以下では、本発明の実施の形態に係る光学部材及び照明器具について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、例えば、各図において縮尺などは必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
また、本明細書において、平行又は垂直などの要素間の関係性を示す用語、及び、円形又は放物線などの要素の形状を示す用語、並びに、数値範囲は、厳格な意味のみを表す表現ではなく、実質的に同等な範囲、例えば数%程度の差異をも含むことを意味する表現である。
また、本明細書及び図面において、x軸、y軸及びz軸は、三次元直交座標系の三軸を示している。具体的には、光源の光軸に平行な方向をz軸方向とし、z軸の負方向を光が出射される方向、すなわち、光出射方向としている。また、光出射方向を前方とし、この光出射方向の反対方向を後方としている。x軸方向を光源及び光学部材の傾斜方向とし、y軸方向を水平方向としている。
(実施の形態)
[概要]
まず、本実施の形態に係る照明器具の概要について、図1~図3を用いて説明する。
図1は、本実施の形態に係る照明器具1を示す外観を示す斜視図である。
図2は、本実施の形態に係る照明器具1の分解斜視図である。なお、図2では、照明器具1が備える2枚の取付バネ50は、枠体20に固定した状態で示している。
図3は、本実施の形態に係る照明器具1の断面図である。図3は、具体的には、照明器具1の光軸Jを含み、かつ、光源30及び光学部材100の傾斜方向を含む断面を示している。また、図3には、照明器具1が取り付けられる天井板90も図示している。
本実施の形態に係る照明器具1は、例えば、建物の天井などに埋め込み配設され、壁面93を照明するウォールウォッシャーダウンライトなどの埋込型照明器具である。図3に示すように、照明器具1は、取付孔92に部分的に埋め込み配設されている。取付孔92は、天井板90の下面である天井面91に設けられた貫通孔の一例である。天井面91は、照明器具1の設置面の一例である。
本実施の形態では、照明器具1は、光源30の光軸Jが天井面91に対して斜めに交差するように取付孔92に取り付けられる。光軸Jは、照明器具1による照明対象である壁面93に向かって延びるように、鉛直方向に対して斜めに交差している。鉛直方向と光軸Jとがなす角度は、例えば10°以上40°以下であり、一例として30°であるが、これに限らない。
図1~図3に示すように、照明器具1は、器具本体10と、枠体20と、光源30と、反射部材40と、取付バネ50と、光学部材100とを備える。以下では、照明器具1が備える各構成要素の詳細について説明する。
[器具本体]
器具本体10は、光源30が内部に配置される部材である。本実施の形態では、器具本体10は、光源30が取り付けられる取付台である。器具本体10は、光源30が発する熱を放熱するヒートシンクとしても機能する。したがって、器具本体10は、例えば、金属材料などの熱伝導率の高い材料によって構成されている。具体的には、器具本体10は、アルミニウムからなるアルミダイカスト製である。あるいは、器具本体10は、アルミ板の板金加工によって形成されていてもよい。
図2及び図3に示すように、器具本体10は、扁平な有底円筒形状を有する。器具本体10の底部の内側には、光源30が載置されて固定される載置面11を有する。なお、器具本体10の底部の外側には、複数の放熱フィンが設けられていてもよい。
器具本体10の底部には、枠体20及び反射部材40を固定するためのネジ(図示せず)が挿入される貫通孔が複数設けられている。器具本体10の底部の後方側からネジが貫通孔に挿入されて、枠体20及び反射部材40の各々に設けられたネジ穴にネジ入れられることで、器具本体10に枠体20及び反射部材40が固定される。
[枠体]
枠体20は、照明器具1を天井板90に固定するための部材である。図2及び図3を示すように、枠体20は、内筒部21と、外筒部22と、外縁部23と、鍔24とを有する。
内筒部21は、光軸Jを中心軸とする円筒状の部分である。図3に示すように、内筒部21の内部に反射部材40及び光学部材100が配置されている。
外筒部22は、光軸Jを中心軸とする円錐台筒状の部分である。外筒部22は、内筒部21の外側面を囲むように設けられている。外筒部22の前方端は、内筒部21の前方端に接続されている。
外縁部23は、外筒部22を斜めに囲むように設けられた部分である。外縁部23は、鉛直方向を中心軸とする円錐台筒を斜めに切断した形状を有する。切断面は、例えば、光軸Jに直交する面と天井面91とがなす角の約半分の角度で天井面91に対して傾斜している。
鍔24は、外縁部23の前方端から外方に向かって延設された円環状の部分である。鍔24に対して、内筒部21及び外筒部22は、部分的に前方に突出している。照明器具1は、天井板90に設けられた取付孔92に挿入された状態で、鍔24と複数の取付バネ50とが取付孔92周りの天井板90を挟持することにより、天井板90に取り付けられる。
図3に示すように、内筒部21及び外筒部22の各々の約半分は、鍔24より前方側に突出している。このため、照明器具1を取付孔92に取り付けた場合に、鍔24より前方側に突出した部分が天井面91より下方に突出する。
枠体20は、例えば、アルミニウムなどの金属材料によって形成することができる。枠体20は、例えば、アルミダイカスト製である。あるいは、枠体20は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などの樹脂材料を用いた射出成形などで形成されていてもよい。
