JP6938325B2 - 測定装置、測定方法及びプログラム - Google Patents

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本開示は、測定装置、測定方法及びプログラムに関する。
従来、睡眠障害を改善するために使用することができる入浴情報システムが知られている。例えば、特許文献1には、入浴条件を提示する提示手段が、浴室もしくはその近傍箇所に設けられている入浴情報システムが開示されている。
特開2003−225276号公報
入眠のしやすさは、退浴するタイミングによっても影響を受け得る。そのため、入眠しやすくなるような退浴のタイミングを知ることができれば、有用性が向上する。
本開示の目的は、有用性を向上可能な測定装置、測定方法及びプログラムを提供することにある。
測定装置の一態様は、体温測定部と、制御部と、血流センサと、を備える。前記体温測定部は、被検者の体表温度を測定する。前記制御部は、前記被検者の体表温度が第1の温度閾値を超えた場合に、報知部から退浴を推奨する第1の報知を出力させる。前記血流センサは、前記被検者の血流量を測定する。前記制御部は、前記被検者の体表温度が第1の温度閾値を超え、且つ、前記被検者の血流量が所定の血流量閾値を超えた場合に、前記報知部から前記第1の報知を出力させる。
測定方法の一態様は、測定装置による測定方法である。前記測定方法は、被検者の体表温度を測定するステップと、前記被検者の体表温度が第1の温度閾値を超えたか否かを判定するステップと、前記被検者の体表温度が第1の温度閾値を超えたと判定した場合に、報知部から退浴を推奨する第1の報知を出力するステップと、前記被検者の血流量を測定するステップと、前記被検者の体表温度が第1の温度閾値を超え、且つ、前記被検者の血流量が所定の血流量閾値を超えた場合に、前記報知部から前記第1の報知を出力させるステップと、を含む。
プログラムの一態様は、コンピュータに、被検者の体表温度を測定するステップと、前記被検者の体表温度が第1の温度閾値を超えたか否かを判定するステップと、前記被検者の体表温度が第1の温度閾値を超えたと判定した場合に、報知部から退浴を推奨する第1の報知を出力するステップと、前記被検者の血流量を測定するステップと、前記被検者の体表温度が第1の温度閾値を超え、且つ、前記被検者の血流量が所定の血流量閾値を超えた場合に、前記報知部から前記第1の報知を出力させるステップと、を実行させる。
本開示によれば、有用性を向上可能な測定装置、測定方法及びプログラムを提供できる。
一実施形態に係る測定装置の概略構成を示す機能ブロック図である。 図1の測定装置の側面視の一例を示す概略図である。 図2の測定装置の本体の裏面の一例を示す概略図である。 図2の測定装置を装着した状態の一例を模式的に示す図である。 図1の制御部が実行する処理の一例を示すフローチャートである。 一実施形態に係る測定システムの概略構成を示す機能ブロック図である。
以下、実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、一実施形態に係る測定装置100の概略構成を示す機能ブロック図である。本実施形態に係る測定装置100は、温度センサ110と、血流センサ120と、制御部130と、記憶部140と、通信部150と、入力部160と、報知部170とを備える。
測定装置100は、被検者(ユーザ)が、例えば入浴時等に装着して用いる装置である。測定装置100は、温度センサ110が備える体温測定部111により被検者の体表温度を測定し、体表温度に基づいて、報知部170から情報を報知する。本実施形態では、測定装置100は、入浴時における被検者の体表温度を測定し、体表温度に基づいて、退浴を推奨するタイミングを判定し、退浴を推奨するタイミングになったとき、退浴を推奨する報知を出力する。
温度センサ110は、温度を測定する。温度センサ110は、例えば図1に示すように、体温測定部111と、湯温測定部112とを備える。体温測定部111及び湯温測定部112は、例えば、それぞれ熱電対、サーミスタ、バイメタル等の周知の温度センサにより構成されていてよい。
体温測定部111は、被検者の体表温度を測定する。体温測定部111は、測定装置100において、例えば測定装置100の装着時に被検者の体表面(皮膚)に接触する位置に配置される。体温測定部111は、測定した体表温度に関する情報を、制御部130に送信する。
湯温測定部112は、被検者が入浴する湯の温度(湯温)を測定する。湯温測定部112は、測定装置100において、例えば被検者が浴槽で湯に浸かっている状態において、被検者が入浴する湯の温度を測定可能な位置に配置される。湯温測定部112は、測定した湯温に関する情報を、制御部130に送信する。
