JP6949558B2 - 記録装置および記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、記録装置および記録方法に関する。
インクを吐出するための熱エネルギーを生成する複数の記録素子が設けられた記録素子基板を有する記録ヘッドを用いて画像を記録する記録装置が知られている。このような記録装置では、記録素子近傍の温度が低い場合にはインクの吐出量が過少となるため、記録される画像の濃度が低下してしまう虞がある。これに対し、記録素子の他に記録素子基板のインクを加熱するための加熱素子を設け、記録を行う際に加熱素子を駆動することにより、上述の温度低下に伴う濃度低下を抑制することが知られている。
ここで、ある記録媒体(以下、先行記録媒体とも称する)に記録を行い、その次に先行記録媒体と異なる記録媒体(以下、後続記録媒体とも称する)に記録を行う場合、後続記録媒体に対する記録を開始した直後において上述の濃度低下が発生する虞がある。この濃度低下は、後続記録媒体の幅が先行記録媒体の幅よりも長い場合に生じ得る。一般に、先行記録媒体に対する記録中には、不要な消費電力の増大を抑制するため、先行記録媒体に対する記録に用いられる記録素子基板に対してのみ、上述の加熱素子の駆動が行われる。したがって、後続記録媒体に対して記録を開始する際には、先行記録媒体に対する記録に用いられていなかった記録素子基板については温度が低くなっている場合がある。そのため、これらの記録素子基板に設けられた記録素子による記録において、上述の濃度低下が発生する虞がある。
これに対し、特許文献1には、先行記録媒体に対する記録が終了した後、先行記録媒体への記録で用いられなかった記録素子について短パルス駆動や予備吐出を行うことが開示されている。同文献によれば、後続記録媒体に記録を行う際にそれらの記録素子において温度が低くならないようにすることができ、後続記録媒体に対する記録時における濃度低下を抑制することが可能となる。
特開2003−072079号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術によっては、先行記録媒体に対する記録が終了した後、後続記録媒体に対する記録を開始するまでに先行記録媒体への記録に用いられなかった記録素子基板のインクを加熱するために時間が掛かってしまう。このため、先行記録媒体の記録時には用いられなかったが、後続記録媒体の記録時には用いられる記録素子基板が存在する場合、例えば後続記録媒体の幅が先行記録媒体の幅よりも長い場合等において、スループットが低くなってしまう虞がある。
本発明は上記の課題を鑑みてなされたものであり、先行記録媒体の記録時に用いられず、後続記録媒体の記録時に用いられる記録素子基板が存在する場合であっても、スループットを低下させることなく、後続記録媒体に対する記録時の濃度低下を抑制した記録を行うことを目的とする。
そこで、本発明は、第1の記録媒体と第2の記録媒体を少なくとも含む複数の記録媒体に記録を行う記録装置であって、吐出口と、インクを前記吐出口から吐出するためのエネルギーを生成する記録素子が所定方向に配列された記録素子列と、をそれぞれに備えた第1の記録素子基板と第2の記録素子基板とを含む複数の記録素子基板が前記所定方向に並ぶように設けられた記録ヘッドと、前記記録ヘッドと記録媒体の少なくとも一方を前記所定方向と交差する交差方向に移動させながら、前記複数の記録素子基板のうちの記録中の記録媒体と対応する位置にある記録素子基板の記録素子を駆動するように、記録動作を制御する記録制御手段と、前記記録制御手段による記録動作を行いながら、前記複数の記録素子基板のうちの記録中の記録媒体と対応する位置にある記録素子基板のインクを吐出されない程度に加熱するように、加熱動作を制御する加熱制御手段と、を有し、前記第1の記録媒体に対する記録中に、前記第1の記録素子基板は前記第1の記録媒体と対応し、且つ、前記第2の記録素子基板は前記第1の記録媒体と対応せず、前記第2の記録媒体に対する記録中に、前記第1の記録素子基板と前記第2の記録素子基板はいずれも前記第2の記録媒体と対応し、前記第1の記録媒体に記録を行い、次に前記第2の記録媒体に記録を行う場合、前記加熱制御手段は、前記第1の記録媒体に対する記録中に、前記第2の記録素子基板のインクを加熱することを特徴とする。
本発明に係る記録装置によれば、先行記録媒体の記録時に用いられず、後続記録媒体の記録時に用いられる記録素子基板が存在する場合であっても、スループットを低下させることなく、後続記録媒体に対する記録時の濃度低下を抑制した記録を行うことが可能となる。
実施形態における記録装置の内部構成を示す図である。 実施形態における記録ヘッド、ヒータボードを示す図である。 実施形態における記録制御系を示す図である。 記録媒体とヒータボードの位置関係を説明するための図である。 実施形態における保温制御を示すフローチャートである。 実施形態における温度差とSHランクの対応関係を説明するための図である。 実施形態におけるSHランクと駆動情報の対応関係を説明するための図である。 実施形態で複数の記録媒体に記録を行う際の様子を説明するための図である。 実施形態における非使用HB加熱制御の判定処理を示すフローチャートである。 実施形態における非使用HB加熱制御を示すフローチャートである。 実施形態における非使用HB加熱制御を示すフローチャートである。 実施形態における非使用HB加熱制御を示すフローチャートである。 実施形態における温度差とSHランクの対応関係を説明するための図である。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態におけるインクジェット記録装置(以下、記録装置とも称する)の内部構成を示す図である。
供給部101から供給される記録媒体Pは、搬送ローラ対103および104に挟持されながら、+X方向(搬送方向、交差方向)に所定の速度で搬送(移動)され、排出部102より排出される。上流側の搬送ローラ対103と下流側の搬送ローラ対104の間には、搬送方向に沿って記録ヘッド105〜108が並んで配列しており、記録データに従ってZ方向にインクを吐出する。記録ヘッド105、106、107、108は、それぞれシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクを吐出する。また、それぞれのインクは不図示のチューブを介して記録ヘッド105〜109に供給されている。また、記録ヘッド105よりもX方向上流側には、記録媒体PのX方向端部を検出するための端部検出センサ(不図示)が設けられている。