枠体20は、例えば、複数のネジ(図示せず)などの締結部材によって、器具本体10に固定される。なお、枠体20と器具本体10との固定方法は、特に限定されない。例えば、器具本体10及び枠体20の一方に爪などの係止部を設け、他方に係止部が係止される穴などの被係止部が設けられていてもよい。枠体20は、係止部が被係止部に係止されることによって、器具本体10に固定されてもよい。
[光源]
光源30は、発光モジュールであって、所定の光を放射状に出射する光源である。本実施の形態では、光源30は、LED(Light Emitting Diode)を有する発光モジュールである。光源30は、例えば白色光を出射するように構成されている。
例えば、光源30は、COB(Chip On Board)型LEDで構成されている。具体的には、光源30は、図2及び図3に示すように、基台31と、基台31上に実装されたベアチップ(LEDチップ)である複数のLED32と、複数のLED32を封止する封止部材とを備える。封止部材には、例えば蛍光体が含まれている。なお、本実施の形態では、封止部材は全てのLED32を一括封止しているが、これに限られない。ライン状に配列された複数のLED32の配列方向に沿って複数本のライン状に封止部材を形成してもよい。
光源30は、器具本体10の載置面11に載置されて固定される。照明器具1において、光源30の光軸Jの方向(各図のz軸方向)は、鉛直方向に対して斜めに交差する方向である。
基台31は、複数のLED32を実装するための実装基板であって、例えばセラミックス基板、樹脂基板又は絶縁被覆されたメタルベース基板などである。また、基台31は、例えば平面視において矩形形状である平面を有する板状であり、基台31の底面(後方面)が器具本体10の載置面11に載置される。なお、基台31には、複数のLED32(光源30)を発光させるための直流電力を外部から受電するための一対の電極端子(正電極端子及び負電極端子)が形成されている。
[反射部材]
反射部材40は、図3に示すように、光源30からの光が入射される側(z軸の正側)の端部(後方端)から、当該光が出射される側の端部(前方端)に向かって内径が漸次大きくなるように構成された筒状の形状を有する。反射部材40の内面において光源30からの光が反射される。
図2に示すように、反射部材40の外側面には、光学部材100を支持するための一対の爪状部41が複数設けられている。一対の爪状部41は、所定距離空けて互いに対向して配置されている。一対の爪状部41間に、光学部材100の突出部103が挿入されて係止される。本実施の形態では、反射部材40は、3つの一対の爪状部41を備えるが、爪状部41の個数は特に限定されない。
また、反射部材40の後方には、光源30に電力を供給するための導電部材、及び、当該導電部材を保持する保持部(図示せず)が設けられている。保持部は、反射部材40と器具本体10との間に挟持されて固定される。導電部材は、例えば、銅などの導電性部材によって形成されており、光源30の基台31の電極端子に接触し、電気的に接続されている。
反射部材40は、例えば、複数のネジ(図示せず)などの締結部材によって、器具本体10に固定される。このとき、反射部材40の後方端が光源30の基台31を載置面11に向けて押さえていてもよい。これにより、反射部材40を器具本体10に固定することによって、光源30も器具本体10に固定される。
なお、反射部材40と器具本体10との固定方法は、特に限定されない。例えば、反射部材40及び器具本体10の一方に爪などの係止部を設け、他方に係止部が係止される穴などの被係止部が設けられていてもよい。反射部材40は、係止部が被係止部に係止されることによって、器具本体10に固定されてもよい。また、反射部材40は、枠体20に固定されてもよい。
反射部材40は、例えば、PBTなどの硬質の白色樹脂材料を用いて形成することができる。なお、反射部材40は、内面にアルミニウムなどの金属膜が設けられてもよい。
[取付バネ]
取付バネ50は、天井に設けられた取付孔92に照明器具1を取り付けるために用いられる。具体的には、取付バネ50の復元力を利用して、取付バネ50と枠体20の鍔24とで天井板90を挟持することで、照明器具1を取り付けることができる。
取付バネ50は、鉄などの金属材料を用いてプレス加工などによって長尺状の細板形状に成形されている。本実施の形態では、図1に示すように、照明器具1は、2つの取付バネ50を備えるが、取付バネ50の個数及び位置はこれに限定されない。
[光学部材]
光学部材100は、透光性を有する板状の光学部材である。図3に示すように、光学部材100は、互いに背向する第1主面101及び第2主面102を有する。
第1主面101は、光源30とは反対側の面であり、光源30からの光であって、光学部材100を通過する光の出射側の面である。第2主面102は、光源30側の面であり、光源30からの光が光学部材100に入射する側の面である。本実施の形態では、光学部材100は、光軸Jが第1主面101及び第2主面102の各々の中心を通過するように配置されている。
光学部材100は、所望の配光特性が得られるように、所定の形状で形成されている。具体的には、図3に示すように、光学部材100は、第1主面101に設けられた第1プリズム120及び第1凹凸構造130と、第2主面102に設けられた第2プリズム150及び第2凹凸構造140とを有する。光学部材100の詳細な形状は、後で説明する。
光学部材100の少なくとも一部は、天井面91に設けられた取付孔92から突出している。具体的には、光学部材100の第1プリズム120及び第2凹凸構造140の大部分が天井面91より下方に位置している。第1凹凸構造130及び第2プリズム150は、取付孔92内に位置しており、天井面91より下方に突出していない。