血流センサ120は、被検者の血流量を測定する。血流センサ120は、測定装置100において、例えば測定装置100の装着時に被検者の体表面に接触する位置に配置される。血流センサ120は、測定機構として発光部121及び受光部122を備える。発光部121は、測定装置100の装着時に接触している被検者の部位(被検部位)に測定光を照射する。受光部122は、照射された測定光に対する被検部位の内部の組織から反射光(散乱光)を取得する。受光部122で受光された散乱光の光電変換信号は、測定装置100が備える制御部130に送信される。
発光部121は、例えばレーザ光を射出する。発光部121は、例えば、血液中に含まれる所定の成分を検出可能な波長のレーザ光を、測定光として被検部位に照射する。発光部121は、例えば1つのLD(レーザダイオード:Laser Diode)により構成される。
受光部122は、生体情報として、被検部位からの測定光の散乱光を受光する。受光部122は、例えば、PD(フォトダイオード:Photo diode)により構成される。受光部122は、受光した散乱光の光電変換信号を、制御部130に送信する。制御部130は、光電変換信号に基づき、被検者の被検部位における血流量を算出する。制御部130による血流量の算出処理の詳細については後述する。
制御部130は、測定装置100の各機能ブロックをはじめとして、測定装置100の全体を制御及び管理する少なくとも1つのプロセッサ131を含む。制御部130は、制御手順を規定したプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等の少なくとも1つのプロセッサ131を含んで構成され、その機能を実現する。このようなプログラムは、例えば記憶部140、又は測定装置100に接続された外部の記憶媒体等に格納される。
種々の実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサ131は、単一の集積回路(IC)として、又は複数の通信可能に接続された集積回路IC及び/又はディスクリート回路(discrete circuits)として実行されてもよい。少なくとも1つのプロセッサ131は、種々の既知の技術に従って実行されることが可能である。
一実施形態において、プロセッサ131は、例えば、関連するメモリに記憶された指示を実行することによって1以上のデータ計算手続又は処理を実行するように構成された1以上の回路又はユニットを含む。他の実施形態において、プロセッサ131は、1以上のデータ計算手続き又は処理を実行するように構成されたファームウェア(例えば、ディスクリートロジックコンポーネント)であってもよい。
種々の実施形態によれば、プロセッサ131は、1以上のプロセッサ、コントローラ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号処理装置、プログラマブルロジックデバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又はこれらのデバイス若しくは構成の任意の組合せ、又は他の既知のデバイス若しくは構成の組合せを含み、以下に説明される制御部130としての機能を実行してもよい。
制御部130は、血流センサ120から受信した散乱光の光電変換信号に基づき、被検者の被検部位における血流量を算出する。制御部130は、例えばドップラーシフトを利用して血流量を測定する。ここで、ドップラーシフトを利用した血流量測定技術について説明する。
生体の組織内において、動いている血球から散乱された散乱光は、血液中の血球の移動速度に比例したドップラー効果による周波数シフト(ドップラーシフト)を受ける。制御部130は、静止した組織からの散乱光と、動いている血球からの散乱光との光の干渉によって生じるうなり信号(ビート信号ともいう)を検出する。このうなり信号は、強度を時間の関数として表したものである。制御部130は、このうなり信号を、パワーを周波数の関数として表したパワースペクトルにする。このうなり信号のパワースペクトルでは、ドップラーシフト周波数は血球の速度に比例する。また、このうなり信号のパワースペクトルでは、パワーは血球の量に対応する。制御部130は、うなり信号のパワースペクトルに周波数をかけて積分することにより血流量を求める。
制御部130は、体温測定部111から取得した体表温度に関する情報に基づき、退浴を推奨するタイミングになったか否かを判定する。制御部130は、退浴を推奨するタイミングになったと判定したとき、報知部170から退浴を推奨する報知を出力する。制御部130は、被検者の体表温度に加え、算出した血流量に基づいて、退浴を推奨するタイミングになったか否かを判定してもよい。制御部130が実行する処理の詳細については、後述する。なお、本明細書において、退浴を推奨する報知を出力することを、以下「退浴通知を行う」とも記載する。
