋼などの鉄骨部材であってもよく、これらの部材と木質部材との複合部材に対しても応力や収まり態様に応じて適用可能である。
(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1について説明する。本実施の形態1は、ラグスクリューまたはビスを用いたタイプである。
図1(1)に示すように、本実施の形態1に係る鉄骨複合部材100は、ウェブ10と上下フランジ12、14を有するH形鋼からなる鉄骨部材16と、ウェブ10の左右両側に配置された矩形断面の集成材などからなる木質部材18とを備える矩形断面の複合部材である。なお、図の例では、鉄骨複合部材を梁として用いることを想定しており、下側のフランジ14下面には化粧材20が設けてある。
ウェブ10の高さH(例えば300mm程度)を略3等分する2箇所には、貫通孔22が設けられている。この貫通孔22は、図1(3)に示すようにウェブ10の延在方向Xに所定間隔(例えば250mm程度)で複数箇所設けられている。一方、図1(1)のA−A断面図に示すようにウェブ10の貫通孔22に対応して、右側(他方側)の木質部材18Bにも貫通孔24Bが設けられている。同様に、図1(2)のB−B断面図に示すように、左側(一方側)の木質部材18Aにも貫通孔24Aが設けられている。この左側の貫通孔24Aと右側の貫通孔24Bは、図1(3)に示すようにウェブ10の延在方向Xに交互に設けられる。
そして、図1(1)に示すように、ウェブ10の貫通孔22から左側の木質部材18Aに向けてウェブ10と木質部材18Aとを一体的に固定するためのラグスクリュー26(連結部材)が挿入配置されている。より具体的には、ラグスクリュー26の先端側のねじ部26aは左側の木質部材18Aの内部の左右方向略中央までねじ込まれ、後端の頭部26bはウェブ10の貫通孔22の周囲の取付け面に引っ掛かって貫通孔22から木質部材18A側に入り込まないようになっている。このラグスクリュー26は右側の木質部材18Bに設けた貫通孔24Bから挿入配置される。挿入配置後の貫通孔24Bの入口は埋木28で塞がれる。なお、ラグスクリューの代わりに、例えばビスのような先端が尖って先端側の周面にねじ溝が形成された棒状体を用いることができる。
本実施の形態のラグスクリュー26は、図1(1)のA−A断面では、ウェブ10から左側の木質部材18Aに向けてねじ込まれ、図1(2)のB−B断面では、ウェブ10から右側の木質部材18Bに向けてねじ込まれている。このように、ウェブ10から木質部材18A、18Bに対するラグスクリュー26のねじ込む向きをウェブ10の延在方向Xに交互に設定し、ウェブ10と木質部材18A、18Bとを縫い付けるようにラグスクリュー26を配置することで、鉄骨部材16と左右両側の木質部材18A、18Bを隙間なく一体化することができ、安価で効率のよい鉄骨複合部材を得ることができる。また、上記の構成において、必要に応じて接着剤を併用し、鉄骨部材16と木質部材18A、18B間を接着剤で接着してもよい。
この鉄骨複合部材100を製作する場合には、鉄骨部材16のウェブ10と木質部材18A、18Bにあらかじめラグスクリュー26と同寸法の先孔としての貫通孔22、24A、24Bを設けておき、ウェブ19の両側に木質部材18A、18Bを配置した後、専用の工具を用いて、例えばラグスクリュー26を木質部材18Bの貫通孔24Bからウェブ10の貫通孔22を通じて、反対側の木質部材18Aに向けてねじ込み挿入してウェブ10と反対側の木質部材18Aとを一体的に固定すればよい。
また、上記の構成に加えて、フランジと木質部材とをラグスクリューで一体化することもできる。例えば、フランジ12、14に貫通孔30を設け、この貫通孔30から木質部材18A、18Bに向けてそれぞれラグスクリュー32をねじ込み配置してもよい。このようにすれば、フランジ12、14と木質部材18A、18Bとを効率よく一体化することができる。