光学部材100は、例えば、アクリル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)などの透明樹脂材料又はガラス材料などの透明材料を用いて、金型などによって所定の形状に成形される。
光学部材100の外周には、3つの突出部103が設けられている。3つの突出部103がそれぞれ、3つの一対の爪状部41に係止されることにより、光学部材100が反射部材40に保持される。
[光学部材の詳細形状]
続いて、本実施の形態に係る照明器具1が備える光学部材100の具体的な形状について、図4~図6を用いて説明する。
図4は、本実施の形態に係る光学部材100の光出射側の平面図である。具体的には、図4は、z軸の負側、すなわち、前方から、光学部材100の第1主面101を正面視したときの形状を示している。
図5は、本実施の形態に係る光学部材100の光入射側の平面図である。具体的には、図5は、z軸の正側、すなわち、後方から、光学部材100の第2主面102を正面視したときの形状を示している。
図6は、本実施の形態に係る光学部材100の断面図である。具体的には、図6は、図4及び図5のVI-VI線における断面を示している。図6に示す断面は、光源30の光軸Jを含み、かつ、光源30の傾斜方向(x軸方向)に平行な断面である。
本実施の形態では、第1主面101及び第2主面102はそれぞれ、平面視形状が光軸Jを中心とする略円形の面である。第1主面101及び第2主面102は、互いに略同じ大きさである。
図4及び図6に示すように、第1主面101は、第1領域111と、第3領域113とを含んでいる。第1領域111は、光軸Jを含む領域であり、第3領域113より大きい。図4に示すように、第1領域111の全域に第1プリズム120が設けられている。言い換えると、第1プリズム120が設けられた領域が第1領域111である。
第1領域111は、例えば、第1主面101のうち、基準点Pを中心とする半径Rの円内の領域である。基準点Pは、第1主面101の中心とは異なる第1基準点の一例であり、図4に示す例では第1主面101の外周に位置している。半径Rは、第1主面101の平面視形状である円の半径rより長い。
第3領域113は、第1主面101のうち第1領域111を除く領域である。図4に示す例では、第3領域113は、平面視形状が三日月形の形状を有する。第3領域113の全域に第1凹凸構造130が設けられている。言い換えると、第1凹凸構造130が設けられた領域が第3領域113である。
図5及び図6に示すように、第2主面102は、第2領域112と、第4領域114とを含んでいる。第2領域112は、光軸Jを含む領域であり、第4領域114より大きい。図5に示すように、第2領域112の全域に第2凹凸構造140が設けられている。言い換えると、第2凹凸構造140が設けられた領域が第2領域112である。本実施の形態では、第2領域112は、第1領域111の反対側の領域である。第2領域112は、第1領域111と同じ形状で、かつ、同じ大きさである。
第4領域114は、第2主面102のうち第2領域112を除く領域である。図5に示す例では、第4領域114は、平面視形状が三日月の形状を有する。第4領域114の全域に第2プリズム150が設けられている。言い換えると、第2プリズム150が設けられた領域が第4領域114である。本実施の形態では、第4領域114は、第3領域113の反対側の領域である。第4領域114は、第3領域113と同じ形状で、かつ、同じ大きさである。
本実施の形態では、光学部材100の第1主面101及び第2主面102の少なくとも一方の表面には、微小凹凸が設けられている。微小凹凸は、例えばシボ加工により形成されたランダムな大きさで、ランダムに分散配置された複数の凸部及び凹部である。
微小凹凸は、例えば、第1主面101の第1領域111とは異なる領域のみに設けられている。具体的には、微小凹凸は、第3領域113に設けられた第1凹凸構造130の凹凸表面に設けられている。
なお、微小凹凸は、第3領域113だけではなく、第1主面101及び第2主面102の全面に設けられていてもよい。あるいは、微小凹凸は、第1領域111、第2領域112、第3領域113及び第4領域114のうち少なくとも1つに設けられていてもよい。
また、本実施の形態では、光学部材100の板厚が異なっている。具体的には、図6に示すように、第1領域111及び第2領域112間の板厚t1は、第3領域113及び第4領域114間の板厚t2より大きい。板厚t1が板厚t2より大きいので、後述する光Lc(図7を参照)を効率良く第1主面101から出射させることができる。したがって、照明器具1から出射される光の量を増やすことができる。
[第1プリズム]
第1プリズム120は、図3に示すように、天井面91より下方に位置している。第1プリズム120は、光学部材100の壁面93から離れた部分の光出射側に設けられている。第1プリズム120は、光源30からの光を屈折させることにより、壁面93に向けて、かつ、横方向(y軸方向)に拡げて出射する。
第1プリズム120は、図4に示すように、第1主面101を正面視した場合、複数の第1基準線L1に沿って延びる複数の第1凸部121を有する。複数の第1基準線L1は、図4では破線で図示されている。第1基準線L1は、例えば、第1凸部121の先端(又は基端)を結ぶ線である。