記憶部140は、半導体メモリ又は磁気メモリ等で構成されることができる。記憶部140は、各種情報及び/又は測定装置100を動作させるためのプログラム等を記憶する。記憶部140は、ワークメモリとしても機能してもよい。記憶部140は、例えば、体温測定部111が測定した被検者の体表温度、及び、血流センサ120が受光した散乱光に基づいて算出された被検者の血流量を記憶してよい。
通信部150は、他の装置と通信を行うことにより、各種情報の送受信を行う。通信部150は、無線、有線、又は無線と有線との組合せによるネットワークを用いて情報の送受信を行うことができる。通信部150は、例えばBluetooth(登録商標)、赤外線、NFC(Near Field Radio Communication)、無線LAN(Local Area Network)、有線LAN若しくはその他任意の通信媒体又はこれらの任意の組み合わせにより通信を行うことができる。通信部150は、例えば後述する深部体温計から、当該深部体温計が測定した深部体温に関する情報を取得できる。深部体温は、体の内部の体温である。
入力部160は、被検者からの操作入力を受け付けるものであり、例えば、操作ボタン(操作キー)から構成される。入力部160は、例えばタッチスクリーンにより構成され、表示デバイスの一部に被検者からの操作入力を受け付ける入力領域を表示して、被検者によるタッチ操作入力を受け付けてもよい。
報知部170は、音、振動、及び画像等で情報を報知する。報知部170は、スピーカ及び振動子等を含んで構成されていてよい。報知部170は、例えば、制御部130の制御に基づき、退浴を推奨するタイミングとなったとき、退浴通知を行う。
図2は、測定装置100の側面視の一例を示す概略図である。図2に示すように、測定装置100は、本体180と、装着部190とを備える。
本体180は、図1を参照して説明した各機能部を備える。本体180は、例えば防水構造を有していてよい。本体180は、被検者が測定装置100を装着した状態において、被検者の体表に接触する裏面182と、裏面182の反対側の表面181とを備える。例えば、入力部160は、表面181側に設けられていてよい。
図3は、測定装置100の本体180の裏面182の一例を示す概略図である。図3に示すように、測定装置100は、例えば本体180の裏面182に、体温測定部111と、発光部121と、受光部122とを備える。このような配置により、被検者が測定装置100を装着した状態で、体温測定部111が、被検者の体表面に接触し、被検者の体表温度を測定することができる。また、このような配置により、被検者が測定装置100を装着した状態で、発光部121が被検部位に測定光を照射し、受光部122が被検部位からの反射光を受光できる。
図3に示すように、測定装置100は、例えば本体180の裏面182に、報知部170を備えていてよい。例えば報知部170が振動子を含んで構成され、振動により報知を行う場合、図3に示す配置により、報知部170が被検者の体表面に接触するため、被検者は報知部170の振動を感知しやすくなる。
再び図2を参照すると、装着部190は、被検者が測定装置100の装着状態を維持するための機構である。装着部190は、例えば被検者が、手首、足首又は腕等に巻きつけて装着可能なバンド等として構成されている。装着部190は、被検者が着脱可能に構成されていてよい。例えば、被検者は、図4に模式的に示すように、装着部190を手首に巻きつけることにより、測定装置100を装着することができる。
次に、測定装置100の制御部130が実行する処理の一例について説明する。制御部130は、入浴している被検者に対し、退浴を推奨するタイミングになったときに、退浴通知を行う。退浴を推奨するタイミングは、例えば被検者の体が入眠しやすい状態となったと制御部130が判定したタイミングである。被検者の体が入眠しやすい状態は、例えば、被検者が眠ろうとして床についてから実際に入眠するまでの、いわゆる入眠潜時が短くなりやすい状態である。
人の脳は、入眠するときに副交感神経を亢進させる。副交感神経は、脳の温度を下げるために、深部の温度を外部に逃がすように作用する。具体的には、副交感神経は、末梢の血管を拡張して、外郭(つまり皮膚の付近)に深部の熱を移動させる。末梢の血管では、皮膚と空気とが触れ合うことにより、血液中の熱が放散される。また、外郭では、血液を介して深部から運ばれた熱により、発汗が促され、汗が蒸発することによって、血液中の熱が放散される。このようにして、深部体温が下げられる。すなわち、人は、深部体温が上がりすぎず、末梢の血管が拡張されて放熱されやすい状態となっていると、入眠しやすく、入眠潜時が短くなりやすい。