なお、ウェブ10に設けるラグスクリュー26と、フランジ12、14に設けるラグスクリュー32は、図1(1)、(2)に示すように同一断面内に配置してもよいし、同一断面内に配置しなくてもよい。また、図の例では、フランジ側のラグスクリュー32が同一断面内でフランジ12とフランジ14の両方に設けられる場合を示したが、これに限るものではなく、同一断面内でいずれか一方のフランジにラグスクリュー32を設けた構成としてもよい。この場合、ラグスクリュー32を例えばウェブ10の延在方向Xに交互に配置してもよい。
このように、本実施の形態によれば、通常の木質材料で使用されるラグスクリューまたはビスなどの連結部材を使って鉄骨部材16と木質部材18を隙間なく一体化できるため、鉄骨部材16を木質部材18で補剛した安価で効率のよい鉄骨複合部材を得ることができる。また、鉄骨部材16の軽量化を図るとともに、安価に木質空間を実現することができる。
また、上記の実施の形態においては、ラグスクリュー26を設ける位置を、ウェブ10の高さHを略3等分する2箇所に設定した場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば所定の断面においてウェブ10の高さHを略2等分する1箇所または任意の1箇所のみにラグスクリュー26を設けてもよいし、任意の複数箇所に設けてもよい。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態2は、釘またはシェアコネクターを用いたタイプである。
図2に示すように、本実施の形態2に係る鉄骨複合部材200は、ウェブ10と上下フランジ12、14を有するH形鋼からなる鉄骨部材16と、ウェブ10の左右両側に配置された矩形断面の集成材などからなる木質部材18とを備える矩形断面の複合部材である。なお、図の例では、鉄骨複合部材を梁として用いることを想定しており、下側のフランジ14下面には化粧材20が設けてある。
図2(1)に示すように、ウェブ10には、左右両側の木質部材18A、18Bに向けて突出する突出部材としての釘34が設けられている。なお、釘34の代わりに例えばシェアコネクターなどを用いてもよい。釘34は、ウェブ10の高さH(例えば300mm程度)を略3等分する2箇所に溶接などにより取付けられており、その先端は、木質部材18A、18Bの各内部の左右方向略中央付近まで延びている。この釘34は、図2(2)に示すようにウェブ10の延在方向Xに所定間隔(例えば250mm程度)で複数箇所設けられている。また、上記の構成において、必要に応じて接着剤を併用し、鉄骨部材16と木質部材18A、18B間を接着剤で接着してもよい。
この鉄骨複合部材200を製作する場合には、ウェブ10にあらかじめ釘34を溶接などで取付けておき、釘34に木質部材18A、18Bをそれぞれ叩き込んで釘34を木質部材内部に圧入する。こうすることでウェブ10の両側に木質部材18A、18Bを差し込み配置するとともにウェブ10と木質部材18A、18Bとを一体的に固定する。
本実施の形態によれば、鉄骨部材16と木質部材18の間にガタツキが生じないため、鉄骨部材16を木質部材18で補剛した安価で効率のよい鉄骨複合部材を得ることができる。また、鉄骨部材16の軽量化を図るとともに、安価に木質空間を実現することができる。
また、上記の実施の形態においては、釘34を設ける位置を、ウェブ10の高さHを略3等分する2箇所に設定した場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば所定の断面においてウェブ10の高さHを略2等分する1箇所または任意の1箇所のみに釘34を設けてもよいし、任意の複数箇所に設けてもよい。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態3は、ボルトと緩み止めナットとシェアプレートを用いたタイプである。
図3に示すように、本実施の形態3に係る鉄骨複合部材300は、ウェブ10と上下フランジ12、14を有するH形鋼からなる鉄骨部材16と、ウェブ10の左右両側に配置された矩形断面の集成材などからなる木質部材18とを備える矩形断面の複合部材である。なお、図の例では、鉄骨複合部材を梁として用いることを想定しており、下側のフランジ14下面には化粧材20が設けてある。