複数の第1基準線L1の各々は、基準点Pから所定方向に向かって凸であり、かつ、基準点Pを通り、所定方向に延びる軸を対称軸として線対称である。ここで、所定方向は、第1主面101に平行な方向であり、光軸Jに直交する方向である。具体的には、所定方向は、基準点Pと第1主面101の中心(すなわち、光軸J)とを結ぶ方向である。より具体的には、所定方向は、x軸の負方向である。所定方向は、光学部材100の傾斜方向に一致している。
また、線対称の対称軸は、図4に示すVI-VI線である。つまり、図4に示す例では、複数の第1基準線L1の各々は、紙面上方向(x軸の負方向)に凸であり、かつ、VI-VI線を対称軸として線対称である。
具体的には、複数の第1基準線L1は、基準点Pを中心とする同心円の各々の円弧である。複数の第1基準線L1は、等間隔に設けられている。なお、複数の第1基準線L1はそれぞれ、放物線であってもよい。このとき、各放物線の焦点は、対称軸上に位置している。例えば、焦点は、基準点Pでもよい。
本実施の形態では、図4に示すように、12本の第1基準線L1が設けられている。12本の第1基準線L1に沿って、12個の第1凸部121が設けられている。12個の第1凸部121はそれぞれ、対応する第1基準線L1に沿って長く延びている。
複数の第1凸部121の形状は、図6に示す断面において、互いに同じである。なお、図6に示す断面は、第1主面101に直交し、対称軸を含む断面である。図6に示すように、複数の第1凸部121の各々は、2つの側面122及び123を有する。
側面122は、光源30からの光を屈折させて、壁面93へ向けて出射させる機能を有する。つまり、側面122は、第1プリズム120の主機能を果たす面、すなわち、配光制御面である。側面122は、照明器具1が取付孔92に取り付けられた場合において、天井面91に平行又は10°以下の角度で交差する。このときの交差角は、5°以下でもよく、2°以下でもよい。
側面123は、天井面91に対して直交する方向(すなわち、鉛直方向)に対して、平行又は10°以下の角度で交差する。このときの交差角は、5°以下でもよく、2°以下でもよい。
図6に示すように、側面122と側面123とは交互に連続して接続されている。これにより、複数の第1凸部121が並んで設けられている。なお、複数の第1凸部121の先端及び基端(すなわち、側面122と側面123との接続部分)は、滑らかでもよく、尖っていてもよい。
[第1凹凸構造]
第1凹凸構造130は、図3に示すように、天井面91より上方で、取付孔92内に位置している。第1凹凸構造130は、光学部材100の壁面93に近い部分の光出射側に設けられている。第1凹凸構造130は、光源30からの光を屈折させることにより、横方向(y軸方向)に拡げて出射する。また、第1凹凸構造130は、光源30からの光の一部を全反射させて、光源30側へ戻す機能も有する。
第1凹凸構造130は、図4に示すように、第1主面101を正面視した場合、所定方向に沿って延びる複数の溝である。具体的には、第1凹凸構造130は、x軸に沿って延びる互いに平行な複数の溝である。例えば、x軸方向に延びる凹面が1つの溝を構成している。当該溝がy軸方向に繰り返し並んで設けられている。複数の溝はそれぞれ、例えばU字溝であるが、V字溝でもよい。複数の溝は、yz断面において、互いに同じ形状及び同じ大きさである。
第1凹凸構造130は、複数の溝の代わりに、ディンプル構造を有してもよい。あるいは、第1凹凸構造130は、ランダム又は規則的に設けられた複数の凹凸から構成されていてもよい。
[第2凹凸構造]
第2凹凸構造140は、図3に示すように、天井面91より下方に位置している。第2凹凸構造140は、光学部材100の壁面93から離れた部分の光入射側に設けられている。第2凹凸構造140は、光源30からの光を屈折させることにより、横方向(y軸方向)に拡げる。
第2凹凸構造140は、図5に示すように、第2主面102を正面視した場合、所定方向に沿って延びる複数の溝である。具体的には、第2凹凸構造140は、x軸に沿って延びる互いに平行な複数の溝である。例えば、x軸方向に延びる凹面が1つの溝を構成している。当該溝がy軸方向に繰り返し並んで設けられている。複数の溝はそれぞれ、例えばU字溝であるが、V字溝でもよい。複数の溝は、yz断面において、互いに同じ形状及び同じ大きさである。第2凹凸構造140を構成する複数の溝と、第1凹凸構造130を構成する複数の溝とは、yz断面において互いに同じ形状及び同じ大きさでもよい。
第2凹凸構造140は、複数の溝の代わりに、ディンプル構造を有してもよい。あるいは、第2凹凸構造140は、ランダム又は規則的に設けられた複数の凹凸から構成されていてもよい。
[第2プリズム]
第2プリズム150は、図3に示すように、天井面91より上方で、取付孔92内に位置している。第2プリズム150は、光学部材100の壁面93に近い部分の光入射側に設けられている。第2プリズム150は、光源30からの光を屈折させることにより、枠体20に遮られない方向で、かつ、横方向(y軸方向)に拡げて出射する。
第2プリズム150は、図5に示すように、第2主面102を正面視した場合、複数の第2基準線L2の各々に沿って延びる複数の第2凸部151を有する。本実施の形態では、第2プリズム150は、さらに、複数の第3基準線L3の各々に沿って延びる複数の第3凸部155を有する。複数の第2基準線L2及び複数の第3基準線L3はそれぞれ、図5では破線で図示されている。図5に示すように、複数の第3凸部155は、複数の第2凸部151よりも第2主面102の外周側に設けられている。