本実施形態において、記録媒体Pは供給部101にロール状に保持された連続紙であっても良いし、あらかじめ規格サイズに切断されたカット紙であっても良い。連続紙の場合は、記録ヘッド105〜108による記録動作が終了した後、カッタ109によって所定の長さに切断され、排出部102にてサイズごとに排紙トレイに分類される。なお、後述するが、本実施形態における記録装置は記録媒体PとしてY方向における幅が互いに異なる複数サイズの記録媒体を用いることが可能である。
(記録ヘッド)
図2(a)は本実施形態で用いるシアンインクの記録ヘッド105の構成を説明するための図である。なお、以降の説明では簡単のため、記録ヘッド105〜108のうちの記録ヘッド105のみについて記載するが、記録ヘッド105以外の記録ヘッド106〜108も記録ヘッド105と同様の構成をとる。
図2(a)に示すように、本実施形態では記録ヘッド105には6個のヒータボード(記録素子基板)HB0〜HB5が設けられている。各ヒータボードは、互いのY方向端部が一部重畳するようにして、Y方向(所定方向)に沿って並んで配置されている。このように、6個のヒータボードHB0〜HB5がY方向に並べられた記録ヘッドを用いることにより、1つの長尺な記録ヘッドを用いる場合と同様に、Y方向に長い幅を有する記録媒体の全域に対して記録を行うことが可能となる。
図2(b)はヒータボードHB0〜HB5のうちのヒータボードHB0の構成を説明するための図である。なお、ここではヒータボードHB0について説明するが、他のヒータボードHB1〜HB5についても同様の構成である。
図2(b)からわかるように、ヒータボードHB0には、吐出口列22、サブヒータ(加熱素子)23、温度センサ(検出素子)24が設けられている。
吐出口列22には、シアンインクを吐出するための複数の吐出口がY方向に並んで配列されている。吐出口列22を構成する吐出口それぞれの内部には、記録素子(不図示)が配置されている。この記録素子は、駆動パルスが印加されることで駆動されて熱エネルギーを生成し、それによってインクを発泡させ、各吐出口からの吐出動作を行うために用いられる。なお、以降の説明では、吐出口列22を構成する吐出口それぞれの内部の記録素子からなる列を記録素子列とも称する。
また、サブヒータ23はヒータボードHB0内の記録素子近傍のインクを吐出されない程度に加熱するための部材である。また、温度センサ24はヒータボードHB0内の記録素子近傍の温度を検出するための部材である。詳細は後述するが、本実施形態では記録中および記録前に温度センサ24の検出温度に基づいて異なる駆動強度でサブヒータ23を駆動することにより、インクの温度を所望の温度とする。
なお、ここではヒータボードHB0内に1つのサブヒータ23と1つの温度センサ24が設けられている形態を記載したが、ヒータボードHB0内に複数のサブヒータ23と温度センサ24が設けられていても良い。
(記録制御系)
図3は本実施形態の記録装置におる記録制御系の構成を示す図である。
図3に示すように、記録装置は、エンコーダセンサ301、DRAM302、ROM303、コントローラ(ASIC)304、記録ヘッド105〜108を備える。
そして、コントローラ304には、記録データ生成部305、CPU306、吐出タイミング生成部307、温度値格納メモリ308、サブヒータテーブル格納メモリ314、データ転送部310〜313が備えられている。
CPU306は、ROM303に格納されたプログラムを読み込んで実行して、各モータなどのドライバを駆動するなどの記録装置全体の動作を制御する。また、ROM303には、CPU306が実行する各種制御プログラムの他に記録装置の各種動作に必要な固定データを格納する。例えば、記録装置における記録制御を実行するために用いられるプログラムを記憶する。
DRAM302はCPU306がプログラムを実行するために必要であり、CPU306の作業領域として用いられたり、種々の受信データの一時的な格納領域として用いられたり、各種設定データを記憶させたりする。なお、図3では、1つのDRAM302のみを記載しているが、複数のDRAMを実装しても良いし、他にもDRAMとSRAMの両方を実装してアクセス速度の異なる複数のメモリからなるようにしても良い。
記録データ生成部305は、記録装置外部のホスト(PC)から画像データを受信する。そして、この記録データ生成部305にて画像データに対して色変換処理や量子化処理等を行い、記録ヘッド105〜108それぞれからのインクの吐出に用いる記録データを生成し、DRAM302に格納する。
吐出タイミング生成部307は、エンコーダセンサ301によって検出された記録ヘッド105〜108それぞれと記録媒体Pの相対位置を示す位置情報を受信する。そして、それらの位置情報に基づいて、記録ヘッド105〜108それぞれから吐出を行うタイミングを示す吐出タイミング情報を生成する。
4つのデータ転送部310〜313は、吐出タイミング生成部307で生成された吐出タイミングに合わせて、DRAM302に格納された記録データを読み出す。また、温度値格納メモリに格納された各記録ヘッド105〜108の各ヒータボードHB0〜HB5における温度情報に基づいて、それぞれにおけるサブヒータ駆動情報を生成する。そして、データ転送部310〜313それぞれは、これらの記録データ、サブヒータ駆動情報を記録ヘッド105〜108それぞれに転送する。
記録ヘッド105〜108は、転送された記録データを用いて各記録素子を駆動してインクを吐出するとともに、記録ヘッド105〜108内の各ヒータボードHB0〜HB5の温度センサの検出温度を記録装置内の加熱制御部に出力する。そして、加熱制御部309は、新たに検出された温度に関する温度情報を温度値格納メモリ308に格納し、温度情報を更新する。次のサブヒータ駆動情報の生成タイミングではこの更新後の温度情報を用いる。
(記録媒体の種類と使用するヒータボード)
上述したように、本実施形態における記録装置は、Y方向における幅が異なる複数サイズの記録媒体に記録を行うことができる。これらの記録媒体に記録を行う際の記録ヘッド内のヒータボードと記録媒体の位置関係について説明する。