図3(1)に示すように、ウェブ10の高さH(例えば300mm程度)を略3等分する2箇所には、貫通孔36が設けられている。この貫通孔36は、図3(2)に示すようにウェブ10の延在方向Xに所定間隔(例えば250mm程度)で複数箇所設けられている。一方、ウェブ10の貫通孔36に対応して、左右両側の木質部材18A、18Bにも貫通孔38が設けられている。
貫通孔36、38には、ウェブ10と木質部材18A、18Bとを一体的に固定するためのボルト40が挿通配置されている。ボルト40の頭部40aは左側の木質部材18Aの側面に当接し、ボルト40の先端部40bは右側の木質部材18Bから外側に出ている。先端部40bにはシェアプレート42を挟んで緩み止めナット44が螺合している。なお、この構成に加えて、鉄骨部材16と木質部材18A、18Bとの境界面に摩擦材を取付けておき、ボルト40で締め付けることで両者の一体化を図るような構成を採用してもよい。また、必要に応じて接着剤を併用し、鉄骨部材16と木質部材18A、18B間を接着剤で接着してもよい。
この鉄骨複合部材300を製作する場合には、まず、鉄骨部材16のウェブ10と、両側の木質部材18A、18Bとにあらかじめ貫通孔36、38を設けておき、ウェブ10の両側に木質部材18A、18Bを配置した後、ボルト40を木質部材18Aの貫通孔38、ウェブ10の貫通孔36、木質部材18Bの貫通孔38に挿通配置する。そして、木質部材18Bの外側に出たボルト40の先端に緩み止めナット44を螺合して、木質部材18Bの外側面に設けたシェアプレート42を挟み込む態様で緩み止めナット44を締め付け、ウェブ10と両側の木質部材18A、18Bとを一体的に固定すればよい。
本実施の形態によれば、例えば貫通孔36、38が施工誤差を吸収するために過大な孔径である場合でも、シェアプレート42を挟んでボルト40に螺合した緩み止めナット44の締結によって、鉄骨部材16と木質部材18とを効率よく安価に一体化することができる。このため、鉄骨部材16を木質部材18で補剛した安価で効率のよい鉄骨複合部材を得ることができる。また、鉄骨部材16の軽量化を図るとともに、安価に木質空間を実現することができる。
また、上記の実施の形態においては、貫通孔36、38、ボルト40を設ける位置を、ウェブ10の高さHを略3等分する2箇所に設定した場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば所定の断面においてウェブ10の高さHを略2等分する1箇所または任意の1箇所のみに貫通孔36、38、ボルト40を設けてもよいし、任意の複数箇所に設けてもよい。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4について説明する。本実施の形態4は、溶接した全ネジボルトと接着剤を用いたタイプである。
図4に示すように、本実施の形態4に係る鉄骨複合部材400は、ウェブ10と上下フランジ12、14を有するH形鋼からなる鉄骨部材16と、ウェブ10の左右両側に配置された矩形断面の集成材などからなる木質部材18とを備える矩形断面の複合部材である。なお、図の例では、鉄骨複合部材を梁として用いることを想定しており、下側のフランジ14下面には化粧材20が設けてある。
ウェブ10には、左右両側の木質部材18A、18Bに向けて突出する突出部材としての全ネジボルト46が設けられている。全ネジボルト46は、ウェブ10の高さH(例えば300mm程度)を略3等分する2箇所にスタッド溶接(溶接部48)により取付けられており、その先端は、木質部材18A、18Bの各内部の左右方向略中央付近まで延びている。この全ネジボルト46は、上記の実施の形態3と同様にウェブ10の延在方向X(図3を参照)に所定間隔(例えば250mm程度)で複数箇所設けられている。