複数の第2基準線L2の各々は、基準点Qから所定方向(x軸の負方向)に向かって凸であり、かつ、VI-VI線を対称軸として線対称である。具体的には、複数の第2基準線L2は、基準点Qを中心とする同心円の各々の円弧である。複数の第2基準線L2は、等間隔に設けられている。なお、複数の第2基準線L2はそれぞれ、放物線であってもよい。このとき、各放物線の焦点は、対称軸上に位置している。例えば、焦点は、基準点Qでもよい。
なお、基準点Qは、第2基準点の一例である。本実施の形態では、基準点Qは、第2主面102の中心とは異なる点であり、図5に示す例では、第2主面102の外周に位置している。具体的には、基準点Qは、基準点Pのちょうど反対側に位置している。言い換えると、基準点Pと基準点Qとを結ぶ直線は、光学部材100の厚み方向に一致し、光軸Jと平行である。
本実施の形態では、図5に示すように、3本の第2基準線L2が設けられている。3本の第2基準線L2に沿って、3個の第2凸部151が設けられている。3個の第2凸部151はそれぞれ、対応する第2基準線L2に沿って長く延びている。
複数の第2凸部151の形状は、図6に示す断面において、互いに同じである。図6に示すように、複数の第2凸部151の各々は、2つの側面152及び153を有する。
側面152は、第1側面の一例であり、光源30からの光を屈折させて、壁面93へ向けて出射させる機能を有する。つまり、側面152は、第2プリズム150の主機能を果たす面、すなわち、配光制御面である。側面152は、照明器具1が取付孔92に取り付けられた場合において、天井面91に平行又は10°以下の角度で交差する。このときの交差角は、5°以下でもよく、2°以下でもよい。
側面153は、天井面91に対する傾斜が側面152より大きい第2側面の一例である。本実施の形態では、側面153は、配光制御面ではなく、できるだけ光が入射しないことが好ましい。
側面153は、側面152に対して、斜めに交差している。このときの交差角は、例えば、50°以上90°以下である。なお、側面153の光軸Jに対する傾斜角は、例えば0°以上5°以下である。側面152の光軸Jに対する傾斜角は、例えば、50°以上80°以下である。これらの傾斜角及び交差角は、一例に過ぎず、例示した範囲に限定されない。
図6に示すように、側面152と側面153とは交互に連続して接続されている。これにより、複数の第2凸部151が並んで設けられている。なお、複数の第2凸部151の先端及び基端(すなわち、側面152と側面153との接続部分)は、滑らかでもよく、尖っていてもよい。
複数の第3基準線L3の各々は、第3基準点から所定方向(x軸の負方向)に向かって凸であり、かつ、VI-VI線を対称軸として線対称である。具体的には、複数の第3基準線L3は、第3基準点を中心とする同心円の各々の円弧である。複数の第3基準線L3は、等間隔に設けられている。なお、複数の第3基準線L3はそれぞれ、放物線であってもよい。このとき、各放物線の焦点は、第3基準点であり、対称軸上に位置している。
第3基準点は、例えば、第2基準点と同じであり、基準点Qである。これにより、第2凸部151と第3凸部155とが滑らかに接続されて、光のむらの発生を抑制することができる。あるいは、第3基準点は、第2基準点よりも第2主面102の中心から離れた位置に位置していてもよい。
本実施の形態では、図5に示すように、3本の第3基準線L3が設けられている。3本の第3基準線L3に沿って、3個の第3凸部155が設けられている。3個の第3凸部155はそれぞれ、対応する第3基準線L3に沿って長く延びている。
複数の第3凸部155の形状は、図6に示す断面において、互いに同じである。このとき、図6に示す断面において、複数の第3凸部155の形状は、複数の第2凸部151の形状と異なっている。図6に示すように、複数の第3凸部155の各々は、2つの側面156及び157を有する。
側面156は、第3側面の一例であり、天井面91に対する傾斜が、第2凸部151の側面152より大きい。本実施の形態では、側面156は、配光制御面ではなく、できるだけ光が入射しないことが好ましい。図6に示す断面において、側面156を表す線分の長さは、側面152を表す線分の長さよりも短い。つまり、当該断面において、側面156は、側面152より小さい。
側面157は、天井面91に対する傾斜が側面156より大きい第4側面の一例である。本実施の形態では、側面157は、側面157を通過する光が第1凹凸構造130で全反射しやすくなる方向に屈折させる配光制御面である。
側面157は、側面156に対して、斜めに交差している。このときの交差角は、例えば、35°以上75°以下である。なお、側面157の光軸Jに対する傾斜角は、例えば0°以上25°以下である。側面156の光軸Jに対する傾斜角は、例えば、35°以上50以下である。これらの傾斜角及び交差角は、一例に過ぎず、例示した範囲に限定されない。
図6に示すように、側面156と側面157とは交互に連続して接続されている。これにより、複数の第3凸部155が並んで設けられている。なお、複数の第3凸部155の先端及び基端(すなわち、側面156と側面157との接続部分)は、滑らかでもよく、尖っていてもよい。
[光路]
続いて、照明器具1が出射する主要な光の進路(光路)について、図7~図9を用いて説明する。
図7は、本実施の形態に係る照明器具1が出射する主要な光La~Ldの光路を示す断面図である。具体的には、図7は、図3及び図6と同様に、光軸J及び対称軸(VI-VI線)を含む断面を示している。
図8は、本実施の形態に係る光学部材100の光出射面側の第1プリズム120を通過する主要な光の光路の要部を示す要部拡大図である。具体的には、図8は、図7の一点鎖線で囲まれた領域VIIIを拡大して示す断面図である。