図4(a)はA4サイズの記録媒体に記録を行う際のヒータボードと記録媒体の位置関係を示している。また、図4(b)はA3サイズの記録媒体に記録を行う際のヒータボードと記録媒体の位置関係を示している。なお、図4に示した各ヒータボードHB0〜HB5のうち、黒く塗りつぶされた箇所が記録動作に用いられるヒータボードを、白抜きで示された箇所が記録動作に用いられないヒータボードをそれぞれ示している。
本実施形態では、A3サイズの記録媒体の記録を行うときには、ヒータボードHB0〜HB5のすべてが記録媒体と対応するような位置関係にて記録媒体が搬送される。したがって、A3サイズの記録媒体に対してはヒータボードHB0〜HB5のすべてによって記録動作が行われる。
一方、A4サイズの記録媒体に記録を行うときは、ヒータボードHB1〜HB4は記録媒体と対応するが、ヒータボードHB0、HB5は記録媒体と対応しないような位置関係にて記録媒体が搬送される。これは、A3サイズの記録媒体に比べてA4サイズの記録媒体はY方向における幅が小さいため、ヒータボードHB0〜HB5のすべてを用いずとも記録媒体のY方向全域に記録を行うことができるためである。この点を鑑み、本実施形態ではA4サイズの記録媒体に対してはヒータボードHB0、HB5は用いずに、ヒータボードHB1〜4のみを用いて記録動作を実行する。
なお、図4からわかるように、本実施形態ではA3サイズの記録媒体とA4サイズの記録媒体それぞれに記録を行う際、各記録媒体のY方向中央部が一致するように、各記録媒体を搬送する。以降の説明ではこのように搬送する系を中央搬送系とも称する。
(保温制御)
本実施形態で実行する保温制御(サブヒータ加熱制御)について詳細に説明する。ここで、本実施形態における保温制御とは、ある記録媒体に対する記録動作中に、その記録媒体への記録に用いられる記録素子基板について、記録素子近傍の温度がインク吐出に影響を与えるほど低温とならないように、サブヒータを駆動することで記録素子近傍のインクの加熱動作を行い、インクを保温する制御である。なお、以降の説明では簡単のため、記録ヘッド105〜108のうちの記録ヘッド105のみに着目して説明する。
図5は本実施形態における制御プログラムにしたがって加熱制御部309が実行する保温制御のフローチャートである。
まずステップS1では、保温制御を行うための保温目標温度を取得する。保温目標温度は記録ヘッドからの記録動作を行う際に濃度低下が生じないような温度に設定されており、本実施形態では40℃である。
次にステップS2では、記録ヘッド105内の各ヒータボードHB0〜HB5それぞれに設けられた温度センサ24からの検出温度を取得する。上述のように、この検出温度は温度値格納メモリ308に格納されている。
次にステップS3では、ステップS2で検出されたヒータボードHB0〜HB5それぞれの温度と、ステップS1で取得された保温目標温度と、の差分(温度差)ΔT1を算出する。詳細には、保温目標温度から各ヒータボードHB0〜HB5の検出温度を差し引くことで、各ヒータボードHB0〜HB5における温度差ΔT1を算出する。
次にステップS4では、サブヒータテーブル格納メモリ314を参照し、温度差ΔT1の値に応じてサブヒータの駆動強度を示すサブヒータランク(以下、SHランクとも称する)を選択する。このSHランクは、各ヒータボードHB0〜HB5における温度差ΔT1に基づいて、ヒータボードHB0〜HB5のサブヒータ23それぞれについて選択される。つまり、記録ヘッド105中にサブヒータは6個設けられているため、SHランクも6個分、個別に選択することになる。ここで、温度差ΔT1が大きいほどサブヒータ駆動強度が強くなるように、温度差ΔT1とSHランクは対応付けられている。これは、検出温度が保温目標温度に比べて低いほど、保温目標温度に到達するまでにサブヒータに与える必要がある駆動エネルギーが大きくなるためである。
図6は本実施形態における温度差ΔTとSHランクの対応関係を規定したテーブルを示す図である。保温制御時には、図6に示すΔTに検出温度と保温目標温度の温度差ΔT1を代入してSHランクを決定する。SHランクは値が大きいほどサブヒータ駆動強度が強いことを示している。例えば、温度差ΔTが0未満であるときは、検出温度が保温目標温度よりも高くなっているため、最小のSHランクである「0」を選択する。ここで、後述するがSHランク「0」はサブヒータを全く駆動しないことに対応している。また、例えば温度差ΔTが5.0以上と大きい値であるときは、検出温度が保温目標温度よりも著しく低いため、最大のSHランクである「31」を選択する。ここで、後述するがSHランク「31」はサブヒータをほぼ常に駆動することに対応している。
そしてステップS5では、ステップS4で決定されたSHランクに基づいて、ヒータボードHB0〜HB5の各サブヒータ23の駆動を行う。このとき、サブヒータテーブル格納メモリ314を参照し、SHランクに応じてサブヒータ駆動情報を出力する。
図7は本実施形態におけるSHランクとサブヒータ駆動情報の対応関係を規定したテーブルを示す図である。図7には、SHランクそれぞれにおいて、サブヒータ駆動情報を入力可能な32回のタイミングのうち、サブヒータの駆動を示す「1」の信号と、サブヒータの非駆動を示す「0」の信号と、のそれぞれを何回ずつ入力するかを示している。なお、この32回のタイミングのどのタイミングにおいてサブヒータの駆動を示す「1」の信号が入力されたとしても、同じ駆動強度でブヒータは駆動される。
例えば、SHランクが「0」の場合、図8の最も上の行をみると、サブヒータ駆動タイミング「0」〜「31」のそれぞれにおいてサブヒータの非駆動を示す「0」の信号が定められていることがわかる。したがって、SHランクが「0」のときには、32回のタイミング中1回のサブヒータが駆動されないことになる。
また、SHランクが「31」の場合、図8の最も下の行をみると、サブヒータ駆動タイミング「0」〜「30」においてサブヒータの駆動を示す「1」の信号が、タイミング「31」においてサブヒータの非駆動を示す「0」の信号が定められていることがわかる。したがって、SHランクが「31」のときには、32回のタイミング中の31回だけサブヒータが駆動されることになる。
このように、図7に記載した対応関係に基づくことにより、SHランクが大きいほどサブヒータの駆動回数を多く、すなわち駆動強度を強くすることが可能となる。
(非使用HB加熱制御)