全ネジボルト46は、木質部材18A、18Bに設けられた貫通孔38に挿通配置されている。この貫通孔38と全ネジボルト46の間の隙間にはエポキシ系接着剤などの接着剤50が充填されており、鉄骨部材16と木質部材18は全ネジボルト46と接着剤50を介して接合される。この構成によれば、鉄骨部材16と木質部材18の間にガタツキが生じないため安価で効率のよい鉄骨複合部材を得ることができる。また、上記の構成において、必要に応じて鉄骨部材16と木質部材18A、18B間を接着剤で接着してもよい。
この鉄骨複合部材400を製作する場合には、ウェブ10にあらかじめ全ネジボルト46を溶接しておき、全ネジボルト46に木質部材18A、18Bの貫通孔38を合わせて、全ネジボルト46を木質部材内部に差し入れる。その後、貫通孔38と全ネジボルト46の間の隙間に接着剤50を注入して硬化させる。なお、接着剤注入直後の貫通孔38は、接着剤の流れ止めのために図示しないシール材で塞ぐ。こうすることでウェブ10の両側に木質部材18A、18Bを配置するとともにウェブ10と木質部材18A、18Bとを一体的に固定する。
本実施の形態によれば、鉄骨部材16と木質部材18の間にガタツキが生じないため、鉄骨部材16を木質部材18で補剛した安価で効率のよい鉄骨複合部材を得ることができる。また、鉄骨部材16の軽量化を図るとともに、安価に木質空間を実現することができる。
また、上記の実施の形態においては、全ネジボルト46を設ける位置を、ウェブ10の高さHを略3等分する2箇所に設定した場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば所定の断面においてウェブ10の高さHを略2等分する1箇所または任意の1箇所のみに全ネジボルト46を設けてもよいし、任意の複数箇所に設けてもよい。
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5について説明する。本実施の形態5は、ウェブに挿通配置した全ネジボルトと接着剤を用いたタイプである。
図5に示すように、本実施の形態5に係る鉄骨複合部材500は、ウェブ10と上下フランジ12、14を有するH形鋼からなる鉄骨部材16と、ウェブ10の左右両側に配置された矩形断面の集成材などからなる木質部材18とを備える矩形断面の複合部材である。なお、図の例では、鉄骨複合部材を梁として用いることを想定しており、下側のフランジ14下面には化粧材20が設けてある。
ウェブ10の高さH(例えば300mm程度)を略3等分する2箇所には、貫通孔36が設けられている。この貫通孔36は、ウェブ10の延在方向X(図3を参照)に所定間隔(例えば250mm程度)で複数箇所設けられている。一方、ウェブ10の貫通孔36に対応して、左右両側の木質部材18A、18Bにも貫通孔38が設けられている。
貫通孔36、38には、ウェブ10と木質部材18A、18Bとを一体的に固定するための全ネジボルト52が挿通配置されている。全ネジボルト52には、ウェブ10の貫通孔36の両側でナット54が螺合している。ナット54の締結により全ネジボルト52はウェブ10に取付けられている。一方、質部材18A、18Bの貫通孔38と全ネジボルト52の間の隙間にはエポキシ系接着剤などの接着剤50が充填されており、鉄骨部材16と木質部材18は全ネジボルト52と接着剤50を介して接合される。この構成によれば、鉄骨部材16と木質部材18の間にガタツキが生じないため安価で効率のよい鉄骨複合部材を得ることができる。また、上記の構成において、必要に応じて鉄骨部材16と木質部材18A、18B間を接着剤で接着してもよい。
この鉄骨複合部材500を製作する場合には、ウェブ10の貫通孔36にあらかじめ全ネジボルト52をナット54で取付けておき、全ネジボルト52に木質部材18A、18Bの貫通孔38を合わせて、全ネジボルト52を木質部材内部に差し入れる。その後、貫通孔38と全ネジボルト52の間の隙間に接着剤50を注入して硬化させる。なお、接着剤注入直後の貫通孔38は、接着剤の流れ止めのために図示しないシール材で塞ぐ。こうすることでウェブ10の両側に木質部材18A、18Bを配置するとともにウェブ10と木質部材18A、18Bとを一体的に固定する。