図9は、本実施の形態に係る光学部材100の光入射面側の第2プリズム150を通過する主要な光の光路の要部を示す要部拡大図である。具体的には、図9は、図7の一点鎖線で囲まれた領域IXを拡大して示す断面図である。
光Laは、図7及び図8に示すように、第2主面102に設けられた第2凹凸構造140に入射する際に屈折され、さらに、第1主面101に設けられた第1プリズム120から出射される際に屈折される。具体的には、光Laは、第1プリズム120の第1凸部121の側面122において壁面93に向けて屈折される。
また、光Laは、第2凹凸構造140を構成する複数の溝の凹面によって、y軸方向(横方向)に拡げられる。さらに、第1プリズム120を構成する複数の第1凸部121は、VI-VI線(x軸に平行)を対称軸として線対称であり、かつ、x軸の負方向に凸であるため、側面122は、曲面となっている。このため、光Laは、当該曲面で屈折される際に、y軸方向(横方向)に更に拡げられる。したがって、光Laは、より横方向に拡がった光となって壁93に向かって進行する。
光Lbは、図7及び図9に示すように、第2主面102に設けられた第2プリズム150の第2凸部151に入射する際に屈折され、さらに、第1主面101に設けられた第1凹凸構造130から出射される際に屈折される。具体的には、光Lbは、第2凸部151の側面152において、鉛直下方に近づく方向に屈折される。これにより、枠体20などに光が遮られるのを抑制することができるので、照明器具1から出射される光の量を増やすことができる。また、枠体20によって遮られる光の量を少なくすることができるので、照度むらの発生を更に抑制することができる。
また、第2プリズム150に含まれる複数の第2凸部151は、VI-VI線(x軸に平行)を対称軸として線対称であり、かつ、x軸の負方向に凸であるため、側面152は、曲面となっている。このため、光Lbは、当該曲面で屈折される際に、y軸方向(横方向)に拡げられる。さらに、光Lbは、第1凹凸構造130を構成する複数の溝の凹面によって、y軸方向(横方向)に更に拡げられる。したがって、光Lbは、より横方向に拡がった光となって、枠体20に遮られずに、壁面93の下方に向かって進行する。
なお、第2凸部151が設けられていない場合、光Lbは、枠体20によって遮られ、壁面93に向かって出射されない。つまり、枠体20による照度むら(照度が不均一)の原因となる。本実施の形態によれば、枠体20によって遮られる光の量を少なくすることができるので、照度むらの発生を抑制することができる。つまり、均斉度の高い壁面照射が実現される。なお、均斉度は、例えば、照射範囲内における照度の最小値と最大値との比、又は、最小値と平均値との比などで表される。
光Lcは、図7及び図8に示すように、光学部材100の縁部分に入射しており、そのまま出射され、枠体20の内筒部21によって反射されている。このため、光Lcは、第2主面102を通過せずに、光学部材100の端面から入射され、第1プリズム120の第1凸部121の側面123から出射される。
このとき、側面123は、鉛直方向に対して平行又は10°以下の交差角で交差しているので、光Lcは、側面123に対して略垂直に入射されやすい。したがって、光Lcは、側面123においてほとんど屈折されずにそのまま出射される。これにより、図7に示すように、光Lcは、壁面93に向かって、かつ、より天井面91に近い方向に進行する。したがって、本実施の形態に係る照明器具1によれば、天井面91と壁面93との接続部分(隅)も照明することができる。
なお、本実施の形態では、第1領域111及び第2領域112間の光学部材100の板厚t2が厚い。このため、光学部材100の端面から入射される光量が多くなり、側面123からの光の出射量が多くなる。
光Ldは、図7及び図9に示すように、第2主面102に設けられた第2プリズム150の第3凸部155に入射する際に屈折され、さらに、第1主面101に設けられた第1凹凸構造130で全反射される。具体的には、光Ldは、第3凸部155の側面157に入射され、側面157で屈折されることにより、より水平方向に近い光になる。
このため、光Ldは、第1主面101に対して浅く入射されるので、第1凹凸構造130で全反射が起こりやすくなる。第1凹凸構造130で全反射された光は、光学部材100内を全反射されながら進行する。光Ldは、全反射を繰り返す際に減衰し、あるいは、光源30側へ戻るように進行する。
なお、第3凸部155が設けられていない場合、光Ldは、枠体20によって遮られ、壁面93に向かって出射されない。つまり、枠体20による照明むら(照度が不均一)の原因となる。
これに対して、本実施の形態によれば、枠体20によって遮られる光の量を少なくすることができるので、照度むらの発生を更に抑制することができる。つまり、均斉度の高い壁面照射が実現される。
[効果など]
以上のように、本実施の形態に係る光学部材100は、透光性を有する板状の光学部材であって、互いに背向する第1主面101及び第2主面102と、第1主面101の第1領域111に設けられた第1プリズム120とを備える。第1プリズム120は、第1主面101を正面視した場合に、複数の第1基準線L1の各々に沿って延びる複数の第1凸部121を有する。複数の第1基準線L1の各々は、第1主面101の中心とは異なる基準点Pから、第1主面101に平行な所定方向に向かって凸であり、かつ、基準点Pを通り、所定方向に延びる軸を対称軸として線対称である。
これにより、第1主面101に直交する面であって、対称軸を含む面内において所定方向(x軸の負方向)に近い方向へ出射させる光量を増やすことができる。このため、光学部材100を備える照明器具1を、第1主面101が壁面93に対して斜めに向けて設置した場合に、壁面93へ照射される光の光量を増やすことができる。