ここで、Y方向における幅が短い記録媒体に記録を行った後、続けてY方向における幅が長い記録媒体に記録を行うと、以下のような問題が生じ得る。以下の説明では簡単のため、A4サイズの記録媒体(以下、A4記録媒体とも称する)をY方向における幅が短い記録媒体、A3サイズの記録媒体(以下、A3記録媒体とも称する)をY方向における幅が長い記録媒体として記載する。
A4記録媒体に記録を行った後、続けてA3記録媒体に記録を行う場合、A4記録媒体への記録時に使用されていないヒータボードの温度が低くなってしまい、A3記録媒体への記録においてそれらのヒータボードからの記録で濃度低下が生じてしまう虞がある。
これに対し、A4記録媒体に対する記録が終了した後、A4記録媒体への記録で使用されていないヒータボードをサブヒータ等によって加熱すれば、A3記録媒体への記録時の濃度低下は抑制することができる。しかしながら、A4記録媒体とA3記録媒体を連続して記録を行う場合、A4記録媒体への記録が終了してからA3記録媒体への記録を開始するまでの間サブヒータによる加熱が間に合わない虞がある。この場合であっても、A4記録媒体への記録が終了した後、一連の記録動作を一旦停止してからA4記録媒体への記録で使用されなかったヒータボードの加熱を行えば、A3記録媒体への記録開始時での温度低下を抑制することはできるが、スループットの低下に繋がってしまう。
また、A4記録媒体への記録時において使用されないヒータボードについても上述の保温制御を実行すれば、その後にA3記録媒体への記録を開始する際のヒータボードの温度低下を抑制することはできる。しかしながら、この場合にはA4記録媒体への記録中に使用されないヒータボードまで常に保温することになるため、駆動電力を不要に消費することになってしまう。
以上の点を鑑み、本実施形態では、A4記録媒体への記録中、A4記録媒体の記録で使用されないヒータボードについて、最初は加熱を行わないが、あるタイミングから加熱を開始する。これにより、スループットの低下や不要な電力消費を抑制しつつ、A3記録媒体に対する記録開始時での温度低下を抑制する。
図8は本実施形態においてA4記録媒体に記録を行い、次に連続してA3記録媒体に記録を行う際の記録過程を説明するための図である。なお、図8(a)〜(c)それぞれに示すヒータボードHB0〜HB5のうち、黒く塗り潰された箇所が上述した保温制御を実行するヒータボードを示している。また、白抜きで示された箇所がサブヒータの駆動が行われていないヒータボードを示している。また、灰色で塗り潰された箇所が後述する加熱制御を実行するヒータボードを示している。
図8(a)は先行記録媒体であるA4記録媒体に記録を行っている際の様子を示している。上述のように、A4記録媒体に記録を行う際は、ヒータボードHB1〜HB4は記録動作に用いられるため保温制御が行われる。一方、ヒータボードHB0、HB5については、この段階ではサブヒータの駆動は行われていない。
図8(b)は図8(a)の後、先行記録媒体であるA4記録媒体に対する記録が進み、A4記録媒体のX方向後端部が端部検出センサ25によって検出された際の様子を示している。本実施形態では、A4記録媒体、A3記録媒体の順に記録を行う場合には、図8(b)に示すX方向後端部が検出されたタイミングからヒータボードHB0、HB5に対して加熱を行う、非使用HB加熱制御が実行される。このヒータボードHB0、HB5に対する非使用HB加熱制御については後述する。
図8(c)は図8(b)の後、後続記録媒体であるA3記録媒体に対する記録を開始する際の様子を示している。上述したように、A3記録媒体に対する記録時にはヒータボードHB0〜HB5のすべてを記録動作に用いるため、HB0〜HB5のすべてについて上述した保温制御が行われる。
図8(b)に示すように、本実施形態ではA4記録媒体、A3記録媒体の順に連続して記録を行う場合、A4記録媒体への記録中に、A4記録媒体への記録では使用していないヒータボードHB0、HB5について、非使用HB加熱制御を実行する。
図9は本実施形態において非使用HB加熱制御を実行するか否かを判定するための制御のフローチャートである。なお、この判定制御は制御プログラムにしたがって加熱制御部309が実行する。図9に示す判定制御は、2つの記録媒体に連続して記録を行うようなジョブが入力された場合において先行記録媒体の記録中に実行される。
まず、先行記録媒体(先行紙)に対する記録中に、ステップS11で後続記録媒体(後続紙)のY方向における幅が取得される。ここで、後続記録媒体のY方向における幅は、記録装置に設けられた幅検出センサによって検出しても良いし、予め記録装置内に記憶されていても良い。
次にステップS12では、予め取得されていた先行記録媒体のY方向における幅と、ステップS11で取得された後続記録媒体のY方向における幅と、の比較が行われる。
ここで、ステップS12にて先行記録媒体のY方向における幅の方が長いと判定された場合には、非使用HB加熱制御を行うことなく判定制御を終了する。特に中央搬送系においては、先行記録媒体の方が後続記録媒体よりもY方向における幅が長ければ、先行記録媒体に対する記録時は用いられず、後続記録媒体に対する記録時に用いられるヒータボードは存在しない。したがって、後続記録媒体に対する記録時に低温となるヒータボードが生じないので、非使用HB加熱制御を行う必要がないのである。
一方、ステップS12で後続記録媒体のY方向における幅の方が長いと判定された場合には、ステップS13に進み、非使用HB加熱制御を実行するヒータボードを選択する。ここでは先行記録媒体への記録時は用いられず、且つ、後続記録媒体への記録時には用いられるヒータボードが選択される。例えば、図8に示すようにA4記録媒体、A3記録媒体の順で記録を行う場合には、ヒータボードHB0、HB5がステップS13で選択される。
次に、ステップS14へと進み、端部検出センサ25によって先行記録媒体のX方向後端部が検出されたか否かが判定される。ここでは、先行記録媒体の後端部が検出されるまで、所定時間ごとにステップS14における判定処理を繰り返す。
そして、先行記録媒体の後端部が検出されると、ステップS15へと進み、非使用HB加熱制御が実行される。
図10は本実施形態において制御プログラムにしたがって加熱制御部309が実行する非使用HB加熱制御のフローチャートである。なお、ここでは簡単のため、図8に示すようにA4記録媒体、A3記録媒体の順に記録が行われた場合について説明する。そのため、非使用HBはヒータボードHB0、HB5となる。