本実施の形態によれば、鉄骨部材16と木質部材18の間にガタツキが生じないため、鉄骨部材16を木質部材18で補剛した安価で効率のよい鉄骨複合部材を得ることができる。また、鉄骨部材16の軽量化を図るとともに、安価に木質空間を実現することができる。
また、上記の実施の形態においては、全ネジボルト52を設ける位置を、ウェブ10の高さHを略3等分する2箇所に設定した場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば所定の断面においてウェブ10の高さHを略2等分する1箇所または任意の1箇所のみに全ネジボルト52を設けてもよいし、任意の複数箇所に設けてもよい。
以上説明したように、本発明に係る鉄骨複合部材によれば、鉄骨部材と、この鉄骨部材に近接配置された木質部材とを備える複合部材であって、鉄骨部材に設けられた貫通孔から木質部材に先端側がねじ込み挿入配置され、鉄骨部材と木質部材とを一体的に固定するための連結部材とを備え、連結部材は、先端が尖って先端側の周面にねじ溝が形成された棒状体であるので、連結部材として例えば通常の木質材料で使用されるラグスクリューなどを使って鉄骨部材と木質部材とを隙間なく一体化できるため、鉄骨部材を木質部材で補剛した安価で効率のよい鉄骨複合部材を得ることができる。また、鉄骨部材の軽量化を図るとともに、安価に木質空間を実現することができる。
また、本発明に係る他の鉄骨複合部材によれば、鉄骨部材はウェブとフランジを有し、木質部材はこのウェブの両側に配置されており、連結部材は、ウェブに設けられた貫通孔に対応して一方側の木質部材に設けられた貫通孔からウェブの貫通孔を通って他方側の木質部材に先端側がねじ込み挿入配置され、ウェブと他方側の木質部材とを一体的に固定するものであるので、鉄骨部材と両側の木質部材とを隙間なく一体化できるため、安価で効率のよい鉄骨複合部材を得ることができる。
また、本発明に係る他の鉄骨複合部材によれば、鉄骨部材と、この鉄骨部材に近接配置された木質部材とを備える複合部材であって、鉄骨部材から木質部材に向けて突出するように鉄骨部材に設けられ、鉄骨部材と木質部材とを一体的に固定するための突出部材を備えるので、鉄骨部材と木質部材の間にガタツキが生じないため安価で効率のよい鉄骨複合部材を得ることができる。
また、本発明に係る他の鉄骨複合部材によれば、突出部材は、周面にねじ溝が形成された棒状体であり、この突出部材は鉄骨部材に溶接されるとともに木質部材に設けられた貫通孔に挿通配置され、この貫通孔と突出部材の間の隙間に設けられた接着剤を介して接合されるので、鉄骨部材と木質部材の間にガタツキが生じないため安価で効率のよい鉄骨複合部材を得ることができる。
また、本発明に係る他の鉄骨複合部材によれば、突出部材は、周面にねじ溝が形成された棒状体であり、この突出部材は、鉄骨部材に設けられた貫通孔に挿通配置されてこの貫通孔の両側で突出部材に螺合したナットで鉄骨部材に固定されるとともに、木質部材に設けられた貫通孔に挿通配置され、この貫通孔と突出部材の間の隙間に設けられた接着剤を介して接合されるので、鉄骨部材と木質部材の間にガタツキが生じないため安価で効率のよい鉄骨複合部材を得ることができる。
また、本発明に係る他の鉄骨複合部材によれば、鉄骨部材と、この鉄骨部材に近接配置された木質部材とを備える複合部材であって、鉄骨部材に設けられた貫通孔と、この貫通孔に対応して木質部材に設けられた貫通孔と、この木質部材の貫通孔と鉄骨部材の貫通孔とに挿通配置されたボルトと、このボルトに螺合し、鉄骨部材と木質部材とを一体的に固定するための緩み止めナットとを備えるので、例えば貫通孔が施工誤差を吸収するために過大な孔径である場合でも、ボルトに螺合した緩み止めナットの締結によって、鉄骨部材と木質部材とを効率よく安価に一体化することができる。
また、本発明に係る鉄骨複合部材の製造方法によれば、上述した鉄骨複合部材を製造する方法であって、鉄骨部材のウェブと、一方側の木質部材とにあらかじめ貫通孔を設けておき、ウェブの両側に木質部材を配置した後、連結部材を一方側の木質部材の貫通孔からウェブの貫通孔を通じて、他方側の木質部材に向けてねじ込み挿入してウェブと他方側の木質部材とを一体的に固定するので、鉄骨部材と木質部材とを隙間なく一体化できるため、安価で効率のよい鉄骨複合部材を得ることができる。