ところで、人は体温よりもやや高い温度(例えば39度前後)で入浴すると、副交感神経が亢進され、末梢の血管が拡張する。一方、体温よりも高い温度で長時間入浴したり、体温と比較して高すぎる温度の湯で入浴したりすると、深部体温が上がりすぎたり、交感神経が亢進されて末梢の血管が収縮したりする。これらの事情に鑑みると、入浴により末梢の血管が拡張し、且つ、深部体温が上がりすぎていないタイミングで退浴すると、末梢の血管が拡張された状態で、且つ、退浴後に深部体温を適度に下げることができるため、人は入眠しやすくなる。そこで、本実施形態に係る測定装置100の制御部130は、末梢の血管が拡張されつつ、深部体温が上がりすぎないタイミングで、退浴通知を行う。この退浴通知を行ったタイミングで、被検者が退浴した場合には、上述した理由から、被検者は入眠しやすくなる。
測定装置100の制御部130が実行する処理の一例について、図5に示すフローチャートを参照して、具体的に説明する。図5に示すフローは、例えば被検者が、測定装置100を装着して、処理の実行を開始させるための入力操作を測定装置100に対して行ったときに開始される。図5に示すフローの開始時点において、被検者は入浴を行う前の状態である。
制御部130は、被検者の深部体温T0を取得する(ステップS11)。取得された深部体温T0は、例えば記憶部140に記憶されてよい。
制御部130は、多様な方法により、被検者の深部体温T0を取得することができる。例えば、被検者は、公知の深部体温計を用いて深部体温T0を測定し、測定装置100の入力部160を用いて測定した深部体温T0を測定装置100に入力する。制御部130は、入力部160からの入力を受け付けることにより、深部体温T0を取得することができる。深部体温計は、例えば赤外線センサで被検者の耳内から放射される赤外線量を測定する方式のものを使用することができる。深部体温計は、被検者の深部体温を測定可能な体温計であれば、この方式以外の方式を用いるものであってよい。
深部体温計が通信機能を有する場合、制御部130は、通信部150を介して、深部体温計が測定した被検者の深部体温T0を、深部体温計から受信することにより、深部体温T0を取得してもよい。
制御部130は、環境温度Teを取得する(ステップS12)。取得された環境温度Teは、例えば記憶部140に記憶されてよい。
環境温度Teは、被検者がいる空間の温度(気温)である。被検者が、例えば入浴する前に自分の部屋にいる場合には、環境温度Teは、当該自分の部屋の温度である。環境温度Teは、被検者が睡眠する部屋(例えば寝室)であってもよい。
制御部130は、多様な方法により、環境温度Teを取得することができる。例えば、室内に設置された温度計が示す環境温度Teを、被検者が測定装置100の入力部160を用いて入力する。制御部130は、入力部160からの入力を受け付けることにより、環境温度Teを取得することができる。あるいは、室内に設置された温度計が通信機能を有する場合、制御部130は、通信部150を介して、温度計が測定した環境温度Teを、温度計から受信することにより、環境温度Teを取得してもよい。あるいは、制御部130は、温度センサ110により環境温度Teを測定することにより、環境温度Teを取得してもよい。
制御部130は、入浴前の血流量Q0を取得する(ステップS13)。具体的には、制御部130は、発光部121を制御して、測定装置100を装着した被検者の被検部位に、測定光を照射する。制御部130は、受光部122で受光された散乱光の光電変換信号を、受光部122から取得する。制御部130は、取得した光電変換信号に基づき、上述したドップラーシフトの原理を用いて血流量を測定することにより、血流量Q0を取得できる。
制御部130による、深部体温T0、環境温度Te及び血流量Q0の取得が完了すると、被検者は入浴する。制御部130は、深部体温T0、環境温度Te及び血流量Q0の取得が完了した場合、これらの情報の取得が完了したことを示す報知を、報知部170から出力してもよい。この報知により、被検者は、入浴が可能となったことを知ることができる。
被検者が入浴を開始すると、制御部130は、被検者が入浴する湯の湯温Twを取得する(ステップS14)。具体的には、制御部130は、湯温測定部112が測定した湯温Twを取得する。
制御部130は、第1の温度閾値Tsを算出する(ステップS15)。第1の温度閾値Tsは、被検者の深部体温が所定以上上昇したと推定できる、体表温度に関する閾値である。制御部130は、予め定められた数式を用いて、第1の温度閾値Tsを算出することができる。本実施形態における、深部体温が所定以上上昇したと推定するための第1の温度閾値Tsは、退浴した後の体温低下により血流が悪化することを防ぐために設けられるものである。すなわち、退浴してから入眠するまでの時間における被検者の体温低下を考慮して、第1の温度閾値が設けられている。