図9のステップS15にて非使用HB加熱制御が開始されると、まずステップS21へと進み、加熱目標温度が設定される。本実施形態では、加熱目標温度は保温制御で用いられた保温目標温度と同じく、40℃となっている。
次に、ステップS22へと進み、非使用HBであるヒータボードHB0、HB5の温度センサ24からの検出温度を取得する。
次に、ステップS23へと進み、加熱目標温度から非使用HBであるヒータボードHB0、HB5それぞれの検出温度の差分(温度差)ΔT2を算出する。
次に、ステップS24へと進み、図6に示す温度差ΔTとSHランクの対応関係に基づいて、ステップS23で算出された温度差ΔT2からSHランクを決定する。ここで、本実施形態における非使用HB加熱制御時には、図6に示すΔTに検出温度と加熱目標温度の温度差ΔT2を代入してSHランクを決定する。
次に、ステップS25に進み、図7に示すSHランクとサブヒータ駆動情報の対応関係に基づいて、ステップS24で決定されたSHランクに応じた回数だけサブヒータ駆動情報を出力し、各サブヒータの駆動を行う。
上述したように非使用HB加熱制御を実行すると、非使用HBであるヒータボードHB0、HB5の検出温度が低いほどSHランクを大きく、すなわちサブヒータの駆動強度を強くすることができる。このような非使用HB加熱制御を先行記録媒体に対する記録中に非使用HBであるヒータボードHB0、HB5に対して行うことにより、スループットを低下させることなく、後続記録媒体に対する記録の開始時のヒータボードHB0、HB5の温度低下を抑制することが可能となる。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、非使用HB加熱制御を行う際の加熱目標温度を、保温制御を行う際の保温目標温度と同じ温度とする形態について記載した。
これに対し、本実施形態では加熱目標温度を検出温度に応じて切り替え、加熱目標温度を最初の段階では保温目標温度よりも高くし、後の段階では保温目標温度と同じ温度とする形態について記載する。
なお、上述した第1の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
図11は本実施形態において制御プログラムにしたがって加熱制御部309が実行する非使用HB加熱制御のフローチャートである。なお、ここでは簡単のため、図8に示すようにA4記録媒体、A3記録媒体の順に記録が行われた場合について説明する。
本実施形態では、図9のステップS15における非使用HB加熱制御が開始されると、まずステップS31で第1の加熱目標温度が設定される。ここで、第1の実施形態における非使用HB加熱制御では加熱目標温度は保温目標温度と同じく40℃であったが、本実施形態では第1の加熱目標温度は保温目標温度よりも高く、50℃に設定される。この理由については後述する。
ステップS32〜S35は第1の実施形態における図10のステップS22〜S25とほぼ同じである。詳細には、非使用HBであるヒータボードHB0、HB5の検出温度を取得し(S33)、第1の加熱目標温度である50℃からヒータボードHB0、HB5の検出温度を差し引き、温度差ΔT3を算出する(S34)。そして、図6に示す温度差ΔTとSHランクの対応関係を用いて温度差ΔT3に対応するSHランクを決定し(S35)、図7に示すSHランクとサブヒータ駆動情報の対応関係を用いて決定されたSHランクに応じた回数だけサブヒータ駆動情報を出力し、ヒータボードHB0、HB5それぞれを駆動する(S35)。
ここで、A4記録媒体に対する記録が続いてから非使用HB加熱制御を開始することになるため、非使用HBであるヒータボードHB0、HB5はしばらく記録素子やサブヒータの駆動がなされておらず、温度が著しく低くなっており、環境温度とほぼ等しい程度にまで低温となっている虞がある。したがって、既に比較的高い温度となった状態でその高温状態を保つために行う保温制御時と同じ程度の駆動強度でサブヒータを駆動すると、非使用HB加熱制御時には所望の温度とするまでに長い時間が掛かってしまう。
この点を鑑み、本実施形態では非使用HB加熱制御時、開始直後は第1の加熱目標温度を保温目標温度よりも高くする。第1の加熱目標温度を高くすると、非使用HBであるヒータボードHB0、HB5の検出温度が変わらずとも、温度差ΔT3が大きくなる。したがって、図6、図7からわかるようにSHランクは大きくなり、それに伴ってサブヒータの駆動強度も強くなる。これにより、非使用HBであるヒータボードHB0、HB5が著しく低温となっていても、強い駆動強度でサブヒータによる加熱を行うことができるため、温度を高めるまでの時間を短縮することができる。
ステップS35の後、ステップ36へと進み、非使用HBであるヒータボードHB0、HB5の温度が第1の判定温度よりも高いか否かが判定される。本実施形態では、第1の判定温度は37℃に設定されている。ここで、第1の判定温度は、非使用HBの温度がステップS31〜S35までに行われていた強い駆動強度でのサブヒータによる加熱を行わずともよい温度まで到達したか否かを判定するための温度である。言い換えると、第1の判定温度は、通常の駆動強度でのサブヒータによる加熱に切り替えても温度を十分とするまでにかかる時間がそれ程延長されないような温度に設定される。この第1の判定温度を超えてからも強い駆動強度で加熱を行うと、非使用HBであるヒータボードHB0、HB5の温度を所望の温度よりも高くしてしまい、ヒータボードHB0、HB5からの吐出量が過多となったりダメージが発生してしまったりする虞がある。
ステップS36にて非使用HBであるヒータボードHB0、HB5の温度が第1の判定温度以下であると判定されると、ステップS32へと戻り、上述と同様の処理を繰り返し行う。一方、ヒータボードHB0、HB5の温度が第1の判定温度よりも高いと判定されると、ステップS37へと進む。
ステップS37では、第1の加熱目標温度に代わり、第2の加熱目標温度が新たに設定される。ここで、第2の加熱目標温度は保温目標温度と同じであり、40℃に設定される。