さらに、第1プリズム120を構成する複数の第1凸部121が、その平面視形状がx軸の負方向に向かって凸になるように設けられている。これにより、光学部材100は、x軸の負方向への光の出射だけでなく、y軸方向(すなわち、横方向)へも光を出射させることができる。したがって、光学部材100を備える照明器具1を、第1主面101が壁面93に対して斜めに向けて設置した場合に、壁面93の横方向に拡がった範囲を照明することができる。
このように、本実施の形態に係る光学部材100によれば、入射した光を所望の方向に、かつ、広範囲に出射させることができる。
また、例えば、光学部材100は、さらに、第1領域111とは反対側の第2主面102の第2領域112に設けられた第2凹凸構造140を備える。
これにより、第2凹凸構造140が光を拡散させるので、より広範囲に光を出射させることができる。
また、例えば、光学部材100は、さらに、第1主面101の第1領域111とは異なる第3領域113の反対側の、第2主面102の第4領域114に設けられた第2プリズム150を備える。第2プリズム150は、第2主面102を正面視した場合に、複数の第2基準線L2の各々に沿って延びる複数の第2凸部151を有する。複数の第2基準線L2の各々は、第2基準点から所定方向に向かって凸であり、かつ、上記軸を対称軸として線対称である。
これにより、第1プリズム120と同様に、壁面93へ照射される光の光量を増やすことができ、かつ、横方向に拡がった範囲を照明することができる。また、照明器具1の枠体20及び天井板90などによって光が遮られるのを抑制することができるので、照度むらの発生を抑制することができる。
また、例えば、第2プリズム150は、さらに、第2主面102を正面視した場合に、複数の第3基準線L3の各々に沿って延びる複数の第3凸部155を有する。複数の第3基準線L3の各々は、第3基準点から所定方向に向かって凸であり、かつ、上記軸を対称軸として線対称である。第2主面102に直交し、上記軸を含む断面において、複数の第2凸部151の形状は、互いに同じであり、複数の第3凸部155の形状は、互いに同じであり、複数の第2凸部151の形状と異なっている。
これにより、照明器具1の枠体20及び天井板90などによって遮られる光の量を更に少なくすることができるので、照度むらの発生を更に抑制することができる。
また、例えば、光学部材100は、さらに、第3領域113に設けられた第1凹凸構造130を備える。
これにより、第1凹凸構造130が光を拡散させるので、より広範囲に光を出射させることができる。
また、例えば、第1凹凸構造130又は第2凹凸構造140は、各々が所定方向に延びる複数の溝である。
これにより、複数の溝の並び方向に相当する横方向へ光を効率良く拡散させることができる。
また、例えば、第1主面101及び第2主面102の少なくとも一方の表面には、微小凹凸が設けられている。
これにより、微小凹凸によって光を散乱させることができるので、眩しさを抑制しつつ、照度むらを抑制することができる。
また、例えば、微小凹凸は、第1主面101の第1領域111とは異なる領域(第2領域112)のみに設けられている。
これにより、微小凹凸を設ける領域を第2領域112のみにすることで、微小凹凸による光の散乱量を抑制することができる。したがって、光学部材100から取り出される光量の低下を抑制しつつ、照度むらを抑制することができる。
また、例えば、複数の第1基準線L1はそれぞれ、放物線、又は、基準点Pを中心とする同心円の各々の円弧である。
これにより、複数の第1凸部121の平面視形状が第1基準線L1に沿って滑らかに屈曲されるので、所定方向へ出射される光だけでなく、当該所定方向に直交する方向(すなわち、横方向)へも効率良く光を出射することができる。
また、例えば、基準点Pは、第1主面101の外周に位置している。
これにより、壁面93へ向けた光の出射と、横方向への光の拡散とをバランス良く実現することができる。
また、例えば、本実施の形態に係る照明器具1は、光源30と、光源30からの光を通過させる光学部材100とを備える。
これにより、照明器具1が光学部材100を備えるので、第1主面101が壁面93に対して斜めに向けて設置した場合に、壁面93へ照射される光の光量を増やしつつ、壁面93の広い範囲を照明することができる。
図10は、従来の照明器具1xを複数配置した場合に壁面93に形成される光の模様(照射領域の形状)を示す図である。図11は、本実施の形態に係る照明器具1を複数配置した場合の壁面93に形成される光の模様(照射領域の形状)を示す図である。なお、図10及び図11では、複数の照明器具1x又は1からの光が照射されていない領域にドットの網掛けを付している。
図10に示されるように、従来の照明器具1xでは、横方向への光の拡がりが十分ではないため、照明器具1xの下方において三角形状の光の模様(いわゆるスカラップ)が形成されている。
これに対して、本実施の形態に係る照明器具1によれば、光学部材100によって横方向へ光を十分に拡げることができるので、壁面93を均等な照度で照明することができる。このように、本実施の形態に係る照明器具1によれば、高い均斉度を実現することができる。
なお、従来の照明器具1xを壁面93から離して配置することで、光が横方向へ拡がった状態で壁面93を照射することも可能である。しかしながら、従来の照明器具1xでは、壁面93と天井面91との接続部分(すなわち、天井の隅)に向けて照射される光が少ない。したがって、壁面93から離して照明器具1xを配置したとしても、壁面93の上方には大きなスカラップが形成されてしまう。