例えば、制御部130は、次の式(1)を用いて第1の温度閾値Tsを算出することができる。
Ts=T0+T(Tw,Te)・・・(1)
式(1)において、T0はステップS11で取得した入浴前の深部体温T0であり、TeはステップS12で取得した環境温度Teであり、TwはステップS14で取得した湯温Twである。式(1)において、T(Tw,Te)は、湯温Tw及び環境温度Teを用いて表される、温度に関する関数である。
式(1)におけるT(Tw,Te)は、例えばT(Tw,Te)=TC1×(Tw−Te)であってよい。ここで、TC1は、例えば正の定数である。この場合、湯温Twの方が環境温度Teよりも高いとすると、T(Tw,Te)は、湯温Twと環境温度Teとの差が大きいほど、大きくなる。つまり、湯温Twが一定であるとすると、環境温度Teが低いほど、第1の温度閾値Tsは、大きくなる。つまり、環境温度Teが低いほど、被検者の体表温度は、第1の温度閾値Tsに達しにくくなる。
制御部130が用いる数式は、式(1)で示したものに限られない。例えば、制御部130は、次の式(2)を用いて第1の温度閾値Tsを算出してもよい。
Ts=T0+TC2・・・(2)
式(2)において、TC2は、例えば正の定数である。TC2は、例えば1.5[℃]等とすることができる。制御部130が式(2)を用いる場合、第1の温度閾値Tsとして、被検者の入浴前の深部体温T0よりも所定値TC2高い値が算出される。
次に、制御部130は、血流量閾値Qsを算出する(ステップS16)。血流量閾値Qsは、被検者の血流量が所定量を超えたか否かを判定するために用いられる、血流量に関する閾値である。制御部130は、予め定められた数式を用いて、血流量閾値Qsを算出することができる。
例えば、制御部130は、次の式(3)を用いて血流量閾値Qsを算出することができる。
Qs=Q0+Q(Tw,Te)・・・(3)
式(3)において、Q0は、ステップS13で取得した入浴前の血流量Q0である。式(3)において、Q(Tw,Te)は、湯温Tw及び環境温度Teを用いて表される、血流量に関する関数である。
式(3)におけるQ(Tw,Te)は、例えばQ(Tw,Te)=QC1×(Tw−Te)であってよい。ここで、QC1は、例えば正の定数である。この場合、湯温Twの方が環境温度Teよりも高いとすると、Q(Tw,Te)は、湯温Twと環境温度Teとの差が大きいほど、大きくなる。つまり、湯温Twが一定であるとすると、環境温度Teが低いほど、血流量閾値Qsは、大きくなる。つまり、環境温度Teが低いほど、被検者の血流量は、血流量閾値Qsに達しにくくなる。
制御部130が用いる数式は、式(3)で示したものに限られない。例えば、制御部130は、次の式(4)を用いて血流量閾値Qsを算出してもよい。
Qs=QC2×Q0・・・(4)
式(4)において、QC2は、例えば正の定数である。QC2は、例えば1.1等とすることができる。制御部130が式(4)を用いる場合、血流量閾値Qsとして、被検者の入浴前の血流量Q0よりも所定値の割合QC2高い値が算出される。
ステップS15で算出された第1の温度閾値Ts及びステップS16で算出された血流量閾値Qsは、例えば記憶部140に記憶されてよい。
次に、制御部130は、被検者の体表温度Tを取得する(ステップS17)。具体的には、制御部130は、体温測定部111から、検出された体表温度Tを取得する。
次に、制御部130は、ステップS17で取得した体表温度Tが、ステップS15で算出した第1の温度閾値Tsよりも高いか否かを判定する(ステップS18)。
制御部130は、体表温度Tが第1の温度閾値Ts以下であると判定した場合(ステップS18のNo)、ステップS17で取得した体表温度Tが第2の温度閾値Tdよりも高いか否かを判定する(ステップS19)。第2の温度閾値Tdは、被検者の深部体温が所定の温度以上に達したと推定できる、体表温度に関する閾値である。深部体温が上昇し過ぎると、被検者が入眠しやすい程度まで深部体温が下がりにくくなる可能性がある。第2の温度閾値Tdは、深部体温が、被検者が入眠しにくくなるほどまでに上昇しているか否かを判定するために用いられる温度閾値である。第2の温度閾値Tdは、第1の温度閾値Tsよりも高くてよい。第2の温度閾値Tdは、例えば予め所定の値として定められて、記憶部140に記憶されていてよい。第2の温度閾値Tdは、例えば、制御部130によって、所定のアルゴリズムを用いて算出されてもよい。