ステップS38〜S41は、第1の加熱目標温度が第2の加熱目標温度に代わったこと以外は、ステップS32〜S35と同様である。詳細には、非使用HBであるヒータボードHB0、HB5の検出温度を取得し(S38)、第2の加熱目標温度である40℃からヒータボードHB0、HB5の検出温度を差し引き、温度差ΔT4を算出する(S39)。そして、図6に示す温度差ΔTとSHランクの対応関係を用いて温度差ΔT4に対応するSHランクを決定し(S40)、図7に示すSHランクとサブヒータ駆動情報の対応関係を用いて決定されたSHランクに応じた回数だけサブヒータ駆動情報を出力し、ヒータボードHB0、HB5それぞれを駆動する(S41)。
このように、本実施形態では第2の加熱目標温度(40℃)を第1の加熱目標温度(50℃)よりも低くしているため、温度差ΔT4は比較的小さく、そしてサブヒータの駆動強度は比較的弱くなる。そのため、非使用HBであるヒータボードHB0、HB5における吐出量の過多やダメージの発生を抑制することができる。更に、ある程度ヒータボードHB0、HB5が高温(少なくとも第1の判定温度=37℃以上)となってからサブヒータの駆動強度を弱くするため、温度を高めるために時間を大きく延長させることもない。
そして、ステップS42では先行記録媒体に対する記録が終了したか否かを判定する。終了していないと判定された場合、ステップS38に戻り、上述と同様の処理が所定時間ごとに繰り返し行われる。一方、終了したと判定された場合、非使用HB加熱制御を終了する。
以上記載したように、本実施形態では非使用HB加熱制御を開始した直後は保温目標温度よりも高い温度を加熱目標温度とし、第1の判定温度よりも高くなった段階で保温目標温度と同じ温度を加熱目標温度とする。これにより、非使用HBであるヒータボードHB0、HB5が比較的低温である場合には加熱時間を短縮するために駆動強度を強くし、ある程度高温となった後には吐出量の過多やダメージの発生を抑制するために駆動強度を弱くすることができる。
(第3の実施形態)
上述した第2の実施形態では、非使用HB加熱制御を実行する際は必ず途中で加熱目標温度を切り替える形態について記載した。
これに対し、本実施形態では非使用HB加熱制御を開始するタイミングで非使用HBの温度がある程度高い場合には加熱目標温度を切り替えず、最初から保温目標温度と同じ温度を加熱目標温度とする形態について記載する。
なお、上述した第1、第2の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
図12は本実施形態において制御プログラムにしたがって加熱制御部309が実行する非使用HB加熱制御のフローチャートである。なお、ここでは簡単のため、図8に示すようにA4記録媒体、A3記録媒体の順に記録が行われた場合について説明する。
図12からわかるように、本実施形態おけるステップS50〜S62のうち、ステップS51〜ステップS62については、第2の実施形態におけるステップS31〜S42と同様である。
但し、本実施形態では、第2の実施形態と異なり、非使用HB加熱制御が開始されると、最初にステップS50にて開始時の非使用HBであるヒータボードHB0、HB5の温度が第2の判定温度よりも高いか否かが判定される。この第2の判定温度は、本実施形態では35℃に設定されている。ここで、第2の判定温度はステップS51〜S56における強い駆動強度でサブヒータの駆動を行わずとも、それ程加熱に時間を掛けることなく十分に加熱を行うことができるか否かを判定するための温度である。ステップS50にて非使用HB温度が第2の判定温度より低い場合には、非使用HBであるヒータボードHB0、HB5の温度が低くなっているため、ステップS51へと進み、ステップS51〜S56における保温目標温度よりも高い第1の加熱目標温度を用いてサブヒータの駆動が行われる。一方、ステップS51にて非使用HB温度が第2の判定温度よりも高い場合には、ヒータボードHB0、HB5の温度がある程度高くなっているため、ステップS51〜S56における強い駆動強度でのサブヒータの駆動をスキップし、ステップS57へと進む。そして、ステップS57〜S62における保温目標温度と同じ第2の加熱目標温度を用いてサブヒータの駆動が行われる。
このように、本実施形態では非使用HB加熱制御の開始直後に強い駆動強度でのサブヒータの駆動を行う必要があるか否かを判定し、弱い駆動強度でのサブヒータ駆動のみで十分である場合、強い駆動強度でのサブヒータ駆動をスキップする。これにより、非使用HBであるヒータボードHB0、HB5の加熱時間をより短縮することが可能となる。
(その他の実施形態)
以上に説明した各実施形態には、異なるサイズの記録媒体に記録可能な記録装置を用いる場合において、先にY方向における幅が短い記録媒体に記録を行い、次にY方向における幅が長い記録媒体に記録を行う際、Y方向における幅が短い記録媒体に対する記録時に使用されないヒータボードに対して非使用HB加熱制御を行う形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。あるタイミングまではある程度継続的に一部のヒータボードが使用されず、そのタイミング以降はその一部のヒータボードも用いられる系であれば、同様の制御を行うことが可能である。例えば、A3記録媒体に連続して記録を行う場合であっても、ヒータボードHB0〜HB5のうちのHB1〜HB4のみからインクを吐出するような画像(第1の画像)を記録媒体上のある領域(画像領域)しばらく記録した後、ヒータボードHB0〜HB5のすべてからインクを吐出するような画像(第2の画像)を記録媒体上の他の領域(画像領域)に記録するとき、第1の画像記録時に消費電力低減のためヒータボードHB0、HB5のサブヒータを駆動しないような系であれば、各実施形態と同様の構成をとることができる。詳細には、第1の画像の記録途中に非使用HBであるヒータボードHB0、HB5に対して各実施形態に記載した非使用HB]加熱制御を行えば、スループットの低下を抑えつつ、第2の画像の記録開始時におけるヒータボードHB0、HB5の温度低下を抑制することができる。
また、各実施形態には、非使用HB加熱制御時において非使用HBであるヒータボードHB0、HB5のサブヒータを駆動して加熱を行う形態について記載したが、ヒータボードHB0、HB5の記録素子に短パルスを印加し、インクが吐出されない程度に記録素子を駆動することで加熱を行う形態であっても良い。
また、各実施形態には端部検出センサ25が先行記録媒体の後端部を検出したタイミングから非使用HB加熱制御を行う形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。例えば、端部検出センサ25が後続記録媒体の先端部を検出したタイミングから非使用HB加熱制御を行う形態であっても良い。また、必ずしも端部検出センサ25を用いる必要もなく、先行記録媒体や後続記録媒体に対する記録ジョブや各記録媒体の搬送速度等から、非使用HB加熱制御を開始するタイミングが予め設定されていても良い。