このため、スカラップの形成を抑えるためには、隣り合う照明器具1x間の距離を短くして照明器具1xを設置しなければならない。これにより、照明器具1xの台数が多くなり、取付作業が煩雑になり、かつ、コストも増大する。
これに対して、本実施の形態に係る照明器具1によれば、天井の隅に向けて光が出射されるので、壁面93の上方を広く照明することができる。これにより、スカラップの形成を抑制しながら、少ない台数で壁面93を照明することができる。
また、例えば、光学部材100は、光源30の光軸Jが第1主面101及び第2主面102の各々の中心を通過するように配置されている。第2主面102は、光源30側の面である。
これにより、第1プリズム120が光源30からの光の出射面側に設けられているので、光を効率良く屈折させることができる。したがって、壁面93への光量を増やしつつ、壁面93の広い範囲を照明することができる。
また、例えば、照明器具1は、天井面91に設けられた取付孔92から光学部材100の第1プリズム120の少なくとも一部が突出するように、取付孔92に部分的に埋込配設されている。光源30の光軸Jは、天井面91に対して斜めに交差している。
これにより、天井板90によって光が遮られるのを抑制することができるので、壁面93へ照射される光の光量を増やすことができる。
また、例えば、複数の第1凸部121の各々は、天井面91に対して直交する方向に対して平行又は10°以下の角度で交差する側面123を有する。
これにより、照明器具1の枠体20などで反射されて、天井面91に略平行に進行する光を側面122から出射させることができるので、照明器具1から出射される光の量を増やすことができる。また、天井面91と壁面93との接続部分、すなわち、天井の隅を照明することができる。
また、例えば、光学部材100は、光源30の光軸Jが第1主面101及び第2主面102の各々の中心を通過するように配置されている。第2主面102は、光源30側の面である。複数の第3凸部155は、複数の第2凸部151よりも第2主面102の外周側に設けられている。複数の第2凸部151はそれぞれ、側面152と、天井面91に対する傾斜が側面152より大きい側面153とを有する。複数の第3凸部155はそれぞれ、天井面91に対する傾斜が側面152より大きい側面156と、天井面91に対する傾斜が側面156より大きい側面157とを有する。
これにより、照明器具1の枠体20及び天井板90などによって遮られる光の量を更に少なくすることができるので、照度むらの発生を更に抑制することができる。
(その他)
以上、本発明に係る光学部材及び照明器具について、上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、光学部材100は、第1凹凸構造130、第2凹凸構造140及び第2プリズム150の少なくとも1つを備えていなくてもよい。例えば、光学部材100は、第1プリズム120のみを備えていてもよい。このとき、光源30側の第2主面102は、平坦面であってもよい。第1プリズム120は、第1主面101の全面に設けられていてもよい。また、第1主面101は、光源30側の面であってもよい。つまり、第1プリズム120が光源30側に設けられてもよく、光源30と反対側の主面が平坦面であってもよい。
また、例えば、光学部材100は、第1プリズム120と第2凹凸構造140とを備え、第2プリズム150及び第1凹凸構造130を備えていなくてもよい。具体的には、第1主面101の第3領域113が平坦面でもよく、第2主面102の第4領域114が平坦面でもよい。
また、例えば、第2プリズム150は、複数の第3凸部155を備えていなくてもよく、複数の第2凸部151のみを備えていてもよい。このとき、複数の第2凸部151は、第4領域114の全域に設けられていてもよい。あるいは、複数の第3凸部155の代わりに平坦面が設けられていてもよい。
また、例えば、複数の第1基準線L1は、同心円でなくてもよく、中心の異なる複数の円弧に沿っていてもよい。あるいは、複数の第1基準線L1の少なくとも1つは、円弧であり、他の少なくとも1つは放物線であってもよい。また、複数の第1基準線L1は、楕円弧であってもよい。複数の第2基準線L2及び複数の第3基準線L3についても同様である。
また、例えば、複数の第1凸部121、複数の第2凸部151及び複数の第3凸部155の各々の側面は、平面でなくてもよく、曲面であってもよい。
例えば、第1基準点の一例である基準点Pは、第1主面101の外周上ではなく、第1主面101の外側に設けられていてもよい。基準点Pが第1主面101から離れる程、複数の第1基準線L1がy軸に沿った直線に近づくことになる。このため、横方向への光の拡がりよりも、壁方向への光の出射が支配的になる。また、基準点Pは、平面視において、第1主面101内に位置していてもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、光源30がCOB型のLEDモジュールである例を説明したが、これに限らない。例えば、光源30は、LED32として、SMD(Surface Mount Device)型のLEDを備えてもよい。あるいは、光源30は、LED32の代わりに、有機EL(Electro Luminescence)素子又はレーザ素子などの他の固体発光素子を備えてもよい。
また、例えば、照明器具1は、ダウンライトなどの埋込型照明器具でなくてもよく、スポットライトでもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。