また、本発明に係る他の鉄骨複合部材の製造方法によれば、上述した鉄骨複合部材を製造する方法であって、鉄骨部材にあらかじめ突出部材を設けておき、この突出部材に木質部材を差し込むことで鉄骨部材に木質部材を近接配置するとともに鉄骨部材と木質部材とを一体的に固定するので、鉄骨部材と木質部材の間にガタツキが生じないため安価で効率のよい鉄骨複合部材を得ることができる。
また、本発明に係る他の鉄骨複合部材の製造方法によれば、上述した鉄骨複合部材を製造する方法であって、鉄骨部材にあらかじめ突出部材を設けておき、この突出部材に木質部材を差し込むことで鉄骨部材に木質部材を近接配置した後、木質部材の貫通孔と突出部材の間の隙間に接着剤を設けて鉄骨部材と木質部材とを一体的に固定するので、鉄骨部材と木質部材の間にガタツキが生じないため安価で効率のよい鉄骨複合部材を得ることができる。
また、本発明に係る他の鉄骨複合部材の製造方法によれば、上述した鉄骨複合部材を製造する方法であって、鉄骨部材と木質部材とにあらかじめ貫通孔を設けておき、鉄骨部材と木質部材とを近接配置した後、ボルトを木質部材の貫通孔と鉄骨部材の貫通孔とに挿通配置し、このボルトの先端に緩み止めナットを螺合して鉄骨部材と木質部材とを一体的に固定するので、例えば貫通孔が施工誤差を吸収するために過大な孔径である場合でも、ボルトに螺合した緩み止めナットの締結によって、鉄骨部材と木質部材とを効率よく安価に一体化することができる。
以上のように、本発明に係る鉄骨複合部材およびその製造方法は、建築物の柱や梁などの構造部材として有用であり、特に、鉄骨部材と木質部材とを効率よく安価に一体化するのに適している。
10 ウェブ
12,14 フランジ
16 鉄骨部材
18,18A,18B 木質部材
20 化粧材
22,24A,24B,30,36,38 貫通孔
26,32 ラグスクリュー(連結部材)
26a ねじ部
26b 頭部
28 埋木
34 釘(突出部材)
40 ボルト
40a 頭部
40b 先端部
42 シェアプレート
44 緩み止めナット
46,52 全ネジボルト(突出部材)
48 溶接部
50 接着剤
54 ナット
100〜500 鉄骨複合部材
H 高さ
X 延在方向

Claims (4)

  1. ウェブとフランジを有するH形鋼からなる鉄骨部材と、このウェブの両側に配置された木質部材とを備える複合部材であって、
    鉄骨部材のウェブに設けられた貫通孔から木質部材に先端側がねじ込み挿入配置され、鉄骨部材と木質部材とを一体的に固定するための連結部材とを備え、
    連結部材は、先端が尖って先端側の周面にねじ溝が形成されたねじ部と、頭部とを有する棒状体であり、連結部材のねじ部は、ウェブに設けられた貫通孔に対応して一方側の木質部材に設けられた貫通孔からウェブの貫通孔を通って他方側の木質部材に先端側がねじ込み挿入配置され、連結部材の頭部は、ウェブに設けられた貫通孔の周囲の取付け面に引っ掛かっており、ウェブと他方側の木質部材とを一体的に固定するものであり、
    この連結部材は、ウェブの延在方向に間隔をあけて複数設けられており、連結部材のねじ込む向きは、ウェブの延在方向に交互に設定されていることを特徴とする鉄骨複合部材。
  2. 連結部材を挿入配置した後の貫通孔の入口が埋木で塞がれていることを特徴とする請求項1に記載の鉄骨複合部材。
  3. フランジと木質部材とをラグスクリューで一体化したことを特徴とする請求項1または2に記載の鉄骨複合部材。
  4. 請求項1〜のいずれか一つに記載の鉄骨複合部材を製造する方法であって、
    鉄骨部材のウェブと、一方側の木質部材とにあらかじめ貫通孔を設けておき、ウェブの両側に木質部材を配置した後、連結部材を一方側の木質部材の貫通孔からウェブの貫通孔を通じて、他方側の木質部材に向けてねじ込み挿入してウェブと他方側の木質部材とを一体的に固定することを特徴とする鉄骨複合部材の製造方法。
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