また、図2、図4、図8からわかるように、本実施形態ではヒータボードHB0、HB2、HB4がヒータボードHB1、HB3、HB5に比べてわずかにX方向下流側にずれて配置された記録ヘッドを用いている。そのため、A4記録媒体、A3記録媒体と連続して記録を行う場合、後続記録媒体であるA3記録媒体に対する記録が、ヒータボードHB1、HB3、HB5に比べてヒータボードHB0、HB2、HB4の方がわずかに早いタイミングで行われる。この点を鑑み、後続記録媒体への記録が遅いタイミングで開始されるヒータボードHB5よりも、後続記録媒体への記録が早いタイミングで開始されるヒータボードHB0において、非使用HB加熱制御を先に開始しても良い。
また、第2、第3実施形態には、非使用HB加熱制御の開始直後にサブヒータの駆動強度を高めるために、最初に保温目標温度よりも高い第1の加熱目標温度(50℃)を、次に保温目標温度と同じ温度である第2の加熱目標温度(40℃)を設定する形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。例えば、温度差ΔTとSHランクの対応関係を定めたテーブルを2通り用いるような形態であっても良い。図13は適用可能な温度差ΔTとSHランクの対応関係を定めたテーブルの一例を示す図である。図13では、各温度範囲において、図6よりもSHランクが高く、すなわち駆動強度が強くなるように設定されている。したがって、加熱目標温度は変えずに、最初は図13に示す温度差ΔTとSHランクの対応関係を用い、次(非使用HB温度が第1の判定温度を上回った後)に図6に示す温度差ΔTとSHランクの対応関係を用いるような形態であっても良い。
また、各実施形態ではA4記録媒体に記録を行ってからA3記録媒体に記録を行う際は非使用HBであるヒータボードHB0、HB5に非使用HB加熱制御を行ったが、例えばA3記録媒体に連続して記録を行う場合やA4記録媒体に連続して記録を行う場合、A3記録媒体に記録を行ってからA4記録媒体に記録を行う場合等は、後続記録媒体への記録を開始するとき、先行記録媒体への記録時に使用していないヒータボードが存在しないため、非使用HB加熱制御は実行されない。
また、各実施形態ではY方向における幅が長い記録媒体の一例としてA3記録媒体を、Y方向における幅が短い記録媒体の一例としてA4記録媒体を用いたが、他のサイズの記録媒体であっても各実施形態を適用可能なことは言うまでもない。
11 記録素子
23 サブヒータ
105〜108 記録ヘッド
HB0〜HB5 ヒータボード(記録素子基板)

Claims (12)

  1. 第1の記録媒体と第2の記録媒体を少なくとも含む複数の記録媒体に記録を行う記録装置であって、
    吐出口と、インクを前記吐出口から吐出するためのエネルギーを生成する記録素子が所定方向に配列された記録素子列と、をそれぞれに備えた第1の記録素子基板と第2の記録素子基板とを含む複数の記録素子基板が前記所定方向に並ぶように設けられた記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドと記録媒体の少なくとも一方を前記所定方向と交差する交差方向に移動させながら、前記複数の記録素子基板のうちの記録中の記録媒体と対応する位置にある記録素子基板の記録素子を駆動するように、記録動作を制御する記録制御手段と、
    前記記録制御手段による記録動作を行いながら、前記複数の記録素子基板のうちの記録中の記録媒体と対応する位置にある記録素子基板のインクを吐出されない程度に加熱するように、加熱動作を制御する加熱制御手段と、を有し、
    前記第1の記録媒体に対する記録中に、前記第1の記録素子基板は前記第1の記録媒体と対応し、且つ、前記第2の記録素子基板は前記第1の記録媒体と対応せず、
    前記第2の記録媒体に対する記録中に、前記第1の記録素子基板と前記第2の記録素子基板はいずれも前記第2の記録媒体と対応し、
    前記第1の記録媒体に記録を行い、次に前記第2の記録媒体に記録を行う場合、前記加熱制御手段は、前記第1の記録媒体に対する記録中に、前記第2の記録素子基板のインクを加熱することを特徴とする記録装置。
  2. 前記複数の記録素子基板には、それぞれの記録素子基板のインクを加熱するための加熱素子が更に設けられ、
    前記加熱制御手段は、前記加熱素子を駆動することにより、それぞれの記録素子基板のインクを加熱することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記複数の記録素子基板のそれぞれは、記録素子近傍の温度を検出するための検出素子が更に設けられ、
    前記加熱制御手段は、前記第1の記録媒体に対する記録中に、前記第1の記録素子基板の検出素子によって検出された温度と、第1の目標温度と、の差分に基づいて、前記第1の記録素子基板の加熱素子を駆動することを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記加熱制御手段は、前記第1の記録媒体に対する記録中に、前記第1の目標温度に比べて前記第1の記録素子基板の検出素子によって検出された温度が小さいほど駆動電力が大きくなるように、前記第1の記録素子基板の加熱素子を駆動することを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
  5. 前記第1の記録媒体に記録を行い、次に前記第2の記録媒体に記録を行う場合、前記加熱制御手段は、前記第1の記録媒体に対する記録中に、(i−1)前記第2の記録素子基板の検出素子によって検出された温度が第1の判定温度より低いときは、前記第2の記録素子基板の検出素子によって検出された温度と、前記第1の目標温度よりも高い第2の目標温度と、の差分に基づいて、前記第2の記録素子基板の加熱素子を駆動し、(i−2)前記第2の記録素子基板の検出素子によって検出された温度が前記第1の判定温度より高いときは、前記第2の記録素子基板の検出素子によって検出された温度と、前記第1の目標温度と、の差分に基づいて、前記第2の記録素子基板の加熱素子の駆動を行うことを特徴とする請求項3または4に記載の記録装置。