制御部130は、体表温度Tが第2の温度閾値Tdよりも高いと判定した場合(ステップS19のYes)、報知部170から退浴通知を行う(ステップS22)。この場合、退浴通知を受けた被検者は、通知に従い退浴することにより、深部体温が上昇し過ぎることを防止しやすくなる。つまり、制御部130は、被検者が長く入浴していることに起因する被検者の体温の過度な上昇を被検者に通知することができる。
一方、制御部130は、体表温度Tが第2の温度閾値Td以下であると判定した場合(ステップS19のNo)、フローのステップS17に移行する。
ステップS18において、制御部130は、体表温度Tが第1の温度閾値Tsよりも高いと判定した場合(ステップS18のYes)、被検者の血流量Qを取得する(ステップS20)。具体的には、制御部130は、血流センサ120から取得した光電変換信号に基づき、上述したドップラーシフトの原理を用いて血流量を測定することにより、血流量Qを取得できる。
制御部130は、ステップS20で取得した血流量Qが、血流量閾値Qsよりも高いか否かを判定する(ステップS21)。
制御部130は、血流量Qが血流量閾値Qs以下であると判定した場合(ステップS21のNo)、フローのステップS17に移行する。このようにして、制御部130は、血流量Qが血流量閾値Qsを超えるまで、ステップS17以降のフローを繰り返す。
制御部130は、血流量Qが血流量閾値Qsよりも高いと判定した場合(ステップS21のYes)、報知部170から退浴通知を行う(ステップS22)。この場合、退浴通知を受けた被検者は、通知に従い退浴することにより、体表温度Tが所定以上上昇し、かつ、血流量Qが所定以上上昇して血流が促進された状態で、退浴できる。また、この場合、退浴通知を受けた被検者は、通知に従い退浴することにより、深部体温が上がりすぎる前に退浴することができる。すなわち、入眠しにくくなるほど体温が上昇することを防止しやすくなる。なお、ステップS22における退浴通知は、ステップS21でYesと判定された場合と、ステップS19でYesと判定された場合とで異なる退浴通知としてもよい。例えば、ステップS21でYesと判定された場合の退浴通知は、単に退浴を促す退浴通知であり、ステップS19でYesと判定された場合の退浴通知は、被検者の危険を報知する内容を含む退浴通知であってよい。
被検者は、退浴した後、血管が拡張されている状態であり、深部体温が下がってくると副交感神経が亢進される。すなわち、被検者は、深部体温が所定の温度低くなる所定時間後に入眠しやすくなる。
被検者は、退浴した後に、再度深部体温計を用いて深部体温を測定してもよい。この場合、深部体温計、又は深部体温計と通信可能な他の機器(測定装置100を含む)は、深部体温計が測定した退浴後の深部体温に基づいて、被検者が入眠しやすくなる時間を推定(算出)してよい。例えば、深部体温計又は他の機器は、環境温度Teと、退浴後に測定された深部体温とに基づいて、被検者が入眠しやすくなる時間を推定してよい。例えば、深部体温計又は他の機器は、環境温度Teに基づき、退浴後に測定された深部体温が、入浴前に測定された深部体温に下がるまでの時間を算出し、当該算出した時間を、被検者が入眠しやすくなる時間と推定してよい。深部体温計又は他の機器は、推定した時間を、被検者に報知してもよい。これにより、被検者は、入眠しやすい時間を知ることができる。
このように、本実施形態に係る測定装置100は、体表温度Tが第1の温度閾値Tsを超え、かつ、血流量Qが血流量閾値Qsを超えた場合に、退浴通知を行う。これにより、被検者は、体表温度Tが所定以上上昇し、かつ、血流量Qが所定以上上昇して血流が促進された状態で、退浴できる。そのため、被検者は、退浴してから深部体温が所定の温度低くなる所定時間後に入眠しやすくなる。このようにして、測定装置100によれば、有用性を向上可能である。
本開示を完全かつ明瞭に開示するためにいくつかの実施形態に関し説明してきた。しかし、添付の請求項は、上記実施形態に限定されるべきものでなく、本明細書に示した基礎的事項の範囲内で当該技術分野の当業者が創作しうるすべての変形例及び代替可能な構成を具現化するように構成されるべきである。また、いくつかの実施形態に示した各要件は、自由に組み合わせが可能である。
例えば、上記実施形態において、測定装置100は、体表温度Tが第1の温度閾値Tsを超え、かつ、血流量Qが血流量閾値Qsを超えた場合に、退浴通知を行うと説明した。しかしながら、測定装置100は、必ずしも体表温度Tと血流量Qとに基づいて退浴通知を行わなくてもよい。例えば、測定装置100は、体表温度Tのみに基づいて退浴通知を行ってもよい。つまり、測定装置100は、体表温度Tが第1の温度閾値Tsを超えた場合に退浴通知を行ってもよい。生体の体温と血流との間には、所定の相関関係があり、体表温度Tが上昇すると、血流量Qも上昇していることが推定される。そのため、測定装置100が体表温度Tのみに基づいて退浴通知を行った場合であっても、所定の血流量の増加が見込まれる。このように、体表温度Tのみに基づいて退浴通知を行う場合には、測定装置100は、血流センサ120を備えていなくてよいため、測定装置100の構造を簡素化することができる。
上記実施形態において、測定装置100は、湯温測定部112が測定した湯温Twに基づいて、湯温Twが適切な温度であるか否かを判定してもよい。例えば、測定装置100の制御部130は、図5のフローのステップS11で取得した入浴前の深部体温T0と、ステップS14で取得した湯温Twとを比較する。制御部130は、報知部170から比較の結果に関する情報を報知する。比較の結果に関する情報は、例えば湯温Twが適切な温度であるか否かである。
ここで、適切な湯温Twは、被検者の深部体温T0が上昇しやすい湯温を含んでよい。例えば、湯温Twが深部体温T0以下である場合には、被検者が入浴しても深部体温T0が上昇しない。湯温Twが深部体温T0より高い場合には、被検者が入浴すると深部体温T0が上昇する。従って、制御部130は、例えば、湯温Twが深部体温T0より高い場合に湯温Twが適切であると判定し、湯温Twが深部体温T0以下である場合に湯温Twが適切でないと判定する。
適切な湯温Twは、被検者の血管が拡張しやすい湯温を含んでもよい。例えば、湯温Twが所定の湯温より高い場合には、被検者の交感神経が亢進され、血管が収縮する。そのため、制御部130は、例えば、湯温Twが当該所定の湯温より高い場合に湯温Twが適切でないと判定し、湯温Twが当該所定の湯温以下である場合に湯温Twが適切であると判定する。
適切な湯温Twは、ここに記載した例に限られず、退浴後に被検者が入眠しやすい状態にすることが可能な温度であればよい。
被検者は、湯温Twが適切でないという報知を受けた場合、例えば湯温Twを変更(調整)する等の対応を行うことができる。
上記実施形態に係る測定装置100は、他の情報処理装置と情報通信可能に接続されていてもよい。図6は、一実施形態に係る測定システム300の概略構成を示す機能ブロック図である。図6に示す測定システム300は、測定装置100と、情報処理装置200とを備える。測定装置100と、情報処理装置200とは、互いに通信可能に接続されている。測定装置100が備える機能ブロックは、上記実施形態で説明したものと同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
情報処理装置200は、例えばコンピュータで構成される。情報処理装置200は、測定装置100から各種情報を取得し、取得した情報を記憶したり、取得した情報に基づき情報処理を実行したりすることができる。情報処理装置200は、制御部230と、記憶部240と、通信部250とを備える。
制御部230は、情報処理装置200の各機能ブロックをはじめとして、情報処理装置200の全体を制御及び管理する少なくとも1つのプロセッサ231を含む。制御部230は、制御手順を規定したプログラムを実行するCPU等の少なくとも1つのプロセッサ231を含んで構成され、その機能を実現する。このようなプログラムは、例えば記憶部240、又は情報処理装置200に接続された外部の記憶媒体等に格納される。プロセッサ231の具体的な構成として、プロセッサ131の説明において列挙したものを使用できる。
記憶部240は、半導体メモリ又は磁気メモリ等で構成されることができる。記憶部240は、各種情報や情報処理装置200を動作させるためのプログラム等を記憶する。記憶部240は、ワークメモリとしても機能してもよい。記憶部240は、測定装置100から取得した情報を記憶してよい。
通信部250は、測定装置100と通信を行うことにより、各種情報の送受信を行う。通信部250は、無線、有線、又は無線と有線との組合せによるネットワークを用いて情報の送受信を行うことができる。通信部250は、例えばBluetooth(登録商標)、赤外線、NFC、無線LAN、有線LAN若しくはその他任意の通信媒体又はこれらの任意の組み合わせにより通信を行うことができる。
図6に示すように、本開示が測定システム300として実現される場合、例えば測定装置100は、取得した情報及び/又は算出した情報を、情報処理装置200に送信することができる。取得した情報は、例えば、図5のステップS11で取得した深部体温T0、ステップS12で取得した環境温度Te、ステップS13で取得した血流量Q0、ステップS14で取得した湯温Tw、ステップS17で取得した体表温度T、及びステップS20で取得した血流量Qの少なくともいずれかを含んでよい。算出した情報は、例えば、図5のステップS15で算出した第1の温度閾値Ts及びステップS16で算出した血流量閾値Qsの少なくともいずれかを含んでよい。測定装置100は、例えば図5のステップS18、ステップS19及びステップS21における判定結果に関する情報を、情報処理装置200に送信してもよい。情報処理装置200は、測定装置100から受信した情報を、記憶部240に記憶してよい。このとき、情報処理装置200は、情報の送信元の測定装置100を特定する情報と対応付けて、測定装置100から受信した情報を、記憶部240に記憶してよい。これにより、情報処理装置200は、複数の測定装置100の情報を蓄積することができる。