  6. 前記第1の記録媒体に記録を行い、次に前記第2の記録媒体に記録を行う場合、前記加熱制御手段は、(i)前記第2の記録素子基板の加熱素子の駆動を開始するタイミングで前記第2の記録素子基板の検出素子によって検出された温度が第2の判定温度よりも低いときには、前記第1の記録媒体に対する記録中に、(i−1)前記第2の記録素子基板の検出素子によって検出された温度が前記第1の判定温度より低いときは、前記第2の記録素子基板の検出素子によって検出された温度と、前記第2の目標温度と、の差分に基づいて、前記第2の記録素子基板の加熱素子を駆動し、(i−2)前記第2の記録素子基板の検出素子によって検出された温度が前記第1の判定温度より高いときは、前記第2の記録素子基板の検出素子によって検出された温度と、前記第1の目標温度と、の差分に基づいて、前記第2の記録素子基板の加熱素子の駆動を行い、且つ、(ii)前記第2の記録素子基板の加熱素子の駆動を開始するタイミングで前記第2の記録素子基板の検出素子によって検出された温度が前記第2の判定温度よりも高いときには、前記第1の記録媒体に対する記録中に、前記第1の判定温度を用いずに、前記第2の記録素子基板の検出素子によって検出された温度と、前記第1の目標温度と、の差分に基づいて、前記第2の記録素子基板の加熱素子の駆動を行うことを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  7. 前記加熱制御手段は、前記第2の記録媒体に対する記録中に、前記第2の記録素子基板の検出素子によって検出された温度と、前記第1の目標温度と、の差分に基づいて、前記第2の記録素子基板の加熱素子を駆動することを特徴とする請求項3から6のいずれか1項に記載の記録装置。
  8. 記録媒体の前記交差方向における端部を検出するためのセンサを更に有し、
    前記第1の記録媒体に記録を行い、次に前記第2の記録媒体に記録を行う場合、前記加熱制御手段は、前記第1の記録媒体に対する記録中に、前記センサによって端部が検出されたタイミングに基づいて、前記第2の記録素子基板のインクの加熱を開始することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の記録装置。
  9. 前記複数の記録媒体は、第3の記録媒体を更に含み、
    前記第3の記録媒体に対する記録中に、前記第2の記録素子基板は前記第3の記録媒体と対応せず、
    前記第1の記録媒体に記録を行い、次に前記第3の記録媒体に記録を行う場合、前記加熱制御手段は、前記第1の記録媒体に対する記録中に、前記第2の記録素子基板のインクを加熱しないことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の記録装置。
  10. 前記第2の記録媒体は、前記所定方向における幅が前記第1の記録媒体よりも長いことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の記録装置。
  11. 記録媒体に記録を行う記録装置であって、
    吐出口と、インクを前記吐出口から吐出するためのエネルギーを生成する記録素子が所定方向に配列された記録素子列と、をそれぞれに備えた第1の記録素子基板と第2の記録素子基板とを含む複数の記録素子基板が前記所定方向に並ぶように設けられた記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドと記録媒体の少なくとも一方を前記所定方向と交差する交差方向に移動させながら、前記複数の記録素子基板のうちの記録中の記録媒体と対応する位置にある記録素子基板の記録素子を駆動するように、記録動作を制御する記録制御手段と、
    前記記録制御手段による記録動作を行いながら、前記複数の記録素子基板のうちの記録中の記録媒体と対応する位置にある記録素子基板のインクを吐出されない程度に加熱するように、加熱動作を制御する加熱制御手段と、を有し、
    前記記録媒体の第1の画像領域に対する記録中に、前記第1の記録素子基板は前記第1の画像領域と対応し、且つ、前記第2の記録素子基板は前記第1の画像領域と対応せず、
    前記記録媒体上の前記第1の画像領域の次に記録が行われる第2の画像領域に対する記録中に、前記第1の記録素子基板と前記第2の記録素子基板はいずれも前記第2の画像領域と対応し、
    前記第1の画像領域に記録を行い、次に前記第2の画像領域に記録を行う場合、前記加熱制御手段は、前記第1の画像領域に対する記録中に、前記第2の記録素子基板のインクを加熱することを特徴とする記録装置。
  12. 第1の記録媒体と第2の記録媒体を少なくとも含む複数の記録媒体に記録を行う記録装置であって、
    吐出口と、インクを前記吐出口から吐出するためのエネルギーを生成する記録素子が所定方向に配列された記録素子列と、をそれぞれに備えた第1の記録素子基板と第2の記録素子基板とを含む複数の記録素子基板が前記所定方向に並ぶように設けられた記録ヘッドを用い、第1の記録媒体と第2の記録媒体を少なくとも含む複数の記録媒体に記録を行う記録方法であって、
    前記記録ヘッドと記録媒体の少なくとも一方を前記所定方向と交差する交差方向に移動させながら、前記複数の記録素子基板のうちの記録中の記録媒体と対応する位置にある記録素子基板の記録素子を駆動するように、記録動作を制御する記録制御工程と、
    前記記録制御工程における記録動作を行いながら、前記複数の記録素子基板のうちの記録中の記録媒体と対応する位置にある記録素子基板のインクを吐出されない程度に加熱するように、加熱動作を制御する加熱制御工程と、を有し、
    前記第1の記録媒体に対する記録中に、前記第1の記録素子基板は前記第1の記録媒体と対応し、且つ、前記第2の記録素子基板は前記第1の記録媒体と対応せず、
    前記第2の記録媒体に対する記録中に、前記第1の記録素子基板と前記第2の記録素子基板はいずれも前記第2の記録媒体と対応し、
    前記第1の記録媒体に記録を行い、次に前記第2の記録媒体に記録を行う場合、前記加熱制御工程において、前記第1の記録媒体に対する記録中に、前記第2の記録素子基板のインクを加熱することを特徴とする記録方法。
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