図6に示すように、本開示が測定システム300として実現される場合、例えば情報処理装置200は、上記実施形態において測定装置100が実行すると説明した処理の少なくとも一部を、実行することができる。例えば、測定装置100は、図5のステップS11、ステップS12、ステップS13、ステップS14、ステップS17及びステップS20で説明した取得するステップを実行する。測定装置100は、これらのステップで取得した情報を、情報処理装置200に送信する。情報処理装置200は、測定装置100から取得した情報に基づいて、図5のステップS15、ステップS16、ステップS18、ステップS19及びステップS21で説明した処理を実行することができる。情報処理装置200は、退浴を推奨するタイミングであると判定したとき、退浴通知を実行させる信号を、測定装置100に送信する。測定装置100は、情報処理装置200から取得した信号に応じて、退浴通知を行う。この場合、図5で説明した処理の一部が情報処理装置200により実行されるため、測定装置100による処理負荷が軽減され得る。
100 測定装置
110 温度センサ
111 体温測定部
112 湯温測定部
120 血流センサ
121 発光部
122 受光部
130、230 制御部
131、231 プロセッサ
140、240 記憶部
150、250 通信部
160 入力部
170 報知部
180 本体
181 表面
182 裏面
190 装着部
200 情報処理装置
300 測定システム
Q、Q0 血流量
Qs 血流量閾値
T 体表温度
T0 深部体温
Te 環境温度
Ts 第1の温度閾値
Td 第2の温度閾値
Tw 湯温

Claims (7)

  1. 被検者の体表温度を測定する体温測定部と、
    前記被検者の体表温度が第1の温度閾値を超えた場合に、報知部から退浴を推奨する第1の報知を出力させる制御部と、
    前記被検者の血流量を測定する血流センサと、
    を備え、
    前記制御部は、前記被検者の体表温度が第1の温度閾値を超え、且つ、前記被検者の血流量が所定の血流量閾値を超えた場合に、前記報知部から前記第1の報知を出力させる、
    測定装置。
  2. 前記制御部は、前記被検者の入浴前の深部体温に基づいて前記第1の温度閾値を算出する、請求項1に記載の測定装置。
  3. 被検者が入浴する湯の温度を測定する湯温測定部をさらに備え、
    前記制御部は、前記湯の温度に基づいて前記第1の温度閾値を算出する、請求項に記載の測定装置。
  4. 被検者が入浴する湯の温度を測定する湯温測定部をさらに備え、
    前記制御部は、前記湯の温度と前記被検者の深部体温との比較に基づき、前記報知部から前記比較の結果に関する情報を出力させる、請求項1に記載の測定装置。
  5. 前記被検者が当該測定装置の装着状態を維持するための装着部をさらに備える、請求項1に記載の測定装置。
  6. 測定装置による測定方法であって、
    被検者の体表温度を測定するステップと、
    前記被検者の体表温度が第1の温度閾値を超えたか否かを判定するステップと、
    前記被検者の体表温度が第1の温度閾値を超えたと判定した場合に、報知部から退浴を推奨する第1の報知を出力するステップと、
    前記被検者の血流量を測定するステップと、
    前記被検者の体表温度が第1の温度閾値を超え、且つ、前記被検者の血流量が所定の血流量閾値を超えた場合に、前記報知部から前記第1の報知を出力させるステップと、
    を含む測定方法。
  7. コンピュータに、
    被検者の体表温度を測定するステップと、
    前記被検者の体表温度が第1の温度閾値を超えたか否かを判定するステップと、
    前記被検者の体表温度が第1の温度閾値を超えたと判定した場合に、報知部から退浴を推奨する第1の報知を出力するステップと、
    前記被検者の血流量を測定するステップと、
    前記被検者の体表温度が第1の温度閾値を超え、且つ、前記被検者の血流量が所定の血流量閾値を超えた場合に、前記報知部から前記第1の報知を出力させるステップと、
    を実行させるプログラム。
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